(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022147986
(43)【公開日】2022-10-06
(54)【発明の名称】椅子
(51)【国際特許分類】
A47C 7/40 20060101AFI20220929BHJP
【FI】
A47C7/40
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021049486
(22)【出願日】2021-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】000001351
【氏名又は名称】コクヨ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085338
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 一博
(72)【発明者】
【氏名】林 友彦
(72)【発明者】
【氏名】北條 英
【テーマコード(参考)】
3B084
【Fターム(参考)】
3B084EC01
(57)【要約】
【課題】背凭れとしての剛性を確保しつつ、縦帯と横帯とを編んだような外観を好適に実現し得る背凭れを備えた椅子を提供する。
【解決手段】椅子は、背凭れ本体Fの背凭れ基部1が複数の縦帯域部11と横帯域部12とを設けてなる。連結部(R1・R2)が、縦帯域部11及び横帯域部12の構成を兼ねた略矩形状をなし、縦帯部111との境界部を視覚的に仕切り得る一対の上下仕切り要素たる溝h1が配設された第一の連結部R1と、横帯部121との境界部を視覚的に仕切り得る一対の左右仕切り要素たる溝h2が配設された第二の連結部R2とによって構成されている。第一の連結部R1及び第二の連結部R2が、各縦帯域部11及び各横帯域部12において上下方向及び左右方向に交互に配されている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成樹脂により一体に形成された背凭れ本体を有してなる背凭れを備えた椅子であって、
前記背凭れ本体が、背凭れ面を有し上下方向に延びた縦帯域部が左右方向に一定の間隔を空けて複数配設されるとともに背凭れ面を有し左右方向に延びた横帯域部が上下方向に一定の間隔を空けて複数配設され、これら縦帯域部及び横帯域部とによって格子状の外観が形成された背凭れ基部を備えたものであり、
前記縦帯域部が、左右両端縁が露出した縦帯部と、この縦帯部に隣り合う連結部とが上下方向に交互に配設されてなるものであり、
前記横帯域部が、上下両端縁が露出した横帯部と、この横帯部に隣り合う連結部とが左右方向に交互に配設されてなるものであり、
前記連結部は、前記縦帯域部の構成及び前記横帯域部の構成を兼ねた略矩形状をなすものであり、
複数の前記連結部が、前記縦帯部との境界部を視覚的に仕切り得る一対の上下仕切り要素が配設された第一の連結部と、前記横帯部との境界部を視覚的に仕切り得る一対の左右仕切り要素が配設された第二の連結部とによって構成されたものであり、
前記第一の連結部及び前記第二の連結部が、各縦帯域部及び各横帯域部において上下方向及び左右方向に交互に配されている椅子。
【請求項2】
前記上下仕切り要素が左右方向に延びてなる溝であり、前記左右仕切り要素が上下方向に延びてなる溝である請求項1記載の椅子。
【請求項3】
前記縦帯部、前記横帯部、及び、前記第一、第二の連結部のそれぞれに前側を向く前記背凭れ面が設けられたものであり、これら各背凭れ面が略面一をなす仮想背凭れ面に合致する位置に設定されている請求項1又は2記載の椅子。
【請求項4】
前記背凭れ本体が、左右の側枠部と、これら左右の側枠部の上部間を連結する上枠部と、前記側枠部の下部間を連結する下枠部と、この下枠部との間に空洞を形成した状態で前記左右の側枠部同士を連結する中間連結部とを備えたものであり、
前記背凭れ基部の周縁部が、前記左右の側枠部、前記上枠部、及び、前記中間連結部に連結したものである請求項1、2又は3記載の椅子。
【請求項5】
前記左右の側枠部に、前記横帯部の側端縁が接続したものであり、
前記上枠部に、前記縦帯部の上端縁が接続したものであり、
前記中間連結部に、前記縦帯部の下端縁が接続したものである請求項4記載の椅子。
【請求項6】
前記左右の側枠部と前記横帯部との境界部に、当該左右の側枠部と前記横帯部とを視覚的に仕切り得る側部仕切り要素が設けられており、
前記上枠部と前記縦帯部との境界部に、当該上枠部と前記縦帯部とを視覚的に仕切り得る上部仕切り要素が設けられており、
前記中間連結部と前記縦帯部との境界部に、当該中間連結部と前記縦帯部とを視覚的に仕切り得る下部仕切り要素が設けられている請求項5記載の椅子。
【請求項7】
前記側部仕切り要素が、上下方向に延びてなる段部又は溝であり、
前記上部仕切り要素が、左右方向に延びてなる段部又は溝であり、
前記下部仕切り要素が、左右方向に延びてなる段部又は溝である請求項6記載の椅子。
【請求項8】
前記背凭れ基部が、前記縦帯域部を左右方向に一定の間隔を空けて六箇所に配したものであるとともに前記横帯域部を上下方向に一定の間隔を空けて八箇所に配したものである請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の椅子。
【請求項9】
支持基部上に座を配するとともに前記支持基部に背支持体を介して前記背凭れを支持させている請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の椅子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、椅子に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、合成樹脂により一体に形成された背凭れ本体を有してなる椅子が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
背凭れは、使用者の荷重に耐え得るために当然ながら一定の剛性が確保されていなければならない。また、背凭れは、使用者等において特に視認される部分であるため、好適な外観をなしているものが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、以上のような事情に着目してなされたものであり、少なくとも、背凭れとしての剛性を確保しつつ、縦帯と横帯とを編んだような外観を好適に実現し得る背凭れを備えた椅子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、本発明は次の構成をなしている。
【0007】
請求項1に記載の発明は、合成樹脂により一体に形成された背凭れ本体を有してなる背凭れを備えた椅子であって、前記背凭れ本体が、背凭れ面を有し上下方向に延びた縦帯域部が左右方向に一定の間隔を空けて複数配設されるとともに背凭れ面を有し左右方向に延びた横帯域部が上下方向に一定の間隔を空けて複数配設され、これら縦帯域部及び横帯域部とによって格子状の外観が形成された背凭れ基部を備えたものであり、前記縦帯域部が、左右両端縁が露出した縦帯部と、この縦帯部に隣り合う連結部とが上下方向に交互に配設されてなるものであり、前記横帯域部が、上下両端縁が露出した横帯部と、この横帯部に隣り合う連結部とが左右方向に交互に配設されてなるものであり、前記連結部は、前記縦帯域部の構成及び前記横帯域部の構成を兼ねた略矩形状をなすものであり、複数の前記連結部が、前記縦帯部との境界部を視覚的に仕切り得る一対の上下仕切り要素が配設された第一の連結部と、前記横帯部との境界部を視覚的に仕切り得る一対の左右仕切り要素が配設された第二の連結部とによって構成されたものであり、前記第一の連結部及び前記第二の連結部が、各縦帯域部及び各横帯域部において上下方向及び左右方向に交互に配されている椅子である。
【0008】
請求項2に記載の発明は、前記上下仕切り要素が左右方向に延びてなる溝であり、前記左右仕切り要素が上下方向に延びてなる溝である請求項1記載の椅子である。
【0009】
請求項3に記載の発明は、前記縦帯部、前記横帯部、及び、前記第一、第二の連結部のそれぞれに前側を向く前記背凭れ面が設けられたものであり、これら各背凭れ面が略面一をなす仮想背凭れ面に合致する位置に設定されている請求項1又は2記載の椅子である。
【0010】
請求項4に記載の発明は、前記背凭れ本体が、左右の側枠部と、これら左右の側枠部の上部間を連結する上枠部と、前記側枠部の下部間を連結する下枠部と、この下枠部との間に空洞を形成した状態で前記左右の側枠部同士を連結する中間連結部とを備えたものであり、前記背凭れ基部の周縁部が、前記左右の側枠部、前記上枠部、及び、前記中間連結部に連結したものである請求項1、2又は3記載の椅子である。
【0011】
請求項5に記載の発明は、前記左右の側枠部に、前記横帯部の側端縁が接続したものであり、前記上枠部に、前記縦帯部の上端縁が接続したものであり、
前記中間連結部に、前記縦帯部の下端縁が接続したものである請求項4記載の椅子である。
【0012】
請求項6に記載の発明は、前記左右の側枠部と前記横帯部との境界部に、当該左右の側枠部と前記横帯部とを視覚的に仕切り得る側部仕切り要素が設けられており、前記上枠部と前記縦帯部との境界部に、当該上枠部と前記縦帯部とを視覚的に仕切り得る上部仕切り要素が設けられており、前記中間連結部と前記縦帯部との境界部に、当該中間連結部と前記縦帯部とを視覚的に仕切り得る下部仕切り要素が設けられている請求項5記載の椅子である。
【0013】
請求項7に記載の発明は、前記側部仕切り要素が、上下方向に延びてなる段部又は溝であり、前記上部仕切り要素が、左右方向に延びてなる段部又は溝であり、前記下部仕切り要素が、左右方向に延びてなる段部又は溝である請求項6記載の椅子である。
【0014】
請求項8に記載の発明は、前記背凭れ基部が、前記縦帯域部を左右方向に一定の間隔を空けて六箇所に配したものであるとともに前記横帯域部を上下方向に一定の間隔を空けて八箇所に配したものである請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の椅子である。
【0015】
請求項9に記載の発明は、支持基部上に座を配するとともに前記支持基部に背支持体を介して前記背凭れを支持させている請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の椅子である。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように本発明によれば、少なくとも、背凭れとしての剛性を確保しつつ、縦帯と横帯とを編んだような外観を好適に実現し得る背凭れを備えた椅子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図12】同実施形態における斜視図(背カバー装着状態)。
【
図13】同実施形態における斜視図(背カバー装着状態)
【
図16】同実施形態における前係合部材の後側から見た斜視図。
【
図17】同実施形態における後係合部材の前側から見た斜視図。
【
図20】同実施形態における前係合部材とカバー本体(前カバー部)との取付態様を説明するための後側から見た説明図。
【
図21】同実施形態における後係合部材とカバー本体(後カバー部)との取付態様を説明するための前側から見た説明図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態を、
図1~21を参照して説明する。
【0019】
この実施形態は、本発明を、オフィス等において好適に使用される事務用の回転椅子(以下、単に「椅子」という。)に適用したものである。
【0020】
椅子は、脚Aと、脚Aに対して旋回可能に支持された支持基部Bと、支持基部Bの上に配された座Cと、支持基部Bに対して背支持体Dを介して後傾動作可能に支持された背凭れEと備えたものである。
【0021】
背凭れEは、合成樹脂により一体に形成された背凭れ本体Fと、背凭れ本体Fをカバーする背カバーGと有したものである。背凭れEは、背凭れ基部1を外部に露出させた使用態様と背凭れ基部1を覆い隠すように背凭れ本体Fに対して背カバーGを被覆させた使用態様を選択し得るものとなっている。
【0022】
<<背凭れ本体F>>
背凭れ本体Fは、上下方向に延びてなる左右の側枠部2と、左右の側枠部2の上部間を連結する上枠部3と、左右の側枠部2の下部間を連結する下枠部4と、下枠部4との間に空洞kdを形成した状態で左右の側枠部2同士を連結する中間連結部5と、背凭れ面mを有し周縁部が左右の側枠部2、上枠部3、及び、中間連結部5に接続した背凭れ基部1とを備えたものである。
【0023】
背凭れ本体Fは、左右の側枠部2、上枠部3、下枠部4、中間連結部5、及び、背凭れ基部1を有し、これらが合成樹脂により一体に形成されてなるものである。背凭れ本体Fは、左右の側枠部2と、下枠部4と、中間連結部5とによって、内部に空洞kdが形成された枠状部Wを備えている。
【0024】
<左右の側枠部2>
左右の側枠部2は、フレーム状のものであり側面視において略「く」の字状をなしている。上枠部3と中間連結部5との間に位置する左の側枠部2の構成部分と上枠部3と中間連結部5との間に位置する右の側枠部2の構成部分は、正面視において下側に向かうに連れて漸次相離れるように(上側に向かうに連れて漸次相寄るように)設定されている。左右の側枠部2のそれぞれは上下方向に延びた帯状をなしている。左右の側枠部2のそれぞれは、正面視において上側に向かって漸次左右幅寸法が短くなるように形成されている。左右の側枠部2における前後方向の厚み寸法は背凭れ基部1の厚み寸法よりも長く設定されている。
【0025】
<上枠部3>
上枠部3は、フレーム状のものであり正面視において左右方向に略水平に延びている。上枠部3は左右方向に延びた帯状をなしている。上枠部3は、左右方向の略全域に亘って上下幅が略等幅になっている。上枠部3における前後方向の厚み寸法は背凭れ基部1の厚み寸法よりも長く設定されている。
【0026】
<下枠部4>
下枠部4は、左右の側枠部2の下部間を繋ぐとともに背支持体Dに連結する主要部をなしている。下枠部4には、背支持体Dにおける一対の支持アームd1の後端部に連結するための前方に開放された凹陥状の背支持体連結部41が設けられている。
【0027】
背支持体連結部41は、背支持体Dにおける後部の上に配設された平板状の上壁部411と、上壁部411から下方に延出し背支持体Dにおける支持アームd1の外側に配される左右の側壁部412と、上壁部411の後縁から下方に延出し背支持体Dの後端縁側に配される後壁部413、後壁部413の下端縁から前方に延出した底壁部414とを備えている。後壁部413には、背支持体Dに螺着する図示しないねじを挿通し得るねじ挿通孔nが形成されている。なお、後壁部413の背面側には、ねじの頭を収容するための凹み部415が設けられており、当該凹み部415は隠蔽キャップPにより閉塞されるようになっている。
【0028】
<中間連結部5>
中間連結部5は、左右の側枠部2における側面視において前傾した部位間に架設されている。中間連結部5は左右方向に延びた帯状をなしている。中間連結部5は、左右方向の略全域に亘って上下幅が略等幅をなしている。中間連結部5は左右方向に延びてなり正面視において下方に向かって凸をなすように湾曲した形状をなしている。中間連結部5における前後方向の厚み寸法は、背凭れ基部1の前後方向の厚み寸法よりも長く設定されているとともに左右の側枠部2における前後方向の厚み寸法よりも短く設定されている。
【0029】
<背凭れ基部1>
背凭れ基部1は、その周縁部を囲むフレーム部分、すなわち、左右の側枠部2、上枠部3、及び、中間連結部5によって構成された矩形枠状部に対して一体に連設されたものである。
【0030】
背凭れ基部1は、背凭れ面mを有し上下方向に延びた縦帯域部11が左右方向に一定の間隔を空けて複数配設されるとともに背凭れ面mを有し左右方向に延びた横帯域部12が上下方向に一定の間隔を空けて複数配設されてなり、これら縦帯域部11及び横帯域部12とによって格子状の外観が形成されている。
【0031】
縦帯域部11は、左右両端縁が露出した縦帯部111と、縦帯部111に隣り合う連結部(第一の連結部R1・第二の連結部R2)とが上下方向に交互に配設されてなるものである。この実施形態の背凭れ基部1は、縦帯域部11が左右方向に一定の間隔を空けて六箇所に略平行に配されている。縦帯部111の左右には前後方向に貫通する貫通孔が隣接して設けられている。
【0032】
なお、縦帯域部11における縦帯部111の左右幅と横帯域部12における横帯部121の上下幅とは略同じ幅をなしている。
【0033】
複数の縦帯部111の内、最も上部に位置する縦帯部111の上端縁が、上枠部3の下端縁に接続したものとなっている。上枠部3と縦帯部111との境界部には、当該上枠部3と縦帯部111とを視覚的に仕切り得る上部仕切り要素たる左右方向に延びてなる段部h4が設けられている。
【0034】
複数の縦帯部111の内、最も下部に位置する縦帯部111の下端縁が、中間連結部5の上端縁に接続したものとなっている。中間連結部5と縦帯部111との境界部には、当該中間連結部5と縦帯部111とを視覚的に仕切り得る下部仕切り要素たる左右方向に延びてなる段部5が設けられている。
【0035】
横帯域部12は、上下両端縁が露出した横帯部121と、横帯部121に隣り合う連結部(第一の連結部R1・第二の連結部R2)とが左右方向に交互に配設されてなるものである。この実施形態の背凭れ基部1は、横帯域部12が左右方向に一定の間隔を空けて八箇所に略平行に配されている。横帯部121の上下には前後方向に貫通する貫通孔が隣接して設けられている。
【0036】
複数の横帯部121の内、最も外側部に位置する横帯部121の外側端縁が、左右の側枠部2の内側縁に接続したものとなっている。左右の側枠部2と横帯部121との境界部には、当該左右の側枠部2と横帯部121とを視覚的に仕切り得る側部仕切り要素たる上下方向に延びてなる段部h3が設けられている。
【0037】
続いて、背凭れ基部1における縦帯域部11及び横帯域部12の双方を構成し得る連結部(第一の連結部R1・第二の連結部R2)について詳述する。
【0038】
連結部(第一の連結部R1・第二の連結部R2)は、縦帯域部11の構成及び横帯域部12の構成を兼ねた略矩形状をなすものである。複数の連結部(第一の連結部R1・第二の連結部R2)は、縦帯部111との境界部を前側から見た場合に視覚的に仕切り得る一対の上下仕切り要素たる左右方向に略直線状に延びてなる溝h1が配設された第一の連結部R1と、横帯部121との境界部を前側から見た場合に視覚的に仕切り得る一対の左右仕切り要素たる上下方向に略直線状に延びてなる溝h2が配設された第二の連結部R2とによって構成されたものである。
【0039】
第一の連結部R1及び第二の連結部R2が、各縦帯域部11及び各横帯域部12において上下方向及び左右方向に縦帯部111又は横帯部121を介して交互に配されている。
【0040】
各縦帯部11についてより具体的に言えば、左右方向中央部(左及び右から四番目)の縦帯域部11は、上枠部3側から中間連結部5側に向かって、縦帯部111、第一の連結部R1、縦帯部111、第二の連結部R2、縦帯部111、第一の連結部R1、縦帯部111、第二の連結部R2、縦帯部111、第一の連結部R1、縦帯部111、第二の連結部R2、縦帯部111、第一の連結部R1、縦帯部111、第二の連結部R2、縦帯部111、第一の連結部R1、縦帯部111の順番で交互に配されている。
【0041】
一方で、左右方向中央部の縦帯域部11の左隣及び右隣(左から三番目・右から三番目)の縦帯域部11は、上枠部3側から中間連結部5側に向かって、縦帯部111、第二の連結部R2、縦帯部111、第一の連結部R1、縦帯部111、第二の連結部R2、縦帯部111、第一の連結部R1、縦帯部111、第二の連結部R2、縦帯部111、第一の連結部R1、縦帯部111、第二の連結部R2、縦帯部111、第一の連結部R1、縦帯部111、第二の連結部R2、縦帯部111の順番で交互に配されている。
【0042】
各横帯域部12についてより具体的に言えば、上下方向中央部(上及び下から五番目)の横帯域部12は、正面視において左の側枠部2側から右の側枠部2側に向かって、横帯部121、第二の連結部R2、横帯部121、第一の連結部R1、横帯部121、第二の連結部R2、横帯部121、第一の連結部R1、横帯部121、第二の連結部R2、横帯部121、第一の連結部R1、横帯部121、第二の連結部R2、横帯部121の順番で交互に配されている。
【0043】
一方で、上下方向中央部の横帯域部12の上隣及び下隣(上から四番目・下から四番目)の横帯域部12は、正面視において左の側枠部2側から右の側枠部2側に向かって、横帯部121、第一の連結部R1、横帯部121、第二の連結部R2、横帯部121、第一の連結部R1、横帯部121、第二の連結部R2、横帯部121、第一の連結部R1、横帯部121、第二の連結部R2、横帯部121、第一の連結部R1、横帯部121の順番で交互に配されている。
【0044】
縦帯部111、横帯部121、及び、第一、第二の連結部R1、R2のそれぞれに前側を向く背凭れ面mが設けられている。縦帯部111、横帯部121、及び、第一、第二の連結部R1、R2の各背凭れ面mは、略面一をなす仮想背凭れ面Sに合致する位置に設定されている。なお、
図9及び
図11に示された仮想背凭れ線Sの位置は見えやすさのために背凭れ面mよりも若干前にずらして表示している。)換言すれば、背凭れ基部1は、第一、第二の連結部R1、R2に形成された溝h1、h2を除き、略面一に設定されている。
【0045】
なお、背凭れ基部1の背面側も背凭れ面mを有していないという点を除き、前面側と同様の構成に基づいた外観をなしている。
【0046】
次に、この背凭れ本体Fに装着される背カバーGについて詳述する。
【0047】
<<背カバーG>>
背カバーGは、下端部に背凭れ本体Fが挿入される開口部Kが設けられた下向き袋状をなすカバー本体6と、カバー本体6における開口部K近傍における前後の内面に取り付けられた前係合部材7及び後係合部材8とを備えたものである。前係合部材7及び後係合部材8は、背凭れ本体Fにおける中間連結部5に係合し、カバー本体6の下部を背凭れ本体Fに対して位置決めすることができるようになっている。
【0048】
また、背カバーGは、カバー本体6が下方に開放されたままの状態で背凭れ本体Fに装着されている。換言すれば、背カバーGは、カバー本体6の開口部Kをファスナーやホック等の開口部閉塞手段により閉塞することなく、開口部Kを下方に開放したままの状態で使用されるものとなっている。
【0049】
<カバー本体6>
カバー本体6は、表皮材Jの内面側にシート状をなす図示しないクッション材を配してなるものである。カバー本体6は、伸縮性のある素材である表皮材Jを主体に構成されている。カバー本体6は、背凭れ本体Fの前に位置する前カバー部61と、背凭れ本体Fの後に位置する後カバー部62とを備えている。前カバー部61と後カバー部62とは、下端部にのみに開口部Kが形成されるように、前カバー部61及び後カバー部62における各左右の側端縁同士及び上端縁同士が縫着又は一体に連設されている。
【0050】
<前係合部材7>
前係合部材7は、合成樹脂により形成されたものである。前係合部材7は、起立板状をなす前係合部材本体71と、前係合部材本体71に突設された複数(三つ)の第一係合部72と、前係合部材本体71に突設され背凭れ本体Fに形成された複数の第一貫通孔k1に係合し得る複数(二つ)の第一位置決め突部73とを備えている。
【0051】
[前係合部材本体71]
前係合部材本体71は、起立姿勢をなし左右方向に延びた可撓性のある板状をなしたものである。前係合部材本体71は、背凭れ本体Fに対して係脱させる際に撓み得るものとなっている。前係合部材本体71の上部及び上下方向中間部の後面は、背凭れ本体Fにおける中間連結部5の前面及び中間連結部5に接続した最下部の縦帯部111の前面に添接し得るものとなっている。また、前係合部材本体71における下部の後面は、背凭れ本体Fの空洞kdに臨み得るものとなっている。
【0052】
前係合部材本体71には、後係合部材8における第二係合部82の前係合部分822との干渉を回避するための横長矩形状をなす第一干渉回避孔711が形成されている。第一干渉回避孔711は、左右の二箇所に設けられている。第一干渉回避孔711は、左右方向に一定の間隔を空けて並び配された複数の第一係合部72の間に形成されている。
【0053】
前係合部材本体71の下部には、カバー本体6に縫着される第一の被縫着部712が設けられている。第一の被縫着部712は、前係合部材本体71における第一係合部72よりも下に配設されている。第一の被縫着部712には、カバー本体6における前カバー部61の下端部が縫着されるようになっている。
【0054】
前カバー部61の下端部は、前係合部材本体71の下端縁を前側から覆いつつ終端部分stが当該前係合部材本体71の下部における後面側に位置するようになっている。そして、前カバー部61の下端部における第一の被縫着部712の前側及び後側に位置している部分が、第一の被縫着部712に対してまとめて縫い付けされるようになっている。
【0055】
[第一係合部72]
第一係合部72は、前係合部材本体71から後方に突設され背凭れ本体Fを構成する部分すなわち中間連結部5の下縁に係合し得る可撓性を有したものである。第一係合部72は、前係合部材本体71に対して一時的に相対変位可能に撓み得るものである。第一係合部72は、前係合部材本体71から後方に延設された第一下係合部分721と、第一下係合部分721の延出端部から立設された後係合部分722とを備えてなるフック状のものである。
【0056】
第一係合部72は、前係合部材本体71と協働して、中間連結部5の下端部を下側から抱え込むものとなっている。
【0057】
なお、前係合部材7の第一係合部72と後係合部材8の第二係合部82とは、互いに干渉しない位置に配設されている。
【0058】
[第一位置決め突部73]
第一位置決め突部73は、背凭れ本体Fの中間連結部5の上に形成された前後方向に貫通する矩形状をなす第一貫通孔k1の開口縁に係合し得るものである。この実施形態では、第一位置決め突部73は、前係合部材本体71における左右二箇所に配設されている。
【0059】
第一位置決め突部73は、上向きコ字状の形態をなしている。より具体的に言えば、第一位置決め突部73は、左右の起立壁731と、左右の起立壁731の下端部間を繋ぐ連結壁732とを備えている。第一位置決め突部73における左右の起立壁731の外側面部及び連結壁732の下面部が、対応する位置に形成された第一貫通孔k1の開口縁に係合することにより、背凭れ本体Fに対して前係合部材7を位置決めし得るものとなっている。
【0060】
なお、第一貫通孔k1は、中間連結部5、下端部が中間連結部5に連結した左右の縦帯部111、及び、横帯部121により構成されている。
【0061】
前係合部材7における第一位置決め突部73と後係合部材8における第二位置決め突部83とは、互いに干渉しない位置に配設されている。
【0062】
<後係合部材8>
後係合部材8は、合成樹脂により形成されたものである。後係合部材8は、起立板状をなす後係合部材本体81と、後係合部材本体81に突設された複数(二つ)の第二係合部82と、後係合部材本体81に突設され背凭れ本体Fに形成された複数の第二貫通孔k2に係合し得る複数(四つ)の第二位置決め突部83とを備えている。
【0063】
[後係合部材本体81]
後係合部材本体81は、起立姿勢をなし左右方向に延びた可撓性のある板状をなしたものである。後係合部材本体81は、背凭れ本体Fに対して係脱させる際に撓み得るものとなっている。後係合部材本体81の上部及び上下方向中間部の前面は、背凭れ本体Fにおける中間連結部5の後面及び中間連結部5に接続した最下部の縦帯部111の後面に添接し得るものとなっている。また、後係合部材本体81における下部の前面は、背凭れ本体Fの空洞kdに臨み得るものとなっている。
【0064】
後係合部材本体81には、前係合部材7における第一係合部72の後係合部分722との干渉を回避するための横長矩形状をなす第二干渉回避孔811が形成されている。第二干渉回避孔811は、中央及び左右の三箇所に設けられている。第二干渉回避孔811は、左右方向に一定の間隔を空けて並び配された二つの第二係合部82の間及び二つの第二係合部82の各外側に形成されている。
【0065】
後係合部材本体81の下部には、カバー本体6に縫着される第二の被縫着部812が設けられている。第二の被縫着部812は、後係合部材本体81における第二係合部82よりも下に配設されている。第二の被縫着部812には、カバー本体6における後カバー部62の下端部が縫着されるようになっている。
【0066】
後カバー部62の下端部は、後係合部材本体81の下端縁を後側から覆いつつ終端部分stが当該後係合部材本体81の下部における前面側に位置するようになっている。そして、後カバー部62の下端部における第二の被縫着部812の前側及び後側に位置している部分が、第二の被縫着部812に対してまとめて縫い付けされるようになっている。
【0067】
[第二係合部82]
第二係合部82は、後係合部材本体81から前方に突設され背凭れ本体Fを構成する部分すなわち中間連結部5の下縁に係合し得る可撓性を有したものである。第二係合部82は、後係合部材本体81に対して一時的に相対変位可能に撓み得るものである。第二係合部82は、後係合部材本体81から前方に延設された第二下係合部分821と、第二下係合部分821の延出端部から立設された前係合部分822とを備えてなるフック状のものである。
【0068】
第二係合部82は、後係合部材本体81と協働して、中間連結部5の下端部を下側から抱え込むものとなっている。
【0069】
なお、後係合部材8の第二係合部82と前係合部材7の第一係合部72とは、互いに干渉しない位置に配設されている。
【0070】
[第二位置決め突部83]
第二位置決め突部83は、背凭れ本体Fの中間連結部5の上に形成された前後方向に貫通する矩形状をなす第二貫通孔k2の開口縁に係合し得るものである。この実施形態では、第二位置決め突部83は、後係合部材本体81における左右方向中央部に左右に離間させて二箇所、及び、後係合部材本体81における左右の端部にそれぞれ配設されている。
【0071】
第二位置決め突部83は、上向きコ字状の形態をなしている。より具体的に言えば、第二位置決め突部83は、左右の起立壁831と、左右の起立壁831の下端部間を繋ぐ連結壁832とを備えている。第二位置決め突部83における左右の起立壁831の外面部及び連結壁832の下面部が、対応する位置に形成された第二貫通孔k2の開口縁に係合することにより、背凭れ本体Fに対して後係合部材8を位置決めし得るものとなっている。
【0072】
なお、背凭れ本体Fの左右方向中間部に形成された二つの第二貫通孔k2は、中間連結部5、下端部が中間連結部5に連結した左右の縦帯部111、及び、横帯部121により構成されている。また、背凭れ本体Fの左右両側部に形成された二つの第二貫通孔k2は、中間連結部5、側枠部2、下端部が中間連結部5に連結した縦帯部111、及び、横帯部121により構成されている。
【0073】
後係合部材8における第二位置決め突部83と前係合部材7における第一位置決め突部73とは、互いに干渉しない位置に配設されている。
【0074】
上述した椅子であれば、背凭れ面mを有しつつ仕切り要素たる溝h1、h2の位置及び延出方向が異なる第一、第二の連結部R1、R2を、各縦帯域部11及び各横帯域部12において上下方向及び左右方向に交互に配したものであるため、縦帯と横帯とを編んだような外観を好適に実現し得る背凭れ本体Fを備えた椅子を提供することができる。
【0075】
また、上述した椅子であれば、背凭れ本体Fに対して、背カバーGを好適に取り付け得る構成を備えた椅子を提供することができる。
【0076】
以上説明したように、本実施形態に係る椅子は、合成樹脂により一体に形成された背凭れ本体Fを有してなる背凭れEを備えたものである。そして、背凭れ本体Fが、背凭れ面mを有し上下方向に延びた縦帯域部11が左右方向に一定の間隔を空けて複数配設されるとともに背凭れ面mを有し左右方向に延びた横帯域部12が上下方向に一定の間隔を空けて複数配設され、これら縦帯域部11及び横帯域部12とによって格子状の外観が形成された背凭れ基部1を備えたものである。縦帯域部11が、左右両端縁が露出した縦帯部111と、この縦帯部111に隣り合う連結部とが上下方向に交互に配設されてなるものである。横帯域部12が、上下両端縁が露出した横帯部121と、この横帯部121に隣り合う連結部とが左右方向に交互に配設されてなるものである。
【0077】
連結部は、縦帯域部11の構成及び横帯域部12の構成を兼ねた略矩形状をなすものであり、複数の連結部が、縦帯部111との境界部を視覚的に仕切り得る一対の上下仕切り要素たる左右方向に延びてなる直線状の溝h1が配設された第一の連結部R1と、横帯部121との境界部を視覚的に仕切り得る一対の左右仕切り要素たる上下方向に延びてなる直線状の溝h2が配設された第二の連結部R2とによって構成されたものである。第一の連結部R1及び第二の連結部R2が、各縦帯域部11、12及び各横帯域部12において上下方向及び左右方向に交互に配されたものとなっている。
【0078】
このため、本実施形態であれば、背凭れEとしての剛性を確保しつつ、縦帯と横帯とを編んだような外観を好適に実現し得る背凭れEを備えた椅子を提供することができる。
【0079】
つまり、背凭れ本体Fは、合成樹脂により一体に形成されたものであるため、背凭れEとしての剛性を確保し得る設計の自由度に優れたものとなっている。
【0080】
また、縦帯域部11と横帯域部12の構成を兼ねた第一連結部が縦帯部111との境界部を視覚的に仕切る溝h1を有するとともに縦帯域部11と横帯域部12の構成を兼ねた第二連結部が横帯部121との境界部を視覚的に仕切る溝h2を有している。このため、背凭れ本体Fの剛性を過剰に損ねることなく、使用者に対して、横帯と縦帯とを編んだような好適な外観を有する背凭れEを提供することができるものとなる。
【0081】
なお、上下仕切り要素が左右方向に延びてなる溝h1であり、左右仕切り要素が上下方向に延びてなる溝h2であるため、背凭れ本体Fの外表面に対して視認し易い仕切り線を好適に設けることができるものとなっている。
【0082】
縦帯部111、横帯部121、及び、第一、第二の連結部R1、R2のそれぞれに前側を向く背凭れ面mが設けられたものであり、これら各背凭れ面mが略面一をなす仮想背凭れ面Sに合致する位置に設定されている。
【0083】
このため、背凭れ基部1に好適な意匠を表すとともに使用者に対して凹凸感を感じさせ難い滑らかな背凭れ面mを提供し得るものとなっている。
【0084】
背凭れ本体Fが、左右の側枠部2と、左右の側枠部2の上部間を連結する上枠部3と、左右の側枠部2の下部間を連結する下枠部4と、下枠部4との間に空洞kdを形成した状態で左右の側枠部2同士を連結する中間連結部5とを備えている。そして、背凭れ基部1の周縁部が、左右の側枠部2、上枠部3、及び、中間連結部5に連結したものである。
【0085】
このため、背凭れ基部1の周縁部を支持する好適な構成を備えた背凭れ本体Fが実現されたものとなっている。
【0086】
左右の側枠部2に、横帯部121の側端縁が接続したものであり、上枠部3に、縦帯部111の上端縁が接続したものであり、中間連結部5に、縦帯部111の下端縁が接続したものである。このため、横帯部121における上下の露出した端縁を左右の側枠部2の近傍に設けることができるとともに、縦帯部111における左右の露出した端縁を上枠部3の近傍及び中間連結部5の近傍に設けることができるため、意匠性に優れた背凭れ基部1を形成することができるものとなっている。
【0087】
左右の側枠部2と横帯部121との境界部に、当該左右の側枠部2と横帯部121とを視覚的に仕切り得る側部仕切り要素たる段部h3が設けられてる。上枠部3と縦帯部111との境界部に、当該上枠部3と縦帯部111とを視覚的に仕切り得る上部仕切り要素たる段部h4が設けられている。また、中間連結部5と縦帯部111との境界部に、当該中間連結部5と縦帯部111とを視覚的に仕切り得る下部仕切り要素たる溝h5が設けられている。
【0088】
このため、背凭れ基部1に対して、左右の側枠部2・上枠部3・中間連結部5とを、段部h3、h4や溝h5によって視覚的に仕切ることができるため、締まりのあるような好適な外観の形成に寄与し得るものとなる。
【0089】
側部仕切り要素が上下方向に延びてなる段部h3であり、上部仕切り要素が左右方向に延びてなる段部h4であり、下部仕切り要素が、左右方向に延びてなる溝h5であるため、場所に応じて好適な仕切り要素が設けられたものとなっている。
【0090】
背凭れ基部1が、縦帯域部11を左右方向に一定の間隔を空けて六箇所に配したものであるとともに横帯域部12を上下方向に一定の間隔を空けて八箇所に配したものである。このため、比較的幅の大きな縦帯域部11及び横帯域部12により、使用者に視認されやすい背凭れ基部1を構成したものとなっている。
【0091】
支持基部B上に座Cを配するとともに支持基部Bに背支持体Dを介して背凭れEを支持させている。このため、椅子は、背凭れ本体Fの形状を設計する自由度に優れたものとなっている。
【0092】
なお、本発明は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
【0093】
背凭れは、背凭れ本体に対して、背カバーを装着しないタイプのものであってもよいのはもちろんことである。
【0094】
縦帯域部及び横帯域部の幅や並設される本数は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、各々自由に設定することができるのは言うまでもない。
【0095】
一対の上下仕切り要素や一対の左右仕切り要素は、溝に限られるものではなく、段部であってもいし、印刷や焼き付け等の描画手段により設けられた線状の描画物や、線状の表示を有した貼付物により設けられたものであってもよい。
【0096】
縦帯部、横帯部、及び、第一、第二の連結部の背凭れ面は、略面一をなす仮想背凭れ面に合致する位置に設定されてなくてもよい。
【0097】
背凭れ基部を支持する構成はどのような構成のものであってもよい。
【0098】
側部仕切り要素や上部仕切り要素や下部仕切り要素は、段部に限られるものではなく、溝であってもよいし、印刷や焼き付け等の描画手段により設けられた線状の描画物や、線状の表示を有した貼付物により設けられたものであってもよい。
【0099】
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【符号の説明】
【0100】
E…背凭れ
F…背凭れ本体
1…背凭れ基部
m…背凭れ面
11…縦帯域部
12…横帯域部
111…横帯部
121…縦帯部
R1…第一の連結部(連結部)
R2…第二の連結部(連結部)
h1…溝(上下仕切り要素)
h2…溝(左右仕切り要素)