IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ノンピの特許一覧

<>
  • 特開-情報処理装置 図1
  • 特開-情報処理装置 図2
  • 特開-情報処理装置 図3
  • 特開-情報処理装置 図4
  • 特開-情報処理装置 図5
  • 特開-情報処理装置 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022147262
(43)【公開日】2022-10-06
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20220929BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021048433
(22)【出願日】2021-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】511279737
【氏名又は名称】株式会社ノンピ
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100154748
【弁理士】
【氏名又は名称】菅沼 和弘
(72)【発明者】
【氏名】柿沼 寛之
(72)【発明者】
【氏名】山本 史朗
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】料理の配送サービスを提供する側で問題化している値崩れやフードロスを解消させる情報処理装置を提供する。
【解決手段】サーバと、産地端末と、サプライヤー端末と、配送センター端末と、顧客端末とが、インターネット等のネットワークを介して相互に接続されている情報処理システムにおいて、情報処理装置であるサーバ1は、食材需要情報、アイテム需要情報、商品需要情報を取得する需要情報取得部101と、食材供給情報、アイテム供給情報、商品供給情報として取得される供給情報取得部102と食材需給バランス情報、アイテム需給バランス情報、商品需給バランス情報を生成する生成部103と食材バランス情報、アイテムバランス情報及び商品バランス情報に基づいて、商品の製造及び提供におけるコストパフォーマンスを最適化させ、当該商品の提供価格と提供数量との組み合わせを特定する特定部104と、を有する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1種類以上の食材の夫々の供給に関する情報を、第1供給情報として取得する第1供給情報取得手段と、
前記1種類以上の料理の夫々の供給に関する情報を、第2供給情報として取得する第2供給情報取得手段と、
前記1種類以上の商品の夫々の供給に関する情報を、第3供給情報として取得する第3供給情報取得手段と、
前記1種類以上の食材の夫々の需要に関する情報を、第1需要情報として取得する第1需要情報取得手段と、
前記1種類以上の食材を用いて調理される、1種類以上の料理の夫々の需要に関する情報を、第2需要情報として取得する第2需要情報取得手段と、
前記1種類以上の料理の組み合わせからなる、1種類以上の商品の夫々の需要に関する情報を、第3需要情報として取得する第3需要情報取得手段と、
前記第1需要情報と、前記第1供給情報とを比較した結果に基づいて、前記食材の需給バランスに関する第1バランス情報を生成する第1バランス情報生成手段と、
前記第2需要情報と、前記第2供給情報とを比較した結果に基づいて、前記料理の需給バランスに関する第2バランス情報を生成する第2バランス情報生成手段と、
前記第3需要情報と、前記第3供給情報とを比較した結果に基づいて、前記商品の需給バランスに関する第3バランス情報を生成する第3バランス情報生成手段と、
前記第1バランス情報、前記第2バランス情報、及び前記第3バランス情報に基づいて、前記商品の製造及び提供におけるコストパフォーマンスを最適化させる、当該商品の提供価格と提供数量との組み合わせを特定する第1特定手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記第1供給情報のうち当該情報の提供元に関する情報と、前記第2供給情報のうち当該情報の提供元に関する情報と、前記第3供給情報のうち当該情報の提供元に関する情報とのうち、少なくとも1以上の情報に基づいて、提供対象となる、1種類以上の前記料理の夫々の内容と、1以上の前記商品の夫々の内容とを特定する第2特定手段をさらに備える、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第2特定手段は、
前記第1供給情報のうち当該情報の提供元に関する情報として、当該提供元における前記食材の収穫量を示す情報に基づいて、提供対象となる、1種類以上の前記料理の夫々の内容と、1種類以上の前記商品の夫々の内容とを特定する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第2特定手段は、
前記第2供給情報のうち当該情報の提供元に関する情報として、当該提供元における前記料理の製造手法を示す情報に基づいて、提供対象となる、1種類以上の前記料理の夫々の内容と、1種類以上の前記商品の夫々の内容とを特定する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今の社会情勢によるいわゆるソーシャルディスタンスの要請や、人々のライフスタイルの多様性の高まりから、外食ではなく自宅で食事をとる機会が増えている者も多い。例えば、デリバリサービスやケータリングサービス等の料理の配送サービスの分野では、スマートフォン等に対する簡単な操作で、これらのサービスを気軽に利用できるようになってきている。このような料理の配送サービスの需要の高まりに対して、サービスを提供する側では、料理の製造工程をOEM(Original Equipment Manufacturer)に依頼することで対応することも多い。
また、このような分野では、料理の配送サービスを支援する技術も提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-160800号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、料理の配送サービスを提供する側では、供給過多が生じ易くなっており、これ伴う値崩れや、いわゆるフードロスが社会問題化している。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、料理の配送サービスを提供する側で問題化している値崩れやフードロスを解消させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の情報処理装置は、
1種類以上の食材の夫々の供給に関する情報を、第1供給情報として取得する第1供給情報取得手段と、
前記1種類以上の料理の夫々の供給に関する情報を、第2供給情報として取得する第2供給情報取得手段と、
前記1種類以上の商品の夫々の供給に関する情報を、第3供給情報として取得する第3供給情報取得手段と、
前記1種類以上の食材の夫々の需要に関する情報を、第1需要情報として取得する第1需要情報取得手段と、
前記1種類以上の食材を用いて調理される、1種類以上の料理の夫々の需要に関する情報を、第2需要情報として取得する第2需要情報取得手段と、
前記1種類以上の料理の組み合わせからなる、1種類以上の商品の夫々の需要に関する情報を、第3需要情報として取得する第3需要情報取得手段と、
前記第1需要情報と、前記第1供給情報とを比較した結果に基づいて、前記食材の需給バランスに関する第1バランス情報を生成する第1バランス情報生成手段と、
前記第2需要情報と、前記第2供給情報とを比較した結果に基づいて、前記料理の需給バランスに関する第2バランス情報を生成する第2バランス情報生成手段と、
前記第3需要情報と、前記第3供給情報とを比較した結果に基づいて、前記商品の需給バランスに関する第3バランス情報を生成する第3バランス情報生成手段と、
前記第1バランス情報、前記第2バランス情報、及び前記第3バランス情報に基づいて、前記商品の製造及び提供におけるコストパフォーマンスを最適化させる、当該商品の提供価格と提供数量との組み合わせを特定する第1特定手段と、
を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、料理の配送サービスを提供する側で問題化している値崩れやフードロスを解消させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】従来からある、商品(料理)の配送サービスにおける、商品(料理)の提供価格と提供数量との関係を示すグラフである。
図2】本発明の一実施形態に係る情報処理装置の適用対象となる本サービスの概要を示す図である。
図3】本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバを含む、情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図4図2の情報処理システムのうち、サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図5図4のサーバにより実行が制御される処理のうち、商品提供者支援処理を実現させる機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図6】本サービスの具体例として、顧客端末に表示されるオーダー用の操作画面の具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0010】
まず、本願発明の発明者が、本願発明を起創するに至った経緯について説明する。
従来の商品(料理)の配送サービスにおいて、当該商品(料理)の製造工程がOEMに依頼される場合、次の3つの問題が生じてしまう。
【0011】
即ち、1つ目の問題として、商品(料理)の内容の画一化あるいはパターン化により、顧客が味や見栄えに飽きてしまうという問題である。この問題が生じるということは、個々の顧客の利用頻度が増えているということでもあるため、サービスを提供する側にとって喜ばしい状態であるともいえるが、客離れを防ぐ見地からも解決すべき重要な問題であるといえる。
【0012】
また、2つ目の問題として、顧客からのオーダー数(提供数量)が一定の数量を超えると、商品(料理)を製造(調理)するための食材の調達が困難となり、原価が圧迫されて提供価格Pが上昇するという問題がある。
【0013】
2つ目の問題について、図1を参照してさらに説明する。
図1は、従来からある、商品(料理)の配送サービスにおける、商品(料理)の提供価格と提供数量との関係を示すグラフである。
【0014】
従来より、商品(料理)の提供価格Pと提供数量との関係は、いわゆるスケールメリットの見地から、提供数量の増加に伴い提供価格Pが下降し続けると考えられていた。
しかしながら、配送サービスの対象となる商品(料理)の製造工程がOEMに依頼される場合、その実態は図1のグラフに示すとおりになる。即ち、提供数量Mに対する提供価格Pを示す曲線Lは、当初は提供数量Mの増加に伴い下降し続けるが、ある提供数量Mbを超えると上昇に転じる、という2つ目の問題が生じる。
【0015】
この2つ目の問題は、個々の顧客の利用頻度が増えるだけではなく、顧客数が増えているということでもあるため、サービスを提供する側にとって喜ばしい状態であるともいえる。しかしながら、拡大路線を諦めない限り避けては通れない解決すべき問題であるともいえる。
【0016】
また、3つ目の問題として、いわゆる在庫ロスに対する過度な懸念により生じ得る、いわゆる「作り過ぎ」の問題がある。この問題は、売れ行きの読みの甘さ(あるいは困難さ)を原因とするものであるが、結果的にフードロスを引き起こす要因になっている。
【0017】
本願発明の一実施形態に係る情報処理装置の適用対象となるサービス(以下、「本サービス」と呼ぶ)によれば、上述した3つの問題を解消することができる。
【0018】
図2は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置の適用対象となる本サービスの概要を示す図である。
【0019】
本サービスは、製造工程をOEMに依頼した商品(料理)の配送サービスを提供する者(以下、「商品提供者」と呼ぶ)、及びその顧客に対して提供されるサービスである。商品提供者及びその顧客は、本サービスを利用することで、上述の3つの問題を生じさせることなく、商品(料理)の配送サービスを提供することができる。
【0020】
商品提供者から顧客に提供(配送)される商品(料理)は、1種類以上の料理I(以下、「アイテムI」と呼ぶ)の組み合せからなるアラカルトの商品A(以下、「アラカルト商品A」と呼ぶ)である。
【0021】
アイテムIは、1種類以上の食材Fを用いてサプライヤーYの工場において製造(調理)されたものであり、種類毎に1食ずつ小分けされた状態を単位として、商品提供者の集荷配送センターTで保管される。図2には、その一例として、サプライヤーY1により納入された3種類のアイテムI1-1乃至I1-3と、サプライヤーY2により納入された3種類のアイテムI2-1乃至I2-3と、サプライヤーY3により納入された3種類のアイテムI3-1乃至I3-3と、サプライヤーY4により納入された3種類のアイテムI4-1乃至I4-3との夫々が、所定個数保管されていることが示されている。
【0022】
アイテムIの製造(調理)、及び集荷配送センターTへの納品は、例えば日本国の各地域(後述する産地R等)に夫々点在する惣菜製造業者等で構成される複数のサプライヤーYの夫々によって行われる。図2には、その一例として、サプライヤーY1乃至Y4の夫々が示されている。
【0023】
食材Fは、1以上の産地Rの夫々で収穫又は加工等(以下、「収穫等」と呼ぶ)された食材であって、例えば、米、小麦、精肉、鮮魚、水、調味料等の食材である。産地Rで収穫等された食材Fは、例えばその産地R又はその近辺を拠点とするサプライヤーYに対して納入される。図2には、その一例として、サプライヤーY1乃至Y4の夫々に食材Fを納入する産地Rが示されている。なお、図2には産地Rが1のみ表示されているが、これは説明の理解し易くするために簡略化して表示したものであり、実際には多数の産地Rが存在する。
【0024】
集荷配送センターTは、複数のサプライヤーYの夫々から納入される複数種のアイテムI(各種アイテムIは所定単位(個数)存在する)の夫々を一括管理して、顧客Cからのオーダーに応じてアラカルト商品Aを製造したうえで配送する。また、図示はしないが、集荷配送センターには、アラカルト商品Aを製造する製造スタッフが常駐している。製造スタッフは、顧客からのオーダーの内容を確認しながら、1種類以上のアイテムI(原則、1種のアイテムI毎につき1個)を組み合わせてアラカルト商品Aを製造する。
【0025】
ここで、食材Fを提供する産地Rには、食材Fの管理者が操作するパーソナルコンピュータ等の情報処理装置が設置されているものとする。産地Rに設置された情報処理装置には、産地Rで収穫等される食材Fの供給に関する情報(以下、「食材供給情報」と呼ぶ)が管理されている。食材供給情報には、食材Fの収穫量を示す情報(例えば豊作、豊漁、凶作、不漁等を示す情報)等が含まれる。また、産地Rの地域の「強み」や特色(例えば海が近い、山林に囲まれている等)も食材供給情報に含まれる。
【0026】
また、アイテムIを製造(調理)するサプライヤーYには、アイテムIの管理者が操作するパーソナルコンピュータ等の情報処理装置が設置されているものとする。サプライヤーYに設置された情報処理装置には、サプライヤーYにより製造(調理)されるアイテムIの供給に関する情報(以下、「アイテム供給情報」と呼ぶ)が管理されている。
アイテム供給情報には、アイテムIの製造手法(調理方法)を示す情報が含まれる。具体的には例えば、アイテム供給情報には、調理器具としてのバーナー直火式熱風発生器を用いた調理(例えばお茶漬けのご飯におこげを作ることができる等)が可能であることを示す情報等が含まれる。また例えば、アイテム供給情報には、サプライヤーYによるアイテムIの内容についての提案を示す情報が含まれる。なお、サプライヤーYにより提案されたアイテムIの内容の具体例については後述する。
【0027】
また、アラカルト商品Aを製造する集荷配送センターTには、商品提供者が操作するパーソナルコンピュータ等の情報処理装置が設置されているものとする。集荷配送センターTに設置された情報処理装置には、製造スタッフにより製造されるアラカルト商品Aの供給に関する情報(以下、「商品供給情報」と呼ぶ)が管理されている。商品供給情報には、産地RとサプライヤーYとの夫々から提供される、食材供給情報とアイテム供給情報との夫々の内容を根拠とする調達キャパシティを示す情報や、製造スタッフの製造能力に関する情報等が含まれる。
【0028】
また、アラカルト商品Aを購入する顧客Cは、自身が操作するスマートフォン等の情報処理装置を保有しているものとする。顧客Cにより操作される情報処理装置には、アラカルト商品Aをオーダーするために提供する情報(以下、「顧客提供情報」と呼ぶ)が含まれる。顧客提供情報には、顧客Cの住所、氏名、電話番号、Eメールアドレス、配送を希望するアラカルト商品Aの内容や数量等が含まれる。図2には顧客Cが1のみ表示されているが、これは説明の理解し易くするために簡略化して表示したものであり、実際には多数の顧客Cが存在する。
【0029】
顧客Cが保有するに情報処理装置は、本サービスの利用者向けのアプリケーションソフトウェアをインストールすることができる。この場合、顧客Cは、当該アプリケーションソフトウェアがインストールされた情報処理装置を起動させることで本サービスを利用することができる。
また、顧客Cが本サービスを利用する際、自身が保有する情報処理装置に対する上述のアプリケーションソフトウェアのインストールは必須ではない。例えば顧客Cが保有する情報処理装置のブラウザ機能を用いて、本サービスを利用可能とする専用のウェブサイトにアクセスすることで本サービスを利用することもできる。
【0030】
また、本発明の一実施形態に係る情報処理装置では、1種類以上の食材Fの夫々の需要に関する情報(以下、「食材需要情報」と呼ぶ)と、1種類以上のアイテムIの夫々の需要に関する情報(以下、「アイテム需要情報」と呼ぶ)と、1種類以上のアラカルト商品Aの夫々の需要に関する情報(以下、「商品需要情報」と呼ぶ)とが取得されて管理されている。
【0031】
本発明の一実施形態に係る情報処理装置では、本サービスの提供を実現させるべく、以下の処理が実行される。
即ち、本発明の一実施形態に係る情報処理装置では、1以上の産地Rの夫々に設置された情報処理装置により管理されている1種類以上の食材Fの夫々の食材需要情報が取得される。また、1以上のサプライヤーYの夫々に設置された情報処理装置により管理されている1種類以上のアイテムIの夫々のアイテム需要情報が取得される。また、集荷配送センターTに設置された情報処理装置により管理されている1種類以上のアラカルト商品Aの夫々の商品需要情報が取得される。また、顧客Cの情報処理装置に入力された顧客提供情報が取得される。
【0032】
また、本発明の一実施形態に係る情報処理装置では、商品提供者の商品(料理)の配送サービスを利用した顧客Cの利用履歴が管理されている。そして、その利用履歴から得られる顧客Cの動向(例えば食の嗜好性のトレンドやニーズ等)を抽出する。そして、その内容に応じて、食材Fの需要に関する情報(以下、「食材需要情報」と呼ぶ)、アイテムIの需要に関する情報(以下、「アイテム需要情報」と呼ぶ)、アラカルト商品Aの需要に関する情報(以下、「商品需要情報」と呼ぶ)として取得する。
【0033】
また、本発明の一実施形態に係る情報処理装置では、取得された食材需要情報と食品供給情報とを比較した結果に基づいて、食材Fの需要と供給のバランスを示す情報(以下、「食材需給バランス情報」と呼ぶ)が生成される。
また、本発明の一実施形態に係る情報処理装置では、取得されたアイテム需要情報とアイテム供給情報とを比較した結果に基づいて、アイテムIの需要と供給のバランスを示す情報(以下、「アイテム需給バランス情報」と呼ぶ)が生成される。
また、本発明の一実施形態に係る情報処理装置では、商品需要情報と、商品供給情報とを比較した結果に基づいて、アラカルト商品Aの需要と供給のバランスを示す情報(以下、「商品需給バランス情報」と呼ぶ)が生成される。
【0034】
また、本発明の一実施形態に係る情報処理装置では、生成された食材需給バランス情報、アイテム需給バランス情報、及び商品需給バランス情報に基づいて、以下の処理が実行される。即ち、アラカルト商品Aの製造及び提供におけるコストパフォーマンスが最適化された、アラカルト商品Aの提供価格Pと提供数量Mとの組み合わせが特定される。
【0035】
また、本発明の一実施形態に係る情報処理装置では、産地Rの地域の特色を示す情報に基づいて、1種類以上のアイテムIの夫々の内容と、1種類以上のアラカルト商品Aの夫々の内容とが特定される。
【0036】
また、本発明の一実施形態に係る情報処理装置では、産地Rにおける食材Fの収穫量を示す情報に基づいて、1種類以上のアイテムIの夫々の内容と、1種類以上のアラカルト商品Aの夫々の内容とが特定される。
【0037】
また、本発明の一実施形態に係る情報処理装置では、産地RにおけるアイテムIの製造手法を示す情報に基づいて、1種類以上のアイテムIの夫々の内容と、1種類以上のアラカルト商品Aの夫々の内容とが特定される。
【0038】
このように、本サービスでは、配送サービスの対象となる商品(料理)の製造及び提供におけるコストパフォーマンスを最適化させる、提供価格、提供数量、及び内容が特定される。具体的には例えば、サプライヤーYが自信を持って推奨するおススメのアラカルト商品Aとして、コストパフォーマンスが最適化された、最も提供し易い提供価格P、提供数量M、及び内容の組み合せが特定される。
【0039】
即ち、本サービスを利用する商品提供者は、顧客Cの動向(例えば食の嗜好性のトレンドやニーズ)に関する情報を、食材需要情報、アイテム需要情報、商品需要情報として取得する。そして、商品提供者は、取得したこれらの情報を複数のサプライヤーYの夫々に提供する。
複数のサプライヤーYの夫々では、製造スタッフが、提供された情報に基づいて、得意なアイテムIの内容の提案を行う。つまり、アイテムIの内容はサプライヤーY側で自由に決めることができる。これにより、余っている食材Fや、豊作な食材Fを優先的に選定してアイテムIの製造(調理)に用いるなど、市場の状況に合わせたアイテムIを考案することができる。
具体的には例えば、ワインと食事とをセットにしたアラカルト商品Aのプランを販売する予定がある場合には、ワインと相性の良いアイテムIが流行ることが予想される。
また例えば、サンマが豊作である場合には、アイテムIの内容として、「サンマのムニエル」や「サンマのエスカベッシュ」が提案される。
【0040】
また、上述したように、本サービスでは、サプライヤーYにより製造(調理)されたアイテムIは、集荷配送センターTにおいて保管される。具体的には、アイテムIは、製造(調理)後直ちに冷凍されて、集荷配送センターTに納入される。そして、集荷配送センターTに設けられた所定の棚で冷凍保管される。これにより、長期の保存が可能となる。また、在庫数はリアルタイムで管理される。
【0041】
以上のように、本サービスによれば、産地Rの「強み」を活かした1種類以上のアイテムIが組み合わされたアラカルト商品Aの提供が可能となる。また、調達キャパシティが考慮された、いわゆるオーダーコントロールを行うことが可能となる。また、食材Fの調達事情(豊作、凶作等)が考慮されたアラカルト商品Aの開発及び提供が可能となる。具体的には例えば、食材Fがサンマ等の鮮魚である場合には、豊漁の年もあれば不漁の年もあるため、その時々の状況に合わせた無理のない食材Fの仕入れが可能となる。
【0042】
図3は、本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバを含む、情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【0043】
図3に示す情報処理システムは、サーバ1と、産地端末2と、サプライヤー端末3と、配送センター端末4と、顧客端末5とを含む。なお、図3では、産地端末2、サプライヤー端末3、配送センター端末4、及び顧客端末5が夫々1台ずつ描画されているが、これは説明を理解し易くするために簡略化されたものである。実際には、産地R、サプライヤーY、集荷配送センターT、及び顧客Cの夫々の数に対応する台数の産地端末2、サプライヤー端末3、配送センター端末4、及び顧客端末5が存在し得る。
【0044】
サーバ1と、産地端末2と、サプライヤー端末3と、配送センター端末4と、顧客端末5とは、インターネット(Internet)等のネットワークNWを介して相互に接続されている。なお、ネットワークNWは、その形態は特にインターネットに限定されず、例えば、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi、LAN(Local Area Network)等を採用することもできる。
【0045】
サーバ1は、サービス提供者により管理される情報処理装置である。サーバ1は、産地端末2、サプライヤー端末3、配送センター端末4、及び顧客端末5の各動作を管理する。
【0046】
産地端末2は、食材Fが収穫等される産地Rの担当者により操作される情報処理装置である。産地端末2は、例えばスマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等で構成される。
【0047】
サプライヤー端末3は、アイテムIを製造するサプライヤーYの担当者により操作される情報処理装置である。サプライヤー端末3は、例えばスマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等で構成される。
【0048】
配送センター端末4は、アラカルト商品Aを製造して販売する商品提供者Gの集荷配送センターTの担当者に操作される情報処理装置である。配送センター端末4は、例えばスマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等で構成される。
【0049】
顧客端末5は、アラカルト商品Aを購入する顧客Cにより操作される情報処理装置である。顧客端末5は、例えばスマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等で構成される。
【0050】
図4は、図2の情報処理システムのうち、サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0051】
サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memoy)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、入力部16と、出力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20と、を備えている。
【0052】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0053】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、入力部16、出力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。
【0054】
入力部16は、各種ハードウェア釦等で構成され、操作者の指示操作に応じて各種情報を入力する。
出力部17は、液晶等のディスプレイにより構成され、各種画像を表示する。
【0055】
記憶部18は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNWを介して他の装置(産地端末2、サプライヤー端末3、配送センター端末4、及び顧客端末5等)との間で行う通信を制御する。
【0056】
ドライブ20は、必要に応じて設けられる。ドライブ20には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア40が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア40から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。また、リムーバブルメディア40は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0057】
このような図4のサーバ1の各種ハードウェアと各種ソフトウェアとの協働により、サーバ1で後述する各種処理の実行が可能になる。
なお、図示はしないが、図3の情報処理装置のうち、産地端末2、サプライヤー端末3、配送センター端末4、及び顧客端末5も、図4に示すハードウェア構成を有している。このため、産地端末2、サプライヤー端末3、配送センター端末4、及び顧客端末5のハードウェア構成についての説明は省略する。ただし、産地端末2、サプライヤー端末3、配送センター端末4、及び顧客端末5が、スマートフォンやタブレットで構成される場合には、入力部16及び出力部17として、タッチパネルを有している。
【0058】
図5は、図4のサーバにより実行が制御される処理のうち、商品提供者支援処理を実現させる機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0059】
「商品提供者支援処理」は、商品提供者Gから顧客Cに対してアラカルト商品Aが提供される場合に、サーバ1のCPU11により実行が制御される処理の1つである。
「商品提供者支援処理」では、アラカルト商品Aを提供する商品提供者Gのコストパフォーマンスを適正化させるための処理として、アラカルト商品Aの提供価格と提供数量との組み合わせを特定する処理が実行される。
【0060】
図5に示すように、サーバ1のCPU11においては、商品提供者支援処理の実行が制御される場合には、需要情報取得部101と、供給情報取得部102と、生成部103と、特定部104と、提示部105とが機能する。また、サーバ1の記憶部18の一領域には、食材DB181と、アイテムDB182と、商品DB183とが設けられている。食材DB181には、1種類以上の食材Fの夫々の食材需要情報及び食材供給情報が格納されている。アイテムDB182には、1種類以上のアイテムIの夫々のアイテム需要情報及びアイテム供給情報が格納されている。商品DB183には、1種類以上のアラカルト商品Aの夫々の商品需要情報及び商品供給情報が格納されている。
【0061】
供給情報取得部102においては、食材供給情報取得部121と、アイテム供給情報取得部122と、商品供給情報取得部123とが機能する。
【0062】
食材供給情報取得部121は、1種類以上の食材Fの夫々の供給に関する情報を、食材供給情報として取得する。食材供給情報取得部121により取得された食材供給情報は、食材DB181に記憶されて管理されている。
【0063】
アイテム供給情報取得部122は、1種類以上のアイテムIの夫々の供給に関する情報を、アイテム供給情報として取得する。アイテム供給情報取得部122により取得されたアイテム供給情報は、アイテムDB182に記憶されて管理されている。
【0064】
商品供給情報取得部123は、1種類以上のアラカルト商品Aの夫々の供給に関する情報を、商品供給情報として取得する。商品供給情報取得部123により取得された商品供給情報は、商品DB183に記憶されて管理されている。
【0065】
需要情報取得部101においては、食材需要情報取得部111と、アイテム需要情報取得部112と、商品需要情報取得部113とが機能する。
【0066】
食材需要情報取得部111は、1種類以上の食材Fの夫々の需要に関する情報を、食材需要情報として取得する。食材需要情報取得部111により取得された食材需要情報は、食材DB181に記憶されて管理されている。
【0067】
アイテム需要情報取得部112は、1種類以上のアイテムIの夫々の需要に関する情報を、アイテム需要情報として取得する。アイテム需要情報取得部112により取得されたアイテム需要情報は、アイテムDB182に記憶されて管理されている。
【0068】
商品需要情報取得部113は、1種類以上のアラカルト商品Aの夫々の需要に関する情報を、商品需要情報として取得する。商品需要情報取得部113により取得された商品需要情報は、商品DB183に記憶されて管理されている。
【0069】
生成部103においては、食材需給バランス生成部131と、アイテム需給バランス生成部132と、商品需給バランス生成部133とが機能する。
【0070】
食材需給バランス生成部131は、食材需要情報と、食材供給情報とを比較した結果に基づいて、食材Fの食材需給バランス情報を生成する。
【0071】
アイテム需給バランス生成部132は、アイテム需要情報と、アイテム供給情報とを比較した結果に基づいて、アイテムIのアイテム需給バランス情報を生成する。
【0072】
商品需給バランス生成部133は、商品需要情報と、商品供給情報とを比較した結果に基づいて、アラカルト商品Aの商品需給バランス情報を生成する。
【0073】
特定部104においては、価格数量特定部141と、内容特定部142とが機能する。
【0074】
価格数量特定部141は、食材需給バランス情報、アイテム需給バランス情報、及び商品需給バランス情報に基づいて、アラカルト商品Aの製造及び提供におけるコストパフォーマンスを最適化させる、アラカルト商品Aの提供価格Pと提供数量Mとの組み合わせを特定する。
【0075】
内容特定部142は、食材供給情報のうちその情報の提供元となる産地Rの産地情報と、アイテム供給情報のうちその情報の提供元となるサプライヤーYのサプライヤー情報と、商品供給情報のうちその情報の提供元となる集荷配送センターTの配送センター情報とのうち、少なくとも1以上の情報に基づいて、提供対象となる、1種類以上のアイテムIの夫々の内容と、1種類以上のアラカルト商品Aの夫々の内容とを特定する。
【0076】
具体的には例えば、内容特定部142は、食材供給情報のうち、食材供給情報の提供元に関する情報として、食材供給情報の提供元となる産地Rの地域の特色を示す情報に基づいて、提供対象となる、1種類以上のアイテムIの夫々の内容と、1種類以上のアラカルト商品Aの夫々の内容とを特定する。「産地Rの地域の特色を示す情報」としては、例えば地理的に海が近いため海鮮メニューが得意であるといった情報が挙げられる。
【0077】
また例えば、内容特定部142は、食材供給情報のうち、食材供給情報の提供元に関する情報として、食材供給情報の提供元となる産地Rにおける食材Fの収穫量を示す情報に基づいて、提供対象となる、1種類以上のアイテムIの夫々の内容と、1種類以上のアラカルト商品Aの夫々の内容とを特定する。「食材Fの収穫量を示す情報」としては、例えば豊作、豊漁、凶作、不漁等を示す情報が挙げられる。
【0078】
また例えば、内容特定部142は、食材供給情報のうち、食材供給情報の提供元に関する情報として、提供元としての産地RにおけるアイテムIの製造手法を示す情報に基づいて、提供対象となる、1種類以上のアイテムIの夫々の内容と、1種類以上のアラカルト商品Aの夫々の内容とを特定する。「アイテムIの製造手法を示す情報」としては、例えば製造装置や調理法に関する情報が挙げられる。
【0079】
提示部105は、特定された1種類以上のアイテムIの夫々の提供価格P、提供数量M、及び内容と、1種類以上のアラカルト商品Aの夫々の提供価格P、提供数量M、及び内容とを配送センター端末4に提示する。
【0080】
以上のような機能的構成を有するサーバ1が商品提供者支援処理を実行することにより、サービス提供者は、商品提供者Gに対して、上述の本サービスを提供することができる。
【0081】
図6は、本サービスの具体例として、顧客端末に表示されるオーダー用の操作画面の具体例を示す図である。
【0082】
顧客Cは、顧客端末5を操作することでアラカルト商品Aをオーダーする。具体的には、顧客端末5に表示されるオーダー用の操作画面を操作することでアラカルト商品Aをオーダーする。
【0083】
顧客端末5に表示されるオーダー用の画面には、アラカルト商品Aを構成する9種類のアイテムIの候補となる複数種類のアイテムIが選択可能な態様で表示される。図6には、その一例として、16種類のアイテムIの撮像画像、名称、及び在庫の個数が表示されている。
【0084】
顧客Cは、顧客端末5に表示された複数のアイテムIの中から1種類以上のアイテムIを選択する操作(例えば所望するアイテムIの撮像画像をタップする操作)を行う。図6には、9種類のアイテムIの組み合わせからなるアラカルト商品Aが製造される例が示されている。
【0085】
具体的には例えば、顧客Cが60人分のアラカルト商品Aをオーダーすることになったとする。この場合、顧客Cは、顧客端末5を操作することで、人数が60人であることを示す情報を入力する。すると、顧客端末5には、集荷配送センターTに保管されている複数種類のアイテムIのうち、在庫の個数が60個以上であるアイテムIが表示される。顧客Cは、顧客端末5に表示されたアイテムIの中から、所望する9種類のアイテムIを選択する。すると、その情報が配送センター端末4に送られて、製造スタッフによるアラカルト商品Aの製造作業(詰め合わせ作業)が開始される。アラカルト商品Aが完成すると、集荷配送センターTから顧客Cへの配送手続が開始される。
【0086】
また例えば、図6に示すように、顧客端末5には、「おまかせ(ベストパフォーマンス)」と表記されたボタンBが表示される。このボタンBが押下されると、メニューバランスやコストパフォーマンスが最適化された9種類のアイテムIが自動的に選択される。具体的には、食材需給バランス情報、アイテム需給バランス情報、及び商品需給バランス情報が考慮された9種類のアイテムIが自動的に選択される。
【0087】
また、図示はしないが、顧客Cは、顧客端末5を操作することで、アラカルト商品Aに対する評価(例えば☆印の数による評価)を行うことや、コメントを付すことができる。顧客Cによる評価結果やコメントの内容は、商品提供者、サプライヤーY、産地Rにフィードバックされて共有されるので、その後の商品開発に活かすことができる。
【0088】
また、顧客Cは、自動選択された9種類のアイテムIのうち、変更したいアイテムIがある場合には、種類単位で変更することでカスタマイズすることもできる。
【0089】
また、集荷配送センターTに保管されたアイテムIの在庫の個数がオーダー数に満たない場合には、サプライヤーYに納入可能かどうかを確認することができる。具体的には例えば、顧客Cが、9種類のアイテムIの中に、どうしても「うなぎの蒲焼き刻みわさび添え」というアイテムIを入れたかったとする。この場合、顧客Cは、顧客端末5の操作画面に表示されている「確認依頼」と表記されたボタン(図示せず)を押下する。すると、その旨を示す情報がサプライヤー端末3に表示される。つまり、顧客Cは、「うなぎの蒲焼き刻みわさび添え」というアイテムIを製造(調理)するサプライヤーYに対して、このアイテムIを追加的に60個即時納入できるかどうかについての確認を依頼することができる。この場合、ベストレートではないため、「うなぎの蒲焼き刻みわさび添え」(アイテムI)の提供価格が上がる可能性がある。
【0090】
以上本発明の情報処理装置の一実施形態について説明したが、本発明は上述した本実施形態に限るものではない。また、本実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙に過ぎず、本発明による効果は、本実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0091】
例えば、上述の実施形態には、アイテムIが惣菜である例が示されているが、これに限定されず、例えば飲料もアイテムIに含めることができる。この場合、例えばアイテムIが「みかんジュース」、その原料となる食材Fが「みかん」、その産地Rが「愛媛県〇〇市」とすることもできる。
【0092】
また例えば、図6の例には、「おまかせ(ベストパフォーマンス)」と表記されたボタンBが示されているが、配送センター端末4の画面に表示されるボタンは図6の例に限定されない。例えば、顧客Cの購入履歴に基づいて、おススメのアイテムIが自動選択されるボタンが表示されてもよい。
【0093】
また例えば、図6には、9種類のアイテムIからなるアラカルト商品Aが示されているが、これは例示に過ぎない。アラカルト商品Aは、例えば1乃至8種類のアイテムIからなるものであってもよいし、10種類以上のアイテムIからなるものであってもよい。
【0094】
また例えば、図6の顧客端末5の画面には、アイテムIの撮像画像、名称、及び在庫数量が表示されているが、これに限定されない。例えば、顧客端末5の画面には、アイテムIの製造(調理)したサプライヤーYを示す情報(例えば名称)、アイテムIの製造(調理)に用いられた1種類以上の食材Fに関する情報(例えば名称、特徴等)、食材Fの産地Rに関する情報(例えば名称、特性等)等を表示させることもできる。これにより、顧客Cにおける選ぶ楽しみが増える効果が期待できる。
【0095】
また、図3に示すシステム構成や、図4に示すハードウェア構成は、本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、特に限定されない。
【0096】
換言すると、図5に示す機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。
即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロック及びデータベースを用いるのかは特に図5の例に限定されない。また、機能ブロックの存在場所も、図5に特に限定されず、任意でよい。例えば、サーバ1の機能ブロック及びデータベースを、産地端末2、サプライヤー端末3、配送センター端末4、顧客端末5、又は図示せぬ他の情報処理装置等に移譲させてもよい。
また、1つの機能ブロック及びデータベースは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0097】
また例えば、一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。
また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0098】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図3のリムーバブルメディア40により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。リムーバブルメディア40は、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、又は光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini-Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されている図7のROM12や記憶部18に含まれるハードディスク等で構成される。
【0099】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0100】
以上まとめると、本発明が適用される情報処理装置は、次のような構成を取れば足り、各種各様な実施形態を取ることができる。
即ち、本発明が適用される情報処理装置は、
1種類以上の食材の夫々の供給に関する情報を、第1供給情報(例えば上述の「食材供給情報」)として取得する第1供給情報取得手段(例えば図5の食材供給情報取得部121)と、
前記1種類以上の料理の夫々の供給に関する情報を、第2供給情報(例えば上述の「アイテム供給情報」)として取得する第2供給情報取得手段(例えば図5のアイテム供給情報取得部122)と、
前記1種類以上の商品の夫々の需要に関する情報を、第3供給情報(例えば上述の「商品供給情報」)として取得する第3供給情報取得手段(例えば図5の商品供給情報取得部123)と、
前記1種類以上の食材(例えば上述の食材F)の夫々の需要に関する情報を、第1需要情報(例えば上述の「食材需要情報」)として取得する第1需要情報取得手段(例えば図5の食材需要情報取得部111)と、
前記1種類以上の食材を用いて調理される、1種類以上の料理(例えば上述のアイテムI)の夫々の需要に関する情報を、第2需要情報(例えば上述の「アイテム需要情報」)として取得する第2需要情報取得手段(例えば図5のアイテム需要情報取得部112)と、
前記1種類以上の料理の組み合わせからなる、1種類以上の商品(例えば上述のアラカルト商品A)の夫々の需要に関する情報を、第3需要情報(例えば上述の「商品需要情報」)として取得する第3需要情報取得手段(例えば図5の商品需要情報取得部113)と、
前記第1需要情報と、前記第1供給情報とを比較した結果に基づいて、前記食材の需給バランスに関する第1バランス情報(例えば上述の「食材需給バランス情報」)を生成する第1バランス情報生成手段(例えば図5の食材需給バランス生成部131)と、
前記第2需要情報と、前記第2供給情報とを比較した結果に基づいて、前記料理の需給バランスに関する第2バランス情報(例えば上述の「アイテム需給バランス情報」)を生成する第2バランス情報生成手段(例えば図5のアイテム需給バランス生成部132)と、
前記第3需要情報と、前記第3供給情報とを比較した結果に基づいて、前記商品の需給バランスに関する第3バランス情報(例えば上述の「商品需給バランス情報」)を生成する第3バランス情報生成手段(例えば図5の商品需給バランス生成部133)と、
前記第1バランス情報、前記第2バランス情報、及び前記第3バランス情報に基づいて、前記商品の製造及び提供におけるコストパフォーマンスを最適化させる、当該商品の提供価格と提供数量との組み合わせを特定する第1特定手段(例えば図5の価格数量特定部141)と、
を備える。
【0101】
つまり、1種類以上の食材の夫々の需要に関する情報が、第1需要情報として取得される。また、1種類以上の食材を用いて調理される、1種類以上の料理の夫々の需要に関する情報が、第2需要情報として取得される。また、1種類以上の料理の組み合わせからなる、1種類以上の商品の夫々の需要に関する情報が、第3需要情報として取得される。また、1種類以上の食材の夫々の供給に関する情報が、第1供給情報として取得される。また、1種類以上の料理の夫々の供給に関する情報が、第2供給情報として取得される。また、1種類以上の商品の夫々の供給に関する情報が、第3供給情報として取得される。すると、第1需要情報と、第1供給情報とを比較した結果に基づいて、食材の需給バランスに関する第1バランス情報が生成される。また、第2需要情報と、第2供給情報とを比較した結果に基づいて、料理の需給バランスに関する第2バランス情報が生成される。また、第3需要情報と、第3供給情報とを比較した結果に基づいて、商品の需給バランスに関する第3バランス情報が生成される。そして、第1バランス情報、第2バランス情報、及び第3バランス情報に基づいて、商品の製造及び提供におけるコストパフォーマンスが最適化された、その商品の提供価格と提供数量との組み合わせが特定される。
【0102】
具体的には例えば、上述の実施形態では、1種類以上の食材Fの夫々の需要に関する情報が、食材需要情報として取得される。また、1種類以上の食材Fを用いて調理される、アイテムI1乃至I4の夫々の需要に関する情報が、アイテム需要情報として取得される。また、アイテムI1乃至I4の組み合わせからなる、1種類以上のアラカルト商品Aの夫々の需要に関する情報が、商品需要情報として取得される。また、1種類以上の食材Fの夫々の供給に関する情報が、食材供給情報として取得される。また、アイテムI1乃至I4の夫々の供給に関する情報が、アイテム供給情報として取得される。また、1種類以上の商品Aの夫々の供給に関する情報が、商品供給情報として取得される。すると、取得された食材需要情報と、食品供給情報とを比較した結果に基づいて、食材Fの食材需給バランス情報が生成される。また、アイテム需要情報と、アイテム供給情報とを比較した結果に基づいて、アイテムIのアイテム需給バランス情報が生成される。また、商品需要情報と、商品供給情報とを比較した結果に基づいて、アラカルト商品Aの商品需給バランス情報が生成される。そして、食材需給バランス情報、アイテム需給バランス情報、及び商品需給バランス情報に基づいて、アラカルト商品Aの製造及び提供におけるコストパフォーマンスが最適化された、アラカルト商品Aの提供価格Pと提供数Mとの組み合わせが特定される。
これにより、料理の配送サービスを提供する側で問題化している値崩れやフードロスを解消させることができる。
【0103】
また、前記第1供給情報のうち当該情報の提供元(例えば上述の「産地R」)に関する情報(例えば上述の「産地Rの地域に関する情報」)と、前記第2供給情報のうち当該情報の提供元(例えば上述の「サプライヤーY」)に関する情報(例えば上述の「アイテムIの製造手法(調理方法)を示す情報」)と、前記第3供給情報のうち当該情報の提供元(例えば上述の「集荷配送センターT」)に関する情報(例えば上述の「調達キャパシティを示す情報」)とのうち、少なくとも1以上の情報に基づいて、提供対象となる、1種類以上の前記料理の夫々の内容と、1以上の前記商品の夫々の内容とを特定する第2特定手段(例えば図5の内容特定部142)をさらに備えることができる。
【0104】
つまり、第1供給情報の提供元に関する情報と、第2供給情報の提供元に関する情報と、第3供給情報の提供元に関する情報とのうち、少なくとも1以上の情報に基づいて、1種類以上の料理の夫々の内容と、1以上の商品の夫々の内容とが特定される。
具体的には例えば、上述の実施形態では、産地Rの地域に関する情報と、アイテムIの製造手法(調理方法)を示す情報と、調達キャパシティを示す情報とのうち、少なくとも1以上の情報に基づいて、提供対象となる、1種類以上のアイテムIの夫々の内容と、1以上のアラカルト商品Aの夫々の内容とが特定される。
これにより、料理の配送サービスを提供する側で問題化している値崩れやフードロスを解消させることができる。
【0105】
また、前記第2特定手段は、
前記第1供給情報のうち当該情報の提供元に関する情報として、当該提供元となる地域の特色を示す情報(例えば海が近いため海鮮メニューが得意であるといった情報)に基づいて、1種類以上の前記料理の夫々の内容と、前記1種類以上の前記商品の夫々の内容とを特定することができる。
【0106】
つまり、第1供給情報の提供元に関する情報として、提供元となる地域の特色を示す情報に基づいて、1種類以上の料理の夫々の内容と、1種類以上の商品の夫々の内容とが特定される。
具体的には例えば、上述の実施形態では、食材供給情報の提供元となる産地Rの地域の特色を示す情報に基づいて、1種類以上のアイテムIの夫々の内容と、1種類以上のアラカルト商品Aの夫々の内容とが特定される。
これにより、料理の配送サービスを提供する側で問題化している値崩れやフードロスを解消させることができる。
【0107】
また、前記第2特定手段は、
前記第1供給情報のうち当該情報の提供元に関する情報として、当該提供元における前記食材の収穫量を示す情報(例えば豊作、豊漁、凶作、不漁等を示す情報)に基づいて、1種類以上の前記料理の夫々の内容と、1種類以上の前記商品の夫々の内容とを特定することができる。
【0108】
つまり、第1供給情報の提供元に関する情報として、提供元における食材の収穫量を示す情報に基づいて、1種類以上の料理の夫々の内容と、1種類以上の商品の夫々の内容とが特定される。
具体的には例えば、上述の実施形態では、食材供給情報の提供元に関する情報として、提供元となる産地Rにおける食材Fの収穫量を示す情報に基づいて、1種類以上のアイテムIの夫々の内容と、1種類以上のアラカルト商品Aの夫々の内容とが特定される。
これにより、料理の配送サービスを提供する側で問題化している値崩れやフードロスを解消させることができる。
【0109】
また、前記第2特定手段は、
前記第2供給情報のうち当該情報の提供元に関する情報として、当該提供元における前記料理の製造手法を示す情報(例えば製造装置や調理法に関する情報)に基づいて、1種類以上の前記料理の夫々の内容と、1種類以上の前記商品の夫々の内容とを特定することができる。
【0110】
つまり、第2供給情報の提供元における料理の製造手法を示す情報に基づいて、1種類以上の料理の夫々の内容と、1種類以上の前記商品の夫々の内容とが特定される。
具体的には例えば、上述の実施形態では、アイテム供給情報の提供元となる産地RにおけるアイテムIの製造手法を示す情報に基づいて、1種類以上のアイテムIの夫々の内容と、1種類以上のアラカルト商品Aの夫々の内容とが特定される。
これにより、料理の配送サービスを提供する側で問題化している値崩れやフードロスを解消させることができる。
【符号の説明】
【0111】
1・・・サーバ、2・・・産地端末、3・・・サプライヤー端末、4・・・配送センター端末、5・・・顧客端末、11・・・CPU、12・・・ROM、13・・・RAM、14・・・バス、15・・・入出力インターフェース、16・・・出力部、17・・・入力部、18・・・記憶部、19・・・通信部、20・・・ドライブ、40・・・リムーバブルメディア、101・・・需要情報取得部、102・・・供給情報取得部、103・・・生成部、104・・・特定部、105・・・提示部、111・・・食材需要情報取得部、112・・・アイテム需要情報取得部、113・・・商品需要情報取得部、121・・・食材供給情報取得部、122・・・アイテム供給情報取得部、123・・・商品供給情報取得部、131・・・食材需給バランス生成部、132・・・アイテム需給バランス生成部、133・・・商品需給バランス生成部、141・・・価格数量特定部、142・・・内容特定部、181・・・食材DB、182・・・アイテムDB、183・・・商品DB、NW・・・ネットワーク、R・・・産地、Y・・・サプライヤー、T・・・配送センター、C・・・顧客、F・・・食材、I・・・アイテム、A・・・アラカルト商品、P・・・提供価格、M・・・提供数量

図1
図2
図3
図4
図5
図6