(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022147200
(43)【公開日】2022-10-06
(54)【発明の名称】配管密閉治具
(51)【国際特許分類】
G01M 3/26 20060101AFI20220929BHJP
【FI】
G01M3/26 E
G01M3/26 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021048352
(22)【出願日】2021-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】521123024
【氏名又は名称】株式会社プレックス
(74)【代理人】
【識別番号】100095430
【弁理士】
【氏名又は名称】廣澤 勲
(72)【発明者】
【氏名】中野 幸長
(72)【発明者】
【氏名】立野 桂二
【テーマコード(参考)】
2G067
【Fターム(参考)】
2G067AA11
2G067BB33
2G067BB34
2G067DD02
(57)【要約】
【課題】簡単な作業で管部材の開口に取り付けることができ、確実に密閉することができる配管密閉治具を提供する。
【解決手段】一対の端面12a,12bと、一対の端面12a,12bに連続する外側面12cを有する本体12を備え、端面12a,12bの中央部に、管部材1の端部1aを嵌合して閉鎖する取付凹部14,22を備える。取付凹部14,22は円筒形であり、取付凹部14,22の内周面の、端面12a,12bに近い位置に平行雌ネジ16,24を有する。平行雌ネジ16,24よりも深い位置に、平行雌ネジ16,24から連続した大径部18,26を有する。大径部18,26に、管部材1の端部1aが軸方向に圧接するパッキン20,28を備える。本体12は、外側面12cを貫通した挿通穴30を有し、挿通穴30に、棒状のハンドル32を摺動可能に備える。ハンドル32は、挿通穴30よりも長く、ハンドル32の両端部にフランジ部34を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の端面と、一対の前記端面に連続する外側面を有する本体が設けられ、前記端面の中央部には、管部材の端部を嵌合して閉鎖する取付凹部が形成され、
前記取付凹部は、前記端面に対して直角な軸方向に短い円筒形であり、前記取付凹部の内周面の、前記端面に近い位置には、平行雌ネジが形成され、前記平行雌ネジよりも深い位置には、前記平行雌ネジから連続して前記平行雌ネジの内径よりも大きい径を有する大径部が形成され、
前記取付凹部の前記大径部には、前記管部材の前記端部が軸方向に圧接するパッキンが設けられ、
前記本体には、前記取付凹部と、前記取付凹部が設けられた前記端面とは反対側の端面との間に、前記外側面を貫通した挿通穴が設けられ、前記挿通穴には、棒状のハンドルが摺動可能に挿通され、前記ハンドルの長さは、前記挿通穴よりも長く前記本体の前記外側面から突出する長さであり、前記ハンドルの両端部には抜け止めのフランジ部が設けられていることを特徴とする配管密閉治具。
【請求項2】
前記管部材はテーパー雄ネジが設けられ、前記管部材の前記テーパー雄ネジに、前記配管密閉治具の前記平行雌ネジが螺合されて取り付けられる請求項1記載の配管密閉治具。
【請求項3】
前記ハンドルの前記フランジ部と前記本体との間には、緩衝材が設けられている請求項1記載の配管密閉治具。
【請求項4】
前記本体の前記一対の端面に、互いに異なるサイズの前記取付凹部が各々設けられ、一対の前記取付凹部の底部は互いに離間し、前記底部と底部の間に、前記挿通穴が設けられている請求項1又は2記載の配管密閉治具。
【請求項5】
前記本体の一方の前記端面には前記取付凹部が設けられ、他方の前記端面には、他部材に連通して取り付ける挿通孔が設けられ、前記挿通孔は前記取付凹部の底部に連通し、前記パッキンには、前記挿通孔に対向する位置に、取付凹部に連通する透孔が形成されている請求項1又は2記載の配管密閉治具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、地下に埋設されたタンクや配管の漏洩検査などの際に、タンクに設けられた配管開口部に装着して開口部を密閉する配管密閉治具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばガソリンスタンドなどに設置される地下タンクの漏洩検査では、タンク内を密閉状態にして検査が行われる。そのため、タンクに設けられた換気口などは、蓋を装着して密閉する必要がある。さらに内部の圧力検査を行う場合、タンク内の空気を抜いたり、圧送したりするための治具も接続される。また、検査用に用いる圧力計等も開口した配管に装着される。
【0003】
この様な検査等において、配管開口部を密閉する治具としては、例えば、特許文献1に開示されている配管密閉治具がある。この配管密閉治具は、長手方向に貫通穴が設けられたボルトと、ボルトに挿通可能に円筒状に形成された弾性体と、ボルトに挿通され弾性体の両端位置に装着されたワッシャを備える。ワッシャの一方の側には、スラスト方向の力を受けるベアリングと、ボルトに螺合しベアリングを介して弾性体を締め付ける締め付けナットを備え、ボルトの貫通穴に連通し連結可能に形成された管継手と、管継手の他方の開口部に連結され弁を内部に備えたソケットカプラとを備える。この配管密閉治具の使用方法は、配管に装着する際、配管の内側に弾性体の外周が内接するように、配管密閉治具を嵌挿する。そして、締め付けナットを、レンチ等により締め付け方向へ旋回する。すると、弾性体がナットの移動により押圧されて外周が膨張し、配管の内壁に弾性体の膨張した外周面が密着し、配管を密閉状態にする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記背景技術の場合、管部材に装着する際に、締め付けナットを旋回させるレンチ等の工具が必要であり、作業が面倒である。特に、はしご等を用いて、高所で作業する場合には、レンチの持ち運びやレンチでの締め付け操作は、危険が伴い作業性も悪いものである。
【0006】
この発明は、上記背景技術の問題点に鑑みてなされたものであり、簡単な作業で管部材の開口に取り付けることができ、確実に密閉することができる配管密閉治具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、一対の端面と、一対の前記端面に連続する外側面を有する本体が設けられ、前記端面の中央部には、管部材の端部を嵌合して閉鎖する取付凹部が形成され、前記取付凹部は、前記端面に対して直角な軸方向に短い円筒形であり、前記取付凹部の内周面の、前記端面に近い位置には、平行雌ネジが形成され、前記平行雌ネジよりも深い位置には、前記平行雌ネジから連続して前記平行雌ネジの内径よりも大きい径を有する大径部が形成され、前記取付凹部の前記大径部には、前記管部材の前記端部が軸方向に圧接するパッキンが設けられ、前記本体には、前記取付凹部と、前記取付凹部が設けられた前記端面とは反対側の端面との間に、前記外側面を貫通した挿通穴が設けられ、前記挿通穴には、棒状のハンドルが摺動可能に挿通され、前記ハンドルの長さは、前記挿通穴よりも長く前記本体の前記外側面から突出する長さであり、前記ハンドルの両端部には抜け止めのフランジ部が設けられている配管密閉治具である。
【0008】
前記管部材は、テーパー雄ネジが設けられ、前記管部材の前記テーパー雄ネジに、前記配管密閉治具の前記平行雌ネジが螺合されて取り付けられる。
【0009】
前記ハンドルの前記フランジ部と前記本体との間には、緩衝材が設けられている。前記緩衝材は、柔軟なゴム製であり、前記ハンドルに設けられ、前記ハンドルが摺動する際に前記フランジ部と前記本体の外側面の衝突を緩衝する。
【0010】
前記本体の前記一対の端面に、互いに異なるサイズの前記取付凹部が各々設けられ、一対の前記取付凹部の底部は互いに離間し、前記底部と底部の間に、前記挿通穴が設けられていると良い。
【0011】
前記本体の一方の前記端面には前記取付凹部が設けられ、他方の前記端面には、圧力計等の他部材に連通して取り付ける挿通孔が設けられ、前記挿通孔は前記取付凹部の底部に連通し、前記パッキンには、前記挿通孔に対向する位置に、取付凹部に連通する透孔が形成されているものでも良い。
【発明の効果】
【0012】
本発明の配管密閉治具は、簡単な作業で管部材の開口に取り付けることができ、確実に密閉することができる。これにより、地下タンクに設けられた点検口や換気口を塞いだり、内部の圧力を測定する際に、容易に管路開口部に装着し、検査等を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】この発明の第一実施形態の配管密閉治具の斜視図である。
【
図2】この発明の第一実施形態の配管密閉治具の縦断面図である。
【
図4】この発明の第二実施形態の配管密閉治具の縦断面図である。
【
図5】この発明の第二実施形態の配管密閉治具の本体とパッキンの底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、この発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1~
図3はこの発明の第一実施形態を示すもので、この実施形態の配管密閉治具10は、金属製の本体12を有し、本体12の材質は例えばアルミ製であり、表面は黒アルマイトにより黒色である。本体12は円柱形状であり、互いに平行な一対の円形の端面12a,12bと、円筒状の外側面12cが設けられている。例えば、直径は60mm、高さは55mmである。
【0015】
一方の端面12aの中央部には、管部材1の端部1aを嵌合して閉鎖する取付凹部14が形成されている。取付凹部14は、端面12aに対して直角な軸を有し軸方向に相対的に短い円筒形であり、取付凹部14の最深部である底部14aは、本体12の軸方向の長さの半分以下の浅い位置にある。取付凹部14の内周面の、端面12aに近い約半分の深さの範囲には、平行雌ネジ16が形成されている。ここで、平行雌ネジとは、先端まで同じ内径の雌ネジである。内周面の、平行雌ネジ16よりも深く底部14aに連続する残りの深さの範囲には、平行雌ネジ16の内径よりも大きい径を有する大径部18が形成されている。
【0016】
取付凹部14の底部14aには、パッキン20が入れられている。パッキン20は、大径部18の深さとほぼ同じ厚みを有する円形であり、柔軟性を有する硬い弾性体であり、材料は例えばニトリルゴムである。直径は、大径部18に嵌合され平行雌ネジ16よりは大きくて外れることが無い大きさである。
【0017】
端面12aとは反対側の端面12bの中央部にも、管部材1の端部1aを嵌合して閉鎖する取付凹部22が形成されている。取付凹部22は、取付凹部14とは異なるサイズで、取付凹部14よりも大きい径を有する円筒形であり、軸方向には取付凹部14とほぼ同じ長さであり取付凹部22の底部22aは、本体12の軸方向の長さの半分以下の浅い位置にある。取付凹部22の内周面の、端面12bに近い約半分の深さの範囲には、平行雌ネジ24が形成されている。内周面の、平行雌ネジ24よりも深く底部22aに連続する残りの深さの範囲には、平行雌ネジ24の内径よりも大きい径を有する大径部26が形成されている。
【0018】
取付凹部22の底部22aには、パッキン28が入れられている。パッキン28は、大径部26の深さとほぼ同じ厚みを有する円形であり、柔軟性を有する硬い弾性体であり、材料は例えばニトリルゴムである。直径は、大径部26に嵌合され、平行雌ネジ24よりは大きくて外れることが無い大きさである。
【0019】
本体12の中心には、取付凹部14の底部14aと取付凹部22の底部22aの間に、挿通穴30が、直径方向に外側面12cを貫通して設けられている。挿通穴30には、棒状のハンドル32が摺動可能に挿通されて設けられている。ハンドル32の長さは、本体12の直径の2~4倍程度の長さであり、例えば本体12の直径の3倍の165mmであり、ハンドル32の両端部に抜け止めのフランジ部34が設けられている。ハンドル32にはリング状の緩衝材35が挿通されている。緩衝材35は、柔軟なゴム製であり、ハンドル32に適度に密着して設けられ、ハンドル32が摺動する際にフランジ部34と本体12の外側面12cが衝突することを防ぐ。ハンドル32は、挿通穴30から突出する部分を把持して、本体12を軸周りに回転させることができる。
【0020】
なお、管部材1の端部1aの外周面には、テーパー雄ネジ1bが形成されている。ここで、テーパー雄ネジとは、先端に行くほど外径が細くなるテーパが形成された雄ネジであり、水密、気密を要する部分に比較的多く使用されている。本体12の平行雌ネジ16,24は、管部材1のテーパー雄ネジ1bに対して、比較的遊びが多く甘く螺合するサイズに形成する。例えば、取付凹部14は一般的な外径32mmサイズの管部材を閉鎖するもので、取付凹部22は外径が40mmサイズの管部材を閉鎖するもので、一つの配管密閉治具10により、32mmの管部材又は40mmの管部材を選択的に閉鎖することができる。対象とする配管の径は、32mm、40mmの他に、50mmでも良く、それ以外のサイズでもよい。パッキン20,28は、適宜取付凹部のサイズに合わせて大きさを設定し、使用により破損した場合は交換可能である。
【0021】
次に、この実施形態の配管密閉治具10の使用方法について説明する。例えば、貯蔵タンク等につながる配管の管部材1の端部1aを密閉する場合、取付凹部22に管部材1の端部1aを嵌合し、本体12から突出するハンドル32を把持して、本体12を軸周りに回転させ、管部材1のテーパー雄ネジ1bに平行雌ネジ24を螺合させて取り付ける。本体12の回転回数は例えば3回転程度である。ハンドル32は挿通穴30内を摺動可能であり、把持しやすい方向へ長く突出させるとよい。平行雌ネジ24は、テーパー雄ネジ1bに対して甘めに形成され遊びが大きいため、管部材1の端部1aは、深く侵入し、軸方向にパッキン28に強い力で圧接し、確実に密閉されるとともに、比較的締めやすい。密閉圧力は、例えば±30kPa以上に設定可能である。作業においては、管部材1のサイズに合わせて本体12の端面12a,12bを選択し、取付凹部14,22のいずれかに管部材1を取り付け、密閉し、配管の各種の検査を行う。検査が終了し、不要となった場合は、ハンドル32を逆に回転させて管部材1のテーパー雄ネジ1bと平行雌ネジ24の螺合を解除し、取り外す。
【0022】
この実施形態の配管密閉治具10によれば、簡単な作業で管部材1の開口に取り付けることができ、確実に密閉することができる。地下タンクに設けられた点検口や換気口を塞いだり、内部の圧力を測定する際に、容易に管路開口部に装着し、検査等を行うことができる。取り付けはハンドル32を保持して本体12を回転させるという簡単なものであり、工具が不要である。ハンドル32は両端部にフランジ部34が設けられているため、挿通穴30から抜け落ちることが無い。またフランジ部34と本体12の間に緩衝材35が挿通されて取り付けられているため、フランジ部34が本体12に衝突することが無く、軽く旋回可能なため、容易に締め付け可能であり、作業が楽であり、簡単に密閉状態に装着可能なものである。しかも、配管密閉治具10のみで2サイズの管部材1に使用することができ、配管の径に対応した配管密閉治具10の数を減らすことができる。
【0023】
次にこの発明の第二実施形態について
図4、
図5に基づいて説明する。なお、ここで、上記実施形態と同様の部材は同様の符号を付して説明を省略する。この実施形態の配管密閉治具36は、金属製の本体12を有し、本体12の材質は例えばアルミ製であり、表面は黒アルマイトである。本体12は円柱形状であり、互いに平行な一対の円形の端面12a,12bと、曲面で形成された外側面12cが設けられている。
【0024】
端面12bの中央部には、管部材1の端部1aを嵌合して閉鎖する取付凹部22が形成されている。取付凹部22の内周面には平行雌ネジ24と大径部26が形成され、底部22aにはパッキン38が入れられている。パッキン38は、大径部26の深さとほぼ同じ厚みを有し中央に円形の透孔40が形成されたリング形であり、柔軟性を有する硬い弾性体であり、材料は例えばニトリルゴムである。外側の直径は、大径部18に嵌合され平行雌ネジ16よりは大きくて外れることが無い大きさである。透孔40の直径は、管部材1の内径よりも小さく、管部材1の端部1aにパッキン38が当接するもので、また後述する第1挿通孔42と第2挿通孔46に透孔40が連通し、第1挿通孔42と第2挿通孔46が取付凹部22に連通する大きさである。
【0025】
本体12の中心には、端面12aと取付凹部22の底部22a間に、挿通穴30が設けられている。挿通穴30には、棒状のハンドル32が挿通されて設けられている。ハンドル32の両端部に抜け止めのフランジ部34が設けられ、ハンドル32にはリング状の緩衝材35が挿通されている。
【0026】
端面12aには、取付凹部22の底部22aに連通する第1挿通孔42が設けられている。第1挿通孔42は、端面12aに対して直角な円筒形であり、端面12aの中心を避けて挿通穴30に連通しない位置に設けられている。第1挿通孔42の内周面の、端面12aに近い約三分の一程度の深さの範囲には、雌ネジ44が形成されている。雌ネジ44の内径は、第1挿通孔42のその他の内径よりも少し大きい。端面12aには、第1挿通孔42が位置する直径上に、第1挿通孔42の挿通方向に対して平行で取付凹部22の底部22aに連通する第2挿通孔46が設けられている。第2挿通孔46は、端面12aの中心を避けて挿通穴30に連通しない位置に設けられ、挿通穴30を挟んで第1挿通孔42とは反対側に位置している。第2挿通孔46の内周面の、端面12aに近い約三分の一程度の深さの範囲には、雌ネジ48が形成されている。
【0027】
第1挿通孔42には、開閉可能にレバー50を有するバルブ52の雄ネジ部が、雌ネジ44に螺合して取り付けられている。バルブ52の、第1挿通孔42とは反対側の管接続口にはプラグカプラ54が螺合して取り付けられる。第2挿通孔46には、L形管継手56の雄ネジ部が雌ネジ48に螺合して取り付けられている。L形管継手56の第2挿通孔46とは反対側の管接続口にはソケットカプラ58が螺合して取り付けられる。バルブ52とL形管継手56は、第1挿通孔42と第2挿通孔46がパッキン38の透孔40に連通しているため、取付凹部22に連通し、つまり本体12の端面12bに連通する。
【0028】
本体12の平行雌ネジ24は、管部材1のテーパー雄ネジ1bに甘く螺合するサイズに形成する。例えば、外径が40mm又は50mmの管部材1を閉鎖するものであるが、その他のサイズでも良い。雌ネジ44と雌ネジ48は、取り付けるバルブ52またはL形管継手56に合わせて適宜設定する。
【0029】
次に、この実施形態の配管密閉治具36の使用方法について説明する。先ず、本体12にバルブ52とL形管継手56を取り付けた状態で、管部材1の端部1aを、取付凹部22に差し込み、本体12から突出するハンドル32を把持して、本体12を軸周りに回転させ、管部材1のテーパー雄ネジ1bに平行雌ネジ24を螺合させて取り付ける。そして、プラグカプラ54に、図示しないコンプレッサや真空ポンプから延びたホース等を接続する。ソケットカプラ58には、図示しない圧力計が接続される。これにより、タンク内の圧力が計測可能となる。検査が終了し、不要となった場合は、ハンドル32を逆に回転させて管部材1のテーパー雄ネジ1bと平行雌ネジ24の螺合を解除し、取り外す。なお、作業の手順は上記以外でも良く、例えばバルブ52とL形管継手56を本体12に取り付ける前に、管部材1に本体12を取り付け、その後でバルブ52とL形管継手56を取り付けてもよい。
【0030】
この実施形態の配管密閉治具36によれば、上記実施の形態と同様の効果を有するものである。バルブ52とL形管継手56を、管部材1に確実に気密に取り付けることができる。
【0031】
なお、この発明の配管密閉治具は上記実施形態に限定されるものではなく、各部材の形状や大きさ、材質は適宜変更可能であり、本体は円柱状の他、角柱状でも良く、環部材の端部が嵌合可能な取付奥部が形成されていれば良い。また、管部材に、バルブとL形管継手以外の他部材を接続するものでもよい。
【符号の説明】
【0032】
1 管部材
1a 端部
1b テーパー雄ネジ
10 配管密閉治具
12 本体
12a,12b 端面
12c 外側面
14,22 取付凹部
14a,22a 底部
16,24 平行雌ネジ
18,26 大径部
20,28,38 パッキン
30 挿通穴
32 ハンドル
34 フランジ部
35 緩衝材
40 透孔
42 第1挿通孔
46 第2挿通孔