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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022148477
(43)【公開日】2022-10-06
(54)【発明の名称】コイル部品
(51)【国際特許分類】
   H01F 27/30 20060101AFI20220929BHJP
   H01F 17/04 20060101ALI20220929BHJP
【FI】
H01F27/30 101C
H01F27/30 160
H01F17/04 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021050183
(22)【出願日】2021-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】000107804
【氏名又は名称】スミダコーポレーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137589
【弁理士】
【氏名又は名称】右田 俊介
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 健之
【テーマコード(参考)】
5E043
5E070
【Fターム(参考)】
5E043FA04
5E070AB01
5E070BA08
5E070CA12
5E070DB06
(57)【要約】
【課題】磁性コアとボビン部との所望の位置関係を容易に実現することが可能な構造のコイル部品を提供する。
【解決手段】コイル部品100は、挿通孔36を有するボビン部30と、挿通孔36に挿入されている挿入部15と、ボビン部30の外部に配置されている外側配置部と、を有する磁性コア10と、ボビン部30に巻回されているコイル70と、ボビン部30の上部を覆っているカバー部材80と、を備えており、カバー部材80は、磁性コア10を位置決めする位置決め突起部86を有し、位置決め突起部86は、外側配置部の外面に沿って配置されて挿通孔36の軸方向において外側配置部がボビン部30から遠ざかることを規制しているか、又は、外側配置部の内面とボビン部30との間に配置されて挿通孔36の軸方向において外側配置部がボビン部30に近づくことを規制している。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
挿通孔を有するボビン部と、
前記挿通孔に挿入されている挿入部と、前記ボビン部の外部に配置されている外側配置部と、を有する磁性コアと、
前記ボビン部に巻回されているコイルと、
前記ボビン部の上部を覆っているカバー部材と、
を備え、
前記カバー部材は、前記磁性コアを位置決めする位置決め突起部を有し、
前記位置決め突起部は、前記外側配置部の外面に沿って配置されて前記挿通孔の軸方向において前記外側配置部が前記ボビン部から遠ざかることを規制しているか、又は、前記外側配置部の内面と前記ボビン部との間に配置されて前記挿通孔の軸方向において前記外側配置部が前記ボビン部に近づくことを規制しているコイル部品。
【請求項2】
前記位置決め突起部は、前記挿通孔の軸方向において前記外側配置部が前記ボビン部に近づく方向に前記外側配置部の外面を押さえ付けている請求項1に記載のコイル部品。
【請求項3】
前記磁性コアは、互いに対向して配置されているとともに相互に組み合わされている第1磁性コア及び第2磁性コアを含み、
前記第1磁性コアと前記第2磁性コアとのうちの少なくとも一方が前記挿入部を有し、
前記第1磁性コアと前記第2磁性コアとの双方が前記外側配置部を有し、
前記位置決め突起部は、前記第1磁性コアの前記外側配置部を前記ボビン部側に押さえ付けており、
前記第1磁性コアの前記外側配置部において前記第2磁性コアの前記外側配置部と対向する面は、前記ボビン部に対して接触しており、
前記第2磁性コアの前記外側配置部において前記第1磁性コアの前記外側配置部と対向する面と前記ボビン部との間には間隙が形成されている請求項2に記載のコイル部品。
【請求項4】
前記カバー部材は、
前記ボビン部の上方を覆う天面部と、
前記天面部の周縁部から下方に延出している下方延出部と、
を有し、
前記下方延出部の下端部に前記位置決め突起部が形成されている請求項2又は3に記載のコイル部品。
【請求項5】
前記位置決め突起部において、前記第1磁性コアの前記外側配置部と対向する面は、上方に向けて当該外側配置部に近づく方向に傾斜している傾斜面を有する請求項4に記載のコイル部品。
【請求項6】
前記カバー部材は、前記天面部の周縁部から下方に延出している第2下方延出部を有し、
前記第2下方延出部は、係合爪を有し、
前記係合爪が前記ボビン部に対して係合している請求項4又は5に記載のコイル部品。
【請求項7】
前記カバー部材は、前記下方延出部を間に挟む一対の前記第2下方延出部を有する請求項6に記載のコイル部品。
【請求項8】
前記カバー部材は、
前記ボビン部を基準として前記下方延出部と同じ側に配置されている前記第2下方延出部と、
前記ボビン部を基準として前記下方延出部とは反対側に配置されている前記第2下方延出部と、
を有する請求項6又は7に記載のコイル部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コイル部品に関する。
【背景技術】
【0002】
コイル部品としては、例えば、特許文献1に記載のものがある。
特許文献1のコイル部品は、ボビン部(同文献にはボビンと記載)と、ボビン部に巻回されているコイルと、ボビン部に挿通されている磁性コア(同文献にはコア部と記載)と、を備えて構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-212355号広報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願発明者の検討によれば、特許文献1のコイル部品の構造では、ボビン部と磁性コアとの位置関係を所望の位置関係にする観点で、改善の余地がある。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、ボビン部と磁性コアとの所望の位置関係を容易に実現することが可能な構造のコイル部品を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、挿通孔を有するボビン部と、
前記挿通孔に挿入されている挿入部と、前記ボビン部の外部に配置されている外側配置部と、を有する磁性コアと、
前記ボビン部に巻回されているコイルと、
前記ボビン部の上部を覆っているカバー部材と、
を備え、
前記カバー部材は、前記磁性コアを位置決めする位置決め突起部を有し、
前記位置決め突起部は、前記外側配置部の外面に沿って配置されて前記挿通孔の軸方向において前記外側配置部が前記ボビン部から遠ざかることを規制しているか、又は、前記外側配置部の内面と前記ボビン部との間に配置されて前記挿通孔の軸方向において前記外側配置部が前記ボビン部に近づくことを規制しているコイル部品が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ボビン部と磁性コアとの所望の位置関係を容易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係るコイル部品の斜視図である。
図2】実施形態に係るコイル部品の分解斜視図である。
図3】実施形態に係るコイル部品の正面図である。
図4】実施形態に係るコイル部品の平面図である。
図5】実施形態に係るコイル部品の側面図である。
図6図4のA―A線に沿った断面図である。
図7図4のB―B線に沿った断面図である。
図8図8(a)、図8(b)及び図8(c)は実施形態におけるカバー部材を示しており、このうち図8(a)は斜視図、図8(b)は正面図、図8(c)は底面図である。
図9】実施形態の変形例1に係るコイル部品の斜視図である。
図10】実施形態の変形例1に係るコイル部品の側断面図である。
図11図11(a)、図11(b)及び図11(c)は実施形態の変形例1におけるカバー部材を示しており、このうち図11(a)は斜視図、図11(b)は正面図、図11(c)は底面図である。
図12】実施形態の変形例2に係るコイル部品の側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図1から図12を用いて説明する。
なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
【0010】
図1から図8(c)のいずれかに示すように、本実施形態に係るコイル部品100は、挿通孔36を有するボビン部30と、挿通孔36に挿入されている挿入部15と、ボビン部30の外部に配置されている外側配置部(本実施形態の場合、基部12)と、を有する磁性コア10と、ボビン部30に巻回されているコイル70と、ボビン部30の上部を覆っているカバー部材80と、を備えている。
カバー部材80は、磁性コア10を位置決めする位置決め突起部86を有する。本実施形態の場合、位置決め突起部86は、外側配置部の外面に沿って配置されて挿通孔36の軸方向において外側配置部がボビン部30から遠ざかることを規制している。
【0011】
図7に示すように、本実施形態の場合、磁性コア10は、位置決め突起部86によって、ボビン部30に対して挿通孔36の軸方向における一方側に片寄せされている。
ここで、「片寄せ」とは、位置決め突起部86が、挿通孔36の軸方向において、磁性コア10を一方向側に寄せた状態で、当該磁性コア10が他方向に移動してしまうことを規制していることを意味している。より詳細には、位置決め突起部86は、挿通孔36の軸方向において、磁性コア10の一方側とボビン部30との間の間隙と、磁性コア10の他方側とボビン部30との間の間隙とのうち、磁性コア10の他方側とボビン部30との間の間隙の方が、磁性コア10の一方側とボビン部30との間の間隙よりも大きい状態としている。
また、コイル部品100が、例えば、一対の磁性コア10を備えている場合、ここでの外側配置部は、一対の磁性コア10のうち、位置決め突起部86が配置されている側の磁性コア10が有する外側配置部を意味している。
【0012】
本実施形態によれば、挿通孔36の軸方向において外側配置部がボビン部30から遠ざかることを規制している。より詳細には、位置決め突起部86は、挿通孔36の軸方向において、磁性コア10を一方向に片寄せした状態で、当該磁性コア10が他方向に移動してしまうことを規制している。このため、ボビン部30と磁性コア10との所望の位置関係を容易に実現することができる。より詳細には、後述するように、磁性コア10の内面とボビン部30との間に間隙96が形成されるので、磁性コア10の膨張又は収縮を許容することができる。よって、磁性コア10にストレスが付与されてしまうことを抑制できる。
更には、位置決め突起部86によって、ボビン部30と磁性コア10との所望の位置関係を容易に実現することができるので、コイル部品100の製造工程において、専用の治具を用いることなく、ボビン部30に対する磁性コア10の位置決めを容易に行うことができる。よって、コイル部品100の製造容易性を向上させることができる。
【0013】
以下の説明では、上下方向をZ方向と称する。下(下方)は、後述する端子部60(図1等)が配置されている側、すなわちコイル部品100が実装される実装面側である。ただし、コイル部品100の製造時や使用時における各部の位置関係(特に上下の位置関係)は、本明細書で説明する位置関係に限らない。
挿通孔36の軸方向は、Z方向に対して直交する方向に延在している。挿通孔36の軸方向をY方向と称し、Y方向における一方を前(前方)と称し、他方を後(後方)と称する。
また、Y方向とZ方向との双方に対して直交する方向をX方向と称し、X方向における一方を右(右方)と称し、他方を左(左方)と称する。
これらの方向については、各図に示している。
更に、Y方向において、挿通孔36の軸方向における中心位置がある側を内方(内側)と称し、内方とは反対側を外方(外側)と称する。同様に、X方向において、挿通孔36の左右方向における中心位置がある側を内方(内側)と称し、内方とは反対側を外方(外側)と称する。
また、Z方向に対して直交する向き(方向)を水平(水平方向)と称し、Z方向に沿う向き(方向)を鉛直(鉛直方向)と称する。
【0014】
ここで、本実施形態の場合、位置決め突起部86は、挿通孔36の軸方向において外側配置部がボビン部30に近づく方向に外側配置部の外面(本実施形態の場合、第1磁性コア11aの基部の外面12b)を押さえ付けている。
これにより、位置決め突起部86は、挿通孔36の軸方向において、磁性コア10をボビン部30側に片寄せした状態で、当該磁性コア10がボビン部30に対して相対的に変位してしまうことを規制できる。
【0015】
磁性コア10は、例えば、互いに対向して配置されているとともに相互に組み合わされている第1磁性コア11a及び第2磁性コア11bを含み、第1磁性コア11aと第2磁性コア11bとのうちの少なくとも一方が挿入部15を有し、第1磁性コア11aと第2磁性コア11bとの双方が外側配置部を有する。
本実施形態の場合、磁性コア10は、例えば、前後一対のコア部材、すなわち前側に配置されている第1磁性コア11aと、後側に配置されている第2磁性コア11bと、を備えている。
より詳細には、第1磁性コア11a及び第2磁性コア11bの各々は、例えば、いわゆるEコアであり、平面形状がE字状に形成されている(図4参照)。
第1磁性コア11aは、左右方向に延在している基部12と、基部12の両端部からそれぞれ後方に突出している一対の外脚部13と、基部12の中間部から後方に突出している挿入部15と、を備えている。なお、基部12からの外脚部13及び挿入部15の突出方向は、挿通孔36の軸方向と同方向となっている。
基部12は、例えば、左右に長尺であるとともに、軸方向に対して直交する横断面形状が矩形状の角柱状に形成されている。基部12において、軸回りに配置されている4面のうち2面は、それぞれ水平な上面及び下面であり、残りの2面のうち一方(以下、内面12a)はボビン部30側を向いており、他方(以下、外面12b)はボビン部30の反対側を向いている。本実施形態の場合、基部12の内面12aが第1磁性コア11aの内側面を構成しており、基部12の外側面12dが第1磁性コア11aの外側面を構成している。
各外脚部13及び挿入部15は、例えば、前後に長尺であるとともに、軸方向に対して直交する横断面形状が矩形状の角柱状に形成されている。基部12において、軸回りに配置されている4面のうち2面は、それぞれ水平な上面及び下面であり、残りの2面のうち一方は右方を向いており、他方は左方を向いている。
基部12、各外脚部13及び挿入部15は、例えば、互いに同一の上下寸法に設定されている。第1磁性コア11aにおいて、基部12の上面と、外脚部13の上面及び挿入部15の上面と、は互いに面一に配置されている。すなわち、第1磁性コア11aにおける全体の上面は、平坦に形成されており、且つ、水平に配置されている。同様に、第1磁性コア11aにおいて、基部12の下面と、外脚部13の下面及び挿入部15の下面と、は互いに面一に配置されている。すなわち、第1磁性コア11aにおける全体の下面は、平坦に形成されており、且つ、水平に配置されている。
【0016】
本実施形態の場合、図2に示すように、第1磁性コア11a及び第2磁性コア11bとの双方が挿入部15を有する。
より詳細には、第2磁性コア11bは、例えば、第1磁性コア11aと同一の形状に形成されている。すなわち、第2磁性コア11bは、基部12と、一対の外脚部13と、挿入部15と、を備えている。基部12は、上面と、下面と、内面12a及び外面12bと、を有する。
第1磁性コア11aとは前後対称に配置されている。
【0017】
第1磁性コア11a及び第2磁性コア11bの各々の各外脚部13の突出方向における先端面は、平坦に形成されており、且つ挿通孔36の軸方向に対して直交する鉛直面となっている。
同様に、第1磁性コア11a及び第2磁性コア11bの各々の挿入部15の突出方向における先端面は、平坦に形成されており、且つ挿通孔36の軸方向に対して直交する鉛直面となっている。
図3に示すように、基部12の内面12a並びに外面12bも、平坦に形成されており、且つコイル70の軸方向に対して直交する鉛直面となっている。第1磁性コア11aの内面と第2磁性コア11bの内側面とは互いに対向しており、第1磁性コア11aの外側面と第2磁性コア11bの外側面とは互いに反対方向を向いている。
【0018】
図2に示すように、コイル部品100は、ボビン部30と端子保持部50とを有する本体部材20と、端子保持部50に保持されている複数の端子部60と、を更に備えている。コイル70を構成する巻線71は、ボビン部30に巻回されている。
【0019】
ボビン部30は、例えば、筒部31と、筒部31の軸方向における両端部にそれぞれ設けられている一対の鍔部40と、を備えている。
筒部31には、軸方向に貫通する挿通孔36を有する角筒形状に形成されている。
筒部31は、例えば、図2に示すように、それぞれ水平に配置されている上壁部及び下壁部と、それぞれ鉛直に配置されている右側壁部及び左側壁部と、を備えて構成されている。
例えば、挿通孔36の内部空間は角柱形状となっている。挿通孔36の内周面の底面(内周底面)及び天面はそれぞれ水平面となっており、挿通孔36の内周面における左側面及び右側面はそれぞれ鉛直面となっている。
【0020】
図2図3及び図4に示すように、ボビン部30は、例えば、一対の鍔部40、すなわち前側に配置されている第1鍔部41と、後側に配置されている第2鍔部42と、を有する。
第1鍔部41及び第2鍔部42の各々は、例えば、筒部31の両端部から筒部31の外周囲に向けて張り出している。
より詳細には、第1鍔部41及び第2鍔部42の各々は、例えば、筒部31の軸方向に対して直交する平板状に形成されている。
第1鍔部41の前後寸法(厚み寸法)は、第2鍔部42の前後寸法(厚み寸法)と同等である。第1鍔部41の左右寸法は、第2鍔部42の左右寸法と同等であり、第1鍔部41の上下寸法は、第2鍔部42の上下寸法と同等である。
また、第1鍔部41の右端面と第2鍔部42の右端面とは互いに面一に配置されており、第1鍔部41の左端面と第2鍔部42の左端面とは互いに面一に配置されている。
【0021】
図2図3及び4に示すように、本体部材20は、端子保持部50として、前側に配置されている第1端子保持部52と、後側に配置されている第2端子保持部55と、を備えている。
第1端子保持部52及び第2端子保持部55の各々は、例えば、左右に長尺で、且つ、上下寸法よりも前後寸法が小さい扁平形状の角柱状に形成されている。
第1端子保持部52は、第1鍔部41の下縁から前方及び左右方向に張り出している。第2端子保持部55は、第2鍔部42の下縁から後方及び左右方向に張り出している。
本実施形態の場合、第1端子保持部52の前後寸法は、第2端子保持部55の前後寸法と同等である。第1端子保持部52の上下寸法は、第2端子保持部55と同等である。第1端子保持部52の左右寸法は、第2端子保持部55の左右寸法と同等である。また、張出部59の下端面の高さ位置は、第1端子保持部52の下端面の高さ位置と同等である。
ただし、第1端子保持部52と第2端子保持部55との互いの寸法関係は、特に限定されず、第1端子保持部52と第2端子保持部55とは互いに異なる寸法であってもよい。
第1端子保持部52及び第2端子保持部55の各々の上面は、平坦に形成されており、水平に配置されている。
第1端子保持部52及び第2端子保持部55の各々は、後述する複数の端子部60を保持している。
【0022】
図4及び図5に示すように、本実施形態の場合、コイル部品100は、コイル70に対して電気的に接続されている複数(例えば、8つ)の端子部60を備えている。
一例として、8つの端子部60のうち、4つの端子部60(以下、第1端子部61)が第1端子保持部52によって保持されており、残りの4つの端子部60(以下、第2端子部62)が第2端子保持部55によって保持されている。
各第1端子部61は、第1端子保持部52において、左右方向に並んで配置されている。同様に、各第2端子部62は、第2端子保持部55において、左右方向に並んで配置されている。
【0023】
各端子部60は、例えば、長尺な棒状(又は板状)の金属部材を折り曲げ形成することにより構成されている。
図2及び図3に示すように、各第1端子部61は、第1端子保持部52に埋設されている上部(不図示)と、第1端子保持部52からそれぞれ外部に露出している下部と、を有する。そして、当該露出している下部が、コイル部品100の実装時に外部接続される外部端子65である。
より詳細には、第1端子部61はその長手方向における中間部で折り曲げられている。第1端子部61の上部は上下に延在しており、第1端子部61の下部は前後方向に延在している。各第1端子部61の外部端子65は、第1端子保持部52の底面から下方に突出し、更に、前方に向けて延出している。
【0024】
例えば、各第2端子部62は、各第1端子部61と前後対称の形状に形成されている。よって、第3端子部63は、第2端子保持部55に埋設されている上部(不図示)と、第1端子保持部52からそれぞれ外部に露出している外部端子65(下部)と、を有する。
【0025】
各端子部60の各々の外部端子65の前後方向における長さ寸法は、例えば、互いに同等の長さ寸法に設定されている。
また、各端子部60を構成している板状の金属部材の厚み寸法は、互いに同等の厚み寸法に設定されている。
【0026】
図2及び図4に示すように、コイル部品100は、例えば、コイル70として、第1コイルと、第2コイルと、を有する。
第1コイル及び第2コイルは、それぞれ巻線71によって構成されている。コイル70の各巻線71は、ボビン部30の筒部31の周囲に巻回されている。筒部31の周囲に巻回された巻線71によって、巻回部72(図2参照)が構成されている。各巻線71の両端部は、それぞれ対応する端子部60に電気的に接続されている。一例として、各巻線71の両端部は、それぞれ巻回部72から引き出され対応する端子部60に対して絡げられることで、当該端子部60に対して電気的に接続されている。なお、巻線71において巻回部72から引き出されている部分や、端子部60に対する巻線71の絡げ部については、図示を省略している。各巻線71が絡げられる部位は、端子部60において端子保持部50から突出している部分(例えば、外部端子65を含むL字状の部分とは別に端子保持部50から突出している部分や、端子部60においてボビン部30に埋設されている部分と外部端子65との間の部分)であってもよいし、端子部60においてボビン部30の内部に埋設されている部分であってもよい。
なお、各図において、端子部60に絡げられている巻線71の端部や、巻回部72から端子部60に向けて延びている部分については、図示を省略している。
【0027】
図1図2及び図6等に示すように、カバー部材80は、例えば、ボビン部30の上方を覆う天面部81を備えている。より詳細には、カバー部材80は、天面部81の周縁部81aからそれぞれ下方に延出している第1側壁部82a及び第2側壁部82bを有する。
天面部81は、例えば、平坦な平板状に形成されており、水平に配置されている。図4に示すように、天面部81の平面形状は、例えば、略矩形状となっている。天面部81における後右側の部分は、角部が一部切除された切欠形状部81bとなっている。切欠形状部81bによって、カバー部材80の向きを容易に判別することができる。
カバー部材80が天面部81を有することによって、コイル部品100を基板に実装する際に、マウンタによって天面部81を吸着することができ、コイル部品100を基板に実装する作業を容易に行うことができる。なお、天面部81は、例えば、平坦に形成されていなくてもよい。
第1側壁部82a及び第2側壁部82bの各々は、平坦な平板状に形成されており、鉛直に配置されている。
第1側壁部82aは、例えば、天面部81の前端部の下面から下方に延出しており、第2側壁部82bは、例えば、天面部81の後端部の下面から下方に延出している。図5に示すように、例えば、左右方向において、第1側壁部82aと第2側壁部82bとは互いに対向している。
第1側壁部82aの右側面は、天面部81の右側面と面一に配置されており、第2側壁部82bの左側面は、天面部81の左側面と面一に配置されている。
【0028】
第1磁性コア11a及び第2磁性コア11bの各々は、それらの全体が磁性材料によって一体成形されている。
本体部材20(ボビン部30及び端子保持部50)は、例えば、その全体が樹脂等の絶縁材料により一体成形されている。
カバー部材80は、例えば、その全体が樹脂等の絶縁材料によって一体成形されている。
【0029】
本実施形態の場合、カバー部材80は、例えば、ボビン部30の上端部を覆うよう当該ボビン部30に対して装着されている。より詳細には、図3及び図5等に示すように、天面部81は、ボビン部30の上方を覆っており、第1側壁部82aはボビン部30の上端部の右方を覆っており、第2側壁部82bはボビン部30の上端部の左方を覆っている。
【0030】
図6に示すように、天面部81の内面(下面)と、第1鍔部41の上端面及び第2鍔部42の上端面の各々とは、例えば、互いに面接触している。ただし、天面部81の内面と、第1鍔部41の上端面及び第2鍔部42の上端面の各々とは、互いに近接した状態で対向していてもよい。
図4に示すように、第1側壁部82aの内面は、第1鍔部41の右側面及び第2鍔部42の右側面の各々に対して平行に対向して配置されていることが好ましい。第2側壁部82bの内面は、第1鍔部41の左側面及び第2鍔部42の左側面の各々に対して平行に対向して配置されていることが好ましい。
【0031】
第1磁性コア11aの挿入部15は、ボビン部30の挿通孔36の前側の開口を介して、当該挿通孔36に挿入されている(図6参照)。同様に、第2磁性コア11bの挿入部15は、ボビン部30の挿通孔36の後側の開口を介して、当該挿通孔36に挿入されている。
第1磁性コア11aの挿入部15の先端面と第2磁性コア11bの挿入部15の先端面とは、挿通孔36の内部において互いに突き合わされている。すなわち、第1磁性コア11aの挿入部15の先端面と第2磁性コア11bの挿入部15の先端面とは、互いに面接触している。
第1磁性コア11aと第2磁性コア11bとによって、閉磁路が構成されている。
なお、図6に示すように、ボビン部30にはコイル70が巻回されており、ボビン部30に挿入部15が挿通されているため、コイル70は、磁性コア10の周囲に巻回されていることになる。
【0032】
図3及び図4に示すように、第1磁性コア11aの左右の外脚部13は、ボビン部30の外側に配置されている。右側の外脚部13の内面は、第1鍔部41の右側面及び第2鍔部42の右側面の各々と対向しており、左側の外脚部13の内面は、第1鍔部41の左側面及び第2鍔部42の左側面の各々と対向している。第1磁性コア11aの基部12は、ボビン部30の前側に配置されており、当該基部12の内面12aは、第1鍔部41の前面と対向している。
より詳細には、第2磁性コア11bの左右の外脚部13は、ボビン部30の外側に配置されている。右側の外脚部13の内面は、第1鍔部41の右側面及び第2鍔部42の右側面の各々と対向しており、左側の外脚部13の内面は、第1鍔部41の左側面及び第2鍔部42の左側面の各々と対向している。第2磁性コア11bの基部12は、ボビン部30の後側に配置されており、当該基部12の内面12aは、第2鍔部42の後面と対向している。
第1磁性コア11aの右側の外脚部13の先端面と、第2磁性コア11bの右側の外脚部13の先端面とは、互いに突き合わされている。すなわち、第1磁性コア11aの右側の外脚部13の先端面と、第2磁性コア11bの右側の外脚部13の先端面とは、互いに面接触している。同様に、第1磁性コア11aの左側の外脚部13の先端面と、第2磁性コア11bの左側の外脚部13の先端面とは、互いに突き合わされている。
挿入部15の下面は、挿通孔36の内周底面に沿って配置されている。
【0033】
ここで、本実施形態の場合、第1磁性コア11aの右側の外脚部13の先端面と、第2磁性コア11bの右側の外脚部13の先端面とは、第1接着剤91(図3及び図4参照)によって互いに固定されている。同様に、第1磁性コア11aの左側の外脚部13の先端面と、第2磁性コア11bの左側の外脚部13の先端面とは、第1接着剤91(図4及び図5参照)によって互いに固定されている。第1接着剤91によって、第1磁性コア11aと第2磁性コア11bとが互いに一体的に連結されているとともに、第1磁性コア11aと第2磁性コア11bとの相互の位置ずれが抑制されている。また、ボビン部30からの磁性コア10の脱落を抑制できる。
【0034】
図3に示すように、第1磁性コア11aと第2磁性コア11bの下面どうしは、互いに同一平面上に配置されている。
第1磁性コア11aの基部12は、第1端子保持部52の上側に配置されており、当該第1端子保持部52の上面に沿って配置されている(図1及び図4参照)。
第2磁性コア11bの基部12は、第2端子保持部55の上側に配置されており、当該第2端子保持部55の上面に沿って配置されている(図3及び図4参照)。第1磁性コア11a及び第2磁性コア11bの下面と、端子保持部50(第1端子保持部52及び第2端子保持部55)の上面とは、互いに面接触していてもよいし、互いに近接した状態で対向していてもよい。
【0035】
図3及び図7に示すように、本実施形態の場合、位置決め突起部86は、第1磁性コア11aの外側配置部をボビン部30側に押さえ付けており、第1磁性コア11aの外側配置部において第2磁性コア11bの外側配置部と対向する面(本実施形態の場合、基部12の内面12a)は、ボビン部30に対して接触しており、第2磁性コア11bの外側配置部において第1磁性コア11aの外側配置部と対向する面(本実施形態の場合、第2磁性コア11bの基部12の内面12a)とボビン部30との間には間隙96が形成されている。
これにより、コイル部品100の使用時等において、磁性コア10が加熱されることによって当該磁性コア10が膨張及び収縮したとしても、第2磁性コア11bの内面12aとボビン部30との間の間隙96によって、磁性コア10の膨張又は収縮を許容することができる。よって、磁性コア10にストレスが付与されてしまうことを抑制できる。
更には、磁性コア10とボビン部30との位置関係を良好に維持することによって、磁性コア10とコイル70との位置関係も良好に維持されるので、より安定したコイル部品100の特性を実現することができる。
【0036】
より詳細には、本実施形態の場合、カバー部材80は、天面部81の周縁部81aから下方に延出している下方延出部84(図1及び図3等参照)を更に有し、下方延出部84の下端部に位置決め突起部86が形成されている。
より詳細には、図8(a)及び図8(c)に示すように、下方延出部84は、例えば、周縁部81aの前端部の下面から下方に向けて延出している主部85と、主部85の下端から下方に向けて延出している位置決め突起部86と、を有する。
主部85は、例えば、上下に長尺な略直方体形状に形成されている。主部85の後端面は、天面部81の後端面よりも後側に配置されている一方で、主部85の前端面は、天面部81の前端面よりも前側に配置されている。より詳細には、主部85の一部分は、周縁部81aの前端面よりも前方に突出しており、当該一部分は、天面部81の上面と同等の高さ位置まで突出している(当該一部分の上面は、天面部81の上面と面一に配置されている)。
図8(a)、図8(b)及び図8(c)に示すように、位置決め突起部86は、例えば、上下に長尺な突出片であり、前面、後面、左右の端面がある。
本実施形態の場合、主部85の下面における一部分は、位置決め突起部86の非形成領域となっており、主部85の下端部と位置決め突起部86の上端部とによって、段差面84aが形成されている。
より詳細には、位置決め突起部86の前面は、主部85の前面と面一に配置されている。一方、位置決め突起部86の後面は、主部85の後面よりも後側に配置されており、段差面84aは、位置決め突起部86の後面の上端と下方延出部84の後面の下端とに亘って配置されている。段差面84aは、平坦に形成されているとともに、水平に配置されている。段差面84aは、第1磁性コア11aの基部12の上面に対して面接触している。これにより、上下方向における第1磁性コア11a(ひいては第2磁性コア11b)のがたつきを抑制できる。
また、位置決め突起部86の右側面は、主部85の右側面と面一に配置されており、位置決め突起部86の左側面は、主部85の左側面と面一に配置されている。
【0037】
また、図6に示すように、位置決め突起部86において、第1磁性コア11aの外側配置部と対向する面(本実施形態の場合、位置決め突起部86の後端面)は、例えば、上方に向けて外側配置部に近づく方向に傾斜している傾斜面86aを有する。
カバー部材80がボビン部30に対して装着される際には、位置決め突起部86及び主部85は、傾斜面86aに沿って下方に向けて案内される。
より詳細には、位置決め突起部86の後面は、例えば、傾斜面86aと、平坦に形成されており鉛直に配置されている平坦面86bと、を含む。平坦面86bの上縁は、例えば、主部85の下面と連接されており、平坦面86bの下縁は、傾斜面86aの上縁と連接されている。
平坦面86bは、例えば、前後方向に対して直交している。
図6に示すように、本実施形態の場合、位置決め突起部86の平坦面86bは、第1磁性コア11aの基部12の外面12bに対して面接触している。また、位置決め突起部86の下端面は、第1磁性コア11aの上面よりも下方に位置しているとともに、第1磁性コア11aの下面よりも上方に位置している。
なお、位置決め突起部86は、例えば、弾性力(バネ力)によって挿通孔36の軸方向において外側配置部がボビン部30から遠ざかることを規制しているバネ片であってもよい。
【0038】
ここで、図3及び図7に示すように、ボビン部30は、例えば、前後一対の側面、すなわち前側に配置されている第1側面41aと、後側に配置されている第2側面42aと、を有する。
本実施形態の場合、位置決め突起部86は、挿通孔36の軸方向(前後方向)において、第1磁性コア11aの基部12の外面12bを第1側面41a側に押さえ付けており、第1磁性コア11aの基部12の内面12aは、第1側面41aに対して接触している。また、第2磁性コア11bの基部12の内面12aと第2側面42aとの間には間隙96が形成されている。
第1側面41aは、例えば、第1鍔部41の前面であり、第2側面42aは、例えば、第2鍔部42の後面である。第1側面41a及び第2側面42aの各々は、平坦に形成されているとともに、前後方向に対して直交している。
位置決め突起部86の平坦面86bは、前後方向において、第1磁性コア11aの外側配置部を間に挟んで、第1側面41aと対向している。平坦面86bは、第1磁性コア11aの基部12の外面12bに対して面接触している。また、ボビン部30の第1側面41aは、第1磁性コア11aの基部12の内面12aに対して面接触又は点接触している。このようにして、挿通孔36の軸方向(前後方向)において、第1磁性コア11aの基部12は、位置決め突起部86と第1側面41aとの間で挟持されている。これにより、前後方向において、磁性コア10がボビン部30及びカバー部材80に対して相対的に変位してしまうことを抑制できる。すなわち、第2磁性コア11bの内面12aと第2側面42aとの間の間隙96を良好に維持することができるので、より確実に、当該間隙96によって、磁性コア10とボビン部30との間のストレスを吸収することができる。
【0039】
更に、本実施形態の場合、カバー部材80は、天面部81の周縁部81aから下方に延出している第2下方延出部87を有し、第2下方延出部87は、係合爪88を有する。図7に示すように、係合爪88がボビン部30に対して係合している。
これにより、カバー部材80がボビン部30に対して装着されている状態を良好に維持することができる。更には、本実施形態の場合、磁性コア10は、カバー部材80によってボビン部30対して位置決めされた状態で、当該ボビン部30に挿入されている。したがって、ボビン部30とカバー部材80との位置関係を良好に維持することによって、磁性コア10とボビン部30との位置関係も良好に維持できるので、第2磁性コア11bの内面12aとボビン部30との間の間隙96を良好に維持することができる。また、磁性コア10とコイル70との位置関係も良好に維持されるので、より安定したコイル部品100の特性を実現することができる。
【0040】
より詳細には、カバー部材80は、ボビン部30を基準として下方延出部84と同じ側に配置されている第2下方延出部87a(図7参照)と、ボビン部30を基準として下方延出部84とは反対側に配置されている第2下方延出部87b(図6参照)と、を有する。本実施形態の場合、第2下方延出部87aは前側に配置されており、第2下方延出部87bは後側に配置されている。
図8(b)及び図8(c)に示すように、第2下方延出部87aは、天面部81の下面における前縁部から下方に向けて延出している。第2下方延出部87aは、例えば、ボビン部30の第1鍔部41に対して係合している。
第2下方延出部87bは、天面部81の下面における後縁部から下方に向けて延出している。第2下方延出部87aは、例えば、ボビン部30の第2鍔部42に対して係合している。
このような構成によれば、前側の第2下方延出部87aと後側の第2下方延出部87bとの双方が、係合構造によってボビン部30に対して係合しているため、前後方向において、ボビン部30に対するカバー部材80の相対的な変位を規制することができる。更に、前後方向において、磁性コア10に対するカバー部材80の相対的な変位を規制することもできる。よって、前後方向において、第1磁性コア11aに対する位置決め突起部86の位置ずれも抑制できる。
【0041】
また、図8(a)及び図8(c)等に示すように、カバー部材80は、下方延出部84を間に挟む一対の第2下方延出部87(本実施形態の場合、前側に配置されている第2下方延出部87a)を有する。
より詳細には、第2下方延出部87aは、例えば、左右方向において、下方延出部84を間に挟むようにして、天面部81の前縁部の右側と左側とのそれぞれに形成されている。換言すると、下方延出部84は、右側の第2下方延出部87aと左側の第2下方延出部87aとの間に配置されている。
このように、2つの第2下方延出部87aが、左右方向において、互いに並んで形成されていることによって、ボビン部30に対するカバー部材80のZ軸周りにおける相対的な変位を規制することができる。更に、磁性コア10に対する下方延出部84のZ軸周りの各々の相対的な変位を規制することもできるので、位置決め突起部86が第1磁性コア11aをボビン部30側に押し当てている状態を良好に維持することができる。
一対の第2下方延出部87aの各々は、例えば、平板状に形成されている平板部を有し、当該平板部の板面は前後方向を向いている。一対の第2下方延出部87aの各々の平板部の前端面は、例えば、天面部81の前端面と面一に配置されている。
図7及び図8(c)に示すように、一対の第2下方延出部87aの各々の係合爪88は、例えば、平板部の後端面からボビン部30側(後方)に突出している。係合爪88の上面は、平坦に形成されており、水平に配置されている。一方、係合爪88の下端部の一部分は、面取形状となっている。また、係合爪88の先端面88a(突出方向における先端)は、平坦に形成されており、鉛直に配置されている。
また、図8(a)及び図8(c)に示すように、天面部81には、当該天面部81を上下方向に貫通している左右一対の第1スリット部89aが形成されている。一対の第1スリット部89aは、それぞれ左右方向において略直線状に延在している。右側の第1スリット部89aは、前後方向において右側の第2下方延出部87aの平板部と隣接しており、当該平板部よりも後側に配置されている。同様に、左側の第1スリット部89aは、前後方向において左側の第2下方延出部87aの平板部と隣接しており、当該平板部よりも後側に配置されている。
【0042】
更に、図8(c)に示すように、本実施形態の場合、カバー部材80は、左右一対の第2下方延出部87b(本実施形態の場合、後側に配置されている第2下方延出部87b)を有する。
これにより、より確実に、ボビン部30に対するカバー部材80のZ軸周りにおける相対的な変位を規制することができる。
より詳細には、一対の第2下方延出部87bの各々は、例えば、一対の第2下方延出部87aと前後対称の形状に形成されている。すなわち、一対の第2下方延出部87bの各々は、平板部と、平板部の前端面から前方に突出している係合爪88と、を有する。一対の第2下方延出部87bの各々の平板部の後端面は、天面部81の後端面と面一に配置されている。
また、図8(a)及び図8(c)に示すように、天面部81には、当該天面部81を上下方向に貫通している第2スリット部89bが形成されている。第2スリット部89bは、左右方向において略直線状に延在している。第2スリット部89bは、前後方向において一対の第2下方延出部87bの平板部と隣接しており、当該平板部よりも前側に配置されている。
【0043】
ここで、図2図5図6及び図7に示すように、第1側面41a(第1鍔部41の前面)には、第2下方延出部87aが係合している左右一対の被係合部48と、被係合部48と連接されている左右一対の突起部46と、がそれぞれ形成されている。
左右一対の被係合部48は、例えば、左右方向において、挿通孔36を間に挟むようにして、第1側面41aの前部と後部とのそれぞれに形成されている。また、左右一対の被係合部48は、例えば、第1側面41aの上端部に形成されており、挿通孔36の前側の開口よりも上側に配置されている。
各被係合部48は、例えば、第1側面41aから前方に向けて突出している。より詳細には、各被係合部48は、下方に向けて隆起量がテーパー状に増大しているテーパー部と、平坦に形成されており鉛直に配置されている平坦部と、を含む。
各テーパー部の下縁は、対応する平坦部の上縁と連接されている。平坦部の下面は、例えば、平坦に形成されており、水平に配置されている。平坦部の前側面は、例えば、挿通孔36の軸方向(前後方向)に対して直交している。
左右一対の突起部46の各々は、例えば、第1側面41aから前方に向けて突出している。より詳細には、図3及び図5に示すように、各突起部46は、上下方向において略直線状に延在している。各突起部46の先端面(突出方向における先端)は、平坦に形成されており、鉛直に配置されている。
図5に示すように、右側の突起部46の後端面は、右側の被係合部48と連接されており、左側の突起部46の前端面は、左側の被係合部48と連接されている。
【0044】
図5に示すように、各被係合部48に対して、1つずつの第2下方延出部87aの係合爪88が係合している。カバー部材80がボビン部30に対して外挿される際に、一対の第2下方延出部87aは、対応する被係合部48のテーパー部に沿って当該被係合部48の平坦部に向けて案内される。
被係合部48の平坦部の突出長(前後寸法)は、例えば、係合爪88の突出長(前後寸法)よりも僅かに小さい寸法に設定されている。上下方向において、被係合部48の平坦部の下面の高さ位置は、係合爪88の上面の高さ位置と略同等の高さ位置に設定されている。被係合部48の平坦部の下面は、係合爪88の上面に対して面接触している。係合爪88の先端面88aは、第1側面41aに対して面接触している。また、前後方向において、被係合部48の平坦部の前端面は、第2下方延出部87aの平板部の後端面の一部分と対向している。
また、図3に示すように、各突起部46の突出長(前後寸法)は、例えば、各被係合部48の平坦部の突出長よりも大きい寸法に設定されている。各突起部46の上下寸法は、各被係合部48の上下寸法と同等の寸法に設定されている。また、図5に示すように、左右方向において、右側の突起部46の左側面と、右側の第2下方延出部87aの右側面とは、互いに対向している。これにより、左右方向において、右側の第2下方延出部87aが対応する突起部46よりも右側に移動してしまうことを規制できる。同様に、左右方向において、左側の突起部46の右側面と、左側の第2下方延出部87aの左側面とは、互いに対向している。これにより、左右方向において、左側の第2下方延出部87aが対応する突起部46よりも左側に移動してしまうことを規制できる。すなわち、被係合部48に対する係合爪88の係合を良好に維持することができる。
更に、図6に示すように、本実施形態の場合、前後方向において、第2下方延出部87aの係合爪88の先端面88aと位置決め突起部86の平坦面86bとの離間距離は、基部12の前後寸法と略同等に設定されている。これにより、係合爪88を対応する被係合部48に対して係合させることによって、位置決め突起部86が第1磁性コア11aの基部12の内面12aを第1側面41a側に押さえ付けている構成を実現できる。
【0045】
同様に、図2図5図6及び図7に示すように、第2側面42a(第2鍔部42の後側面)には、第2下方延出部87bが係合している左右一対の被係合部48と、被係合部48と連接されている左右一対の突起部46と、がそれぞれ形成されている。
第2側面42a側の各被係合部48は、例えば、第1側面41a側の各被係合部48と略前後対称形状に形成されている。したがって、第2側面42a側の各被係合部48は、当該第2側面42aから後方に向けて突出しており、当該被係合部48は、テーパー部と、平坦部と、を含む。
図5に示すように、各被係合部48に対して、1つずつの第2下方延出部87bの係合爪88が係合している。カバー部材80がボビン部30に対して外挿される際に、一対の第2下方延出部87bは、対応する被係合部48のテーパー部に沿って当該被係合部48の平坦部に向けて案内される。被係合部48の平坦部の下面は、係合爪88の上面に対して面接触している。係合爪88の先端面88aは、第2側面42aに対して面接触している。
また、図4に示すように、左右方向において、右側の突起部46の左側面と、右側の第2下方延出部87bの右側面とは、互いに対向している。これにより、左右方向において、右側の第2下方延出部87bが対応する突起部46よりも右側に移動してしまうことを規制できる。同様に、左右方向において、左側の突起部46の右側面と、左側の第2下方延出部87bの左側面とは、互いに対向している。これにより、左右方向において、左側の第2下方延出部87bが対応する突起部46よりも左側に移動してしまうことを規制できる。すなわち、被係合部48に対する係合爪88の係合を良好に維持することができる。
【0046】
また、本実施形態の場合、図3及び図5に示すように、コイル部品100は、第1磁性コア11aの上面に塗布されている第2接着剤92を有する。第2接着剤92によって、第1磁性コア11a(ひいては第2磁性コア11b)は、カバー部材80及びボビン部30の各々に対して固定されている。
図1に示すように、第2接着剤92は、左右方向において、第1磁性コア11aの基部12の上面と第1側面41aとに沿って略直線状に塗布されている。第2接着剤92は、例えば、一対の第2下方延出部87aの係合爪88の一部分を内包しているとともに、下方延出部84の下端部の一部分を内包している。このため、係合爪88が対応する被係合部48に対して係合している状態を良好に維持できるとともに、第1磁性コア11aに対する下方延出部84(ひいては位置決め突起部86)の相対的な変位を抑制できる。
また、同様に、図5及び図6に示すように、コイル部品100は、第2磁性コア11bの上面に塗布されている緩衝材94を有する。緩衝材94によって、第2磁性コア11b(ひいては第1磁性コア11a)は、カバー部材80及びボビン部30の各々に対して固定されている。
緩衝材94は、左右方向において、第2磁性コア11bの基部12の上面と第2側面42aとに沿って略直線状に塗布されている。緩衝材94は、例えば、一対の第2下方延出部87bの係合爪88の一部分を内包している。なお、緩衝材94の一部分は、例えば、第2側面42aと第2磁性コア11bの内面12aとの間の間隙96に入り込んでいてもよい。
本実施形態の場合、第2接着剤92は、例えば、硬質の樹脂材料を含んで構成されている。これにより、第1磁性コア11aを、カバー部材80及びボビン部30の各々に対して良好に固定することができる。
一方、緩衝材94は、例えば、軟質の樹脂材料を含んで構成されている。これにより、コイル部品100に対して振動が加わったとしても、緩衝材94によって当該振動を良好に吸収することができる。すなわち、コイル部品100の構造的強度を向上させることができる。
【0047】
本実施形態に係るコイル部品100は、以上のように構成されている。このようなコイル部品100は、一例として、高耐圧のパルストランスとして用いることができる。ただし、コイル部品100の用途はこの例に限らない。
【0048】
コイル部品100の組み立ては、例えば、以下のようにして行うことができる。
先ず、ボビン部30の筒部31の周囲にコイル70(第1コイル70a及び第2コイル70b)の各巻線71を巻回する。各巻線71の端部の各々は、対応する端子部60の絡げ端子66に絡げ、溶接固定又は半田による固定を行う。
次に、第1磁性コア11aの挿入部15を挿通孔36の前側の開口から当該挿通孔36に挿入する一方で、第2磁性コア11bの挿入部15を挿通孔36の後側の開口から当該挿通孔36に挿入する。
次に、カバー部材80をボビン部30に対して上方から被せる。この際に、例えば、各第2下方延出部87の係合爪88は、先ず、対応する被係合部48のテーパー部に沿って配置され、係合爪88の下面又は先端面は、被係合部48の平坦部の上端部と接触して配置される。また、位置決め突起部86の傾斜面86aは、第1磁性コア11aの基部12と点接触又は線接触して配置される。そして、各第2下方延出部87の係合爪88が対応する被係合部48と係合している状態となるまで、カバー部材80を本体部材20に対して下方に押し込む。この際に、第2下方延出部87の係合爪88は、対応する被係合部48のテーパー部の傾斜面に沿って下方に向けて摺動し、当該被係合部48の平坦部の下面に到達する。また、第1磁性コア11aの基部12は、位置決め突起部86の傾斜面86aに沿ってボビン部30側に摺動し、当該基部12の内面12aは第1側面41aに対して面接触又は線接触する。この状態において、平坦面86bが基部12の外面12bに対して面接触している。
このようにして、カバー部材80はボビン部30に対して外挿される。
次に、第1接着剤91によって、第1磁性コア11aと第2磁性コア11bとを互いに固定するとともに、第2接着剤92及び緩衝材94の各々によって、磁性コア10をボビン部30及びカバー部材80の各々に対して固定する。
ここで、上述のように、位置決め突起部86が、外側配置部の外面(基部12の外面12b)に沿って配置されて挿通孔36の軸方向において外側配置部がボビン部30から遠ざかることを規制している。よって、例えば、専用の治具を用いることなく、第1磁性コア11aと第2磁性コア11bとの位置関係や磁性コア10とボビン部30との所望の位置関係を容易に実現することができる。すなわち、当該治具の干渉を受けることなく、第1磁性コア11aと第2磁性コア11bとの固定や、ボビン部30及びカバー部材80の各々に対する磁性コア10の固定を行うことができる。よって、コイル部品100の製造容易性を向上させることができる。
こうして、コイル部品100が得られる。
【0049】
<変形例>
次に、図9から図11(c)を用いて変形例を説明する。
本変形例に係るコイル部品100は、以下に説明する点で、上記の実施形態に係るコイル部品100と相違しており、その他の点では、上記の実施形態に係るコイル部品100と同様に構成されている。
【0050】
実施形態においては、位置決め突起部86が傾斜面86aを有する例を説明したが、本発明の場合、図9から図11(c)に示すように、一例として、位置決め突起部86は、傾斜面86aを備えておらず、鉛直に配置されている平坦面86bが、当該位置決め突起部86の後端面を構成している。
平坦面86bは、第1磁性コア11aの外面12bに対して面接触している。
位置決め突起部86の前後寸法は、例えば、上下方向における位置にかかわらず略一定となっている。
このような構成によっても、位置決め突起部86は、挿通孔36の軸方向において外側配置部がボビン部30から遠ざかることを規制している。したがって、ボビン部30と磁性コア10との所望の位置関係を容易に実現することができる。
【0051】
以上、図面を参照して各実施形態を説明したが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0052】
例えば、上記においては、位置決め突起部86が、外側配置部の外面に沿って配置されて挿通孔36の軸方向において外側配置部がボビン部30から遠ざかることを規制している例を説明した。ただし、本発明において、例えば、図12に示すように、位置決め突起部86が、外側配置部の内面とボビン部30との間に配置されて挿通孔36の軸方向において外側配置部がボビン部30に近づくことを規制していてもよい。この場合、位置決め突起部86は、一例として、挿通孔36の軸方向において、第1磁性コア11aの外側配置部をボビン部30側とは反対側に弾性的に付勢している板バネである。ただし、位置決め突起部86は、外側配置部の内面とボビン部30との間に挿入されているスペーサであってもよい。
【0053】
また、本発明は、上記のようにカバー部材80が位置決め突起部86を有する構成に限定されず、ボビン部30が位置決め突起部86を有していてもよい。この場合、位置決め突起部86は、例えば、ボビン部30の端子保持部50又は鍔部40に設けられており、外側配置部の内面とボビン部30との間に配置されて、挿通孔36の軸方向において外側配置部がボビン部30に近づくことを規制する。より詳細には、位置決め突起部86は、一例として、挿通孔36の軸方向において、第1磁性コア11aの外側配置部をボビン部30側とは反対側に弾性的に付勢している板バネである。
このような構成によっても、磁性コア10とボビン部30との所望の位置関係を実現することができる。
【0054】
また、上記においては、磁性コア10が2つのEコアを備えて構成されている例を説明したが、本発明はこの例に限らず、磁性コア10はEコアとIコアとを備えて構成されていてもよい。
更に、磁性コア10は、2つのTコアを備えて構成されていたり、TコアとIコアとを備えて構成されていてもよい。この場合、平面視において、磁性コア10の全体形状がH字状となっている。
【0055】
また、上記においては、磁性コア10が2つの部材(第1磁性コア11aと第2磁性コア11b)を備える例を説明したが、磁性コア10は全体が一体のものであってもよいし、3つ以上の部材を備えて構成されていてもよい。
【0056】
本実施形態は以下の技術思想を包含する。
(1)挿通孔を有するボビン部と、
前記挿通孔に挿入されている挿入部と、前記ボビン部の外部に配置されている外側配置部と、を有する磁性コアと、
前記ボビン部に巻回されているコイルと、
前記ボビン部の上部を覆っているカバー部材と、
を備え、
前記カバー部材は、前記磁性コアを位置決めする位置決め突起部を有し、
前記位置決め突起部は、前記外側配置部の外面に沿って配置されて前記挿通孔の軸方向において前記外側配置部が前記ボビン部から遠ざかることを規制しているか、又は、前記外側配置部の内面と前記ボビン部との間に配置されて前記挿通孔の軸方向において前記外側配置部が前記ボビン部に近づくことを規制しているコイル部品。
(2)前記位置決め突起部は、前記挿通孔の軸方向において前記外側配置部が前記ボビン部に近づく方向に前記外側配置部の外面を押さえ付けている(1)に記載のコイル部品。
(3)前記磁性コアは、互いに対向して配置されているとともに相互に組み合わされている第1磁性コア及び第2磁性コアを含み、
前記第1磁性コアと前記第2磁性コアとのうちの少なくとも一方が前記挿入部を有し、
前記第1磁性コアと前記第2磁性コアとの双方が前記外側配置部を有し、
前記位置決め突起部は、前記第1磁性コアの前記外側配置部を前記ボビン部側に押さえ付けており、
前記第1磁性コアの前記外側配置部において前記第2磁性コアの前記外側配置部と対向する面は、前記ボビン部に対して接触しており、
前記第2磁性コアの前記外側配置部において前記第1磁性コアの前記外側配置部と対向する面と前記ボビン部との間には間隙が形成されている(2)に記載のコイル部品。
(4)前記カバー部材は、
前記ボビン部の上方を覆う天面部と、
前記天面部の周縁部から下方に延出している下方延出部と、
を有し、
前記下方延出部の下端部に前記位置決め突起部が形成されている(2)又は(3)に記載のコイル部品。
(5)前記位置決め突起部において、前記第1磁性コアの前記外側配置部と対向する面は、上方に向けて当該外側配置部に近づく方向に傾斜している傾斜面を有する(4)に記載のコイル部品。
(6)前記カバー部材は、前記天面部の周縁部から下方に延出している第2下方延出部を有し、
前記第2下方延出部は、係合爪を有し、
前記係合爪が前記ボビン部に対して係合している(4)又は(5)に記載のコイル部品。
(7)前記カバー部材は、前記下方延出部を間に挟む一対の前記第2下方延出部を有する(6)に記載のコイル部品。
(8)前記カバー部材は、
前記ボビン部を基準として前記下方延出部と同じ側に配置されている前記第2下方延出部と、
前記ボビン部を基準として前記下方延出部とは反対側に配置されている前記第2下方延出部と、
を有する(6)又は(7)に記載のコイル部品。
(9)挿通孔を有するボビン部と、
前記挿通孔に挿入されている挿入部と、前記ボビン部の外部に配置されている外側配置部と、を有する磁性コアと、
前記ボビン部に巻回されているコイルと、
前記ボビン部の上部を覆っているカバー部材と、
を備え、
前記ボビン部は、前記磁性コアを位置決めする位置決め突起部を有し、
前記位置決め突起部は、前記外側配置部の内面と前記ボビン部との間に配置されて前記挿通孔の軸方向において前記外側配置部が前記ボビン部に近づくことを規制しているコイル部品。
【符号の説明】
【0057】
10 磁性コア
11a 第1磁性コア
11b 第2磁性コア
12 基部(外側配置部)
12a 内面
12b 外面
13 外脚部
15 挿入部
20 本体部材
30 ボビン部
31 筒部
32 上壁部
33 下壁部
34 前壁部
35 後壁部
36 挿通孔
40 鍔部
41 第1鍔部
41a 第1側面
42 第2鍔部
42a 第1側面
46 突起部
48 被係合部
50 端子保持部
52 第1端子保持部
53 第1突起部
55 第2端子保持部
56 第2突起部
60 端子部
61 第1端子部
62 第2端子部
65 外部端子
66 絡げ端子
70 コイル
71 巻線
72 巻回部
80 カバー部材
81 天面部
81a 周縁部
81b 切欠形状部
82 側周壁部
82a 第1側壁部
82b 第2側壁部
83 突出部
84 下方延出部
84a 第1当接面
84b 第2当接面
85 主部
86 位置決め突起部
86a 傾斜面
86b 段差面
87 第2下方延出部
88 係合爪
89a 第1スリット部
89b 第2スリット部
91 第1接着剤
92 第2接着剤
94 緩衝材
96 間隙
100 コイル部品
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12