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特開2022-148875広告装置、広告方法および広告プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022148875
(43)【公開日】2022-10-06
(54)【発明の名称】広告装置、広告方法および広告プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20220929BHJP
【FI】
G06Q30/02 398
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021050722
(22)【出願日】2021-03-24
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-02-10
(71)【出願人】
【識別番号】514020389
【氏名又は名称】TIS株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】舘 康二
(72)【発明者】
【氏名】高島 玲
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 貴司
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】スーパーアプリが利用されることによる画面遷移の中でユーザに対して適切に広告コンテンツを提供すること。
【解決手段】本願に係る広告装置は、デジタルウォレットアプリケーションに予め登録されたミニアプリに対するユーザ操作を受け付ける受付部と、受付部によりユーザ操作が受け付けられた場合には、デジタルウォレットアプリケーションに対応する画面である第1の画面と、ミニアプリに対応する画面である第2の画面との間での画面遷移を仲介する表示制御部とを有することを特徴とする。また、表示制御部は、第1の画面および第2の画面のうちユーザ操作が行われた一方の画面から、第1の画面および第2の画面のうち他方の画面へと画面遷移させる際に、所定の広告コンテンツを表示させる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタルウォレットアプリケーションに予め登録されたミニアプリに対するユーザ操作を受け付ける受付部と、
前記受付部によりユーザ操作が受け付けられた場合には、前記デジタルウォレットアプリケーションに対応する画面である第1の画面と、前記ミニアプリに対応する画面である第2の画面との間での画面遷移を仲介する表示制御部と、
を有し、
前記表示制御部は、前記第1の画面および前記第2の画面のうち前記ユーザ操作が行われた一方の画面から、前記第1の画面および前記第2の画面のうち他方の画面へと画面遷移させる際に、所定の広告コンテンツを表示させる
ことを特徴とする広告装置。
【請求項2】
前記受付部は、前記第1の画面を介して、前記ミニアプリのうち利用可能にさせるミニアプリを登録する登録操作を受け付け、
前記表示制御部は、前記登録操作が受け付けられた場合には、前記第1の画面から前記第2の画面へと遷移させる間において前記所定の広告コンテンツを表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の広告装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記登録操作が受け付けられた場合には、利用規約画面とともに前記所定の広告コンテンツを表示させ、前記利用規約画面の内容にユーザが同意した場合には、前記第2の画面を表示させる
ことを特徴とする請求項2に記載の広告装置。
【請求項4】
前記受付部は、前記第1の画面を介して、前記ミニアプリのうち利用可能に登録されているミニアプリのいずれかを選択する選択操作を受け付け、
前記表示制御部は、前記選択操作が受け付けられた場合には、前記第1の画面から前記第2の画面へと遷移させる間において前記所定の広告コンテンツを表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の広告装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記選択操作が受け付けられた場合には、前記所定の広告コンテンツを含む所定の画面を表示させた後に、前記第2の画面を表示させる
ことを特徴とする請求項4に記載の広告装置。
【請求項6】
前記受付部は、前記第2の画面を介して、前記デジタルウォレットアプリケーションに対応する電子マネーを用いた電子決済操作を受け付け、
前記表示制御部は、前記電子決済操作が受け付けられた場合には、前記第2の画面から前記第1の画面へと遷移させる間において前記所定の広告コンテンツを表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の広告装置。
【請求項7】
前記広告コンテンツが表示される媒体となる媒体コンテンツであって、前記第1の画面および前記第2の画面の間での画面遷移の際に表示される媒体コンテンツのうち、前記広告コンテンツを表示させる対象の媒体コンテンツを広告配信条件として広告主から受け付ける広告受付部と、
前記広告配信条件で定められる前記媒体コンテンツに表示される広告コンテンツを決定する決定部と
をさらに有し、
前記表示制御部は、前記第1の画面および前記第2の画面の間での画面遷移の際に表示される媒体コンテンツに対して前記決定部により決定されている広告コンテンツを表示させる
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1つに記載の広告装置。
【請求項8】
表示候補の広告コンテンツであって、前記デジタルウォレットアプリケーションを提供するサービス提供者以外の広告主により入稿されている広告コンテンツについて、当該サービス提供者に対応する前記画面遷移において当該広告コンテンツを表示させるか否かを審査するよう当該サービス提供者に要求する審査要求部をさらに有し、
前記決定部は、前記審査要求部による要求に応じて、前記サービス提供者が表示を許可した表示候補の広告コンテンツの中から、前記媒体コンテンツに表示される表示対象の広告コンテンツを決定する
ことを特徴とする請求項7に記載の広告装置。
【請求項9】
広告装置が実行する広告方法であって、
デジタルウォレットアプリケーションに予め登録されたミニアプリに対するユーザ操作を受け付ける受付工程と、
前記受付工程によりユーザ操作が受け付けられた場合には、前記デジタルウォレットアプリケーションに対応する画面である第1の画面と、前記ミニアプリに対応する画面である第2の画面との間での画面遷移を仲介する表示制御工程と、
を含み、
前記表示制御工程は、前記第1の画面および前記第2の画面のうち前記ユーザ操作が行われた一方の画面から、前記第1の画面および前記第2の画面のうち他方の画面へと画面遷移させる際に、所定の広告コンテンツを表示させる
ことを特徴とする広告方法。
【請求項10】
デジタルウォレットアプリケーションに予め登録されたミニアプリに対するユーザ操作を受け付ける受付手順と、
前記受付手順によりユーザ操作が受け付けられた場合には、前記デジタルウォレットアプリケーションに対応する画面である第1の画面と、前記ミニアプリに対応する画面である第2の画面との間での画面遷移を仲介する表示制御手順と、
をコンピュータに実行させ、
前記表示制御手順は、前記第1の画面および前記第2の画面のうち前記ユーザ操作が行われた一方の画面から、前記第1の画面および前記第2の画面のうち他方の画面へと画面遷移させる際に、所定の広告コンテンツを表示させる
ことを特徴とする広告プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告装置、広告方法および広告プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
プラットフォーム化することで様々なビジネスの起点となるアプリケーションが知られている。このようなアプリケーションは、スーパーアプリ(統合アプリ)等と呼ばれ、例えば、情報共有、決済、送金、タクシー配車、予約といった各種のサービスに対応する複数のアプリケーション(ミニアプリ)で構成される。
【0003】
例えば、スーパーアプリを利用することで、ユーザは、目的に応じていくつもアプリケーションを立ち上げなければならない煩わしい手間が不要となり、アプリケーションを利用する際の利便性が極めて高くなる。このようなことから、近年、スーパーアプリは、注目されてきている。
【0004】
また、スーパーアプリに関する技術として、例えば、ホストプラットフォームを用いて、複数の分野に渡る複数のサービスプロバイダーとアプリケーションとを統合するためのシステムおよびプロトコルが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2019-125330号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の従来技術では、スーパーアプリが利用されることによる画面遷移の中でユーザに対して適切に広告コンテンツを提供することができるとはいい難い。
【0007】
例えば、上記の従来技術は、様々な分野に渡って複数のサービスを提供する複数のサービスプロバイダー(複数のベンダー)を、共通プラットフォームを用いて統合するためのものであり、スーパーアプリを利用するユーザに対して広告コンテンツを適切に提供してゆこうという概念が存在しない。このようなことから、上記の従来技術では、スーパーアプリが利用されることによる画面遷移の中でユーザに対して適切に広告コンテンツを提供することができるとは限らない。
【0008】
そこで、本開示では、スーパーアプリが利用されることによる画面遷移の中でユーザに対して適切に広告コンテンツを提供することができる広告装置、広告方法および広告プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係る広告装置は、デジタルウォレットアプリケーションに予め登録されたミニアプリに対するユーザ操作を受け付ける受付部と、前記受付部によりユーザ操作が受け付けられた場合には、前記デジタルウォレットアプリケーションに対応する画面である第1の画面と、前記ミニアプリに対応する画面である第2の画面との間での画面遷移を仲介する表示制御部と、を有し、前記表示制御部は、前記第1の画面および前記第2の画面のうち前記ユーザ操作が行われた一方の画面から、前記第1の画面および前記第2の画面のうち他方の画面へと画面遷移させる際に、所定の広告コンテンツを表示させる。
【0010】
本発明の一態様に係る広告方法は、デジタルウォレットアプリケーションに予め登録されたミニアプリに対するユーザ操作を受け付ける受付工程と、前記受付工程によりユーザ操作が受け付けられた場合には、前記デジタルウォレットアプリケーションに対応する画面である第1の画面と、前記ミニアプリに対応する画面である第2の画面との間での画面遷移を仲介する表示制御工程と、を含み、前記表示制御工程は、前記第1の画面および前記第2の画面のうち前記ユーザ操作が行われた一方の画面から、前記第1の画面および前記第2の画面のうち他方の画面へと画面遷移させる際に、所定の広告コンテンツを表示させる。
【0011】
本発明の一態様に係る広告プログラムは、デジタルウォレットアプリケーションに予め登録されたミニアプリに対するユーザ操作を受け付ける受付手順と、前記受付手順によりユーザ操作が受け付けられた場合には、前記デジタルウォレットアプリケーションに対応する画面である第1の画面と、前記ミニアプリに対応する画面である第2の画面との間での画面遷移を仲介する表示制御手順と、をコンピュータに実行させるものであり、特に前記表示制御手順は、前記第1の画面および前記第2の画面のうち前記ユーザ操作が行われた一方の画面から、前記第1の画面および前記第2の画面のうち他方の画面へと画面遷移させる際に、所定の広告コンテンツを表示させる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、上記の態様により、例えば、スーパーアプリが利用されることによる画面遷移の中でユーザに対して適切に広告コンテンツを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、実施形態に係るシステムである情報処理システムの全体構成を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る広告装置の構成例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る広告コンテンツデータベースの一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る履歴情報データベースの一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る広告処理の一例(1)を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る広告処理の一例(2)を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る広告処理手順を示すフローチャートである。
図8図8は、実施形態に係る広告装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、広告装置、広告方法および広告プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)の一例について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により広告装置、広告方法および広告プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0015】
[実施形態]
<前提の説明>
実施形態に係る広告処理についての説明に先立って、前提となるサービス、装置および各種の情報処理について説明する。
【0016】
〔1.はじめに〕
まず、実施形態に係る広告処理が実現される前提となるサービスSVについて説明する。サービスSVは、1のアプリケーションに対して各種のサービス(例えば、情報共有、決済、送金、タクシー配車、予約等)を統合することでスーパーアプリ化することができるよう、また、エンドユーザ(以下、単に「ユーザ」と表記する)に対して効果的にミニアプリを配布できるよう支援するサービスである。
【0017】
このようなサービスSVを利用することにより、加盟する顧客は、例えば、アプリケーションを配布する場となるプラットフォームを提供するプラットフォーマーとなったり、配布したいアプリケーションをプラットフォーマーに提供することでスーパーアプリの構築を手助けするイネーブラーとなったりすることができる。
【0018】
より具体的には、ある顧客は、サービスSVを利用することで、自身のアプリケーションをプラットフォーム化することや、このプラットフォームを利用する事業者から提供されてきた各種のアプリケーションを統合することで自身のアプリケーションをスーパーアプリ化することができるようになる。サービスSVにおいて、このような顧客は、プラットフォーマーと解することができる。
【0019】
また、ある顧客は、サービスSVを利用することで、プラットフォーム化されたアプリケーションを、自身のアプリケーション配布の場として活用することができるため、効果的にアプリケーションを配布できるようになる。したがって、このような顧客は、プラットフォーマーに対するイネーブラーと解することができる。
【0020】
また、イネーブラーとしての顧客から提供されたアプリケーションは、プラットフォーム先のアプリケーション内の一機能として組み込まれることで、当該アプリケーションをスーパーアプリとするミニアプリとして実装される。
【0021】
ここからは、図1を用いて、サービスSVを提供する事業者、サービスSVを利用することでプラットフォーマーとなっている事業者、サービスSVを利用することでイネーブラーとなっている事業者それぞれについて具体的な一例を示す。
【0022】
図1は、実施形態に係るシステムである情報処理システムSyの全体構成を示す図である。サービスSVは、情報処理システムSyの中で実現される。また、後述する広告処理も情報処理システムSyの中で実現される。
【0023】
まず、図1の例によれば、サービスSVを提供する事業者の一例として事業者T1が示される。また、図1の例によれば、事業者T1は、サービスSVを管理しユーザにミニアプリを提供するサーバ装置であるミニアプリ管理サーバ50を保有している。したがって、サービスSVは、実質、ミニアプリ管理サーバ50によって制御されてよい。
【0024】
また、図1の例によれば、サービスSVを利用することでプラットフォーマーとなっている事業者の一例として、事業者PF1が示される。事業者PF1は、図1に示すように、自身のデジタルウォレットアプリケーション(以下「デジタルウォレットアプリ」と略す)を用いて、ウォレットサービスWS1を提供する事業者である。また、事業者PF1は、イネーブラーとなっている事業者から提供されてきたアプリケーションをこのデジタルウォレットアプリ内に統合することで、このデジタルウォレットアプリをスーパーアプリSAP1として構築している。図1に示すウォレットサーバ31は、スーパーアプリSAP1を制御するサーバ装置であり事業者PF1が保有する。スーパーアプリSAP1の具体例については後述する。
【0025】
また、図1の例によれば、サービスSVを利用することでプラットフォーマーとなっている事業者の他の一例として、事業者PF2が示される。事業者PF2は、図1に示すように、自身のデジタルウォレットアプリを用いて、ウォレットサービスWS2を提供する事業者である。事業者PF2も同様に、イネーブラーとなっている事業者から提供されてきたアプリケーションをこのデジタルウォレットアプリ内に統合することで、このデジタルウォレットアプリをスーパーアプリSAP2として構築している。図1に示すウォレットサーバ32は、スーパーアプリSAP2を制御するサーバ装置であり事業者PF2が保有する。スーパーアプリSAP2の具体例についても後述する。
【0026】
なお、ウォレットサーバ31、ウォレットサーバ32等のように、区別表記する必要がない場合には、スーパーアプリ提供者に対応するこれらウォレットサーバをウォレットサーバ30と表記する。
【0027】
また、図1の例によれば、サービスSVを利用することでイネーブラーとなっている事業者の一例として、事業者EN1、事業者EN2、事業者EN3、事業者EN4、事業者EN5、事業者EN6が示される。図1の例によれば、事業者EN1はアプリMAP1を提供し、事業者EN2はアプリMAP2を提供し、事業者EN3はアプリMAP3を提供している。また、事業者EN4はアプリMAPを提供し、事業者EN5はアプリMAP5を提供し、事業者EN6はアプリMAP6を提供している。
【0028】
イネーブラーとなっている各事業者によって提供されるこれらアプリケーションは、スーパーアプリSAP1やスーパーアプリSAP2を構築するために用いられる専用のアプリケーション、すなわちミニアプリであってよい。ミニアプリは、ミニプログラムやウィジェット(Widget)等と呼ばれる独立したアプリケーションソフトである。したがって、以下では、アプリMAP1を「ミニアプリMAP1」、アプリMAP2を「ミニアプリMAP2」、アプリMAP3を「ミニアプリMAP3」、アプリMAP4を「ミニアプリMAP4」、アプリMAP5を「ミニアプリMAP5」、アプリMAP6を「ミニアプリMAP6」、と表記する。
【0029】
また、図1では不図示であるが、情報処理システムSyには、上記のミニアプリを制御するためのサーバ装置であるミニアプリサーバ40がさらに含まれてよい。ミニアプリサーバ40は、例えば、イネーブラーとなっている各事業者によって保有される。プラットフォーマーをスーパーアプリ提供者と言い換えることができることに対して、イネーブラーの事業者についてはミニアプリ事業者と言い換えることができる。
【0030】
ここからは、スーパーアプリSAP1およびSAP2の具体例について、ユーザが保有する端末装置10での表示例を用いて説明する。図1に示すように、情報処理システムSyには、ユーザの端末装置10も含まれてよい。
【0031】
端末装置10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等である。本実施形態では、端末装置10は、スマートフォンであるものとして説明する。
【0032】
図1には、<プラットフォーマーのスーパーアプリ表示例1>および<プラットフォーマーのスーパーアプリ表示例2>といった2つの例が示されるが、双方の例で示される端末装置10は同一のものである。すなわち、図1には、この1の端末装置10に、スーパーアプリSAP1およびSAP2の双方がインストールされている例が示される。
【0033】
そして、<プラットフォーマーのスーパーアプリ表示例1>は、端末装置10を用いて、スーパーアプリSAP1が起動された場合の画面例に対応する。係る例によれば、「○○pay」というサービス名(ウォレットサービスWS1のサービス名)のものとに、ミニアプリMAP1に対応するアイコン、ミニアプリMAP2に対応するアイコン、ミニアプリMAP3に対応するアイコン、および、ミニアプリMAP4に対応するアイコンが表示されている。このような表示は、スーパーアプリSAP1が、メインの機能であるウォレット機能を有する他に、ミニアプリMAP1、ミニアプリMAP2、ミニアプリMAP3、ミニアプリMAP4が統合されていることで各ミニアプリに対応するサービス機能を有するように構成されていることによる。すなわち、プラットフォーマーである事業者PF1のデジタルウォレットアプリには、ミニアプリMAP1、ミニアプリMAP2、ミニアプリMAP3、ミニアプリMAP4が登録されることによるスーパーアプリ化の結果、スーパーアプリSAP1として機能している。
【0034】
また、<プラットフォーマーのスーパーアプリ表示例2>は、端末装置10を用いて、スーパーアプリSAP2が起動された場合の画面例に対応する。係る例によれば、「××pay」というサービス名(ウォレットサービスWS2のサービス名)のものとに、ミニアプリMAP3に対応するアイコン、ミニアプリMAP4に対応するアイコン、ミニアプリMAP5に対応するアイコン、および、ミニアプリMAP6に対応するアイコンが表示されている。このような表示は、スーパーアプリSAP2が、メインの機能であるウォレット機能を有する他に、ミニアプリMAP3、ミニアプリMAP4、ミニアプリMAP5、ミニアプリMAP6が統合されていることで各ミニアプリに対応するサービス機能を有するように構成されていることによる。すなわち、プラットフォーマーである事業者PF2のデジタルウォレットアプリには、ミニアプリMAP3、ミニアプリMAP4、ミニアプリMAP5、ミニアプリMAP6が登録されることによるスーパーアプリ化の結果、スーパーアプリSAP2として機能している。
【0035】
〔2.ミニアプリ管理サーバについて〕
ここまで、前提となるサービスSVやスーパーアプリ、ミニアプリについて説明した。続いて、ミニアプリ管理サーバ50について説明する。
【0036】
例えば、ミニアプリ管理サーバ50は、図1に示すように、顧客に対してミニアプリの配信機会をサポートすることができる。
【0037】
また、例えば、ミニアプリ管理サーバ50は、図1に示すように、ミニアプリに対応するミニプログラムと、ウォレット機能とを連携させることで、デジタルウォレットアプリ内にミニアプリ配信基盤を構築するための専用のSDK(以下「T-SDK」)を提供することができる。
【0038】
〔3.情報処理の流れについて〕
ミニアプリ管理サーバ50は、顧客に対するミニアプリの配信機会サポートから、顧客に対するスーパーアプリの構築サポートにおいて、情報処理システムSyの中で具体的に以下のような手順で情報処理を行うことができる。
【0039】
まず、例えば、アプリケーションを配布したいと考える事業者は、配布の場、すなわちプラットフォームに合わせて個々にアプリケーションを生成することを求められる場合がある。しかしながら、事業者は、サービスSVを利用する顧客となることで、例えば、プラットフォームの種別によらず、ミニアプリとしての専用のアプリケーションを1つ生成するだけでよく効率的な配布を実現することができるようになる。
【0040】
ここで、図1の例によれば、ミニアプリ管理サーバ50は、顧客からミニアプリ(例えば、ウィジェット対応のアプリケーション)の登録申請を受け付ける(ステップS1)。図1では、ミニアプリ管理サーバ50は、事業者EN1、EN2、EN3、EN4、EN5、EN6のそれぞれから登録申請を受け付けている。
【0041】
また、ミニアプリ管理サーバ50は、登録申請を受け付けると、登録の対象となっているミニアプリを、プラットフォーマー向けの商品を扱う所定の電子ストアにおいて適切な商品であるか否かを審査する(ステップS2)。なお、ここでいう所定の電子ストアとは、事業者T1によって運営されるミニアプリ用のストアであってよく、例えば、ウィジェットストアに相当する。また、ミニアプリ管理サーバ50は、審査結果を登録申請元の顧客に返す。
【0042】
顧客は、自身のミニアプリが審査を通過した場合には、このミニアプリをミニアプリ管理サーバ50に対してアップロードする(ステップS3)。そして、ミニアプリ管理サーバ50は、アップロードされたアプリケーションをストアに登録する(ステップS4)。
【0043】
ここで、審査を通過しストアへの登録を果たした顧客は、登録されたミニアプリが配布される機会を得られるようになり、プラットフォーマーに対するイネーブラーとしての立場となる。図1の例では、事業者EN1、EN2、EN3、EN4、EN5、EN6のそれぞれ審査を通過しイネーブラーとなっている。
【0044】
また、このような状態において、ミニアプリ管理サーバ50は、ストアに登録されているアプリケーション(ミニアプリの候補)を、ウォレット向けの情報として提供する(ステップS5)。例えば、ミニアプリ管理サーバ50は、デジタルウォレットアプリを保有するプラットフォーマーとしての顧客であって、T-SDKを提供している先の顧客に対して、当該デジタルウォレットアプリの内容に応じたミニアプリ商品を、ウォレット向けの情報として提供することができる。図1では、ミニアプリ管理サーバ50は、プラットフォーマーとなっている顧客である事業者PF1およびPF2に対して、ウォレット向けの情報を提供している。
【0045】
プラットフォーマーの事業者は、ストアにアクセスすることでミニアプリを閲覧したり、ウォレット向けの情報で提案されるミニアプリを閲覧したりすることで、自身のデジタルウォレットアプリに組み込みたいミニアプリを購入することができる。例えば、プラットフォーマーの事業者は、自身のデジタルウォレットアプリに登録したいミニアプリが存在する場合に、そのミニアプリを指定した登録要求をミニアプリ管理サーバ50に対して行う(ステップS6)。図1の例では、事業者PF1およびPF2が登録要求を行っている。
【0046】
ミニアプリ管理サーバ50は、登録要求を受け付けると、登録要求元の事業者に対して、当該事業者が指定したミニアプリと、当該事業者のデジタルウォレットアプリとを対応付けてウォレットデータベース内で管理する(ステップS7)。図1の例では、ミニアプリ管理サーバ50は、事業者PF1のデジタルウォレットアプリに関する情報と、事業者PF1により指定されたミニアプリに関する情報とを対応付けた状態でウォレットデータベースに登録する。また、図1の例では、ミニアプリ管理サーバ50は、事業者PF2のデジタルウォレットアプリに関する情報と、事業者PF2により指定されたミニアプリに関する情報とを対応付けた状態でウォレットデータベースに登録する。
【0047】
また、この結果、事業者PF1は、T-SDKを用いることで図1に示すようなスーパーアプリSAP1を生成することができるようになる。具体的には、事業者PF1は、ミニアプリMAP1、ミニアプリMAP2、ミニアプリMAP3およびミニアプリMAP4の機能を有するスーパーアプリSAP1を生成することができるようになる。また、事業者PF2は、T-SDKを用いることで図1に示すようなスーパーアプリSAP2を生成することができるようになる。具体的には、事業者PF2は、ミニアプリMAP3、ミニアプリMAP4、ミニアプリMAP5およびミニアプリMAP6の機能を有するスーパーアプリSAP2を生成することができるようになる。
【0048】
また、このようなことから、スーパーアプリSAP1は、事業者PF1のデジタルウォレットアプリをベースとして、T-SDKを用いて生成されたアプリケーションプログラム(T-SDK対応のプログラム)といえる。同様に、係る例によれば、スーパーアプリSAP2は、事業者PF2のデジタルウォレットアプリをベースとして、T-SDKを用いて生成されたアプリケーションプログラム(T-SDK対応のプログラム)といえる。
【0049】
また、プラットフォーマーの事業者は、図1に示すように、登録されたミニアプリを解除するよう要求することもできる。ミニアプリ管理サーバ50は、解除要求を受け付けると、例えばウォレットデータベースでの対応付けを解除し、解除したミニアプリがスーパーアプリ内で機能しないよう制御する。
【0050】
処理手順の説明に戻る。ミニアプリ管理サーバ50は、所定のタイミングにおいて、スーパーアプリに対応するウォレットサーバ30にアクセスすることでウォレットに関するデータを取得する(ステップS8)。ウォレットに関するデータとは、スーパーアプリに対して会員登録しているユーザに関するユーザ情報を含む。また、係るユーザ情報は、例えば、会員登録に用いられた個人情報や、ユーザの決済に関する情等であってよい。そして、ミニアプリ管理サーバ50は、イネーブラーとなっているミニアプリ事業者側に、ウォレットに関するデータをリソース連携する(ステップS9)。図1の例では、ミニアプリ管理サーバ50は、スーパーアプリSAP1に対応するウォレットサーバ31からウォレットに関するデータを取得し、これをミニアプリ事業者側にリソース連携している。また、図1の例では、ミニアプリ管理サーバ50は、スーパーアプリSAP2に対応するウォレットサーバ32からウォレットに関するデータを取得し、これをミニアプリ事業者側にリソース連携している。
【0051】
〔4.ユーザへの情報提供について〕
これまで、情報処理システムSyの中で行われる情報処理として、事業者間で行われる情報処理にフォーカスして説明してきた。しかしながら、スーパーアプリを実際に利用するのはエンドユーザであることから、エンドユーザ向けの情報提供も情報処理システムSyの中で行われてよい。
【0052】
例えば、ユーザは、スーパーアプリをインストールするだけでは、そのスーパーアプリに組み込まれているミニアプリを利用することができず、利用可能にさせるミニアプリを登録する登録作業を求められる。
【0053】
例えば、ユーザは、利用可能にさせるミニアプリを登録するにあたって、登録候補のミニアプリを検索により絞り込むこととなる。したがって、スーパーアプリに対応するウォレットサーバ30は、ユーザからの要求に応じて、ミニアプリを検索するための検索画面を提供する。この点について、図1の例を用いて説明する。
【0054】
例えば、端末装置10のユーザは、スーパーアプリSAP1を起動することで表示される画面から、スーパーアプリSAP1に組み込まれるミニアプリを検索する検索画面を要求することができる。係る場合、スーパーアプリSAP1に対応するウォレットサーバ31は、検索画面の配信要求を受け付けたことに応じて、所定の検索画面を端末装置10に送信する。図1には、ウォレットサーバ31が配信要求に応じて、所定の検索画面として検索画面SC1を送信したことにより、端末装置10が検索画面SC1を表示している例が示される。
【0055】
ここで、ウォレットサーバ30から提供される各種画面は、例えばT-SDKを用いてプラットフォーマー側で予め生成された画面であり、例えばウェブビューで提供されてよい。図1の例では、検索画面SC1は、事業者PF1がT-SDKを用いて生成した画面であり、T-SDKに対応するプログラムを介してウェブビューで表示される。さらにいうなれば、情報処理システムSyの中でユーザに提供される各種画面は、プラットフォーマー側から提供される画面、イネーブラー側から提供される画面のいずれであるかに拘わらず、ウェブビューで表示されてよい。
【0056】
ここで、図1の例によれば、検索画面SC1には、スーパーアプリSAP1に組み込まれているミニアプリのうち、スーパーアプリSAP1との紐付け(登録操作の一例)が行われたことで利用可能となっているミニアプリに関する情報が紐付け済み情報として表示される。なお、このようにミニアプリとスーパーアプリSAP1とが紐付けられた結果、このミニアプリは、スーパーアプリSAP1を介してのみウェブビューで利用可能となる。
【0057】
また、図1に示すように、検索画面SC1は、スーパーアプリSAP1に組み込まれるミニアプリを検索する機能(例えば、キーワード検索や、ジャンル別検索)を有する。
【0058】
また、図1の例では、端末装置10には、スーパーアプリSAP1だけでなくスーパーアプリSAP2もインストールされている。このため、ユーザは、スーパーアプリSAP2を起動することで表示される画面から、スーパーアプリSAP2に組み込まれるミニアプリを検索する検索画面を要求することもできる。係る場合、スーパーアプリSAP2に対応するウォレットサーバ32は、検索画面の配信要求を受け付けたことに応じて、所定の検索画面を端末装置10に送信する。図1には、ウォレットサーバ32が配信要求に応じて、所定の検索画面として検索画面SC2を送信したことにより、端末装置10が検索画面SC2を表示している例が示される。
【0059】
検索画面SC2は、事業者PF2がT-SDKを用いて生成した画面であり、T-SDKに対応するプログラムを介してウェブビューで表示される。
【0060】
また、図1の例によれば、検索画面SC2には、スーパーアプリSAP2に組み込まれているミニアプリのうち、スーパーアプリSAP2との紐付けが行われたことで利用可能となっているミニアプリに関する情報が紐付け済み情報として表示される。なお、このようにミニアプリとスーパーアプリSAP2とが紐付けられた結果、このミニアプリは、スーパーアプリSAP2を介してのみウェブビューで利用可能となる。ただし、このアプリが、スーパーアプリSAP1にも組み込まれている場合には、ユーザは、スーパーアプリSAP1を介してこれを利用することもできるし、スーパーアプリSAP2を介してこれを利用することもできる。
【0061】
また、図1に示すように、検索画面SC2も、スーパーアプリSAP2に組み込まれるミニアプリを検索する機能(例えば、キーワード検索や、ジャンル別検索)を有してよい。
【0062】
<実施形態に係る広告処理の説明>
ここまで、実施形態に係る広告処理の前提について説明してきた。以下では、実施形態に係る広告処理にフォーカスして説明する。実施形態に係る広告処理は、事業者T1に属するサーバ装置である広告装置100によって行われるものとする。広告装置100は、実施形態に係る広告装置の一例である。
【0063】
なお、ミニアプリ管理サーバ50に対して広告装置100の機能を導入することで、ミニアプリ管理サーバ50が、実施形態に係る広告装置として振る舞うように構成させることもできるが、本実施形態では、ミニアプリ管理サーバ50とは独立した広告装置100によって広告処理が行われるものとする。
【0064】
〔1.実施形態に係る広告処理の概要〕
上記の通り、情報処理システムSyでは、エンドユーザ向けの情報提供も行われてよい。例えば、情報処理システムSyでは、ユーザに対して広告コンテンツの提供が行われてもよい。具体的には、情報処理システムSyに含まれる広告装置100は、デジタルウォレットアプリに予め登録されたミニアプリに対するユーザ操作を受け付ける。そして、広告装置100は、ユーザ操作を受け付けた場合には、デジタルウォレットアプリケーションに対応する画面である第1の画面と、ミニアプリに対応する画面である第2の画面との間での画面遷移を仲介する表示制御を行う。ここで、広告装置100は、画面遷移の中で広告コンテンツを端末装置10に表示させる。例えば、広告装置100は、第1の画面および第2の画面のうちユーザ操作が行われた一方の画面から、第1の画面および第2の画面のうち他方の画面へと画面遷移させる際に、所定の広告コンテンツを表示させる。
【0065】
図1で説明したように、ユーザは、検索画面でミニアプリの検索を行い、また、検索結果として表示されたミニアプリうちいずれかのアプリを利用可能にさせる登録操作を行うことで、このミニアプリとスーパーアプリとを紐付けさせる。このような状態において、ユーザは、紐付けが完了しているアプリについて、実際に利用するための操作を行う。広告装置100は、このような操作に応じて、スーパーアプリ側からミニアプリ側へと、あるいは、ミニアプリ側からスーパーアプリ側へとユーザをリダイレクトする。リダイレクトでは画面遷移が発生するため、広告装置100は、この画面遷移の場を活用することでユーザに対して広告提供する。
【0066】
例えば、スーパーアプリ側の画面(第1の画面)の権限はプラットフォーマー(スーパーアプリ提供者)にあり、ミニアプリ側の画面(第2の画面)の権限はイネーブラー(ミニアプリ事業者)にあるため、広告装置100は、これらの画面に広告コンテンツを表示させることは困難な場合がある。一方で、広告装置100は、第1の画面と、第2の画面との間での画面遷移を仲介する役割を有するものであるため、この画面遷移の場を活用することで、画面遷移の中でユーザに対して適切に広告コンテンツを提供することができる。
【0067】
〔2.広告装置の構成〕
次に、図2を用いて、実施形態に係る広告装置100について説明する。図2は、実施形態に係る広告装置100の構成例を示す図である。図2に示すように、広告装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0068】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、例えば、端末装置10、ウォレットサーバ30、ミニアプリサーバ40、ミニアプリ管理サーバ50との間で情報の送受信を行う。
【0069】
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子またはハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、広告コンテンツデータベース121と、履歴情報データベース122とを有する。
【0070】
(広告コンテンツデータベース121について)
広告コンテンツデータベース121は、広告配信に関する各種情報を記憶する。ここで、図3に実施形態に係る広告コンテンツデータベース121の一例を示す。図3の例では、広告コンテンツデータベース121は、「プラットフォーマー情報」、「広告主ID(Identifier)」、「広告ID(Identifier)」、「カテゴリ」、「広告コンテンツ」、「許諾情報」、「広告費用」、「広告配信条件」といった項目を有する。また、図3の例では、「広告費用」には「クリック単価」および「広告予算」といった項目が含まれる。また、「広告配信条件」には「掲載時期」、「掲載場所」、「対象ユーザ」、「対象イネーブラー」といった項目が含まれる。
【0071】
「プラットフォーマー情報」は、「広告主ID」で識別される広告主がプラットフォーマーであるか否かを示す情報である。例えば、「広告主ID」で識別される広告主がプラットフォーマーである場合には、プラットフォーマーであることを示す情報(例えば「PF」)が「プラットフォーマー情報」として入力される。一方、「広告主ID」で識別される広告主がプラットフォーマーでない場合には、プラットフォーマーでないことを示す情報(例えば「N-PF」)が「プラットフォーマー情報」として入力される。
【0072】
「広告主ID」は、広告主を識別する識別情報を示す。「広告ID」は、「広告主ID」で識別される広告主により入稿された「広告コンテンツ」を識別する識別情報を示す。「カテゴリ」は、「広告コンテンツ」が属するカテゴリを示す。例えば、「カテゴリ」は、「広告コンテンツ」の内容に基づき広告主により決定されてもよいし、広告装置100により動的に決定されてもよい。「広告コンテンツ」は、「広告主ID」で識別される広告主により入稿された広告コンテンツを示す。図3の例では、広告主ID「C1」、広告ID「AD1」、カテゴリ「カテゴリ♯2」、「広告コンテンツ♯1」が対応付けられている。係る例は、広告主C1によって、広告コンテンツ♯1といった広告内容であってカテゴリ♯1に属する内容の広告コンテンツAD1が入稿されている例を示す。
【0073】
ここで、実施形態に係る広告処理では、プラットフォーマー(スーパーアプリ提供者)、イネーブラー(ミニアプリ事業者)、その他の事業者が広告主となり得るが、図1で説明したように、プラットフォーマーによってスーパーアプリに登録するミニアプリが選択される関係上、広告コンテンツ表示の主導権はプラットフォーマー側にある。
【0074】
したがって、プラットフォーマーは、自身のスーパーアプリを介した画面遷移において表示される候補となっている広告コンテンツについて実際に表示させるか否かを審査することができる。例えば、後述する審査要求部132が、ウォレットサーバ30に対して、当該ウォレットサーバ30に対応するサービス提供者(プラットフォーマー)以外の広告主により入稿されている広告コンテンツについて、表示させるか否かを審査するよう要求する。プラットフォーマーは、からのこのような要求に応じて審査を行ことができる。したがって、「許諾情報」には、審査要求部132による要求に応じてプラットフォーマーにより表示の可否が審査された審査結果が含まれる。例えば、「許諾情報」には、対応する「広告コンテンツ」の表示を許可しているプラットフォーマーを示す情報、および、対応する「広告コンテンツ」の表示を拒否しているプラットフォーマーを示す情報が含まれてよい。
【0075】
図3の例では、プラットフォーマーである広告主C1により入稿されている広告コンテンツAD1に対して「許諾情報♯1」が対応付けられている。係る例によれば、「許諾情報♯1」には、広告主C1以外のプラットフォーマーにより広告コンテンツAD1が審査された審査結果が含まれてよい。
【0076】
また、図3の例では、プラットフォーマーでない広告主C2により入稿されている広告コンテンツAD2に対して「許諾情報♯2」が対応付けられている。係る例によれば、「許諾情報♯2」には、全てのプラットフォーマーにより広告コンテンツAD2が審査された審査結果が含まれてよい。
【0077】
なお、審査はプラットフォーマーによって人力で行われてもよいし、ウォレットサーバ30によって動的に行われてもよい。
【0078】
「クリック単価」は、広告コンテンツに対する1回のユーザ操作(例えば、クリック、タップ等の選択操作)に応じて、広告主に課金される価格を示し、入札単価とも呼ばれる。「広告予算」は、広告配信にかけることのできる広告主側の残りの予算であり、「クリック単価」で示される金額の課金に応じて減算される。例えば、「広告予算」が「クリック単価」より少なくなった場合には、「広告予算」で対象となっている広告コンテンツの配信は停止される。図3の例では、広告主ID「C1」、広告ID「AD1」、クリック単価「110円」、広告予算「10万円」が対応付けられている。係る例は、広告主C1が、広告コンテンツAD1の広告配信に10万円の予算をかけており、また、クリック単価110円を設定している例を示す。
【0079】
「広告配信条件」は、広告配信を許可する条件であって、条件を満たすタイミングにおいて、条件を満たす場所や条件を満たす対象者に対して広告コンテンツが露出される。
【0080】
「掲載時期」は、広告コンテンツを表示させるタイミングに対応し、時刻や日付等を用いて、ピンポイントなタイミング設定や範囲によるタイミング設定等が広告主によって行われる。
【0081】
「掲載場所」は、広告コンテンツが表示される媒体となる媒体コンテンツであって、第1の画面および第2の画面の間での画面遷移の際に用いられる候補の媒体コンテンツの中から広告主によって選択される。また、選択された媒体コンテンツが広告枠を有する場合には、広告コンテンツを表示させる広告枠までも広告主によって選択されてよい。媒体コンテンツの一例については図5図6で説明する。
【0082】
「対象ユーザ」は、広告コンテンツを提供するターゲットとなるユーザを規定する情報であり例えば各種の属性を用いて広告主により設定されてよい。また、ここでいう属性とは、例えば、性別、年齢、職業等の所謂デモグラフィック属性であってよい。また、属性は、「スーパーアプリSAP1の会員となっている全ユーザ」、「スーパーアプリSAP2の会員となっているユーザのうち、20代男性ユーザ」といったように、スーパーアプリの種別属性と、デモグラフィック属性とを組み合わせて設定されてもよい。
【0083】
「対象イネーブラー」は、どのイネーブラーにより提供されるミニアプリに対応する画面遷移において広告コンテンツを表示させるかを規定する情報であり広告主により設定される。図3の例では、広告主ID「C1」、広告ID「AD1」、対象イネーブラー「EN1」が対応付けられている。係る例は、広告主C1が、ミニアプリ事業者EN1に対応する画面遷移において広告コンテンツAD1を表示するよう条件設定している例を示す。
【0084】
(履歴情報データベース122について)
履歴情報データベース122は、マーケティングに用いられる各種情報を記憶する。例えば、履歴情報データベース122は、広告コンテンツに対するユーザの行動情報を記憶する。例えば、履歴情報データベース122は、ユーザによる広告コンテンツの閲覧からコンバージョンに至るまでの行動を示す履歴情報を記憶する。また、履歴情報データベース122は、履歴情報が分析された分析結果(例えば、アクセス分析結果、広告効果に関する分析結果(例えば、広告評価値)、広告主へのレポート情報等)も記憶することができる。
【0085】
ここで、図4に実施形態に係る履歴情報データベース122の一例を示す。図4の例では、履歴情報データベース122は、「ユーザID(Identifier)」、「履歴情報」といった項目を有する。
【0086】
「ユーザID」は、ユーザ(エンドユーザ)、または、ユーザの端末装置10を識別する識別情報を示す。「履歴情報」は、広告コンテンツに関するユーザの行動履歴を示し、例えば、どの広告がいつ表示されたかといった情報、表示された広告に対してユーザがいつどのような行動を行ったかといった情報が含まれる。また、「履歴情報」には、どのスーパーアプリを介してどのミニアプリを利用し、利用先のミニアプリにおいていつどのような行動を行ったかといったアクセス履歴も含まれてよい。
【0087】
なお、図4に示す履歴情報データベース122の例は単純な例であるが、上記の通り、履歴情報データベース122は、アクセス分析結果、広告効果に関する分析結果(例えば、広告評価値)、広告主へのレポート情報等も記憶することができる。
【0088】
(制御部130について)
図2に戻り、制御部130は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、広告装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(例えば、実施形態に係る広告プログラム)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0089】
図2に示すように、制御部130は、広告受付部131と、審査要求部132と、操作受付部133と、決定部134と、表示制御部135と、算定部136と、分析部137を有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、図2に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0090】
(広告受付部131について)
広告受付部131は、広告主から広告コンテンツの入稿を受け付ける。また、広告受付部131は、広告費用や広告配信条件の設定も広告主から受け付けることができる。例えば、広告受付部131は、広告コンテンツが表示される媒体となる媒体コンテンツであって、デジタルウォレットアプリケーションに対応する画面である第1の画面、および、デジタルウォレットアプリケーションに予め登録されたミニアプリに対応する第2の画面の間での画面遷移の際に表示される媒体コンテンツのうち、広告コンテンツを表示させる対象の媒体コンテンツを広告配信条件として広告主から受け付ける。
【0091】
また、広告受付部131は、受け付けた情報を広告コンテンツデータベース121に格納する。
【0092】
(審査要求部132について)
審査要求部132は、表示候補の広告コンテンツであって、デジタルウォレットアプリケーションを提供するサービス提供者(プラットフォーマー)以外の広告主により入稿されている広告コンテンツについて、当該サービス提供者に対応する画面遷移において当該広告コンテンツを表示させるか否かを審査するよう当該サービス提供者に要求する。また、審査要求部132は、要求に応じてサービス提供者が審査した審査結果を受け付けることもでき、受け付けた審査結果を示す許諾情報を広告コンテンツデータベース121に格納する。
【0093】
(操作受付部133について)
操作受付部133は、デジタルウォレットアプリケーションに予め登録されたミニアプリに対するユーザ操作を受け付ける。
【0094】
例えば、操作受付部133は、第1の画面を介して、ミニアプリのうち利用可能にさせるミニアプリを登録する登録操作(紐付操作)を受け付ける。
【0095】
また、例えば、操作受付部133は、第1の画面を介して、ミニアプリのうち利用可能に登録されているミニアプリのいずれかを選択する選択操作を受け付ける。
【0096】
また、例えば、操作受付部133は、第2の画面を介して、デジタルウォレットアプリケーションに対応する電子マネーを用いた電子決済操作を受け付ける。
【0097】
(決定部134について)
決定部134は、広告評価値や、広告受付部131による受け付けられた広告配信条件に基づいて、入稿されている表示候補の広告コンテンツの中から表示対象の広告コンテンツを決定する。例えば、決定部134は、広告コンテンツが表示される媒体となる媒体コンテンツであって、現在の広告処理で対象となっている媒体コンテンツが広告配信条件として設定されている広告コンテンツを抽出する。そして、決定部134は、抽出した各広告コンテンツの広告評価値(例えば、入札単価、CTR、eCPM、CVR等)に基づき配信の順位付けを行い、その順位に基づいて、表示対象の広告コンテンツを決定する。
【0098】
(表示制御部135について)
表示制御部135は、第1の画面および第2の画面のうちユーザ操作が行われた一方の画面から、第1の画面および第2の画面のうち他方の画面へと画面遷移させる際に、所定の広告コンテンツ(決定部134により決定された広告コンテンツ)を表示させる。
【0099】
例えば、表示制御部135は、操作受付部133により登録操作が受け付けられた場合には、第1の画面から第2の画面へと遷移させる間において所定の広告コンテンツを表示させる。より具体的には、表示制御部135は、登録操作が受け付けられた場合には、利用規約画面とともに所定の広告コンテンツを表示させ、利用規約画面の内容にユーザが同意した場合には、第2の画面を表示させる。
【0100】
また、例えば、表示制御部135は、操作受付部133により選択操作が受け付けられた場合には、第1の画面から第2の画面へと遷移させる間において所定の広告コンテンツを表示させる。より具体的には、表示制御部135は、選択操作が受け付けられた場合には、所定の広告コンテンツを含む所定の画面を表示させた後に、第2の画面を表示させる。
【0101】
また、例えば、表示制御部135は、操作受付部133により電子決済操作が受け付けられた場合には、第2の画面から第1の画面へと遷移させる間において所定の広告コンテンツを表示させる。
【0102】
(算定部136について)
算定部136は、広告主に課金する課金額を算定する。例えば、算定部136は、クリック単価に基づいて、広告主に課金する課金額を算定する。
【0103】
(分析部137について)
分析部137は、マーケティングに関する分析を行う。例えば、分析部137は、履歴情報データベース122に記憶される履歴情報に基づき、アクセス分析や、広告効果の測定等を行う。
【0104】
〔3.広告処理の一例〕
続いて、広告装置100(特に、操作受付部133、決定部134、表示制御部135)によって行われる広告処理の一例について、図5および図6に示す画面遷移例を用いて説明する。
【0105】
〔3-1.広告処理の一例(1)〕
まず、図5を用いて、実施形態に係る広告処理の一例について説明する。図5は、実施形態に係る広告処理の一例(1)を示す図である。図5では、図1に示す<プラットフォーマーのスーパーアプリ表示例1>を用いて、実施形態に係る広告処理を説明する。より具体的には、図5では、プラットフォーマーである事業者PF1により提供されるスーパーアプリSAP1を介してミニアプリMAP2が利用される際の画面遷移の一例を用いて、実施形態に係る広告処理を説明する。
【0106】
ここで、ユーザは、スーパーアプリSAP1を端末装置10にインストールするだけでは、スーパーアプリSAP1に組み込まれているミニアプリを利用することができない。このため、ユーザは、スーパーアプリSAP1に組み込まれているミニアプリを初めて利用しようとする初回利用時には、このミニアプリとスーパーアプリSAP1とを紐付けることで、このミニアプリを利用可能な状態に登録する操作を求められる。
【0107】
このような登録操作を行う場合、ユーザは、スーパーアプリSAP1を起動した画面(例えば、TOP画面)から、ミニアプリを検索する検索画面へとアクセスする。次に、ユーザは、検索結果が一覧表示される一覧画面へと遷移し、この一覧画面に示されるミニアプリのいずれかとスーパーアプリSAP1とを紐付けることより、広告装置100に対して紐付け対象のミニアプリを利用可能な状態とするよう要求する。すなわち、ユーザは、紐付操作および要求操作という一連の登録操作を行う。
【0108】
広告装置100は、係る登録操作を受け付けると、初回利用時であることに応じて、ユーザを利用規約画面へと遷移させ、利用規約画面の内容にユーザが同意した場合には、ユーザを紐付け対象のミニアプリ側へとリダイレクトする。
【0109】
図5には、上記のような初回利用時の画面遷移の一例が示される。ここからは、図5を用いて、初回利用時の画面遷移の具体例とともに係る画面遷移の中で行われる広告処理の一例を説明する。図5には、スーパーアプリSAP1側から、紐付け対象のミニアプリ側へと画面遷移が進む例が、図5(a)~図5(f)によって示されている。
【0110】
図5(a)は、スーパーアプリSAP1が起動された際に表示される画面に対応し、例えば、スーパーアプリSAP1のTOP画面である。スーパーアプリSAP1を制御するウォレットサーバ31は、スーパーアプリSAP1を起動させる操作をユーザから受け付けた場合には、図5(a)に示すようなTOP画面を端末装置10に表示させる。
【0111】
このような状態において、ユーザは、端末装置10を操作し、ミニアプリを検索するための検索画面の配信要求をウォレットサーバ31に送信したとする。係る場合、ウォレットサーバ31は、検索画面の配信要求の受付に応じて、図5(b)に示すような検索画面SC11を端末装置10に表示させる。検索画面SC11は、図1に示した検索画面SC1に対応し、係る例では、現時点では利用可能となっているミニアプリが存在しない(紐付けが行われていない)ことにより、紐付け済み情報が空欄となっている。また、検索画面SC11は、ミニアプリを検索する機能(例えば、キーワード検索や、ジャンル別検索)を有する。
【0112】
ここで、ユーザは、端末装置10を操作し、例えば、検索キーワードを入力したとする。係る場合、ウォレットサーバ31は、検索画面の検索キーワードの受付に応じて、図5(c)に示すような一覧画面SC12を端末装置10に表示させる。図5(c)の例によれば、一覧画面SC12には、検索キーワードに対応するミニアプリ(紐付け候補のミニアプリ)が一覧表示されるとともに、各ミニアプリには紐付けを行うための「紐付」ボタンが対応付けられている。
【0113】
ここまでの説明によれば、検索画面SC11や一覧画面SC12はウォレットサーバ31により配信される画面であるため、デジタルウォレットアプリケーションに対応する第1の画面の一例といえる。このようなことから、検索画面SC11や一覧画面SC12の表示態様を加工したり、検索画面SC11や一覧画面SC12に広告コンテンツを表示させたりする権限は、事業者PF1側にある。したがって、広告装置100は、検索画面SC11や一覧画面SC12に広告コンテンツを表示させるのは困難な場合がある。
【0114】
一方で、広告装置100は、第1の画面と、第2の画面との間での画面遷移を仲介する役割を有するため、この後ユーザをミニアプリ側へとリダイレクトするにあたって、図5(d)および図5(e)に示す画面を用いた遷移の仲介において広告コンテンツを提供することができる。具体的には、広告装置100は、初回利用時であることに応じて、図5(d)に示す規約同意画面SC13、および、図5(e)に示す紐付結果画面SC14へとユーザを遷移させることにより、これらの画面の少なくともいずれか一方で広告コンテンツを提供することができる。以降はこの点について具体的に説明する。
【0115】
例えば、ユーザは、一覧画面SC12のうち、ミニアプリMAP2を利用可能な状態にしたいものとする。係る場合、ユーザは、アプリMAP2に対応付けられる「紐付」ボタンを押下することで、広告装置100に対してミニアプリMAP2を利用可能な状態とするよう要求するという登録操作を行う。
【0116】
係る場合、広告装置の操作受付部133は、登録操作を受け付ける(ステップS51)。決定部134は、操作受付部133により登録操作が受け付けられたことに応じて、表示対象の広告コンテンツを決定する広告決定処理を行う(ステップS52)。図5(d)の例によれば、決定部134は、規約同意画面SC13に含まれる広告枠F11に表示させる広告コンテンツを決定する。
【0117】
例えば、決定部134は、広告コンテンツデータベース121に記憶される広告コンテンツのうち、スーパーアプリSAP1からミニアプリMAP2をつなぐ画面遷移で配信するよう規定されている広告コンテンツを抽出する。また、決定部134は、抽出した広告コンテンツのうち、広告枠F11に表示させる旨の広告配信条件(掲載場所)が設定されている広告コンテンツであって、許諾情報で許諾されている広告コンテンをさらにここから抽出する。そして、決定部134は、この抽出した広告コンテンツそれぞれの評価値やその他の広告配信条件に基づいて、広告枠F11に表示させる表示対象の広告コンテンツを決定する。
【0118】
ここで、上記例によれば、規約同意画面SC13は、広告コンテンツが表示される媒体となる媒体コンテンツの一例であり、例えば、広告主は、規約同意画面SC13に広告コンテンツを表示させたい場合には、規約同意画面SC13を示す情報を、例えば図3の「掲載場所」として条件指定する。
【0119】
次に、表示制御部135は、決定部134により決定された広告コンテンツが、仲介の画面遷移の中で表示させるよう表示制御する(ステップS53)。図5の例では、表示制御部135は、決定部134により決定された広告コンテンツが広告枠F11に含まれた状態で規約同意画面SC13が表示されるよう表示制御する。
【0120】
このような表示制御の結果、ユーザは、図5(d)に示すような、広告コンテンツが広告枠F11に表示された状態の規約同意画面SC13に遷移される。規約同意画面SC13には、利用規約の内容に同意することを示す「同意」ボタンと、利用規約の内容に同意しないことを示す「同意しない」ボタンが含まれてよい。また、ここでいう利用規約の内容とは、スーパーアプリSAP1側にユーザが登録している情報(例えば、ユーザID、生年月日、氏名、住所等の個人情報を含む会員情報)が、ミニアプリMAP2側に連携されることへの同意を求める内容である。
【0121】
したがって、例えば、ユーザが、「同意」ボタンを押下したとすると、広告装置100は、スーパーアプリSAP1側にユーザが登録している情報をウォレットサーバ31から取得する。そして、広告装置100は、取得した情報をミニアプリMAP2側(例えば、ミニアプリMAP2に対応するミニアプリサーバ40)へと連携することで、スーパーアプリSAP1とミニアプリMAP2との連携を完了する。例えば、広告装置100は、自装置の所定の記憶部内で係る連携を行い、連携結果をミニアプリMAP2に対応するミニアプリサーバ40へと渡すことができる。なお、このような連携処理は、例えば、広告装置100の制御部130に含まれる図示しない所定の処理部(例えば、連携部)によって行われてよい。
【0122】
また、表示制御部135は、紐付けにより連携が完了されると、図5(e)に示すような紐付結果画面SC14を端末装置10に表示させる。これによりユーザは、規約同意画面SC13から紐付結果画面SC14へと遷移される。なお、紐付結果画面SC14にも広告コンテンツを表示させる構成を採用することも可能である。係る場合、例えば、決定部134は、紐付けにより連携が完了された場合に、紐付結果画面SC14に表示させる広告コンテンツを決定する広告決定処理を行う。また、表示制御部135は、決定部134により決定された広告コンテンツが紐付結果画面SC14に表示されるよう表示制御する。
【0123】
また、図5(e)の例によれば、紐付結果画面SC14には、「すぐに利用する」ボタンが含まれる。例えば、ユーザが、このボタンを押下したとすると、広告装置100は、ユーザをミニアプリMAP2側へとリダイレクトする(ステップS54)。例えば、広告装置100は、端末装置10に対してミニアプリMAP2に対応するアプリサーバ40にアクセスするよう指示する。
【0124】
この結果、端末装置10は、ミニアプリMAP2に対応するアプリサーバ40にアクセスし、また、アプリサーバ40は、係るアクセスに応じて、図5(f)に示すようなアプリ画面SC15を端末装置10に表示させる。
【0125】
このように、アプリ画面SC15は、アプリサーバ40により配信される画面であるため、ミニアプリに対応する第2の画面の一例といえる。また、アプリ画面SC15の表示態様を加工したり、アプリ画面SC15に広告コンテンツを表示させたりする権限は、事業者EN2側にある。したがって、広告装置100は、アプリ画面SC15に広告コンテンツを表示させるのは困難な場合がある。
【0126】
さて、これまで図5を用いて、広告装置100が、ユーザによるミニアプリの初回利用時における画面遷移の中で広告コンテンツを提供する例を示した。図5の例によればこの広告コンテンツはバナー広告である例を示したが、広告装置100は、係る画面遷移において必ずしもバナー広告を表示する必要はない。例えば、広告装置100は、ポップアップ広告を表示させてもよい。このような場合、例えば、図5(d)の規約同意画面SC13が表示される際に、規約同意画面SC13に重畳するように広告コンテンツが表示される。
【0127】
〔3-2.広告処理の一例(2)〕
まず、図6を用いて、実施形態に係る広告処理の一例について説明する。図6は、実施形態に係る広告処理の一例(2)を示す図である。図6でも、図1に示す<プラットフォーマーのスーパーアプリ表示例1>を用いて、実施形態に係る広告処理を説明する。より具体的には、図6でも、プラットフォーマーである事業者PF1により提供されるスーパーアプリSAP1を介してミニアプリMAP2が利用される際の画面遷移の一例を用いて、実施形態に係る広告処理を説明する。
【0128】
図5では、広告装置100が、ユーザによるミニアプリの初回利用時における画面遷移の中で広告コンテンツを提供する例を示した。これに対し、図6では、紐付けにより既に利用可能に登録されているミニアプリがスーパーアプリSAP1を介して利用される際の画面遷移において広告コンテンツが提供される例を示す。
【0129】
例えば、紐付け済みのミニアプリを利用しようとするユーザには、図5に示した一覧画面SC12、規約同意画面SC13、紐付結果画面SC14への遷移は不要となる。このようなことから、広告装置は100、第1の画面と第2の画面との間の仲介おいて、専用の広告スペース画面を用いることができる。係る場合、ユーザは、例えば、スーパーアプリSAP1を起動した画面(例えば、TOP画面)から、ミニアプリを検索する検索画面へとアクセスし、検索画面において紐付け済み情報として表示されるミニアプリの中からいずれかを選択する選択操作を行う。
【0130】
広告装置100は、係る選択操作を受け付けると、ユーザを広告スペース画面へと遷移させ、続いてユーザを利用対象となっているミニアプリ側へとリダイレクトする。
【0131】
図6には、上記のような登録済み(紐付け済み)ミニアプリ利用時における画面遷移の一例が示される。ここからは、図6を用いて、紐付け済みミニアプリが利用される際の画面遷移の具体例とともに係る画面遷移の中で行われる広告処理の一例を説明する。図6には、スーパーアプリSAP1側から、紐付け済みのミニアプリのうち今回利用される利用対象のミニアプリ側へと画面遷移が進む例が、6(a)~図6(d)によって示されている。
【0132】
図6(a)は、スーパーアプリSAP1が起動された際に表示される画面に対応し、例えば、スーパーアプリSAP1のTOP画面である。スーパーアプリSAP1を制御するウォレットサーバ31は、スーパーアプリSAP1を起動させる操作をユーザから受け付けた場合には、図6(a)に示すようなTOP画面を端末装置10に表示させる。
【0133】
このような状態において、ユーザは、端末装置10を操作し、ミニアプリを検索するための検索画面の配信要求をウォレットサーバ31に送信したとする。係る場合、ウォレットサーバ31は、検索画面の配信要求の受付に応じて、図5(b)に示すような検索画面SC11を端末装置10に表示させる。
【0134】
図6(b)の例では、検索画面SC11は、現時点では利用可能となっているミニアプリを示す情報が、紐付け済み情報として表示されている。図6(b)の例によれば、紐付け済みのミニアプリを示すアイコンが紐付け済み情報として表示されている。すなわち、図6(b)の例によれば、ミニアプリMAP1、ミニアプリMAP2、ミニアプリMAP3、ミニアプリMAP4が紐付け済みであり利用可能な状態になっている。
【0135】
図6の例でも検索画面SC11は、デジタルウォレットアプリケーションに対応する第1の画面の一例であり、広告装置100は、ここ広告コンテンツを表示させるのは困難な場合がある。
【0136】
一方で、広告装置100は、第1の画面と、第2の画面との間での画面遷移を仲介する役割を有するため、この後ユーザを利用対象のミニアプリ側へとリダイレクトするにあたって、図6(c)に示す画面を用いた遷移の仲介において広告コンテンツを提供することができる。今回の例では、広告装置100は、規約同意画面SC13や紐付結果画面SC14へとユーザを遷移させる必要はないため、これらの画面に代わって図6(c)に示す広告スペース画面SC23へとユーザを遷移させることにより、広告スペース画面SC23で広告コンテンツを提供することができる。以降はこの点について具体的に説明する。
【0137】
例えば、ユーザは、利用可能に登録されているミニアプリMAP1、ミニアプリMAP2、ミニアプリMAP3、ミニアプリMAP4のうち、ミニアプリMAP2を実際に利用したいものとする。係る場合、ユーザは、ミニアプリMAP2を示すアイコンを選択するという選択操作を行う。
【0138】
係る場合、広告装置の操作受付部133は、選択操作を受け付ける(ステップS61)。決定部134は、操作受付部133により選択操作が受け付けられたことに応じて、表示対象の広告コンテンツを決定する広告決定処理を行う(ステップS62)。図6(c)の例によれば、決定部134は、広告スペース画面SC23として全体表示させる広告コンテンツを決定する。
【0139】
例えば、決定部134は、広告コンテンツデータベース121に記憶される広告コンテンツのうち、スーパーアプリSAP1からミニアプリMAP2をつなぐ画面遷移で配信するよう規定されている広告コンテンツを抽出する。また、決定部134は、抽出した広告コンテンツのうち、広告スペース画面SC23に表示させる旨の広告配信条件(掲載場所)が設定されている広告コンテンツであって、許諾情報で許諾されている広告コンテンをさらにここから抽出する。そして、決定部134は、この抽出した広告コンテンツそれぞれの評価値やその他の広告配信条件に基づいて、広告スペース画面SC23に表示させる表示対象の広告コンテンツを決定する。
【0140】
ここで、上記例によれば、広告スペース画面SC23は、広告コンテンツが表示される媒体となる媒体コンテンツの一例であり、例えば、広告主は、広告スペース画面SC23に広告コンテンツを表示させたい場合には、広告スペース画面SC23を示す情報を、例えば図3の「掲載場所」として条件指定する。
【0141】
次に、表示制御部135は、決定部134により決定された広告コンテンツが、仲介の画面遷移の中で表示させるよう表示制御する(ステップS63)。図6の例では、表示制御部135は、決定部134により決定された広告コンテンツが含まれた状態で広告スペース画面SC23が表示されるよう表示制御する。
【0142】
このような表示制御の結果、ユーザは、図6(c)に示すような、広告スペース画面SC23に遷移される。広告スペース画面SC23では、決定部134により決定された広告コンテンツが全体表示されてよい。
【0143】
また、図6(c)では不図示であるが、広告スペース画面SC23には、例えば、広告スペース画面SC23を消すための「×」ボタンが含まれていてよく、例えば、ユーザが、このボタンを押下したとすると、広告装置100は、ユーザをミニアプリMAP2側へとリダイレクトする(ステップS64)。例えば、広告装置100は、端末装置10に対してミニアプリMAP2に対応するアプリサーバ40にアクセスするよう指示する。
【0144】
この結果、端末装置10は、ミニアプリMAP2に対応するアプリサーバ40にアクセスし、また、アプリサーバ40は、係るアクセスに応じて、図5(f)に示すようなアプリ画面SC15を端末装置10に表示させる。
【0145】
アプリ画面SC15は、アプリサーバ40により配信される画面であるため、広告装置100は、アプリ画面SC15に広告コンテンツを表示させるのは困難な場合がある。
【0146】
〔3-3.広告処理のその他の一例〕
図5および図6の例では、広告装置100が、スーパーアプリ側からミニアプリ側への画面遷移(第1の画面から第2の画面への画面遷移)において広告コンテンツを表示させる例を示した。しかしながら、広告装置100は、その逆の画面遷移、すなわちミニアプリ側からスーパーアプリ側への画面遷移(第2の画面から第1の画面への画面遷移)において広告コンテンツを表示させてもよい。ミニアプリ側からスーパーアプリ側への画面遷移が起こるユーザ操作としては、電子決済操作が考えられる。
【0147】
例えば、ユーザが、ミニアプリMAP2側で商品購入した場合、スーパーアプリSAP1のメインの機能であるウォレット機能を用いて電子決済を行うことができる。例えば、アプリ画面SC15に「商品購入」ボタンが含まれている場合、ユーザは、「商品購入」ボタンを押下するという電子決済操作を行うことで、アプリ画面SC15から図5(a)のTOP画面へと遷移されることが考えられる。したがって、広告装置100は、係る画面遷移において広告コンテンツを表示させることもできる。
【0148】
この点について、例えば、操作受付部133は、アプリ画面SC15(第2の画面)を介して、スーパーアプリSAP1のメインの機能であるデジタルウォレット機能に対応する電子マネーを用いた電子決済操作を受け付ける。また、決定部134は、電子決済操作が受け付けられた場合には、アプリ画面SC15から図5(a)のTOP画面へと遷移させる間において全画面表示させる広告コンテンツを決定する。そして、表示制御部135は、アプリ画面SC15から図5(a)のTOP画面へと遷移させる間において広告コンテンツを表示させる。
【0149】
なお、ミニアプリ側からスーパーアプリ側へと画面遷移させるユーザ操作は、電子決済操作に限定されない。例えば、ミニアプリ側からスーパーアプリ側へと画面遷移させるユーザ操作は、ブラウザバックでもよい。
【0150】
〔4.処理手順〕
続いて、図7を用いて、広告装置100によって行われる広告処理の手順について説明する。図7は、実施形態に係る広告処理手順を示すフローチャートである。
【0151】
まず、操作受付部133は、デジタルウォレットアプリケーションに予め登録されたミニアプリに対するユーザ操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS101)。
【0152】
操作受付部133は、ユーザ操作を受け付けていないと判定している間は(ステップS101;No)、ユーザ操作を受け付けたと判定できるまで待機する。
【0153】
一方、操作受付部133は、ユーザ操作を受け付けたと判定した場合には(ステップS101;Yes)、係るユーザ操作が、スーパーアプリ側からミニアプリ側への画面遷移(第1の画面から第2の画面への画面遷移)、あるいは、ミニアプリ側からスーパーアプリ側への画面遷移(第2の画面から第1の画面への画面遷移)を発生させる操作であるか否かを判定する(ステップS102)。例えば、操作受付部133は、受け付けたユーザ操作が、図5で説明した登録操作、図6で説明した選択操作、その他の一例で説明した電子決済操作のうちのいずれかのユーザ操作であるか否かを判定する。
【0154】
操作受付部133は、受け付けたユーザ操作が、スーパーアプリ側からミニアプリ側への画面遷移を発生させる操作、および、ミニアプリ側からスーパーアプリ側への画面遷移を発生させる操作のいずれでもないと判定した場合には(ステップS102;No)、広告処理を終了させる。
【0155】
一方、決定部134は、ユーザ操作が、スーパーアプリ側からミニアプリ側への画面遷移を発生させる操作、および、ミニアプリ側からスーパーアプリ側への画面遷移を発生させる操作のうちのいずれかであると判定された場合には(ステップS102;Yes)、広告決定処理を行う(ステップS103)。例えば、決定部134は、そのユーザ操作に対応する画面遷移で用いられる媒体コンテンツにおいて表示させる広告コンテンツを決定する。
【0156】
続いて、表示制御部135は、決定部134により決定された広告コンテンツが、ユーザ操作に用いられた端末装置10に表示されるよう表示制御する(ステップS104)。
【0157】
〔5.まとめ〕
これまで説明してきたように、実施形態に係る広告装置100は、デジタルウォレットアプリケーションに予め登録されたミニアプリに対するユーザ操作を受け付ける操作受付部133と、操作受付部133によりユーザ操作が受け付けられた場合には、デジタルウォレットアプリケーションに対応する画面である第1の画面と、ミニアプリに対応する画面である第2の画面との間での画面遷移を仲介する表示制御部135とを有する。また、表示制御部135は、第1の画面および第2の画面のうちユーザ操作が行われた一方の画面から、第1の画面および第2の画面のうち他方の画面へと画面遷移させる際に、所定の広告コンテンツを表示させる。
【0158】
このような広告装置100によれば、例えば、スーパーアプリが利用されることによる画面遷移の中でユーザに対して適切に広告コンテンツを提供することができるといった効果を奏する。
【0159】
〔6.変形例〕
上記実施形態に係る広告装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。
【0160】
〔6-1.広告表示されるタイミングについて〕
上記実施形態では、広告装置100が、ミニアプリを初めて利用しようとする初回利用時においてミニアプリを利用可能な状態に登録する登録操作を行わせるタイミングで、広告コンテンツを表示させる例を示した。具体的には、図5に示されるように、広告装置100は、スーパーアプリ側に属する第1の画面から、ミニアプリ側に属する第2の画面への画面遷移を制御する役割を有していることに応じて、紐付けを行わせる一覧画面SC12から、アプリ画面SC15への画面遷移の間において、自装置が提供可能な媒体コンテンツ(例えば、規約同意画面SC13)内で広告コンテンツを表示させる例を示した。
【0161】
しかしながら、ユーザは、ミニアプリを初めて利用しようとする初回利用時であってもミニアプリを利用可能な状態に登録する登録操作を必ずしも求められなくてもよい。図5のウォレットサーバ31を例に挙げて説明すると、ウォレットサーバ31は、ユーザがミニアプリを初めて利用しようとする初回利用時であっても、一覧画面SC12を用いて登録操作を要求せずともよい。つまり、ウォレットサーバ31は、デフォルトの状態でスーパーアプリSAP1に組み込まれているミニアプリを利用可能な状態にしておいてもよい。
【0162】
このような場合、広告装置100は、例えば、規約同意画面SC13や紐付結果画面SC14をユーザに配信する必要がなくなるため、ユーザがミニアプリを初めて利用しようとする初回利用時においても、図6に示す広告スペース画面SC23のような広告専用の画面を用いて広告コンテンツを提供してもよい。係る場合、例えば、広告装置100は、デフォルトの状態で利用可能に登録されているミニアプリのいずれかを選択する選択操作を受け付けることとなり、選択操作を受け付けた場合には、広告スペース画面を用いて広告コンテンツを表示させることができる。
【0163】
〔6-2.検索画面について〕
また、上記実施形態では、ウォレットサーバ30が、ユーザからの要求に応じて、ミニアプリを検索するための検索画面を提供する例を示した。しかしながら、ウォレットサーバ30は、必ずしも検索画面を提供する必要はない。また、係る場合、広告装置100は、例えば、ウォレットサーバ30により提供されるTOP画面(第1の画面の一例)を介して、ミニアプリのいずれかを選択する選択操作を受け付けた場合には、広告スペース画面を用いて広告コンテンツを表示させることができる。
【0164】
〔6-3.デジタルウォレットについて〕
上記実施形態では、広告装置100が、決済機能を有するデジタルウォレットアプリケーションをスーパーアプリとして、デジタルウォレットアプリケーションが有するミニアプリに対するユーザ操作を受け付けた場合には、デジタルウォレットアプリケーション側の第1の画面と、ミニアプリ側の第2の画面との間での画面遷移において、広告コンテンツを提供する例を示した。
【0165】
しかしながら、デジタルウォレットアプリケーションに限らず任意のアプリケーションがスーパーアプリとして機能可能であることから、広告装置100は、デジタルウォレットアプリケーション以外の任意のアプリケーション(例えば、決済機能を有しないアプリケーション)に登録されるミニアプリに対するユーザ操作を受け付けることで、デジタルウォレットアプリケーションの場合と同様に広告処理を行うことができる。
【0166】
<その他>
〔1.ハードウェア構成〕
次に、実施形態に係る広告装置100のハードウェア構成例について説明する。図8は、実施形態に係る広告装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。図8を参照すると、広告装置100は、例えば、プロセッサ801と、ROM802と、RAM803と、ホストバス804と、ブリッジ805と、外部バス806と、インターフェース807と、入力装置808と、出力装置809と、ストレージ810と、ドライブ811と、接続ポート812と、通信装置813と、を有する。なお、ここで示すハードウェア構成は一例であり、構成要素の一部が省略されてもよい。また、ここで示される構成要素以外の構成要素をさらに含んでもよい。
【0167】
(プロセッサ801)
プロセッサ801は、例えば、演算処理装置または制御装置として機能し、ROM802、RAM803、ストレージ810、またはリムーバブル記録媒体901に記録された各種プログラムに基づいて各構成要素の動作全般またはその一部を制御する。
【0168】
(ROM802、RAM803)
ROM802は、プロセッサ801に読み込まれるプログラムや演算に用いるデータなどを格納する手段である。RAM803には、例えば、プロセッサ801に読み込まれるプログラムや、そのプログラムを実行する際に適宜変化する各種パラメータなどが一時的または永続的に格納される。
【0169】
(ホストバス804、ブリッジ805、外部バス806、インターフェース807)
プロセッサ801、ROM802、RAM803は、例えば、高速なデータ伝送が可能なホストバス804を介して相互に接続される。一方、ホストバス804は、例えば、ブリッジ805を介して比較的データ伝送速度が低速な外部バス806に接続される。また、外部バス806は、インターフェース807を介して種々の構成要素と接続される。
【0170】
(入力装置808)
入力装置808には、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、スイッチ、およびレバーなどが用いられる。さらに、入力装置808としては、赤外線やその他の電波を利用して制御信号を送信することが可能なリモートコントローラ(以下、リモコン)が用いられることもある。また、入力装置808には、マイクロフォンなどの音声入力装置が含まれる。
【0171】
(出力装置809)
出力装置809は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD、または有機ELなどのディスプレイ装置、スピーカ、ヘッドホンなどのオーディオ出力装置、プリンタ、携帯電話、またはファクシミリなど、取得した情報を利用者に対して視覚的または聴覚的に通知することが可能な装置である。また、本実施形態に係る出力装置809は、触覚刺激を出力することが可能な種々の振動デバイスを含む。
【0172】
(ストレージ810)
ストレージ810は、各種のデータを格納するための装置である。ストレージ810としては、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)などの磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、または光磁気記憶デバイスなどが用いられる。
【0173】
(ドライブ811)
ドライブ811は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体901に記録された情報を読み出し、またはリムーバブル記録媒体901に情報を書き込む装置である。
【0174】
(接続ポート812)
接続ポート812は、例えば、USB(Universal Serial Bus)ポート、IEEE1394ポート、SCSI(Small Computer System Interface)、RS-232Cポート、または光オーディオ端子などのような外部接続機器902を接続するためのポートである。
【0175】
(通信装置813)
通信装置813は、ネットワークに接続するための通信デバイスであり、例えば、有線または無線LAN、Bluetooth(登録商標)、またはWUSB(Wireless USB)用の通信カード、光通信用のルータ、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)用のルータ、または各種通信用のモデムなどである。
【0176】
(リムーバブル記録媒体901)
リムーバブル記録媒体901は、例えば、DVDメディア、Blu-ray(登録商標)メディア、HD DVDメディア、各種の半導体記憶メディアなどである。もちろん、リムーバブル記録媒体901は、例えば、非接触型ICチップを搭載したICカード、または電子機器などであってもよい。
【0177】
(外部接続機器902)
外部接続機器902は、例えば、プリンタ、携帯音楽プレーヤ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、またはICレコーダなどである。
【0178】
なお、実施形態に係る記憶部120は、ROM802やRAM803、ストレージ810によって実現される。また、プロセッサ801によって実現される実施形態に係る制御部130が、広告受付部131と、審査要求部132と、操作受付部133と、決定部134と、表示制御部135と、算定部136と、分析部137とを実現する各制御プログラム(例えば、実施形態に係る広告プログラム)を、ROM802やRAM803などから読み出し実行する。
【0179】
〔2.その他〕
上記した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部は、手動的に行われてもよい。また、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部は、公知の方法で自動的に行われてもよい。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られるものではない。
【0180】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されなくともよい。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られない。また、各構成要素は、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成してもよい。また、上記してきた各処理は、矛盾しない範囲で適宜組み合わせて実行されてもよい。
【0181】
以上、本願の実施形態をいくつかの図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【符号の説明】
【0182】
100 広告装置
120 記憶部
121 広告コンテンツデータベース
122 履歴情報データベース
130 制御部
131 広告受付部
132 審査要求部
133 操作受付部
134 決定部
135 表示制御部
136 算定部
137 分析部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2021-10-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタルウォレットアプリケーションに予め登録されたミニアプリに対するユーザ操作を受け付ける受付部と、
前記受付部によりユーザ操作が受け付けられた場合には、前記ミニアプリを提供する事業者向けのプラットフォームとして前記デジタルウォレットアプリケーションを提供する第1の事業者が権限を有する画面であって前記デジタルウォレットアプリケーション内で表示される画面である第1の画面と、前記ミニアプリを提供する事業者であって前記第1の事業者とは異なる第2の事業者が権限を有する画面である第2の画面との間での画面遷移を仲介する表示制御部と、
を有し、
前記表示制御部は、前記ユーザ操作が、前記第1の画面および前記第2の画面のうち一方の画面から、前記第1の画面および前記第2の画面のうち他方の画面へと画面遷移させる操作であると判定された場合には前記画面遷移において所定の広告コンテンツを表示させる
ことを特徴とする広告装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記ユーザ操作が、前記第1の画面および前記第2の画面のうち一方の画面から、前記第1の画面および前記第2の画面のうち他方の画面へと画面遷移させる操作であると判定された場合には、前記一方の画面と前記他方の画面との間に所定の広告コンテンツを表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の広告装置。
【請求項3】
前記受付部は、前記第1の画面を介して、前記ミニアプリのうち利用可能にさせるミニアプリを登録する登録操作を受け付け、
前記表示制御部は、前記登録操作が受け付けられた場合には、前記第1の画面から前記第2の画面へと遷移させる間において前記所定の広告コンテンツを表示させる
ことを特徴とする請求項1または2に記載の広告装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記登録操作が受け付けられた場合には、利用規約画面とともに前記所定の広告コンテンツを表示させ、前記利用規約画面の内容にユーザが同意した場合には、前記第2の画面を表示させる
ことを特徴とする請求項に記載の広告装置。
【請求項5】
前記受付部は、前記第1の画面を介して、前記ミニアプリのうち利用可能に登録されているミニアプリのいずれかを選択する選択操作を受け付け、
前記表示制御部は、前記選択操作が受け付けられた場合には、前記第1の画面から前記第2の画面へと遷移させる間において前記所定の広告コンテンツを表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の広告装置。
【請求項6】
前記受付部は、前記第2の画面を介して、前記デジタルウォレットアプリケーションに対応する電子マネーを用いた電子決済操作を受け付け、
前記表示制御部は、前記電子決済操作が受け付けられた場合には、前記第2の画面から前記第1の画面へと遷移させる間において前記所定の広告コンテンツを表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の広告装置。
【請求項7】
前記広告コンテンツが表示される媒体となる媒体コンテンツであって、前記第1の画面および前記第2の画面の間での画面遷移の際に表示される媒体コンテンツのうち、前記広告コンテンツを表示させる対象の媒体コンテンツを広告配信条件として広告主から受け付ける広告受付部と、
前記広告配信条件で定められる前記媒体コンテンツに表示される広告コンテンツを決定する決定部と
をさらに有し、
前記表示制御部は、前記第1の画面および前記第2の画面の間での画面遷移の際に表示される媒体コンテンツに対して前記決定部により決定されている広告コンテンツを表示させる
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1つに記載の広告装置。
【請求項8】
表示候補の広告コンテンツであって、前記デジタルウォレットアプリケーションを提供するサービス提供者以外の広告主により入稿されている広告コンテンツについて、当該サービス提供者に対応する前記画面遷移において当該広告コンテンツを表示させるか否かを審査するよう当該サービス提供者に要求する審査要求部をさらに有し、
前記決定部は、前記審査要求部による要求に応じて、前記サービス提供者が表示を許可した表示候補の広告コンテンツの中から、前記媒体コンテンツに表示される表示対象の広告コンテンツを決定する
ことを特徴とする請求項7に記載の広告装置。
【請求項9】
広告装置が実行する広告方法であって、
デジタルウォレットアプリケーションに予め登録されたミニアプリに対するユーザ操作を受け付ける受付工程と、
前記受付工程によりユーザ操作が受け付けられた場合には、前記ミニアプリを提供する事業者向けのプラットフォームとして前記デジタルウォレットアプリケーションを提供する第1の事業者が権限を有する画面であって前記デジタルウォレットアプリケーション内で表示される画面である第1の画面と、前記ミニアプリを提供する事業者であって前記第1の事業者とは異なる第2の事業者が権限を有する画面である第2の画面との間での画面遷移を仲介する表示制御工程と、
を含み、
前記表示制御工程は、前記ユーザ操作が、前記第1の画面および前記第2の画面のうち一方の画面から、前記第1の画面および前記第2の画面のうち他方の画面へと画面遷移させる操作であると判定された場合には前記画面遷移において所定の広告コンテンツを表示させる
ことを特徴とする広告方法。
【請求項10】
デジタルウォレットアプリケーションに予め登録されたミニアプリに対するユーザ操作を受け付ける受付手順と、
前記受付手順によりユーザ操作が受け付けられた場合には、前記ミニアプリを提供する事業者向けのプラットフォームとして前記デジタルウォレットアプリケーションを提供する第1の事業者が権限を有する画面であって前記デジタルウォレットアプリケーション内で表示される画面である第1の画面と、前記ミニアプリを提供する事業者であって前記第1の事業者とは異なる第2の事業者が権限を有する画面である第2の画面との間での画面遷移を仲介する表示制御手順と、
をコンピュータに実行させ、
前記表示制御手順は、前記ユーザ操作が、前記第1の画面および前記第2の画面のうち一方の画面から、前記第1の画面および前記第2の画面のうち他方の画面へと画面遷移させる操作であると判定された場合には前記画面遷移において所定の広告コンテンツを表示させる
ことを特徴とする広告プログラム。