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特開2022-148186基板処理装置および配管着脱パーツ洗浄方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022148186
(43)【公開日】2022-10-06
(54)【発明の名称】基板処理装置および配管着脱パーツ洗浄方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20220929BHJP
【FI】
H01L21/304 643Z
H01L21/304 648F
H01L21/304 648K
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021049769
(22)【出願日】2021-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】000207551
【氏名又は名称】株式会社SCREENホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】脇田 明日香
【テーマコード(参考)】
5F157
【Fターム(参考)】
5F157AB02
5F157AB14
5F157AB33
5F157AB45
5F157AB49
5F157AB51
5F157AB64
5F157AB90
5F157CC41
5F157CF04
5F157CF14
5F157CF34
5F157CF36
5F157CF42
5F157CF44
5F157CF60
5F157CF74
5F157DC90
(57)【要約】
【課題】配管に対して着脱可能な配管着脱パーツを交換した後のパーティクルの拡散を効率的に抑制する。
【解決手段】基板処理装置(100)は、基板(W)を処理するための基板処理ユニット(10)と、基板処理ユニット(10)に処理液を流通する配管(32)と、配管(32)に対して着脱可能な配管着脱パーツ(140)と、配管(32)において配管着脱パーツ(140)の上流および下流にそれぞれ設けられた上流側接続部(152)および下流側接続部(154)と、上流側接続部(152)および下流側接続部(154)に接続可能な洗浄ユニット(160)とを備える。洗浄ユニット(160)は、上流側接続部(152)から配管着脱パーツ(140)に薬液を供給し、下流側接続部(154)から薬液を回収する。洗浄ユニット(160)は、上流側接続部(152)から配管着脱パーツに洗浄液を供給し、下流側接続部(154)から洗浄液を回収する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理するための基板処理ユニットと、
前記基板処理ユニットに処理液を流通する配管と、
前記配管に対して着脱可能な配管着脱パーツと、
前記配管において前記配管着脱パーツの上流に設けられた上流側接続部と、
前記配管において前記配管着脱パーツの下流に設けられた下流側接続部と、
前記上流側接続部および前記下流側接続部に接続可能な洗浄ユニットと
を備え、
前記洗浄ユニットは、
前記上流側接続部および前記下流側接続部の一方から前記配管着脱パーツに薬液を供給し、前記上流側接続部および前記下流側接続部の他方から前記薬液を回収し、
前記上流側接続部および前記下流側接続部の一方から前記配管着脱パーツに洗浄液を供給し、前記上流側接続部および前記下流側接続部の他方から前記洗浄液を回収する、基板処理装置。
【請求項2】
前記配管着脱パーツは、フィルターおよびバルブの少なくとも一方を含む、請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記上流側接続部および前記下流側接続部は、三方弁またはトグル弁を含む、請求項1または2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記洗浄ユニットは、
前記上流側接続部から前記配管着脱パーツに前記薬液を供給し、前記下流側接続部から前記薬液を回収し、
前記上流側接続部から前記配管着脱パーツに前記洗浄液を供給し、前記下流側接続部から前記洗浄液を回収する、請求項1から3のいずれかに記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記洗浄ユニットは、
前記上流側接続部および前記下流側接続部の一方から前記配管着脱パーツに第1薬液を供給し、前記上流側接続部および前記下流側接続部の他方から前記第1薬液を回収し、
前記上流側接続部および前記下流側接続部の一方から前記配管着脱パーツに第2薬液を供給し、前記上流側接続部および前記下流側接続部の他方から前記第2薬液を回収する、請求項1から4のいずれかに記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記洗浄ユニットは、前記上流側接続部および前記下流側接続部と接続する追加配管を含む、請求項1から5のいずれかに記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記洗浄ユニットは、
前記追加配管に前記薬液を供給する薬液供給部と、
前記追加配管に前記洗浄液を供給する洗浄液供給部と、
前記追加配管に設けられたポンプと
をさらに含む、請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記洗浄ユニットは、前記薬液および前記洗浄液を貯留可能なタンクをさらに含む、請求項7に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記洗浄ユニットは、前記上流側接続部および前記下流側接続部から切り離し可能である、請求項1から8のいずれかに記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記処理液は、前記追加配管を流通する、請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記配管は、
薬液が流通する薬液配管と、
洗浄液が流通する洗浄液配管と
を含み、
前記上流側接続部は、前記洗浄液配管の上流に設けられ、
前記下流側接続部は、前記洗浄液配管の下流に設けられ、
前記追加配管は、前記薬液配管と前記上流側接続部および前記下流側接続部の一方とを連絡する配管を有する、請求項10に記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記洗浄ユニットの前記洗浄液および前記薬液による前記配管着脱パーツの洗浄を制御するためのレシピを記憶する記憶部をさらに備える、請求項1から11のいずれかに記載の基板処理装置。
【請求項13】
前記記憶部は、前記配管着脱パーツに応じて異なるレシピを記憶する、請求項12に記載の基板処理装置。
【請求項14】
処理液が流通する配管に対して着脱可能な配管着脱パーツを交換するステップと、
前記配管着脱パーツを交換した後に、前記配管着脱パーツの上流に設けられた上流側接続部および前記配管着脱パーツの下流に設けられた下流側接続部の一方から前記配管着脱パーツに薬液を供給し、前記上流側接続部および前記下流側接続部の他方から前記薬液を回収するステップと、
前記配管着脱パーツを交換した後に、前記上流側接続部および前記下流側接続部の一方から前記配管着脱パーツに洗浄液を供給し、前記上流側接続部および前記下流側接続部の他方から前記洗浄液を回収するステップと
を包含する、配管着脱パーツの洗浄方法。
【請求項15】
前記配管着脱パーツを交換する前に、前記上流側接続部および前記下流側接続部の一方から洗浄液を供給し、前記上流側接続部および前記下流側接続部の他方から前記洗浄液を回収するステップをさらに包含する、請求項14に記載の配管着脱パーツの洗浄方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理装置および配管着脱パーツ洗浄方法に関する。
【背景技術】
【0002】
基板を処理する基板処理装置が知られている。基板処理装置は、半導体基板の製造に好適に用いられる。典型的には、基板処理装置は、薬液等の処理液を用いて基板を処理する。
【0003】
処理液は、フィルター、バルブおよび流量計等が取り付けられた配管を流通して基板を処理する。フィルターは、定期的に交換される。フィルターを交換する場合、配管に新しく取り付けたフィルターからパーティクルが装置全体に拡散することを抑制するために、フィルターを交換した後にフラッシングを行うことが知られている(特許文献1)。特許文献1には、フィルターを交換した後に、フィルターおよび循環ラインに接続されたタンクに純水を充填して排出する純水フラッシングを複数回行った後、薬液を充填して排出する薬液フラッシングを行うことが記載されている。特許文献1のフィルター洗浄方法では、フィルターを交換した後に、純水および薬液のそれぞれにおいて、フィルターに接続された処理液を貯留するタンクの液位置を上昇させることにより、フィルターの内の頂部の高さまで液体が満たすことができ、フィルター内のパーティクルが液処理装置全体に拡散することを抑制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-103662号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のフィルター洗浄方法では、フィルターを交換した後に、フィルターおよび循環ラインに接続されたタンクに対して純水および薬液を充填しており、大量の純水および薬液が必要となる。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、配管に対して着脱可能な配管着脱パーツを交換した後のパーティクルの拡散を効率的に抑制可能な基板処理装置および配管着脱パーツ洗浄方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一局面によれば、基板処理装置は、基板を処理するための基板処理ユニットと、前記基板処理ユニットに処理液を流通する配管と、前記配管に対して着脱可能な配管着脱パーツと、前記配管において前記配管着脱パーツの上流に設けられた上流側接続部と、前記配管において前記配管着脱パーツの下流に設けられた下流側接続部と、前記上流側接続部および前記下流側接続部に接続可能な洗浄ユニットとを備える。前記洗浄ユニットは、前記上流側接続部および前記下流側接続部の一方から前記配管着脱パーツに薬液を供給し、前記上流側接続部および前記下流側接続部の他方から前記薬液を回収し、前記上流側接続部および前記下流側接続部の一方から前記配管着脱パーツに洗浄液を供給し、前記上流側接続部および前記下流側接続部の他方から前記洗浄液を回収する。
【0008】
ある実施形態では、前記配管着脱パーツは、フィルターおよびバルブの少なくとも一方を含む。
【0009】
ある実施形態では、前記上流側接続部および前記下流側接続部は、三方弁またはトグル弁を含む。
【0010】
ある実施形態では、前記洗浄ユニットは、前記上流側接続部から前記配管着脱パーツに前記薬液を供給し、前記下流側接続部から前記薬液を回収し、前記上流側接続部から前記配管着脱パーツに前記洗浄液を供給し、前記下流側接続部から前記洗浄液を回収する。
【0011】
ある実施形態では、前記洗浄ユニットは、前記上流側接続部および前記下流側接続部の一方から前記配管着脱パーツに第1薬液を供給し、前記上流側接続部および前記下流側接続部の他方から前記第1薬液を回収し、前記上流側接続部および前記下流側接続部の一方から前記配管着脱パーツに第2薬液を供給し、前記上流側接続部および前記下流側接続部の他方から前記第2薬液を回収する。
【0012】
ある実施形態では、前記洗浄ユニットは、前記上流側接続部および前記下流側接続部と接続する追加配管を含む。
【0013】
ある実施形態では、前記洗浄ユニットは、前記追加配管に前記薬液を供給する薬液供給部と、前記追加配管に前記洗浄液を供給する洗浄液供給部と、前記追加配管に設けられたポンプとをさらに含む。
【0014】
ある実施形態では、前記洗浄ユニットは、前記薬液および前記洗浄液を貯留可能なタンクをさらに含む。
【0015】
ある実施形態では、前記洗浄ユニットは、前記上流側接続部および前記下流側接続部から切り離し可能である。
【0016】
ある実施形態では、前記処理液は、前記追加配管を流通する。
【0017】
ある実施形態では、前記配管は、薬液が流通する薬液配管と、洗浄液が流通する洗浄液配管とを含み、前記上流側接続部は、前記洗浄液配管の上流に設けられ、前記下流側接続部は、前記洗浄液配管の下流に設けられ、前記追加配管は、前記薬液配管と前記上流側接続部および前記下流側接続部の一方とを連絡する配管を有する。
【0018】
ある実施形態では、前記基板処理装置は、前記洗浄ユニットの前記洗浄液および前記薬液による前記配管着脱パーツの洗浄を制御するためのレシピを記憶する記憶部をさらに備える。
【0019】
ある実施形態では、前記記憶部は、前記配管着脱パーツに応じて異なるレシピを記憶する。
【0020】
本発明の別の局面によれば、配管着脱パーツの洗浄方法は、処理液が流通する配管に対して着脱可能な配管着脱パーツを交換するステップと、前記配管着脱パーツを交換した後に、前記配管着脱パーツの上流に設けられた上流側接続部および前記配管着脱パーツの下流に設けられた下流側接続部の一方から前記配管着脱パーツに薬液を供給し、前記上流側接続部および前記下流側接続部の他方から前記薬液を回収するステップと、前記配管着脱パーツを交換した後に、前記上流側接続部および前記下流側接続部の一方から前記配管着脱パーツに洗浄液を供給し、前記上流側接続部および前記下流側接続部の他方から前記洗浄液を回収するステップとを包含する。
【0021】
ある実施形態では、前記配管着脱パーツの洗浄方法は、前記配管着脱パーツを交換する前に、前記上流側接続部および前記下流側接続部の一方から洗浄液を供給し、前記上流側接続部および前記下流側接続部の他方から前記洗浄液を回収するステップをさらに包含する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、配管に対して着脱可能なパーツを交換した後のパーティクルの拡散を効率的に抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本実施形態の基板処理装置の模式図である。
図2】本実施形態の基板処理装置における基板処理ユニットの模式図である。
図3】本実施形態の基板処理装置における配管構成を説明するための模式図である。
図4】本実施形態の基板処理装置のブロック図である。
図5】(a)~(c)は、本実施形態の配管着脱パーツの洗浄方法を説明するための模式図である。
図6】(a)~(c)は、本実施形態の配管着脱パーツの洗浄方法を説明するための模式図である。
図7】本実施形態の配管着脱パーツの洗浄方法のフロー図である。
図8】(a)~(c)は、本実施形態の配管着脱パーツの洗浄方法を説明するための模式図である。
図9】本実施形態の配管着脱パーツの洗浄方法のフロー図である。
図10】(a)~(c)は、本実施形態の基板処理装置における配管構成を説明するための模式図である。
図11】本実施形態の配管着脱パーツの洗浄方法のフロー図である。
図12】本実施形態の基板処理装置における洗浄ユニットの模式図である。
図13】本実施形態の配管着脱パーツの洗浄方法のフロー図である。
図14】本実施形態の基板処理装置における配管構成を説明するための模式図である。
図15】(a)および(b)は、本実施形態の基板処理装置における配管構成を説明するための模式図である。
図16】本実施形態の基板処理装置における配管構成を説明するための模式図である。
図17】(a)および(b)は、本実施形態の基板処理装置における配管構成を説明するための模式図である。
図18】本実施形態の基板処理装置における配管構成を説明するための模式図である。
図19】本実施形態の基板処理装置における配管構成を説明するための模式図である。
図20】(a)および(b)は、本実施形態の基板処理装置における配管構成を説明するための模式図である。
図21】本実施形態の基板処理装置における配管構成を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照して、本発明による基板処理装置および配管着脱パーツの洗浄方法の実施形態を説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。なお、本願明細書では、発明の理解を容易にするため、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を記載することがある。典型的には、X軸およびY軸は水平方向に平行であり、Z軸は鉛直方向に平行である。
【0025】
まず、図1を参照して、本発明による基板処理装置100の実施形態を説明する。図1は、本実施形態の基板処理装置100の模式的な平面図である。
【0026】
基板処理装置100は、基板Wを処理する。基板処理装置100は、基板Wに対して、エッチング、表面処理、特性付与、処理膜形成、膜の少なくとも一部の除去および洗浄のうちの少なくとも1つを行うように基板Wを処理する。
【0027】
基板Wは、半導体基板として用いられる。基板Wは、半導体ウエハを含む。例えば、基板Wは略円板状である。ここでは、基板処理装置100は、基板Wを一枚ずつ処理する。
【0028】
図1に示すように、基板処理装置100は、複数の基板処理ユニット10と、処理液キャビネット110と、処理液ボックス120と、複数のロードポートLPと、インデクサーロボットIRと、センターロボットCRと、制御装置101とを備える。制御装置101は、ロードポートLP、インデクサーロボットIRおよびセンターロボットCRを制御する。制御装置101は、制御部102および記憶部104を含む。
【0029】
ロードポートLPの各々は、複数枚の基板Wを積層して収容する。インデクサーロボットIRは、ロードポートLPとセンターロボットCRとの間で基板Wを搬送する。センターロボットCRは、インデクサーロボットIRと基板処理ユニット10との間で基板Wを搬送する。基板処理ユニット10の各々は、基板Wに処理液を吐出して、基板Wを処理する。処理液は、薬液、洗浄液、除去液および/または撥水剤を含む。処理液キャビネット110は、処理液を収容する。なお、処理液キャビネット110は、ガスを収容してもよい。
【0030】
具体的には、複数の基板処理ユニット10は、平面視においてセンターロボットCRを取り囲むように配置された複数のタワーTW(図1では4つのタワーTW)を形成している。各タワーTWは、上下に積層された複数の基板処理ユニット10(図1では3つの基板処理ユニット10)を含む。処理液ボックス120は、それぞれ、複数のタワーTWに対応している。処理液キャビネット110内の液体は、いずれかの処理液ボックス120を介して、処理液ボックス120に対応するタワーTWに含まれる全ての基板処理ユニット10に供給される。また、処理液キャビネット110内のガスは、いずれかの処理液ボックス120を介して、処理液ボックス120に対応するタワーTWに含まれる全ての基板処理ユニット10に供給される。
【0031】
基板処理装置100において、センターロボットCRおよび基板処理ユニット10の設置された領域と、処理液キャビネット110の設置された領域との間には、境界壁BWが配置される。処理液キャビネット110は、基板処理装置100のうちの境界壁BWの外側部分の領域の一部の空間を区画する。
【0032】
典型的には、処理液キャビネット110は、処理液を調製するための調製槽(タンク)を有する。処理液キャビネット110は、一種類の処理液のための調製槽を有してもよく、複数種類の処理液のための調製槽を有してもよい。また、処理液キャビネット110は、処理液を流通するためのポンプ、ノズルおよび/またはフィルターを有する。
【0033】
ここでは、処理液キャビネット110は、第1処理液キャビネット110Aと、第2処理液キャビネット110Bとを有する。第1処理液キャビネット110Aおよび第2処理液キャビネット110Bは互いに対向して配置される。
【0034】
制御装置101は、基板処理装置100の各種動作を制御する。
【0035】
制御装置101は、制御部102および記憶部104を含む。制御部102は、プロセッサーを有する。制御部102は、例えば、中央処理演算機(Central Processing Unit:CPU)を有する。または、制御部102は、汎用演算機を有してもよい。
【0036】
記憶部104は、データおよびコンピュータプログラムを記憶する。データは、レシピデータを含む。レシピデータは、複数のレシピを示す情報を含む。複数のレシピの各々は、基板Wの処理内容および処理手順を規定する。
【0037】
記憶部104は、主記憶装置と、補助記憶装置とを含む。主記憶装置は、例えば、半導体メモリである。補助記憶装置は、例えば、半導体メモリおよび/またはハードディスクドライブである。記憶部104はリムーバブルメディアを含んでいてもよい。制御部102は、記憶部104の記憶しているコンピュータプログラムを実行して、基板処理動作を実行する。
【0038】
次に、図2を参照して、本実施形態の基板処理装置100における基板処理ユニット10を説明する。図2は、基板処理装置100における基板処理ユニット10の模式図である。
【0039】
基板処理ユニット10は、チャンバー11と、基板保持部20と、処理液供給部30とを備える。チャンバー11は、基板Wを収容する。基板保持部20は、基板Wを保持する。
【0040】
チャンバー11は、内部空間を有する略箱形状である。チャンバー11は、基板Wを収容する。ここでは、基板処理装置100は、基板Wを1枚ずつ処理する枚葉型であり、チャンバー11には基板Wが1枚ずつ収容される。基板Wは、チャンバー11内に収容され、チャンバー11内で処理される。チャンバー11には、基板保持部20および処理液供給部30のそれぞれの少なくとも一部が収容される。
【0041】
基板保持部20は、基板Wを保持する。基板保持部20は、基板Wの上面(表面)Waを上方に向け、基板Wの裏面(下面)Wbを鉛直下方に向くように基板Wを水平に保持する。また、基板保持部20は、基板Wを保持した状態で基板Wを回転させる。例えば、基板Wの上面Waには、リセスの形成された積層構造が設けられている。基板保持部20は、基板Wを保持したまま基板Wを回転させる。
【0042】
例えば、基板保持部20は、基板Wの端部を挟持する挟持式であってもよい。あるいは、基板保持部20は、基板Wを裏面Wbから保持する任意の機構を有してもよい。例えば、基板保持部20は、バキューム式であってもよい。この場合、基板保持部20は、非デバイス形成面である基板Wの裏面Wbの中央部を上面に吸着させることにより基板Wを水平に保持する。あるいは、基板保持部20は、複数のチャックピンを基板Wの周端面に接触させる挟持式とバキューム式とを組み合わせてもよい。
【0043】
例えば、基板保持部20は、スピンベース21と、チャック部材22と、シャフト23と、電動モーター24と、ハウジング25とを含む。チャック部材22は、スピンベース21に設けられる。チャック部材22は、基板Wをチャックする。典型的には、スピンベース21には、複数のチャック部材22が設けられる。
【0044】
シャフト23は、中空軸である。シャフト23は、回転軸Axに沿って鉛直方向に延びている。シャフト23の上端には、スピンベース21が結合されている。基板Wは、スピンベース21の上方に載置される。
【0045】
スピンベース21は、円板状であり、基板Wを水平に支持する。シャフト23は、スピンベース21の中央部から下方に延びる。電動モーター24は、シャフト23に回転力を与える。電動モーター24は、シャフト23を回転方向に回転させることにより、回転軸Axを中心に基板Wおよびスピンベース21を回転させる。ハウジング25は、シャフト23および電動モーター24を取り囲んでいる。
【0046】
処理液供給部30は、基板Wに処理液を供給する。典型的には、処理液供給部30は、基板Wの上面Waに処理液を供給する。処理液供給部30の少なくとも一部は、チャンバー11内に収容される。
【0047】
処理液供給部30は、基板Wの上面Waに処理液を供給する。処理液は、いわゆる薬液を含んでもよい。薬液は、フッ酸を含む。例えば、フッ酸は、40℃以上70℃以下に加熱されてもよく、50℃以上60℃以下に加熱されてもよい。ただし、フッ酸は、加熱されなくてもよい。また、薬液は、水または燐酸を含んでもよい。
【0048】
さらに、薬液は、過酸化水素水を含んでもよい。また、薬液は、SC1(アンモニア過酸化水素水混合液)、SC2(塩酸過酸化水素水混合液)または王水(濃塩酸と濃硝酸との混合物)を含んでもよい。
【0049】
または、処理液は、いわゆる洗浄液(リンス液)を含んでもよい。例えば、洗浄液は、脱イオン水(Deionized Water:DIW)、炭酸水、電解イオン水、オゾン水、アンモニア水、希釈濃度(例えば、10ppm~100ppm程度)の塩酸水、または、還元水(水素水)のいずれかを含んでもよい。
【0050】
処理液供給部30は、配管32と、ノズル34と、バルブ36とを含む。ノズル34は基板Wの上面Waに処理液を吐出する。ノズル34は、配管32に接続される。配管32には、供給源から処理液が供給される。バルブ36は、配管32内の流路を開閉する。ノズル34は、基板Wに対して移動可能に構成されていることが好ましい。
【0051】
バルブ36は、配管32内の流路を開閉する。バルブ36は、配管32の開度を調節して、配管32に供給される処理液の流量を調整する。具体的には、バルブ36は、弁座が内部に設けられたバルブボディ(図示しない)と、弁座を開閉する弁体と、開位置と閉位置との間で弁体を移動させるアクチュエータ(図示しない)とを含む。
【0052】
ノズル34は移動可能であってもよい。ノズル34は、制御部102によって制御される移動機構にしたがって水平方向および/または鉛直方向に移動できる。なお、本明細書において、図面が過度に複雑になることを避けるために移動機構を省略していることに留意されたい。
【0053】
基板処理ユニット10は、カップ80をさらに備える。カップ80は、基板Wから飛散した処理液を回収する。カップ80は昇降する。例えば、カップ80は、処理液供給部30が基板Wに処理液を供給する期間にわたって基板Wの側方にまで鉛直上方に上昇する。この場合、カップ80は、基板Wの回転によって基板Wから飛散する処理液を回収する。また、カップ80は、処理液供給部30が基板Wに処理液を供給する期間が終了すると、基板Wの側方から鉛直下方に下降する。
【0054】
上述したように、制御装置101は、制御部102および記憶部104を含む。制御部102は、基板保持部20、処理液供給部30および/またはカップ80を制御する。一例では、制御部102は、電動モーター24、バルブ36および/またはカップ80を制御する。
【0055】
本実施形態の基板処理装置100は、半導体の設けられた半導体素子の作製に好適に用いられる。典型的には、半導体素子において、基材の上に導電層および絶縁層が積層される。基板処理装置100は、半導体素子の製造時に、導電層および/または絶縁層の洗浄および/または加工(例えば、エッチング、特性変化等)に好適に用いられる。
【0056】
なお、図2に示した基板処理ユニット10では、処理液供給部30は、1種類の処理液を供給可能である。ただし、本実施形態はこれに限定されない。処理液供給部30は、複数種類の処理液を供給してもよい。例えば、処理液供給部30は、用途の異なる複数種類の処理液を基板Wに順次供給可能であってもよい。あるいは、処理液供給部30は、用途の異なる複数種類の処理液を基板Wに同時に供給可能であってもよい。
【0057】
次に、図1図3を参照して、本実施形態の基板処理装置100の配管構成を説明する。図3は、本実施形態の基板処理装置100における配管構成を説明するための模式図である。なお、図1および図2から理解されるように、基板処理装置100は、複数の基板処理ユニット10を有しており、基板Wは複数種の処理液で処理され得ることが好ましい。ただし、ここでは、説明が過度に複雑になることを避ける目的で、1つの基板処理ユニット10に対して1種類の処理液が供給される態様を説明する。
【0058】
図3に示すように、基板処理装置100は、調製槽112と、バルブ113と、ポンプ114と、配管着脱パーツ140と、上流側接続部152と、下流側接続部154と、洗浄ユニット160とを備える。
【0059】
調製槽112は、処理液を貯留する。処理液は、基板処理ユニット10に供給され、基板Wを処理する。典型的には、処理液は、薬液である。ただし、処理液は、洗浄液であってもよい。処理液は、調製槽112において調製される。典型的には、調製槽112は、処理液キャビネット110に配置される。
【0060】
配管32は、調製槽112と基板処理ユニット10とを連絡する。配管32には、バルブ113、ポンプ114、配管着脱パーツ140、上流側接続部152、下流側接続部154およびバルブ36が取り付けられる。
【0061】
処理液キャビネット110は、筐体111を有する。典型的には、筐体111内に、調製槽112、バルブ113、ポンプ114、配管着脱パーツ140、上流側接続部152および下流側接続部154が収容される。
【0062】
処理液ボックス120は、筐体121を有する。典型的には、バルブ36は、筐体121に収容される。
【0063】
配管32は、処理液キャビネット110から処理液ボックス120を通過して基板処理ユニット10まで延びる。処理液は、調製槽112において調製された後、調製槽112から配管32を通って基板処理ユニット10まで流れる。例えば、配管32は、樹脂から形成される。
【0064】
配管着脱パーツ140は、配管32に取り付けられる。配管着脱パーツ140は、配管32に対して着脱可能である。配管着脱パーツ140が配管32に取り付けられた場合、処理液は、配管着脱パーツ140を流れる。一方で、配管着脱パーツ140は、配管32から取り外しできる。このため、配管着脱パーツ140が劣化すると、配管着脱パーツ140は交換される。
【0065】
配管着脱パーツ140は、樹脂から形成される。典型的には、配管着脱パーツ140は、樹脂成型によって形成される。一例では、配管着脱パーツ140は、樹脂成形物を金属の加工具で切削することによって作製される。なお、配管着脱パーツ140は、金属から形成されてもよい。
【0066】
配管着脱パーツ140は、バルブであってもよい。バルブは、単独弁であってもよく、多連弁であってもよい。この場合、配管着脱パーツ140により、配管32内の流路を開閉できる。配管着脱パーツ140は、配管32の開度を調節して、配管32に供給される処理液の流量を調整する。具体的には、バルブ36は、弁座が内部に設けられたバルブボディ(図示しない)と、弁座を開閉する弁体と、開位置と閉位置との間で弁体を移動させるアクチュエータ(図示しない)とを含む。
【0067】
配管着脱パーツ140は、フィルターであってもよい。この場合、配管着脱パーツ140は、配管32内を流れる処理液をろ過する。
【0068】
上流側接続部152は、配管着脱パーツ140に対して配管32の上流側に位置する。上流側接続部152は、3つの開口部を有する。例えば、上流側接続部152は、三方弁またはトグル弁を含む。あるいは、上流側接続部152は、三方管およびバルブを含んでもよい。
【0069】
上流側接続部152は、3つの開口部のうちの2つの開口部を流れる液体の流れを切り替えできる。例えば、上流側接続部152は、3つの開口部のうちの2つの開口部を流れる液体の流れを別の2つの開口部を流れる液体の流れに切り替えてもよい。あるいは、上流側接続部152は、2つの開口部を流れる液体の流れを遮断してもよい。
【0070】
典型的には、配管32において、上流側接続部152と配管着脱パーツ140との間には他の部品は取り付けられていない。例えば、上流側接続部152と配管着脱パーツ140との間の距離は、1cm以上100cm以下であってもよく、5cm以上50cm以下であってもよい。
【0071】
上流側接続部152の2つの開口部は、配管32に接続する。上流側接続部152の2つの開口部の一方は、配管32の上流側に位置し、2つの開口部の他方は、配管32の下流側に位置する。また、上流側接続部152の残りの1つの開口部は、配管32とは離れた箇所に位置する。上流側接続部152の残りの1つの開口部は、配管32とは別の配管と接続可能である。
【0072】
下流側接続部154は、配管着脱パーツ140に対して配管32の下流側に位置する。下流側接続部154は、3つの開口部を有する。典型的には、下流側接続部154は、上流側接続部152と同様の構成を有する。
【0073】
典型的には、配管32において、配管着脱パーツ140と下流側接続部154との間には他の部品は取り付けられていない。例えば、配管着脱パーツ140と下流側接続部154との間の距離は、1cm以上100cm以下であってもよく、5cm以上50cm以下であってもよい。
【0074】
下流側接続部154の2つの開口部は、配管32に接続する。下流側接続部154の2つの開口部の一方は、配管32の上流側に位置し、2つの開口部の他方は、配管32の下流側に位置する。また、下流側接続部154の残りの1つの開口部は、配管32とは離れた箇所に位置する。下流側接続部154の残りの1つの開口部は、配管32とは別の配管と接続可能である。
【0075】
本実施形態の基板処理装置100は、洗浄ユニット160を備える。洗浄ユニット160は、配管着脱パーツ140を洗浄する。洗浄ユニット160は、上流側接続部152および下流側接続部154と接続して配管着脱パーツ140を洗浄する。基板処理装置100において、洗浄ユニット160は、移動可能に配置されてよい。あるいは、洗浄ユニット160は、基板処理装置100内に設置されてもよい。例えば、洗浄ユニット160は、処理液キャビネット110および/または処理液ボックス120内に設置されてもよい。
【0076】
洗浄ユニット160は、薬液供給部162aと、洗浄液供給部162bと、追加配管164と、バルブ166aと、ポンプ166bとを備える。
【0077】
薬液供給部162aは、薬液を供給する。薬液供給部162aから供給される薬液は、基板処理ユニット10において基板Wに供給される処理液と同じであってもよく、異なってもよい。
【0078】
薬液供給部162aから供給される薬液は、配管着脱パーツ140に付着したパーティクルを除去する。例えば、薬液は、配管着脱パーツ140の樹脂成分を除去することが好ましい。
【0079】
この場合、薬液としてアルカリ性または有機系の薬液が好適に用いられる。例えば、樹脂成分のパーティクルを除去するための薬液として、アンモニア、イソプロピルアルコール(IPA)、過酸化水素水またはオゾン水を用いてもよい。
【0080】
また、薬液供給部162aから供給される薬液は、配管着脱パーツ140から金属成分のパーティクルを除去してもよい。例えば、薬液は、配管着脱パーツ140を作製する際の加工具から配管着脱パーツ140に付着した金属成分のパーティクルを除去することが好ましい。
【0081】
この場合、薬液として酸性の薬液が好適に用いられる。例えば、金属成分を除去するための薬液として、塩酸またはフッ酸を用いてもよい。
【0082】
洗浄液供給部162bは、洗浄液を供給する。洗浄液供給部162bから供給される洗浄液は、基板処理ユニット10において基板Wに供給される処理液と同じであってもよく、異なってもよい。洗浄液供給部162bは、脱イオン水(Deionized Water:DIW)を含む。
【0083】
追加配管164は、第1配管164aと、第2配管164bとを含む。第1配管164aの一端は、薬液供給部162aおよび洗浄液供給部162bのいずれかと接続できる。第1配管164aの他端は、上流側接続部152および下流側接続部154の一方と接続できる。第2配管164bの一端は、上流側接続部152および下流側接続部154の他方と接続できる。第2配管164bの他端は、排液管に接続する。
【0084】
バルブ166aは、追加配管164に取り付けられる。詳細には、バルブ166aは、第1配管164aおよび第2配管164bの少なくとも一方に取り付けられる。バルブ166aは、追加配管164内の流路を開閉する。バルブ166aは、追加配管164の開度を調節して、追加配管164に供給される処理液の流量を調整する。具体的には、バルブ166aは、弁座が内部に設けられたバルブボディ(図示しない)と、弁座を開閉する弁体と、開位置と閉位置との間で弁体を移動させるアクチュエータ(図示しない)とを含む。
【0085】
ポンプ166bは、追加配管164に取り付けられる。詳細には、ポンプ166bは、第1配管164aおよび第2配管164bの少なくとも一方に取り付けられる。また、ポンプ166bは、バルブ166aの上流に配置されても、下流に配置されてもよい。ポンプ166bは、追加配管164内の処理液を送り出す。
【0086】
次に、図1図4を参照して、本実施形態の基板処理装置100を説明する。図4は、基板処理装置100のブロック図である。
【0087】
図4に示すように、制御装置101は、基板処理装置100の各種動作を制御する。制御装置101は、インデクサーロボットIR、センターロボットCR、基板保持部20、処理液供給部30、配管着脱パーツ140、洗浄ユニット160を制御する。具体的には、制御装置101は、インデクサーロボットIR、センターロボットCR、基板保持部20、処理液供給部30、配管着脱パーツ140および洗浄ユニット160に制御信号を送信することによって、インデクサーロボットIR、センターロボットCR、基板保持部20、処理液供給部30、配管着脱パーツ140および洗浄ユニット160を制御する。
【0088】
さらに具体的には、制御部102は、インデクサーロボットIRを制御して、インデクサーロボットIRによって基板Wを受け渡しする。
【0089】
制御部102は、センターロボットCRを制御して、センターロボットCRによって基板Wを受け渡しする。例えば、センターロボットCRは、未処理の基板Wを受け取って、複数の基板処理ユニット10のうちのいずれかに基板Wを搬入する。また、センターロボットCRは、処理された基板Wを基板処理ユニット10から受け取って、基板Wを搬出する。
【0090】
制御部102は、基板保持部20を制御して、基板Wの回転の開始、回転速度の変更および基板Wの回転の停止を制御する。例えば、制御部102は、基板保持部20を制御して、基板保持部20の回転数を変更することができる。具体的には、制御部102は、基板保持部20の電動モーター24の回転数を変更することによって、基板Wの回転数を変更できる。
【0091】
配管着脱パーツ140が駆動可能な場合、制御部102は、配管着脱パーツ140の動作を制御する。例えば、配管着脱パーツ140は、配管着脱パーツ140を制御して、配管着脱パーツ140の動作を切り替えることができる。具体的には、配管着脱パーツ140が駆動可能なバルブである場合、制御部102は、配管着脱パーツ140を制御して、配管着脱パーツ140を開状態にすることによって、液体は配管着脱パーツ140を通過できる。また、制御部102は、配管着脱パーツ140を制御して、配管着脱パーツ140を閉状態にすることによって、配管着脱パーツ140内の液体の流れを停止できる。
【0092】
さらに、制御部102は、バルブ166aを制御して、バルブ166aの状態を開状態と閉状態とに切り替えることができる。制御部102は、ポンプ166bを制御して、追加配管142に液体を送り出す。具体的には、制御部102は、バルブ166aおよびポンプ166bを制御して、バルブ166aを開状態にしてポンプ166bを駆動することによって、配管着脱パーツ140に向かって追加配管164内を流れる薬液または洗浄液を通過させることができる。また、制御部102は、バルブ166aおよびポンプ166bを制御して、バルブ166aを閉状態にしてポンプ166bを停止することによって、配管着脱パーツ140に向かう追加配管164内の薬液または洗浄液の流れを停止させることができる。
【0093】
さらに、制御部102は、上流側接続部152および下流側接続部154を通過する液の流れを制御することが好ましい。詳細には、制御部102は、上流側接続部152および下流側接続部154のうちの繋がる開口部を切り替えることが好ましい。
【0094】
上述したように、記憶部104は、複数のレシピデータを記憶してもよい。複数のレシピは、配管着脱パーツ140の洗浄処理内容および処理手順を規定してもよい。
【0095】
本実施形態の基板処理装置100は、半導体素子を形成するために好適に用いられる。例えば、基板処理装置100は、積層構造の半導体素子として用いられる基板Wを処理するために好適に利用される。半導体素子は、いわゆる3D構造のメモリ(記憶装置)である。一例として、基板Wは、NAND型フラッシュメモリとして好適に用いられる。
【0096】
次に、図1図6を参照して、本実施形態の配管着脱パーツ140の洗浄方法を説明する。図5(a)~図6(c)は、本実施形態の配管着脱パーツ140の洗浄方法を説明するための模式図である。ここでは、配管着脱パーツとして古い配管着脱パーツ140aを配管32から取り外して新しい配管着脱パーツ140を配管32に取り付ける際の配管着脱パーツ140の洗浄方法を説明する。
【0097】
図5(a)に示すように、配管32には、配管着脱パーツ140aが取り付けられている。例えば、配管着脱パーツ140aは、バルブまたはフィルターである。
【0098】
上流側接続部152は、配管32において配管着脱パーツ140aの上流側に位置し、下流側接続部154は、配管32において配管着脱パーツ140aの下流側に位置する。なお、配管着脱パーツ140aを交換するまで、処理液は、配管着脱パーツ140aが取り付けられた状態で配管32を流通する。このため、基板処理ユニット10は、配管32を流れた処理液で基板Wを処理できる。一方で、配管着脱パーツ140aを交換する前には、バルブ113を閉めて処理液の流れを停止する。
【0099】
図5(b)に示すように、配管32から配管着脱パーツ140aを取り外して、新しい配管着脱パーツ140を配管32に取り付ける。
【0100】
図5(c)に示すように、上流側接続部152に洗浄ユニット160の第1配管164aを接続する。ここでは、第1配管164aの一端は、薬液供給部162aに接続し、第1配管164aの他端は、上流側接続部152に接続する。第1配管164aにバルブ166aおよびポンプ166bが取り付けられている。上流側接続部152は、第1配管164aと配管着脱パーツ140とを連絡するように切り替える。
【0101】
また、下流側接続部154に洗浄ユニット160の第2配管164bを接続する。第2配管164bの一端は、下流側接続部154に接続する。第2配管164bの他端は、排液管に繋がる。下流側接続部154は、配管着脱パーツ140と第2配管164bとを連絡するように切り替える。
【0102】
図6(a)に示すように、バルブ166aを開いてポンプ166bを駆動することにより、薬液供給部162aからの薬液を配管着脱パーツ140に供給する。薬液供給部162aから供給された薬液は、第1配管164a、配管32、配管着脱パーツ140、配管32および第2配管164bを介して排液管に流れる。これにより、配管32のうち上流側接続部152と下流側接続部154との間の部分を利用して、配管着脱パーツ140を薬液で洗浄できる。その後、バルブ166aを閉じてポンプ166bの駆動を停止して薬液の流れを停止する。
【0103】
図6(b)に示すように、第1配管164aの一端の接続先を、薬液供給部162aから洗浄液供給部162bに変更する。
【0104】
図6(c)に示すように、バルブ166aを開いてポンプ166bを駆動することにより、洗浄液供給部162bから、洗浄液が、第1配管164a、配管32、配管着脱パーツ140、配管32および第2配管164bを介して排液管に流れる。これにより、配管32のうち上流側接続部152と下流側接続部154との間の部分を利用して、配管着脱パーツ140を洗浄液で洗浄できる。その後、バルブ166aを閉じてポンプ166bの駆動を停止して洗浄液の流れを停止する。
【0105】
以上のようにして、配管着脱パーツ140を効率的にフラッシングできる。典型的には、配管着脱パーツ140をフラッシングした後、上流側接続部152は、調製槽112と配管着脱パーツ140とを連絡するように切り替え、下流側接続部154は、配管着脱パーツ140とバルブ36とを連絡するように切り替える。これにより、調製槽112からの処理液が配管着脱パーツ140を通過して配管32を流通して基板処理ユニット10まで流れる。基板処理ユニット10において、基板Wは、処理液によって処理される。
【0106】
本実施形態の配管着脱パーツ140の洗浄方法によれば、配管着脱パーツ140の周囲の上流側接続部152および下流側接続部154と洗浄ユニット160を接続させて配管着脱パーツ140を薬液および洗浄液で洗浄する。このため、配管着脱パーツ140を交換した場合でも、配管着脱パーツ140のフラッシングのための薬液および洗浄液の使用量を低減できるとともに、フラッシング時間を短縮できる。さらに、本実施形態によれば、配管着脱パーツ140の取り付けられた配管32に流れる処理液とは別の液体で配管着脱パーツ140を洗浄できる。
【0107】
なお、図6(a)では、配管着脱パーツ140の上流に設けられた上流側接続部152に第1配管164aを接続し、配管着脱パーツ140の下流に設けられた下流側接続部154に第2配管164bを接続したが、本実施形態はこれに限定されない。下流側接続部154に第1配管164aを接続し、上流側接続部152に第2配管164bを接続してもよい。この場合、薬液供給部162aから供給された薬液は、第1配管164a、下流側接続部154、配管着脱パーツ140を含む配管32、上流側接続部152および第2配管164bの順番に流れる。同様に、洗浄液供給部162bから供給された薬液は、第1配管164a、下流側接続部154、配管着脱パーツ140を含む配管32、上流側接続部152および第2配管164bの順番に流れる。
【0108】
このように、洗浄ユニット160は、配管着脱パーツ140の上流に設けられた上流側接続部152および配管着脱パーツ140の下流に設けられた下流側接続部の一方に薬液供給部162aからの薬液を供給し、上流側接続部152および下流側接続部154の他方から薬液を回収してもよい。同様に、洗浄ユニット160は、配管着脱パーツ140の上流に設けられた上流側接続部152および配管着脱パーツ140の下流に設けられた下流側接続部の一方に洗浄液供給部162bからの洗浄液を供給し、上流側接続部152および下流側接続部154の他方から洗浄液を回収してもよい。
【0109】
ただし、配管着脱パーツ140が特定構造のフィルターである場合、配管着脱パーツ140は、一方向からの液体を流す一方で、反対方向からの液体を流さないことがある。また、配管着脱パーツ140を処理液の流れる方向とは反対方向に流れる液体で洗浄しても、配管着脱パーツ140のパーティクルを充分に除去できないことがある。このため、洗浄ユニット160で配管着脱パーツ140を洗浄するときの液体が流れる方向は、調製槽112からの処理液が配管着脱パーツ140を流れるときの方向と同じであることが好ましい。
【0110】
次に、図1図7(主として図5図7)を参照して、本実施形態の配管着脱パーツ140の洗浄方法を説明する。図7は、本実施形態の配管着脱パーツ140の洗浄方法のフロー図である。
【0111】
図7に示すように、ステップSeにおいて、配管32に取り付けられた配管着脱パーツ140を交換する。詳細には、配管32に取り付けられた配管着脱パーツ140aを配管32から取り外し、配管着脱パーツ140を新たに配管32に取り付ける。
【0112】
ステップSaにおいて、配管32に洗浄ユニット160を取り付ける。詳細には、上流側接続部152に洗浄ユニット160の第1配管164aを接続する。ここでは、第1配管164aの一端を薬液供給部162aに接続し、第1配管164aの他端を上流側接続部152に接続する。また、下流側接続部154に洗浄ユニット160の第2配管164bを接続する。ここでは、第2配管164bの一端を下流側接続部154に接続し、第2配管164bの他端を排液管に接続する。
【0113】
ステップScにおいて、配管着脱パーツ140に薬液を供給する。洗浄ユニット160は、配管着脱パーツ140の上流に設けられた上流側接続部152に薬液を供給することで、薬液は配管着脱パーツ140を通過し、洗浄ユニット160は、下流側接続部154から薬液を回収する。
【0114】
ステップSrにおいて、配管着脱パーツ140に洗浄液を供給する。洗浄ユニット160は、配管着脱パーツ140の上流に設けられた上流側接続部152に洗浄液を供給することで、洗浄液は配管着脱パーツ140を通過し、洗浄ユニット160は、下流側接続部154から洗浄液を回収する。
【0115】
以上のようにして、配管着脱パーツ140の洗浄を終了する。本実施形態によれば、洗浄ユニット160は、上流側接続部152および下流側接続部154を介して配管着脱パーツ140に薬液および洗浄液を供給し、配管着脱パーツ140を通過した薬液および洗浄液を回収できる。このため、配管着脱パーツ140を効果的に洗浄できる。
【0116】
基板処理装置100において基板Wを処理する場合、調製槽112からの処理液が配管着脱パーツ140を流れる。このため、配管着脱パーツ140を配管32から取り外す前に、配管着脱パーツ140は、洗浄液で洗浄されることが好ましい。例えば、配管着脱パーツ140を配管32から取り外す前に、洗浄ユニット160は、配管着脱パーツ140を洗浄液で洗浄してもよい。
【0117】
次に、図8を参照して、本実施形態の基板処理装置100から取り外される配管着脱パーツ140aの洗浄方法を説明する。図8(a)~図8(b)は、本実施形態の基板処理装置100から取り外される配管着脱パーツ140aの洗浄方法を説明するための模式図である。
【0118】
図8(a)に示すように、配管32には、交換前の配管着脱パーツ140aが取り付けられている。上流側接続部152は、配管着脱パーツ140aに対して配管32の上流側に位置し、下流側接続部154は、配管着脱パーツ140aに対して配管32の下流側に位置する。
【0119】
図8(b)に示すように、配管着脱パーツ140aの上流側に位置する上流側接続部152に洗浄ユニット160の第1配管164aを接続し、配管着脱パーツ140aの下流側に位置する下流側接続部154に洗浄ユニット160の第2配管164bを接続する。ここでは、第1配管164aの一端に洗浄液供給部162bが接続されており、第1配管164aの他端に上流側接続部152が接続されている。
【0120】
その後、バルブ166aを開けてポンプ166bを駆動して、第1配管164a、配管着脱パーツ140aおよび第2配管164bの順番に洗浄液を流す。典型的には、洗浄液は、DIWである。このようにして、配管着脱パーツ140aを洗浄ユニット160の洗浄液で洗浄できる。
【0121】
図8(c)に示すように、配管32から配管着脱パーツ140aを取り外して、新しい配管着脱パーツ140を配管32に取り付ける。
【0122】
本実施形態では、配管着脱パーツ140aを取り外す前に、洗浄ユニット160で配管着脱パーツ140aを洗浄する。このため、配管着脱パーツ140aを簡便に交換できる。
【0123】
次に、図1図9(主として図8および図9)を参照して、本実施形態の基板処理装置100における配管着脱パーツ140の洗浄方法を説明する。図9は、本実施形態の配管着脱パーツ140の洗浄方法のフロー図である。
【0124】
図9に示すように、ステップSaにおいて、配管着脱パーツ140aの取り付けられた配管32に洗浄ユニット160を装着する。詳細には、上流側接続部152に洗浄ユニット160の第1配管164aを接続する。ここでは、第1配管164aの一端は薬液供給部162aに接続し、第1配管164aの他端は上流側接続部152に接続する。第1配管164aには、バルブ166aおよびポンプ166bが取り付けられる。また、下流側接続部154に洗浄ユニット160の第2配管164bを接続する。ここでは、第2配管164bの一端は下流側接続部154に接続する。
【0125】
ステップSwにおいて、配管着脱パーツ140aに洗浄液を供給する。洗浄ユニット160は、洗浄液供給部162bからの洗浄液を配管着脱パーツ140aの上流に設けられた上流側接続部152に供給し、下流側接続部154から洗浄液を回収する。
【0126】
ステップSeにおいて、配管32の配管着脱パーツ140を交換する。詳細には、配管32に取り付けられた配管着脱パーツ140aを配管32から取り外し、配管着脱パーツ140を新たに配管32に取り付ける。
【0127】
ステップScにおいて、配管着脱パーツ140に薬液を供給する。洗浄ユニット160は、薬液供給部162aからの薬液を配管着脱パーツ140の上流に設けられた上流側接続部152に供給し、下流側接続部154から薬液を回収する。
【0128】
ステップSrにおいて、配管着脱パーツ140に洗浄液を供給する。洗浄ユニット160は、洗浄液供給部162bからの洗浄液を配管着脱パーツ140の上流に設けられた上流側接続部152に供給し、下流側接続部154から洗浄液を回収する。
【0129】
本実施形態によれば、配管32から配管着脱パーツ140aを取り外す前に、洗浄ユニット160によって配管着脱パーツ140aを洗浄液で洗浄する。このため、配管32から配管着脱パーツ140aを取り外す際に、配管着脱パーツ140aを簡便に取り扱うことができる。
【0130】
なお、新しい配管着脱パーツ140を配管32に取り付ける前に、配管着脱パーツ140は、洗浄ユニット160で洗浄されてもよい。
【0131】
次に、図10を参照して、本実施形態の基板処理装置100に取り付けられる配管着脱パーツ140の洗浄方法を説明する。図10(a)~図10(c)は、本実施形態の基板処理装置100に取り付けられる配管着脱パーツ140の洗浄方法を説明するための模式図である。
【0132】
図10(a)に示すように、配管着脱パーツ140を配管32に取り付ける前に、配管着脱パーツ140を洗浄ユニット160に装着する。詳細には、配管着脱パーツ140に洗浄ユニット160の第1配管164aおよび第2配管164bを接続する。ここでは、第1配管164aの一端は薬液供給部162aに接続し、第1配管164aの他端は配管着脱パーツ140の一端に接続する。また、第2配管164bの一端を配管着脱パーツ140の他端に接続する。第2配管164bの他端は、排液管に接続する。
【0133】
図10(b)に示すように、バルブ166aを開いてポンプ166bを駆動することにより、薬液供給部162aから、薬液が、第1配管164a、配管着脱パーツ140および第2配管164bを介して排液管に流れる。これにより、配管着脱パーツ140を薬液で洗浄する。その後、バルブ166aを閉じてポンプ166bの駆動を停止して薬液の流れを停止する。
【0134】
図10(c)に示すように、第1配管164aの一端の接続先を、薬液供給部162aから洗浄液供給部162bに変更する。その後、バルブ166aを開いてポンプ166bを駆動することにより、洗浄液供給部162bから、洗浄液が、第1配管164a、配管着脱パーツ140および第2配管164bを介して排液管に流れる。これにより、配管着脱パーツ140を洗浄液で洗浄する。その後、バルブ166aを閉じてポンプ166bの駆動を停止して洗浄液の流れを停止する。
【0135】
本実施形態によれば、洗浄ユニット160により、配管32に取り付ける前の配管着脱パーツ140を洗浄できる。このため、配管32に配管着脱パーツ140を取り付けた後のフラッシング時間を短縮できる。
【0136】
なお、配管着脱パーツ140を洗浄ユニット160に装着した状態で薬液および/または処理液が配管着脱パーツ140を流れる向きは、配管着脱パーツ140が配管32に取り付けられた際に調製槽112からの処理液が配管着脱パーツ140を流れる向きと同じであることが好ましい。これにより、配管着脱パーツ140を効果的に洗浄できる。
【0137】
次に、図1図11(主として図10および図11)を参照して、本実施形態の配管着脱パーツ140の洗浄方法を説明する。図11は、本実施形態の配管着脱パーツ140の洗浄方法のフロー図である。
【0138】
図11に示すように、ステップSbaにおいて、配管32に取り付ける前の配管着脱パーツ140を洗浄ユニット160に装着する。詳細には、配管着脱パーツ140に洗浄ユニット160の第1配管164aおよび第2配管164bを接続する。ここでは、第1配管164aの一端は薬液供給部162aに接続し、第1配管164aの他端は配管着脱パーツ140の一端に接続する。また、第2配管164bの一端は配管着脱パーツ140の他端に接続する。第2配管164bの他端は排液管に接続する。
【0139】
ステップSbcにおいて、バルブ166aを開いてポンプ166bを駆動することにより、薬液を配管着脱パーツ140に供給する。これにより、配管着脱パーツ140を薬液で洗浄できる。その後、バルブ166aを閉じてポンプ166bの駆動を停止して薬液の供給を停止する。
【0140】
ステップSbrにおいて、第1配管164aの一端の接続先を薬液供給部162aから洗浄液供給部162bに変更する。その後、バルブ166aを開いてポンプ166bを駆動することにより、洗浄液を配管着脱パーツ140に供給する。これにより、配管着脱パーツ140を洗浄液で洗浄できる。その後、バルブ166aを閉じてポンプ166bの駆動を停止して洗浄液の供給を停止する。
【0141】
以上のようにして、配管32に取り付ける前の配管着脱パーツ140を洗浄してもよい。これにより、配管32に配管着脱パーツ140を取り付けた後のフラッシング時間を短縮できる。
【0142】
上述したように、記憶部104は、配管32に取り付ける前の配管着脱パーツ140を洗浄するためのレシピデータを記憶してもよい。これにより、制御部102は、配管着脱パーツ140を洗浄ユニット160に装着した後に、配管着脱パーツ140を薬液および洗浄液で洗浄できる。
【0143】
なお、図3図11を参照した上述の説明では、洗浄ユニット160は、配管着脱パーツ140に薬液および洗浄液をそれぞれ1回供給したが、本実施形態は、これに限定されない。洗浄ユニット160は、配管着脱パーツ140に薬液および洗浄液をそれぞれ複数回供給してもよい。この場合、洗浄ユニット160は、配管着脱パーツ140に薬液および洗浄液をそれぞれ交互に供給することが好ましい。さらに、薬液として異なる種類の薬液を用いることが好ましい。
【0144】
次に、図12を参照して、本実施形態の基板処理装置100における洗浄ユニット160を説明する。図12は、本実施形態の基板処理装置100における洗浄ユニット160の模式図である。図12に示した洗浄ユニット160は、薬液供給部162aが第1薬液供給部162a1および第2薬液供給部162a2を含む点を除いて図3に示した洗浄ユニット160と同様の構成を有しており、冗長を避ける目的で重複する説明を省略する。
【0145】
図12に示すように、薬液供給部162aは、第1薬液供給部162a1と、第2薬液供給部162a2とを含む。第1薬液供給部162a1は、配管着脱パーツ140の金属成分を除去するために用いられる。第2薬液供給部162a2は、配管着脱パーツ140の樹脂成分を除去するために用いられる。
【0146】
第1薬液供給部162a1から供給される薬液は、酸性を示す。例えば、第1薬液供給部162a1から供給される薬液は、塩酸またはフッ酸である。本明細書において、第1薬液供給部162a1から供給される薬液を第1薬液と記載することがある。
【0147】
第2薬液供給部162a2から供給される薬液は、アルカリ性を示す。あるいは、第2薬液供給部162a2から供給される薬液は、有機系である。例えば、第2薬液供給部162a2から供給される薬液は、アンモニア、イソプロピルアルコール(IPA)、過酸化水素水またはオゾン水である。本明細書において、第2薬液供給部162a2から供給される薬液を第2薬液と記載することがある。
【0148】
次に、図1図13(主として図12および図13)を参照して、本実施形態の配管着脱パーツ140の洗浄方法を説明する。図13は、本実施形態の配管着脱パーツ140の洗浄方法のフロー図である。図13に示したフロー図は、配管着脱パーツ140に薬液および洗浄液が交互に2回供給される点を除いて図9に示したフロー図と同様であり、冗長を避ける目的で重複する説明を省略する。
【0149】
図13に示すように、ステップSaにおいて、配管着脱パーツ140aの取り付けられた配管32に洗浄ユニット160を装着する。
【0150】
ステップSwにおいて、配管着脱パーツ140aに洗浄液を供給する。洗浄ユニット160は、洗浄液供給部162bからの洗浄液を配管着脱パーツ140aの上流に設けられた上流側接続部152に供給し、下流側接続部154から洗浄液を回収する。
【0151】
ステップSeにおいて、配管32に取り付けられた配管着脱パーツ140を交換する。詳細には、配管32に取り付けられた配管着脱パーツ140aを配管32から取り外し、配管着脱パーツ140を新たに配管32に取り付ける。
【0152】
ステップSc1において、配管着脱パーツ140に薬液を供給する。ここでは、第1薬液供給部162a1から、追加配管164を介して配管着脱パーツ140に酸性の第1薬液を供給する。これにより、配管着脱パーツ140の金属成分を除去できる。例えば、第1薬液供給部162a1は、第1薬液として、塩酸またはフッ酸を供給する。洗浄ユニット160は、配管着脱パーツ140の上流に設けられた上流側接続部152に第1薬液を供給し、下流側接続部154から第1薬液を回収する。
【0153】
ステップSr1において、配管着脱パーツ140に洗浄液を供給する。例えば、洗浄ユニット160は、配管着脱パーツ140の上流に設けられた上流側接続部152に洗浄液を供給し、下流側接続部154から洗浄液を回収する。
【0154】
ステップSc2において、配管着脱パーツ140に薬液を供給する。ここでは、第2薬液供給部162a2から、追加配管164を介して配管着脱パーツ140にアルカリ性または有機系の第2薬液を供給する。これにより、配管着脱パーツ140の樹脂成分を除去できる。例えば、第2薬液供給部162a2は、アルカリ性または有機系の第2薬液として、アンモニア、イソプロピルアルコール(IPA)、過酸化水素水またはオゾン水を供給する。例えば、洗浄ユニット160は、配管着脱パーツ140の上流に設けられた上流側接続部152に第2薬液を供給し、下流側接続部154から第2薬液を回収する。
【0155】
ステップSr2において、配管着脱パーツ140に洗浄液を供給する。例えば、洗浄ユニット160は、配管着脱パーツ140の上流に設けられた上流側接続部152に洗浄液を供給し、下流側接続部154から洗浄液を回収する。
【0156】
以上のようにして、配管着脱パーツ140の洗浄を終了する。本実施形態によれば、洗浄ユニット160は、上流側接続部152および下流側接続部154を介して配管着脱パーツ140に2種類の薬液および洗浄液を供給し、配管着脱パーツ140から薬液および洗浄液を回収できる。このため、配管着脱パーツ140から金属成分および樹脂成分の両方のパーティクルが発生する場合でも、配管着脱パーツ140を効果的に洗浄できる。
【0157】
次に、図14を参照して、本実施形態の基板処理装置100における配管構成を説明する。図14は、本実施形態の基板処理装置100における配管構成を説明するための模式図である。
【0158】
図14に示すように、調製槽112の処理液は、配管32aを流れる。配管32aは、調製槽112から共通配管32sまで延びる。洗浄液は、配管32bを流れる。配管32bは、共通配管32sまで延びる。共通配管32sは、配管32a、配管32bおよび配管32と接続する。配管32は、共通配管32sから基板処理ユニット10まで延びる。
【0159】
このため、調製槽112の処理液は、配管32aから共通配管32sを通った後、配管32を通過してノズル34から基板Wに供給される。また、洗浄液は、配管32bから共通配管32sを通った後、配管32を通過してノズル34から基板Wに供給される。
【0160】
処理液キャビネット110は、筐体111と、調製槽112と、バルブ113と、ポンプ114と、温調機器115と、電動弁116と、流量計117と、フィルター142aと、上流側接続部152aと、下流側接続部154aとを備える。バルブ113、ポンプ114、温調機器115、上流側接続部152a、フィルター142aおよび下流側接続部154は、配管32aにこの順番に配置される。
【0161】
バルブ113は、配管32a内の流路を開閉する。バルブ113は、配管32aの開度を調節して、配管32aに供給される処理液の流量を調整する。具体的には、バルブ113は、弁座が内部に設けられたバルブボディ(図示しない)と、弁座を開閉する弁体と、開位置と閉位置との間で弁体を移動させるアクチュエータ(図示しない)とを含む。
【0162】
ポンプ114は、配管32aに処理液を送る。温調機器115は、配管32を流れる処理液を加熱する。温調機器115により、処理液の温度を調整できる。
【0163】
フィルター142aは、配管32aを流れる処理液をろ過する。フィルター142aは、配管着脱パーツ140の一例である。
【0164】
配管32aにおいて、フィルター142aの上流側に上流側接続部152aが取り付けられており、フィルター142aの下流側に下流側接続部154aが取り付けられている。
【0165】
配管32aは、処理液キャビネット110の調製槽112から処理液ボックス120の共通配管32sまで延びる。また、配管32aは、処理液キャビネット110と処理液ボックス120との間において配管32cに接続する。なお、ここでは図示しないが、配管32aは、処理液キャビネット110と処理液ボックス120との間において他のタワーTWまたは他の基板処理ユニット10に分岐する。配管32cは、処理液キャビネット110内の調製槽112まで延びる。電動弁116および流量計117は、配管32cに取り付けられる。配管32cは、処理液の循環経路となる。
【0166】
例えば、温調機器115を用いて調製槽112の処理液を一定温度まで加熱する場合、調製槽112から配管32aに流れる処理液は、配管32cを通って調製槽112に戻るように循環することが好ましい。
【0167】
処理液ボックス120は、共通配管32sと、バルブ36と、筐体121と、バルブ122aと、バルブ122bと、電動弁123aと、電動弁123bと、流量計124aと、流量計124bと、バルブ129と、上流側接続部152bと、上流側接続部152cと、下流側接続部154bとを備える。バルブ36、バルブ122a、バルブ122b、電動弁123a、電動弁123b、流量計124a、流量計124b、バルブ129、上流側接続部152b、上流側接続部152cおよび下流側接続部154bは、筐体121に収容される。バルブ122a、電動弁123a、流量計124aおよび上流側接続部152bは、配管32aに取り付けられる。
【0168】
配管32bには、洗浄液が流れる。配管32bには、上流側接続部152rと、フィルター142r、下流側接続部154r、流量計124b、電動弁123b、上流側接続部152cおよびバルブ122bがこの順番に配置される。フィルター142rは、配管着脱パーツ140の一例である。
【0169】
配管32には、処理液および洗浄液が流れる。配管32には、バルブ36および下流側接続部154bが取り付けられる。
【0170】
共通配管32sは、バルブ129を介して排液管と接続する。このため、バルブ129を開くことにより、共通配管32sを流れる処理液または洗浄液を廃棄できる。
【0171】
ここでは、フィルター142rに対して洗浄ユニット160が取り付けられる。洗浄ユニット160は、薬液供給部162a、洗浄液供給部162b、追加配管164、バルブ166aおよびポンプ166bに加えて、フィルター166cおよびタンク168をさらに備える。
【0172】
詳細には、フィルター142rの上流に位置する上流側接続部152rに洗浄ユニット160の第1配管164aが接続し、フィルター142rの下流に位置する下流側接続部154rに洗浄ユニット160の第2配管164bが接続する。第1配管164aには、バルブ166a、ポンプ166bに加えてフィルター166cが取り付けられる。
【0173】
薬液供給部162aは,第1薬液供給部162a1と、第2薬液供給部162a2と、第3薬液供給部162a3とを含む。第1薬液供給部162a1~第3薬液供給部162a3から供給される薬液は、互いに異なる。
【0174】
第1薬液供給部162a1は、タンク168に薬液を供給する。詳細には、第1薬液供給部162a1は、共通配管164mおよび第3配管164cを介してタンク168に薬液を供給する。第1薬液供給部162a1と共通配管164mとの間にはバルブ167a1が取り付けられる。第3配管164cには、バルブ167cが取り付けられる。
【0175】
第2薬液供給部162a2および第3薬液供給部162a3は、第1薬液供給部162a1と同様の構成を有する。
【0176】
洗浄液供給部162bは、タンク168に洗浄液を供給する。詳細には、洗浄液供給部162bは、共通配管164mおよび第3配管164cを介してタンク168に洗浄液を供給する。洗浄液供給部162bと共通配管164mとの間にはバルブ167bが取り付けられる。
【0177】
タンク168は、薬液または洗浄液を貯留する。第1配管164aの一端は、タンク168に位置し、第1配管164aの他端は、上流側接続部152rに位置する。第2配管164bの一端は、下流側接続部154rに位置し、第2配管164bの他端は、タンク168に位置する。このため、タンク168に貯留された薬液または洗浄液により、フィルター142rを洗浄できる。タンク168により、薬液および洗浄液をフィルター142aに循環させることができる。このため、フィルター142rを洗浄する際の薬液および洗浄液の消費量を抑制できる。
【0178】
タンク168は、排液菅と接続する。タンク168と排液菅との間の配管にはバルブ169aが取り付けられる。バルブ169aを閉じることにより、タンク168に薬液または洗浄液を貯留できる。また、バルブ169aを開けることにより、タンク168に貯留された薬液または洗浄液を廃棄できる。
【0179】
追加配管164に、パーティクルカウンタ170を取り付けてもよい。ここでは、パーティクルカウンタ170は、第2配管164bから分岐されたサンプリング配管に取り付けられる。パーティクルカウンタ170により、追加配管164を流れる薬液および/または洗浄液内のパーティクル数を測定できる。
【0180】
薬液および洗浄液内のパーティクル数を測定できる場合、制御部102は、パーティクルカウンタ170の測定結果に基づいて、配管着脱パーツ140に供給する液体を切り換えてもよい。例えば、制御部102は、パーティクルカウンタ170の測定結果に基づいて、バルブ167a1~バルブ167cの開閉を切り替えてもよい。また、記憶部104に記憶される複数のレシピは、パーティクルカウンタ170の測定結果をパラメータとして、配管着脱パーツ140の洗浄処理内容および処理手順を規定してもよい。
【0181】
なお、図14では、洗浄ユニット160は、フィルター142rに対して取り付けられたが、洗浄ユニット160は、フィルター142aに対して取り付けられてもよい。洗浄ユニット160は、上流側接続部152aおよび下流側接続部154aに接続することにより、フィルター142aを洗浄できる。
【0182】
また、洗浄ユニット160は、バルブ122aおよびバルブ36に対して取り付けられてもよい。洗浄ユニット160は、上流側接続部152bおよび下流側接続部154bに接続することにより、バルブ122aおよびバルブ36を洗浄できる。バルブ122aおよびバルブ36は、配管着脱パーツ140の一例である。
【0183】
同様に、洗浄ユニット160は、バルブ122bおよびバルブ36に対して取り付けられてもよい。洗浄ユニット160は、上流側接続部152cおよび下流側接続部154bに接続することにより、バルブ122bおよびバルブ36を洗浄できる。バルブ122bおよびバルブ36は、配管着脱パーツ140の一例である。
【0184】
上述したように、記憶部104は、配管着脱パーツ140を洗浄するためのレシピデータを記憶してもよい。記憶部104は、配管着脱パーツ140に応じて異なるレシピを記憶することが好ましい。例えば、記憶部104は、フィルター142aを洗浄するためのレシピと、フィルター142rを洗浄するためのレシピとを別レシピとして記憶することが好ましい。これにより、制御部102は、配管着脱パーツ140の種類に応じて配管着脱パーツ140を効果的に洗浄できる。
【0185】
上述したように、配管32aは、配管32cと接続しており、処理液は、所定の温度に維持されるように調製槽112、配管32aおよび配管32cを循環できる。このような基板処理装置100では、フィルター142aを新しく交換すると、フィルター142aに付着したパーティクルは、処理液とともに調製槽112、配管32aおよび配管32cを循環してしまい、基板Wを処理する際の基板Wの特性を低下させることがある。しかしながら、本実施形態によれば、洗浄ユニット160により、新しく交換されたフィルター142aを効率的に洗浄できるため、パーティクルに起因する不具合を抑制できる。
【0186】
また、配管32bは、基板Wを処理する際には、洗浄液しか流れない。このため、配管32bに取り付けられたフィルター142rを洗浄液のみでフラッシングしても充分にパーティクルを除去できず、フラッシング時間が長くなることがある。これに対して、本実施形態によれば、洗浄ユニット160により、配管32bに取り付けられたフィルター142rに薬液を供給できるため、フィルター142rを好適に洗浄できる。
【0187】
また、配管32bを流れる洗浄液でフィルター142rのフラッシングを行う場合、廃棄される洗浄液は、共通配管32sおよびバルブ129を通って排液管に流れるため、共通配管32sにパーティクルが流れこむおそれがある。これに対して、本実施形態によれば、洗浄ユニット160により、配管32bに取り付けられたフィルター142rのフラッシングに用いる液体を共通配管32sに流さなくてもよいため、共通配管32sを清浄に維持できる。
【0188】
さらに、基板処理装置100の配管構成が複雑である場合、フィルター142rに付着したパーティクルが配管にわたって拡散すると、パーティクルが拡散した配管を充分にフラッシングすることが困難になる。これに対して、本実施形態によれば、洗浄ユニット160により、配管32bに取り付けられたフィルター142rを選択的に洗浄するため、パーティクルが基板処理装置100の配管内に拡散することを抑制できる。
【0189】
なお、図14に示した基板処理装置100では、洗浄ユニット160は、薬液または洗浄液を循環して用いた。しかしながら、薬液または洗浄液で配管着脱パーツ140を洗浄すると、配管着脱パーツ140から多くのパーティクルが流れ出ることがある。このため、薬液または洗浄液は、廃棄可能であってもよい。
【0190】
次に、図15を参照して、本実施形態の基板処理装置100における配管構成を説明する。図15(a)および図15(b)は、本実施形態の基板処理装置100における洗浄ユニット160の配管構成を説明するための模式図である。
【0191】
図15(a)に示すように、洗浄ユニット160は、タンク168を有しておらず、第1配管164aは、共通配管164mと直接接続する。これにより、第1薬液供給部162a1~第3薬液供給部162a3または洗浄液供給部162bからの薬液または洗浄液をフィルター142rに供給できる。この場合、フィルター142rから多くのパーティクルが流れ出る場合でも、薬液または洗浄液を廃棄するため、フィルター142rを効率的に洗浄できる。
【0192】
あるいは、図15(b)に示すように、洗浄ユニット160は、タンク168を有する場合でも、第2配管164bは、途中で排液管に接続された配管に分岐されており、この配管にバルブ169bが取り付けられてもよい。これにより、第2配管164bを流れる薬液または洗浄液を選択的に廃棄できる。
【0193】
例えば、薬液または洗浄液で配管着脱パーツ140の洗浄を開始する場合、開始直後には、配管着脱パーツ140から多くのパーティクルが流出することがある。この場合、洗浄を開始した直後の薬液または洗浄液を選択的に廃棄し、所定期間経過後の薬液または洗浄液を循環して利用することにより、配管着脱パーツ140を効率的に洗浄できる。
【0194】
なお、図3図15を参照した上述の説明では、洗浄ユニット160は、薬液供給部162aおよび洗浄液供給部162bからそれぞれ供給される薬液および洗浄液で配管着脱パーツ140を洗浄したが、本実施形態はこれに限定されない。洗浄ユニット160は、基板処理ユニット10に供給可能な薬液および洗浄液で配管着脱パーツ140を洗浄してもよい。
【0195】
次に、図16および図17を参照して、本実施形態の基板処理装置100における配管構成を説明する。図16は、本実施形態の基板処理装置における配管構成を説明するための模式図である。
【0196】
図16に示すように、調製槽112の処理液は、配管32aを流れる。ここでは、処理液は、薬液である。本明細書において、配管32aを薬液配管と記載することがある。配管32aは、調製槽112から共通配管32sまで延びる。洗浄液は、配管32bを流れる。配管32bは、共通配管32sまで延びる。共通配管32sは、配管32a、配管32bおよび配管32と接続する。配管32は、共通配管32sから基板処理ユニット10まで延びる。
【0197】
処理液キャビネット110は、筐体111と、調製槽112と、バルブ113と、ポンプ114と、電動弁116と、流量計117と、フィルター142aと、上流側接続部152aと、下流側接続部154aとを備える。調製槽112は、処理液を調製する。
【0198】
配管32aは、調製槽112と共通配管32sとを接続する。配管32aには、バルブ113、ポンプ114、上流側接続部152a、フィルター142a、下流側接続部154aがこの順番に配置される。
【0199】
配管32aは、処理液キャビネット110の調製槽112から処理液ボックス120の共通配管32sまで延びる。また、配管32aは、処理液キャビネット110と処理液ボックス120との間において配管32cに接続する。配管32cは、処理液キャビネット110内の調製槽112まで延びる。電動弁116および流量計117は、配管32cに取り付けられる。配管32cは、処理液の循環経路となる。
【0200】
処理液ボックス120は、共通配管32sと、バルブ36と、筐体121と、バルブ122aと、バルブ122rとを備える。バルブ36、バルブ122a、バルブ122rは、筐体121に収容される。バルブ122aは、配管32aに取り付けられる。
【0201】
配管32bには、洗浄液が流れる。配管32bには、上流側接続部152rと、フィルター142r、下流側接続部154rおよびバルブ122rがこの順番に配置される。
【0202】
本実施形態の基板処理装置100は、上流側接続部152a、下流側接続部154a、上流側接続部152rおよび下流側接続部154rを備える。配管32aに取り付けられた上流側接続部152aおよび下流側接続部154aの少なくとも一方は、配管32bと連絡することが好ましい。また、配管32bに取り付けられた上流側接続部152rおよび下流側接続部154rの少なくとも一方は、配管32aと連絡することが好ましい。
【0203】
図17(a)は、本実施形態の基板処理装置100における配管構成を説明するための模式図である。図17(a)に示すように、配管32bに取り付けられた上流側接続部152rは、配管32aと連絡する。
【0204】
基板処理装置100は、洗浄ユニット160を備える。ここで、洗浄ユニット160は、追加配管164を有する。追加配管164は、上流側接続部152aと上流側接続部152rとを接続する第1配管164pと、下流側接続部154rと調製槽112とを連絡する第2配管164qとを含む。
【0205】
第1配管164pにより、配管32aを流れる処理液を薬液として上流側接続部152rに供給できる。また、第2配管164qにより、配管32bのフィルター142rの部分を流れる処理液を調製槽112に戻すことができる。
【0206】
このように、洗浄ユニット160は、第1配管164pにより、フィルター142rの上流に設けられた上流側接続部152rに薬液として処理液を供給することで、処理液はフィルター142rを通過し、洗浄ユニット160は、第2配管164qにより下流側接続部154rから処理液を回収できる。
【0207】
図17(b)は、本実施形態の基板処理装置100における配管構成を説明するための模式図である。図17(b)に示すように、基板処理装置100は、洗浄ユニット160を備える。ここで、洗浄ユニット160は、追加配管164を有する。追加配管164は、上流側接続部152rと上流側接続部152aとを接続する第1配管164fと、下流側接続部154aと排液菅とを連絡する第2配管164gとを有する。ここでは、配管32aに取り付けられた上流側接続部152aは、配管32bと連絡する。
【0208】
基板処理装置100は、洗浄ユニット160を備える。ここで、洗浄ユニット160は、上流側接続部152rと上流側接続部152aとを接続する第1配管164fと、下流側接続部154aと排液管とを連絡する第2配管164gを有する。
【0209】
第1配管164fにより、配管32bを流れる洗浄液を上流側接続部152aに供給できる。また、第2配管164gにより、配管32aのフィルター142aの部分を流れる処理液を排液管に流すことができる。
【0210】
このように、洗浄ユニット160は、第1配管164fにより、フィルター142aの上流に設けられた上流側接続部152aに洗浄液を供給することで、洗浄液はフィルター142aを通過し、洗浄ユニット160は、第2配管164gにより下流側接続部154aから洗浄液を回収できる。
【0211】
なお、図17(a)に示した基板処理装置100では、フィルター142aの上流側に位置する上流側接続部152aを利用してフィルター142rに薬液を供給し、図17(b)に示した基板処理装置100では、フィルター142rの上流側に位置する上流側接続部152rを利用してフィルター142aに洗浄液を供給したが、本実施形態はこれに限定されない。配管着脱パーツ140は、上流側接続部152および下流側接続部154とは異なる接続部を利用して洗浄されてもよい。
【0212】
次に、図18を参照して、本実施形態の基板処理装置100における配管構成を説明する。図18は、本実施形態の基板処理装置100における配管構成を説明するための模式図である。図18に示した基板処理装置100は、配管32aに、温調機器115および接続部156がさらに取り付けられ、第1配管164pが接続部156に接続する点を除いて、図16に示した基板処理装置100と同様の構成を有しており、冗長を避ける目的で重複する説明を省略する。
【0213】
図18に示すように、基板処理装置100では、配管32aに、バルブ113、ポンプ114、フィルター142a、上流側接続部152a、下流側接続部154aに加えて、温調機器115および接続部156がさらに取り付けられる。接続部156は、ポンプ114と温調機器115との間に配置される。接続部156は、上流側接続部152aまたは下流側接続部154aと同様の構成を有している。
【0214】
ここで、洗浄ユニット160は、接続部156と上流側接続部152rとを接続する第1配管164pと、下流側接続部154rと調製槽112とを連絡する第2配管164qとを有する。
【0215】
第1配管164pにより、配管32aを流れる処理液を薬液として上流側接続部152rに供給できる。また、第2配管164qにより、配管32bのフィルター142rの部分を流れる処理液を調製槽112に流すことができる。
【0216】
このように、洗浄ユニット160は、第1配管164pにより、フィルター142rの上流に設けられた上流側接続部152rに薬液として処理液を供給することで、処理液はフィルター142rを通過し、洗浄ユニット160は、第2配管164qにより下流側接続部154rから処理液を回収できる。
【0217】
次に、図19を参照して、本実施形態の基板処理装置100における配管構成を説明する。図19は、本実施形態の基板処理装置100における配管構成を説明するための模式図である。図19に示した基板処理装置100は、接続部156をさらに備えるとともに洗浄ユニット160を省略した点を除いて、図14に示した基板処理装置100と同様の構成を有しており、冗長を避ける目的で重複する説明を省略する。
【0218】
図19に示すように、調製槽112の処理液は、配管32aを流れる。配管32aは、調製槽112から共通配管32sまで延びる。洗浄液は、配管32bを流れる。配管32bは、共通配管32sまで延びる。共通配管32sは、配管32a、配管32bおよび配管32と接続する。配管32は、共通配管32sから基板処理ユニット10まで延びる。
【0219】
このため、調製槽112の処理液は、配管32aから共通配管32sを通った後、配管32を通過してノズル34から基板Wに供給される。また、洗浄液は、配管32bから共通配管32sを通った後、配管32を通過してノズル34から基板Wに供給される。
【0220】
配管32aには、バルブ113、ポンプ114、接続部156、温調機器115、上流側接続部152a、フィルター142aおよび下流側接続部154がこの順番に配置される。
【0221】
配管32bには、洗浄液が流れる。配管32bには、上流側接続部152rと、フィルター142r、下流側接続部154r、流量計124b、電動弁123b、上流側接続部152cおよびバルブ122rがこの順番に配置される。
【0222】
洗浄ユニット160を介して配管着脱パーツ140に薬液として処理液を供給し、処理液で配管着脱パーツ140を洗浄する場合、処理液を調製槽112に循環することが好ましい。ただし、配管着脱パーツ140を処理液で洗浄し始めと、処理液内のパーティクルの量が増大することがある。この場合、処理液は、調製槽112に循環可能であるとともに部分的に廃棄可能であることが好ましい。
【0223】
次に、図20を参照して、本実施形態の基板処理装置100における配管構成を説明する。図20(a)および図20(b)は、本実施形態の基板処理装置における配管構成を説明するための模式図である。
【0224】
図20(a)に示すように、基板処理装置100は、洗浄ユニット160を備える。ここで、洗浄ユニット160は、接続部156と上流側接続部152rとを接続する第1配管164pと、下流側接続部154rと調製槽112とを連絡する第2配管164qとを有する。
【0225】
第1配管164pにより、配管32aを流れる処理液を薬液として上流側接続部152rに供給できる。また、第2配管164qにより、配管32bのフィルター142rの部分を流れる処理液を調製槽112に流すことができる。
【0226】
このように、洗浄ユニット160は、第1配管164pにより、フィルター142rの上流に設けられた上流側接続部152rに薬液として処理液を供給することで、処理液はフィルター142rを通過し、洗浄ユニット160は、第2配管164qにより下流側接続部154rから処理液を回収できる。
【0227】
さらに、ここでは、第2配管164qにバルブ166dが取り付けられるとともに第2配管164qから分岐されて排液管と接続する配管にバルブ166eが取り付けられる。このため、バルブ166eにより、第2配管164qを通って調製槽112に戻る処理液を選択的に廃棄できる。
【0228】
また、図20(b)に示すように、洗浄ユニット160は、接続部156と上流側接続部152rとを接続する第1配管164pと、下流側接続部154rと調製槽112とを連絡する第2配管164qとを有する。なお、図20(b)では、図20(a)とは異なり、接続部156は、温調機器115と上流側接続部152aとの間に位置する。したがって、第1配管164pにより、配管32aを流れる処理液を比較的高い温度に加熱して上流側接続部152rに供給できる。また、第2配管164qにより、配管32bのフィルター142rの部分を流れる処理液を調製槽112に流すことができる。
【0229】
次に、図21を参照して、本実施形態の基板処理装置100における配管構成を説明する。図21は、本実施形態の基板処理装置100における配管構成を説明するための模式図である。
【0230】
図21に示すように、基板処理装置100において、洗浄ユニット160の追加配管164は、分岐構造を有する。詳細には、追加配管164は、配管164sと、配管164tと、配管164uと、配管164vと、配管164wと、配管164xを有する。
【0231】
配管164sは、接続部156に接続される。配管164sの一端は、接続部156に接続し、配管164sの他端は、配管164tおよび配管164uの一端と接続する。このため、配管164sは、配管164tおよび配管164uと分岐点162yにおいて分岐される。
【0232】
配管164tの他端は、上流側接続部152aに接続される。配管164uの他端は、上流側接続部152rに接続される。
【0233】
配管164vの一端は、下流側接続部154aに接続される。
【0234】
配管164wの一端は、下流側接続部154rに接続される。配管164wの他端は、配管164vの他端、および、配管164xの一端と接続する。配管164xの他端は、調製槽112に連絡する。
【0235】
このため、調製槽112から流れた処理液は、配管32aを通ってバルブ113、ポンプ114および温調機器115を通過した後、接続部156において配管32aから離れて配管164sを流れる。配管164sを流れる処理液は、分岐点162yにおいて配管164tに進むと、上流側接続部152a、フィルター142a、下流側接続部154aおよび配管164vの順番に流れ、配管164xを介して調製槽112に戻る。また、配管164sを流れる処理液は、分岐点162yにおいて配管164uに進むと、上流側接続部152r、フィルター142r、下流側接続部154rおよび配管164wの順番に流れ、配管164xを介して調製槽112に戻る。
【0236】
以上のように、追加配管164が分岐構造を有することにより、フィルター142aおよびフィルター142rを同時に洗浄できる。
【0237】
さらに、ここでは、配管164xから分岐されて排液管と接続する配管にバルブ166eが取り付けられる。このため、バルブ166eにより、配管164xを通って調製槽112に戻る処理液を選択的に廃棄できる。
【0238】
以上、図面を参照して本発明の実施形態を説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の実施形態に開示される複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質、形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0239】
本発明は、基板処理装置および配管着脱パーツの洗浄方法に好適に用いられる。
【符号の説明】
【0240】
10 基板処理ユニット
12 チャンバー
20 基板保持部
30 処理液供給部
100 基板処理装置
110 処理液キャビネット
120 処理液ボックス
W 基板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
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図19
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図21