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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022148974
(43)【公開日】2022-10-06
(54)【発明の名称】歯間清掃用具
(51)【国際特許分類】
   A61C 15/04 20060101AFI20220929BHJP
【FI】
A61C15/04 502
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021050867
(22)【出願日】2021-03-24
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-05-27
(71)【出願人】
【識別番号】521125051
【氏名又は名称】岡本 佳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100161300
【弁理士】
【氏名又は名称】川角 栄二
(72)【発明者】
【氏名】岡本 佳樹
(57)【要約】
【課題】 フロスの張力を容易に調節することが可能な歯間清掃用具を提供することを目的とする。
【解決手段】 フロスFを保持し、その一部を架設して歯間に挿入し清掃する歯間清掃用具1であって、使用者が把持する柄11と柄11に直接的又は間接的に結合され、所定の長さを有するフロスFを支持して複数の区間F1,F2,F3,F4に区切る三つ以上の支持点31,32,33,23と、フロスが通る経路の長さを変更する経路長変更手段とを備える。経路長変更手段は、少なくともいずれか一つの支持点を移動させる支持点移動手段であって、柄11の延びる方向に沿ってスライドするスライド片20を有し、支持点23がスライド片20に設けられている。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロスを保持し、その一部を架設して歯間に挿入し清掃する歯間清掃用具であって、
使用者が把持する柄と
前記柄に直接的又は間接的に結合され、所定の長さを有するフロスを支持して複数の区間に区切る三つ以上の支持点と、
前記フロスが通る経路の長さを変更する経路長変更手段とを備える
ことを特徴とする歯間清掃用具。
【請求項2】
前記経路長変更手段が、少なくともいずれか一つの前記支持点を移動させる支持点移動手段である
ことを特徴とする請求項1に記載の歯間清掃用具。
【請求項3】
前記支持点移動手段が、前記柄の延びる方向に沿ってスライドするスライド片を有し、
前記少なくともいずれか一つの前記支持点が、前記スライド片に設けられている
ことを特徴とする請求項2に記載の歯間清掃用具。
【請求項4】
前記区間のうち歯間に挿入される架設区間が前記柄と略平行に延びており、
前記架設区間の前記柄に近い方の端に位置する前記支持点が前記スライド片に設けられている
ことを特徴とする請求項3に記載の歯間清掃用具。
【請求項5】
ループ状に形成された前記フロスを保持する
ことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の歯間清掃用具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、架設されたフロスを歯間に挿入して清掃する歯間清掃用具に関する。
【背景技術】
【0002】
歯間を清掃する方法として、フロスと呼ばれる糸を歯間に挿入し、フロスを動かして汚れを除去する方法が知られている。フロスを歯間に挿入する用具として、フロスを架設保持する歯間清掃用具が知られている。
【0003】
従来の歯間清掃用具の多くは二本のアームを有し、アームの先端にぴんと張ったフロスの両端が固定されて構成されている。このような歯間清掃用具を用いると、フロスの張力が大きいため、歯間に挿入させやすい。その一方で、ぴんと張ったフロスは直線状に維持されているため、清掃時のフロスと歯との接触面積が小さくなり、清掃効率が低いという問題があった。清掃時のフロスと歯との接触面積を大きくするには、弛んだフロスで清掃すればよいが、フロスの張力が低いと歯間への挿入が困難となる。
【0004】
これに対して、フロスの両端が固定された二本のアームを互いに分離して歯間を清掃することができる歯間清掃用具が知られている(特許文献1参照)。特許文献1に開示されている歯間清掃用具は、二本のアームを分離することでフロスを弛ませることができ、これによって清掃時にフロスと歯との接触面積を大きくして清掃効率を高めることができる。
【0005】
特許文献1に開示されている歯間清掃用具は、二本のアームを分離して歯間を清掃する際には、左右それぞれの手でアームを把持してフロスを動かす必要があり、片手で操作することはできなかった。また、特許文献1に開示されている歯間清掃用具は、二本のアームを結合させた状態においてフロスがぴんと張るよう構成されている。そのため、フロスを歯間に挿入する際には二本のアームを結合させ、歯間を清掃する際には二本のアームを分離させるという、複雑な操作が必要となっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2020-124483号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記問題点を鑑みて、本発明は、フロスの張力を容易に調節することが可能な歯間清掃用具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、フロスを保持し、その一部を架設して歯間に挿入し清掃する歯間清掃用具であって、使用者が把持する柄と前記柄に直接的又は間接的に結合され、所定の長さを有するフロスを支持して複数の区間に区切る三つ以上の支持点と、前記フロスが通る経路の長さを変更する経路長変更手段とを備えることを特徴とする歯間清掃用具である。
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、フロスが通る経路の長さを変更することによって、フロスの張力を容易に調節することが可能な歯間清掃用具を提供することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、前記経路長変更手段が、少なくともいずれか一つの前記支持点を移動させる支持点移動手段であることを特徴とする請求項1に記載の歯間清掃用具である。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、フロスを支持する支持点を移動させることによって、フロスの張力を容易に調節することが可能な歯間清掃用具を提供することができる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、前記支持点移動手段が、前記柄の延びる方向に沿ってスライドするスライド片を有し、前記少なくともいずれか一つの前記支持点が、前記スライド片に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の歯間清掃用具である。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、スライド片をスライドさせることによって、フロスの張力を容易に調節することが可能な歯間清掃用具を提供することができる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、前記区間のうち歯間に挿入される架設区間が前記柄と略平行に延びており、前記架設区間の前記柄に近い方の端に位置する前記支持点が前記スライド片に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の歯間清掃用具である。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、スライド片をスライドさせることによって、架設区間の長さを調節することが可能な歯間清掃用具を提供することができる。
【0016】
請求項5に記載の発明は、ループ状に形成された前記フロスを保持することを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の歯間清掃用具である。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、フロスの装着及び交換が容易な歯間清掃用具を提供することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、フロスの張力を容易に調節することが可能な歯間清掃用具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の第一実施形態に係る歯間清掃用具を示す斜視図である。
図2】本発明の第一実施形態に係る歯間清掃用具を示す図であって、(a)は正面図であり、(b)は(a)の部分Aをフロスを省略して拡大して示す拡大図であり、(c)は(b)の断面B-Bを示す断面図である。
図3】本発明の第二実施形態に係る歯間清掃用具を示す図であって、(a)は一部を省略して示す正面図であり、(b)は(a)の断面C-Cを示す断面図である。
図4】本発明の第三実施形態に係る歯間清掃用具を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に、本発明を適用した歯間清掃用具の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な実施形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0021】
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態に係る歯間清掃用具について、図1,2に基づき説明する。図1は、本発明の第一実施形態に係る歯間清掃用具を示す斜視図である。図2は、本発明の第一実施形態に係る歯間清掃用具を示す図であって、(a)は正面図であり、(b)は(a)の部分Aを拡大して示す拡大図であり、(c)は(b)の断面B-Bを示す断面図である。
【0022】
まず本実施形態に係る歯間清掃用具1の具体的な構成について、図1,2に基づき説明する。歯間清掃用具1は、本体部10とスライド片20を主要な構成要素とし、これらでフロスFを保持している。本体部10は、前後方向に延びる柄11と、柄11の前方の端部から下に向けて延びるアーム12を有する。柄11は、使用者の指で把持される大きさとなっており、一定の断面で前後に延びている。本体部10は、柄11の前方の端部の上側に角部31を有しており、アーム12の下端の前側に角部32を有している。
【0023】
スライド片20は、図2(a)に示すように、前後方向に貫通している挿入孔21を有しており、挿入孔21に柄11が挿入される。これにより、スライド片20は柄11に沿って前後にスライド可能に構成されている。またスライド片20は、下に向けて延びるアーム22と、上に向けて突出する円柱状の操作突起23を有する。スライド片20は、アーム22の下端の後側に角部33を有している。使用者は、柄11を握った状態で、操作突起23を指で触ることでスライド片20をスライドさせることができる。操作突起23を操作する指は任意であるが、親指か人差し指が好適である。
【0024】
本実施形態で使用されるフロスFは所定の長さでループ状に形成されており、歯間清掃用具1はフロスFが所定の経路を通るように保持する。フロスFは、本体部10の角部31,32、スライド片20の角部33及び操作突起23により支持されている。フロスFはこれらの支持点で支持されることで四つの区間に区切られており、角部32と角部33との間に架設区間F1が区切られ、角部33と操作突起23との間に区間F2が、操作突起23と角部31との間に区間F3が、角部31と角部32との間に区間F4が、それぞれ区切られる。架設区間F1が歯間に挿入され、清掃に供される。架設区間F1は、柄11と平行に延びている。
【0025】
フロスFは操作突起23に巻き回されており、これによりフロスFは操作突起23に固定支持されている。角部31,32,33はそれぞれフロスFを保持する保持溝31a,32a,33aを有している。これら保持溝の構成はいずれも同様であるため、保持溝32aを例に説明する。図2(b)に示すように、角部32には、垂直に隣り合う面を貫通するように保持溝32aが設けられている。フロスFは、保持溝32aに収容されるが、フロスFの延びる方向には拘束されることなく移動可能に保持される。これにより、フロスFの張力は全ての区間で同等となる。
【0026】
図2(c)に示すように、保持溝32aには、幅が狭く形成された幅狭部32bが設けられている。保持溝32aで保持されるフロスFは、幅狭部32bより奥で保持され、張力が低い状態でも外に脱落し難く構成されている。図2(a)に示すように、保持溝32aを通り、アーム12の端面12aから外に出るフロスFは、アーム12の端面12aに接しつつ露出している。保持溝31a,33aについても保持溝32aと同様に構成されている。保持溝33aを通り、アーム22の端面22aから外に出るフロスFは、アーム22の端面22aに接しつつ露出している。したがって、架設区間F1においてフロスFは、アーム12,22それぞれの端面12a,22aより下に配置されることになる。
【0027】
角部31,32が本体部10に設けられているのに対し、角部33及び操作突起23はスライド片20に設けられている。すなわち角部31,32は柄11に直接的に結合され、角部33及び操作突起23は柄11に間接的に結合されている。そのため、歯間清掃用具1にフロスFが保持されている状態でスライド片20をスライドさせると、支持点である角部33及び操作突起23が移動し、フロスFが通る経路の長さが変わる。すなわち、スライド片20を前方にスライドさせるとフロスFが通る経路の長さが短くなり、フロスFは張力が下がり弛む。スライド片20を後方にスライドさせるとフロスFが通る経路の長さが長くなり、フロスFは張力が上がりぴんと張る。
【0028】
また、スライド片20をスライドさせると角部32と角部33との間の距離も変わる。すなわち、これらの間に形成されている架設区間F1の長さを、スライド片20をスライドさせることによって変更することができる。
【0029】
次に、本実施形態に係る歯間清掃用具1を使用して歯間を清掃する方法を説明する。まず使用者は、ループ状のフロスFを歯間清掃用具1にセットする(図1,2参照)。フロスFの長さは、架設区間F1の長さを基準に設定すればよく、架設区間F1の長さは清掃する歯の大きさや口の大きさに応じて設定すればよい。そして柄11を把持し、指で操作突起23を操作しスライド片20を後方にスライドさせる。するとフロスFの張力が上がり、架設区間F1がぴんと張る。そして架設区間F1を歯間に挿入する。歯間に挿入させた後は、歯間清掃用具1を動かすことで、架設区間F1にあるフロスFによって歯間が清掃される。このとき、使用者が指で操作突起23を操作しスライド片20を前方にスライドさせると、フロスFの張力が下がり架設区間F1が弛む。架設区間F1が弛んだ状態で歯に押し当てると、フロスFと歯との接触面積が大きくなり、清掃効率を高めることができる。フロスFを歯間から離脱させる際には、スライド片20を後方にスライドさせてフロスFの張力を上げると、離脱させやすくなる。
【0030】
歯間清掃用具1を用いると、片手で容易にフロスFの張力を調節することができ、効率よく歯間を清掃することが可能となる。使用者は、指を動かすだけで、フロスFが弛んだ状態とぴんと張った状態とを切り替えることができる。またフロスFは保持溝31a,32a,33aに収容され、操作突起23に巻き回されて保持されているため、フロスFを弛ませても歯間清掃用具1から離脱する恐れは少ない。そしてフロスFはループ状であるため、歯間清掃用具1への装着及び交換が容易である。また、スライド片20をスライドさせることで、架設区間F1の長さを変更することができる。
【0031】
(第二実施形態)
本発明の第二実施形態に係る歯間清掃用具について、図3に基づき説明する。図3は、本発明の第二実施形態に係る歯間清掃用具を示す図であって、(a)は一部を省略して示す正面図であり、(b)は(a)の断面C-Cを示す断面図である。
【0032】
本実施形態に係る歯間清掃用具2と、第一実施形態に係る歯間清掃用具1との相違点は、スライド片20の構成のみである。すなわち、本実施形態に係る歯間清掃用具2のスライド片20は、図3に示すように、止めネジ24を有している。止めネジ24をゆるめた状態においては、スライド片20は柄11に対して自由にスライド可能となる。止めネジ24を締めると止めネジ24の端部が柄11に当たるため、スライド片20を柄11に対して任意の位置で固定することが可能となる。
【0033】
本実施形態に係る歯間清掃用具2を用いると、止めネジ24を締めた状態では架設区間F1の長さが固定されるため、フロスFの長さを設定したり、フロスFを歯間清掃具2に保持するのが容易となる。止めネジ24をゆるめた状態においては、第一実施形態に係る歯間清掃用具1と同様に使用することができる。また、止めネジ24を締めたままでも、使用者は指で区間F3のフロスFを上から押さえつけたりゆるめたりすることによって、フロスFが通る経路の長さを変更することができ、フロスFの張力を調節することが可能となる。
【0034】
(第三実施形態)
本発明の第三実施形態に係る歯間清掃用具について、図4に基づき説明する。図4は、本発明の第三実施形態に係る歯間清掃用具を示す正面図である。
【0035】
本実施形態に係る歯間清掃用具3と、第一実施形態に係る歯間清掃用具1との相違点は、スライド片20にアームが設けられておらず、本体部10にアームが二本設けられていることである。すなわち、本実施形態に係る歯間清掃用具3の本体部10は、図4に示すように、柄11から下に向けて延びる二本のアーム12,13を有している。アーム12は柄11の前方の端部に位置し、アーム13はその後方に位置している。本体部10は、アーム12の下端の前側に角部32を有し、アーム13の下端の後側に角部33を有する。スライド片20は、第一実施形態と同様に、柄11に沿って前後にスライド可能に構成されており、上に向けて突出する円柱状の操作突起23を有する。使用者は、柄11を握った状態で、操作突起23を指で触ることでスライド片20をスライドさせることができる。
【0036】
本実施形態で使用されるフロスFは所定の長さでループ状に形成されており、歯間清掃用具3はフロスFが所定の経路を通るように保持する。フロスFは、本体部10の角部31,32,33及びスライド片20の操作突起23により支持されている。フロスFはこれらの支持点で支持されることで四つの区間に区切られており、角部32と角部33との間に架設区間F1が区切られ、角部33と操作突起23との間に区間F2が、操作突起23と角部区間F3が、角部31と角部32との間に区間F4が、それぞれ区切られる。架設区間F1が歯間に挿入され、清掃に供される。架設区間F1は、柄11と平行に延びている。
【0037】
本実施形態に係る歯間清掃用具3においても、第一実施形態と同様に、フロスFは操作突起23に巻き回されて固定支持され、角部31,32,33はそれぞれフロスFを保持する保持溝を有し、第一実施形態と同様にフロスFを支持している。
【0038】
角部31,32,33が本体部10に設けられているのに対し、操作突起23はスライド片20に設けられている。そのため、歯間清掃用具3にフロスFが保持されている状態でスライド片20をスライドさせると、支持点である操作突起23が移動し、フロスFが通る経路の長さが変わる。すなわち、スライド片20を前方にスライドさせるとフロスFが通る経路の長さが短くなり、フロスFは張力が下がり弛む。スライド片20を後方にスライドさせるとフロスFが通る経路の長さが長くなり、フロスFは張力が上がりぴんと張る。
【0039】
すなわち、本実施形態に係る歯間清掃用具3も、第一実施形態と同様に、片手で容易にフロスFの張力を調節することができ、効率よく歯間を清掃することが可能となる。本実施形態に係る歯間清掃用具3の架設区間F1は、本体部10のアーム12とアーム13との間に形成されるため、区間の長さは不変である。
【0040】
(他の変形例)
先述の実施形態においては、いずれも架設区間F1が柄11と平行に設定されており、いわゆる「F型」の歯間清掃用具を構成していたが、架設区間と柄のなす角度は任意に設定でき、架設区間を柄と垂直に設定する、いわゆる「Y型」の歯間清掃用具として構成することも可能である。具体的には、先述の第三実施形態におけるアーム12,13を前後に配置することに代えて左右に配置すれば、架設区間が左右に延び、柄の延びる方向と垂直となる。そして、柄の延びる方向に沿ってスライドするスライド片にフロスの支点を設けておけば、スライド片をスライドさせることでフロスの通る経路の長さが変わり、フロスの張力を調節することができる。
【0041】
また先述の実施形態においては、いずれもフロスがループ状に形成されていたが、この形態に限定されることはなく、両端を有するフロスを使用することも可能である。架設区間を含む区間の端部の支持点に、フロスの端部を固定すればよい。
【符号の説明】
【0042】
1,2,3 歯間清掃用具
10 本体部
11 柄
12 アーム
12a 端面
13 アーム
20 スライド片(経路長変更手段,支持点移動手段)
21 挿入孔
22 アーム
22a 端面
23 操作突起(支持点)
24 止めネジ
31,32,33 角部(支持点)
31a,32a,33a 保持溝
32b 幅狭部
F フロス
F1 架設区間
F2,F3,F4 区間
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2022-01-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロスを保持し、その一部を架設して歯間に挿入し清掃する歯間清掃用具であって、
前後方向に延び、使用者が把持する柄と
前記柄に直接的又は間接的に結合され、所定の長さを有するフロスを支持して複数の区間に区切る三つ以上の支持点と、
前記柄の延びる方向に沿ってスライドするスライド片とを備え、
前記区間のうち歯間に挿入される架設区間が前記柄と略平行に延びており、
前記架設区間の後方の端に位置する前記支持点が前記スライド片に設けられており、前記スライド片をスライドすることで前記架設区間の長さが変更される
ことを特徴とする歯間清掃用具。
【請求項2】
ループ状に形成された前記フロスを保持する
ことを特徴とする請求項1に記載の歯間清掃用具。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、フロスを保持し、その一部を架設して歯間に挿入し清掃する歯間清掃用具であって、前後方向に延び、使用者が把持する柄と前記柄に直接的又は間接的に結合され、所定の長さを有するフロスを支持して複数の区間に区切る三つ以上の支持点と、前記柄の延びる方向に沿ってスライドするスライド片とを備え、前記区間のうち歯間に挿入される架設区間が前記柄と略平行に延びており、前記架設区間の後方の端に位置する前記支持点が前記スライド片に設けられており、前記スライド片をスライドすることで前記架設区間の長さが変更されることを特徴とする歯間清掃用具である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、スライド片をスライドさせることによって、フロスの張力を容易に調節でき、架設区間の長さを調節することが可能な歯間清掃用具を提供することができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
請求項に記載の発明は、ループ状に形成された前記フロスを保持することを特徴とする請求項1に記載の歯間清掃用具である。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
請求項に記載の発明によれば、フロスの装着及び交換が容易な歯間清掃用具を提供することができる。
【手続補正書】
【提出日】2022-04-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロスを保持し、その一部を架設して歯間に挿入し清掃する歯間清掃用具であって、
前後方向に延び、使用者が把持する柄と、
前記柄に直接的又は間接的に結合され、所定の長さを有しループ状に形成されたフロスを支持して四つの区間に区切る四つの支持点と、
前記柄の延びる方向に沿ってスライドするスライド片とを備え、
前記区間のうち歯間に挿入される架設区間が前記柄と略平行に延びており、
前記スライド片には、前記架設区間の後方の端に位置する一の前記支持点と、当該一の前記支持点から見て前記架設区間と反対側に隣り合う他の前記支持点とが設けられており、
前記スライド片をスライドすることで前記架設区間の長さが変更される
ことを特徴とする歯間清掃用具。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、フロスを保持し、その一部を架設して歯間に挿入し清掃する歯間清掃用具であって、前後方向に延び、使用者が把持する柄と、前記柄に直接的又は間接的に結合され、所定の長さを有しループ状に形成されたフロスを支持して四つの区間に区切る四つの支持点と、前記柄の延びる方向に沿ってスライドするスライド片とを備え、前記区間のうち歯間に挿入される架設区間が前記柄と略平行に延びており、前記スライド片には、前記架設区間の後方の端に位置する一の前記支持点と、当該一の前記支持点から見て前記架設区間と反対側に隣り合う他の前記支持点とが設けられており、前記スライド片をスライドすることで前記架設区間の長さが変更されることを特徴とする歯間清掃用具である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、スライド片をスライドさせることによって、フロスの張力を容易に調節でき、架設区間の長さを調節することが可能であり、フロスの装着及び交換が容易な歯間清掃用具を提供することができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】削除
【補正の内容】