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  • 特開-基板搬送キャリア用ロック機構 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022014850
(43)【公開日】2022-01-20
(54)【発明の名称】基板搬送キャリア用ロック機構
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/673 20060101AFI20220113BHJP
【FI】
H01L21/68 V
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020138669
(22)【出願日】2020-08-19
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-09-01
(31)【優先権主張番号】109122944
(32)【優先日】2020-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】506017182
【氏名又は名称】家登精密工業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUDENG PRECISION INDUSTRIAL CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】9F.,No.2,Sec.4,Zhongyang Rd.,Tucheng Dist.,New Taipei,Taiwan236
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】邱 銘乾
(72)【発明者】
【氏名】潘 詠晉
(72)【発明者】
【氏名】劉 維虔
【テーマコード(参考)】
5F131
【Fターム(参考)】
5F131AA02
5F131CA15
5F131CA22
5F131GA13
5F131GA83
(57)【要約】
【課題】 基板搬送キャリア用ロック機構を提供する。
【解決手段】 一実施例によれば、主に頂部と、蓋体と、クイックリリース構造と、を含む基板搬送キャリア用ロック機構が提供される。前記頂部は、基板搬送キャリアのケースの側部に設けられ、前記蓋体が前記クイックリリース構造を介して取り外し可能に接続されるために用いられる。したがって、基板搬送キャリア上の応力が過度に集中することを防止することで、基板搬送キャリア内部の基板の完全性が保持される。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースに設けられる頂部と、
クイックリリース構造で前記頂部に取り外し可能に接続される蓋体と、
を含む基板搬送キャリア用ロック機構であって、
前記クイックリリース構造は、
前記頂部又は前記蓋体に設けられ、水平方向に延在することでストッパー部材を有する少なくとも1つの係止具と、
前記少なくとも1つの係止具に対応するように前記頂部又は前記蓋体に設けられ、前記少なくとも1つの係止具に対応して係合する少なくとも1つの留め具と、
前記頂部又は前記蓋体に設けられた位置決めポストと、
前記位置決めポストに対応するように前記頂部又は前記蓋体に設けられ、前記位置決めポストに合わせて設けられる位置合わせ部材と、
を含む、基板搬送キャリア用ロック機構。
【請求項2】
前記頂部及び前記蓋体は、各々少なくとも1つの第1ロック部と、少なくとも1つの第2ロック部と、を備え、前記少なくとも1つの第1ロック部及び前記少なくとも1つの第2ロック部が前記頂部及び前記蓋体に各々接続される、請求項1に記載の基板搬送キャリア用ロック機構。
【請求項3】
前記少なくとも1つの第2ロック部は、前記少なくとも1つの第1ロック部の中に対応して螺設される、請求項2に記載の基板搬送キャリア用ロック機構。
【請求項4】
前記少なくとも1つの係止具は、環状に設けられる、請求項1に記載の基板搬送キャリア用ロック機構。
【請求項5】
前記少なくとも1つの係止具は、前記少なくとも1つの留め具が前記少なくとも1つの係止具から離脱することを阻止するためのバックストップ部材をさらに含む、請求項1に記載の基板搬送キャリア用ロック機構。
【請求項6】
前記少なくとも1つの留め具が前記少なくとも1つの係止具に対応して係合された時、前記少なくとも1つの留め具と前記ストッパー部材は互いに当接支持することで、前記少なくとも1つの留め具が前記少なくとも1つの係止具に対し所定の角度を超えて回転することを阻止する、請求項1に記載の基板搬送キャリア用ロック機構。
【請求項7】
前記少なくとも1つの係止具及び前記少なくとも1つの留め具は、第1嵌合部と、第2嵌合部と、を各々備え、前記第1嵌合部と前記第2嵌合部が凹凸嵌合することで、固定構造を形成する、請求項1に記載の基板搬送キャリア用ロック機構。
【請求項8】
前記位置合わせ部材及び前記位置決めポストは、各々第1押圧嵌合部と、第2押圧嵌合部と、をさらに含み、前記第1押圧嵌合部が前記第2押圧嵌合部に対応して圧入する、請求項1に記載の基板搬送キャリア用ロック機構。
【請求項9】
前記少なくとも1つの留め具は、側縁をさらに含み、前記側縁が弧状曲面である、請求項1、5、6又は7のいずれか一項に記載の基板搬送キャリア用ロック機構。
【請求項10】
前記蓋体は、前記弧状曲面により、前記頂部に回転可能に固結される、請求項9に記載の基板搬送キャリア用ロック機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロック機構に関し、特に、基板搬送キャリア(Substrate carrier)に用いられるロック機構に関する。
【背景技術】
【0002】
基板に載置された回路が日増しに増えていることを踏まえ、汚染物質(例:微粒子又は分子状化学汚染物質(AMC))を効果的に制御して回路の完全性への損傷を防ぐため、通常の状態において、工場では先に基板搬送キャリアで基板を密封してロードしてから自動化機械(例:ロボットアーム)を通じて基板搬送キャリア及びその内部の基板についてその後の異なる工場間での移送を実現し、基板の高度な清浄性を確保する。
【0003】
搬送時の基板搬送キャリアの安定性を高めることで、予測不可能な激しい揺れ又は容器の変形により基板搬送キャリアの密封状態が破壊される可能性を低減させるため、従来では、基板搬送キャリアの外表面に掴み取り部が突設されることによって、ロボットアームが基板搬送キャリアの外表面に直接加力することを防ぎ、掴み取り部と基板搬送キャリアの表面の接触設計を利用して基板搬送キャリアの表面応力分布の均一性及び掴み取り部と基板搬送キャリアの表面間の結合の安定性を高めている。
【0004】
現行の半導体メーカーは、ムーアの法則に従い、大幅に大サイズ基板の加工数量を増やしてきた。基板のサイズが重量に比例することを踏まえ、各工場間の基板搬送がより困難になることが明らかとなり、例えば現行の12インチの基板の1枚当たりの重量が0.128kgで、また例えば将来18インチの基板の1枚当たりの重量が現在約0.33kgと推定されている。同時に、基板サイズが大きくなることに伴い、基板の破損しやすさが前例のないものとなるため、掴み取り部と基板搬送キャリア表面間の設計を通じて、基板搬送キャリアの搬送の安定性維持を実現するのが、特に重要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、かかる従来の基板搬送キャリアが過負荷後、元の密封状態を容易に失うという問題を解決するため、基板搬送キャリア用ロック機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の基板搬送キャリア用ロック機構は、頂部と、蓋体と、クイックリリース構造と、を含み、前記頂部がケースに設けられ、前記蓋体は、前記クイックリリース構造で前記頂部に取り外し可能に接続されており、前記クイックリリース構造が少なくとも1つの係止具と、少なくとも1つの留め具と、位置決めポストと、位置合わせ部材と、をさらに含む。前記係止具は、前記頂部又は前記蓋体に設けられ、前記留め具が前記係止具に対応するように前記頂部或いは前記蓋体に設けられる。前記位置決めポストは、前記頂部又は前記蓋体に設けられる。前記位置合わせ部材は、前記位置決めポストに対応するように前記頂部又は前記蓋体に設けられる。さらに言えば、前記係止具は水平方向に延在すると、ストッパー部材がさらに設けられ、前記留め具が前記係止具に対応して係合された時、前記留め具が前記ストッパー部材に当接支持され、前記位置決めポストは、前記位置合わせ部材に合わせて設けられる。
【0007】
前記ケースは、一般的な基板搬送キャリアが基板を載置するための部材をいい、基板搬送キャリアが標準メカニカルインターフェースカセット(SMIF Cassette)、フープ(Front Opening Universal Pod、FOUP)、マスクパッケージポッド(Mask Package Pod)、標準メカニカルインターフェースのレチクルSMIFポッド(Reticle SMIF Pod、RSP)、極端紫外線マスクポッド(EUV Pod)又はその他のカセットであり得るが、これらに限定されない。前記頂部、蓋体及びクイックリリース構造内の各部材の材料は、載置目的に応じてカーボンナノチューブを添加した環状オレフィン共重合体(Cycloolefin copolymer、COC)、カーボンナノチューブを添加した環状オレフィンポリマー(Cycloolefin polymer、COP)又は環状ブロックコポリマー(Cyclic Block Copolymer、CBC)等の有機化合物及びそれらの組み合わせから成る群より選択できる。
【0008】
前記蓋体が前記頂部に接続されると、前記留め具が前記係止具内に係合され、前記位置決めポストが前記位置合わせ部材と協働して、前記蓋体と前記頂部の間に複数の接続点を形成させ、前記複数の接続点を通じて前記蓋体が受けた応力を分散させるため、本発明を基板搬送キャリアの搬送に応用することで、搬送の安定性を向上させることができる。
【0009】
上記の概要は、本発明の技術的特徴の簡単な説明であり、本発明の技術的特徴の詳細な説明ではなく、本発明の実施範囲を限定するために使用されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の基板搬送キャリア用ロック機構の一実施例を応用した基板搬送キャリア立体図の一例である。
図2】本発明の一実施例に係る基板搬送キャリア用ロック機構のクイックリリース構造立体図の一例である。
図3】本発明の一実施例に係る基板搬送キャリア用ロック機構の別のクイックリリース構造断面図の一例である。
図4】本発明の一実施例に係る基板搬送キャリア用ロック機構のストッパー部材を示す模式図の一例である。
図5】本発明の一実施例に係る基板搬送キャリア用ロック機構のバックストップ部材の上面図の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の主な目的及びその他の目的を理解してもらうため、以下、本発明の好ましい実施例を、添付図面を参照しながら説明する。
【0012】
図1を参照すると、本発明の基板搬送キャリア用ロック機構10の一実施例を応用した基板搬送キャリア立体模式図の一例である。本実施例において、基板搬送キャリア用ロック機構10は、主に頂部100と、蓋体200と、クイックリリース構造300と、を含み、頂部100が基板搬送キャリアケース400の側面に設けられる。頂部100は、蓋体200がクイックリリース構造300を通じて取り外し可能に接続するために用いられる。
【0013】
本実施例を実現するため、前記基板搬送キャリアは、任意の薄い半導体板状カセットを載置するために用いられることができる。例えばウエハ又はマスクなどである。言い換えると、基板搬送キャリアは、標準メカニカルインターフェースカセット(SMIF Cassette)、フープ(Front Opening Universal Pod、FOUP)、マスクパッケージポッド(Mask Package Pod)、標準メカニカルインターフェースのレチクルSMIFポッド(Reticle SMIF Pod、RSP)、極端紫外線マスクポッド(EUV Pod)或いはその他のカセットであり得るが、これらに限定されない。本実施例において、頂部100、蓋体200及びクイックリリース構造300内の各部材の材料は、カーボンナノチューブを添加した環状オレフィン共重合体(Cycloolefin copolymer、COC)、カーボンナノチューブを添加した環状オレフィンポリマー(Cycloolefin polymer、COP)又は環状ブロックコポリマー(Cyclic Block Copolymer、CBC)等の有機化合物及びそれらの組み合わせから成る群より選択できる、或いはポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル化合物、ポリスチレン(PS)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体(ABS)或いはアクリロニトリル-スチレン共重合体(AS)等のスチレン系ポリマー及びそれらの組み合わせから成る群より選択でき、本発明では制限されない。
【0014】
図1及び図2を参照すると、図2は、本発明の一実施例に係る基板搬送キャリア用ロック機構10のクイックリリース構造300の立体図の一例である。本実施例において、クイックリリース構造300は、少なくとも1つの係止具301と、少なくとも1つの留め具302と、位置決めポスト303と、位置合わせ部材304と、を含む。以下の説明の理解を容易にするため、本実施例は、頂部100の上の蓋体200に面する側を第1面と定義し、蓋体200上の前記第1面に面する側を第2面と定義する。図2に示すように、係止具301及び位置決めポスト303は、前記第1面に設けられ、留め具302及び位置合わせ部材304が前記第2面に設けられる。蓋体200を頂部100に固結する場合、前記第2面を前記第1面の方向に向けて移動させ、留め具302を1つずつ係止具301に係合し、位置合わせ部材304を位置決めポスト303に合わせることによって、蓋体200と頂部100の相互結合の効果を奏することができる。
【0015】
図2において、第1面は第1中心Aを有し、第2面が第2中心Bを有する。係止具301は、前記第1中心Aと等距離で離間して配置され,留め具302が前記第2中心Bを取り囲んで設けられる。留め具302が同じように、係止具301も環状に設けられる。図2に示すように、位置決めポスト303が第1中心Aの位置に設けられる。位置合わせ部材304は、相対的に第2中心Bの位置に設けられる。さらに言えば、本実施例の位置決めポスト303は、複数の弧状花弁体の集合であり得、各2つの弧状花弁体が互いに接触せず、各弧状花弁体の頂部弧状口部が第1中心Aの延長伸線に向けられている。さらに、本実施例の位置合わせ部材304は、漏斗状を呈するよう設計されることができ、その最大口径で蓋体上の第2面に接続される。
【0016】
本実施例の実際の応用において、クイックリリース構造300は、複数の第1ロック部505と、複数の第2ロック部506と、をさらに含む。第1ロック部505は、前記第1面に凸設され、第2ロック部506が前記第2面に対応して設けられる。この構造を介して、第2ロック部506は、第1ロック部505と協働して固定することができる。より詳しく言うと、第2ロック部506は、複数の緊締具(例:ネジ又はピンなど)で前記第1ロック部505と螺合して接続することができる。本実施例において、第1ロック部505及び第2ロック部506の個数は、いずれも4個(図2)であるが、他の実施例において、第1ロック部505及び第2ロック部506はそれぞれ1つ以上あればよく、本発明は限定されないことに留意されたい。
【0017】
同時に図3及び図4を同時に参照すると、図3は、本発明の一実施例に係る基板搬送キャリア用ロック機構10の別のクイックリリース構造300断面図の一例であり、図4は、本発明の実施例に係る基板搬送キャリア用ロック機構10のストッパー部材501を示す模式図の一例である。図4に示すように、具体的に応用できる実施例において、前記係止具301に留め具302が係止具301に対して所定の角度を超えて回転するのを阻止するためのストッパー部材501がさらに設けられる。一実施例において、前記所定の角度は、30度~120度の範囲を有することができる。別の実施例において、前記所定の角度は、係止具301が前記留め具302と十分に係合することを可能にする任意の角度値として定義され得、本発明はこれに限定されない。
【0018】
本実施例において、図4の斜線に示すように、前記ストッパー部材501に第1接触面S1が画定される。対応して、前記留め具302は第2接触面S2を有する。前記第2接触面S2は、前記第1接触面S1に当接支持するために用いられる。詳細には、前記第1接触面S1の面積の大きさは、前記留め具302が図4内の小さな矢印の方向に沿って移動するのを十分に阻止することができる。したがって、図4の白い枠の矢印を介して、前記留め具302の第2接触面S2と前記ストッパー部材501の第1接触面S1との間の変位阻止関係を示している。
【0019】
さらに図3を参照すると、本実施例の別の具体的な応用において、前記係止具301に第1嵌合部502がさらに設けられ、前記留め具302に第2嵌合部504がさらに設けられる。前記第2嵌合部504は、前記第1嵌合部502と分離可能かつ凹凸嵌合することで、固定構造を形成する。好ましくは、前記固定構造は、規則的或いは不規則な凹凸を呈し、第1嵌合部502と第2嵌合部504との間の必要な緊密度に応じて設計を変更し、本発明は限定されない。
【0020】
図5は、本発明の一実施例に係る基板搬送キャリア用ロック機構10のバックストップ部材503の上面図の一例である。図5に示すように、本実施例の回転取り付け動作に合わせるため、留め具302が側縁Rをさらに有する。側縁Rは、係止具301の所定の曲面に密着して摺動するように弧状曲面として設計されてもよい。本実施例において、前記側縁Rの曲率値は、ストッパー部材501で画定された所定の角度によって決定する。又、その他の実施例において、前記曲率値も蓋体200自体の回転パラメータ(例えば回転角度、回転中心、回転方向など)によって決定することができる。詳しくは、予め設定された曲率値は、弧状曲面の曲率値に等しく、留め具302が側縁Rを介してストッパー部材501までに摺動することで、係止具301との係合効果を奏することができる。
【0021】
また、本実施例の前記係止具301は、バックストップ部材503を選択的に設けることができる。実際の応用において、バックストップ部材503は、係止具301上のストッパー部材501とは異なる側に設けられることで、係止具301と係合している留め具302が図4の小さな矢印の反対方向に沿って係止具301から後退することを防止する。好ましくは、前記留め具302が前記係止具301から外れるかどうかを制御するため、バックストップ部材503と留め具302との間の接触面の面積は、使用者が一定の外力をかけるための余裕幅を持たせるように設計されるべきである。言及すべき点は、前記バックストップ部材503の数は、加える必要な外力の大きさに応じて設計されるだけであり、本発明はこれに限定されない。
【0022】
本発明の動作原理を大まかに理解するため、以下の説明は、図1乃至図5を同時に参照されたい。結合状態において、まず使用者が蓋体200を頂部100に合わせた位置に可変角度で調整し、この時、第1ロック部505と第2ロック部506との間の位置を合わせ、係止具301と留め具302との間の位置がずれている。次に、外力により前記所定の角度で蓋体200を回転させることで、留め具302を係止具301内部に完全に係合させると共にストッパー部材501(図4の右図の状態)に当接させる。最後に、選択的に複数の緊締具(例:ネジ或いはピンなど)で、第2ロック部506を第1ロック部505に螺設することで、前記蓋体200と前記頂部100との間の結合をより緊密な効果を奏する。また、本明細書で使用される用語「完全な係合」とは、さらに第2嵌合部506を第1嵌合部505に凹凸嵌合することで、留め具302と係止具301の固結を実現する動作構成を意味する。
【0023】
引き続き図1乃至図5を参照されたい。分離状態において、まず使用者は、複数の緊締具をそれぞれ緩めて取り外すことで、第1ロック部505と第2ロック部506の間を動ける状態に戻させる。次に、外力により取り付け方向とは反対の方向に沿って蓋体200を回転し始め、留め具302が前記係止具301にわずかに接触するか、接触しなくなり、蓋体200と頂部100との間の配置関係が完全に離れるまでとする。したがって、図5の実施状態下で、留め具302が当然先にバックストップ部材503を突き破ってから回転方式で係止具301から離脱することができる。言及すべき点は、本明細書で使用される用語「完全分離」とは、回転固定を解除しながら、使用者が外力をさらに加えて、蓋体200を頂部100から取り外す動作構成を意味する。
【0024】
本発明の別の可能な実施例において、位置合わせ部材304は、第1押圧嵌合部(図示せず)をさらに備え、位置決めポスト303がそれに対応して第2押圧嵌合部(図示せず)を配置する。前記第1押圧嵌合部は、前記第2押圧嵌合部に対応して圧入嵌合する。図1乃至図5に示すように、蓋体200を前記頂部100に結合する場合、使用者は、まず蓋体を頂部100に位置合わせ、次に位置合わせ部材304と位置決めポスト303を互いに位置決めさせると共に固定するため、蓋体200に外力を加えて、前記第1押圧嵌合部が前記第2押圧嵌合部に嵌合するまで位置合わせ部材304を下方に移動させる。さらに、別の外力により蓋体200を所定の角度回転させることで、蓋体200を頂部100上に固着させる。一方、蓋体200を頂部100から分離させる場合、蓋体200に外力が加わることにより、係止具301と留め具302とが離れ、位置ずれを発生させ、同時或いはその後に、使用者は垂直な外力により位置合わせ部材304を上方に持ち上げて、前記第1押圧嵌合部を前記第2押圧嵌合部から離脱させる目的を達成することで、蓋体200を頂部100から取り外させる。
【0025】
ただし、上記は本発明の好ましい実施形態に過ぎず、本発明の実施範囲は、そのような実施形態に限定されるものではなく、すなわち、本発明の特許請求の範囲および明細書の内容に従って行われる簡単な変更や潤飾を加えるものは、本発明の保護範囲内に網羅される。
【符号の説明】
【0026】
100:頂部
10:基板搬送キャリア用ロック機構
200:蓋体
300:クイックリリース構造
301:係止具
302:留め具
303:位置決めポスト
304:位置合わせ部材
400:ケース
501:ストッパー部材
502:第1嵌合部
503:バックストップ部材
504:第2嵌合部
505:第1ロック部
506:第2ロック部
A:第1中心
B:第2中心
R:側縁
S1:第1接触面
S2:第2接触面
図1
図2
図3
図4
図5