(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022148244
(43)【公開日】2022-10-06
(54)【発明の名称】採取装置及びマニピュレーションシステム
(51)【国際特許分類】
C12M 1/26 20060101AFI20220929BHJP
B25J 7/00 20060101ALI20220929BHJP
【FI】
C12M1/26
B25J7/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021049855
(22)【出願日】2021-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】000004204
【氏名又は名称】日本精工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】古川 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】田中 伸明
【テーマコード(参考)】
3C707
4B029
【Fターム(参考)】
3C707AS09
3C707XG05
4B029AA09
4B029AA25
4B029BB11
4B029CC01
4B029GA01
4B029GA03
4B029HA01
4B029HA09
4B029HA10
(57)【要約】
【課題】良好に細胞塊を採取することができる採取装置及びマニピュレーションシステムを提供する。
【解決手段】採取装置は、形状記憶合金で形成され、採取対象の細胞塊よりも小さい径を有するワイヤと、ワイヤの一端側が接続され、ワイヤの一部が巻き回される回転軸部と、ワイヤの他端側を加熱し、細胞塊を採取する採取部を形成する加熱部と、を有する。また、マニピュレーションシステムは、採取装置と、観察部で取得された細胞塊に関する情報に基づいて採取装置を移動させる駆動装置と、を有する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
形状記憶合金で形成され、採取対象の細胞塊よりも小さい径を有するワイヤと、
前記ワイヤの一端側が接続され、前記ワイヤの一部が巻き回される回転軸部と、
前記ワイヤの他端側を加熱し、前記細胞塊を採取する採取部を形成する加熱部と、を有する
採取装置。
【請求項2】
さらに、前記細胞塊よりも小さい径で、かつ、前記ワイヤよりも大きい径を有する開口が形成された板状部材を有し、
前記加熱部は、前記回転軸部と前記板状部材との間に配置される
請求項1に記載の採取装置。
【請求項3】
前記板状部材の前記開口から押し出された前記ワイヤを切断する切断部を有する
請求項2に記載の採取装置。
【請求項4】
さらに、前記ワイヤの前記採取部を把持する把持部を有する
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の採取装置。
【請求項5】
前記ワイヤは、前記回転軸部に巻き回された巻回部と、直線状に押し出された前記採取部と、を含む
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の採取装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の採取装置と、
前記細胞塊を観察する観察部と、
前記観察部で取得された前記細胞塊に関する情報に基づいて前記採取装置を移動させる駆動装置と、を有する
マニピュレーションシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、採取装置及びマニピュレーションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、多数の細胞を1つの塊とした細胞塊を作製し、細胞塊を支持体上に配置して立体構造体を形成する製造方法が記載されている。特許文献1では、ピペットチップやロボットアームを用いて、細胞塊の採取及び支持体上への移動を行う。ピペットチップを用いる方法では、ピペットチップを吸引することで細胞塊をピペットチップ内部へ入れ込み、所定の場所へ吐き出すことで支持体上に細胞塊が配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
再生医療製品の研究開発において、作製された細胞塊をウェルプレートやシャーレなどの所定の容器に移動する場合に、ピペットチップが容器と干渉する場合がある。このため、良好に細胞塊の採取を行うことができない可能性がある。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、良好に細胞塊を採取することができる採取装置及びマニピュレーションシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、本発明の一態様に係る採取装置は、形状記憶合金で形成され、採取対象の細胞塊よりも小さい径を有するワイヤと、前記ワイヤの一端側が接続され、前記ワイヤの一部が巻き回される回転軸部と、前記ワイヤの他端側を加熱し、前記細胞塊を採取する採取部を形成する加熱部と、を有する。
【0007】
これによれば、細胞塊を採取する採取部は、形状記憶合金であるワイヤを加熱して形成され、採取部を細胞塊に挿入することで細胞塊を採取することができる。したがって、ピペットチップやロボットアームに比べて採取部の径が小さいため、採取部と容器との干渉を抑制できる。したがって、採取装置は、良好に細胞塊を採取することができる。
【0008】
採取装置の望ましい態様として、さらに、前記細胞塊よりも小さい径で、かつ、前記ワイヤよりも大きい径を有する開口が形成された板状部材を有し、前記加熱部は、前記回転軸部と前記板状部材との間に配置される。
【0009】
これによれば、採取部の先端に細胞塊が採取された場合に、ワイヤを回転軸部に巻き戻すことで、細胞塊は板状部材の開口を通過できずに採取部から抜け落ちる。これにより、採取装置は、採取された細胞塊を所定の容器にリリースすることができる。
【0010】
採取装置の望ましい態様として、前記板状部材の前記開口から押し出された前記ワイヤを切断する切断部を有する。
【0011】
これによれば、採取装置は、使用済みのワイヤを切断部により切断して、未使用のワイヤの部分を押し出して新たな採取部を形成することができる。したがって、採取装置は、使用済みのワイヤを切断することで、複数の細胞塊を繰り返し採取する場合でも、異物の混入を抑制することができる。また、採取装置は、複数の細胞塊の採取ごとにワイヤ等を交換する必要がなく、容易に細胞塊を繰り返し採取することができる。
【0012】
採取装置の望ましい態様として、さらに、前記ワイヤの前記採取部を把持する把持部を有する。
【0013】
これによれば、把持部により採取部を固定することができ、確実に採取部の先端を細胞塊に挿入することができる。
【0014】
採取装置の望ましい態様として、前記ワイヤは、前記回転軸部に巻き回された巻回部と、直線状に押し出された前記採取部と、を含む。
【0015】
これによれば、細胞塊の採取を繰り返し行う場合に、巻回部を押し出して加熱することで新たに採取部を形成することができる。したがって、採取装置は、細胞塊の採取ごとにワイヤ等を交換する必要がなく、容易に細胞塊を繰り返し採取することができる。また、採取部以外のワイヤは、回転軸部に巻き取って巻回部として収納できるので、採取装置の小型化を図ることができる。
【0016】
本発明の一態様に係るマニピュレーションシステムは、上記の採取装置と、前記細胞塊を観察する観察部と、前記観察部で取得された前記細胞塊に関する情報に基づいて前記採取装置を移動させる駆動装置と、を有する。
【0017】
これによれば、マニピュレーションシステムは、観察部の観察結果に基づいて細胞塊の位置情報等を取得し、駆動装置により細胞塊の位置に採取装置を移動させることができる。そして、細胞塊の位置で駆動装置により採取装置を移動させることで採取部が細胞塊に挿入する。これにより、マニピュレーションシステムは、採取装置を用いて確実に細胞塊を採取することができる。
【0018】
本発明によれば、良好に細胞塊を採取することができる採取装置及びマニピュレーションシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、実施形態に係るマニピュレーションシステムの構成を模式的に示す図である。
【
図2】
図2は、マニピュレーションシステムの構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る採取装置を模式的に示す概略断面図である。
【
図4】
図4は、ワイヤの採取部の作製方法を説明するための説明図である。
【
図5】
図5は、マニピュレーションシステム及び採取装置の動作例を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、マニピュレーションシステム及び採取装置の動作例を説明するための説明図である。
【
図7】
図7は、採取装置が有する板状部材を下面側から見たときの平面図である。
【
図8】
図8は、採取部の切断方法を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
【0021】
(実施形態)
図1は、実施形態に係るマニピュレーションシステムの構成を模式的に示す図である。
図1に示すマニピュレーションシステム100は、容器38から細胞塊CM(
図3参照)を1つずつ採取して、ウェルプレートなどの他の容器38A(
図6参照)に移動させる装置である。本実施形態の採取対象である細胞塊CMは、多数の細胞を1つの塊にまとめて作製されたものであり、例えば、オルガノイド、スフェロイド等である。採取された細胞塊CMは、再生医療製品の分野において、例えば創薬スクリーニング、細胞治療、人工臓器の材料として活用される。
【0022】
図1に示すように、マニピュレーションシステム100は、採取装置10と、マニピュレータ20と、試料ステージ30と、顕微鏡ユニット40と、コントローラ50と、第2撮像装置65と、第3撮像装置75と、ジョイスティック57と、入力部58と、表示部80と、を有する。
【0023】
実施形態において、X軸方向は、試料ステージ30の載置面30aに平行な一方向である。実施形態において、Y軸方向は、載置面30aに平行で、かつ、X軸方向と直交する方向である。実施形態において、Z軸方向は、載置面30aの法線方向である。θ軸方向は、採取装置10が有する回転軸部12の長手方向を回転軸AX(
図3参照)とする回転方向である。
【0024】
採取装置10は、容器38から細胞塊CMを採取するための装置である。採取装置10の詳細は、後述にて
図3、
図4を参照して説明する。採取装置10は、マニピュレータ20に接続されており、回転軸部12がX軸方向に平行になるように配置される。回転軸部12は、電動モータ13に接続されており、電動モータ13の駆動によりθ軸方向に回転する。電動モータ13は、コントローラ50に接続されている。
【0025】
マニピュレータ20は、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向に動作することによって、採取装置10を動作させることができる。マニピュレータ20は、X軸テーブル21と、Y軸テーブル22と、Z軸テーブル23と、駆動装置26、27と、を備える。X軸テーブル21は、駆動装置26が駆動することによって、X軸方向に移動する。Y軸テーブル22は、駆動装置26が駆動することによって、Y軸方向に移動する。Z軸テーブル23は、駆動装置27が駆動することによって、Z軸方向に移動する。駆動装置26、27は、コントローラ50に接続されている。
【0026】
試料ステージ30は、容器38を支持する。例えば、試料ステージ30の載置面30aに容器38が載置される。容器38は、実施形態において、ウェルプレートである。容器38は、実施形態において、6つのウェル38aを含む。容器38のウェル38aには、細胞塊CMが収容される(
図3参照)。試料ステージ30は、X軸ステージ31と、Y軸ステージ32と、駆動装置36と、を備える。X軸ステージ31は、駆動装置36が駆動することによって、X軸方向に移動する。Y軸ステージ32は、駆動装置36が駆動することによって、Y軸方向に移動する。X軸ステージ31はY軸ステージ32上に取り付けられている。駆動装置36は、コントローラ50に接続されている。
【0027】
実施形態においては、試料ステージ30上に1個の容器38が載置されている場合を示しているが、試料ステージ30上に載置される容器38の数は1個に限定されず複数個でもよい。容器38は、実施形態において、平面形状が矩形であるが、矩形でなくてもよく、例えば、円形でもよい。容器38は、シャーレ又はディッシュでもよい。試料ステージ30は、実施形態において、平面視による形状(以下、平面形状)が矩形であるが、矩形でなくてもよく、例えば、円形でもよい。
【0028】
顕微鏡ユニット40は、試料ステージ30の上方に配置されている。顕微鏡ユニット40は、顕微鏡41と、第1撮像装置45と、試料ステージ30の載置面30aに向けて光を照射する光源と、を含む。顕微鏡ユニット40は、駆動装置414が駆動することによって、Z軸方向に動作する。顕微鏡41は、例えば、対物レンズが容器38の上方に位置する実体顕微鏡である。第1撮像装置45は、例えば、CMOSイメージセンサ又はCCDイメージセンサ等の固体撮像素子を含む。第1撮像装置45は、顕微鏡41を介して、容器38の細胞塊CMをZ軸方向から撮像することができる。駆動装置414は、後述の制御部55によって駆動される。
【0029】
第2撮像装置65及び第3撮像装置75は、第1撮像装置45とは異なる方向から細胞塊CM又は採取装置10の採取部18a(
図3参照)を観察する。第2撮像装置65及び第3撮像装置75は、顕微鏡ユニット40と同様の構成を採用することもできる。例えば、第2撮像装置65は、試料ステージ30の側方に配置されている。あるいは、第3撮像装置75は、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向とそれぞれ交差する、試料ステージ30の斜め上方向から、試料ステージ30側を撮像することができる。
【0030】
入力部58は、キーボード又はタッチパネル等である。ジョイスティック57及び入力部58は、コントローラ50に接続されている。操作者は、ジョイスティック57及び入力部58を介して、コントローラ50にコマンドを入力することができる。操作者がジョイスティック57を操作することによって、ジョイスティック57からコントローラ50に制御信号Vsig1が出力される。操作者が入力部58を操作することによって、入力部58からコントローラ50に制御信号Vsig2が出力される。
【0031】
次に、コントローラ50の機能について、
図2を参照して説明する。
図2は、マニピュレーションシステムの構成を示すブロック図である。コントローラ50は、演算手段としてのCPU(中央演算処理装置)及び記憶手段としてのハードディスク、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のハードウェア資源を備える。
【0032】
図2に示すように、コントローラ50は、その機能として、画像入力部51aと、画像出力部51bと、画像処理部52と、検出部53と、画像編集部54と、制御部55と、記憶部56と、を含む。画像入力部51a、画像出力部51b、画像処理部52、検出部53、画像編集部54及び制御部55は、上記の演算手段により実現される。記憶部56は、上記の記憶手段により実現される。コントローラ50は、記憶部56に格納されたプログラムに基づいて各種の演算を行い、演算結果にしたがって制御部55が各種の制御を行うように駆動信号を出力する。
【0033】
制御部55は、顕微鏡ユニット40の駆動装置414と、マニピュレータ20の駆動装置26、27と、採取装置10と、試料ステージ30の駆動装置36と、第2撮像装置65と、第3撮像装置75とを制御する。制御部55は、駆動装置414、26、27、36、613に駆動信号Vz1、Vxy2、Vz2、Vxy3、Vy4(
図1参照)をそれぞれ供給する。制御部55は、採取装置10の電動モータ13に駆動信号Vθ(
図1参照)を供給する。また、制御部55は、採取装置10の把持部14、加熱部15及び切断部にそれぞれ駆動信号を供給して、採取装置10の各部の動作を制御する。制御部55は、必要に応じて設けられたドライバやアンプ等を介して、駆動信号Vz1、Vxy2、Vz2、Vxy3、Vy4、Vθをそれぞれ供給してもよい。
【0034】
第1撮像装置45から出力される第1画像信号Vpix1(
図1参照)と、第2撮像装置65から出力される第2画像信号Vpix2(
図1参照)と、第3撮像装置75から出力される第3画像信号Vpix3(
図1参照)は、画像入力部51aにそれぞれ入力される。画像処理部52は、画像入力部51aから第1画像信号Vpix1、第2画像信号Vpix2、第3画像信号Vpix3を受け取って、画像処理を行う。画像出力部51bは、画像処理部52で画像処理された画像情報を記憶部56及び表示部80へ出力する。
【0035】
例えば、第1画像信号Vpix1には、顕微鏡41を通して第1撮像装置45が撮像した第1画像と、その撮像時刻とが含まれている。第1画像は動画である。同様に、第2画像信号Vpix2には、第2撮像装置65が撮像した第2画像と、その撮像時刻とが含まれている。第2画像も動画である。第3画像信号Vpix3には、第3撮像装置75が撮像した第3画像と、その撮像時刻とが含まれている。第3画像も動画である。
【0036】
画像処理部52は、採取装置10の採取部18a(
図3参照)及び細胞塊CM(
図3参照)の検出を容易にするために、第1撮像装置45、第2撮像装置65及び第3撮像装置75が撮像したそれぞれの画像について、画像の拡大や2値化等の画像処理をする。画像処理部52は、拡大画像、2値画像、拡大2値画像の少なくとも1種類以上を画像情報として、検出部53と画像編集部54とに出力する。
【0037】
検出部53は、画像処理部52から画像情報を受け取る。検出部53は、受け取った画像情報に基づいて、例えば、採取装置10の採取部18a(
図3参照)の先端の位置、採取部18aの傾き及び形状を自動で検出する。検出部53は、受け取った画像情報に基づいて、例えば、細胞塊CM(
図3参照)の位置及び個数を自動で検出する。そして、検出部53は検出結果を画像編集部54及び記憶部56に出力する。
【0038】
画像編集部54は、第1画像信号Vpix1、第2画像信号Vpix2、第3画像信号Vpix3を、撮像時刻に基づいて互いに関連付けして、編集画像信号Vpix4(
図1参照)を生成する。編集画像信号Vpix4には、編集画像が含まれている。編集画像は、互いに同じ時刻に撮像された第1画像、第2画像及び第3画像を並べて表示する動画である。編集画像において、第1画像、第2画像及び第3画像はそれぞれ、元画像でもよいし、元画像を画像処理した拡大画像、2値画像又は拡大2値画像であってもよい。画像出力部51bは、第1画像信号Vpix1、第2画像信号Vpix2、第3画像信号Vpix3及び編集画像信号Vpix4を記憶部56に出力する。
【0039】
記憶部56は、上述した各種画像信号を記憶する。また、記憶部56には、マニピュレーションシステム100及び採取装置10を動作させるためのプログラムがあらかじめ格納されている。また、記憶部56には、採取装置10を動作に関する情報として、採取装置10の採取部18a(
図3参照)の押し出し量に対応する、電動モータ13の回転角度や回転方向に関する情報や、加熱部15の温度に関する情報等の各種情報が格納されている。
【0040】
画像出力部51bは、第1画像信号Vpix1、第2画像信号Vpix2、第3画像信号Vpix3及び編集画像信号Vpix4のうち、少なくとも1つ以上の画像信号を表示部80に出力する。画像出力部51bは、コントローラ50に入力された制御信号Vsig1に従って、表示部80に出力する画像信号を選択して表示部80に出力する。画像出力部51bは、コントローラ50に入力された制御信号Vsig2に従って、表示部80に出力する画像信号を選択して表示部80に出力してもよい。
【0041】
表示部80は、例えば液晶パネル等である。表示部80は、コントローラ50に接続されている。表示部80は、種々の文字情報や画像等を画面に表示する。表示部80は、例えば、互いに同じタイミングで撮像された第1画像、第2画像及び第3画像を並べて表示してもよい。表示部80は、画像をリアルタイム又はほぼリアルタイムで表示してもよいし、記憶部56に記憶されている編集画像を読み出して再生表示してもよい。
【0042】
次に、採取装置10の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る採取装置を模式的に示す概略断面図である。
図3に示すように、採取装置10は、筐体11と、回転軸部12と、電動モータ13(
図1、
図2参照)と、把持部14と、加熱部15と、板状部材16と、切断部17と、ワイヤ18とを有する。
【0043】
筐体11は、回転軸部12の一部と、回転軸部12に接続されたワイヤ18の一部(巻回部18b)を収納する箱状の部材である。筐体11は、ワイヤ18を収納し、保護するために設けられており、筐体11の底板にはワイヤ18を外部に押し出すための開口11aが設けられている。また、筐体11の底板にはワイヤ18を開口11aに導くようにガイド11bが設けられている。
図3では、把持部14、加熱部15、板状部材16及び切断部17は、筐体11の外側に設けられている。ただし、
図3は、あくまで例示であり、把持部14、加熱部15及び切断部17の少なくとも1つが筐体11内に設けられていてもよい。また、ガイド11bは設けられていなくてもよい。
【0044】
回転軸部12には、ワイヤ18の一端側が接続され、ワイヤ18の一部が回転軸部12に巻き回される。回転軸部12は、電動モータ13の駆動によって、回転軸AXを中心に回転する。回転軸部12が、R2方向(反時計回り)に回転すると、回転軸部12にワイヤ18が巻き取られ、外部に押し出された採取部18aが筐体11の内部に引き戻される。回転軸部12が、R1方向(時計回り)に回転すると、回転軸部12に巻き回されたワイヤ18が外部に押し出され、板状部材16の開口16aから押し出された採取部18aが形成される。
【0045】
把持部14は、板状部材16と回転軸部12との間に設けられ、筐体11の外部に押し出されたワイヤ18を把持する部材である。把持部14は、例えば、ワイヤ18を挟んで配置された第1部分14aと第2部分14bとを有し、第1部分14aと第2部分14bとでワイヤ18を挟むことで、ワイヤ18の位置を固定する。把持部14は、例えば電磁弁で構成される。ただし、把持部14は、ワイヤ18を固定できればよく、どのような構成であってもよい。
【0046】
加熱部15は、把持部14と板状部材16との間に配置される。加熱部15は、ワイヤ18の他端側を加熱し、細胞塊CMを採取する採取部18aを形成する。加熱部15は、ワイヤ18の近傍に配置され、ワイヤ18を40℃程度に加熱する。加熱部15は、例えば、電気ヒータやベルチェ素子などで構成される。
【0047】
板状部材16は、把持部14及び加熱部15の下側に配置される。言い換えると、把持部14及び加熱部15は、板状部材16と回転軸部12との間に配置される。板状部材16は、容器38の底部と実質的に平行になるように、すなわち、試料ステージ30の載置面30aと実質的に平行になるように配置される。板状部材16には開口16aが設けられる。採取部18aは開口16aを貫通して設けられる。開口16aは細胞塊CMよりも小さい径を有している。これにより、板状部材16は、採取部18aに採取された細胞塊CMが、把持部14及び加熱部15側へ移動することを抑制する抑え部として機能する。板状部材16の表面には、細胞塊CMの付着を抑制する細胞接着抑制剤がコーティングされる。細胞接着抑制剤は、例えば生体適合性のあるポリマーがあげられる。
【0048】
切断部17は、板状部材16の下側に設けられ、板状部材16の開口16aから外部に押し出されたワイヤ18の採取部18aを切断する。切断部17により、使用済みの採取部18aを切断することで、複数の細胞塊CMを繰り返し採取する場合であっても、異物の混入を抑制することができる。
【0049】
ワイヤ18は、形状記憶合金で形成され、採取対象の細胞塊CMよりも小さい径を有する金属細線である。形状記憶合金は、例えばニッケル、チタン及び銅を含む合金が用いられる。ただし、ワイヤ18に用いられる形状記憶合金は、他の材料であってもよい。形状記憶合金は、採取対象の細胞塊CMに対して、熱の影響を与えない40℃程度で初期形状に戻る材料であることが望ましい。ワイヤ18の直径は、例えば0.1mm以上、0.5mm以下程度である。
【0050】
ワイヤ18は、採取部18aと、巻回部18bとを有する。採取部18aは、ワイヤ18の直線状の部分であり、より具体的には、板状部材16の開口16aを通って板状部材16の外側に押し出された部分である。より具体的には、ワイヤ18は、開口16aを通過する際に加熱部15で加熱されて、直線状の初期形状に戻されて、採取部18aとして形成される。細胞塊CMは、容器38の液体39に浸されている。採取装置10は、容器38内の細胞塊CMに採取部18aの先端を挿入することで、細胞塊CMを採取することができる。また、巻回部18bは、回転軸部12に巻き回されて筐体11の内部に収納された部分である。巻回部18bを設けることで、長尺のワイヤ18を筐体11の内部にコンパクトに収納することができ、採取装置10の小型化を図ることができる。
【0051】
図4は、ワイヤの採取部の作製方法を説明するための説明図である。
図4に示すように、まず、ヒータ200は、形状記憶合金で形成されたワイヤ18を400℃以上500℃以下程度に加熱する(ステップST11)。ステップST11では、ワイヤ18は、固定軸により直線状に保持された状態で加熱され、形状記憶合金は、オーステナイト相の状態になる。
【0052】
次に、ワイヤ18を急冷させてマルテンサイト相に変態させて、直線状の形状を初期形状として記憶させる(ステップST12)。
【0053】
形状記憶されたワイヤ18の一端側を回転軸部12に接続する(ステップST13)。電動モータ13の駆動により回転軸部12をR2方向に回転させることで、ワイヤ18が回転軸部12に巻き回されて、巻回部18bが形成される(ステップST14)。上述したように、巻回部18bを再度加熱部15により加熱することで、加熱された部分のワイヤ18の形状は、直線状の初期状態に戻される。
【0054】
次に、
図1、
図3及び
図5、
図6を参照して、マニピュレーションシステム100及び採取装置10の動作例について説明する。
図5は、マニピュレーションシステム及び採取装置の動作例を示すフローチャートである。
図6は、マニピュレーションシステム及び採取装置の動作例を説明するための説明図である。
【0055】
図5及び
図6に示すように、コントローラ50からの駆動信号に基づいて、採取装置10は、加熱部15により加熱しつつ、ワイヤ18を板状部材16の開口16aから押し出して採取部18aを形成する(ステップST21)。より具体的には、電動モータ13は、回転軸部12をR1方向に回転させる。これにより、ワイヤ18の巻回部18bが、筐体11の開口11a及び板状部材16の開口16aを通過して外部に押し出される。ワイヤ18は、開口16aを通過する際に、加熱部15により40℃程度に加熱され、直線状の初期形状に変化する。これにより、直線状の採取部18aが形成される。採取部18aは、電動モータ13の駆動により、細胞塊CMの採取に適した長さに形成される。
【0056】
コントローラ50からの駆動信号に基づいて、把持部14の第1部分14a及び第2部分14bが駆動し、採取部18aを把持する(ステップST22)。第1部分14a及び第2部分14bは、それぞれY1方向、Y2方向に移動して、採取部18aの回転軸部12側の端部を挟み込む。これにより、採取部18aが固定される。
【0057】
次に、コントローラ50は、マニピュレータ20、観察部(第1撮像装置45、第2撮像装置65及び第3撮像装置75)及び採取装置10を駆動させて、細胞塊CMを採取する(ステップST23)。具体的には、コントローラ50は、第1撮像装置45、第2撮像装置65及び第3撮像装置75が撮像したそれぞれの画像情報に基づいて、細胞塊CMの位置を検出する。コントローラ50は、マニピュレータ20の駆動装置26、27に駆動信号を供給して、採取部18aの先端の位置が細胞塊CM上に重なるように、採取装置10をX軸方向及びY軸方向に移動させる。その後、コントローラ50は、把持部14が採取部18aを固定した状態で、Z軸方向に採取装置10を移動させて、採取装置10を容器38及び細胞塊CMに近づける。これにより、採取部18aの先端が細胞塊CMに挿入することで、採取装置10は細胞塊CMを採取できる。
【0058】
本実施形態では、採取部18aは、形状記憶合金で形成されたワイヤ18であり、ピペットチップやロボットアームを用いた細胞塊CMの採取装置に比べて、採取部18aの大きさによる制約が小さい。より具体的には、ピペットチップやロボットアームに比べて採取部18aの径が小さいため、採取部18aと容器38との干渉を抑制できる。例えば、細胞塊CMが容器38の壁部の近傍に位置している場合でも、採取装置10が容器38の壁部に接触することを抑制しつつ、良好に採取部18aで細胞塊CMを採取することができる。あるいは、容器38内で複数の細胞塊CMが接近して配置された状態であっても、採取対象の細胞塊CMのみを採取することができる。また、採取部18aの長さは、回転軸部12の回転角度、すなわち、電動モータ13の回転角度で、任意に設定することができる。したがって、容器38の形状や深さが異なる場合であっても、ワイヤ18の押し出し長さを変更して、容易に適切な長さの採取部18aを形成することができる。
【0059】
コントローラ50は、マニピュレータ20の駆動装置26、27を駆動させて、採取装置10及び採取装置10に採取された細胞塊CMを、ウェルプレートなどの他の容器38Aの位置に移動させる(ステップST24)。
【0060】
コントローラ50からの駆動信号に基づいて、把持部14は採取部18aを解放し、電動モータ13は、回転軸部12をR2方向に回転させる。これにより、採取部18aは、回転軸部12側に巻き戻される(ステップST25)。採取部18aの先端が、板状部材16の開口16aを通過することで、細胞塊CMは、板状部材16によりZ軸方向の移動が抑制されて、細胞塊CMから採取部18aが抜ける。
【0061】
図7は、採取装置が有する板状部材を下面側から見たときの平面図である。
図7に示すように、板状部材16の開口16aの直径は、細胞塊CMよりも小さく、かつ、ワイヤ18の採取部18aよりも大きい。これにより、採取部18aの先端が、板状部材16よりも回転軸部12側に巻き戻された場合に、細胞塊CMは開口16aを通過できずに、採取部18aから抜け落ちる。
【0062】
図5及び
図6に戻って、採取部18aから抜け落ちた細胞塊CMは容器38Aに収納される(ステップST26)。容器38Aには、あらかじめ液体39A(培地)が設けられており、細胞塊CMは液体39Aに浸される。
【0063】
なお、
図3及び
図6では、理解を容易にするために採取部18aを長く押し出した状態を示している。ただし、採取部18aは、細胞塊CMを採取するために必要が長さだけ形成されていればよい。例えば、
図6のステップST23において、採取部18aが細胞塊CMに挿入された場合に、採取装置10の板状部材16及び切断部17が液体39に接するように、採取部18aが短く形成されていてもよい。あるいは、
図6のステップST25において、採取装置10の板状部材16及び切断部17が液体39Aに接した状態で、すなわち、採取部18aに採取された細胞塊CMが液体39Aに浸された状態で、採取部18aを細胞塊CMから引き抜くことが好ましい。これにより、細胞塊CMの容器38Aへの落下のダメージを抑制することができる。
【0064】
次に、採取装置10の切断部17の動作について説明する。
図8は、採取部の切断方法を説明するための説明図である。
図8の採取部18aの切断工程は、
図5及び
図6に示した細胞塊CMの採取及びリリースの後に実行される。
図8に示すように、コントローラ50からの駆動信号に基づいて、電動モータ13は、回転軸部12をR1方向に回転させる。これにより、ワイヤ18の採取部18aは、板状部材16の開口16aから外部に押し出される(ステップST31)。ステップST31で押し出されたワイヤ18の採取部18aは、すでに細胞塊CMや、液体39、39Aに接触した、使用済みの採取部18aである。なお、ステップST31では、上述したステップST21とは異なり、加熱部15は、採取部18aを加熱しなくてもよい。
【0065】
コントローラ50からの駆動信号に基づいて、把持部14の第1部分14a及び第2部分14bが駆動し、採取部18aを把持する(ステップST32)。第1部分14a及び第2部分14bは、それぞれY1方向、Y2方向に移動して、採取部18aの回転軸部12側の端部を挟み込む。これにより、採取部18aの位置が固定される。
【0066】
次に、コントローラ50からの駆動信号に基づいて、切断部17は、板状部材16の開口16aから外部に押し出された採取部18aを切断する(ステップST33)。切断部17は、2つの刃がY1方向及びY2方向で採取部18aを挟み込んで切断する。これにより、回転軸部12に接続された未使用の巻回部18bから、使用済みの採取部18aが切り離される。これにより、採取装置は、細胞塊CMの採取を繰り返し行う場合でも、使用済みのワイヤ18を切断することで、異物の混入を抑制することができる。あるいは、採取装置10の洗浄工程を少なくすることができる。ただし、
図8に限定されず、切断部17は異なる構成であってもよい。
【0067】
複数の細胞塊CMの採取を繰り返し行う場合には、
図5及び
図6に示したステップST21と同様に、未使用の巻回部18bを押し出して新たに採取部18aを形成して、細胞塊CMの採取を繰り返し行うことができる。すなわち、複数の細胞塊CMの採取ごとに、ワイヤ18を取り替える必要がなく、効率良く複数の細胞塊CMの採取を繰り返し行うことができる。
【0068】
なお、上述した採取装置10及びマニピュレーションシステム100の構成は適宜変更することができる。例えば、マニピュレーションシステム100は、第1撮像装置45、第2撮像装置65及び第3撮像装置75の3つの撮像装置を備えているが、これに限定されない。マニピュレーションシステム100は、少なくとも1つの撮像装置を有していればよい。
【0069】
また、
図3に示す採取装置10において、把持部14及び加熱部15の位置は適宜変更することができる。例えば、把持部14と回転軸部12との間に加熱部15が設けられていてもよい。また、板状部材16は、把持部14及び加熱部15を収容する筐体の一部として形成されていてもよい。
【0070】
以上説明したように、本実施形態の採取装置10は、形状記憶合金で形成され、採取対象の細胞塊CMよりも小さい径を有するワイヤ18と、ワイヤ18の一端側が接続され、ワイヤ18の一部が巻き回される回転軸部12と、ワイヤ18の他端側を加熱し、細胞塊CMを採取する採取部18aを形成する加熱部15と、を有する。
【0071】
これによれば、細胞塊CMを採取する採取部18aは、形状記憶合金であるワイヤ18を加熱して形成され、採取部18aを細胞塊CMに挿入することで細胞塊CMを採取することができる。したがって、ピペットチップやロボットアームに比べて採取部18aの径が小さいため、採取部18aと容器38、38Aとの干渉を抑制できる。したがって、採取装置10は、良好に細胞塊CMを採取することができる。
【0072】
また、採取装置10は、さらに、細胞塊CMよりも小さい径で、かつ、ワイヤ18よりも大きい径を有する開口16aが形成された板状部材16を有し、加熱部15は、回転軸部12と板状部材16との間に配置される。
【0073】
これによれば、採取部18aの先端に細胞塊CMが採取された場合に、ワイヤ18を回転軸部12に巻き戻すことで、細胞塊CMは板状部材16の開口16aを通過できずに採取部18aから抜け落ちる。これにより、採取装置10は、採取された細胞塊CMを所定の容器38Aにリリースすることができる。
【0074】
また、採取装置10は、板状部材16の開口16aから押し出されたワイヤ18を切断する切断部17を有する。
【0075】
これによれば、採取装置10は、使用済みのワイヤ18を切断部17により切断して、未使用のワイヤ18の巻回部18bを押し出して新たな採取部18aを形成することができる。したがって、採取装置10は、使用済みのワイヤ18を切断することで、複数の細胞塊CMを繰り返し採取する場合でも、異物の混入を抑制することができる。また、採取装置10は、複数の細胞塊CMの採取ごとにワイヤ18等を交換する必要がなく、容易に細胞塊CMを繰り返し採取することができる。
【0076】
また、採取装置10は、さらに、ワイヤ18の採取部18aを把持する把持部14を有する。
【0077】
これによれば、把持部14により採取部18aを固定することができ、確実に採取部18aの先端を細胞塊CMに挿入することができる。
【0078】
また、採取装置10において、ワイヤ18は、回転軸部12に巻き回された巻回部18bと、直線状に押し出された採取部18aと、を含む。
【0079】
これによれば、細胞塊CMの採取を繰り返し行う場合に、巻回部18bを押し出して加熱することで新たに採取部18aを形成することができる。したがって、採取装置10は、細胞塊CMの採取ごとにワイヤ18等を交換する必要がなく、容易に細胞塊CMを繰り返し採取することができる。また、採取部18a以外のワイヤ18は、回転軸部12に巻き取って巻回部18bとして収納できるので、採取装置10の小型化を図ることができる。
【0080】
本実施形態のマニピュレーションシステム100は、上記の採取装置10と、細胞塊CMを観察する観察部(第1撮像装置45、第2撮像装置65及び第3撮像装置75)と、観察部で取得された細胞塊CMに関する情報に基づいて採取装置10を移動させる駆動装置26、27と、を有する。
【0081】
これによれば、マニピュレーションシステム100は、観察部の観察結果に基づいて細胞塊CMの位置情報等を取得し、駆動装置26、27により細胞塊CMの位置に採取装置10を移動させることができる。そして、細胞塊CMの位置で駆動装置26、27により採取装置10を移動させることで採取部18aが細胞塊CMに挿入する。これにより、マニピュレーションシステム100は、採取装置10を用いて確実に細胞塊CMを採取することができる。
【符号の説明】
【0082】
10 採取装置
11 筐体
12 回転軸部
13 電動モータ
14 把持部
15 加熱部
16 板状部材
17 切断部
18 ワイヤ
18a 採取部
18b 巻回部
20 マニピュレータ
26、27 駆動装置
30 試料ステージ
38、38A 容器
40 顕微鏡ユニット
45 第1撮像装置
50 コントローラ
55 制御部
100 マニピュレーションシステム