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特開2022-148976情報処理システム、情報処理プログラム、情報処理方法、及び情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022148976
(43)【公開日】2022-10-06
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理プログラム、情報処理方法、及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/533 20140101AFI20220929BHJP
   A63F 13/792 20140101ALI20220929BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20220929BHJP
【FI】
A63F13/533
A63F13/792
A63F13/79
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021050870
(22)【出願日】2021-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115808
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 真司
(74)【代理人】
【識別番号】100130269
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 盛規
(74)【代理人】
【識別番号】100113549
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 守
(72)【発明者】
【氏名】泉水 一慶
(57)【要約】      (修正有)
【課題】詳細情報を提示するためのUIオブジェクトを配置することで詳細情報を提示する時間について改良する。
【解決手段】情報処理システム1000は、所定のアプリケーションの実行中に、表示画像を表示装置70に出力する画像出力部64と、ガイドUIオブジェクトが表示画像に含まれるように、ガイドUIオブジェクトを配置するUIオブジェクト配置部65と、表示画像に含まれるガイドUIオブジェクトに対するユーザの指示操作があった場合に、ガイドUIオブジェクトに対応付けられた詳細情報を表示装置70に出力する詳細情報出力部64と、詳細情報が既読状態になってから有効時間が経過した場合に、ガイドUIオブジェクトを表示画像に含まれないように当該表示画像から除去するUIオブジェクト配置解除部67とを備えている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のアプリケーションの実行中に、表示画像を表示装置に出力する画像出力手段と、
UIオブジェクトが前記表示画像に含まれるように、当該UIオブジェクトを配置するUIオブジェクト配置手段と、
前記表示画像に含まれる前記UIオブジェクトに対するユーザの指示操作があった場合、当該UIオブジェクトに対応付けられた詳細情報を前記表示装置に出力する詳細情報出力手段と、
前記詳細情報が既読状態になってから所定時間が経過した場合に、前記UIオブジェクトを前記表示画像に含まれないように当該表示画像から除去するUIオブジェクト除去手段と、
を備えた、情報処理システム。
【請求項2】
前記UIオブジェクト除去手段は、前記UIオブジェクトに対する前記指示操作のうち、最初の指示操作が行われたとき、前記詳細情報出力手段が初めて前記表示装置に前記詳細情報を出力したとき、前記詳細情報のすべてが初めて前記表示装置に表示されたとき、又は前記詳細情報の最初の表示が終了した場合のいずれかに、前記詳細情報が前記既読状態になったとみなす、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記表示画像は、仮想空間を仮想カメラで撮影して得られる仮想空間画像であり、
前記UIオブジェクト配置手段は、前記仮想空間画像に重畳させて前記UIオブジェクトを配置する、請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記表示画像は、仮想空間を仮想カメラで撮影して得られる仮想空間画像であり、
前記UIオブジェクト配置手段は、前記仮想空間に前記UIオブジェクトを配置する、請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記UIオブジェクトが前記既読状態になってから前記所定時間が経過するまで、前記所定のアプリケーション内において、当該指示操作を行ったユーザを対象に含む第1イベントを発生させる第1イベント発生手段をさらに備える、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記第1イベントは、前記アプリケーション内で前記ユーザが購入可能であるアイテムの価格が、当該第1イベントが発生していない場合に比べて安価となるイベントであり、前記詳細情報に対するユーザの指示操作によって、アイテムの購入のための第2詳細情報を前記表示装置に出力する、請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
所定の終了時点まで前記アプリケーション内で実施される第2イベントを発生させる第2イベント発生手段を更に備え、
前記UIオブジェクト除去手段は、前記第2イベントに関する前記詳細情報が前記既読状態になってから前記所定時間が経過する前に前記所定の終了時点が到来したときは、前記所定時間の経過を待たずに前記UIオブジェクトを前記表示画像から除去する、請求項1~6のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記UIオブジェクト除去手段は、さらに、前記第1イベント、または、前記第2イベントにおいて前記ユーザが所定のアクションを実行した場合に、当該UIオブジェクトを前記表示画像から除去する、請求項5~7のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記UIオブジェクト配置手段は、前記詳細情報が未読状態から前記既読状態になったことに応じて、前記表示画像に含まれる当該詳細情報に対応する当該UIオブジェクトの表示態様に関し、前記所定時間に関する表記を含まない第1表示態様のUIオブジェクトに代えて、当該表記を含む第2表示態様のUIオブジェクトを配置する、請求項1~8のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記オブジェクト配置手段は、複数の候補のなかから少なくとも1つの前記UIオブジェクトを選択して配置する、請求項1~9のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記オブジェクト配置手段は、前記複数の候補のなかから、前記所定のアプリケーションにおける過去のユーザの行動履歴に基づいて、配置する前記UIオブジェクトを選択する、請求項10に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記複数の候補の各々には優先度が設定され、
前記オブジェクト配置手段は、前記優先度に従って、配置する前記UIオブジェクトを選択する、請求項10又は11に記載の情報処理システム。
【請求項13】
前記UIオブジェクト配置手段は、周期的に、配置すべき前記UIオブジェクトを選択する、請求項1~12のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項14】
前記UIオブジェクト配置手段は、配置すべき前記UIオブジェクトを選択する際に、前記詳細情報が前記既読状態になってから前記所定時間が経過していない前記UIオブジェクトについては、他のUIオブジェクトに優先して選択する、請求項13に記載の情報処理システム。
【請求項15】
前記UIオブジェクト除去手段は、前記所定時間の経過後、前記所定のアプリケーションにおいて場面の遷移が行われる際に、当該UIオブジェクトを前記表示画像から除去する、請求項1~14のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項16】
前記詳細情報出力手段は、前記詳細情報が前記既読状態になった後にも、前記表示画像に含まれる前記UIオブジェクトに対するユーザの指示操作があるたびに、前記詳細情報を出力する、請求項1~15のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項17】
所定のアプリケーションの実行中に、表示画像を表示装置に出力する画像出力手段と、
UIオブジェクトが前記表示画像に含まれるように、当該UIオブジェクトを配置するUIオブジェクト配置手段と、
前記表示画像に含まれる前記UIオブジェクトに対するユーザの指示操作があった場合、当該UIオブジェクトに対応付けられた詳細情報を前記表示装置に出力する詳細情報出力手段と、
前記詳細情報が既読状態になってから所定時間が経過した場合に、前記UIオブジェクトを前記表示画像に含まれないように当該表示画像から除去するUIオブジェクト除去手段と、
を備えた、情報処理装置。
【請求項18】
UIオブジェクトが表示画像に含まれるように、当該UIオブジェクトを配置するUIオブジェクト配置ステップと、
所定のアプリケーションの実行中に、前記表示画像を表示装置に出力する画像出力ステップと、
前記表示画像に含まれる前記UIオブジェクトに対するユーザの指示操作があった場合に、当該UIオブジェクトに対応付けられた詳細情報を前記表示装置に出力する詳細情報出力ステップと、
前記詳細情報が既読状態になってから所定時間が経過した場合に、前記UIオブジェクトを前記表示画像に含まれないように当該表示画像から除去するUIオブジェクト除去ステップと、
を含む、情報処理方法。
【請求項19】
情報処理装置のコンピュータを、
所定のアプリケーションの実行中に、表示画像を表示装置に出力する画像出力手段、
UIオブジェクトが前記表示画像に含まれるように、当該UIオブジェクトを配置するUIオブジェクト配置手段、
前記表示画像に含まれる前記UIオブジェクトに対するユーザの指示操作があった場合、当該UIオブジェクトに対応付けられた詳細情報を前記表示装置に出力する詳細情報出力手段、
前記詳細情報が既読状態になってから所定時間が経過した場合に、前記UIオブジェクトを前記表示画像に含まれないように当該表示画像から除去するUIオブジェクト除去手段、
として機能させる、情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【従来技術】
【0001】
本発明は、UIオブジェクトに対する指示操作に応じて詳細情報を表示する情報処理システム、情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲーム等の所定のアプリケーションの表示画像においてアイコン等のUIオブジェクトを表示して、UIオブジェクトに対するユーザの指示操作に応じて、当該UIオブジェクトに関連付けられた詳細情報を提示する、ゲームシステム等の情報処理システムが知られている。例えば、特許文献1には、メニュー画面において、詳細情報としての広告動画38に関連する言葉を含む吹き出しの画像53を配置すること、すなわち、ユーザに広告動画38のような詳細情報を閲覧させる目的で、吹き出しの画像53のようなUIオブジェクトを表示することが開示されている。
【0003】
このような詳細情報は、基本的には、一定の期間だけ有効であって、一定期間経過後は別の詳細情報を提供するために、新たなUIオブジェクトが表示される。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016-181155号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
詳細情報を提示するためのUIオブジェクトを配置することで詳細情報を提示する時間について改良の余地があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様の情報処理システムは、所定のアプリケーションの実行中に、表示画像を表示装置に出力する画像出力手段と、UIオブジェクトが前記表示画像に含まれるように、当該UIオブジェクトを配置するUIオブジェクト配置手段と、前記表示画像に含まれる前記UIオブジェクトに対するユーザの指示操作があった場合、当該UIオブジェクトに対応付けられた詳細情報を前記表示装置に出力する詳細情報出力手段と、前記詳細情報が既読状態になってから所定時間が経過した場合に、前記UIオブジェクトを前記表示画像に含まれないように当該表示画像から除去するUIオブジェクト除去手段とを備えた構成を有している。
【0007】
この構成により、詳細情報を表示させるためのUIオブジェクトを配置する期間を、詳細情報が既読になってから所定時間が経過するまでと設定するため、個々のユーザに対して適切な期間において詳細情報を提示できる。
【0008】
上記の情報処理システムにおいて、前記UIオブジェクト除去手段は、前記UIオブジェクトに対する前記指示操作のうち、最初の指示操作が行われたとき、前記詳細情報出力手段が初めて前記表示装置に前記詳細情報を出力したとき、前記詳細情報のすべてが初めて前記表示装置に表示されたとき、又は前記詳細情報の最初の表示が終了した場合のいずれかに、前記詳細情報が前記既読状態になったとみなしてよい。
【0009】
上記の情報処理システムにおいて、前記表示画像は、仮想空間を仮想カメラで撮影して得られる仮想空間画像であってよく、前記UIオブジェクト配置手段は、前記仮想空間画像に重畳させて前記UIオブジェクトを配置してよい。
【0010】
上記の情報処理システムにおいて、前記表示画像は、仮想空間を仮想カメラで撮影して得られる仮想空間画像であってよく、前記UIオブジェクト配置手段は、前記仮想空間に前記UIオブジェクトを配置してよい。
【0011】
上記の情報処理システムは、前記UIオブジェクトが前記既読状態になってから前記所定時間が経過するまで、前記所定のアプリケーション内において、当該指示操作を行ったユーザを対象に含む第1イベントを発生させる第1イベント発生手段をさらに備えていてよい。
【0012】
この構成により、イベントをユーザの指示操作に対応して開始して所定時間継続させることができるので、いずれのユーザにも公平に第1イベントへの参加可能期間を与えることができる。
【0013】
上記の情報処理システムにおいて、前記第1イベントは、前記アプリケーション内で前記ユーザが購入可能であるアイテムの価格が、当該第1イベントが発生していない場合に比べて安価となるイベントであってよく、前記詳細情報に対するユーザの指示操作によって、アイテムの購入のための第2詳細情報を前記表示装置に出力してよい。
【0014】
この構成により、ユーザは、アイテムの割引セールキャンペーンというイベントに容易に参加できる。
【0015】
上記の情報処理システムにおいて、所定の終了時点まで前記アプリケーション内で実施される第2イベントを発生させる第2イベント発生手段を更に備えていてよく、前記UIオブジェクト除去手段は、前記第2イベントに関する前記詳細情報が前記既読状態になってから前記所定時間が経過する前に前記所定の終了時点が到来したときは、前記所定時間の経過を待たずに前記UIオブジェクトを前記表示画像から除去してよい。
【0016】
この構成により、イベントの実施終了後までイベントに関する詳細情報を提供し続けてしまう状況を回避できる。
【0017】
上記の情報処理システムにおいて、前記UIオブジェクト除去手段は、さらに、前記第1イベント、または、前記第2イベントにおいて前記ユーザが所定のアクションを実行した場合に、当該UIオブジェクトを前記表示画像から除去してよい。
【0018】
この構成により、ユーザがイベントで所定のアクションを実行して詳細情報提供の目的を達成し、詳細情報のさらなる提供が不要になったことに応じてUIオブジェクトの配置をキャンセルできる。
【0019】
上記の情報処理システムにおいて、前記UIオブジェクト配置手段は、前記詳細情報が未読状態から前記既読状態になったことに応じて、前記表示画像に含まれる当該詳細情報に対応する当該UIオブジェクトの表示態様に関し、前記所定時間に関する表記を含まない第1表示態様のUIオブジェクトに代えて、当該表記を含む第2表示態様のUIオブジェクトを配置してよい。
【0020】
この構成により、ユーザは、表示画像に含まれる第2表示態様のUIオブジェクトによって、所定時間経過までの時間の経過(典型的には、所定時間経過までの残り時間)を認識できる。
【0021】
上記の情報処理システムにおいて、前記オブジェクト配置手段は、複数の候補のなかから少なくとも1つの前記UIオブジェクトを選択して配置してよい。
【0022】
この構成により、配置すべきUIオブジェクトが複数ある場合に、そのすべてを配置するのではなく、配置するUIオブジェクトを絞り込んで配置することができる。
【0023】
上記の情報処理システムにおいて、前記オブジェクト配置手段は、前記複数の候補のなかから、前記所定のアプリケーションにおける過去のユーザの行動履歴に基づいて、配置する前記UIオブジェクトを選択してよい。
【0024】
この構成により、配置すべきUIオブジェクトが複数ある場合に、ユーザごとに適切なUIオブジェクトを選択して配置できる。
【0025】
上記の情報処理システムにおいて、前記複数の候補の各々には優先度が設定されてよく、前記オブジェクト配置手段は、前記優先度に従って、配置する前記UIオブジェクトを選択してよい。
【0026】
この構成により、配置すべきUIオブジェクトが複数ある場合に、優先度に従ってUIオブジェクトを選択して配置できる。
【0027】
上記の情報処理システムにおいて、前記UIオブジェクト配置手段は、周期的に、配置すべき前記UIオブジェクトを選択してよい。
【0028】
この構成により、あるUIオブジェクトの配置がキャンセルされた後に、直ちに代わりの新たなUIオブジェクトが配置されることはなく、次の更新タイミングを待って新たなUIオブジェクトが配置される。
【0029】
上記の情報処理システムにおいて、前記UIオブジェクト配置手段は、配置すべき前記UIオブジェクトを選択する際に、前記詳細情報が前記既読状態になってから前記所定時間が経過していない前記UIオブジェクトについては、他のUIオブジェクトに優先して選択してよい。
【0030】
この構成により、計時が開始されているUIオブジェクトについて、所定時間が経過する前に配置されなくなることを回避できる。
【0031】
上記の情報処理システムにおいて、前記UIオブジェクト除去手段は、前記所定時間の経過後、前記所定のアプリケーションにおいて場面の遷移が行われる際に、当該UIオブジェクトを前記表示画像から除去してよい。
【0032】
この構成により、UIオブジェクトの配置を直ちにキャンセルするためだけに表示画像を更新する必要がなくなる。
【0033】
上記の情報処理システムにおいて、前記詳細情報出力手段は、前記詳細情報が前記既読状態になった後にも、前記表示画像に含まれる前記UIオブジェクトに対するユーザの指示操作があるたびに、前記詳細情報を出力してよい。
【0034】
この構成により、ユーザは指示操作をすることで何度も詳細情報を表示させることができる。
【0035】
本発明の一態様の情報処理装置は、所定のアプリケーションの実行中に、表示画像を表示装置に出力する画像出力手段と、UIオブジェクトが前記表示画像に含まれるように、当該UIオブジェクトを配置するUIオブジェクト配置手段と、前記表示画像に含まれる前記UIオブジェクトに対するユーザの指示操作があった場合、当該UIオブジェクトに対応付けられた詳細情報を前記表示装置に出力する詳細情報出力手段と、前記詳細情報が既読状態になってから所定時間が経過した場合に、前記UIオブジェクトを前記表示画像に含まれないように当該表示画像から除去するUIオブジェクト除去手段とを備えた構成を有している。
【0036】
この構成によっても、詳細情報を表示させるためのUIオブジェクトを配置する期間を、詳細情報が既読になってから所定時間が経過するまでと設定するため、個々のユーザに対して適切な期間において詳細情報を提示できる。
【0037】
本発明の一態様の情報処理方法は、UIオブジェクトが表示画像に含まれるように、当該UIオブジェクトを配置するUIオブジェクト配置ステップと、所定のアプリケーションの実行中に、前記表示画像を表示装置に出力する画像出力ステップと、前記表示画像に含まれる前記UIオブジェクトに対するユーザの指示操作があった場合に、当該UIオブジェクトに対応付けられた詳細情報を前記表示装置に出力する詳細情報出力ステップと、前記詳細情報が既読状態になってから所定時間が経過した場合に、前記UIオブジェクトを前記表示画像に含まれないように当該表示画像から除去するUIオブジェクト除去ステップとを含む構成を有している。
【0038】
この構成によっても、詳細情報を表示させるためのUIオブジェクトを配置する期間を、詳細情報が既読になってから所定時間が経過するまでと設定するため、個々のユーザに対して適切な期間において詳細情報を提示できる。
【0039】
本発明の一態様の情報処理プログラムは、情報処理装置のコンピュータを、所定のアプリケーションの実行中に、表示画像を表示装置に出力する画像出力手段、UIオブジェクトが前記表示画像に含まれるように、当該UIオブジェクトを配置するUIオブジェクト配置手段、前記表示画像に含まれる前記UIオブジェクトに対するユーザの指示操作があった場合、当該UIオブジェクトに対応付けられた詳細情報を前記表示装置に出力する詳細情報出力手段、前記詳細情報が既読状態になってから所定時間が経過した場合に、前記UIオブジェクトを前記表示画像に含まれないように当該表示画像から除去するUIオブジェクト除去手段として機能させる構成を有している。
【0040】
この構成によっても、詳細情報を表示させるためのUIオブジェクトを配置する期間を、詳細情報が既読になってから所定時間が経過するまでと設定するため、個々のユーザに対して適切な期間において詳細情報を提示できる。
【発明の効果】
【0041】
本発明によれば、詳細情報を表示させるためのUIオブジェクトを配置する期間を、詳細情報が既読になってから所定時間が経過するまでと設定するため、個々のユーザに対して適切な期間において詳細情報を提示できる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1図1は、本発明の実施の形態の情報処理システムの構成を示す図である。
図2図2は、本発明の実施の形態のゲームにおける表示画像の例を示す図である。
図3図3は、本発明の実施の形態の情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図4図4は、本発明の実施の形態の記憶装置に記憶されるガイド情報の内容を示す図である。
図5図5は、本発明の実施の形態の詳細情報の提示の例を示す図である。
図6図6は、本発明の実施の形態の詳細情報の提示の例を示す図である。
図7図7は、本実施の形態のゲーム装置の記憶装置に記憶される配置ガイド情報の構成を示す図である。
図8図8は、本発明の実施の形態のゲームにおける表示画像の例を示す図である。
図9図9は、本発明の実施の形態の有効時間経過済のガイド情報のガイドUIオブジェクトが指示された場合の表示画像を示す図である。
図10図10は、本発明の実施の形態のゲーム装置において実行される情報処理方法のフローチャートである。
図11図11は、本発明の実施の形態のガイド更新処理のフローチャートである。
図12図12は、本発明の実施の形態のガイド処理のフローチャートである。
図13図13は、本発明の実施の形態の画像更新処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、本発明の実施の形態のゲームシステムについて、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実施する場合の一例を示すものであって、本発明を以下に説明する具体的構成に限定するものではない。本発明の実施にあたっては、実施の形態に応じた具体的構成が適宜採用されてよい。
【0044】
(システムの全体構成)
図1は、本発明の実施の形態の情報処理システムの構成を示す図である。情報処理システム1000は、サーバ装置100と、複数の情報処理装置としてのゲーム装置200とを備えている。サーバ装置100と、複数のゲーム装置200の各々とは、通信ネットワーク300を介して互いに通信可能である。本実施の形態では、ゲーム装置200は、多機能情報処理装置であるスマートフォンからなる。スマートフォンが本実施の形態のアプリケーションプログラムとして提供される本実施の形態の情報処理プログラムをインストールすることにより、ゲーム装置200が構成される。
【0045】
なお、ゲーム装置200は、ゲーム専用機であってもよい。この場合にも、ゲーム装置200は、ゲームソフトとして提供される本実施の形態の情報処理プログラムを実行することで後述する機能を実行可能となる。ゲームソフトは、通信ネットワークを介してダウンロードする形式、およびカートリッジをゲーム専用機に装着する方式で、ゲーム専用機に提供されてよい。
【0046】
(表示画像の概要)
図2は、本発明の実施の形態のゲームにおける表示画像の例を示す図である。まず、図2を参照して、本実施の形態の表示画像の概要を説明する。本実施の形態のゲームは、仮想空間内において、プレイヤキャラクタを操作して進行させるゲームである。プレイヤキャラクタは、ユーザの操作に応じて仮想空間内を移動し、種々のアクションを実行する。ゲーム実行中の表示画像641は、仮想空間とその中のプレイヤキャラクタ、ノンプレイヤキャラクタ、各種のオブジェクト(車、木、地形等)を仮想カメラで撮影して得られるゲーム画像にアイコン、ボタン等のUIオブジェクトが重畳されて構成される。
【0047】
UIオブジェクトは、主に表示画像の縁部に表示される。本実施の形態では、特に、表示画像641には、ユーザに所定のガイド情報を提示するためのガイドUIオブジェクト642が含まれている。ユーザがガイドUIオブジェクト642を指示することで、ガイドの詳細情報が表示される。
【0048】
ユーザに提示すべきガイド情報が複数ある場合に、すべてのガイド情報のガイドUIオブジェクト642を表示画像641に配置すると、スペースが足りず、仮想空間の視認性も低下する。よって、本実施の形態では、表示画像641に含めるガイドUIオブジェクトの数を2個に制限している。本実施の形態では、さらに、ガイドUIオブジェクトを表示画像に配置する時間にも制限を設けている。
【0049】
(システムの概要)
図3は、本発明の実施の形態の情報処理システムの構成を示すブロック図である。サーバ装置100は、サーバ装置としての情報処理を行うプロセッサ10と、各種のデータを記憶した記憶装置20と、ゲーム装置200及びその他の装置と通信ネットワーク300を介して通信を行う通信装置30とを備えている。プロセッサ10は、ゲーム装置200からの要求に応じてゲーム装置200に対してゲームデータを提供するゲームデータ提供部11と、ゲーム装置200にガイド情報を提供するガイド情報提供部12とを備えている。
【0050】
ゲーム装置200は、各種のデータを記憶した記憶装置40と、サーバ装置100及びその他の装置と通信ネットワーク300を介して通信を行う通信装置50と、ゲーム装置としての情報処理を行うプロセッサ60と、プロセッサ60の情報処理に基づいて表示画像を表示する表示装置70と、ユーザによる操作を受けて入力信号をプロセッサ60に出力する入力装置80とを備えている。
【0051】
通信装置50は、無線でルータに接続して、通信ネットワーク300を介してサーバ装置100その他の装置と通信を行う。表示装置70及び入力装置80は、本実施の形態では、タッチパネルとして一体的に構成される。よって、ユーザは、表示装置70に表示されるオブジェクトに対して直接タップ、ドラッグ等のタッチ操作を行うことができる。なお、表示装置70と入力装置80とが別体として構成されてもよい。この場合には、表示装置70にカーソルを表示して、コントローラである入力装置80を操作することで、表示装置70の表示画像内でカーソルを移動させつつ各種の操作を行うようにしてよい。
【0052】
プロセッサ60は、プロセッサが本発明の実施の形態の情報処理プログラムを実行することで構成され、ゲーム処理部61と、イベント発生部62と、詳細情報出力部63と、画像出力部64と、UIオブジェクト配置部65と、計時部66と、UIオブジェクト除去部67とを備える。なお、情報処理プログラムは、非一時的記憶媒体に記憶されて、そこからプロセッサ60にインストールされてよい。
【0053】
ゲーム処理部61は、アプリケーションプログラム、サーバ装置100のゲームデータ提供部11から提供されるゲームデータ、及び入力装置80からの入力信号に基づいて、ゲーム処理を実行する。イベント発生部62は、ユーザによる、入力装置80へのイベント発生のための指示操作に応じて、イベントを発生させる。詳細情報出力部63は、入力装置80からガイドUIオブジェクト642が指定されたことを示す入力信号を受けると、関連するガイドの詳細情報を出力する。画像出力部64は、表示装置70に表示する表示画像を生成して表示装置70に出力する。
【0054】
UIオブジェクト配置部65は、複数のガイドのなかからUIオブジェクトを配置すべきガイドを選択して、選択したガイドのUIオブジェクトを表示画像に含まれるように配置する。計時部66は、表示画像にガイドUIオブジェクトが配置されたガイド情報について、その詳細情報が既読状態となったときに計時を開始して、当該ガイドに設定された所定の有効時間が経過するか否かを判定する。UIオブジェクト除去部67は、ガイドUIオブジェクトが配置されているガイド情報について、計時部66が有効時間が経過したと判定した場合、及びその他の除去条件を満たす場合に、当該ガイド情報のステータス(図7参照)を「有効時間経過済」とする。
【0055】
(ガイド情報の選択)
上述のように、ゲーム装置200の表示画像には、2つを上限として、ガイドUIオブジェクトが表示される。ユーザに提示すべきガイド情報の候補が3以上ある場合には、そのなかからユーザに提示するガイド情報を2つ選択する。
【0056】
図4は、本発明の実施の形態の記憶装置20に記憶されるガイド情報の内容を示す図である。本実施例においては、記憶装置20には、ガイド情報ごとに、ガイド情報を特定するガイドID、表示画像に配置するガイドUIオブジェクト、ガイド情報の詳細内容を示す詳細情報、ガイド情報によって案内されるイベント、ガイド情報の提示を終了する時点である終了日時、各ゲーム装置200の表示画像にガイドUIオブジェクトを配置する時間である有効時間、ガイド情報を選択する際に用いる提示条件のうち少なくとも1つが記憶されているものとする。
【0057】
ガイドUIオブジェクト642は、アイコン、ボタン、タイル等の画像であり、図2に示したように、ガイド情報の内容を文字や図柄によって表現したものである。また、後述するように、ガイドUIオブジェクト642は、既読後には残り時間が表示される。詳細情報は、ユーザがガイドUIオブジェクト642に対して指示操作(具体的には、ガイドUIオブジェクト642のタップ)をすることで表示装置70に表示される情報である。詳細情報は、画像及びテキストからなる情報であってよく、音声や動画を含む情報であってもよい。
【0058】
詳細情報は、例えば、イベントの案内、各種サービスの入会案内、プレゼントの案内である。イベントには、ユーザがガイドUIオブジェクト642を指示して詳細情報が既読状態になってから有効時間が経過するまで、ゲーム内において当該指示操作を行ったユーザを対象に含む第1イベントと、詳細情報が既読状態になるかに関わらず、定められた終了時点になるまで継続されユーザが参加可能な第2イベントがある。第1イベントは、例えば、ゲーム内でユーザが購入できるアイテムの価格が通常時と比較して安価になる割引セールキャンペーンである。第2イベントは例えば、特定のサービスを無料体験できるキャンペーンである。記憶装置20には、当該イベントの内容が記憶される。
【0059】
有効時間は、ユーザが詳細情報を既読状態にしてから当該ユーザへの当該ガイド情報の提示を終了するまでの時間であり、ガイド情報ごとに、例えば、10分、1時間、24時間等と設定される。終了日時は、ユーザが詳細情報を既読状態にしたか否かに関わらずどのユーザに対してもガイド情報の提示を終了する日時である。
【0060】
提示条件は、当該ガイド情報を優先的に提示する条件である。この提示条件は、ゲームにおける当該ユーザの過去の行動履歴、例えばアイテム購入の履歴、各種サービスの利用履歴、ゲームを開始した時期等に関する条件が含まれていてよい。ガイド情報が例えば特定のアイテムの割引セールキャンペーンである場合には、提示条件として、例えば、ユーザIDが所定の条件を満たす(ユーザの一定割合のみを対象とする)、当該アイテムを未購入である、及び現在当該アイテムを所持していないという条件が設定される。ガイド情報が例えば初心者向けのアイテムのパッケージの割引セールキャンペーンである場合には、提示条件として、例えば、ユーザが当該ゲームを遊び始めて所定の時間内(例えば、48時間内)であり、かつ、当該パッケージを未購入であるという条件が設定される。また、提示条件は、それぞれのガイド情報に対応付けて設定される優先度の高いものを優先的に提示するものであってもよい。例えば、本実施例においては、優先度は、低、中、高、最高のいずれかであるが、より細かく多くの段階が設定されてもよい。
【0061】
ガイド情報提供部12は、3以上のガイド情報がある場合には、提示条件を満たすガイド情報を選択して、ゲーム装置200に提供する。ここで、ガイド情報提供部12は、提示条件のうちの一部のみを課してガイド情報を絞り込んでもよい。また、提示条件を判断せずにゲーム装置200に提供してもよい。例えば、上記の特定のアイテムの割引セールキャンペーンの例では、提示条件のうち、当該アイテムを未購入であるというという条件のみをサーバ装置100のガイド情報提供部12で判断して、当該条件を満たす場合にはゲーム装置200に提供する。
【0062】
ゲーム装置200のUIオブジェクト配置部65は、サーバ装置100から提供された複数のガイド情報のなかから表示画像に表示する2つのUIオブジェクトを選択して、表示画像に配置する。具体的には、ゲーム装置200のUIオブジェクト配置部65は、サーバ装置100で判断されなかった提示条件を判断することでガイド情報を絞り込み、さらに優先度に従って提示すべきガイド情報を選択する。ここで、UIオブジェクト配置部65は、詳細情報が既読状態となって有効時間のカウントダウンの計時が開始されているガイド情報については、優先度を最高に設定して、または、優先度の高低に関わらずに、表示画像に配置するガイド情報として選択する。
【0063】
(詳細情報の提示)
図5は、本発明の実施の形態の詳細情報の提示の例を示す図である。ユーザが図2の表示画像641に示すガイドUIオブジェクト642を指示する操作(例えば、ガイドUIオブジェクト642のタップ)をすると、詳細情報出力部63は、図5に示すように、詳細情報ウィンドウ643をゲーム画像に重畳させて表示する。なお、表示装置70と入力装置80とが別体として設けられている場合には、例えば、入力装置80としてのマウスを操作して表示装置70に表示されたカーソルを操作して、ガイドUIオブジェクト642としてのボタンをポインティング操作することでガイドUIオブジェクト642を指示してもよく、入力装置80がキーボードである場合は、キー入力によってガイドUIオブジェクト642を指示してもよい。
【0064】
図2に示すように、表示画像641にガイドUIオブジェクト642が表示されており、かつ、有効時間内であれば、ガイドUIオブジェクト642への指示に応じて詳細情報ウィンドウ643が立ち上がる。図5の例は、ゲームを始めて間もないユーザに対して、アイテムの初心者パックの割引セールを行うという販促キャンペーンのガイド情報の詳細を示している。
【0065】
詳細情報には、案内されたアイテム(初心者パック)を購入することを指示するボタン644と、購入しないことを指示するボタン645とが含まれている。ボタン644が指示されると、シーンはアイテム購入シーンに遷移して、アイテム購入のためのさらなる詳細情報が提示される。遷移先でアイテム購入に係るユーザ操作があった場合には、アイテムの購入のための処理が開始する。一方、ボタン645が指示されると、詳細情報ウィンドウ643は閉じてゲーム画像を含む通常の表示画像に戻る。
【0066】
図6は、本発明の実施の形態の詳細情報の提示の例を示す図である。この例では、詳細情報は、月額制サービスの体験の案内であり、具体的には、複数のコースが設けられた月額制サービスのAコースの体験を案内するものである。詳細情報ウィンドウ643´には、体験に申し込みを行うためのボタン646と、詳細情報ウィンドウ643´を閉じるためのボタン647が含まれている。
【0067】
(ガイド情報提示の有効時間)
上述のようにガイド情報には有効時間が設けられており、ガイドUIオブジェクト642が示すガイド情報は、各ユーザに時限的に提示される。ガイドUIオブジェクト642がゲーム画面に配置された後、ガイドUIオブジェクト642の詳細情報が既読状態になると、計時部66によって計時が開始され、有効時間のカウントダウンが開始される。なお、既読状態になった後にも、有効時間内であればガイドUIオブジェクト642を指示することで何度でも詳細情報が提示される。
【0068】
また、イベント発生部62は、ガイド情報がイベントの案内である場合には、最初にガイドUIオブジェクト642が指示されたことに対応して、そのユーザを対象に含むイベント、すなわち当該ユーザが参加可能ないしは利用可能なイベントを発生させてもよい。例えば、イベントが所定のアイテムの割引セールキャンペーンである場合には、イベント発生部62は、この時限的な割引セールキャンペーンを発生させて、このユーザに対する割引セールを開始する。
【0069】
このように、本実施の形態では、ガイド情報について、終了日時だけでなく、有効時間を設定することで、複数のユーザに公平にガイド情報を提示できる。例えば、ガイド情報がアイテムの割引セールキャンペーンである場合に、終了日時のみが設定されていると、終了日時のよりも十分に前(例えば1週間前)に当該キャンペーンの情報が提示されたユーザと、終了日時(例えば3日前)が近くなってから当該キャンペーンの情報が提示されたユーザとで、当該キャンペーンを利用できる期間に差が生じてしまう。これに対して、本実施の形態では、詳細情報が既読状態になってから有効時間(例えば、48時間)のカウントダウンが開始されるので、いずれのユーザにも同じ利用可能時間が与えられる。
【0070】
一方で、ガイド情報が、ユーザにとっては興味がない情報である場合もあり得る。よって、ユーザが最初にそのようなガイド情報の詳細情報を閲覧した後に、そのようなガイド情報のガイドUIオブジェクト642を長期間にわたってゲーム画像に配置しておくのも適切ではない。逆に、ガイド情報に興味を持つユーザは、最初にそのようなガイド情報の詳細情報を閲覧した後に、改めて詳細情報を確認したいこともあり得る。そこで、本実施の形態では、上述のように、詳細情報が既読状態になってから有効時間(例えば、10分)のカウントダウンが開始され、既読状態にした後に直ちにガイドUIオブジェクト642を消去せずに有効時間の間は何度でも詳細情報を確認できるように、有効時間が経過したらガイドUIオブジェクト642の配置を解除することとした。
【0071】
図7は、本実施の形態のゲーム装置の記憶装置に記憶される配置ガイド情報の構成を示す図である。ゲーム装置200の記憶装置40には、ゲーム装置200のゲーム画像にガイドUIオブジェクト642が配置されるガイド情報についての情報が記憶されている。配置ガイド情報は、ガイドIDと、ステータスと、残り時間の情報を含む。ステータスとしては、ガイドUIオブジェクト642が未だ指示されておらず詳細情報が一度も提示されていないことを示す「未読」と、詳細情報がすでに提示されたことがある状態、すなわち既読状態を示す「既読」と、すでに有効時間が経過していることを示す「有効時間経過済」という3ステータスがある。残り時間は、当該ガイド情報の有効時間から、計時部66で計時されている時間を差し引いた時間であり、計時部66における計時に伴って減少し、有効時間が経過すると0になる。
【0072】
図8は、本発明の実施の形態のゲームにおける表示画像の例を示す図である。図8では特に、ガイド情報が既読状態になった後の状態を示している。なお、図2はガイド情報が未読状態である例であり、図2図8とを比較すると、詳細情報が未読状態から既読状態になったことに応じて、表示画像に含まれるガイドUIオブジェクトの表示態様が計時部66の計時に関する表記を含まない表示態様(図2)から、当該表記を含む表示態様(図8)へと変化している。具体的には、ガイド情報が既読状態になった後には、ガイドUIオブジェクト642に、ガイド情報の提示の残り時間表示6421が付加されている。
【0073】
計時部66は、ガイドUIオブジェクト642が初めて指示されてその詳細情報が初めて提示されたときに、当該ガイド情報の配置ガイド情報(図7参照)におけるステータスを「既読」として、計時を開始する。このように、計時部66は、ガイド情報の詳細情報が既読状態となったときに計時を開始するが、より正確には、ガイドUIオブジェクトに対する最初の指示操作が行われたときに詳細情報が既読状態になったとみなして計時を開始する。計時部66は、これに代えて、詳細情報出力部63が初めて表示装置70に詳細情報を出力したときに詳細情報が既読状態になったとみなして計時を開始してもよい。また、計時部66は、例えば詳細情報がユーザによる画面のスクロール操作によって、詳細情報が全て表示装置に表示された場合や、詳細情報として提示された動画が最後まで再生された場合等、詳細情報のすべてが初めて表示装置70に表示されたと考えられるようなときに詳細情報が既読状態になったとみなして計時を開始してもよい。さらに、計時部66は、詳細情報の最初の表示が終了したときに詳細情報が既読状態になったとみなして計時を開始してもよい。
【0074】
UIオブジェクト配置部65は、ガイド情報の詳細情報が既読状態となった後には、ガイドUIオブジェクト642にガイド情報の提示の残り時間表示6421を付加する。UIオブジェクト配置部65は、配置ガイド情報(図7参照)の残り時間を参照して所定の周期でガイド情報の提示の残り時間表示6421を更新する。具体的には、UIオブジェクト配置部65は、残り時間が1日以上である場合には、残り時間表示6421として日単位で残り時間を表示するとともに1日周期で残り時間表示6421を更新し、残り時間が1日未満1時間以上である場合には、残り時間表示6421として時間単位で残り時間を表示するとともに1時間周期で残り時間表示6421を更新し、残り時間が1時間未満1分以上である場合には、残り時間表示6421として分単位で残り時間を表示するとともに1分周期で残り時間表示6421を更新し、残り時間が1分未満である場合には、残り時間表示6421として秒単位で残り時間を表示するとともに1秒周期で残り時間表示6421を更新する。
【0075】
UIオブジェクト除去部67は、計時部66によって有効時間が経過したと判定されたガイド情報について、ガイドUIオブジェクト642を表示画像から除去する。具体的には、UIオブジェクト除去部67は、有効時間が経過したガイド情報の配置ガイド情報(図7参照)におけるステータスを「有効時間経過済」に更新する。ただし、本実施の形態では、UIオブジェクト除去部67は、所定時間が経過して残り時間が0になったガイド情報のガイドUIオブジェクト642を直ちに表示画像から除去せず、UIオブジェクト配置部65は、残り時間表示6421を0とするか、あるいは有効時間切れ等の表示とする。
【0076】
UIオブジェクト除去部67は、ゲーム処理部61において、ゲームが展開して新たな場面に遷移こと等による表示画像の更新の際に、記憶装置40の配置ガイド情報を参照して、ステータスが「有効時間経過済」になっているガイド情報のガイドUIオブジェクト642を表示画像641から除去する。これに応じて、UIオブジェクト配置部65は、更新後の表示画面に当該ガイド情報のガイドUIオブジェクト642を含まれないようにして、表示すべきガイドUIオブジェクト642のみを配置する。このような表示画像の更新をするための場面の遷移としては、例えば、別のゲームステージに移動したとき、設定画面を開いたとき、ゲームステージからホーム画面に戻ったときなどに生じる。このように、本実施の形態では、有効時間が経過したときに直ちに表示画像からガイドUIオブジェクト642を除去するわけではないので、有効時間が経過して配置がすでに解除されたガイドUIオブジェクト642が表示画面641に含まれており、かつそれが指示されることがあり得る。
【0077】
図9は、本発明の実施の形態の有効時間経過済のガイド情報のガイドUIオブジェクトが指示された場合の表示画像を示す図である。有効時間経過済のガイド情報のガイドUIオブジェクト642が指示されると、詳細情報出力部63は、詳細情報ウィンドウの代わりに図9に示す終了通知ウィンドウ648を出力してガイド終了表示を行う。この終了通知ウィンドウ648には、ガイドが終了した旨の表示と、ボタン649が設けられている。ボタン649が指示されると、終了通知ウィンドウ648が閉じてゲーム画面に戻る。なお、UIオブジェクト配置部65は、このタイミングで有効時間経過済のガイド情報のガイドUIオブジェクト642を表示画像から除去してもよい。
【0078】
図10は、本発明の実施の形態のゲーム装置において実行される情報処理方法のフローチャートである。このフローチャートは、ゲーム装置200においてユーザがゲームにログインしたとき、すなわち、ゲームをしていない状態からゲームを開始したときに開始される。まず、配置すべきガイドUIオブジェクト642、すなわち、ユーザに提示するガイド情報を更新するガイド更新処理が行われる(ステップS1)。次に、ゲーム装置200は、ガイド情報を提示するためのガイド表示処理を行う(ステップS2)。そして、ゲーム装置200は、ガイド除去処理を行い、既読後有効時間が経過したガイド情報のガイドUIオブジェクト642を表示画像から除去する(ステップS3)。
【0079】
図11は、本発明の実施の形態のガイド更新処理のフローチャートである。ガイド更新処理(図10のステップS1)では、UIオブジェクト配置部65は、更新タイミング後の最初のログインであるか否かを判断する(ステップS11)。更新タイミング後の最初のログインでない場合には(ステップS11にてNo)、ガイド処理(図10のステップS2)に移行する。更新タイミング後の最初のログインである場合は(ステップS11にてYes)、UIオブジェクト配置部65は、サーバ装置100に提示すべきガイド情報を問い合わせる。なお、ログイン中に更新タイミングとなった場合にも、更新タイミング後の最初のログインである(ステップS11にてYes)と判断される。本実施の形態では、更新タイミングは、毎日の所定時刻としており、すなわち1日最高1回の更新を行う。更新タイミングは、これに限られず、例えば12時間おき(1日2回更新)でもよく、2日おき(2日に1回更新)でもよく、任意の指定した日時であってもよい。
【0080】
UIオブジェクト配置部65は、更新タイミング後の最初のログインである場合に、提示すべきガイド情報をサーバ装置100に問い合わせて、サーバ装置100から提示すべきガイド情報の提供を受けると、これらのなかから当該ゲーム装置200において提示するガイド情報を選択し(ステップS12)、ガイドUIオブジェクト642を配置する(ステップS13)。ここでのガイドUIオブジェクト642の選択については上述したとおりである。このように、UIオブジェクト配置部65は、周期的に、配置すべきガイドUIオブジェクトを更新する。
【0081】
このように、UIオブジェクト配置部65は、ガイド情報の配置が解除されてガイドUIオブジェクトが除去されたとしても、直ちに新たなガイドUIオブジェクトを配置することはなく、更新の周期(例えば1日)を設定して、更新タイミングを超えて最初のログインである場合に、配置するガイドUIオブジェクトを更新する。これにより、ゲーム装置200が頻繁にサーバ装置100にアクセスをする必要がなくなり、通信負担が軽減される。
【0082】
図12は、本発明の実施の形態のガイド表示処理のフローチャートである。ガイド処理(図10のステップS2)では、詳細情報出力部63が、ガイドUIオブジェクト642に対する指示操作があったか否かを判断する(ステップS21)。この指示操作がない場合には(ステップS21にてNo)、計時部66は、すでに詳細情報が既読状態となっているガイド情報について、計時している時間が当該ガイド情報の有効時間を経過しているか否かを判断する(ステップS27)。有効時間を経過していない場合には(ステップS27でNo)、そのままガイド除去処理(図10のステップS3)に移行する。
【0083】
有効時間を経過している場合は(ステップS27でYes)、UIオブジェクト配置解除部67は、当該ガイド情報の記憶装置40における配置ガイド情報のステータスを「有効時間経過済」にする(ステップS28)。
【0084】
ガイドUIオブジェクト642に対する指示操作があった場合には(ステップS21にてYes)、詳細情報出力部63は、記憶装置40の配置ガイド情報(図7参照)を参照して、当該ガイド情報のステータスを確認する(ステップS22)。ガイド情報のステータスが「未読」である場合には(ステップS22にて「未読」)、イベント発生部62は当該ガイド情報が第1イベントの情報である場合はイベントを発生させ(ステップS23)、計時部66は、有効時間の計時を開始し(ステップS24)、詳細情報出力部63は、詳細情報を出力する(ステップS25)。ガイド情報のステータスが「既読」である場合は(ステップS22で「既読」)、イベントはすでに発生しており、計時もすでに開始しているので、そのまま詳細情報出力部63が詳細情報を出力する(ステップS25)。
【0085】
UIオブジェクトに対する指示操作があった場合であっても(ステップS21にてYes)、当該ガイド情報のステータスが「有効時間経過済」である場合は、終了通知ウィンドウ648を出力してガイド終了表示を行う(ステップS26)。
【0086】
図13は、本発明の実施の形態のガイド除去処理のフローチャートである。ゲーム処理部61は、ゲームの展開に応じて、場面が遷移するか否かを判断する(ステップS31)。例えば、ゲームにおいては、サーバ装置100からゲーム装置200に対して仮想空間のゲームデータが提供されて、ゲーム装置200では、このゲームデータをメモリに展開してゲーム処理を行うが、サーバ装置100から提供されている仮想空間以外の仮想空間に移る場合には、ゲーム装置200は新たなゲームデータをサーバ装置100から取得し、あるいは、新たなゲームデータをメモリに展開する。例えばこのような場合に、ゲーム装置200では、場面が遷移することになる。
【0087】
この場面遷移の際に、UIオブジェクト配置部65は、記憶装置40の配置ガイド情報のステータスを確認し、ステータスが「有効時間経過済」となっているガイド情報があれば(ステップS32にて「有効時間経過済」)、そのガイドUIオブジェクト642を表示画像から消去して処理を終了する。ステータスが「有効時間経過済」となっているガイド情報がない場合には(ステップS32にて「有効時間未達」)、そのままログアウトの確認(図10のステップS4)に移行する。
【0088】
なお、図示は省略するが、場面遷移の際にガイドUIオブジェクトを除去する場合は他にもある。まず、ガイドUIオブジェクト642が既読状態にるか否かに関わらず発生する第2イベントについては、すでに終了日時が到来している場合には、UIオブジェクト除去部67は、詳細情報が既読状態になってから有効時間が経過する前であっても、有効時間の経過を待たずに、ステータスを「有効時間経過済」として、UIオブジェクト配置部65は、場面遷移の際に、配置すべきガイドUIオブジェクト642から当該ガイドUIオブジェクト642を除外する。
【0089】
また、ガイド情報に従ってユーザが所定のアクションを実行することによりガイド情報の目的が達成された場合、例えば、ガイド情報が所定のアイテムの販促キャンペーンである場合において、ユーザが当該アイテムを購入したときは、ガイド情報の目的が達成されたとして、UIオブジェクト除去部67は、有効時間の経過を待たずに、ステータスを「有効時間経過済」として、UIオブジェクト配置部65は、場面遷移の際に、配置すべきガイドUIオブジェクト642から当該ガイドUIオブジェクト642を除外する。あるいは、UIオブジェクト除去部67は、詳細情報が所定の回数閲覧されたことを条件に、ステータスを「有効時間経過済」として、UIオブジェクト配置部65は、場面遷移の際に、配置すべきガイドUIオブジェクト642から当該ガイドUIオブジェクト642を除外してもよい。
【0090】
以上のように、本発明の実施の形態の情報処理システムによれば、ガイド情報の詳細情報を表示させるためのガイドUIオブジェクトを配置する期間を、詳細情報が既読になってから有効時間が経過するまでと設定するため、個々のユーザに対して適切な期間においてガイド情報の詳細情報を提示できる。
【0091】
なお、UIオブジェクトを指示することによってユーザに提示される情報はガイド情報に限られず、時限的に提示される他の情報であってもよい。また、上記の実施の形態では、本発明がゲームアプリケーションに応用される例を説明したが、このアプリケーションはゲームアプリケーションに限られず、他の任意のアプリケーションに応用可能である。
【0092】
また、上記の実施の形態では、情報処理システム1000がサーバ装置100と情報処理装置としてのゲーム装置200とから構成されていたが、これに代えて、記憶装置20、ガイド情報提供部12の機能がゲーム装置200に備えられて、情報処理装置単体で上記の機能が実現されてもよい。
【0093】
また、上記の実施の形態では、UIオブジェクト配置部65は、仮想空間画像に重畳させる形式でガイドUIオブジェクトを配置したが、これに代えて、UIオブジェクト配置部65は、仮想空間にガイドUIオブジェクトを配置するようにしてもよい。この場合には、画像出力部64は、そのようなガイドUIオブジェクトが配置された仮想空間を仮想カメラで撮影して得られる仮想空間画像を出力することにより、表示装置70の表示画面においてガイドUIオブジェクトが表示されることになる。
【0094】
また、上記の実施の形態では、ガイドUIオブジェクト642が初めて指示されて詳細情報が既読状態となってから有効時間が経過しても直ちにガイドUIオブジェクト642を表示画像から除去せず、当該ガイド情報のステータスを「有効時間経過済」としたうえで、場面遷移の際にガイドUIオブジェクト642を除去したが、これに代えて、有効時間が経過したら直ちにそのガイドUIオブジェクト642を表示画面から除去してもよく、あるいは、他のトリガに応じて有効時間経過済のガイド情報のガイドUIオブジェクト642を表示画像から除去してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0095】
本発明は、個々のユーザに対して適切な期間においてガイド情報の詳細情報を提示できるという効果を有し、UIオブジェクトに対する指示操作に応じて詳細情報を表示する情報処理システム等として有用である。
【符号の説明】
【0096】
10 プロセッサ
11 ゲームデータ提供部
12 ガイド情報提供部
20 記憶装置
30 通知装置
40 記憶装置
50 通信装置
60 プロセッサ
61 ゲーム処理部
62 イベント発生部
63 詳細情報出力部
64 画像出力部
65 UIオブジェクト配置部
66 計時部
67 UIオブジェクト除去部
70 表示装置
80 入力装置
100 サーバ装置
200 ゲーム装置
300 通信ネットワーク
641 表示画像
642 ガイドUIオブジェクト
643、643´ 詳細情報ウィンドウ
644~648、649 ボタン
648 終了通知ウィンドウ
6421 残り時間表示
1000 情報処理システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13