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  • 特開-屋内・屋外兼用杖 図1
  • 特開-屋内・屋外兼用杖 図2
  • 特開-屋内・屋外兼用杖 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022149364
(43)【公開日】2022-10-06
(54)【発明の名称】屋内・屋外兼用杖
(51)【国際特許分類】
   A45B 9/04 20060101AFI20220929BHJP
【FI】
A45B9/04 Z
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021051484
(22)【出願日】2021-03-25
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-12-17
(71)【出願人】
【識別番号】000169732
【氏名又は名称】高倉 一豊
(72)【発明者】
【氏名】高倉一豊
【テーマコード(参考)】
3B104
【Fターム(参考)】
3B104AA01
3B104DA00
(57)【要約】      (修正有)
【課題】屋外の杖を屋内で使用するには、屈伸等をしなくとも、簡単に手元で杖軸の下端部の石突き部を相互に切換え可能な屋内・屋外兼用杖を提供する。
【解決手段】屋内・屋外兼用杖は、下端に石突き部E1を有する杖軸A1と、下端に石突き部Eを有し前記杖軸を囲み上下移動可能な筒状のパイプBと、前記杖軸又は前記パイプの上端に取り付けられたグリップGとを備え、前記パイプが上下少なくとも2カ所の停止位置で停止する停止機構が設けられており、前記パイプが上側の停止位置で停止した場合には前記杖軸の石突き部が前記パイプより突出し、前記パイプが下側の停止位置で停止した場合には前記杖軸の石突き部が前記パイプの中に隠れるように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下端に石突き部(E1)を有する杖軸(A1)と、下端に石突き部(E)を有し前記杖軸(A1)を囲み上下移動可能な筒状のパイプ(B)と、前記杖軸(A1)又は前記パイプ(B)の上端に取り付けられたグリップ(G)とを備え、前記パイプ(B)が上下少なくとも2カ所の停止位置で停止する停止機構が設けられており、前記パイプ(B)が上側の停止位置で停止した場合には前記杖軸(A1)の石突き部(E1)が前記パイプ(B)より突出し、前記パイプ(B)が下側の停止位置で停止した場合には前記杖軸(A1)の石突き部(E1)が前記パイプ(B)の中に隠れるように構成されたことを特徴とする屋内・屋外兼用杖。
【請求項2】
前記停止機構は、前記杖軸(A1)の側面に設けられたプッシュボタン(O)と、前記パイプ(B)の上側に設けられた止め孔(a1)及び下側に設けられた止め孔(a2)とから構成されることを特徴とする請求項1に記載の屋内・屋外兼用杖。
【請求項3】
前記杖軸(A1)の外周面及び前記パイプ(B)の内周面の所定の範囲に渡ってお互いに嵌合するネジ(H)が切ってあることを特徴とする請求項2に記載の屋内・屋外兼用杖。
【請求項4】
前記停止機構は、前記杖軸(A1)の側面に設けられた止めレバー(L)と、前記パイプ(B)の上側に設けられた止め孔(b1)及び下側に設けられた止め孔(b2)と、前記止め孔(b1)と前記止め孔(b2)との間に設けられ前記止めレバー(L)が移動できる溝(M)から構成されることを特徴とする請求項1に記載の屋内・屋外兼用杖。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋内用と屋外用を簡単に切り替えて使用できる屋内・屋外兼用杖に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、杖としては、杖の長さを調節できる伸縮式杖、折り畳み式杖、傘付き杖、石突き部の部分を上下に切換える等がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-112815号公報
【特許文献2】特開2020-92773号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の従来の杖の例では、主として屋外で使用するもので、屋内・屋外用の切換え機能を有する杖は数える程度で、使用によっては、屋外だけでなく屋内で杖を使用しなければならない時は、屋外で使用の杖をそのまま屋内で使うのには、衛生上や汚れなどで常識的な配慮から、遠慮せざる得ない課題があり、杖を付けずに不安定な身体であるにも関わらずに、屋内では杖の使用を遠慮しなければならなかった。
【0005】
この発明は、上記の他に老人、障害者、病人なども歩行用に供する杖で、屋外の杖を屋内で使用するには、屈伸等をしなくとも、簡単に手元で杖軸の下端部の石突き部を相互に切換え可能な屋内・屋外兼用杖を提供する
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の屋内・屋外兼用杖は、下端に石突き部(E1)を有する杖軸(A1)と、下端に石突き部(E)を有し前記杖軸(A1)を囲み上下移動可能な筒状のパイプ(B)と、前記杖軸(A1)又は前記パイプ(B)の上端に取り付けられたグリップ(G)とを備え、前記パイプ(B)が上下少なくとも2カ所の停止位置で停止する停止機構が設けられており、前記パイプ(B)が上側の停止位置で停止した場合には前記杖軸(A1)の石突き部(E1)が前記パイプ(B)より突出し、前記パイプ(B)が下側の停止位置で停止した場合には前記杖軸(A1)の石突き部(E1)が前記パイプ(B)の中に隠れるように構成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
屋内・屋外兼用杖は身体を屈伸等しなくても手元で、相互に切り換えられる上に、衛生上や汚れなどで常識的な配慮に気を配らなくても、屋内で、屋外同様の使用が叶い、他人に遠慮することなく移動する事が出来る。引篭りなど内向的な心の負担も減らす事が期待出来るし、移動の悩み等の解決策も期待できる又、シンプル構造でコストも抑えて機能がアップ出来る案件である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態1における屋内・屋外兼用杖の斜視図である。
図2】本発明の実施形態1における屋内・屋外兼用杖の止め具の正面図である。
図3】本発明の実施形態2における屋内・屋外兼用杖の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施形態1)
図1(a)、(b)は歩行用に供する杖である。本発明の実施形態1の杖は、杖軸A1と杖軸A1の上端に取り付けられた杖を握るためのグリップGからなる杖本体Aと、杖軸A1を囲み上下に移動可能な筒状のパイプBとからなる。杖軸A1の下端には床等に接する石突き部E1があり、パイプBの下端には地面等に接する石突き部Eがある。例えば、屋内で杖を使用する場合には、図1(a)に示すようにパイプBを下に移動させて杖軸A1の石突き部E1をパイプBの中に隠し、パイプBの石突き部Eを床などに接するようにして使用する。反対に屋外で杖を使用する場合には、図1(b)に示すようにパイプBを上に移動させて杖軸A1の石突き部E1をパイプBの外に出し、杖軸A1の石突き部E1を地面に接するようにして使用する。このように、本発明の杖は杖軸A1の石突き部E1とパイプBの石突き部Eを屋内と屋外で相互に切換えて使用できる屋内・屋外兼用杖である。
【0010】
次にパイプBを杖軸A1の上下に移動させて上側及び下側の2カ所の位置で停止させる3つの具体的な停止機構について説明する。第1の停止機構について説明する。図2(a)及び(b)に示すように、パイプBには上側に止め孔a1が設けられ、下側に止め孔a2が設けられている。杖軸A1の側面にはプッシュボタンOが設けられている。プッシュボタンOは押せばボタンが引っ込み、離せばボタンが飛び出て元に戻る構造のものでもよいし、押せばボタンが引っ込んだままとなり、再度押すことによって元に戻るような構造のものでもよい。屋内で杖を使用する場合には、プッシュボタンOが止め孔a1の位置に来るまでパイプBを下側に移動させて停止させる(下側の停止位置)。屋外で杖を使用する場合には、プッシュボタンOを押し込みプッシュボタンOが止め孔a2の位置に来るまでパイプBを上側に移動させて停止させる(上側の停止位置)。
【0011】
次に第2の停止機構について説明する。図2(c)に示すように、杖軸A1の側面にはパイプBを停止させる止めレバーLが設けられている。パイプBには上側に止め孔b1が設けられ、下側に止め孔b2が設けられており、止め孔b1と止め孔b2の間には止めレバ―Lが上下に移動するための溝Mが設けられている。溝Mは止め孔b1、b2の中心から右側にずらして設けられており、止めレバーLを止め孔b1または止め孔b2の位置まで移動した後に左に動かして停止できるようになっている。例えば、屋外で杖を使用する場合には、パイプBを上に移動させて止め孔b2の位置で止めレバーLを使用して停止させる。
【0012】
次に第3の停止機構について説明する。図2(d)に示すように、杖軸A1の側面にはプッシュボタンOが設けられ、パイプBには上側に止め孔c1が設けられ、下側に止め孔c2が設けられている。これらの構造は第1の停止機構と同様である。第1の停止機構と異なる点はパイプBを移動さす為にネジHを設けている点である。ネジHの構造は、杖軸A1の外周面の所定の範囲に渡ってネジh1を切り、パイプBの内周面にも所定の範囲に渡ってネジh2が切られている。ネジを使用するのは、杖軸A1とパイプBの隙間を作らない密接さと、急速な上下移動の防止策を兼ね備えている構造を成すためである。ネジの位置は、上記の機能が備われば任意であり、作業のし易さとコストを考慮して決める。
【0013】
(実施形態2)
図3(a)、(b)は本発明の実施形態2の杖を示す図である。実施形態2の杖が実施形態1の杖と異なる点は、グリップGの取り付け構造である。実施形態1の杖では、グリップGが内側の杖軸A1の上端に取り付けられているのに対して、実施形態2の杖ではグリップGは外側のパイプBの上端に取り付けられている。杖軸A1及びパイプBの構造やパイプBの停止機構などはすべて実施形態1と同様であるので詳細な説明は省略する。実施形態2の構成にすることにより、実施形態1の杖と比較して実施形態2の杖ではグリップGは外側のパイプBの上端に取り付けられている、外側のパイプBの中に杖軸A1を内装したことで、よりコンパクトで軽量化と美的感性の他に密接性などのメリットがある。
【符号の説明】
【0014】
A 杖本体
A1 杖軸
B パイプ
E、E1 石突き部
G グリップ
H、h1、h2 ネジ
M 溝
L 止めレバー
O プッシュボタン
a1、b1、c1、a2、b2、c2、e 1、e2 止め孔

図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2021-08-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
下端に石突き部(E1)を有する杖軸(A1)と、下端に石突き部(E)を有し前記杖軸(A1)を内装し前記杖軸(A1)よりわずかに短い上下移動可能な筒状のパイプ(B)と、前記杖軸(A1)又は前記パイプ(B)の上端に取り付けられたグリップ(G)とを備え、前記パイプ(B)が前記グリップに近い上下少なくとも2カ所の停止位置で停止する停止機構が設けられており、前記パイプ(B)が上側の停止位置で停止した場合には前記杖軸(A1)の石突き部(E1)が前記パイプ(B)より突出し、前記パイプ(B)が下側の停止位置で停止した場合には前記杖軸(A1)の石突き部(E1)が前記パイプ(B)の中に隠れるように構成されたことを特徴とする屋内・屋外兼用杖。