(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022148749
(43)【公開日】2022-10-06
(54)【発明の名称】電子制御装置の嵌合構造
(51)【国際特許分類】
H05K 5/06 20060101AFI20220929BHJP
H05K 5/02 20060101ALI20220929BHJP
B60R 16/02 20060101ALN20220929BHJP
【FI】
H05K5/06 A
H05K5/02 P
B60R16/02 610B
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021050553
(22)【出願日】2021-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】509186579
【氏名又は名称】日立Astemo株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067356
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 容一郎
(72)【発明者】
【氏名】久保木 禎夫
(72)【発明者】
【氏名】大森 浩
【テーマコード(参考)】
4E360
【Fターム(参考)】
4E360AB12
4E360AB31
4E360BD03
4E360BD05
4E360CA02
4E360EA03
4E360EA29
4E360EC05
4E360ED03
4E360ED23
4E360EE02
4E360GA06
4E360GA29
4E360GA53
4E360GB99
4E360GC02
4E360GC08
4E360GC14
(57)【要約】
【課題】ケースとカバーの固定において、接着剤や固体シール剤などの別部材を使用する事なく、ケースとカバーとで嵌め合わせすることで、モールド樹脂の漏れを防ぐことができる電子制御装置の嵌合構造を提供すること。
【解決手段】電子制御装置10は、第1ケース半体31と、第2ケース半体41と、を有する。第1のケース半体31は、回路基板20の一方の面に沿っている板状の第1の板状部32と、第1の板状部32の縁から第2のケース半体41側へ延びている凹部33と、を有している。第2のケース半体41は、回路基板20の他方の面に沿っている板状の第2の板状部42と、第2の板状部42の縁から第1のケース半体31側へ延びている凸部43と、を有している。凹部33に凸部43を嵌め合わせることで一体的に組付けることができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の面にコネクタが実装された回路基板と、この回路基板を収納しているケースと、を有しており、前記ケースの開口から前記コネクタが外方へ臨んでいる電子制御装置において、
前記ケースは、互いに組み付けられた、第1のケース半体と、第2のケース半体とを有しており、
前記ケースの前記開口に対向する方向から見て、前記第1のケース半体と、前記第2のケース半体とは、それぞれU字状を呈しており、
前記第1のケース半体は、前記回路基板の一方の面に沿っている板状の第1の板状部と、前記第1の板状部の縁から前記第2のケース半体側へ延びている凹部と、を有しており、
前記第2のケース半体は、前記回路基板の他方の面に沿っている板状の第2の板状部と、前記第2の板状部の縁から前記第1のケース半体側へ延びている凸部と、を有しており、
前記凹部に前記凸部を嵌め合わせることで一体的に組付けることができることを特徴とする電子制御装置の嵌合構造。
【請求項2】
前記凸部の先端部には、前記凸部を前記凹部へ嵌め合わせる方向を縦方向としたときに横方向に突出する舌片を有することを特徴とする請求項1記載の電子制御装置の嵌合構造。
【請求項3】
前記凹部の壁面は、入口が広く奥に向かって幅が狭くなる断面視でテーパ形状であることを特徴とする請求項1又は2記載の電子制御装置の嵌合構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動二輪車等の車両や船外機の電子制御装置のように、ソフトウレタン等のモールド樹脂を充填する、防水性を必要とされる電子制御装置の嵌合構造に関する。
【背景技術】
【0002】
防水型電子制御装置する従来技術として特許文献1及び特許文献2に開示される技術がある。
【0003】
特許文献1に示されるような、防水型電子制御装置は、少なくとも2つの筐体部品と接着剤硬化物により、多層基板に実装された電子部品を防水保護するものである。防水型電子制御装置は、多層基板と電気的に接続され、電子部品の電気信号を筐体部品外部に取り出すためのコネクタと、2つの筐体部品を機械的に固定する機械的固定部と、機械的固定部の内側をシールするループ状の接着剤A硬化物と、コネクタ周辺をシールするループ状の接着剤B硬化物とを有し、接着剤Aと接着剤Bは同系統の接着剤であり接着剤A硬化物と接着剤B硬化物は互いに融合している領域を有する。このように、モールド等を充填する防水型電子制御装置において、例えばケースとコネクタとの合せ面に、弾性シール材などの別部材を挟み、漏れ止め構造を採用する技術である。
【0004】
特許文献2に示されるような、防水型電子制御装置は、少なくとも一つの第1の側壁とこれより高い第2の側壁とにより囲まれ上部に開口部を有する有底のケースと、ケースの第1の側壁側に取り付けられケース内部との電気的接続を行うコネクタ部と、ケースの開口部とコネクタ部の上部を覆うカバーとからなる。ケースの少なくとも一つの壁面にコネクタ部を挿入し、ケースとコネクタ部とで形成される収納室に制御基板を内蔵し、開口部とコネクタ部の上面をカバーで覆うと共にケース、コネクタ部、カバーのそれぞれの当接面に防水部材を配置してなる。このように、ケースとカバーで構成される防水型電子制御装置において、ケースとカバーの合わせ面に、接着剤や弾性シール材などの別部材を挟み、防水する構造を採用する技術である。
【0005】
しかし、特許文献1及び特許文献2の防水型電子制御装置は、接着剤は製造ライン中に、塗布設備及び硬化設備が必要となり、設備費用が嵩む。また、弾性シールはケース、またはカバーに貼り付ける作業が発生し、工数が掛かる。また、接着剤、弾性シール共に、ケース及びカバーと別に準備する必要があり、材料費が掛かる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008-244379号公報
【特許文献2】国際公開第2016/203600号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、ケースとカバーの固定において、接着剤や固体シール剤などの別部材を使用する事なく、ケースとカバーとで嵌め合わせすることで、モールド樹脂の漏れを防ぐことができる電子制御装置の嵌合構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、鋭意検討の結果、ケースとカバーの固定において、接着剤や固体シール剤などの別部材を使用する事なく、ケースとカバーを嵌め合わせる部分に凹凸を設けることで、モールド樹脂の漏れを防ぐ事ができることを知見した。本発明は、当該知見に基づいて完成させた。
【0009】
以下、本開示について説明する。
【0010】
本開示によれば、一方の面にコネクタが実装された回路基板と、この回路基板を収納しているケースと、を有しており、前記ケースの開口から前記コネクタが外方へ臨んでいる電子制御装置において、前記ケースは、互いに組み付けられた、第1のケース半体と、第2のケース半体とを有しており、前記ケースの前記開口に対向する方向から見て、前記第1のケース半体と、前記第2のケース半体とは、それぞれU字状を呈しており、前記第1のケース半体は、前記回路基板の一方の面に沿っている板状の第1の板状部と、前記第1の板状部の縁から前記第2のケース半体側へ延びている凹部と、を有しており、前記第2のケース半体は、前記回路基板の他方の面に沿っている板状の第2の板状部と、前記第2の板状部の縁から前記第1のケース半体側へ延びている凸部と、を有しており、前記凹部に前記凸部を嵌め合わせることで一体的に組付けることができることを特徴とする電子制御装置の嵌合構造が提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ケースとカバーの固定において、接着剤や固体シール剤などの別部材を使用する事なく、ケースとカバーとで嵌め合わせすることで、モールド樹脂の漏れを防ぐことができる電子制御装置の嵌合構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】実施例による電子制御装置の分解斜視図である。
【
図3】実施例による凸部及び凹部の作用図及び別態様の実施例による凹部の説明図である。
【
図4】さらなる別態様の実施例による凹部の説明図である。
【
図6】別態様の実施例による凸部及び凹部の作用図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、添付図に示した形態は本発明の一例であり、本発明は当該形態に限定されない。
【0014】
<実施例>
図1を参照する。電子制御装置10は、一方の面に電子部品21及びコネクタ22が実装された回路基板20と、この回路基板20を収納しているケース30と、を有している。コネクタ22は、ケース30の開口40から外方へ臨んでいる。
【0015】
ケース30は、互いに組み付けられた、第1のケース半体31と、第2のケース半体41とを有している。ケース30の開口40に対向する方向から見て、第1のケース半体31と、第2のケース半体41とは、それぞれU字状を呈している。第1のケース半体31は金属製であり、第2のケース半体41は合成樹脂製である。
【0016】
図1、
図2(A)、
図2(B)を参照する。第1のケース半体31は、回路基板20の一方の面に沿っている略板状の第1の板状部32と、この第1の板状部32の縁から第2のケース半体41側へ延びている凹部33と、を有している。
【0017】
凹部33は、第1のケース半体31の開口40を除く周囲に沿って、連続した溝状に形成されている。凹部33は、第1の板状部32の縁から第2のケース半体41側に延びている側部34の先端部分に設けられており、溝状の側面を形成する壁面35と、この壁面35の奥に形成される奥面35a(底面35a)と、を有している。壁面35は、第1のケース半体31の端面34a(
図3(A)参照)に対して垂直に形成されている。
【0018】
図1、
図2(C)、
図2(D)を参照する。第2のケース半体41は、回路基板20の他方の面に沿っている板状の第2の板状部42と、この第2の板状部42の縁から第1のケース半体31側へ延びている凸部43と、を有している。
【0019】
凸部43は、第2のケース半体41の開口40を除く周囲に沿って、連続したリブ状に形成されている。凸部43は、第2の板状部42の縁から第1のケース半体31側に延びている立壁部44の先端部分に設けられている。立壁部44は外方へ傾斜している。
【0020】
図1~
図2(D)を参照する。第1のケース半体31と第2のケース半体41とは、凹部33に凸部43を嵌め合わせることで一体的に組付けることができるものである。凸部43の先端部には、凸部43を凹部33へ嵌め合わせる方向を縦方向としたときに横方向に突出する舌片45が形成されている。
【0021】
舌片45は、立壁部44の外側から第1のケース半体31側に傾斜して延びる傾斜部46と、この傾斜46から第2の板状部42に対して垂直に延びる当接部47と、を有している。
【0022】
次に凸部43及び凹部33の作用について説明する。
図3(A)を参照する。第1のケース半体31に対して第2のケース半体41を移動させ、凸部43を凹部33に嵌め合わせる。
【0023】
図3(B)を参照する。凸部43が凹部33内に進入すると、凸部43の舌片45の当接部が、凹部33の壁面35に当接する。この状態でさらに凸部43を凹部33の奥に進入させる。
【0024】
図3(C)を参照する。凸部43が凹部33の奥に進入すると、傾斜した立壁部44の内側が矢印(1)のように凹部33の内側の壁面35に押し付けられる。すると舌片45が凹部33の外側の壁面35から矢印(2)のように力を受けて壁面35に密接する。このように、リブ状の立壁部44の先端の舌片45は、溝状の凹部33の壁面35と接触し、押し付けられて変形して壁面35と密接する嵌合構造である。
【0025】
次に別態様の凹部33について説明する。
図3(D)を参照する。凹部33の壁面35は、入口が広く奥に向かって幅が狭くなる断面視でテーパ形状である。このテーパ36を有することで、凸部43が凹部33の奥に進入するにつれて、舌片45を壁面35により密接させることができる。
【0026】
次にさらなる別態様の凹部33について説明する。
図4(A)を参照する。溝状の凹部33の壁面35は、奥に向かって案内することを目的とした傾斜角が大きい案内テーパ37と、この案内テーパ37より幅が狭く且つ傾斜角が小さいテーパ36と、を備えている。凸部43を案内する案内テーパ37と、凸部43の舌片45を挟み込むテーパ36との2段のテーパ形状を呈する。
【0027】
次に凸部43及びさらなる別態様の凹部33の作用について説明する。
第1のケース半体31に対して第2のケース半体41を移動させ、凸部43を凹部33に嵌め合わせる。凸部43は、案内テーパ37により、容易に挟み込み用のテーパ36へと案内することができる。
【0028】
図4(B)を参照する。凸部43が凹部33内に進入すると、凸部43の舌片45の当接部が、幅の狭い凹部33の壁面35に当接する。この状態でさらに凸部43を凹部33の奥に進入させる。
【0029】
図4(C)を参照する。凸部43が凹部33の奥に進入すると、傾斜した立壁部44の内側が矢印(3)のように凹部33の内側の壁面35に押し付けられる。さらに舌片45が凹部33の外側の壁面35から矢印(4)のように力を受ける。テーパ36の壁面35間は狭く、舌片45の弾性力による圧縮力が凹部33に発生し、凸部43と凹部33とをより強く密接させる。凹部33をテーパ36にすることで、垂直に形成された壁面35の凹部33に比較して、凸部43の凹部33への進入位置が同じであっても、圧縮力を大きくして密接の効果を高め、より一層漏れを防止することができる。
【0030】
次に別態様の凸部43について説明する。
図5(A)を参照する。凸部43は、上記
図4(A)の構成と同じであり、立壁部44の外側から第1のケース半体31側に傾斜して延びる傾斜部46と、この傾斜46から第2の板状部42に対して垂直に延びる当接部47と、を有している。
【0031】
図5(B)を参照する。凸部43は、立壁部44の外側から横方向に延びる基端部48と、この基端部48から第1のケース半体31側に傾斜して延びる傾斜部46と、この傾斜46から第2の板状部42に対して垂直に延びる当接部47と、を有している。
図5(B)の舌片45は、
図5(A)の舌片45よりも、厚く強度を大きい。
【0032】
図5(C)を参照する。凸部43は、立壁部44の外側から横方向に延びる基端部48と、この基端部48から第2の板状部42に対して垂直に延びる当接部47と、を有している。
図5(C)の舌片45は、
図5(A)の舌片45よりも、薄く強度も小さく、変形し易い。このように、舌片45は圧縮力に合わせて、自由な大きさ、形状に形成することができる。
【0033】
次に別態様の凸部43の作用について説明する。
図6(A)を参照する。凸部43が凹部33内に進入すると、凸部43の舌片45の当接部が、幅の狭い凹部33の壁面35に当接する。この状態でさらに凸部43を凹部33の奥に進入させる。
【0034】
図6(B)を参照する。凸部43が凹部33の奥に進入すると、立壁部44の内側が矢印(5)のように凹部33の内側の壁面35に押し付けられる。さらに薄い舌片45が凹部33の外側の壁面35から矢印(6)のように力を受けて潰れたように変形する。凸部43が容易に変形することで凹部33と密接し易くなる。これにより、密接の効果を高め、より一層漏れを防止することができる。
【0035】
次に舌片45の射出成型時の状態について説明する。
図6(C)を参照する。射出成形時の金型50は、コア側の上型51と、キャビティ側の下型52と、を有する。舌片45の厚みTは薄く設定されており、舌片45の端面を型割面に一致させる。これにより舌片45は、下型52の一部を彫る(切削する)だけで形成でき、いわゆるスライド等の可動駒が不要となり、金型50の作成費用を削減できる。
【0036】
以上に説明した電子制御装置10の嵌合構造について、以下のようにいうことができる。
【0037】
以上に示したように、一方の面にコネクタ22が実装された回路基板20と、この回路基板20を収納しているケース30と、を有しており、ケース30の開口40からコネクタ22が外方へ臨んでいる電子制御装置10において、ケース30は、互いに組み付けられた、第1のケース半体31と、第2のケース半体41とを有しており、ケース30の開口40に対向する方向から見て、第1のケース半体31と、第2のケース半体41とは、それぞれU字状を呈しており、第1のケース半体31は、回路基板22の一方の面に沿っている板状の第1の板状部32と、第1の板状部32の縁から第2のケース半体41側へ延びている凹部33と、を有しており、第2のケース半体41は、回路基板20の他方の面に沿っている板状の第2の板状部42と、第2の板状部42の縁から第1のケース半体31側へ延びている凸部43と、を有しており、凹部33に凸部43を嵌め合わせることで一体的に組付けるものである。
【0038】
この構成により、ケース(第1のケース半体31)とカバー(第2のケース半体41)の固定において、接着剤や固体シール剤などの別部材を使用する事なく、ケース(第1のケース半体31)とカバー(第2のケース半体41)とで嵌め合わせすることで、モールド樹脂の漏れを防ぐことができる電子制御装置10の嵌合構造を提供することができる。さらに、嵌め合わせるだけで、シールとして機能するため、塗布装置や硬化槽などの設備が不要となる。
【0039】
また、凸部43の先端部には、凸部43を凹部33へ嵌め合わせる方向を縦方向としたときに横方向に突出する舌片45を有する。
【0040】
この構成により、舌片45がつぶれながら、溝状の凹部33の壁面35と密接するので、隙間がなくなり、硬化前のモールドなど、液体の漏れを防ぐ事ができる。舌片45はケース(第1のケース半体31)またはカバー(第2のケース半体41)と同時に形成されるため、接着剤や弾性シールなどの別部材が不要となる。さらに、塗布や貼り付けなどの作業が不要となる。さらに、ケース(第1のケース半体31)及びカバー(第2のケース半体41)を嵌め合わせる時に、舌片45は、溝状の凹部33の壁面35で容易に変形するため、材料の変形弾性を利用した、圧力(圧縮力)を凹部33の壁面35と発生させ、液体の漏れを防ぐことができる。さらに、舌片45は、金型50に無理抜きやスライド機構など、複雑な構造を有することなく、簡単に形成できる。
【0041】
また、凹部33の壁面35は、入口が広く奥に向かって幅が狭くなる断面視でテーパ形状(テーパ36、案内テーパ37)である。
【0042】
この構成により、舌片45を挟み込むテーパ面を設ける事で、舌片45及びリブ状の凸部43を形成する材料の弾性を利用した、圧力(圧縮力)を発生させ、液体の漏れを防ぐ事ができる。さらに、溝状の凹部33をテーパ状にすることで、圧縮力が同じ位置で発生(挟み込み効果)し、密接の効果が高くなるため、より液漏れしなくなる。さらに、2段テーパ(テーパ36、案内テーパ37)で且つ、奥に向かって狭くなる形状を採用することで、金型50からの離型性を確保することができる。
【0043】
尚、本発明による電子制御装置の嵌合構造では、材料は、第1のケース半体31が金属製で、第2のケース半体41が合成樹脂製を例に説明したが、例えば第1のケース半体31が合成樹脂製のものであっても適用可能であり、これらの形式のものに限られるものではない。即ち、本発明の作用及び効果を奏する限りにおいて、本発明は、実施例に限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明の電子制御装置の嵌合構造は、防水性を必要とされる電子制御装置の嵌合構造に好適である。
【符号の説明】
【0045】
10…電子制御装置
20…回路基板
22…コネクタ
30…ケース
31…第1のケース半体(ケース)
32…第1の板状部
33…凹部
35…壁面
36…テーパ
37…案内テーパ
40…開口
41…第2のケース半体(ケース、カバー)
42…第2の板状部
43…凸部
45…舌片