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特開2022-148011管理システム、管理方法、及び制御装置
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  • 特開-管理システム、管理方法、及び制御装置 図1
  • 特開-管理システム、管理方法、及び制御装置 図2
  • 特開-管理システム、管理方法、及び制御装置 図3
  • 特開-管理システム、管理方法、及び制御装置 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022148011
(43)【公開日】2022-10-06
(54)【発明の名称】管理システム、管理方法、及び制御装置
(51)【国際特許分類】
   E05B 65/00 20060101AFI20220929BHJP
   E06B 9/68 20060101ALI20220929BHJP
   E05B 49/00 20060101ALI20220929BHJP
   E05F 15/77 20150101ALI20220929BHJP
   H04M 9/00 20060101ALI20220929BHJP
【FI】
E05B65/00 B
E06B9/68 Z
E05B49/00 B
E05F15/77
H04M9/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021049521
(22)【出願日】2021-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】小野 勝男
(72)【発明者】
【氏名】宮澤 千顕
(72)【発明者】
【氏名】西村 俊亮
【テーマコード(参考)】
2E042
2E052
2E250
5K038
【Fターム(参考)】
2E042AA01
2E042CA15
2E042CB11
2E042DB03
2E052AA02
2E052EA09
2E052EB01
2E052EC01
2E052GB01
2E250AA02
2E250AA10
2E250BB43
2E250FF02
2E250GG06
5K038AA05
5K038DD15
5K038DD18
5K038GG06
(57)【要約】
【課題】居住空間を適切に管理する技術を提供する。
【解決手段】管理システム1は、住宅2の玄関3を開閉するための玄関ドア4と、住宅2の内部に設けられた仕切り材8と、玄関ドア4及び仕切り材8の開閉及び施解錠を制御する制御装置50と、を備える。制御装置50は、玄関ドア4と仕切り材8との間の第1領域10には進入を許可し第1領域10以外の第2領域11には進入を許可しない人又は移動体が第1領域10に進入する際に、仕切り材8を閉じた状態で施錠した後に玄関ドア4を解錠する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
居住空間の出入口を開閉するための扉と、
前記居住空間の内部に設けられた仕切り材と、
前記扉及び前記仕切り材の開閉及び施解錠を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、前記扉と前記仕切り材との間の第1領域には進入を許可し前記第1領域以外の第2領域には進入を許可しない人又は移動体が前記第1領域に進入する際に、前記仕切り材を閉じた状態で施錠した後に前記扉を解錠する
管理システム。
【請求項2】
前記仕切り材は、開いた状態において前記居住空間の天井部、床部、又は側面部に収納される
請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
前記制御装置は、前記人又は移動体が前記居住空間から退去した後に前記仕切り材を解錠して開く
請求項1又は2に記載の管理システム。
【請求項4】
前記制御装置は、前記居住空間の居住者から前記扉又は前記仕切り材の開閉又は施解錠の指示を受け付け、受け付けた指示にしたがって前記扉又は前記仕切り材の開閉又は施解錠を制御する
請求項1から3のいずれかに記載の管理システム。
【請求項5】
前記扉を解錠するための解錠情報を入力する入力装置を更に備え、
前記制御装置は、前記解錠情報を前記人又は移動体に送信する
請求項1から4のいずれかに記載の管理システム。
【請求項6】
前記制御装置は、前記扉又は前記仕切り材の開閉又は施解錠を制御したときに、前記扉又は前記仕切り材の状態を前記居住空間の居住者に通知する
請求項1から5のいずれかに記載の管理システム。
【請求項7】
前記第1領域に設けられた撮像装置又は前記人若しくは移動体の状態を検知するための検知装置を更に備え、
前記制御装置は、前記第1領域に前記人又は移動体が進入しているときに、前記撮像装置により撮像された画像又は前記検知装置により検知された情報を前記居住空間の居住者に通知する
請求項1から6のいずれかに記載の管理システム。
【請求項8】
前記第1領域に設けられ、病原体、花粉、又は塵埃を除去するための除去装置を更に備える
請求項1から7のいずれかに記載の管理システム。
【請求項9】
居住空間の出入口を開閉するための扉と前記居住空間の内部に設けられた仕切り材との間の第1領域には進入を許可し前記第1領域以外の第2領域には進入を許可しない人又は移動体が前記第1領域に進入する際に、前記仕切り材を閉じた状態で施錠するステップと、
前記扉を解錠するステップと、
を備える管理方法。
【請求項10】
居住空間の出入口を開閉するための扉と前記居住空間の内部に設けられた仕切り材との間の第1領域には進入を許可し前記第1領域以外の第2領域には進入を許可しない人又は移動体が前記第1領域に進入する際に、前記仕切り材を閉じた状態で施錠する仕切り材制御部と、
前記仕切り材を閉じた状態で施錠した後に前記扉を解錠する扉制御部と、
を備える制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、居住空間を管理するための管理システム、管理方法、及び制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットを介して商品を購入するユーザが増加し、商品を配送する需要が高まっている。ユーザが不在で商品を受領できなかった場合の再配送は、ユーザにとっても配送業者にとっても負担となる。したがって、配送物を受領するための宅配ボックスなどを所有していなくても不在時に商品を受領できるような技術が望まれる。また近年の宅配需要により、宅配ボックスが設定されている住宅においても、宅配ボックスに空きがないため再配送の必要が生じるなどの不都合があった。
【0003】
特許文献1には、住宅の玄関に設けられる風除室を利用して、受取人が不在であっても配送物を受領することを可能とする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-122385号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された技術では、配送物を受領するための風除室を増設する必要があるので、敷地に余裕がある場合でないと採用することができない。
【0006】
本開示の目的は、居住空間を適切に管理して、配送物の受け渡しなどに活用することを可能とするための技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本開示のある態様の管理システムは、居住空間の出入口を開閉するための扉と、居住空間の内部に設けられた仕切り材と、扉及び仕切り材の開閉及び施解錠を制御する制御装置と、を備える。制御装置は、扉と仕切り材との間の第1領域には進入を許可し第1領域以外の第2領域には進入を許可しない人又は移動体が第1領域に進入する際に、仕切り材を閉じた状態で施錠した後に扉を解錠する。
【0008】
本開示の別の態様は、管理方法である。この方法は、居住空間の出入口を開閉するための扉と居住空間の内部に設けられた仕切り材との間の第1領域には進入を許可し第1領域以外の第2領域には進入を許可しない人又は移動体が第1領域に進入する際に、仕切り材を閉じた状態で施錠するステップと、扉を解錠するステップと、を備える。
【0009】
本開示のさらに別の態様は、制御装置である。この装置は、居住空間の出入口を開閉するための扉と居住空間の内部に設けられた仕切り材との間の第1領域には進入を許可し第1領域以外の第2領域には進入を許可しない人又は移動体が第1領域に進入する際に、仕切り材を閉じた状態で施錠する仕切り材制御部と、仕切り材を閉じた状態で施錠した後に扉を解錠する扉制御部と、を備える。
【0010】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本開示の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本開示の態様として有効である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施の形態に係る管理システムの構成を示す図である。
図2】実施の形態に係る管理方法の手順を示すシーケンス図である。
図3】実施の形態に係る制御装置の機能構成を示す図である。
図4】実施の形態に係るユーザ端末の機能構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示において、居住空間の一部を仕切り、荷物の受け渡しなどのために活用することを可能とする技術を提案する。実施の形態に係る管理システムでは、居住空間の内部に開閉及び施解錠を制御可能な仕切り材を設け、玄関の扉と仕切り材との間の第1領域と、第1領域以外の第2領域に仕切る。配送者などの人や配送ロボットなどの移動体が来訪したときに、仕切り材を閉じた状態で施錠してから玄関の扉を解錠することにより、第1領域には来訪者が進入できるようにする一方、第2領域には来訪者が進入できないようにする。
【0013】
これにより、セキュリティ性やプライバシーを担保しつつ、第1領域を利用して配送物の受け渡しなどをすることができる。また、仕切り材によって居住空間内に第1領域を創出することができるので、配送物を受け渡しするための領域を新たに増設する余裕がない場合であっても、居住空間内に創出した第1領域において荷物の受け渡しなどをすることができる。また、宅配ボックスなどを所有していないユーザであっても、不在時に配送物を受け渡しすることができるので、ユーザ及び配送者の利便性を向上させることができる。また、宅配ボックスが設置された集合住宅においても、宅配ボックスに入らない配送物や、宅配ボックスから自室まで持ち運ぶのが困難な重量物などを自室で受け渡しすることができるので、ユーザの利便性を向上させることができる。また、ユーザが在宅時であっても、配送者と対面することなく配送物の受け渡しをすることができる。
【0014】
図1は、実施の形態に係る管理システムの構成を示す。管理システム1は、管理対象の住宅2の居住者であるユーザ15が使用するユーザ端末20と、住宅2に配送物を配送する配送者13が使用する配送者端末14と、住宅2の出入口である玄関3を開閉するための玄関ドア4と、住宅2の内部に設けられた仕切り材8と、玄関ドア4及び仕切り材8の開閉及び施解錠を制御する制御装置50と、これらの装置を接続する通信網12とを備える。
【0015】
玄関3に設置された玄関ドア4には、制御装置50により施解錠を制御可能な錠前5が設置される。玄関3の外側には、来訪者を撮像するための撮像装置を含むドアホン6と、錠前5を解錠するためのパスワードの入力を受け付けるための入力装置7が設置される。
【0016】
住宅2の内部は、仕切り材8によって、玄関ドア4と仕切り材8との間の第1領域10と、第1領域10以外の第2領域11とに分割される。仕切り材8は、ユーザが在宅しているときなど、第1領域10を仕切る必要がないときには、日常生活において邪魔にならないように、天井部、床部、又は壁などの側面部に収納可能に構成されるのが望ましい。これにより、居住空間を有効に活用することができる。仕切り材8は、室内シャッター、扉、戸などであってもよい。とくに、室内シャッターは、こじ開けることが困難であるように感じさせる心理的効果が高いので、防犯性を高めることができる。また、仕切り材8の開閉及び施解錠を電子的に制御することにより、物理的にこじ開けにくくすることができるので、防犯性を高めることができる。
【0017】
第1領域10には、第1領域10に進入した人又は移動体の状況を撮像するための撮像装置9が設置される。第1領域10には、人感センサ、赤外線センサなどの各種センサが設置されてもよい。
【0018】
第1領域10には、第1領域10に進入した人又は移動体や、第1領域に置かれた配送物などに付着した病原体、花粉、又は塵埃を除去するための除去装置16が設置されていてもよい。除去装置16は、第1領域10の空気を吸引してフィルターで濾過する空気清浄機であってもよいし、第1領域10に殺菌剤などを含む液体、気体、ミストなどを噴射する噴射装置であってもよい。除去装置16は、仕切り材8に設置されてもよい。
【0019】
図2は、実施の形態に係る管理方法の手順を示すシーケンス図である。住宅2に配送物を配送する配送者13は、住宅2の玄関3に設置されたドアホン6のボタンを押下する。ドアホン6は、来訪者が来訪したことを制御装置50に通知する(S10)。制御装置50は、来訪者が来訪したことをユーザ端末20に通知する(S12)。このとき、制御装置50は、ドアホン6の撮像装置により撮像された来訪者の画像をドアホン6から取得してユーザ端末20に送信してもよい。制御装置50は、配送者端末14から位置情報を取得することにより、配送者13が住宅2に近づいていることを検知してユーザ端末20に通知してもよい。
【0020】
ユーザは、来訪者を確認し、来訪した配送者13が第1領域10に進入することを許可する旨を制御装置50に通知する(S14)。制御装置50は、仕切り材8が開いている場合は仕切り材8を閉じ、仕切り材8を施錠する(S16)。制御装置50は、仕切り材8を閉じた状態で施錠したことをユーザ端末20に通知する(S18)。
【0021】
制御装置50は、玄関ドア4の錠前5を解錠するためのワンタイムパスワードを発行して配送者端末14に通知する(S20)。配送者13は、制御装置50から通知されたワンタイムパスワードを入力装置7に入力する(S22)。制御装置50は、入力装置7に入力されたワンタイムパスワードを取得して認証する(S23)。制御装置50は、認証に成功すると、玄関ドア4の錠前5を解錠する(S24)。制御装置50は、錠前5を解錠したことをユーザ端末20に通知する(S26)。
【0022】
配送者13は、玄関ドア4から第1領域10に進入し、配送物を第1領域10に置く(S28)。制御装置50は、撮像装置9から取得した撮像画像をユーザ端末20に送信する(S30)。
【0023】
配送者13が玄関ドア4から退去すると(S32)、制御装置50は、玄関ドア4の錠前5を施錠し(S34)、仕切り材8を解錠して開放する(S36)。制御装置50は、玄関ドア4の錠前5を施錠し、仕切り材8を解錠して開放したことをユーザ端末20に通知する(S38)。
【0024】
図3は、実施の形態に係る制御装置50の機能構成を示す。制御装置50は、通信装置51、処理装置60、及び記憶装置70を備える。制御装置50は、サーバ装置であってもよいし、パーソナルコンピューターなどの装置であってもよいし、携帯電話端末、スマートフォン、タブレット端末などの携帯端末であってもよい。
【0025】
通信装置51は、通信網12を介した他の装置との通信を制御する。通信装置51は、有線又は無線の任意の通信方式により通信を行ってもよい。
【0026】
記憶装置70は、処理装置60により使用されるプログラム、データなどを記憶する。記憶装置70は、半導体メモリ、ハードディスクなどであってもよい。記憶装置70は、パスワード保持部71を備える。
【0027】
パスワード保持部71は、ユーザの住宅2の玄関ドア4の錠前5を解錠するためのワンタイムパスワードを保持する。
【0028】
処理装置60は、位置情報取得部61、来訪通知取得部62、進入許否確認部63、認証部64、進入制御部65、玄関ドア制御部66、仕切り材制御部67、撮像画像送信部68、及び除去装置制御部69を備える。これらの構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIなどにより実現され、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、またはハードウエアとソフトウエアの組合せなど、いろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0029】
位置情報取得部61は、配送者端末14から位置情報を取得する。
【0030】
来訪通知取得部62は、図2のステップS10において、来訪通知をドアホン6から取得し、ユーザ端末20に通知する。
【0031】
進入許否確認部63は、図2のステップS14において、来訪者が第1領域10に進入することを許可するか否かをユーザ端末20に確認する。
【0032】
認証部64は、図2のステップS20において、玄関ドア4の錠前5を解錠するためのワンタイムパスワードを発行して配送者端末14に通知するとともに、パスワード保持部71に記録する。認証部64は、入力装置7に入力されたワンタイムパスワードを取得し、パスワード保持部71に保持されたワンタイムパスワードと照合して認証する。認証部64は、文字、数字、記号などを含むパスワードを発行してもよいし、バーコード、二次元コードなどの図形を含む認証情報を発行してもよい。また、配送者の個人情報や生体情報などを記憶装置70に予め保持しておき、配送者端末14又はドアホン6から取得した配送者の個人情報や生体情報などと照合して配送者を認証してもよい。
【0033】
進入制御部65は、来訪者を第1領域10に進入させる際に、玄関ドア4と仕切り材8を制御する。玄関ドア制御部66は、玄関ドア4の錠前5の施解錠を制御する。玄関ドア制御部66は、玄関ドア4の開閉を自動制御してもよい。仕切り材制御部67は、仕切り材8の開閉及び施解錠を制御する。
【0034】
進入制御部65は、図2のステップS16において、来訪者を第1領域10に進入させる前に、仕切り材制御部67に仕切り材8を閉じた状態で施錠させる。進入制御部65は、図2のステップS24において、来訪者が認証された場合に、玄関ドア制御部66に玄関ドア4の錠前5を解錠させる。進入制御部65は、図2のステップS34において、来訪者が退去した後に、玄関ドア制御部66に玄関ドア4の錠前5を施錠させる。進入制御部65は、図2のステップS36において、玄関ドア4の錠前5を施錠した後に、仕切り材制御部67に仕切り材8を解錠して開放させる。進入制御部65は、玄関ドア4又は仕切り材8の開閉又は施解錠を制御したときに、玄関ドア4又は仕切り材8の状態をユーザ端末20に通知する。進入制御部65は、ユーザ端末20から玄関ドア4又は仕切り材8の開閉又は施解錠の指示を受け付け、受け付けた指示にしたがって玄関ドア4又は仕切り材8の開閉又は施解錠を制御してもよい。
【0035】
撮像画像送信部68は、図2のステップS30において、撮像装置9から取得した撮像画像をユーザ端末20に送信する(S30)。
【0036】
除去装置制御部69は、除去装置16を制御する。除去装置制御部69は、居住者が帰宅した際に、仕切り材制御部67に仕切り材8を閉じさせてから玄関ドア4を開く。居住者が第1領域10に進入すると、除去装置制御部69は、除去装置16を作動させる。除去装置16の動作が終了すると、除去装置制御部69は、仕切り材制御部67に仕切り材8を開放させる。これにより、居住者の衣服などに付着した病原体、花粉、塵埃などが居住空間に侵入するのを防ぐことができる。なお、除去装置制御部69は、居住者以外の人又は移動体が第1領域10に進入した際又は退去後に、除去装置16を作動させてもよい。
【0037】
図4は、実施の形態に係るユーザ端末20の機能構成を示す。ユーザ端末20は、通信装置21、表示装置22、入力装置23、処理装置30、及び記憶装置24を備える。ユーザ端末20は、パーソナルコンピューターなどの装置であってもよいし、携帯電話端末、スマートフォン、タブレット端末などの携帯端末であってもよい。
【0038】
通信装置21は、通信網12を介した他の装置との通信を制御する。通信装置21は、有線又は無線の任意の通信方式により通信を行ってもよい。表示装置22は、処理装置30により生成される画面を表示する。表示装置22は、液晶表示装置、有機EL表示装置などであってもよい。入力装置23は、ユーザによる指示入力を処理装置30に伝達する。入力装置23は、マウス、キーボード、タッチパッドなどであってもよい。表示装置22及び入力装置23は、タッチパネルとして実装されてもよい。記憶装置24は、処理装置30により使用されるプログラム、データなどを記憶する。記憶装置24は、半導体メモリ、ハードディスクなどであってもよい。
【0039】
処理装置60は、通知受信部31、進入許否送信部32、撮像画像受信部33、表示部34、及び指示送信部35を備える。これらの構成も、ハードウエアのみ、又はハードウエアとソフトウエアの組合せなど、いろいろな形で実現できる。
【0040】
通知受信部31は、制御装置50から玄関ドア4又は仕切り材8の状態の通知を受信する。
【0041】
進入許否送信部32は、図2のステップS14において、来訪者が第1領域10に進入するのを許可するか否かを示す情報を制御装置50に送信する。
【0042】
撮像画像受信部33は、図2のステップS30において、第1領域10の撮像画像を制御装置50から受信する。
【0043】
表示部34は、通知受信部31により受信された通知や、撮像画像受信部33により受信された撮像画像などを表示装置22に表示する。
【0044】
指示送信部35は、玄関ドア4又は仕切り材8の開閉又は施解錠の指示を入力装置23から受け付けて、制御装置50に送信する。
【0045】
本実施の形態の管理システム1は、配送業者により配送される配送物を受領する場合だけでなく、配送業者に出荷物を引き渡す場合や、飲食物の配達サービスにおいて飲食物を受領する場合や、衣料品のクリーニング業者から衣料品を受領する場合や、知人との間で荷物を受け渡す場合など、任意の物の受け渡しのために利用することができる。また本開示に係る管理システム1によれば、宅配ボックスが設定されている住宅においても、宅配ボックスに空きがないため再配送の必要が生じるなどの無駄を低減できる。
【符号の説明】
【0046】
1 管理システム、2 住宅、3 玄関、4 玄関ドア、5 錠前、6 ドアホン、7 入力装置、8 仕切り材、9 撮像装置、10 第1領域、11 第2領域、12 通信網、13 配送者、14 配送者端末、15 ユーザ、16 除去装置、20 ユーザ端末、31 通知受信部、32 進入許否送信部、33 撮像画像受信部、34 表示部、35 指示送信部、50 制御装置、61 位置情報取得部、62 来訪通知取得部、63 進入許否確認部、64 認証部、65 進入制御部、66 玄関ドア制御部、67 仕切り材制御部、68 撮像画像送信部、69 除去装置制御部、71 パスワード保持部。
図1
図2
図3
図4