(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022148362
(43)【公開日】2022-10-06
(54)【発明の名称】遊技場用管理システム及び遊技情報表示装置
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20220929BHJP
【FI】
A63F7/02 332Z
A63F7/02 328
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021050013
(22)【出願日】2021-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】000108937
【氏名又は名称】ダイコク電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】岩田 陽平
(72)【発明者】
【氏名】向山 幸治
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088CA02
2C088CA06
2C088CA35
(57)【要約】
【課題】特定条件の成立に応じて遊技者に有利な有利状態が継続する連荘状態が発生する遊技性を持つ遊技機であっても、遊技情報を適切に収集して管理する。
【解決手段】管理装置6は、遊技者にとって有利度合いが異なる大当り遊技を発生可能であり、特定条件を満たすことで有利な大当り遊技が発生可能な遊技機であっても、有利な大当り遊技が発生したか否かによって遊技情報を区別して収集する。これにより、遊技状態に応じた遊技情報を適切に管理することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技状態として通常状態よりも始動口への入賞が容易になる入賞容易状態を発生可能で、当該始動口への入賞に基づく大当り抽選の結果を特別図柄の変動により表示すると共に、当該大当り抽選の結果、第1大当り遊技と当該第1大当り遊技より遊技者にとって有利である第2大当り遊技とを発生可能で、前記第1大当り遊技終了後に特定条件が成立することにより前記第2大当り遊技の発生権利を少なくとも1回保留可能な遊技機を対象とする遊技場用管理システムであって、
前記第1大当り遊技及び前記第2大当り遊技に関する遊技情報を収集する遊技情報収集手段と、
前記第2大当り遊技の発生権利を少なくとも1回保留したことを条件に連荘期間の発生を特定する連荘期間特定手段と、
前記遊技情報収集手段により収集した遊技情報を出力する出力手段と、を備え、
前記遊技情報収集手段は、保留した前記第2大当り遊技に関する前記遊技情報を収集することを特徴とする遊技場用管理システム。
【請求項2】
前記第1大当り遊技の内、通常状態において発生した前記第1大当り遊技の回数に対して、前記第2大当り遊技の発生権利を少なくとも1回保留した割合である連荘突入率を算出する連荘突入率算出手段を備え、
前記出力手段は、前記連荘突入率算出手段により算出した前記連荘突入率を出力することを特徴とする請求項1に記載の遊技場用管理システム。
【請求項3】
前記第2大当り遊技の発生権利を、前記第1大当り遊技終了後に特定条件が成立することにより保留する前記第2大当り遊技と、前記第2大当り遊技終了後に新たに保留する前記第2大当り遊技との何れであるか判定する第2大当り遊技判定手段を備え、
前記遊技情報収集手段は、前記第2大当り遊技判定手段により判定した前記第2大当り遊技に関する前記遊技情報を区別して収集することができ、
前記出力手段は、前記遊技情報収集手段により区別された前記遊技情報を出力することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技場用管理システム。
【請求項4】
前記遊技情報収集手段は、前記第2大当り遊技判定手段により判定した前記第1大当り遊技終了後に特定条件が成立することにより保留する前記第2大当り遊技の回数に対して前記遊技情報を収集し、
前記出力手段は、前記遊技情報収集手段により収集した前記遊技情報を出力することを特徴とする請求項3に記載の遊技場用管理システム。
【請求項5】
前記遊技情報収集手段は、前記第2大当り遊技判定手段により判定した前記第1大当り遊技終了後に特定条件が成立することにより保留する前記第2大当り遊技毎に発生可能な前記第2大当り遊技に関する前記遊技情報の内、所定期間において発生した前記第2大当り遊技の最高発生回数を収集し、
前記出力手段は、前記遊技情報収集手段により収集した前記最高発生回数を出力することを特徴とする請求項3又は4に記載の遊技場用管理システム。
【請求項6】
遊技状態として通常状態よりも始動口への入賞が容易になる入賞容易状態を発生可能で、当該始動口への入賞に基づく大当り抽選の結果を特別図柄の変動により表示する共に、当該大当り抽選の結果、第1大当り遊技と当該第1大当り遊技より遊技者にとって有利である第2大当り遊技とを発生可能で、前記第1大当り遊技終了後に特定条件が成立することにより第2大当り遊技の発生権利を少なくとも1回保留する遊技機を複数備える遊技場に設けられる遊技情報表示装置において、
前記第1大当り遊技及び前記第2大当り遊技に関する遊技情報を収集する遊技情報収集手段と、
前記第2大当り遊技を少なくとも1回保留したことを条件に連荘期間の発生を特定する連荘期間特定手段と、
前記遊技情報収集手段により収集した遊技情報を表示する表示手段と、を備え、
前記遊技情報収集手段は、保留した前記第2大当り遊技に関する前記遊技情報を収集することを特徴とする遊技情報表示装置。
【請求項7】
前記第2大当り遊技を、前記第1大当り遊技終了後に特定条件が成立することにより保留する前記第2大当り遊技と、前記第2大当り遊技終了後に新たに保留する前記第2大当り遊技との何れであるか判定する第2大当り遊技判定手段を備え、
前記遊技情報収集手段は、前記第2大当り遊技判定手段により判定した前記第2大当り遊技に関する前記遊技情報を区別して収集することができ、
前記表示手段は、前記遊技情報収集手段により区別された前記遊技情報を表示することを特徴とする請求項6に記載の遊技情報表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技場用管理システム及び遊技情報表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技者にとって有利な状態であるART(アシストリプレイタイム)やAT(アシストタイム)が、継続率により管理される継続抽選に従って継続するか否かを決定し、さらに継続抽選に漏れた場合でも複数の継続率を所持している場合にART(AT)に復帰できる遊技機が存在している(特許文献1)。
また、遊技機の連荘状態を適切に特定し、連荘判定期間である旨を示す連荘中表示を行うことができる遊技情報表示装置が提供されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-27390号公報
【特許文献2】特開2013-169235号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
さて、近年遊技性の興趣向上のため、複雑な遊技性を持つ遊技機が多く登場しており、例えば遊技状態が通常状態よりも遊技者に有利な有利状態が終了した場合であっても、特定条件が成立している場合、再度有利状態に移行することで連荘状態が継続する遊技機も存在する。
この種の遊技機として、例えば特定の大当りの発生権利が少なくとも1回保留したことを条件として連荘状態が発生するという遊技性を持つ遊技機が考えられている。このような遊技性であっても遊技情報は遊技者の遊技結果に大きな影響を及ぼすことから、適切な遊技情報の管理が課題になっている。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされるもので、特定条件の成立に応じて遊技者に有利な有利状態が継続する連荘状態が発生する遊技性を持つ遊技機であっても、遊技情報を適切に収集して管理することができる遊技用システム及び遊技情報表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明によれば、遊技機は、第1大当り遊技終了後に特定条件が成立することにより第2大当り遊技の発生権利を少なくとも1回保留可能である。遊技情報収集手段が第1大当り遊技及び第2大当り遊技に関する遊技情報を収集すると、連荘期間特定手段は、第2大当り遊技の発生権利を少なくとも1回保留したことを条件に連荘期間の発生を特定する。そして、出力手段は、遊技情報収集手段により収集した遊技情報を出力する。
ここで、遊技情報収集手段は、保留した第2大当り遊技に関する遊技情報を収集し、出力手段は、遊技情報収集手段が収集した遊技情報を出力するので、保留した第2大当り遊技に関する遊技情報を適切に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】一実施形態における遊技場用管理システムを示す概略図
【
図4】大当り当選後の時短状態における振分装置の振分を示す図
【
図6】大当り特定手段の機能の動作を示すフローチャート
【
図8】連荘期間特定手段の機能の動作を示すフローチャート
【
図10】第2大当り遊技判定手段の機能の動作を示すフローチャート
【
図16】情報表示装置における表示例を示す図(その1)
【
図17】情報表示装置における表示例を示す図(その2)
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、遊技場用システムの全体構成を示す概略図である。遊技場内には多数の遊技機1が設置されており、各遊技機1に対応して遊技装置2及び情報表示装置3(大当り特定手段、遊技情報収集手段、連荘期間特定手段、表示手段、連荘突入率算出手段)が設置されている。
【0009】
遊技機1及び遊技装置2並びに情報表示装置3は、中継装置4及びLAN5を介して管理装置6(大当り特定手段、遊技情報収集手段、連荘期間特定手段、出力手段、第2大当り遊技判定手段、連荘突入率算出手段)と接続されている。管理装置6は、遊技機側(遊技機1、遊技装置2等)から送信される遊技信号を受信することにより遊技機毎の遊技データを管理すると共に、会員登録された会員毎の個人データも管理する。
【0010】
遊技装置2は遊技機1に対応して設けられており、貨幣の投入に応じて遊技価値を貸与したり、遊技者が遊技により獲得した遊技価値を特定し、当該貨幣の残高及び遊技価値を記録した記録媒体を発行したりする。
情報表示装置3は、遊技機1の稼動に応じた遊技情報や遊技場からのお知らせ等を表示したり、管理装置6により算出した変動時間に関する情報を表示したりする。
中継装置4は遊技機2台ごとに1台設けられ、遊技機1の稼動状況や情報表示装置3、遊技装置2の情報を収集する。遊技機1の稼動状況は遊技機側から入力する信号から収集する。
【0011】
管理装置6は、遊技場内の例えば事務室等に設置されており、遊技場の管理者が操作するキーボード7、モニタ8、図示しないプリンタ等が接続されている。管理装置6は、複数の遊技機1、遊技装置2、情報表示装置3等を管理しており、中継装置4が収集した情報を基に遊技機1の大当り回数、始動数、出玉数等の遊技情報を管理する。
図1では図示を省略したが、実際には例えば数百台の遊技機1が管理装置6の管理対象となっている。
【0012】
本実施形態では遊技機1はパチンコ遊技機を想定しており、その構成について
図2及び
図3を参照して説明する。遊技機1は一種二種混合タイプのCR(カードリーダ)機である。
図2に示すように遊技機1は、遊技盤面9に玉を発射するハンドル10、上受皿11、下受皿12を有している。上受皿11には、残高表示部13、貸出釦14、返却釦15が設けられている。遊技盤面9には、入賞口16、ヘソの始動口17、普図(普通図柄)始動口18、電チュー19、第1右始動口20、第2右始動口21、大入賞口22、開閉入賞装置23、液晶表示部24、普図表示部25、普図保留表示部26、特図(特別図柄)保留表示部27が設けられている。
【0013】
図3は遊技機1の機能ブロック図で、本発明に関連した要部のみを示している。主制御回路28は、CPU29、ROM30、RAM31などを備えたマイクロコンピュータにより構成されており、電源回路32から電源が供給される。
主制御回路28は、始動口センサ33、第1右始動口センサ34、第2右始動口センサ35、普図始動口センサ36、第1作動口センサ37、第2作動口センサ38、大入賞口センサ39、開閉入賞装置入賞センサ40、V入賞口センサ41などから入力される信号に基づいて、振分装置ソレノイド42、第1右始動口ソレノイド43、第2右始動口ソレノイド44、大入賞口ソレノイド45、開閉入賞装置ソレノイド46、電チューソレノイド47を駆動することで遊技機1全体を制御している。振分装置ソレノイド42は、電チュー19内部に設けられた後述する振分装置を駆動するために設けられている。
【0014】
CPU29がROM30に記憶されたプログラムを実行することにより乱数発生部29a、乱数抽出部29b、図柄変動パターン判定部29cが構成されている。図柄変動パターン判定部29cは、特図抽選(大当り抽選)の図柄変動に係る状態を内部当選役に応じて判定する。
RAM31には、特図保留エリア31a、普図保留エリア31b、特図読出エリア31c、普図読出エリア31d、抽選回数記憶エリア31eが設定されている。抽選回数記憶エリア31eは、特図抽選を行った回数を記憶する。
【0015】
普図始動口センサ36は、普図始動口18を通過する玉を検出し、玉が普図始動口18を通過するごとに信号を主制御回路28に出力する。主制御回路28は、普図始動口センサ36から信号を受信すると、乱数発生部29aで発生した乱数の1つを乱数抽出部29bで抽出することにより普図抽選を実行する。この普図抽選において普図当選になると、電チューソレノイド47が駆動されて電チュー19が開放する。また、玉の普図始動口18の通過に応じて、普図表示部25及び普図保留表示部26のLEDを点灯あるいは消灯する。
【0016】
主制御回路28は、特図抽選を実行した後、液晶表示部24に表示されている図柄の変動を開始する。この特図抽選には特別遊技状態である大当り状態またはハズレの何れかの抽選結果が設定されている。主制御回路28が大当り状態を発生させると、大入賞口ソレノイド45が駆動され、大入賞口22の開放状態と閉鎖状態との切替制御が実行される。即ち、主制御回路28は、大入賞口ソレノイド45を駆動することにより、大入賞口22を、遊技盤面9を流下する玉が入賞可能な開放状態と入賞不可な閉鎖状態とに切り替える。
【0017】
主制御回路28は、玉が何れかの始動口17,20,21に入賞すると、副制御回路48を制御することにより液晶表示部24に各種の演出を表示する。つまり、主制御回路28において抽選された特図に係る情報を副制御回路48に送信することで、副制御回路48は特図に応じた演出を液晶表示部24に表示する。
【0018】
副制御回路48は、演出制御回路49と表示制御回路50とから構成されている。演出制御回路49は、主制御回路28から受信した内部当選役及び図柄変動パターンに関する情報に応じて当該図柄変動で実行する演出音をアンプ/スピーカ51から発生させたり、演出内容を装飾ランプ部52により表示したりする。表示制御回路50は、演出制御回路49から受信した演出内容に関する情報に応じて液晶表示部24に表示する演出表示内容を制御する。
【0019】
主制御回路28は、ハンドル10が操作された場合は発射制御回路53に対し発射装置54から玉を発射することを指示し、入賞した場合は払出制御回路55に対し払出装置56からの玉の払出を指示する。払出装置56は、玉が入賞口16に入賞した場合には10個の玉を払い出し、各始動口17,20,21に入賞した場合には3個の玉を払い出し、大入賞口22に入賞した場合には10個の玉を払い出す。
【0020】
遊技機1及び当該遊技機1に付設された周辺機器は、遊技者による玉の打込みに応じた入賞や始動入賞等の遊技の進行に伴って、以下に示す遊技信号を出力する。
アウト信号=消費玉を回収するアウトBOXから出力される消費価値(アウト)を特定可能な信号である。消費(使用、打込、回収)玉10玉に対して1パルスが出力されるので、「アウト信号数×10」をアウトとして特定する。なお、遊技機1から出力される信号でもよい。
【0021】
セーフ信号=遊技機1から出力される入賞付与価値(セーフ)を特定可能な信号である。払出10玉に対して1パルスが出力されるので、「セーフ信号数×10」をセーフとして特定する。出力時点として入賞した時点で出力する信号が望ましいが、払出完了時点で出力する信号でもよい。また、補給装置から出力される補給信号をセーフ信号としてもよい。
図柄確定信号(始動信号)=始動入賞により変動(作動)する液晶表示部24における図柄変動を特定可能な信号である。図柄変動確定時に出力されるので、信号入力に応じて図柄変動を特定する。図柄変動が開始することをスタートと称する場合もある。なお、各始動口17,20,21への入賞(始動入賞、S入賞)を特定可能な始動入賞信号にて代用してもよい。
【0022】
大当り信号=遊技機1から出力される大当り期間を特定可能な信号である。大当り中にレベル出力される状態信号なので、大当り信号入力中を大当り中として特定する。
特別状態信号=遊技機1から出力される特別状態(特別期間)を特定可能な信号である。電チュー19の入賞率が向上する時短状態中にレベル出力される状態信号なので、特別状態信号入力中を特別状態中として特定する。また、大当り信号と特別状態信号の何れも入力していない期間を通常状態として特定する。
【0023】
上記構成の遊技機1では、通常状態では左打ちを行うようになっており、左打ちでは入賞口16とヘソの始動口17との入賞が期待される。一方、通常状態以外の遊技状態では右打ちを行うようになっている。右打ちでは第1右始動口20、第2右始動口21、普図始動口18、電チュー19、大入賞口22に沿って玉流路が形成され、普図始動口18に連続して入賞することが期待される。電チュー19及び各始動口20,21には開放状態で玉流路に突出する羽根役物が設けられており、羽根役物が開放した場合は電チュー19や各始動口20,21への入賞率が高くなる。
【0024】
普図始動口18に入賞すると普図抽選が行われる。普図抽選により普図当選すると、電チュー19の羽根役物が開放し、電チュー19に入賞した場合または所定時間入賞しない場合は羽根役物が閉鎖する。電チュー19内部には、入賞した玉を振分ける振分装置、当該振分装置により振分けられた玉が入賞する第1作動口及び第2作動口(いずれも図示せず)が設けられている。後述する特図による大当り後の時短状態では、当選した特図の種類に応じて振分装置の作動パターンが変化することで遊技性が変化する。振分装置の作動パターンは、電チュー19入賞後に第1作動口及び第2作動口の何れへの入賞が容易となるかを区別して振分けるように決定されている。
【0025】
振分装置により第1作動口に入賞した場合、第1作動口に対応する第1右始動口20に設けられた羽根役物が開放し、第1右始動口20に入賞(特
図1入賞)することで羽根役物が閉鎖する。
振分装置により第2作動口に入賞した場合、第2作動口に対応する第2右始動口21に設けられた羽根役物が開放し、第2右始動口21に入賞(特
図2入賞)することで羽根役物が閉鎖する。
【0026】
第1右始動口20及び第2右始動口21への入賞に応じて特図抽選を行う。特図としては特
図1(第1特別図柄)及び特
図2(第2特別図柄)が設定されており、第1右始動口20への入賞に応じて特
図1による特図抽選(以下、特
図1抽選)を行い、第2右始動口21への入賞に応じて特
図2による特図抽選(以下、特
図2抽選)を行う。特
図1抽選は、ヘソの始動口17に入賞した場合にも行われる。
【0027】
特
図1抽選では1/200の確率で大当り(以下、第1大当り。第1大当り遊技)に当選する。特
図2抽選では1/200の確率で大当りに当選し、さらに1/1.005の確率で小当りに当選する。
小当りでは開閉入賞装置23に設けられた図示しない羽根役物が開閉する。開閉入賞装置23の内部にはV入賞口(特定領域)が設けられており、そのV入賞口に玉が入賞した場合は、大入賞口22の開閉を伴う大当りが当選する。この場合、開閉入賞装置23に入賞した玉はほぼ1/1の確率でV入賞口に入賞して大当りが当選する。従って、特
図2抽選ではほぼ1/1(≒1/200+1/1.005)の確率で大当りか小当りに当選し、小当りではほぼ1/1の確率で大当りに当選することから、特
図2抽選ではほぼ大当り(以下、第2大当り。第2大当り遊技)に当選する。
【0028】
大当りでは当選した特図の種類に応じたラウンド(以下、R)だけ大入賞口22が開放する。開放回数は、特
図1抽選による大当り時はすべて4R、特
図2抽選による大当りまたは小当り経由の大当り時は10Rまたは4Rで、Rの振分はそれぞれ75%、25%である。なお、1Rの上限入賞数は10個である。
【0029】
第1大当り及び第2大当り終了後は電チュー19への入賞が容易になる時短状態(入賞容易状態)が付与される。時短状態での時短回数(図柄変動回数)は大当りに応じて異なり、第1大当り時は100回、第2大当りが10R大当りの場合は1回、第2大当りが4R大当りの場合は10回付与される。
【0030】
時短状態は、大当り終了後に加えて通常状態で天井条件を満たした場合にも付与される。時短状態では、図柄変動時間が通常状態よりも短縮するものの、普図の当選確率が1/1となることで、電チュー19への入賞率が高くなる状態(入賞容易状態)である。大当り後の時短状態は、大当り当選時の特図の種類によって電チュー19内部に設けられた振分装置の開放パターンの当選確率が変化する。
【0031】
即ち、第1大当り後の時短状態では第1作動口に入賞しやすい開放パターンの当選確率が高くなる。一方、第2大当り当選後の時短状態では特
図2抽選と同時に行われる大当りR数の抽選に応じて開放パターンの当選確率が変化し、4R大当り時は第1作動口に入賞しやすい開放パターンが当選し、10R大当り時は第2作動口に入賞しやすい開放パターンが必ず当選する。
【0032】
図4は、大当り当選後の時短状態における電チュー19の振分装置の振分を示している。第1大当りは4R大当りであり、第1大当り後の時短状態では時短が100回付与される。時短状態における普図当選確率は1/1であり、普図入賞した場合は必ず普図当選して電チュー19が所定時間開放する。普図当選時は997/1000の確率で第1作動口に入賞する開放パターンが当選し、3/1000の確率で第2作動口に入賞する開放パターンが当選する。つまり、電チュー19に入賞した場合はほぼ第1作動口に入賞する。
【0033】
第2大当りが10R大当りの場合、付与される時短回数は1回であり、普図当選時の開放パターンの振分は第2作動口に必ず入賞する開放パターンが当選し、電チュー19に入賞した玉は第2作動口に必ず入賞する。時短状態は、時短が1回消費するか、第2作動口に入賞することで終了する。この場合、右打ちでは電チュー19に入賞することから、時短状態は第2作動口に入賞して終了するのが通常である。
第2大当りが4R大当りの場合、付与される時短回数は10回であり、普図当選時の開放パターンの振分は特
図1抽選時と同様の振分である。
【0034】
時短状態では右打ちを行うようになっており、右打ちでは普図始動口18に連続して入賞するので、時短状態となると直ちに普図当選して電チュー19が開放して入賞する。時短状態では電チュー19に内蔵された第1作動口にほぼ入賞することから、第1右始動口20が開放して入賞することで特
図1抽選が行われると同時に図柄変動を開始する。
【0035】
図柄変動中に特図に対応する始動口に入賞した場合は特図抽選が保留される。特図抽選を保留可能な入賞個数(以下、保留数)は、ヘソの始動口17及び第1右始動口20に対応する特
図1抽選並びに第2右始動口21に対応する特
図2抽選でそれぞれ4個ずつである。
第1大当り後の時短状態において特
図1抽選の保留と特
図2抽選の保留(第2大当り遊技の発生権利)との両方が生じた場合は特
図1抽選の保留を優先して消化し、時短を100回消化するまで特
図2抽選の保留は消化されない。時短状態で特
図2抽選の保留があり、かつ第1大当り終了後に時短を100回消化することが「特定条件が成立」することに相当する。
【0036】
時短状態では図柄変動時間が通常状態よりも短くなるものの、右打ちでは普図入賞により特図抽選が連続して行われるので、図柄変動中に特
図1抽選が複数保留される。このように特
図1抽選が保留された状態で図柄変動が終了すると、次の図柄変動が連続して発生する。更に図柄変動中であっても普図抽選は行われるので、例えば1回の図柄変動中に4回の普図抽選が行われるとすると、図柄変動100回が連続して行われる場合は普図抽選が400回連続して行われることになる。なお、大当り中は普図抽選が無効化されるようになっているので、特
図1抽選が保留されるのは図柄変動中のみである。
一方、電チュー19の第2作動口への振分率は3/1000=1/333と極めて低いが、普図抽選が400回行われた場合は第2作動口に入賞して特
図2抽選が保留されることを期待できる。
【0037】
第1大当り後の時短状態が終了(時短100回消化)した場合又は特
図1抽選の保留が無いまま特
図1抽選の図柄変動が終了した場合に特
図2抽選が保留されていた場合は、特
図2抽選が行われてほぼ第2大当りに当選する。第2大当りに当選した場合は同時に大当りR数が抽選され、当選した大当りR数により時短回数及び普図当選時の開放パターンの振分が変化する。
【0038】
上述したように特
図2抽選ではほぼ第2大当りに当選し、その第2大当りの3/4は10R大当りに当選し、さらに第2大当り後の時短状態でほぼ特
図2抽選が行われることから、第1大当り後の時短状態で特
図2抽選が保留された場合は、連荘状態がほぼ継続することになる。従って、本実施形態では、第1大当り後の時短状態で特
図2抽選が少なくとも1回保留されることを条件として一連の連荘状態を創出することができるので、例えば確率変動機のような大当り確率が高確率状態となる確率変動機能を搭載していないにも関わらず、遊技者に対しては大当り確率が高確率状態となっているように思わせることができる。
【0039】
遊技機1の遊技フローについて
図5を参照して説明する。
図5は本発明に関連した流れのみを示している。
(1)通常状態において、ヘソの始動口17に入賞すると、特
図1抽選を行うと同時に図柄変動を開始する。
(2)特
図1抽選に当選すると図柄変動を終了して特
図1に対応する図柄を表示し、大入賞口22を4R開放することで第1大当りを発生する。
【0040】
(3)第1大当りが終了すると時短状態となり、時短100回が付与される。時短状態では、図柄変動時間が通常状態よりも短くなり、さらに普図抽選の当選確率が1/1となる。普図入賞すると普図当選して電チュー19が開放し、電チュー19に入賞した玉が第1作動口に入賞すると、第1右始動口20が開放する。
【0041】
(4)第1右始動口20に入賞すると、特
図1抽選を行うと同時に図柄変動を開始する。図柄変動中に第1右始動口20に入賞すると特
図1抽選が保留され、図柄変動が終了すると保留している特
図1抽選が行われるので、図柄変動が連続して行われる。
(5)特
図1抽選により第1大当りに当選した場合は、第1大当りとなる。第1大当りが終了すると、時短状態となって時短100回が再度付与される。時短状態で特
図1抽選に再当選した場合、第1大当り消化後に時短100回が再度付与される。
【0042】
(6)普図当選して電チュー19が開放した場合において第2作動口への入賞率は極めて低いものの、時短状態における普図抽選の回数が多いことから入賞することがある。第2作動口に入賞すると、第2右始動口21が開放して入賞するが、時短状態では特
図1抽選を優先して行うため、特
図2抽選を保留する(第2大当り遊技を保留、ループストック)。即ち、時短状態が終了(時短100回消化)する又は特
図1抽選の保留が無いまま特
図1の図柄変動が終了するまで特
図2抽選が行われることはない。また、時短状態で第1大当りに当選した場合であっても特
図2抽選の保留が消滅することはない。特
図2抽選が保留されることなく時短状態が終了すると通常状態に戻る。
【0043】
(7)特
図2抽選を保留した状態で時短状態が終了した場合は、特
図2抽選を行う。
(8)特
図2抽選ではほぼ第2大当りに当選し、第2大当りに当選した場合は同時に大当りR数が抽選され、当選したR数に応じて時短状態が変化する。
(9)第2大当りが4R大当りであった場合は、時短が10回付与される。このとき、(3)の時短状態で特
図2抽選の保留があれば特
図2抽選を行うようになる(ストック消費)。つまり、特
図2抽選の保留がある限りは特
図2抽選を行い、特
図2抽選が保留されていない場合は通常状態に戻る。
【0044】
一方、(3)の時短状態と同様な振分に従って、電チュー19に入賞した場合は、ほぼ第1作動口に入賞することで第1右始動口20に入賞する。特
図2抽選の保留がない状態で第1右始動口20に入賞した場合は特
図1抽選が行われることになる。この場合、第1大当りに当選する確率は極めて低く時短10回では特
図1当選することはほぼないことから、時短状態は4R大当りで終了する。なお、
図5では示していないが第1大当りに当選した場合は第1大当りとなり、第1大当り後に(3)の時短状態に戻る。
【0045】
(10)第2大当りが10R大当りであった場合は、時短状態の振分に従って、時短が1回付与されほぼ第2作動口に入賞する。時短が1回行われるか、第2作動口に入賞すると時短状態は終了する。第2作動口への入賞に応じて第2右始動口21が開放し、第2右始動口21に入賞した場合は、(7)に戻って特
図2抽選を行う(ループ継続)。
【0046】
上述したような動作の結果、(6)で特
図2抽選の保留(以下、ループストック)を獲得し、(8)の第2大当りが4R大当りであった場合にループストックを消化することによる第2大当り(ストック消費による大当り)に当選することと、(8)の第2大当りが10R大当り(ループ継続による大当り)であることとで、一連の連荘状態を創出することができる。なお、ループストックできる最大数は、特
図2抽選の保留の上限と同数の4個である。
【0047】
図5に示した遊技フローに記載した通り、本実施形態における遊技機1では、ループストックがあるとほぼ第2大当りに当選し、さらに第2大当りのR数の振分で10R大当りに当選する限り特
図2抽選を行うことができる。つまり、時短状態で保留したループストック数に応じて、獲得できる大当り回数が変化する。
このような遊技性を遊技機1が有することから、遊技場管理者や遊技者にとって、ループストック数やその後の大当りの数を把握することは遊技機1の遊技性を把握する上で非常に重要となる。即ち、連荘突入率やストック獲得数、ストック毎の出玉やストック毎の連荘数を把握できるようにする必要がある。
【0048】
このような事情から、本実施形態では、管理装置6により連荘状態に関する情報を管理可能とした。
管理装置6は、大当り特定手段の機能により、大当りが発生した場合は第1大当りか第2大当りかを特定する。
図6は、管理装置6の大当り特定手段の動作を示すフローチャートである。大当り特定手段は、大当りが発生した場合は(S101)、遊技状態は通常状態かを判定し(S102)、通常状態の場合は(S102:YES)、特定条件を満たしていないため、第1大当りを特定する(S103)。
【0049】
遊技状態が通常状態でなく(S102:NO)、第1大当り終了から時短を所定数(100回)消化していない場合も(S104:NO)、特定条件を満たしていないため、第1大当りを特定する(S103)。この場合、連荘状態となるためのループストックを獲得していないことになる。
一方、第1大当り終了から所定数消化していた場合は(S104:YES)、第2大当りを特定する(S105)。この場合、特定条件を満たしており、ループストックを獲得していることから、後述するように連荘期間を特定することができる。
【0050】
図7は、時短状態中にループストックを獲得しない状態で第1大当りを特定する場合のタイムチャートである。通常状態における第1大当り発生後、時短状態に移行する。時短状態において図柄変動(スタート)73回で大当りに当選しており、所定回数(100回)の時短を消化していないことから、第1大当りを特定する。この場合、特定条件を満たしておらず、ループストックを獲得していないことから、連荘期間を特定することはない。
【0051】
図8は、管理装置6の連荘期間特定手段の動作を示すフローチャートである。連荘期間特定手段は、大当りが発生した場合は(S201)、連荘期間中かを判定し(S202)、連荘期間中でない場合は(S202:NO)、大当りの種類を参照して第2大当りかを判定する(S203)。第2大当りでない場合、つまり第1大当りの場合は(S203:NO)、連荘期間の特定を行わない。第2大当りの場合は(S203:YES)、連荘期間を特定する(S204)。
次の大当りが発生した場合は(S201)、連荘期間中であるので(S202:YES)、連荘期間の特定を維持する(S205)。
【0052】
図9は、連荘期間を特定する場合のタイムチャートである。通常状態における第1大当り発生後、時短状態に移行する。時短状態を100回消化した場合、101回目は特
図2抽選を行うことで大当りに当選する。この場合、所定回数の時短を消化しているため、連荘期間を特定する。つまり、ループストックを獲得したと判定できる。
【0053】
第2大当りを特定した場合、第2大当りは、ストック消費による大当りの場合と、ループ状態による大当りの場合とがあることから、何れの場合を契機とする大当りかを判定する必要がある。そこで、ループ状態で第2大当りが発生した場合は、当該第2大当りを第1大当り終了後に特定条件が成立することにより保留した第2大当り(ループストック消費による大当り、第1大当り遊技終了後に特定条件が成立することにより保留する第2大当り遊技)と、第2大当り終了後の時短状態で新たに保留した第2大当り(ループ継続による大当り、第2大当り遊技終了後に新たに保留する第2大当り遊技)との何れから移行した特
図2抽選を契機として発生したものであるか判定する。
【0054】
図10は、管理装置6の第2大当り遊技判定手段の動作を示すフローチャートである。第2大当り遊技判定手段は、第2大当りが発生した場合(S301)、当該第2大当りの前に発生した大当りが第2大当りであったかを判定する(S302)。第2大当りでない場合、つまり第1大当りの場合(S302:NO)は、第1大当り後の時短状態から移行した特
図2抽選を契機とした発生したものであり、まだループ状態ではないことから、第2大当りの判定を行わず処理を終了する。
【0055】
前回発生した大当りが第2大当りであった場合は(S302:YES)、ループ状態であるから、前回の第2大当り終了から今回の第2大当りが発生するまでに入賞信号を入力したかを判定する(S303)。入賞信号を入力しなかった場合は(S303:NO)、今回の第2大当りは第1大当り終了後の時短状態で保留した特
図2抽選を契機とする第2大当り(ストック消費による大当り)と判定する(S304)。一方、入賞信号を入力した場合は(S303:YES)、第2大当り後の時短状態で新たに保留した第2大当りと判定する(S304)。
【0056】
管理装置6は、上記各手段の判定結果により遊技機1で発生する特賞履歴を管理している。
図11は特賞履歴の一例を示しており、以下の項目が設定されている。
No.:特賞履歴の項番
特賞:特賞の種類
大当り:初当り
確変:時短状態での大当りで連荘状態中の大当り
時短:時短状態での大当りで連荘状態最後の大当り
時刻:対応する特賞が発生した時刻
スタート:対応する特賞が発生した際の図柄変動回数で、大当り発生により初期化
差玉:対応する特賞で得られる差玉数(遊技情報)
状態:遊技機1の状態
なお、初当りとは、通常状態で当選した第1大当りを意味する。
【0057】
図11に示す特賞履歴1を用いて、一連の連荘状態について説明する。
No.1では、通常状態において図柄変動(スタート)215回で大当りが発生したことを示している。この大当り消化後は時短100回を消化するが、時短85回消化した時点でNo.2の大当りが発生する。本実施形態では時短100回以内においては第1大当りしか発生しないため、当該大当りは第1大当りである。
【0058】
時短100回を消化した101回目にNo.3の大当りが発生しており、差玉が1400個且つNo.4の大当りが図柄変動1回目で発生しているため当該No.3の大当りは第2大当りであることを特定できる(連荘期間特定手段)。
以降同様にしてNo.23まで大当りが繰り返される。No.23の大当りが終了した後、図柄変動10回を超えて大当りが発生していないため、当該No.23の大当り(4R大当り)で一連の連荘状態が終了したと判定できる。
通常状態での大当り、または時短状態での第1大当り後100回を超えても大当りが発生しなかった場合は連荘状態が発生しなかった、即ち、No.24に示すように第2大当りが発生しなかったことを特定できる。
【0059】
図12は管理装置6が管理する特賞履歴2を示しており、管理装置6は、特賞履歴2から一連の連荘状態毎にグループ化し、各連荘グループにおける遊技情報を管理する。さらに、特賞履歴2による一連の連荘状態における各状態の遊技判定により、初当り時のループ状態突入回数、ループ状態突入率、ループストック獲得回数、総連荘数、総差玉数を算出する。また、連荘突入あたりの各平均数値も算出する(連荘突入率算出手段)。
【0060】
ここで、管理装置6は、上述したように一連の連荘状態中においてストック消費による第2大当りとループ継続による第2大当りとを区別して判定可能である(第2大当り遊技判定手段)。この場合、遊技機側から出力される遊技信号の種類(大当り信号や始動信号)や入力の有無、遊技信号の出力されるタイミング(大当り終了から次の大当りが発生するまでの間隔)で判定可能であるが、大当り時に点灯するランプの点灯を光センサ等により検知した検知信号によって判定したりする等、何れの判定方法を採用してもよい。
【0061】
図13は特賞履歴2で示される連荘状態の個別情報を示しており、以下の項目が設定されている。
連荘:初当りの回数
突入:初当り時にループストックを1個以上獲得したか否か(ループ状態に突入したか)を示し、突入数を初当りの合計回数で除すことでループ突入率(連荘突入率)を算出可能
ストック数:ループストック獲得回数(遊技情報)
総連荘数:初当り時の総連荘回数(遊技情報)
総差玉数:初当り時の総差玉数(遊技情報)
合計:各項目の総合計
平均:突入に対する平均で、各項目の合計を突入回数で除した値
【0062】
管理装置6は、ストック数毎の各遊技情報を管理しており、遊技場管理者に対して表示可能である。また、管理装置6で管理しているストック数毎の平均連荘数や平均差玉数等に関する情報を情報表示装置3に表示することができる(表示手段)。
【0063】
図14は、管理装置6で管理するストック数あたりの集計情報を示しており、以下の各項目が設定されている。
期間:特定の期間を指定でき、任意の日付も指定可能
機種:遊技機の機種名
台番:対応する遊技機の台番を任意に指定でき、オールを指定するとすべて集計
初当り数:指定期間の初当り数の合計
ストック数:ストック数
発生数:対応するストック数が発生した回数
発生割合:初当りに対する対応するストックが発生する割合
総連荘数:対応するストック数での総連荘数
平均連荘数:総連荘数を対応するストック数の発生数で除した値で、当該ストック数が発生した際の期待連荘数
総差玉数:対応するストック数での総出玉数
平均差玉数:総出玉数を対応するストック数の発生数で除した値
平均ストック:ループ突入に対するストック数の平均値
遊技場管理者は、ストック数に応じて遊技情報の傾向を分析することで遊技機1の遊技傾向を把握することが可能となる。
【0064】
管理装置6は、特
図2抽選のループストック数毎の例えば過去1週間(所定期間)の過去最高連荘数(最高発生回数)を管理している。
特
図2抽選のループストック数は遊技結果を予測する上で非常に重要な事項である。つまり、遊技機1によってループストック数が1個であっても長期間連荘期間が継続する傾向を呈する場合もあれば、ループストック数が4個であっても短期間で連荘期間が終了する傾向を呈する場合もある。
【0065】
そこで、管理装置6は、ループストック数毎の過去最高連荘数を管理しており、管理している遊技情報を遊技場管理者に対して表示可能である。
図15は、所定期間が過去3日間である場合に管理装置6における特
図2抽選のループストック別の過去最高連荘数を示している。
遊技場管理者は、管理装置6で管理する遊技情報を分析することで遊技場の営業戦略に役立てることができる。
【0066】
管理装置6は、管理する遊技情報を情報表示装置3に表示可能である。遊技者は、情報表示装置3に表示された遊技情報を把握し、自身のループストック数が少ない場合であっても、過去長期間に亘って連荘期間が継続している遊技情報を確認することで遊技に期待感を持つようになる。
【0067】
図16は、情報表示装置3における表示例を示しており、以下の項目が設定されている。
大当り:当選した大当り総数(本日、一日前、二日前)
ループ突入:初当り時に特
図2抽選のループストックを1個以上獲得した回数(ループ状態に突入した回数)(本日、一日前、二日前)
スタート:大当り終了から現在までの図柄変動数であり、累計スタートは全状態での図柄変動数の累計
初当り:通常状態で発生した第1大当り数
初当り確率:通常状態で初当りが発生した確率
ループ突入率:初当りに対するループ突入の割合
平均ストック数:ループ突入に対するループストックの数
遊技者は、情報表示装置3に表示された実績を把握することで戦略的に遊技機1の選択を行うことができるようになる。
【0068】
管理装置6は、集計した情報を基に、特定の期間における初当りに対するストック数を情報表示装置3に表示可能である。
図17は、情報表示装置3における特定の期間(例えば1週間)における初当りに対する特
図2抽選のストック数の表示例である。情報表示装置3に表示する数値は、遊技場毎、遊技島毎、機種毎、種別毎の何れであっても表示可能である。
遊技者は、情報表示装置3に表示された初当りに対するストック数を把握することで戦略的に遊技機1の選択を行うことができるようになる。
【0069】
このような実施形態によれば、次の効果を奏することができる。
管理装置6は、遊技者にとって有利度合いが異なる大当り遊技を発生可能であり、特定条件を満たすことで有利な大当り遊技が発生可能な遊技機であっても、有利な大当り遊技が発生したか否かによって遊技情報を区別して収集することで、遊技状態に応じた遊技情報を適切に管理することができる。
【0070】
初当りに対する連荘状態への突入率を算出できるようにしたので、遊技機1の遊技情報を適切に管理することができるようになり、遊技場の営業に役立てることができる。
第2大当り遊技を保留する状態によって何れの状態で大当りを保留したかを区別して遊技情報を収集することで、連荘期間における遊技情報が何れの大当り発生によるものかを区別して管理できるようにしたので、遊技機1の遊技情報を適切に管理することができるようになり、遊技場の営業に役立てることができる。
【0071】
第2大当り遊技を保留する状態によって何れの状態で大当りを保留したかを区別して遊技情報を収集することで、第1大当り遊技終了後に保留した第2大当り遊技の発生回数毎に過去最高連荘数を管理できるようにしたので、遊技機1の遊技情報を適切に管理することができるようになり、遊技場の営業に役立てることができる。
【0072】
遊技者にとって有利度合いが異なる大当り遊技を発生可能であり、特定条件を満たすことで有利な大当り遊技が発生可能な遊技機であっても、有利な大当り遊技が発生したか否かによって遊技情報を区別して収集し、遊技状態に応じた遊技情報を適切に表示することができるので、遊技者に対して遊技情報を適切に表示することができ、遊技者は自身の遊技機選択に活かすことができる。
【0073】
第2大当り遊技を保留する状態によって何れの状態で大当りを保留したかを区別して遊技情報を収集することで、連荘期間における遊技情報が何れの大当り発生によるものかを区別して表示できるようにしたので、遊技者に対して遊技情報を適切に表示することができ、遊技者は自身の遊技機選択に活かすことができる。
【0074】
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、次のように変形または拡張したり、各変形例を上記実施形態と組み合せたり、各変形例を組み合わせるようにしてもよい。
第2大当りを特定するための条件である所定数は1種類でなく2種類以上あってもよく、その場合特定するための条件である所定数を管理装置6により任意に設定可能としてもよい。また、特定した大当り後に発生した大当りを用いて特定してもよく、大当り発生までに要した図柄変動数やR数を参照してもよい。
【0075】
遊技フローに関しては本実施形態に限定されるものでなくてもよい。第2大当り確率が小当りにより相対的に向上する遊技機を例示したが、大当り確率を向上させるためにはどのような構成を採用してもよい。
また、特
図2抽選による第2大当りの当選確率がほぼ1/1となるような構成を想定しているが、普図当選時の振分を調整することで第2作動口への入賞率に応じて第2大当り確率を好適に変更してもよい。
管理装置6や情報表示装置3で行う処理の一部、またはすべてを中継装置4で行ってもよい。
【0076】
対象となる遊技機としてパチンコ遊技機を例示したが、どのような遊技機を対象としてもよく、遊技媒体を情報のみで管理する所謂封入式パチンコ遊技機等にも採用することができる。
初期化条件(大当り後または初期化操作後)成立後、低確率状態の特図抽選に所定回数連続して非当選の場合、特典が付与される構成を有する遊技機を採用してもよい。
【符号の説明】
【0077】
図面中、1は遊技機、3は情報表示装置(遊技情報収集手段、連荘期間特定手段、表示手段、連荘突入率算出手段)、6は管理装置(遊技情報収集手段、連荘期間特定手段、出力手段、第2大当り遊技判定手段、連荘突入率算出手段)である。