(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022149078
(43)【公開日】2022-10-06
(54)【発明の名称】束金物及びこれを用いた床下構造
(51)【国際特許分類】
E04F 15/00 20060101AFI20220929BHJP
【FI】
E04F15/00 101G
E04F15/00 Q
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021051044
(22)【出願日】2021-03-25
(71)【出願人】
【識別番号】591000757
【氏名又は名称】株式会社アクト
(74)【代理人】
【識別番号】100121603
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 元昭
(74)【代理人】
【識別番号】100141656
【弁理士】
【氏名又は名称】大田 英司
(74)【代理人】
【識別番号】100067747
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 良昭
(72)【発明者】
【氏名】橋詰 出
【テーマコード(参考)】
2E220
【Fターム(参考)】
2E220AA51
2E220AC03
2E220CA04
2E220CA16
2E220CA63
2E220CA64
2E220CA66
2E220DB15
2E220FA11
2E220GB45X
(57)【要約】
【課題】床パネルの載置後でも上から容易に高さ調整ができるようにする。
【解決手段】設置面15に置かれる基台部21と、基台部21に立設された支持部31と、支持部31の上部で大引13aを受ける受け部41を有する束金物11において、支持部31を丸棒状に形成して、基台部21上で相対回転可能にする。支持部31の外周面における上端から下方にかけて雄ねじ34を形成し、受け部41を支持部31の長手方向に沿って移動可能にする。受け部41は、縦に延びて支持部31の雄ねじ34と係合する円筒軸部42を中央に有し、円筒軸部42の周囲に、大引13aの端部を受ける4個の横材受け部45を形成する。支持部31の雄ねじ34における受け部41よりも上の部位に、支持部31の回転と受け部41の位置決めのための雌ねじ部材51と補助ナット52を備える。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
設置面に置かれる基台部と、前記基台部に立設された支持部と、前記支持部の上部で横材を受ける受け部を有する束金物であって、
前記支持部が丸棒状に形成されて前記基台上で相対回転可能であるとともに、
前記支持部の外周面における上端から下方にかけて雄ねじが形成され、
前記受け部が縦に延びる円筒軸部を中央に有し、前記円筒軸部の周囲には横材の端部を受ける複数の横材受け部が形成され、
前記円筒軸部の上端位置が、前記横材受け部に受けられる横材の上面位置よりも低く設定され、
前記円筒軸部の内周面に、前記支持部の前記雄ねじと螺合する雌ねじが形成され、
前記支持部の前記雄ねじにおける前記受け部よりも上の部位に螺合される雌ねじ部材を備える
束金物。
【請求項2】
前記円筒軸部の周囲に、横材の端面が当接する当接板が立設された
請求項1に記載の束金物。
【請求項3】
前記円筒軸部と前記当接板が連結された
請求項2に記載の束金物。
【請求項4】
請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の束金物を用いる床下構造であって、
横材の上に敷設する床パネルにおける前記受け部の前記円筒軸部を中心とする部位に切欠きを形成するとともに、
前記切欠きを埋める閉塞パネルを備えた
床下構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、建築物の床下を支える束金物に関する。
【背景技術】
【0002】
束金物は、設置面に置かれて束石のように機能する基台部と、基台部に立設されて束柱のように機能する支持部と、支持部の上部で横材としての大引を受ける受け部を有している。現場の状況に対応して大引の適切な支持ができるようにするため、下記特許文献1のように、支持部に対する基台部の角度変更や、支持部の長さ調整(受け部の高さ調整)が可能に構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、束金具の高さ調整は、床下においてしなければならない。すなわち、高さ調整は縦方向に延びる軸状の支持部に形成されたねじを利用して行われる構成であり、特許文献1の構成ではターンバックルの機構が採用されている。ところが、回転させる部分(特許文献1の構成ではターンバックル胴に相当する部分)は支持部における受け部よりも下の位置にある。このため、大引の上に床パネルを敷設したあとになっては高さ調整することは困難である。
【0005】
そこで、この発明は、床パネルの載置後でも上から容易に高さ調整ができるようにすることを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そのための手段は、設置面に置かれる基台部と、前記基台部に立設された支持部と、前記支持部の上部で横材を受ける受け部を有する束金物であって、前記支持部が丸棒状に形成されて前記基台上で相対回転可能であるとともに、前記支持部の外周面における上端から下方にかけて雄ねじが形成され、前記受け部が縦に延びる円筒軸部を中央に有し、前記円筒軸部の周囲には横材の端部を受ける複数の横材受け部が形成され、前記円筒軸部の上端位置が、前記横材受け部に受けられる横材の上面位置よりも低く設定され、前記円筒軸部の内周面に、前記支持部の前記雄ねじと螺合する雌ねじが形成され、前記支持部の前記雄ねじにおける前記受け部よりも上の部位に螺合される雌ねじ部材を備える束金物である。
【0007】
この構成では、基台部の上の支持部に螺合して所定高さに支持された受け部が横材を保持し、横材の上に床パネルが固定された状態であっても、支持部の上端部に螺合する雌ねじ部材を利用して支持部を上から回転すると、受け部の高さが調整可能である。雌ねじ部材には、互いに重ねて使用される2個のナットや袋ナットを使用できる。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、高さ調整のための回転を上からできる構成であるので、パネルの固定後でも容易に高さ調整可能である。このため、高さの微調整が可能であって、より適切な床下構造が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図4】大引を支持した束金物の上部と床パネルの斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
この発明を実施するための一形態を、以下図面を用いて説明する。
【0011】
図1に、束金物11を用いた床下構造12を示す。この図に示すように、束金物11は基礎(図示せず)上に固定された土台(図示せず)の内側にかけ渡された横材13としての大引13aを支持し、大引13aの上に床パネル14が固定されている。このため、大引13aは所定の高さに水平に支持される必要がある。
【0012】
束金物11は上述のような大引13aの支持を確実に行える構成である。
【0013】
すなわち束金物11は、設置面15に置かれる基台部21と、基台部21に立設された支持部31と、支持部31の上部で大引13aを受ける受け部41と、支持部31の上端部に設けられる雌ねじ部材51で構成され、受け部41の高さ調整が上から行える。
【0014】
基台部21は、適宜大で適宜形状の平らな板材で構成されている。
【0015】
支持部31は、全体として丸棒状であり、中実の寸切りボルト状をなす本体軸部32と、本体軸部32の下端を基台部21に結合一体化する回転傾動保持部33を有している。回転傾動保持部33は、支持部31を基台部21に対して相対回転(自転)可能且つ傾動可能に取り付ける機能を有する。
【0016】
本体軸部32は、大引13aを支持するのに必要な長さに形成されており、外周面には、上端から下方にかけて全体に一連の雄ねじ34が形成されている。本体軸部32の下端には、
図2に示したように、回転傾動保持部33に保持される略半球状の被保持部35が形成されている。
【0017】
回転傾動保持部33は、被保持部35を保持するドーム状の保持座金36と、保持座金36の上面に沿って摺動するリング状のリング部材37と、リング部材37の上に重ねられて本体軸部32の雄ねじ34に螺合するナット部材38で構成されている。
【0018】
保持座金36は、円環状の座部36aと、座部36aの内側で半球状に膨らんだ中空の保持部36bを有している。保持部36bの上面は半球面36cであり、保持部36bの中心には本体軸部32よりも大径の貫通穴36dが形成されている。
【0019】
リング部材37は、本体軸部32よりも大径の貫通穴37aを有し、貫通穴37aの下側半分には、保持座金36の半球面36cに対応するように円弧面37bが形成されている。
【0020】
ナット部材38は、一般的なナットで構成できる。
【0021】
回転傾動保持部33の保持座金36は、本体軸部32の被保持部35を保持した状態で基台部21の上面に溶接などで結合一体化される。
【0022】
受け部41は、支持部31に対して上下動可能、換言すれば支持部31の長さ方向に沿って移動可能に支持されるものであり、
図3の斜視図に示したように水平方向に広がりを持つ形態である。すなわち、中央が支持部31に対して支持され、周囲に大引13aの端部が支持される。
【0023】
受け部41は一つの部材で構成され、平面視形状の中央に、縦に延びる円筒軸部42を有し、円筒軸部42の長手方向の中間部から水平方向に広がる底板部43を有している。円筒軸部42は内周面に、支持部31の雄ねじ34と螺合する雌ねじ44を有している。円筒軸部42の長さは、支持部31によって安定した支持がなされるように長めに形成される。
【0024】
底板部43の平面視形状は、支持する横材13の本数や配置に応じて設定される。図示例の受け部41は、4本の大引13aの端部を互いに突き合わせるような態様で十字状に連結するのであるため、底板部43の平面視形状は、正方形の各辺部分を外側に延長した形状である。円筒軸部42の周囲にある四方に延長された突出部分が大引13aの端部を受ける横材受け部45となる。つまり4個の横材受け部45は水平方向に90度間隔で配設されている。
【0025】
横材受け部45の幅は、支持する大引13aの幅に対応させており、横材受け部45の左右両側には大引13aを収める側壁46が設けられている。また、円筒軸部42の周囲であって横材受け部45の基部には、大引13aの直角の端面13bが当接する当接板47が円筒軸部42との間に間隔をあけて立設されている。当接板47は四方に形成されるため、全体として平面視正方形の枠状の外観となり、一つの当接板47とその当接板47を有する横材受け部45に隣接する横材受け部45の側壁46は一直線上に並んでいる。
【0026】
また、すべての当接板47は、円筒軸部42と平板状の連結リブ48によって連結されている。換言すれば、円筒軸部42の外周面から当接板47に向けて四方に連結リブ48が延びている。
【0027】
底板部43の上に立設される当接板47と連結リブ48の高さは、円筒軸部42の高さと同じである。つまり、当接板47と連結リブ48の上端面は円筒軸部42の上端面と面一である。側壁46については、基部は円筒軸部42の上端面の高さと同じであるが、先端側ほど低くなるように上端面が傾斜している。
【0028】
この当接板47等、つまり当接板47、連結リブ48及び円筒軸部42の高さについては、横材13との関係で次のように設定される。すなわち、円筒軸部42の上端位置が、横材受け部45に受けられる大引13aの上面位置よりも低く設定される。換言すれば、大引13aが縦横同寸である場合、横材受け部45の側壁46間の距離と当接板47等の高さとを比較すると、当接板47等の高さのほうが横材受け部45の側壁46間の距離よりも小さく(低く)なるように設定される。その差は、高さ調整の幅を考慮して設定される。
【0029】
底板部43における横材受け部45には、大引13aを固定するためのボルト71を通す挿通穴49が形成されている。
【0030】
底板部43の下には、円筒軸部42との間の剛性を高めるため、
図1に見られるような支持リブ43aが形成されている。支持リブ43aは、直角三角形をなす板状であり、横材受け部45の形成位置に合わせて四方に設けられている。
【0031】
このような束金物11で支持される大引13a等について次に説明する。
【0032】
図3に示したように、大引13aは所定寸の角材で構成され、端面13bは垂直である。端面13bから後退した位置であって横材受け部45の挿通穴49に対応する位置には、ボルト71を通す挿通穴13cが形成されている。挿通穴13cの上部には座彫部13dが形成される。座彫部13dには、ボルト71に螺合するナット72とワッシャ73が収まる。
【0033】
床パネル14は構造用合板で構成され、
図4に示したように、固定したときに受け部41に対応する部位に切欠き14aが形成されている。この切欠き14aは、受け部41の円筒軸部42を中心とする部位に形成される。切欠き14aの形状は様々に設定し得るが、この例においては受け部41の平面視形状と同様の十字形状である。具体的には、
図5に示したように、切欠き14aの輪郭形状は、受け部41の平面視形状よりも一回り小さく、四方への突出はそれよりも長い形状である。切欠き14aを平面視十字形状とし、四方への突出を長めにしたのは、切欠き14aを塞ぐことを考慮したためである。
【0034】
床パネル14が
図4に示したように、束金物11を有する部分で突き合わせて固定される場合には、互いに突き合わされる各床パネルは、突き合わせたときに十字形状になる形状の切欠きが形成される。
図4のように2枚の床パネルが突き合わせて固定されるのではなく、4枚の床パネルが突き合わされて固定される場合でも同様である。
【0035】
床パネル14には、切欠き14aを塞ぐため、切欠き14aに嵌め込まれる閉塞パネル14bが備えられる。閉塞パネル14bは、切欠き14aに嵌合対応する十字形状であり、床パネル14と同じ材料で構成される。
【0036】
雌ねじ部材51は、支持部31の雄ねじ34における受け部41よりも上の部位に螺合されるものであり、支持部31の回転と受け部41の位置決めに利用される。図示例の雌ねじ部材51は、一般的なナットで構成している。支持部31の回転だけのためであれば、雌ねじ部材51は袋ナットで構成することもできる。
【0037】
雌ねじ部材51が図示例のように通常のナットで構成される場合には、支持部31の回転のためには、同様に通常のナットからなる補助ナット52が選択的に備えられる。
【0038】
以上のように構成された束金物11は、次のように使用されて床下構造12が構築される。
【0039】
束金物11の受け部41は、支持する大引13aの高さに応じて支持部31上の所定位置に設定され、束金物11は設置面15の所定位置に設置される。受け部41の高さ調整は、支持部31を受け部41に対して相対回転して行う。受け部41を回転するほか、支持部31を回転してもいずれでもよい。支持部31を回転する場合には、本体軸部32における受け部41より上の適宜位置に雌ねじ部材51と補助ナット52を重ねて螺合し、両者間に反力を生じさせる。これによって、雌ねじ部材51又は補助ナット52に対する回転の入力で、支持部31を正逆いずれにも回転できる。
【0040】
受け部41の位置調整後は、補助ナット52を緩めてから、雌ねじ部材51と補助ナット52をそれぞれ受け部41に向けて螺合してもよい。
【0041】
束金物11の設置に際しては、回転傾動保持部33を利用して、本体軸部32を垂直に立てる。垂直に立てた状態で、ナット部材38を締め付けると、支持部31と基台部21の角度が決まる。
【0042】
束金物11の設置後、束金物11の横材受け部45に対して大引13aの端部をボルト71とナット72を用いて固定する。大引13aの固定に際して大引13aの端面13bは受け部41の当接板47に当たるので、大引13aの水平を出しやすい。しかも、受け部41には連結リブ48が形成されて、互いの間に間隔を有する円筒軸部42と当接板47との間の剛性を得るので、大引13aの支持には高い強度を持たせることができる。
【0043】
大引13aの固定後は、大引13aの上に床パネル14を載せる。このとき、床パネル14を上から見ると、
図5に示したように切欠き14aを通して束金物11の受け部41と大引13aの端部の上面が露出した状態である。
【0044】
床が水平であるかをチェックして、必要であれば、
図6に示したように、床パネル14の切欠き14aを通して支持部31を回転する。支持部31の回転は、前述と同様に、支持部31における受け部41よりも上の適宜位置で互いに押し付け合う雌ねじ部材51又は補助ナット52を回転して行う。支持部31が回転することによって受け部41は上下動する。
【0045】
受け部41の高さ調整後は、補助ナット52をいったん緩めてから、雌ねじ部材51、補助ナット52の順に締め込んで、受け部41の位置固定を行う。この締め込みに際しては、補助ナット52を省略することもできる。
【0046】
このあと、床パネル14の切欠き14aは
図7に示したように閉塞パネル14bで塞がれる。閉塞パネル14bは四方に突出している端部を、大引13aに対して釘75で留めるとよい(
図1、
図7参照)。
【0047】
以上のように、束金物11の受け部41に大引13aを固定し、大引13aに床パネル14を載せた後でも受け部41の高さ調整が床パネル14の上からできる。このため、より正しい所望の支持状態が得られる。床下に潜り込まなくてもよいので作業は容易である。しかも、ねじによる調整であるので、微調整が可能であり、大引13aのより正確な支持が行える。
【0048】
支持部31の回転に使用した雌ねじ部材51は受け部41の位置決めに使用できるので、部品点数を低減しつつ高い支持強度を得られる。
【0049】
そのうえ、受け部41には大引13aの垂直な端面13bが当接する当接板47が立設されているので、支持部31の下端に回転傾動保持部33を有することと相まって、大引13aを水平に支持しやすい。
【0050】
また、その当接板47は連結リブ48によって円筒軸部42と連結されているので、軽量化をはかりながらも高い剛性を得られ、大引13a同士を突き合わせるような態様で支持する構成であっても、高い強度を得られる。
【0051】
以上の構成はこの発明を実施するための一形態であって、この発明は前述の構成のみに限定されるものではなく、その他の構成を採用することもできる。
【0052】
例えば束金物11が支持する横材13は4本に限られるものではなく、横材13も大引13a以外のものであってもよい。
【0053】
雌ねじ部材51には、補助ナット52と共に既存のナットを用いて現場で適宜組み合わせて使用することができる。
【0054】
補助ナット52は袋ナットで構成してもよい。
【符号の説明】
【0055】
11…束金物
12…床下構造
13…横材
14…床パネル
14a…切欠き
14b…閉塞パネル
15…設置面
21…基台部
31…支持部
34…雄ねじ
41…受け部
42…円筒軸部
44…雌ねじ
45…横材受け部
47…当接板
48…連結リブ
51…雌ねじ部材
【手続補正書】
【提出日】2021-12-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
設置面に置かれる基台部と、前記基台部に立設された支持部と、前記支持部の上部で横材を受ける受け部を有する束金物であって、
前記支持部が丸棒状に形成されて前記基台部上で相対回転可能であるとともに、
前記支持部の外周面における上端から下方にかけて雄ねじが形成され、
前記雄ねじと螺合する雌ねじが前記受け部に形成され、
前記受け部における前記支持部が貫通する部位の上端位置が、前記受け部に受けられる横材の上面位置よりも低く設定され、
前記受け部を上方に貫通した前記支持部の前記雄ねじにおける前記受け部よりも上の部位に螺合されるとともに、前記受け部に受けられる横材の上面位置よりも下に収まる雌ねじ部材を備え、
前記雌ねじ部材が、ねじ穴が貫通しているナットで構成されるとともに、同じくねじ穴が貫通しているナットからなる補助ナットが前記雌ねじ部材に重ねて備えられた
束金物。
【請求項2】
請求項1に記載の束金物を用いる床下構造であって、
横材の上に敷設する床パネルにおける前記受け部の前記雌ねじを中心とする部位に、前記雌ねじ部材及び前記補助ナットを回転可能にする切欠きを形成するとともに、
前記切欠きを埋める閉塞パネルを備えた
床下構造。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
そのための手段は、設置面に置かれる基台部と、前記基台部に立設された支持部と、前記支持部の上部で横材を受ける受け部を有する束金物であって、前記支持部が丸棒状に形成されて前記基台部上で相対回転可能であるとともに、前記支持部の外周面における上端から下方にかけて雄ねじが形成され、前記雄ねじと螺合する雌ねじが前記受け部に形成され、前記受け部における前記支持部が貫通する部位の上端位置が、前記受け部に受けられる横材の上面位置よりも低く設定され、前記受け部を上方に貫通した前記支持部の前記雄ねじにおける前記受け部よりも上の部位に螺合されるとともに、前記受け部に受けられる横材の上面位置よりも下に収まる雌ねじ部材を備え、前記雌ねじ部材が、ねじ穴が貫通しているナットで構成されるとともに、同じくねじ穴が貫通しているナットからなる補助ナットが前記雌ねじ部材に重ねて備えられた束金物である。