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特開2022-148170画像処理装置、撮影制御装置、医用画像システム及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022148170
(43)【公開日】2022-10-06
(54)【発明の名称】画像処理装置、撮影制御装置、医用画像システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/00 20060101AFI20220929BHJP
   A61B 6/03 20060101ALI20220929BHJP
   A61B 5/055 20060101ALI20220929BHJP
   G16H 30/20 20180101ALI20220929BHJP
【FI】
A61B6/00 350Z
A61B6/00 330A
A61B6/03 360Z
A61B5/055 390
A61B5/055 380
G16H30/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021049750
(22)【出願日】2021-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】特許業務法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 亮
(72)【発明者】
【氏名】種田 敦
【テーマコード(参考)】
4C093
4C096
5L099
【Fターム(参考)】
4C093AA13
4C093AA22
4C093AA26
4C093CA15
4C093FH03
4C093FH06
4C093FH07
4C093FH10
4C096AA18
4C096AB36
4C096AD16
4C096DE03
4C096DE06
4C096DE07
4C096DE10
5L099AA22
5L099AA26
(57)【要約】
【課題】技師等が複数の装置間を行き来しなくても医用画像の処理状況を把握できるようにすることである。
【解決手段】本発明に係る画像処理ワークステーションは、医用画像撮影装置を制御する撮影制御装置と、医用画像管理装置及び医用画像再生装置を含む医用画像管理システムと、に医療施設内に構築された通信ネットワークを介して接続され、撮影制御装置から送信された医用画像を受信し、受信した医用画像に画像処理を施し、その画像処理結果を医用画像管理装置を含む出力先に出力可能な画像処理装置である。画像処理ワークステーションの制御部は、撮影制御装置から受信した医用画像に対する処理状況を示すステータス情報を管理し、ステータス情報を、少なくとも、医用画像の撮影予約から画像処理結果の表示までのワークフローにおいて画像処理装置の医用画像の受信よりも上流側の工程で使用される一つ以上の外部装置に提供する。
【選択図】図6A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医用画像撮影装置を制御する撮影制御装置と、医用画像管理装置及び医用画像再生装置を含む医用画像管理システムと、に医療施設内に構築された通信ネットワークを介して接続され、前記撮影制御装置から送信された医用画像を受信し、受信した医用画像に画像処理を施し、画像処理結果を前記医用画像管理装置を含む出力先に出力可能な画像処理装置であって、
前記撮影制御装置から受信した医用画像に対する処理状況を示すステータス情報を管理する管理手段と、
前記ステータス情報を、前記通信ネットワークを介して接続された、少なくとも、医用画像の撮影予約から画像処理結果の表示までのワークフローにおいて前記画像処理装置の医用画像の受信よりも上流側の工程で使用される一つ以上の外部装置に提供する提供手段と、
を備える画像処理装置。
【請求項2】
前記外部装置は、前記撮影制御装置、RIS(Radiology Information System)、HIS(Hospital Information System)、ウェアラブルディスプレイ、前記撮影制御装置に接続された端末装置のうち少なくとも一つを含む請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記ステータス情報は、前記医用画像の画像付帯情報に、当該医用画像の受信状況、画像処理状況、又は前記画像処理結果の出力状況のうち少なくとも一つが対応付けられた情報である請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記管理手段は、前記医用画像の受信開始時、受信完了時、画像処理開始時、画像処理完了時、前記画像処理結果の出力開始時、出力完了時、エラー発生時、のうち少なくとも一つのタイミングで前記ステータス情報を更新する請求項1~3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記管理手段は、前記ステータス情報を、検査単位、シリーズ単位、画像単位、のうち少なくとも一つの単位で管理する請求項1~4のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記提供手段は、前記医用画像の受信開始時、受信完了時、画像処理開始時、画像処理完了時、前記画像処理結果の出力開始時、出力完了時、エラー発生時、前記外部装置からのステータス情報要求時、手動操作による前記外部装置へのステータス情報の提供要求時、一定時間間隔、のうち少なくとも一つのタイミングで前記ステータス情報を提供する請求項1~5のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記提供手段は、前記ステータス情報を、検査単位、シリーズ単位、画像単位、のうち少なくとも一つの単位で提供する請求項1~6のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記提供手段は、前記外部装置からのステータス情報の要求があった場合、ファイル連携による前記ステータス情報の送信、専用プロトコルによる前記ステータス情報の送信、又は、記憶部の所定の記憶領域に記憶された前記ステータス情報の前記外部装置による直接参照により、前記ステータス情報を提供する請求項1~7のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記ステータス情報とともに前記外部装置に提供する付加情報を生成する生成手段を備え、
前記提供手段は、前記ステータス情報とともに前記付加情報を提供する請求項1~8のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記付加情報は、前記医用画像の画像処理に関する情報、写損に関する情報、画像処理予測時間、画像処理結果の出力予測時間のうち少なくとも一つを含む請求項9に記載の画像処理装置。
【請求項11】
前記医用画像は、動態画像である請求項1~10のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項12】
請求項9又は10に記載の画像処理装置に通信ネットワークを介して接続された撮影制御装置であって、
前記画像処理装置から提供された前記付加情報に基づいて、前記撮影制御装置の動作を制御する制御手段を備える撮影制御装置。
【請求項13】
請求項9又は10に記載の画像処理装置と、
前記画像処理装置に通信ネットワークを介して接続された撮影制御装置であって、前記画像処理装置から提供された前記付加情報に基づいて、前記撮影制御装置の動作を制御する制御手段を備える撮影制御装置と、
を含む医用画像システム。
【請求項14】
医用画像撮影装置を制御する撮影制御装置と、医用画像管理装置及び医用画像再生装置を含む医用画像管理システムと、に医療施設内に構築された通信ネットワークを介して接続され、前記撮影制御装置から送信された医用画像を受信し、受信した医用画像に画像処理を施し、画像処理結果を前記医用画像管理装置を含む出力先に出力可能な画像処理装置のコンピューターを、
前記撮影制御装置から受信した医用画像に対する処理状況を示すステータス情報を管理する管理手段、
前記ステータス情報を、前記通信ネットワークを介して接続された、少なくとも、医用画像の撮影予約から画像処理結果の表示までのワークフローにおいて前記画像処理装置の医用画像の受信よりも上流側の工程で使用される一つ以上の外部装置に提供する提供手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項15】
請求項9又は10に記載の画像処理装置に通信ネットワークを介して接続された撮影制御装置のコンピューターを、
前記画像処理装置から提供された前記付加情報に基づいて、前記撮影制御装置の動作を制御する制御手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、撮影制御装置、医用画像システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の技術進歩により、医用画像撮影装置により生成される医用画像の高品質化が進んでいる。これに伴い、医用画像データの大容量化も進んでいるが、この大容量化により、従来に比べて装置間の画像転送や画像処理にかかる時間は増大している。特に、動態画像診断においては、検査の目的によって撮影時間が異なる、実施される画像処理が異なる、生成される画像処理結果の数が異なる等、撮影完了後から医師が診断可能となるまでに要する時間が検査によって大きく異なる。その為、医師がその日の業務を計画立てて行う事が従来の検査と比べて難しく、画像処理結果が到着するまでの状況を把握可能とする事は業務を効率的に遂行する為の課題となっている。
【0003】
さらに、放射線科内の限られたスペースには多くの機器が設置されており、技師(撮影技師)は複数の装置を利用する事が求められているが、必ずしも適切な動線に沿って設置されておらず、技師が装置間の行き来を強いられている事も課題となっている。例えば放射線科情報システム(RIS)や撮影制御装置は撮影室前に置かれるが、検像装置や画像処理ワークステーション(画像処理装置)等の操作端末は撮影行為と直接的な関係が無い為に撮影室から離れた場所に置かれる事がある。しかしながら、複数の装置を行き来しながら業務を行う事は、主業務である撮影業務を効率的に行う上での妨げとなっている。
【0004】
また、多忙である技師にとって撮影業務自体の作業軽減も一つの課題であり、一つ一つの撮影作業を効率的するため、作業手数を減らし、不要な作業・操作を減らす必要がある。例えば、撮影した結果、例えば、画像処理がエラーとなった等により再撮影が必要な場合は、患者が戻る、帰宅する前に素早く撮影行為を行う必要があり、撮影業務自体の効率化が必要になってくる。
【0005】
ここで、例えば、特許文献1には、モダリティーで撮影された医療画像の状態を容易に把握でき、医師の読影作業を円滑に行なえるようにすることを目的として、医療画像が検像済みであるか否か、閲覧済みであるか否かの情報を表示する検像端末が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007-252079号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1においては、検像済みであるか否か、閲覧済みであるか否かを表示することで、各医用画像に対する検像状態、閲覧状態を把握することが可能となった。しかしながら、各医用画像に対する検像状態、閲覧状態を表示するためには検像端末を操作する必要があり、技師等が複数端末間を行き来して操作しなければならないという煩わしさを解消する事が出来ない。
【0008】
例えば、現在の動態画像処理ワークステーションの運用実態では、研究用途として利用されていることが多い為、動態画像処理ワークステーションは技師が通常業務で使用する撮影制御装置の傍に設置されている事が多いが、今後臨床で使用していくうえでは、設置スペースの理由から、動態画像処理ワークステーションを撮影制御装置から離れた場所(例えばサーバー室)に設置する運用が検討されている。そのような運用になった場合、特許文献1の技術を動態画像処理ワークステーションに適用すると、技師は、動態画像処理ワークステーションにおける医用画像の処理状況の確認のために、その都度、動態画像処理ワークステーションを確認しに行く必要が出てきてしまい、被検者に対する放射線の動態撮影を一時ストップさせるなどの撮影効率の低下や、技師の作業効率が低下するという問題が生じる。
【0009】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、技師等が複数の装置間を行き来しなくても医用画像の処理状況を把握できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の画像処理装置は、
医用画像撮影装置を制御する撮影制御装置と、医用画像管理装置及び医用画像再生装置を含む医用画像管理システムと、に医療施設内に構築された通信ネットワークを介して接続され、前記撮影制御装置から送信された医用画像を受信し、受信した医用画像に画像処理を施し、画像処理結果を前記医用画像管理装置を含む出力先に出力可能な画像処理装置であって、
前記撮影制御装置から受信した医用画像に対する処理状況を示すステータス情報を管理する管理手段と、
前記ステータス情報を、前記通信ネットワークを介して接続された、少なくとも、医用画像の撮影予約から画像処理結果の表示までのワークフローにおいて前記画像処理装置の医用画像の受信よりも上流側の工程で使用される一つ以上の外部装置に提供する提供手段と、
を備える。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記外部装置は、前記撮影制御装置、RIS(Radiology Information System)、HIS(Hospital Information System)、ウェアラブルディスプレイ、前記撮影制御装置に接続された端末装置のうち少なくとも一つを含む。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、
前記ステータス情報は、前記医用画像の画像付帯情報に、当該医用画像の受信状況、画像処理状況、又は前記画像処理結果の出力状況のうち少なくとも一つが対応付けられた情報である。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1~3のいずれか一項に記載の発明において、
前記管理手段は、前記医用画像の受信開始時、受信完了時、画像処理開始時、画像処理完了時、前記画像処理結果の出力開始時、出力完了時、エラー発生時、のうち少なくとも一つのタイミングで前記ステータス情報を更新する。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項1~4のいずれか一項に記載の発明において、
前記管理手段は、前記ステータス情報を、検査単位、シリーズ単位、画像単位、のうち少なくとも一つの単位で管理する。
【0015】
請求項6に記載の発明は、請求項1~5のいずれか一項に記載の発明において、
前記提供手段は、前記医用画像の受信開始時、受信完了時、画像処理開始時、画像処理完了時、前記画像処理結果の出力開始時、出力完了時、エラー発生時、前記外部装置からのステータス情報要求時、手動操作による前記外部装置へのステータス情報の提供要求時、一定時間間隔、のうち少なくとも一つのタイミングで前記ステータス情報を提供する。
【0016】
請求項7に記載の発明は、請求項1~6のいずれか一項に記載の発明において、
前記提供手段は、前記ステータス情報を、検査単位、シリーズ単位、画像単位、のうち少なくとも一つの単位で提供する。
【0017】
請求項8に記載の発明は、請求項1~7のいずれか一項に記載の発明において、
前記提供手段は、前記外部装置からのステータス情報の要求があった場合、ファイル連携による前記ステータス情報の送信、専用プロトコルによる前記ステータス情報の送信、又は、記憶部の所定の記憶領域に記憶された前記ステータス情報の前記外部装置による直接参照により、前記ステータス情報を提供する。
【0018】
請求項9に記載の発明は、請求項1~8のいずれか一項に記載の発明において、
前記ステータス情報とともに前記外部装置に提供する付加情報を生成する生成手段を備え、
前記提供手段は、前記ステータス情報とともに前記付加情報を提供する。
【0019】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の発明において、
前記付加情報は、前記医用画像の画像処理に関する情報、写損に関する情報、画像処理予測時間、画像処理結果の出力予測時間のうち少なくとも一つを含む。
【0020】
請求項11に記載の発明は、請求項1~10のいずれか一項に記載の発明において、
前記医用画像は、動態画像である。
【0021】
請求項13に記載の発明は、
請求項9又は10に記載の画像処理装置に通信ネットワークを介して接続された撮影制御装置であって、
前記画像処理装置から提供された前記付加情報に基づいて、前記撮影制御装置の動作を制御する制御手段を備える。
【0022】
請求項14に記載の発明の医用画像システムは、
請求項9又は10に記載の画像処理装置と、
前記画像処理装置に通信ネットワークを介して接続された撮影制御装置であって、前記画像処理装置から提供された前記付加情報に基づいて、前記撮影制御装置の動作を制御する制御手段を備える撮影制御装置と、
を含む。
【0023】
請求項15に記載の発明のプログラムは、
医用画像撮影装置を制御する撮影制御装置と、医用画像管理装置及び医用画像再生装置を含む医用画像管理システムと、に医療施設内に構築された通信ネットワークを介して接続され、前記撮影制御装置から送信された医用画像を受信し、受信した医用画像に画像処理を施し、画像処理結果を前記医用画像管理装置を含む出力先に出力可能な画像処理装置のコンピューターを、
前記撮影制御装置から受信した医用画像に対する処理状況を示すステータス情報を管理する管理手段、
前記ステータス情報を、前記通信ネットワークを介して接続された、少なくとも、医用画像の撮影予約から画像処理結果の表示までのワークフローにおいて前記画像処理装置の医用画像の受信よりも上流側の工程で使用される一つ以上の外部装置に提供する提供手段、
として機能させる。
【0024】
請求項16に記載の発明のプログラムは、
請求項9又は10に記載の画像処理装置に通信ネットワークを介して接続された撮影制御装置のコンピューターを、
前記画像処理装置から提供された前記付加情報に基づいて、前記撮影制御装置の動作を制御する制御手段として機能させる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、技師等が複数の装置間を行き来しなくても医用画像の処理状況を把握することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明に係る医用画像システムの全体構成を示す図である。
図2図1の撮影制御装置の機能的構成を示すブロック図である。
図3図1の画像処理ワークステーションの機能的構成を示すブロック図である。
図4A】第1の実施形態における医用画像システムの動作の一例を示すフロー図である。
図4B】第1の実施形態における医用画像システムの動作の一例を示すフロー図である。
図5】ステータス表示画面の一例を示す図である。
図6A】第2の実施形態における医用画像システムの動作の一例を示すフロー図である。
図6B】第2の実施形態における医用画像システムの動作の一例を示すフロー図である。
図7】ダイアログ表示等のポップアップの一例を示す図である。
図8A】第3の実施形態における医用画像システムの動作の一例を示すフロー図である。
図8B】第3の実施形態における医用画像システムの動作の一例を示すフロー図である。
図9】撮影制御装置における付加情報に基づく動作制御の一例を説明するための図である。
図10】撮影制御装置における付加情報に基づく動作制御の一例を説明するための図である。
図11】ウェアラブルディスプレイにおけるステータス情報の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0028】
<第1の実施形態>
〔医用画像システム100の構成〕
まず、本発明の実施形態の構成を説明する。
図1に、本実施形態における医用画像システム100のシステム構成例を示す。
図1に示すように、医用画像システム100は、医用画像撮影装置1、撮影制御装置2、画像処理ワークステーション(画像処理装置)3、医用画像管理装置4、医用画像再生装置5等を備えて構成されている。これら各装置1~5は、医療施設内で構築されたLAN(Local Area Network)等の通信ネットワークNを介して相互にデータを送受信可能に接続されている。なお、各装置の台数は、特に限定されない。
また、通信ネットワークNには、図示しないHIS(Hospital Information System:病院情報システム)やRIS(Radiology Information System:放射線科情報システム)も接続されており、上記各装置1~5は、HISやRISとも通信ネットワークNを介して相互にデータを送受信可能に接続されている。通信ネットワークNは、有線で接続されるものあっても無線で接続されるものであっても双方を含んでいてもよい。
【0029】
医用画像撮影装置1と撮影制御装置2は、医用画像撮影システムを構成する装置である。
医用画像撮影装置1は、被写体を撮影して医用画像のデジタルデータを生成するモダリティーである。医用画像撮影装置1としては、例えば、被写体を放射線により動態撮影することにより動態画像を生成可能な放射線撮影装置が適用可能である。動態撮影とは、被写体に対し、X線等の放射線をパルス状にして所定時間間隔で繰り返し照射するか(パルス照射)、もしくは、低線量率にして途切れなく継続して照射する(連続照射)ことで、被写体の動態を示す複数の画像を取得することをいう。動態撮影により得られた一連の画像を動態画像と呼ぶ。動態画像には、動画像が含まれるが、動画像を表示しながら静止画像を撮影して得られた画像は含まれない。また、動態画像を構成する複数の画像のそれぞれをフレーム画像と呼ぶ。
なお、医用画像撮影装置1としては、動態画像を撮影可能な放射線撮影装置に限定されず、例えば、放射線静止画像を撮影可能な放射線撮影装置、CT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、超音波診断装置等としてもよい。
【0030】
撮影制御装置2は、技師により操作される装置(コンソール)であり、撮影オーダー情報に基づいて、医用画像撮影装置1による撮影を制御する。撮影オーダー情報は、ユーザー操作により入力されることとしてもよいし、図示しないHISやRISから送信されることとしてもよい。また、撮影制御装置2は、医用画像撮影装置1において生成された医用画像に画像付帯情報を付帯させて(例えば、DICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)ヘッダーとして書き込み)、通信ネットワークNを介して画像処理ワークステーション3に送信する。
【0031】
ここで、画像付帯情報は、患者情報、検査情報、シリーズ情報、画像情報(画像属性情報)を含んで構成されている。患者情報は、医用画像の患者(被検者)に関する各種情報であり、例えば、患者ID、患者氏名、生年月日、年齢、性別、身長、体重等の項目の情報が含まれる。検査情報は、検査に関する各種情報であり、例えば、検査ID、検査日、検査時刻、技師氏名、依頼医師、読影医師、検査記述、シリーズ数、画像枚数等の項目の情報が含まれる。シリーズ情報は、検査に含まれるシリーズに関する各種情報であり、例えば、撮影日時、モダリティー、部位、シリーズ記述、側性、シリーズ番号、画像枚数、AEタイトル等の項目の情報が含まれる。画像情報は、医用画像に関する各種情報であり、例えば、作成日時、画像番号、画像タイプ、画像サイズ(画素数)、フレーム番号、フレーム数等の項目の情報が含まれる。
【0032】
図2は、撮影制御装置2の機能的構成を示すブロック図である。図2に示すように、撮影制御装置2は、制御部21、記憶部22、通信部23、操作部24、表示部25等を備えて構成され、各部はバス26により接続されている。
【0033】
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等により構成される。制御部21のCPUは、記憶部22に記憶されているシステムプログラムや、各種処理プログラムを読み出してRAM内に展開し、展開されたプログラムに従って、撮影制御装置2の動作を集中制御する。
【0034】
記憶部22は、不揮発性の半導体メモリーやハードディスク等により構成される。記憶部22は、制御部21で実行可能な各種プログラムやプログラムによる処理の実行に必要なパラメーター、或いは処理結果等のデータを記憶する。これらの各種プログラムは、読取可能なプログラムコードの形態で格納され、制御部21は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
【0035】
通信部23は、LANアダプター等を備え、通信ネットワークNに接続された外部装置との間のデータ送受信を制御する。
【0036】
操作部24は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、ユーザーによるキーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された指示信号を制御部21に出力する。また、操作部24は、表示部25の表示画面にタッチパネルを備えても良く、この場合、タッチパネルを介して入力された指示信号を制御部21に出力する。
【0037】
表示部25は、LCD(Liquid Crystal Display)等のモニターにより構成され、制御部31から入力される表示信号の指示に従って、各種表示を行う。
【0038】
画像処理ワークステーション3は、撮影制御装置2から受信した大容量の医用画像に対する画像処理(解析を含む)を高速に行って、少なくとも画像処理結果(処理済み画像等)を医用画像管理装置4等の出力先に出力する画像処理装置である。画像処理結果は、一枚の医用画像から複数生成されることがある。画像処理ワークステーション3としては、例えば、動態画像に動態解析処理を施して処理済み画像としての解析結果画像を生成するものが挙げられるが、解析結果画像に限らず、解析によりグラフや数値を生成して医用画像管理装置4等の出力先に出力するものであってもよい。また、動態画像に動態解析処理を施すものに限定されず、他の種類の医用画像に対して画像処理を施すものであってもよい。本実施形態において、画像処理ワークステーション3は、医用画像に画像処理を施して、画像処理結果として処理済み画像を生成するものとして説明する。
【0039】
図3は、画像処理ワークステーション3の機能的構成を示すブロック図である。図3に示すように、画像処理ワークステーション3は、制御部31、記憶部32、通信部33、操作部34、表示部35等を備えて構成され、各部はバス36により接続されている。
【0040】
制御部31は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等により構成される。制御部31のCPUは、記憶部32に記憶されているシステムプログラムや、各種処理プログラムを読み出してRAM内に展開し、展開されたプログラムに従って、画像処理ワークステーション3の動作を集中制御する。制御部31は、本発明の管理手段として機能する。また、通信部33との協働により、提供手段として機能する。
【0041】
記憶部32は、不揮発性の半導体メモリーやハードディスク等により構成される。記憶部32は、制御部31で実行可能な各種プログラムやプログラムによる処理の実行に必要なパラメーター、或いは処理結果等のデータを記憶する。これらの各種プログラムは、読取可能なプログラムコードの形態で格納され、制御部31は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
【0042】
また、記憶部32には、撮影制御装置2から受信した医用画像に対する画像処理ワークステーション3における処理状況を示すステータス情報を管理するステータス管理テーブル321が記憶されている。ステータス管理テーブル321は、医用画像の画像付帯情報に、当該医用画像に対する処理状況を示すステータス(例えば、画像受信状況、画像処理状況、画像処理結果の出力状況のうち少なくとも一つ)を対応付けたステータス情報を記憶するテーブルである。
【0043】
ここで、ステータス管理テーブル321は、検査単位、シリーズ単位、部位単位、画像単位のうち少なくとも一つの単位でステータス情報を記憶しており、制御部31は、ステータス管理テーブル321を用いて(ステータス管理テーブル321に記憶されている単位で)ステータス情報を管理する。いずれの単位でステータス情報を管理するかは、予め定められていてもよいし、ユーザーが操作部34の操作により設定できることとしてもよい。
検査単位でステータス情報を管理する場合、ステータス管理テーブル321は、例えば、受信した医用画像の画像付帯情報に含まれる患者情報+検査情報の予め定められた項目の情報に、その検査情報が付帯された医用画像全体(その検査情報が付帯された医用画像を画像処理した処理済み画像も含む。)に対する処理状況を示すステータスを対応付けたステータス情報を記憶する。
シリーズ単位でステータス情報を管理する場合、ステータス管理テーブル321は、例えば、受信した医用画像の画像付帯情報に含まれる患者情報+検査情報+シリーズ情報の予め定められた項目の情報に、そのシリーズ情報が付帯された医用画像全体(そのシリーズ情報が付帯された医用画像を画像処理した処理済み画像も含む。)に対する処理状況を示すステータスを対応付けたステータス情報を記憶する。
部位単位でステータス情報を管理する場合、ステータス管理テーブル321は、例えば、画像付帯情報に含まれる患者情報+検査情報+部位情報の予め定められた項目の情報に、その部位情報が付帯された医用画像全体(その部位情報が付帯された医用画像を画像処理した処理済み画像も含む。)に対する処理状況を示すステータスを対応付けたステータス情報を記憶する。
画像単位でステータス情報を管理する場合、ステータス管理テーブル321は、例えば、画像付帯情報に含まれる患者情報+検査情報+シリーズ情報+画像情報の予め定められた項目の情報に、その画像情報が付帯された医用画像に対する処理状況を示すステータスを対応付けたステータス情報を記憶する。なお、画像処理開始以降は、受信した医用画像に対する処理状況として、受信した医用画像を画像処理した処理済み画像のステータスも管理する必要があるため、処理済み画像ごと(画像処理の種類(アルゴリズム)ごと)のステータス情報も記憶される。
【0044】
通信部33は、LANアダプター等を備え、通信ネットワークNに接続された外部装置との間のデータ送受信を制御する。
【0045】
操作部34は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、ユーザーによるキーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された指示信号を制御部31に出力する。また、操作部34は、表示部35の表示画面にタッチパネルを備えても良く、この場合、タッチパネルを介して入力された指示信号を制御部31に出力する。
【0046】
表示部35は、LCD(Liquid Crystal Display)等のモニターにより構成され、制御部31から入力される表示信号の指示に従って、各種表示を行う。
【0047】
医用画像管理装置4及び医用画像再生装置5は、医用画像管理システム(PACS:Picture Archiving and Communication System)を構成する装置である。
医用画像管理装置4は、画像DB(Data Base)を有し、医用画像(処理済み画像を含む)を記憶管理するサーバーである。医用画像管理装置4は、制御部、記憶部、通信部、操作部、表示部(いずれも図示せず)を備えて構成されている。
医用画像再生装置5は、医師が医用画像や処理済み画像を閲覧するための端末装置(クライアント端末)であり、医師による医用画像の取得要求に応じて、医用画像を医用画像管理装置4から取得して表示(再生)する。医用画像再生装置5は、制御部、記憶部、通信部、操作部、表示部(いずれも図示せず)を備えて構成されている。
【0048】
〔医用画像システム100の動作〕
次に、本実施形態における医用画像システム100の動作について説明する。
図4A図4Bは、本実施形態における医用画像システム100の動作の一例を示すフロー図である。図4A図4Bにおいては、一の検査の医用画像に対する医用画像システム100の動作の流れを示している。以下、図4A図4Bを参照して医用画像システム100の動作について説明する。
なお、図4A図4Bにおいては、図を簡単にするため、受信した医用画像に実施する画像処理の種類が1種類で、出力先も一つの場合を図示しているが、複数種類の画像処理を実施する場合は、画像処理の種類ごとに、ステップS7以降の処理が実施されるタイミングは異なる。また、1つの処理済み画像に対して複数の出力先が存在する場合は、出力先ごとにステップS13以降の処理が実施されるタイミングは異なる。
【0049】
医用画像撮影装置1により一検査の医用画像が生成され、撮影制御装置2において操作部24により医用画像の送信が指示されると(ステップS1)、制御部21は、生成された医用画像を通信部23により画像処理ワークステーション3に送信する(ステップS2)。
【0050】
画像処理ワークステーション3において、撮影制御装置2から送信された医用画像が通信部33により受信されると(ステップS3)、制御部31は、受信された医用画像を記憶部32に保存(記憶)させる(ステップS4)。
【0051】
次いで、制御部31は、受信した医用画像に対して実施する画像処理(解析を含む)の種類及び画像の出力先を決定する(ステップS5)。
本実施形態では、受信した医用画像及びその処理済み画像を出力先に出力可能であり、ステップS5においては、医用画像及びその処理済み画像の出力先を決定することとするが、画像処理結果である処理済み画像のみを出力先に出力することとし、ステップS5においては、画像処理結果である処理済み画像の出力先のみを決定することとしてもよい(第2及び第3の実施形態についても同様。)。
画像処理の種類(アルゴリズム)及び画像の出力先は、ユーザー操作に応じて決定されてもよいし、制御部31が医用画像の画像付帯情報に基づいて、または医用画像を解析して自動的に決定してもよい。一つの医用画像に対して複数種類の画像処理を実施してもよい。また、画像ごとに出力先を決定してもよく、一つの画像に対して複数の出力先を決定してもよい。画像の出力先としては、例えば、医用画像管理装置4の他、画像処理ワークステーション3内に設けられたWeb(World Wide Web)による画像配信装置等が挙げられるが、これらに限定されない。なお、出力先の決定は、ステップS12とステップS13の間に実施してもよい。
決定された情報は、制御部31のRAM等に一時的に記憶される。
【0052】
次いで、制御部31は、ステータス管理テーブル321に、受信した医用画像及びその処理済み画像のステータスを管理するためのステータス情報を登録する(ステップS6)。
例えば、制御部31は、ステータス管理テーブル321に、受信した医用画像の画像付帯情報における、ステータス情報を管理する単位に応じて必要な項目の情報と、現在の処理状況を示すステータスとを対応付けたステータス情報を登録(更新)する。
ここで、画像処理開始以降は、受信した医用画像の処理状況として、受信した医用画像を画像処理することによって生成される処理済み画像のステータスについても管理する必要がある。そこで、画像単位でステータス情報を管理している場合、処理済み画像ごとのステータス情報も登録される。
ステップS6の時点でのステータスとしては、例えば、受信した医用画像について「受信完了」、その処理済み画像については「‐」(該当なし)を登録する。なお、ステータスは出力先ごとに管理されるが、「画像処理完了」のステータスまではどの出力先に対しても同じステータスが登録される。
【0053】
次いで、制御部31は、受信した医用画像に対し、ステップS6で決定された種類の画像処理の実施を開始し(ステップS7)、ステータス情報を更新する(ステップS8)。
例えば、検査単位、シリーズ単位、又は部位単位でステータス情報を管理している場合、画像処理を開始した医用画像に係る検査、シリーズ、又は部位のステータス情報におけるステータスを「画像処理開始(又は画像処理中)」に更新する。画像単位でステータスを管理している場合、開始された画像処理の種類に対応する処理済み画像のステータス情報におけるステータスを「画像処理開始(又は画像処理中)」に更新する。
【0054】
次いで、制御部31は、開始された画像処理のエラーを監視し、エラーが発生すると(ステップS9;YES)、ステータス情報を更新する(ステップS10)。
例えば、検査単位、シリーズ単位、又は部位単位でステータス情報を管理している場合、画像処理エラーが発生した医用画像に係る検査、シリーズ、又は部位のステータス情報におけるステータスを「画像処理エラー」に更新する。画像単位でステータスを管理している場合、画像処理エラーが発生した画像処理の種類に対応する処理済み画像のステータス情報におけるステータスを「画像処理エラー」に更新する。
画像処理が完了するまで(ステップS11;NO)、制御部31は、ステップS9~S11を繰り返す。
【0055】
画像処理が完了すると(ステップS11;YES)、制御部31は、ステータス情報を更新する(ステップS12)。
例えば、画像単位でステータス情報を管理している場合、画像処理が完了した処理済み画像のステータス情報におけるステータスを「画像処理完了」に更新する。検査単位、シリーズ単位、又は部位単位でステータス情報を管理している場合は、該当する全ての医用画像についての全ての画像処理が完了した際に、そのステータス情報におけるステータスを「画像処理完了」に更新する。
なお、生成された処理済み画像には、例えば、画像処理前の医用画像の画像付帯情報に、画像処理の種類(アルゴリズム)が追加された画像付帯情報が付与される。
【0056】
画像処理が完了すると、制御部31は、通信部33により、ステップS5で決定された出力先への画像出力(送信)を開始させ(ステップS13)、ステータス情報を更新する(ステップS14)。
例えば、検査単位、シリーズ単位、又は部位単位でステータス情報を管理している場合、画像出力を開始した医用画像又は処理済み画像に係る検査、シリーズ、部位のステータス情報における、画像出力を開始した出力先のステータスを「出力開始(又は出力中)」に更新する。画像単位でステータスを管理している場合、画像出力を開始した医用画像又は処理済み画像のステータス情報における、画像出力を開始した出力先のステータスを「出力開始(又は出力中)」に更新する。
【0057】
次いで、制御部31は、開始された画像出力のエラーを監視し、エラーが発生すると(ステップS15;YES)、ステータス情報を更新する(ステップS16)。
例えば、検査単位、シリーズ単位、又は部位単位でステータス情報を管理している場合、出力エラーが発生した医用画像又は処理済み画像に係る検査、シリーズ、又は部位のステータス情報における、画像出力のエラーが発生した出力先のステータスを「出力エラー」に更新する。画像単位でステータスを管理している場合、画像出力のエラーが発生した医用画像又は処理済み画像のステータス情報における、出力エラーが発生した出力先のステータスを「出力エラー」に更新する。
画像出力が完了するまで(ステップS17;NO)、制御部31は、ステップS15~S17を繰り返す。
【0058】
画像出力が完了すると(ステップS17;YES)、制御部31は、ステータス情報を更新する(ステップS18)。
例えば、画像単位でステータス情報を管理している場合、画像出力が完了した医用画像又は処理済み画像のステータス情報における、画像出力が完了した出力先のステータスを「出力完了」に更新する。検査単位、シリーズ単位、又は部位単位でステータス情報を管理している場合は、出力先ごとに、該当する全ての医用画像及び全ての処理済み画像についての画像出力が完了した際に、そのステータス情報における、画像出力が完了した出力先のステータスを「出力完了」に更新する。
【0059】
医用画像管理装置4において、画像処理ワークステーション3から医用画像及び処理済み画像を受信すると(ステップS19)、受信した医用画像及び処理済み画像の画像付帯情報を取得し、受信した画像及びその画像付帯情報を画像DBに保存する(ステップS20)。
【0060】
医用画像再生装置5において、医師等のユーザーの操作部の操作により医用画像のステータス情報の表示が指示されると(ステップS21)、医用画像再生装置5の制御部は、画像処理ワークステーション3にステータス情報の送信要求を行う(ステップS22)。
例えば、医用画像再生装置5で表示される各画面には、画像処理ワークステーション3にステータス情報の表示を指示するためのステータス表示ボタンが表示されており、このステータス表示ボタンを押下することで、容易にステータス情報の表示指示が可能である。
【0061】
画像処理ワークステーション3においては、医用画像再生装置5からステータス情報の送信要求を受信すると、制御部31は、ステータス管理テーブル321に記憶されているステータス情報を読み出して、通信部33により医用画像再生装置5に提供(送信)する(ステップS23)。
ステータス情報を医用画像再生装置5等の外部装置に提供する方法としては、ファイル連携による送信、専用プロトコルによる送信が挙げられる。または、画像処理ワークステーション3において、外部装置からアクセス可能な専用の記憶領域を記憶部32等に設けておき、制御部31は、この専用の記憶領域にステータス情報を記憶することで、医用画像再生装置5等の外部装置から直接参照できるようにしてもよい。
ステータス情報は、ステータス管理テーブル321で管理されている単位(検査単位、シリーズ単位、部位単位、又は画像単位のうち少なくとも一つ)で提供される。
【0062】
医用画像再生装置5において、ステータス情報が取得されると、医用画像再生装置5の制御部は、受信したステータス情報を記憶部に保存(更新)し、表示部にステータス情報を表示させる(ステップS24)。
ステータス情報は、専用のステータス表示画面に表示させることとしてもよいし、既存の検査一覧画面に表示してもよいし、ダイアログ表示等のポップアップで表示することとしてもよい。また、音声によりステータス情報の内容を通知してもよい。
【0063】
図5は、ステータス表示画面351の一例を示す図である。
図5においては、検査単位、シリーズ単位、及び画像単位のステータス情報が提供され、検査単位のステータス情報351a、シリーズ単位のステータス情報351b、画像単位のステータス情報351cが表示された例を示している。
検査単位のステータス情報351aでは、検査を特定するための患者情報や検査情報に対応付けて、その検査に含まれる医用画像全体のステータス3511が表示されている。この検査単位のステータス情報351aにおいて一の検査のステータス情報が選択されると、選択された検査についての詳細な単位のステータス情報が表示される。図5においては、シリーズ単位のステータス情報351b、画像単位のステータス情報351cが表示された例を示している。シリーズ単位のステータス情報351bでは、選択された検査のシリーズ情報に対応付けて、そのシリーズに含まれる医用画像全体のステータス3512が表示されている。また、画像単位のステータス情報351bでは、選択されたシリーズに対応する各画像の画像情報に対応付けて、各画像のステータス3513が表示されている。
【0064】
ステータス3511~3513は、画像処理状況、出力先ごとの画像処理結果(処理済み画像)の出力状況をアイコンで表示している。なお、ここでは画像受信状況が省略されているが、画像受信状況も表示することとしてもよい。図5において、チェック印のアイコンは、画像処理や画像出力が完了していることを示している。〇の中に×が付いたアイコンは、エラーが発生したことを示している。砂時計印のアイコンは、処理中であることを示している。矢印のアイコンは、予約中(まだ処理が開始されていない)ことを示す。点線のアイコンは、予約がないことを示している。
【0065】
このように、画像処理ワークステーション3における医用画像に対する処理状況を示すステータスが医用画像再生装置5で表示されるので、医用画像再生装置5を操作している医師は、画像処理ワークステーション3まで移動することなく、画像処理ワークステーション3での処理状況を把握することが可能となる。その結果、医師は、診断等の業務を効率的に遂行することが可能となる。
また、検査単位、シリーズ単位、部位単位、画像単位のいずれか一以上でステータス情報が管理・提供されるので、ユーザーが管理しやすい単位でのステータス情報の確認が可能となる。
【0066】
医用画像再生装置5において、医師等のユーザーの操作部の操作により表示する医用画像の条件が指定され、医用画像の表示が指示されると(ステップS25)、医用画像再生装置5の制御部は、医用画像管理装置4に指定された条件の医用画像の送信要求を行って、医用画像を取得する(ステップS26)。
医用画像管理装置4において、医用画像再生装置5から医用画像の送信要求を受信すると、指定された条件の医用画像を画像DBから読み出して、通信部により医用画像再生装置5に送信する。
【0067】
医用画像再生装置5において、医用画像が取得されると、制御部は、取得した医用画像を表示部に表示させる(ステップS27)。
【0068】
なお、図4A図4Bにおいては、医用画像再生装置5からユーザーがステータス情報の表示要求を行った場合について説明したが、撮影制御装置2や医用画像管理装置4からも同様に、ユーザーがステータス情報の表示指示を行ってステータス情報を表示することが可能である。
例えば、撮影制御装置2で表示される各画面には、画像処理ワークステーション3にステータス情報の表示を指示するためのステータス表示ボタンが表示されており、このステータス表示ボタンを押下することで、ユーザーである技師が容易にステータス情報の表示を指示することが可能である。ユーザーによるステータスの表示指示に応じて、撮影制御装置2の制御部21は、画像処理ワークステーション3にステータス情報の送信要求を行って、画像処理装置3から提供(送信)されるステータス情報を取得しステータス表示画面(図5参照)に表示させることとしてもよいし、既存の検査一覧画面に表示してもよいし、ダイアログ表示等のポップアップで表示することとしてもよいし、音声により通知してもよい。
【0069】
このように、画像処理ワークステーション3における医用画像に対する処理状況を示すステータス情報が撮影制御装置2に表示されるので、撮影制御装置2を操作している技師は、画像処理ワークステーション3まで移動することなく、画像処理ワークステーション3での処理状況を把握することが可能となる。その結果、技師は、撮影業務を効率的に遂行することが可能となる。例えば、画像処理に失敗があった場合に、その旨を画像処理ワークステーション3に移動することなく把握することができるので、該当する患者が帰宅する前に素早く再撮影を行うことが可能となり、撮影業務を効率化することが可能となる。
【0070】
<第2の実施形態>
第1の実施形態では、画像処理ワークステーション3で管理されているステータス情報を、撮影制御装置2や医用画像再生装置5等の、通信ネットワークNを介して画像処理ワークステーション3に接続されている外部装置からの要求に応じて提供する場合を例にとり説明したが、第2の実施形態では、予め定められたタイミングで画像処理ワークステーション3から通信ネットワークNを介して外部装置に送信(提供)する場合について説明する。
【0071】
第2の実施形態における医用画像システム100及び各装置の構成は、第1の実施形態で説明したものと同様であるので説明を援用し、以下、第2の実施形態における医用画像システム100の動作について説明する。なお、第2の実施形態において、制御部31は、本発明の管理手段として機能する。また、制御部31は、通信部33との協働により、本発明の提供手段として機能する。
【0072】
図6A図6Bは、第2の実施形態における医用画像システム100の動作の一例を示すフロー図である。図6A図6Bにおいては、一の検査の医用画像に対する医用画像システム100の動作の流れを示している。以下、図6A図6Bを参照して医用画像システム100の動作について説明する。
なお、図6A図6Bにおいては、図を簡単にするため、受信した医用画像に実施する画像処理の種類が1種類で、出力先も一つの場合を図示しているが、複数種類の画像処理を実施する場合は、画像処理の種類ごとに、ステップS44以降の処理が実施されるタイミングは異なる。また、1つの処理済み画像に対して複数の出力先が存在する場合は、出力先ごとにステップS71以降の処理が実施されるタイミングは異なる。
【0073】
医用画像撮影装置1により一検査の医用画像が生成され、撮影制御装置2において操作部24により医用画像の送信が指示されると(ステップS31)、制御部21は、生成された医用画像を通信部23により画像処理ワークステーション3に送信する(ステップS32)。
【0074】
画像処理ワークステーション3において、撮影制御装置2から送信された医用画像が通信部33により受信されると(ステップS33)、制御部31は、受信された医用画像を記憶部32に保存(記憶)させる(ステップS34)。
【0075】
次いで、制御部31は、受信した医用画像に対して実施する画像処理(解析を含む)の種類及び画像の出力先を決定する(ステップS35)。
ステップS35の処理は、図4AのステップS5と同様であるので説明を援用する。
【0076】
次いで、制御部31は、ステータス管理テーブル321に、受信した医用画像及びその処理済み画像のステータスを管理するためのステータス情報を登録する(ステップS36)。
ステップS36の処理は、図4AのステップS6と同様であるので説明を援用する。ステータスとしては、「受信完了」が登録される。
【0077】
そして、制御部31は、通信部33により通信ネットワークNを介して接続された外部装置(ここでは、撮影制御装置2、医用画像管理装置4、医用画像再生装置5)に、登録されたステータス情報を送信する(ステップS37)。
ステータス情報は、ステータス管理テーブル321で管理されている単位(検査単位、シリーズ単位、部位単位、又は画像単位のうち少なくとも一つ)で送信(提供)される。
【0078】
撮影制御装置2、医用画像管理装置4、医用画像再生装置5において、画像処理ワークステーション3からステータス情報を受信すると(ステップS38~S40)、各装置の制御部は、受信したステータス情報を記憶部のステータス情報記憶領域に保存し、手動又は自動によりステータス情報を表示部に表示させる(ステップS41~S43)。
ステータス情報は、図5に示すような専用のステータス表示画面に表示させることとしてもよいし、既存の検査一覧画面に表示してもよいし、図7に示すように、ダイアログ表示等のポップアップ352で表示することとしてもよいし、音声により通知してもよい。
【0079】
次いで、制御部31は、受信した医用画像に対し、ステップS35で決定された種類の画像処理の実施を開始し(ステップS44)、ステータス情報を更新する(ステップS45)。ステップS45の処理は、図4AのステップS8と同様であるので説明を援用する。ステータスは、「画像処理開始(又は画像処理中)」に更新される。
そして、制御部31は、通信部33により通信ネットワークNを介して接続された外部装置(撮影制御装置2、医用画像管理装置4、医用画像再生装置5)に、更新されたステータス情報を送信する(ステップS46)。
【0080】
撮影制御装置2、医用画像管理装置4、医用画像再生装置5において、更新されたステータス情報を受信すると(S47~S49)、各装置の制御部は、受信したステータス情報により記憶部のステータス情報記憶領域に保存されている、同じ画像付帯情報を持つステータス情報を更新し、更新したステータス情報を手動又は自動により表示部に表示させる(ステップS50~S52)。
【0081】
次いで、制御部31は、開始された画像処理のエラーを監視し、エラーが発生すると(ステップS53;YES)、ステータス情報を更新する(ステップS54)。ステップS54の処理は、図4AのステップS10と同様であるので説明を援用する。ステータスは、「画像処理エラー」に更新される。
そして、制御部31は、通信部33により通信ネットワークNを介して接続された外部装置(撮影制御装置2、医用画像管理装置4、医用画像再生装置5)に対し、更新されたステータス情報を送信する(ステップS55)。
画像処理が完了するまで(ステップS56;NO)、制御部31は、ステップS53~S56を繰り返す。なお、一度エラー発生が検知されて「画像処理エラー」のステータス情報が送信された場合は、繰り返しステータス情報は送信されない。
【0082】
撮影制御装置2、医用画像管理装置4、医用画像再生装置5において、更新されたステータス情報を受信すると(S57~S59)、各装置の制御部は、受信したステータス情報により記憶部のステータス情報記憶領域に保存されている、同じ画像付帯情報を持つステータス情報を更新し、更新したステータス情報を手動又は自動により表示部に表示させる(ステップS60~S62)。
【0083】
画像処理が完了すると(ステップS56;YES)、制御部31は、ステータス情報を更新する(ステップS63)。ステップS63の処理は、図4AのステップS12と同様であるので説明を援用する。ステータスは、「画像処理完了」に更新される。
そして、制御部31は、通信部33により通信ネットワークNを介して接続された外部装置(撮影制御装置2、医用画像管理装置4、医用画像再生装置5)に、更新されたステータス情報を送信する(ステップS64)。
【0084】
撮影制御装置2、医用画像管理装置4、医用画像再生装置5において、更新されたステータス情報を受信すると(S65~S67)、各装置の制御部は、受信したステータス情報により記憶部のステータス情報記憶領域に保存されている、同じ画像付帯情報を持つステータス情報を更新し、更新したステータス情報を手動又は自動により表示部に表示させる(ステップS68~S70)。
【0085】
次いで、制御部31は、通信部33により、ステップS35で決定された出力先への医用画像及び処理済み画像の出力を開始させ(ステップS71)、ステータス情報を更新する(ステップS72)。ステップS72の処理は、図4AのステップS14と同様であるので説明を援用する。ステータスは、「出力開始(出力中)」に更新される。
そして、制御部31は、通信部33により通信ネットワークNを介して接続された外部装置(撮影制御装置2、医用画像管理装置4、医用画像再生装置5)に、更新されたステータス情報を送信する(ステップS73)。
【0086】
撮影制御装置2、医用画像管理装置4、医用画像再生装置5において、更新されたステータス情報を受信すると(S74~S76)、各装置の制御部は、受信したステータス情報により記憶部のステータス情報記憶領域に保存されている、同じ画像付帯情報を持つステータス情報を更新し、更新したステータス情報を手動又は自動により表示部に表示させる(ステップS77~S79)。
【0087】
次いで、制御部31は、画像出力のエラーを監視し、エラーが発生すると(ステップS80;YES)、ステータス情報を更新する(ステップS81)。ステップS81の処理は、図4AのステップS16と同様であるので説明を援用する。ステータスは、「出力エラー」に更新される。
そして、制御部31は、通信部33により通信ネットワークNを介して接続された外部装置(撮影制御装置2、医用画像管理装置4、医用画像再生装置5)に、更新されたステータス情報を送信する(ステップS82)。
画像出力が完了するまで(ステップS83;NO)、制御部31は、ステップS80~S83を繰り返す。なお、一度エラー発生が検知されて「出力エラー」のステータス情報が送信された場合は、繰り返しステータス情報は送信されない。
【0088】
撮影制御装置2、医用画像管理装置4、医用画像再生装置5において、更新されたステータス情報を受信すると(S84~S86)、各装置の制御部は、受信したステータス情報により記憶部のステータス情報記憶領域に保存されている、同じ画像付帯情報を持つステータス情報を更新し、更新したステータス情報を手動又は自動により表示部に表示させる(ステップS87~S89)。
【0089】
画像出力が完了すると(ステップS83;YES)、制御部31は、ステータス情報を更新する(ステップS90)。ステップS90の処理は、図4BのステップS18と同様であるので説明を援用する。ステータスは、「出力完了」に更新される。
【0090】
医用画像管理装置4において、画像処理ワークステーション3から医用画像及び処理済み画像の受信が完了すると(ステップS91)、受信した医用画像及び処理済み画像の画像付帯情報を取得し、受信した画像及びその画像付帯情報を画像DBに保存する(ステップS92)。
【0091】
ステータス情報を更新すると、制御部31は、通信部33により通信ネットワークNを介して接続された外部装置(撮影制御装置2、医用画像管理装置4、医用画像再生装置5)に、更新されたステータス情報を送信する(ステップS93)。
【0092】
撮影制御装置2、医用画像管理装置4、医用画像再生装置5において、更新されたステータス情報を受信すると(S94~S96)、各装置の制御部は、受信したステータス情報により記憶部のステータス情報記憶領域に保存されている、同じ画像付帯情報を持つステータス情報を更新し、更新したステータス情報を手動又は自動により表示部に表示させる(ステップS97~S99)。
【0093】
このように、画像処理ワークステーション3における医用画像に対する処理状況を示すステータス情報が、撮影制御装置2、医用画像管理装置4、医用画像再生装置5等の外部装置に提供されるので、撮影制御装置2を操作している技師は、画像処理ワークステーション3まで移動することなく、画像処理ワークステーション3での処理状況を把握することが可能となる。その結果、技師は、撮影業務を効率的に遂行することが可能となる。例えば、画像処理にエラーがあった場合に、その旨を画像処理ワークステーション3に移動することなく直ちに把握することができるので、該当する患者が帰宅する前に素早く再撮影を行うことが可能となり、撮影業務を効率化することが可能となる。また、医用画像管理装置4や医用画像再生装置5を操作している医師は、画像処理ワークステーション3まで移動することなく、画像処理ワークステーション3での処理状況を把握することが可能となる。その結果、医師は、診断等の業務を効率的に遂行することが可能となる。
【0094】
<第3の実施形態>
第1、2の実施形態では、画像処理ワークステーション3で管理されているステータス情報を外部装置に送信する場合について説明したが、第3の実施形態では、ステータス情報とともに、ステータスに関する付加情報を送信する場合について説明する。
【0095】
第3の実施形態における医用画像システム100及び各装置の構成は、第1の実施形態で説明したものと同様であるので説明を援用し、以下、第3の実施形態における医用画像システム100の動作について説明する。なお、第3の実施形態において、制御部31は、本発明の管理手段、生成手段として機能する。また、制御部31は、通信部33との協働により、提供手段として機能する。
【0096】
図8A図8Bは、第3の実施形態における医用画像システム100の動作の一例を示すフロー図である。図8A図8Bにおいては、一の検査の医用画像に対する医用画像システム100の動作の流れを示している。以下、図8A図8Bを参照して医用画像システム100の動作について説明する。
なお、図8A図8Bにおいては、図を簡単にするため、受信した医用画像に実施する画像処理の種類が1種類で、出力先も一つの場合を図示しているが、複数種類の画像処理を実施する場合は、画像処理の種類ごとに、ステップS114以降の処理が実施されるタイミングは異なる。また、1つの処理済み画像に対して複数の出力先が存在する場合は、出力先ごとにステップS141以降の処理が実施されるタイミングは異なる。
【0097】
医用画像撮影装置1により一検査の医用画像が生成され、撮影制御装置2において操作部24により医用画像の送信が指示されると(ステップS101)、制御部21は、生成された医用画像を通信部23により画像処理ワークステーション3に送信する(ステップS102)。
【0098】
画像処理ワークステーション3において、撮影制御装置2から送信された医用画像が通信部33により受信されると(ステップS103)、制御部31は、受信された医用画像を記憶部32に保存(記憶)させる(ステップS104)。
【0099】
次いで、制御部31は、受信した医用画像に対して実施する画像処理(解析を含む)の種類及び画像の出力先を決定する(ステップS105)。
ステップS105の処理は、図4AのステップS5と同様であるので説明を援用する。
【0100】
次いで、制御部31は、ステータス管理テーブル321に、受信した医用画像及びその処理済み画像のステータスを管理するためのステータス情報を登録する(ステップS106)。
ステップS106の処理は、図4AのステップS6と同様であるので説明を援用する。ステータスとしては、「受信完了」が登録される。
【0101】
そして、制御部31は、付加情報を生成し、通信部33により通信ネットワークNを介して接続された外部装置(ここでは、撮影制御装置2、医用画像管理装置4、医用画像再生装置5)に、登録されたステータス情報及び付加情報を送信(提供)する(ステップS107)。
【0102】
ここで、付加情報は、ステータス情報とともに外部装置に送信する情報である。付加情報は、制御部31により自動的に生成されることとしてもよいし、ユーザーが入力したコメント情報に基づいて生成されるものであってもよい。コメント情報としては、例えば、受信した医用画像を確認したユーザーからの撮影者に対する依頼コメント(例えば、撮影時の注意事項)等が挙げられる。ステータス情報とともに送信すべき付加情報がない場合は、付加情報の送信は省略しても構わない。
例えば、「受信完了」のステータス情報とともに送信する付加情報としては、受信した医用画像をオペレーターが確認し、写損が発生している(撮影失敗)と判断した場合に、写損が生じていること及びその理由を撮影者に伝えるコメント情報が挙げられる。写損の理由としては、例えば、医用画像の線量過多、線量不足、ポジショニングミス(体動、診断対象部位の欠損)、グリッドモアレ、アーチファクト等が挙げられる。また、撮影時の注意事項(例えば、もっと線量を少なくしてください等)を付加情報としてもよい。または、制御部31が自動的に医用画像を解析して写損が発生しているか否かを判断し、写損が発生している(撮影失敗)と判断した場合に、写損が生じていること及びその理由を付加情報として生成してもよい。
このように、写損が発生している旨及びその理由を撮影制御装置2に送信することで、技師は、写損が発生している旨及びその理由を画像処理ワークステーション3に移動することなく直ちに知ることができるため、次のアクション(例えば、再撮影を行う等)が明確になり、その結果、全体の業務効率化に寄与することができる。また、撮影時の注意事項を伝えることで、撮影時に失敗を減らすことができ、業務の効率化につなげることができる。
【0103】
撮影制御装置2、医用画像管理装置4、医用画像再生装置5において、更新されたステータス情報及び付加情報を受信すると(S108~S110)、各装置の制御部は、受信したステータス情報及び付加情報を記憶部のステータス情報記憶領域に保存し、ステータス情報及び付加情報を手動又は自動により表示部に表示させる(ステップS111~S113)。
ステータス情報及び付加情報は、専用のステータス表示画面に表示させることとしてもよいし(図5参照)、既存の検査一覧画面に表示してもよいし、ダイアログ表示等のポップアップで表示することとしてもよいし(図7参照)、音声により通知してもよい。
【0104】
次いで、制御部31は、受信した医用画像に対し、ステップS105で決定された種類の画像処理の実施を開始し(ステップS114)、ステータス情報を更新する(ステップS115)。ステップS115の処理は、図4AのステップS8と同様であるので説明を援用する。ステータスは、「画像処理開始(又は画像処理中)」に更新される。
そして、制御部31は、付加情報を生成し、通信部33により通信ネットワークNを介して接続された外部装置(撮影制御装置2、医用画像管理装置4、医用画像再生装置5)に、更新されたステータス情報及び付加情報を送信する(ステップS116)。
【0105】
例えば、「画像処理開始」のステータス情報とともに送信する付加情報としては、制御部31が算出した画像処理予測時間等が挙げられる。画像処理予測時間は、例えば、処理する医用画像の画像サイズに対応する1画像当たりの処理時間×フレーム数で算出することができる。画像サイズごとの1画像当たりの処理時間は、例えば、画像処理の種類ごとに、記憶部32に予め記憶されている。この1画像当たりの処理時間は、画像処理ワークステーション3で画像処理を実施するごとに計測して最新のものを記憶部32に記憶させておくことが好ましい。
【0106】
撮影制御装置2、医用画像管理装置4、医用画像再生装置5において、更新されたステータス情報を受信すると(S117~S119)、各装置の制御部は、受信したステータス情報により、記憶部のステータス情報記憶領域に保存されている同じ画像付帯情報を持つステータス情報を更新するとともに、記憶されている付加情報に受信した付加情報を追加する(上書きでもよい。以下同様。)。そして、更新したステータス情報及び追加した付加情報を手動又は自動により表示部に表示させる(ステップS120~S122)。
【0107】
このように、画像処理予測時間を、例えば医用画像再生装置5に送信することで、例えば、医用画像再生装置5を操作している医師は、画像処理にあとどのくらいかかるかを把握することができるため、診断業務の計画が立てやすくなり、業務を効率化することができる。
【0108】
次いで、制御部31は、開始された画像処理のエラーを監視し、エラーが発生すると(ステップS123;YES)、ステータス情報を更新する(ステップS124)。ステップS124の処理は、図4AのステップS10と同様であるので説明を援用する。ステータスは、「画像処理エラー」に更新される。
そして、制御部31は、付加情報を生成し、通信部33により通信ネットワークNを介して接続された外部装置(撮影制御装置2、医用画像管理装置4、医用画像再生装置5)に、更新されたステータス情報及び付加情報を送信する(ステップS125)。
【0109】
例えば、「画像処理エラー」のステータス情報とともに送信する付加情報としては、例えば、画像処理エラーの理由等が挙げられる。
画像処理が完了するまで(ステップS126;NO)、制御部31は、ステップS123~S126を繰り返す。なお、一度エラー発生が検知されて「画像処理エラー」のステータス情報が送信された場合は、繰り返しステータス情報は送信されない。
【0110】
撮影制御装置2、医用画像管理装置4、医用画像再生装置5において、更新されたステータス情報及び付加情報を受信すると(S127~S129)、各装置の制御部は、受信したステータス情報により、記憶部のステータス情報記憶領域に保存されている同じ画像付帯情報を持つステータス情報を更新するとともに、記憶されている付加情報に受信した付加情報を追加する。そして、更新したステータス情報及び追加した付加情報を手動又は自動により表示部に表示させる(ステップS130~S132)。
【0111】
このように、画像処理エラーの理由を、例えば撮影制御装置2に送信することで、例えば、撮影制御装置2を操作している技師は、エラーが発生している旨及びその理由を知ることができるため、次のアクション(再撮影等)が明確になり、その結果、全体の業務効率化に寄与することができる。
【0112】
画像処理が完了すると(ステップS126;YES)、制御部31は、ステータス情報を更新する(ステップS133)。ステップS133の処理は、図4AのステップS12と同様であるので説明を援用する。ステータスは、「画像処理完了」に更新される。
そして、制御部31は、付加情報を生成し、通信部33により通信ネットワークNを介して接続された外部装置(撮影制御装置2、医用画像管理装置4、医用画像再生装置5)に、更新されたステータス情報及び付加情報を送信する(ステップS134)。
【0113】
撮影制御装置2、医用画像管理装置4、医用画像再生装置5において、更新されたステータス情報及び付加情報を受信すると(S135~S137)、各装置の制御部は、受信したステータス情報により、記憶部のステータス情報記憶領域に保存されている同じ画像付帯情報を持つステータス情報を更新するとともに、記憶されている付加情報に受信した付加情報を追加する。そして、更新したステータス情報及び追加した付加情報を手動又は自動により表示部に表示させる(ステップS138~S140)。
【0114】
次いで、制御部31は、通信部33により、ステップS105で決定された出力先への医用画像及び処理済み画像(画像処理結果)の出力を開始させ(ステップS141)、ステータス情報を更新する(ステップS142)。ステップS142の処理は、図4AのステップS14と同様であるので説明を援用する。ステータスは、「出力開始(出力中)」に更新される。
そして、制御部31は、付加情報を生成し、通信部33により通信ネットワークNを介して接続された外部装置(撮影制御装置2、医用画像管理装置4、医用画像再生装置5)に、更新されたステータス情報及び付加情報を送信する(ステップS143)。
【0115】
「出力開始」のステータス情報とともに送信する付加情報としては、例えば、制御部31が算出した画像処理結果の出力予測時間等が挙げられる。画像処理結果の出力予測時間は、例えば、(送信する画像の画像サイズ×フレーム数)÷転送レートで算出することができる。転送レートは、記憶部32に予め記憶されている。この転送レートは、画像処理ワークステーション3で画像を送信するごとに計測して最新のものを記憶部32に記憶させておくことが好ましい。
なお、画像処理結果がグラフや数値等の画像以外のデータである場合は、予め画像処理結果のおおよそのデータサイズを記憶部32に記憶しておき、画像処理結果のデータサイズを転送レートで除算することで算出することができる。
【0116】
撮影制御装置2、医用画像管理装置4、医用画像再生装置5において、更新されたステータス情報及び付加情報を受信すると(S144~S146)、各装置の制御部は、受信したステータス情報により、記憶部のステータス情報記憶領域に保存されている同じ画像付帯情報を持つステータス情報を更新するとともに、記憶されている付加情報に受信した付加情報を追加する。そして、更新したステータス情報及び追加した付加情報を手動又は自動により表示部に表示させる(ステップS147~S149)。
【0117】
このように、画像処理結果の出力予測時間を、例えば医用画像再生装置5に送信することで、例えば、医用画像再生装置5を操作している医師は、画像処理結果が到着するまでにどのくらいかかるかを把握することができるため、診断業務の計画が立てやすくなり、業務を効率化することができる。
【0118】
次いで、制御部31は、出力のエラーを監視し、エラーが発生すると(ステップS150;YES)、ステータス情報を更新する(ステップS151)。ステップS151の処理は、図4AのステップS16と同様であるので説明を援用する。ステータスは、「出力エラー」に更新される。
そして、制御部31は、付加情報を生成し、通信部33により通信ネットワークNを介して接続された外部装置(撮影制御装置2、医用画像管理装置4、医用画像再生装置5)に、更新されたステータス情報及び付加情報を送信する(ステップ152)。
「出力エラー」のステータス情報とともに送信する付加情報としては、例えば、エラーの理由等が挙げられる。
画像出力が完了するまで(ステップS153;NO)、制御部31は、ステップS150~S153を繰り返す。なお、一度エラー発生が検知されて「出力エラー」のステータス情報が送信された場合は、繰り返しステータス情報は送信されない。
【0119】
撮影制御装置2、医用画像管理装置4、医用画像再生装置5において、更新されたステータス情報及び付加情報を受信すると(S154~S156)、各装置の制御部は、受信したステータス情報により、記憶部のステータス情報記憶領域に保存されている同じ画像付帯情報を持つステータス情報を更新するとともに、記憶されている付加情報に受信した付加情報を追加する。そして、更新したステータス情報及び追加した付加情報を手動又は自動により表示部に表示させる(ステップS157~S159)。
【0120】
このように、出力エラーが発生していること及びその理由を、例えば医用画像再生装置5に送信することで、例えば、医用画像再生装置5を操作している医師は、出力エラーが発生している旨及びその理由を知ることができるため、出力エラーが発生していることを加味した上で診断業務の計画を立てることができ、業務を効率化することができる。
【0121】
画像出力が完了すると(ステップS153;YES)、制御部31は、ステータス情報を更新する(ステップS160)。ステップS160の処理は、図4BのステップS18と同様であるので説明を援用する。ステータスは、「出力完了」に更新される。
【0122】
医用画像管理装置4において、画像処理ワークステーション3から医用画像及び処理済み画像の受信が完了すると(ステップS161)、各装置の制御部は、受信した医用画像及び処理済み画像の画像付帯情報を取得し、受信した画像及びその画像付帯情報を画像DBに保存する(ステップS162)。
【0123】
ステータス情報を更新すると、制御部31は、付加情報を生成し、通信部33により通信ネットワークNを介して接続された外部装置(撮影制御装置2、医用画像管理装置4、医用画像再生装置5)に、更新されたステータス情報及び付加情報を送信する(ステップS163)。
【0124】
撮影制御装置2、医用画像管理装置4、医用画像再生装置5において、更新されたステータス情報及び付加情報を受信すると(S164~S166)、各装置の制御部は、受信したステータス情報により、記憶部のステータス情報記憶領域に保存されている同じ画像付帯情報を持つステータス情報を更新するとともに、記憶されている付加情報に受信した付加情報を追加する。そして、更新したステータス情報及び追加した付加情報を手動又は自動により表示部に表示させる(ステップS167~S169)。
【0125】
このように、画像処理ワークステーション3における医用画像に対する処理状況を示すステータス情報及びその付加情報が、撮影制御装置2、医用画像管理装置4、医用画像再生装置5等の外部装置に提供されるので、例えば、撮影制御装置2を操作している技師は、画像処理ワークステーション3まで移動することなく、画像処理ワークステーション3での処理状況を把握することが可能となる。また、付加情報により、撮影の失敗や注意すべき点を把握することができる。その結果、撮影業務を効率的に遂行することが可能となる。例えば、画像欠損が発生した場合に、その旨や画像欠損の理由を画像処理ワークステーション3に移動することなく直ちに把握することができるので、患者が帰宅する前に素早く再撮影を行うことが可能となり、撮影業務を効率化することが可能となる。また、医用画像管理装置4や医用画像再生装置5を操作している医師は、画像処理ワークステーション3まで移動することなく、画像処理ワークステーション3での医用画像に対する処理状況や画像の到着時間等を把握することが可能となる。その結果、医師は、診断等の業務を効率的に遂行することが可能となる。
【0126】
なお、医用画像に写損や画像処理エラーが発生した場合、いち早く技師に通知し、再撮影を実施させることが必要である。
そこで、撮影制御装置2の制御部21は、本発明の制御手段として、通信部23により画像処理ワークステーション3から受信したステータス情報及び付加情報に基づいて、撮影制御装置2の動作制御を行うこととしてもよい。
【0127】
例えば、画像処理ワークステーション3から受信したステータス情報に対応する検査画面が表示部25に表示されている場合、制御部21は、受信したステータス情報のステータス情報及び付加情報を検査画面上に表示させることとしてもよい。
例えば、受信したステータス情報が「画像処理エラー」であり、付加情報が「肺野欠損」等のエラーの理由である場合、制御部21は、図9に符号353で示すように、表示部25に表示されている検査画面上に、画像処理エラーとなった医用画像の撮影条件(ここでは、胸部動画PA)、画像処理が失敗であること(画像処理:NG)、及びその理由(理由:肺野欠損)を表示させる。
また、例えば、受信したステータス情報が「画像処理中」であり、付加情報が画像処理予測時間である場合、制御部21は、画像処理予測時間に基づいて画像処理の残り時間を算出し、符号354で示すように、表示部251に表示されている検査画面上に、医用画像の撮影条件(ここでは、胸部動画LAT)、画像処理が処理中であること(画像処理:処理中)、及び残りの推定時間(推定時間:残り1分)等を表示させる。
【0128】
または、付加情報が写損又は画像処理エラーの理由である場合、制御部21は、図10に符号355で示すように、写損が発生した医用画像又は画像処理が失敗した医用画像の撮影条件及び再撮影を促すメッセージを検査画面上に表示させるとともに、画像処理が失敗した医用画像の撮影オーダー情報を自動的に作成し、生成した撮影オーダー情報の再撮影を医用画像撮影装置1に指示するための撮影ボタン356を表示させる。これにより、技師は再撮影の必要性を知ることができ、さらに、撮影オーダー情報を発行するという煩雑な作業を行うことなくスムーズに再撮影に移行することができ、業務の効率化に寄与することができる。
【0129】
以上説明したように、画像処理ワークステーション3の制御部31は、撮影制御装置2から受信した医用画像に対する処理状況を示すステータス情報を管理し、ステータス情報を、通信ネットワークNを介して接続された、少なくとも撮影制御装置2を含む外部装置に提供する。
したがって、撮影制御装置2を操作している技師は、画像処理ワークステーション3まで移動することなく、画像処理ワークステーション3での処理状況を把握することが可能となる。その結果、技師は、撮影業務を効率的に遂行することが可能となる。例えば、画像処理にエラーがあった場合に、その旨を画像処理ワークステーション3に移動することなく直ちに把握することができるので、該当する患者が帰宅する前に素早く再撮影を行うことが可能となり、撮影業務を効率化することが可能となる。また、医用画像管理装置4や医用画像再生装置5を操作している医師は、画像処理ワークステーション3まで移動することなく、画像処理ワークステーション3での処理状況を把握することが可能となる。その結果、医師は、診断等の業務を効率的に遂行することが可能となる。
【0130】
なお、上記実施形態における記述内容は、本発明の好適な一例であり、これに限定されるものではない。
【0131】
例えば、上記実施形態においては、ステータス情報が、画像処理ワークステーション3における医用画像の受信状況、画像処理状況、及び画像処理結果の出力状況を示す情報であることとして説明したが、受信状況、画像処理状況、画像処理結果の出力状況のうち少なくとも一つが含まれていればよい。
【0132】
また、上記実施形態においては、制御部31は、医用画像の受信完了時、画像処理開始時、画像処理完了時、画像処理結果の出力開始時、画像処理結果の出力完了時、エラー発生時、の各タイミングでステータス情報を更新することとしたが、これに限定されず、例えば、画像処理ワークステーション3において、検査で生成された医用画像の受信を開始する前にその検査で生成された医用画像の画像付帯情報を取得可能な構成であれば、取得した画像付帯情報に基づいてその検査の医用画像を受信する前に予めその検査の医用画像に対するステータス情報を生成しておくこととしてもよい。そして、医用画像の受信開始時においてもステータス情報を更新してもよい。また、上述の全てのタイミングでステータス情報を更新することが好ましいが、少なくとも一つのタイミングで更新されればよい。
【0133】
また、上記実施形態においては、提供手段としての制御部31は、医用画像の受信完了時、画像処理開始時、画像処理完了時、エラー発生時、画像処理結果の出力開始時、画像処理結果の出力完了時、外部装置からのステータス情報要求時、のタイミングでステータス情報を通信部33により通信ネットワークNを介して接続された外部装置に送信(提供)することとしたが、これに限定されず、例えば、検査で生成された医用画像を受信する前にその画像付帯情報を取得可能な構成であれば、その医用画像を受信する前に予めその医用画像に対するステータス情報を生成しておき、医用画像の受信開始時においてもステータス情報を更新して外部装置に提供することとしてもよい。また、上述の全てのタイミングでステータス情報を外部装置に提供することが好ましいが、少なくとも一つのタイミングで提供すればよい。
また、画像処理ワークステーション3における手動操作によりステータス情報の外部装置への提供が要求されたタイミングや、一定時間間隔でステータス情報を外部装置に提供することとしてもよい。
【0134】
また、上記実施形態では、受信状況、画像処理状況、医用画像の処理結果の出力状況を示すステータスの例として、医用画像の受信開始、受信完了、画像処理開始、画像処理完了、エラー発生、画像処理結果の出力開始、画像処理結果の出力完了、を挙げたが、これらに限定されず、例えば、受信成功、受信失敗、画像処理成功、画像処理失敗、出力成功、出力失敗、をステータスとして提供することとしてもよい。
【0135】
また、上記実施形態では、提供手段としての制御部31は、撮影制御装置2、医用画像管理装置4及び医用画像再生装置5にステータス情報を提供する場合を例にとり説明したが、ステータス情報の提供の対象となる外部装置は、実施形態で示したものに限定されない。
例えば、制御部31は、ステータス情報を、通信ネットワークNを介して接続された、
少なくとも、医用画像の撮影予約から画像処理結果の表示までのワークフローにおいて画像処理装置3の医用画像の受信よりも上流側の工程で使用される一つ以上の外部装置に提供することとしてもよい。「医用画像の撮影予約から画像処理結果の表示までのワークフローにおいて画像処理装置3の医用画像の受信よりも上流側の工程で使用される外部装置」とは、撮影制御装置2、RIS、HIS、通信ネットワークNを介して接続された、技師が装着しているウェアラブルディスプレイ、撮影制御装置2に接続されている端末装置(例えば、PDA(Personal Digital Assistant)端末やタブレット端末)のうち少なくとも一つを含む。上記外部装置は、主として技師により操作される装置であるため、画像処理装置3からステータス情報を提供することで、技師は、画像処理ワークステーション3まで移動することなく、画像処理ワークステーション3での処理状況を把握することが可能となり、業務の効率化に寄与することができる。
【0136】
また、画像処理ワークステーション3は、医師が身に着けているウェアラブルディスプレイ、電子カルテ装置に通信ネットワークNを介して接続された構成としてもよい。そして、ウェアラブルディスプレイや電子カルテ装置にステータス情報を送信(提供)したり、これらの装置からの要求に応じてステータス情報を提供したりすることとしてもよい。図11に、画像処理ワークステーション3から提供されたステータス情報のウェアラブルディスプレイでの表示の一例を示す。
【0137】
また、上記実施形態では、医用画像撮影装置1と撮影制御装置2は別体であることとして説明したが、撮影制御装置2は、医用画像撮影装置1内に設けられていることとしてもよい。
【0138】
また、上記実施形態では、医用画像の出力先として、医用画像管理装置4の他、画像処理ワークステーション3内に設けられたWebによる画像配信装置を挙げたが、Webによる画像配信装置は画像処理ワークステーション3の外部に設けられているものであってもよい。また、医用画像の出力先は、医用画像管理装置4と画像配信装置に限定されない。例えば、画像処理ワークステーション3の表示部35にステータス情報を表示(出力)してもよい。
【0139】
また、上記実施形態では、画像処理ワークステーション3から通信部33を介して医用画像再生装置5に直接ステータス情報を送信することとしたが、医用画像管理装置4を介して医用画像再生装置5にステータス情報を送信(提供)することとしてもよい。
【0140】
また、上記の説明では、本発明に係るプログラムのコンピューター読み取り可能な媒体としてハードディスクや半導体の不揮発性メモリー等を使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピューター読み取り可能な媒体として、CD-ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も適用される。
【0141】
その他、医用画像システムを構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0142】
100 医用画像システム
1 医用画像撮影装置
2 撮影制御装置
21 制御部
22 記憶部
23 通信部
24 操作部
25 表示部
26 バス
3 画像処理ワークステーション
31 制御部
32 記憶部
321 ステータス管理テーブル
33 通信部
34 操作部
35 表示部
36 バス
4 医用画像管理装置
5 医用画像再生装置
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11