IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ゼンリンデータコムの特許一覧

特開2022-148505情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム
<>
  • 特開-情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム 図1
  • 特開-情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム 図2
  • 特開-情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム 図3
  • 特開-情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム 図4
  • 特開-情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム 図5
  • 特開-情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム 図6
  • 特開-情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム 図7
  • 特開-情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム 図8
  • 特開-情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム 図9
  • 特開-情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム 図10
  • 特開-情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム 図11
  • 特開-情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム 図12
  • 特開-情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022148505
(43)【公開日】2022-10-06
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/34 20060101AFI20220929BHJP
   G09B 29/10 20060101ALI20220929BHJP
【FI】
G01C21/34
G09B29/10 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021050218
(22)【出願日】2021-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】500578216
【氏名又は名称】株式会社ゼンリンデータコム
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】宮田 伸一
【テーマコード(参考)】
2C032
2F129
【Fターム(参考)】
2C032HD16
2C032HD24
2F129AA03
2F129AA06
2F129BB03
2F129CC07
2F129DD20
2F129DD58
2F129DD66
2F129EE02
2F129EE25
2F129EE54
2F129FF12
2F129FF20
2F129FF32
2F129HH02
2F129HH12
(57)【要約】
【課題】複数の地点を所定の順序で経由する案内経路を探索する情報処理システムにおいて、経由地点を容易に変更できるようにする。
【解決手段】情報処理システムは、複数の地点を所定の順序で経由する案内経路を、前記複数の地点に基づいて複数の区間に分割して管理する経路管理部と、前記複数の区間のうち、一の区間に対する前記案内経路の変更内容を受け付ける受付部と、前記変更内容に応じて、前記一の区間の範囲内で前記案内経路を再探索する経路探索部と、を有する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の地点を所定の順序で経由する案内経路を、前記複数の地点に基づいて複数の区間に分割して管理する経路管理部と、
前記複数の区間のうち、一の区間に対する前記案内経路の変更内容を受け付ける受付部と、
前記変更内容に応じて、前記一の区間の範囲内で前記案内経路を再探索する経路探索部と、
を有する、情報処理システム。
【請求項2】
前記案内経路を表示する表示画面に、前記複数の区間を選択可能に表示させる表示制御部を有する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記受付部は、前記表示画面で選択された一の区間に対する変更操作を受け付ける、請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記変更操作は、前記一の区間に、経由する地点を追加する操作を含む、請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記経路探索部は、前記変更操作で変更された経路を、前記一の区間の範囲内で再探索する、請求項3又は4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記経路探索部は、前記複数の区間の各々について、各区間の始点から終点までの経路を探索し、
前記経路管理部は、前記各区間の始点から終点までの経路を含む前記案内経路の情報を管理する、
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
複数の地点を所定の順序で経由する案内経路を、前記複数の地点に基づいて複数の区間に分割して管理する経路管理処理と、
前記複数の区間のうち、一の区間に対する前記案内経路の変更内容を受け付ける受付処理と、
前記変更内容に応じて、前記一の区間の範囲内で前記案内経路を再探索する経路探索処理と、
をコンピュータが実行する、情報処理方法。
【請求項8】
複数の地点を所定の順序で経由する案内経路を、前記複数の地点に基づいて複数の区間に分割して管理する経路管理処理と、
前記複数の区間のうち、一の区間に対する前記案内経路の変更内容を受け付ける受付処理と、
前記変更内容に応じて、前記一の区間の範囲内で前記案内経路を再探索する経路探索処理と、
をコンピュータに実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子化された地図データに基づいて、自動車等の車両を運転する運転者、又は歩行者等が利用する情報端末に、目的地までのルートを案内する情報処理システムが普及している。また、目的地までのルート上の点や区間の指定を利用者から受け付ける技術、及び利用者によって変更された経路を含む目的地までのルートを再探索する技術等が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-47755号公報
【特許文献2】特開2012-189408号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のシステムでは、出発地、経由地、及び目的地等の情報に基づいて、目的地までの最適なルート(例えば、最短ルート、最速ルート等)を探索することが求められていた。
【0005】
一方、例えば、荷物を配送する配送サービス、又はゴミを収集するゴミ収集サービス等では、目的地までの最適なルートだけではなく、例えば、複数の地点を所定の順序で経由するルートを探索すること等が求められる。このような場合、従来の技術では、経由地点を変更すると、別の区間のルートも変更されてしまうため、利用者の意図通りに経由地点を変更することが難しいという問題がある。
【0006】
本発明の実施の形態は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、複数の地点を所定の順序で経由する案内経路を探索する情報処理システムにおいて、経由地点を容易に変更できるようにする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本実施形態に係る情報処理システムは、複数の地点を所定の順序で経由する案内経路を、前記複数の地点に基づいて複数の区間に分割して管理する経路管理部と、前記複数の区間のうち、一の区間に対する前記案内経路の変更内容を受け付ける受付部と、前記変更内容に応じて、前記一の区間の範囲内で前記案内経路を再探索する経路探索部と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の実施形態によれば、複数の地点を所定の順序で経由する案内経路を探索する情報処理システムにおいて、経由地点を容易に変更できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態に係る情報処理システムのシステム構成の例を示す図である。
図2】本実施形態に係る案内経路の例を示す図である。
図3】本実施形態に係る案内経路の変更例を示す図である。
図4】従来の技術による案内経路の変更操作の例を示す図である。
図5】従来の技術による案内経路の変更結果の一例を示す図である。
図6】コンピュータのハードウェア構成の例を示す図である。
図7】本実施形態に係る情報処理システムの機能構成の例を示す図である。
図8】本実施形態に係る情報処理システムの処理の例を示すフローチャートである。
図9】本実施形態に係る表示画面の例を示す図(1)である。
図10】本実施形態に係る表示画面の例を示す図(2)である。
図11】本実施形態に係る表示画面の例を示す図(3)である。
図12】本実施形態に係る表示画面の例を示す図(4)である。
図13】本実施形態に係る表示画面の例を示す図(5)である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下で説明する実施形態は一例であり、本発明が適用される実施の形態は、以下の実施の形態に限られない。
【0011】
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る情報処理システムのシステム構成の例を示す図である。情報処理システム1は、例えば、クライアント装置10と、サーバ装置20とが、通信ネットワーク2を介して通信可能に接続されている。
【0012】
クライアント装置10は、ユーザが利用する、例えば、カーナビゲーション装置、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末、又はPC(Personal Computer)等の情報端末である。ユーザは、クライアント装置10を操作して、出発地点、1つ以上の経由地点、及び目的地点等を設定することにより、サーバ装置20において、出発地点から、1つ以上の経由地点を経由して目的地点に至るまでの経路(以下、案内経路と呼ぶ)を探索することができる。また、クライアント装置10は、探索された案内経路を、例えば、地図上に表示する表示画面を表示することで経路案内を行う。これにより、ユーザは、地図上の案内経路に従って、出発地から目的地まで、容易に向かうことができる。
【0013】
サーバ装置20は、例えば、コンピュータの構成を有する情報処理装置、又は複数の情報処理装置を含むシステムである。サーバ装置20は、例えば、出発地点、1つ以上の経由地点、及び目的地点等の情報を含む、クライアント装置10からの案内経路の探索要求に応じて案内経路を探索する。
【0014】
なお、上記の情報処理システム1の構成は一例であり、本実施形態に係る情報処理システム1は、様々なシステム構成が可能である。例えば、案内経路を探索する機能は、サーバ装置20に代えて、クライアント装置10が有していても良い。また、案内経路を表示する表示画面は、クライアント装置10が作成しても良いし、サーバ装置20が作成しても良い。
【0015】
(案内経路の例)
図2は、本実施形態に係る案内経路の例を示す図である。図2の例では、表示画面200に、表示要素「1」で示す出発地点201から、表示要素「2」、「3」、「4」で示す3つの経由地点202、203、204を順次に経由して、表示要素「5」で示す目的地点205に至る案内経路206が表示されている。このような案内経路206の利用シーンの例としては、例えば、ゴミの集積場所を所定の順序で回るゴミ収集車における経路案内、又は荷物の配送先を所定の順序で回る荷物の配送車における経路案内等がある。ただし、これに限られない。
【0016】
図3は、本実施形態に係る案内経路の変更例を示す図である。例えば、図2に示すような案内経路206において、図3に示すように、出発地点201と、最初の経由地点202との間に、表示要素「A」で示す経由地点301を追加した案内経路302を作成したい場合がある。例えば、荷物の配送車において、図2に示すような案内経路206を作成した後に、経由地点301に配送する荷物が追加された場合等が考えられる。しかし、従来の技術では、例えば、図2に示すような案内経路206に対して変更操作を行うことにより、図3に示すような案内経路302に変更することには困難を伴っていた。
【0017】
図4は、従来の技術による案内経路の変更操作の例を示す図である。従来の経路案内システムでは、例えば、図4に示すように、案内経路206の点401を選択し、追加したい経由地点402までドラック操作を行うことにより、案内経路206に、新たな経由地点402を含む案内経路を検索することができるものがある。しかし、この方法では、案内経路501の全体が再探索されてしまい、例えば、図5に示すように、ユーザの意図とは異なる案内経路501が表示される場合がある。
【0018】
図5は、従来の技術による案内経路の変更結果の一例を示す図である。図5の例では、表示要素「4」で示す経由地点204の後に、表示要素「A」で示す経由地点301が追加され、図3に示すような案内経路302とは異なる案内経路501が、表示画面200に表示されている。
【0019】
そこで、本実施形態では、例えば、図2に示すような、複数の地点を所定の順序で経由する案内経路206に、図3に示すように経由地点301追加して、ユーザの意図通りの案内経路302を作成できる情報処理システム1を提供する。
【0020】
<ハードウェア構成>
クライアント装置10、及びサーバ装置20は、例えば、図6に示すようなコンピュータ600のハードウェア構成を有している。なお、サーバ装置20は、複数のコンピュータ60によって実現されるものであっても良いし、クラウド上の仮想マシン等によって実現されるもの等であっても良い。
【0021】
図6は、コンピュータのハードウェア構成の例を示す図である。コンピュータ600は、例えば、CPU(Central Processing Unit)601、メモリ602、ストレージデバイス603、通信装置604、出力装置605、入力装置606、及びバス等を有する。また、コンピュータ600は、GPS(Global Positioning System)受信装置608等をさらに有していても良い。
【0022】
CPU601は、例えば、ストレージデバイス603等の記録媒体に格納された所定のプログラムを実行することにより、例えば、クライアント装置10、又はサーバ装置20が備える様々な機能を実現するプロセッサである。メモリ602には、例えば、CPU601のワークエリア等として用いられる揮発性のメモリであるRAM(Random Access Memory)、及びCPU601の起動用のプログラム等を記憶した不揮発性のメモリであるROM(Read Only Memory)等が含まれる。ストレージデバイス603は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、又はSSD(Solid State Drive)等の大容量の記憶デバイスである。
【0023】
通信装置604は、コンピュータ600をネットワークに接続するためのインタフェースである。例えば、コンピュータ600がサーバ装置20である場合、通信装置604は、サーバ装置20を通信ネットワーク2に接続するためのNIC(Network Interface Card)等を含む。また、コンピュータ600が、スマートフォン、又はタブレット端末等の汎用の情報端末(クライアント装置10の一例)である場合、通信装置604は、情報端末を、無線通信で通信ネットワーク2に接続する無線通信デバイス等を含む。さらに、コンピュータ600が、カーナビゲーション装置等の車載装置(クライアント装置10の別の一例)である場合、通信装置604は、車載装置を車載ネットワークに接続するための通信インタフェースを含む。
【0024】
出力装置605は、外部への出力を行う、例えば、表示デバイス、スピーカ等の出力デバイスである。入力装置606は、外部からの入力を受け付ける、例えば、キーボード、マウス、マイク、スイッチ、センサ等の入力デバイスである。なお、出力装置605、及び入力装置606は、例えば、タッチパネルディスプレイ等の入出力装置であっても良い。GPS受信装置608は、GPS衛星が送信する測位信号を受信して、位置情報を出力する測位デバイスである。バスは、上記の各構成要素に共通に接続され、例えば、アドレス信号、データ信号、及び各種の制御信号等を伝送する。
【0025】
<機能構成>
図7は、本実施形態に係る情報処理システムの機能構成の例を示す図である。情報処理システム1は、例えば、情報処理システム1が備える1つ以上のコンピュータ600で、所定のプログラムを実行することにより、通信部701、経路管理部702、受付部703、経路探索部704、表示制御部705、及び記憶部706等を実現している。なお、上記の各機能構成のうち、少なくとも一部は、ハードウェアによって実現されるものであっても良い。
【0026】
なお、上記の各機能構成は、例えば、図1のサーバ装置20が有していても良いし、クライアント装置10が有していても良い。さらに、上記の各機能構成は、サーバ装置20とクライアント装置10とに分散して配置されていても良い。
【0027】
通信部701は、例えば、図6の通信装置604を用いて、情報処理システム1を通信ネットワーク2に接続して、他の装置、又はシステムと通信を行う通信処理を実行する。
【0028】
経路管理部702は、例えば、図2に示すような、複数の地点を所定の順序で経由する案内経路206を、複数の地点に基づいて複数の区間に分割して管理する経路管理処理を実行する。例えば、図2に示す案内経路206は、複数の経由地点202、203、204を、経由地点202、経由地点203、経由地点204の順に経由する案内経路である。この場合、経路管理部702は、案内経路206を、出発地点201から経由地点202までの第1区間、経由地点202から経由地点203までの第2区間、経由地点203から経由地点204までの第3区間、及び経由地点204から目的地点205までの第4区間に分割する。また、経路管理部702は、分割した各区間の始点から終点までの経路を、後述する経路探索部704を用いて探索し、探索した各区間の始点から終点までの経路を含む案内経路206の情報を、記憶部706の案内経路情報712に記憶して管理する。
【0029】
受付部703は、経路管理部702が分割した複数の区間のうち、一の区間に対する案内経路の変更内容を受け付ける受付処理を実行する。例えば、受付部703は、後述する表示制御部705が表示する表示画面で、ユーザによって選択された一の区間に対する変更操作を受け付ける。或いは、サーバ装置20が受付部703を有している場合、受付部703は、ユーザによって選択された一の区間に対する案内経路の変更を要求する変更要求を、クライアント装置10から受け付ける。
【0030】
経路探索部704は、受付部703が受け付けた、一の区間に対する変更内容に応じて、当該一の区間の範囲内で、案内経路を再探索する経路探索処理を実行する。また、経路探索部704は、例えば、経路管理部702からの要求に応じて、経路探索部704が分割した各区間の始点から終点までの経路を探索する。なお、経路探索部704が、例えば、各区間の始点から終点までの経路を探索する方法については、一般的なカーナビゲーションシステム等で用いられている探索アルゴリズムを適用することができる。
【0031】
表示制御部705は、案内経路を表示する表示画面を、例えば、クライアント装置10に表示させる表示制御処理を実行する。このとき、表示制御部705は、案内経路を表示する表示画面に、経路管理部702が分割した複数の区間を選択可能に表示する。また、表示制御部705は、表示した複数の区間のうち、ユーザによって選択された一の区間を強調表示する。また、受付部703は、選択された一の区間に対する、ユーザによる変更操作、又は変更内容を受け付ける。
【0032】
記憶部706は、例えば、コンピュータ600によって実行されるプログラム、及びストレージデバイス603等によって実現される。記憶部706は、例えば、経路管理部702が管理する案内経路情報712、及び経路探索部704が経路探索に利用する道路地図DB(Database)711等の様々な情報、又はデータを記憶する。
【0033】
<処理の流れ>
続いて、本実施形態に係る情報処理方法の処理の流れについて説明する。
【0034】
図8は、本実施形態に係る情報処理システムの処理の例を示すフローチャートである。この処理は、情報処理システム1が、クライアント装置10に案内経路を表示する表示画面を表示し、ユーザによる案内経路の変更操作に応じて、案内経路を再探索する場合の処理の例を示している。なお、図8に示す処理の開始時点において、経路管理部702は、図2に示すような、3つの経由地点202、203、204を順次に経由する案内経路206を、前述した4つの区間(第1区間~第4区間)に分割して管理しているものとする。
【0035】
ステップS801において、表示制御部705は、案内経路206を表示する表示画面に、経路管理部702が分割した複数の区間を選択可能に表示する。例えば、表示制御部705は、図9に示すような表示画面900を、クライアント装置10に表示させる。
【0036】
表示画面900には、出発地点201から経由地点202までの第1区間、経由地点202から経由地点203までの第2区間、経由地点203から経由地点204までの第3区間、及び経由地点204から目的地点205までの第4区間を含む案内経路206が表示されている。
【0037】
この表示画面900において、ユーザは、例えば、表示要素「1」901を選択することにより、出発地点201から経由地点202までの第1区間を選択することができる。また、ユーザは、第1の区間のうち、他の区間と重複しない位置911を選択することにより、第1区間を選択できるものであっても良い。
【0038】
同様に、表示画面900において、ユーザは、表示要素「4」902を選択することにより、経由地点204から目的地点205までの第4区間を選択することができる。また、ユーザは、第4の区間のうち、他の区間と重複しない位置912を選択することにより、第4区間を選択できるものであっても良い。同様にして、ユーザは、表示画面900において、他の第2区間、又は第3区間を選択することができる。
【0039】
ステップS802において、表示制御部802は、表示画面900において、第1区間~第4区間のいずれかを選択する選択操作を受け付けたか否かを判断する。選択操作を受け付けていない場合、表示制御部802は、処理をステップS803に移行させる。一方、選択操作を受け付けた場合、表示制御部802は、処理をステップS804に移行させる。
【0040】
ステップS803に移行すると、表示制御部802は、ユーザによる終了操作を受け付けたか否かを判断し、終了操作を受け付けた場合、図8の処理を終了する。一方、終了操作を受け付けていない場合、表示制御部802は、処理をステップS802に戻す。
【0041】
ステップS802からステップ804に移行すると、表示制御部802は、選択された区間を強調表示する。例えば、図9に示すような表示画面900において、ユーザが表示要素「1」901を選択した場合、表示制御部802は、図10に示すような表示画面1000を、クライアント装置10に表示させる。
【0042】
図10に示すように、表示画面1000において、ユーザによって選択された、出発地点201から経由地点202までの第1区間1001が強調表示されている。なお、ここで、第1区間を強調表示するとは、第1区間を、他の第2区間~第4区間と識別できるように、例えば、色、形状、属性等を変えて表示することを示している。図10の例では、一例として、第1区間1001を、他の区間と異なる色で表示している。
【0043】
ステップS805において、受付部703は、表示画面1000において、選択された区間(例えば、第1区間1001)に対する変更操作を受け付けたか否かを判断する。例えば、ユーザは、図10に示すような案内経路206の第1区間1001を、図3に示すように、経由地点301を経由する経路に変更するものとする。この場合、ユーザは、例えば、図11に示すように、強調表示されている第1区間1001上の任意の点1101を選択して、経由地点301にドラッグする。
【0044】
変更操作を受け付けていない場合、受付部703は、処理をステップS806に移行させる。一方、変更操作を受け付けた場合、受付部703は、処理をステップS807に移行させる。
【0045】
ステップS806に移行すると、受付部703は、ユーザによる終了操作を受け付けたか否かを判断し、終了操作を受け付けた場合、図8の処理を終了する。一方、終了操作を受け付けていない場合、受付部703は、処理をステップS805に戻す。
【0046】
ステップS805からS807に移行すると、経路探索部704は、選択された区間の範囲内で、変更された案内経路を再探索する。例えば、経路探索部704は、図12に示すように、選択された第1区間1001のみを変更して、経由地点301を通過する案内経路1201を作成する。
【0047】
ステップS808において、表示制御部705は、例えば、図13に示すように、経路探索部704が再探索した案内経路1201を、地図210上に表示する表示画面1300を、クライアント装置10に表示する。
【0048】
上記の処理により、ユーザは、例えば、図3で説明したように、出発地点201と、経由地点202との間に経由地点301を通過した案内経路1201を、意図通りに作成することができる。
【0049】
なお、ユーザは、例えば、図9に示すような表示画面900において、図5に示すような案内経路501を作成したい場合には、表示要素「4」902を選択して、強調表示された第4区間上の点を、経由地点301にドラッグすれば良い。
【0050】
<まとめ>
以上のように、本実施形態に係る情報処理システム1は、複数の地点を所定の順序で経由する案内経路206を、複数の地点に基づいて複数の区間に分割して管理する。また、情報処理システム1は、分割した複数の区間のうち、一の区間に対する案内経路206の変更内容を受け付け、受け付けた変更内容に応じて、一の区間の範囲内で案内経路206を再探索する。これにより、本実施形態によれば、複数の地点を所定の順序で経由する案内経路を探索する情報処理システム1において、経由地点を容易に変更できるようになる。
【0051】
なお、本発明は、具体的に開示された上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更等が可能である。
【符号の説明】
【0052】
1 情報処理システム
10 クライアント装置
20 サーバ装置
206、302、501、1201 案内経路
702 経路管理部
703 受付部
704 経路探索部
705 表示制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13