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特開2022-149374情報処理装置、オーダーシステム及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022149374
(43)【公開日】2022-10-06
(54)【発明の名称】情報処理装置、オーダーシステム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/00 20120101AFI20220929BHJP
   G06Q 30/06 20120101ALI20220929BHJP
【FI】
G06Q10/00
G06Q30/06
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021051499
(22)【出願日】2021-03-25
(71)【出願人】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】特許業務法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】村上 文吾
(72)【発明者】
【氏名】澤谷 博孝
(72)【発明者】
【氏名】新谷 康男
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA02
5L049BB72
(57)【要約】
【課題】特定の顧客の注文の満足度を向上することである。
【解決手段】情報処理装置としてのオーダー端末は、複数の商品のそれぞれを個別に注文対象として指定するための複数の操作子としての商品ボタンが含まれる注文受付画面としてのオーダー登録画面を、複数の商品ボタンの少なくとも一部に表示制限をかけて表示させる表示制御手段と、顧客の識別情報としての顧客IDを取得する取得手段と、取得された顧客IDに基づいて、顧客が所定の条件を満たすか否かを判別する判別手段と、を備える。表示制御手段は、顧客が所定の条件を満たすと判別された場合に、表示制限の少なくとも一部を解除して例えば「ポテじゃが」の商品ボタン251を有するオーダー登録画面200Bを表示させる。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の商品のそれぞれを個別に注文対象として指定するための複数の操作子が含まれる注文受付画面を、当該複数の操作子の少なくとも一部に表示制限をかけて表示させる表示制御手段と、
顧客の識別情報を取得する取得手段と、
前記取得された顧客の識別情報に基づいて、当該顧客が所定の条件を満たすか否かを判別する判別手段と、
を備え、
前記表示制御手段は、前記判別手段により前記顧客が前記所定の条件を満たすと判別された場合に、前記表示制限の少なくとも一部を解除した前記注文受付画面を表示させる、
情報処理装置。
【請求項2】
前記所定の条件は、前記顧客の来店回数があらかじめ設定された所定の回数以上であるか否かの条件である請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記所定の条件は、前記顧客の前記一部の操作子の表示制限のフラグ情報が表示制限しない設定であるか否かの条件である請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置と、
サーバーと、を備え、
前記サーバーは、
前記取得された顧客の識別情報を前記情報処理装置から受信し、当該受信した顧客の識別情報に対応する顧客情報を、顧客の顧客情報を記憶する記憶手段から読み出す読出手段を備え、
前記判別手段は、前記読み出された顧客の顧客情報を前記サーバーから受信し、前記取得された顧客の識別情報に基づいて、当該顧客の前記受信した顧客情報が所定の条件を満たすか否かを判別する、
オーダーシステム。
【請求項5】
前記顧客の顧客情報は、当該顧客の前記一部の操作子の表示制限のフラグ情報を含み、
前記所定の条件は、顧客のフラグ情報が表示制限しない設定であるか否かの条件であり、
前記情報処理装置は、
顧客ごとのフラグ情報の設定のためのフラグ設定情報の操作入力を受け付ける受付手段を備え、
前記サーバーは、
前記操作入力された顧客ごとのフラグ設定情報を前記情報処理装置から受信し、当該受信した顧客ごとのフラグ設定情報に応じて、前記記憶された顧客の顧客情報を更新する更新手段を備える請求項4に記載のオーダーシステム。
【請求項6】
前記受付手段は、前記情報処理装置のユーザーの識別情報を取得し、
前記更新手段は、前記取得されたユーザーの識別情報を前記情報処理装置から受信し、当該受信したユーザーの識別情報のユーザーがフラグ情報の更新の権限を有するか否かを判別し、当該判別の結果を含む権限情報を生成し、
前記受付手段は、前記生成された権限情報を前記サーバーから受信し、当該受信した権限情報が権限を有する場合に、顧客ごとのフラグ設定情報の操作入力の受け付けを行う請求項5に記載のオーダーシステム。
【請求項7】
前記受付手段は、前記受信した権限情報が権限を有する場合に、顧客ごとのフラグ設定情報の操作入力を受け付ける操作子を表示する請求項6に記載のオーダーシステム。
【請求項8】
コンピュータを、
複数の商品のそれぞれを個別に注文対象として指定するための複数の操作子が含まれる注文受付画面を、当該複数の操作子の少なくとも一部に表示制限をかけて表示させる表示制御手段、
顧客の識別情報を取得する取得手段、
前記取得された顧客の識別情報に基づいて、当該顧客が所定の条件を満たすか否かを判別する判別手段、
として機能させ、
前記表示制御手段は、前記判別手段により前記顧客が前記所定の条件を満たすと判別された場合に、前記表示制限の少なくとも一部を解除した前記注文受付画面を表示させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、オーダーシステム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、飲食店において、顧客とのつながりの重要性が高まっている。顧客を固定化することで、飲食店は安定した収益を確保することができる。これまで飲食店では、顧客の固定化のために接客サービスの向上や商品開発をおこなってきた。
【0003】
また、顧客を識別してその顧客の注文履歴を蓄積し、次の来店の際には以前注文した商品を再び注文可能にするUI(User Interface)のオーダー情報入力のシステムが知られている(特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003-076757号公報
【特許文献2】特開2009-064348号公報
【特許文献3】特許第6209498号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来のオーダー情報入力のシステムは、顧客が次に来店したときに同じ商品の注文が容易になるが、この商品は通常の顧客が注文可能なものである。このため、常連など特定の顧客のみが注文可能な商品を提供して、当該特定の顧客の注文の満足度を向上する要請がある。
【0006】
本発明の課題は、特定の顧客の注文の満足度を向上することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の情報処理装置は、複数の商品のそれぞれを個別に注文対象として指定するための複数の操作子が含まれる注文受付画面を、当該複数の操作子の少なくとも一部に表示制限をかけて表示させる表示制御手段と、顧客の識別情報を取得する取得手段と、前記取得された顧客の識別情報に基づいて、当該顧客が所定の条件を満たすか否かを判別する判別手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記判別手段により前記顧客が前記所定の条件を満たすと判別された場合に、前記表示制限の少なくとも一部を解除した前記注文受付画面を表示させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、特定の顧客の注文の満足度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施の形態のオーダーシステムのブロック図である。
図2】サーバーの機能構成を示すブロック図である。
図3】オーダー端末の機能構成を示すブロック図である。
図4】顧客端末の機能構成を示すブロック図である。
図5】(a)は、実施の形態の顧客情報テーブルを示す図である。(b)は、商品情報テーブルを示す図である。
図6】オーダー履歴情報テーブルを示す図である。
図7】オーダー情報受付処理と情報提供処理とのフローチャートである。
図8】オーダー登録画面の一例を示す図である。
図9】オーダー登録画面の一例を示す図である。
図10】変形例の顧客情報テーブルを示す図である。
図11】顧客情報設定処理と顧客情報登録処理とのフローチャートである。
図12】顧客情報設定画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態及び変形例を順に詳細に説明する。なお、本発明は、図示例に限定されるものではない。
【0011】
(実施の形態)
図1図9を参照して、本発明に係る実施の形態を説明する。まず、図1図4を参照して、本実施の形態の装置構成を説明する。図1は、本実施の形態のオーダーシステム1のブロック図である。図2は、サーバー10の機能構成を示すブロック図である。図3は、オーダー端末20の機能構成を示すブロック図である。図4は、顧客端末30の機能構成を示すブロック図である。
【0012】
図1に示すように、本実施の形態のオーダーシステム1は、レストラン、食堂などの飲食店の店舗(以下、単に店舗という)において、料理、飲み物などの商品の注文(オーダー)を受け付けるシステムである。オーダーシステム1は、サーバー10と、情報処理装置としてのオーダー端末20と、顧客端末30と、レジ端末40と、キッチンプリンター50と、キッチン表示装置60と、を備える。サーバー10、オーダー端末20及び顧客端末30は、通信ネットワークNを介して通信接続される。通信ネットワークNは、例えば、インターネットであり、有線、無線のネットワークを含む。
【0013】
オーダー端末20、レジ端末40、キッチンプリンター50及びキッチン表示装置60は、店舗内に設置される。特に、オーダー端末20及びレジ端末40は、例えば、店舗の会計所に設置される。キッチンプリンター50及びキッチン表示装置60は、店舗のキッチンに設置される。
【0014】
サーバー10は、例えば、店舗外に設置され、店舗の商品の注文に関するオーダー情報などの情報を管理する情報処理装置である。本実施の形態では、サーバー10が、1つの飲食店の店舗の情報を管理する構成として説明するが、これに限定されるものではない。例えば、サーバー10が、複数の飲食店の店舗(別々の飲食店の店舗や、同じ1つの飲食店経営企業の複数の系列店など)の情報(複数の店舗のそれぞれのオーダー端末20などの情報)を管理する構成としてもよい。
【0015】
オーダー端末20は、店舗のオーナー又は従業員(被雇用者)である店員が使用する端末装置であり、例えば、タブレットPC(Personal Computer)で構成される。顧客端末30は、店舗の顧客が所持する端末装置であり、例えば、スマートフォン、フィーチャーフォン、タブレットPCで構成される。オーダー端末20、顧客端末30は、通信ネットワークN上の基地局又はアクセスポイント(いずれも図示略)との無線通信(例えば、モバイル通信や、Wi-Fi(登録商標)などの無線LAN(Local Area Network)通信)を介して、サーバー10と通信する。
【0016】
レジ端末40は、現金を格納するドロアや、レシートの印刷部を有するECR(Electronic Cash Register)であり、店舗の店員からの会計用の情報の入力を受け付けて会計の合計金額などの計算を行って会計に関する情報を表示し、店員により、顧客から渡された現金のドロアへの格納及びお釣りの払い出しがなされ、印刷部により会計に関する情報をレシートに印刷する。レジ端末40は、クレジットカード決済やバーコード決済など、現金以外の決済に対応している構成としてもよい。
【0017】
キッチンプリンター50は、顧客から注文された商品及びその数量を含むオーダー情報をオーダー端末20から受信してロール紙などの用紙に印刷する印刷装置である。キッチン表示装置60は、LCD(Liquid Crystal Display)、EL(Electro-Luminescent)ディスプレイなどの表示パネルを有し、オーダー情報をオーダー端末20から受信して表示パネルに表示する表示装置である。レジ端末40、キッチンプリンター50、キッチン表示装置60は、無線通信(例えば、Bluetooth(登録商標)、無線LAN)を介して、オーダー端末20と通信する。
【0018】
図2に示すように、サーバー10は、読出手段、更新手段としてのCPU(Central Processing Unit)11と、操作部12と、RAM(Random Access Memory)13と、表示部14と、記憶手段としての記憶部15と、通信部16と、を備える。サーバー10の各部は、バスB1を介して互いに接続されている。
【0019】
CPU11は、サーバー10の動作を統括制御するハードウェアプロセッサである。CPU11は、記憶部15に記憶されたプログラムのうち、指定されたプログラムをRAM13に展開し、展開したプログラムとの協働で、各種処理を実行する。
【0020】
操作部12は、各種キーを有するキーボードと、マウスなどのポインティングデバイスとを有し、ユーザー(管理者)などのキー操作、位置操作を受け付け、操作情報としてCPU11へ出力する。
【0021】
RAM13は、情報を読み出し及び書き込み可能な揮発性の半導体メモリであり、CPU11に作業用のワークエリアを提供し、データ及びプログラムを一時的に記憶する。
【0022】
表示部14は、LCD、ELディスプレイなどの表示パネルを有し、CPU11から入力される表示情報を当該表示パネルに表示する。
【0023】
記憶部15は、情報を読み出し及び書き込み可能なHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)などの記憶部であり、各種データ及びプログラムが記憶される。特に、記憶部15には、後述する情報提供処理を実行するための情報提供プログラムP1と、後述する顧客情報テーブル70、商品情報テーブル80、オーダー履歴情報テーブル90と、が記憶されている。
【0024】
通信部16は、通信ネットワークN上の機器と通信を行うルーターなどの通信部である。CPU11は、通信部16を介して、オーダー端末20、顧客端末30と情報の送受信を行う。
【0025】
図3に示すように、オーダー端末20は、表示制御手段、取得手段、判別手段、受付手段としてのCPU21と、操作部22と、RAM23と、表示部24と、記憶部25と、通信部26と、撮影部27と、計時部28と、を備える。オーダー端末20の各部は、バスB2を介して互いに接続されている。
【0026】
CPU21は、オーダー端末20の動作を統括制御するハードウェアプロセッサである。CPU21は、記憶部25に記憶されたプログラムのうち、指定されたプログラムをRAM23に展開し、展開したプログラムとの協働で、各種処理を実行する。
【0027】
操作部22は、表示部24の表示パネル上に一体的に形成されたタッチパネルであり、ユーザー(店員)のタッチ入力を受け付け、操作情報としてCPU21へ出力する。
【0028】
RAM23は、情報を読み出し及び書き込み可能な揮発性の半導体メモリであり、CPU21に作業用のワークエリアを提供し、データ及びプログラムを一時的に記憶する。
【0029】
表示部24は、LCD、ELディスプレイなどの表示パネルを有し、CPU21から入力される表示情報を当該表示パネルに表示する。
【0030】
記憶部25は、情報を読み出し及び書き込み可能なフラッシュメモリなどの記憶部であり、各種データ及びプログラムが記憶される。特に、記憶部25には、後述するオーダー情報受付処理を実行するためのオーダー情報受付プログラムP2が記憶されている。
【0031】
通信部26は、モバイル通信又はWi-Fiの通信方式により通信ネットワークN上の基地局又はアクセスポイントを介して無線通信を行う無線通信部と、Bluetooth又は無線LANの通信方式によりレジ端末40、キッチンプリンター50、キッチン表示装置60と無線通信を行う無線通信部と、を有する。CPU21は、通信部26を介して、通信ネットワークN上のサーバー10と通信を行い、またレジ端末40、キッチンプリンター50、キッチン表示装置60と無線通信を行う。
【0032】
撮影部27は、デジタルカメラ部であり、CPU21の制御により、被写体を撮影し、その被写体の画像データを生成してCPU21に出力する。
【0033】
計時部28は、現在の日時を計時するRTC(Real Time Clock)であり、計時した現在日時情報をCPU21に出力する。
【0034】
図4に示すように、顧客端末30は、CPU31と、操作部32と、RAM33と、表示部34と、記憶部35と、通信部36と、撮影部37と、音声入出力部38と、を備える。顧客端末30の各部は、バスB3を介して互いに接続されている。
【0035】
CPU31は、顧客端末30の動作を統括制御するハードウェアプロセッサである。CPU31は、記憶部35に記憶されたプログラムのうち、指定されたプログラムをRAM33に展開し、展開したプログラムとの協働で、各種処理を実行する。
【0036】
操作部32は、表示部34の表示パネル上に一体的に形成されたタッチパネルであり、ユーザー(顧客)のタッチ入力を受け付け、操作情報としてCPU31へ出力する。
【0037】
RAM33は、情報を読み出し及び書き込み可能な揮発性の半導体メモリであり、CPU31に作業用のワークエリアを提供し、データ及びプログラムを一時的に記憶する。
【0038】
表示部34は、LCD、ELディスプレイなどの表示パネルを有し、CPU31から入力される表示情報を当該表示パネルに表示する。
【0039】
記憶部35は、情報を読み出し及び書き込み可能なフラッシュメモリなどの記憶部であり、各種データ及びプログラムが記憶される。
【0040】
通信部36は、モバイル通信又はWi-Fiの通信方式により通信ネットワークN上の基地局又はアクセスポイントを介して無線通信を行う無線通信部を有する。CPU31は、通信部36を介して、通信ネットワークN上のサーバー10と通信を行う。
【0041】
撮影部37は、デジタルカメラ部であり、CPU31の制御により、被写体を撮影し、その被写体の画像データを生成してCPU31に出力する。
【0042】
音声入出力部38は、通話など用のマイク、アンプ、スピーカーなどを有し、マイクを介してユーザー(顧客)から入力された音声を音声データに変換してCPU31に出力し、またアンプ及びスピーカーにより、CPU31から入力された音声データに従い、音声の電気信号を生成し適宜増幅して音声出力する。
【0043】
つぎに、図5(a)~図6を参照して、サーバー10の記憶部15に記憶される情報を説明する。図5(a)は、顧客情報テーブル70を示す図である。図5(b)は、商品情報テーブル80を示す図である。図6は、オーダー履歴情報テーブル90を示す図である。
【0044】
図5(a)に示すように、顧客情報テーブル70は、予め生成されて更新可能に記憶部15に記憶されているテーブルであり、店舗に来店する顧客に関する情報を格納する。顧客情報テーブル70は、顧客ID71、氏名72、誕生日73、年代74、性別75、来店回数76、前回来店日77、平均単価78などの項目(カラム)を有する。
【0045】
顧客ID71は、店舗に来店する顧客の識別番号である。氏名72は、顧客ID71の顧客の氏名である。誕生日73は、顧客ID71の顧客の誕生日である。年代74は、顧客ID71の顧客の年代である。性別75は、顧客ID71の顧客の性別である。来店回数76は、顧客ID71の顧客の、店舗への来店回数である。前回来店日77は、顧客ID71の顧客の前回の来店日である。平均単価78は、顧客ID71の顧客の、店舗での飲食の平均単価である。
【0046】
図5(b)に示すように、商品情報テーブル80は、予め生成されて更新可能に記憶部15に記憶されているテーブルであり、店舗で提供可能な商品に関する情報を格納する。商品情報テーブル80は、商品ID81、商品名82、価格83、カテゴリ84、商品画像85、裏メニュー86の項目(カラム)を有する。
【0047】
商品ID81は、店舗で提供される商品の識別番号である。商品名82は、商品ID81の商品の名称である。価格83は、商品ID81の商品の価格(円)である。カテゴリ84は、商品ID81の商品を分類するカテゴリである。商品画像85は、商品ID81の商品の商品画像(写真)ファイルのファイル名である。商品画像85の商品画像ファイルは、記憶部15に記憶されているものとする。
【0048】
裏メニュー86は、商品ID81の商品が裏メニューであるか否かを示すフラグ情報であり、例えば、「0」が通常の商品、「1」が裏メニューの商品とする。通常の商品とは、店舗の正規の(正式な)メニューに載せられ、全ての顧客(通常の顧客及び特定の顧客)が注文可能な商品である。裏メニューの商品とは、店舗の正規のメニューには載せられていない商品であり、その商品の存在を知らない顧客が注文することができない。本実施の形態では、店員が店舗側で許可された特定の顧客に裏メニューの商品の案内を行い注文可能とするため、裏メニューの商品は、特定の顧客用に限定的に提供する顧客限定メニューの商品であるものとする。裏メニューを案内する特定の顧客の条件は、店舗への来店回数があらかじめ設定された所定回数以上であることとするが、これに限定されるものではない。
【0049】
図6に示すように、オーダー履歴情報テーブル90は、予め生成されて更新可能に記憶部15に記憶されているテーブルであり、店舗で行われたオーダーごとの履歴情報を格納する。オーダー履歴情報テーブル90は、オーダー番号91、顧客ID92、商品名93、単価94、数量95、付帯情報96の項目(カラム)を有する。
【0050】
オーダー番号91は、店舗で行われたオーダーの識別番号であって、例えば、当該オーダーの日時情報を含むものとする。顧客ID92は、オーダー番号91のオーダーを行った顧客の識別番号である。商品名93は、オーダー番号91のオーダーで注文された商品の商品名である。単価94は、商品名93の注文された商品の単価である。数量95は、商品名93の注文された商品の数量である。付帯情報96は、商品名93の注文された商品の付帯情報であって、ここでは、例えば顧客の要請により当該商品の調理方法が標準的な調理方法から変更された(カスタマイズされた)場合の調理方法とする。
【0051】
つぎに、図7図9を参照して、オーダーシステム1の動作を説明する。図7は、オーダー情報受付処理と情報提供処理とのフローチャートである。図8は、オーダー登録画面200Aを示す図である。図9は、オーダー登録画面200Bを示す図である。
【0052】
あらかじめ、顧客端末30を所持する顧客は、店舗用に自身の顧客情報(顧客ID、氏名、誕生日、年代、性別など)をサーバー10に登録しているものとする。具体的には、例えば、顧客端末30において、CPU31は、操作部32を介する顧客からの操作入力に応じて、通信部36を介して、サーバー10へ店舗の会員の新規登録申請を送信する。そして、サーバー10において、CPU11は、通信部16を介して、会員の新規登録申請を顧客端末30から受信すると、店舗でユニークな顧客ID及びそのパスワードを発行して記憶部15に記憶し、通信部16を介して、当該顧客ID及びパスワードを送信元の顧客端末30に送信し、顧客端末30(の顧客)のログイン状態とする。
【0053】
そして、顧客端末30において、CPU31は、通信部36を介して、顧客ID及びそのパスワードをサーバー10から受信して表示部34に表示し少なくとも顧客IDを記憶部35に記憶する。そして、操作部32を介して、顧客からの自身の顧客情報の操作入力を受け付け、通信部36を介して、入力された顧客情報をサーバー10へ送信する。そして、サーバー10において、CPU11は、通信部16を介して、ログイン中の顧客の顧客情報を顧客端末30から受信し、当該顧客情報を、発行した顧客IDとともに、顧客情報テーブル70のレコード(顧客ID71、氏名72、誕生日73、年代74、性別75など)に追加して記憶する。
【0054】
以降、顧客端末30のCPU31は、操作部32を介して顧客から顧客ID、パスワードの入力を受け付け、入力された顧客ID、パスワードをサーバー10に送信することで、サーバー10にログインし、操作部32を介する操作入力に応じて、記憶部15に記憶されている顧客情報テーブル70の自身の顧客情報を変更可能であるものとする。また、CPU31は、操作部32を介する顧客からの操作入力に応じて、記憶部35に記憶している顧客IDをエンコードして当該顧客IDを含むQR(Quick Response)コード(登録商標)などの二次元コードを生成して表示部34に表示する機能を有するものとする。
【0055】
ここで、図7を参照して、顧客が店舗に来店し、店員に商品の注文を行う場合に、オーダー端末20で実行されるオーダー情報受付処理を説明する。オーダー端末20において、例えば、操作部22を介して店員からオーダー情報受付処理の実行指示が入力されたことをトリガーとして、CPU21は、記憶部25に記憶されているオーダー情報受付プログラムP2に従い、オーダー情報受付処理を実行する。
【0056】
図7に示すように、まず、CPU21は、オーダー登録画面情報を生成して表示部24に表示する(ステップS11)。ステップS11では、図8に示すオーダー登録画面200Aが表示される。オーダー登録画面200Aは、コード入力ボタン210と、商品ボタン領域220と、商品情報欄230と、を有する。
【0057】
コード入力ボタン210は、来店した顧客の所持する顧客端末30に表示される二次元コードを撮影して当該顧客の顧客IDを取得する操作を受け付けるボタンである。商品ボタン領域220は、店舗の正規のメニューに載せられ当該店舗で提供可能な複数の商品の商品ボタンを含む領域である。あらかじめ、例えば、オーダー端末20において、CPU21が、操作部22を介する店員の操作入力に応じて、通信部26を介して商品情報テーブル80の商品情報(商品ID81、商品名82、価格83、カテゴリ84、商品画像85により記憶部15から読み出された商品画像ファイル、裏メニュー86)をサーバー10から受信して記憶部25に記憶しているものとする。ステップS11において、CPU21は、記憶部25に記憶された商品情報を用いて、オーダー登録画面情報を生成するものとする。
【0058】
商品ボタン領域220の商品ボタンは、サーバー10から受信した商品情報の商品ごとに設けられた各商品の選択ボタンであって、裏メニュー86が「0」の通常の商品の選択ボタンである。商品ボタンは、例えば、商品情報の商品の(商品画像ファイルの)商品画像、価格、商品名を含む。
【0059】
商品情報欄230は、商品ボタン領域220又は後述する顧客限定メニュー領域250の商品ボタンの選択により、選択した注文する商品の商品名、当該商品の注文する数量、当該商品の付帯情報などの商品に関する情報を表示する領域である。
【0060】
そして、CPU21は、操作部22を介する店員からのコード入力ボタン210のタッチ入力に応じて、撮影部27により被写体としての顧客端末30に表示された、顧客IDを含む二次元コードを撮影し、当該二次元コードの画像データを取得する(ステップS12)。ステップS12に対応して、顧客端末30のCPU31は、操作部32を介する顧客からの二次元コード表示指示入力に応じて、顧客IDを記憶部35から読み出してエンコードして二次元コードのイメージを生成して表示部34に表示し、オーダー端末20に撮影される。
【0061】
そして、CPU21は、ステップS12で取得した二次元コードの画像データをデコードし、当該二次元コードに含まれる顧客IDを取得する(ステップS13)。そして、CPU21は、通信部26を介して、ステップS13で取得した顧客IDをサーバー10に送信する(ステップS14)。そして、CPU21は、通信部26を介して、ステップS14で送信した顧客IDに対応する顧客情報(氏名、誕生日、年代、性別、来店回数、前回来店日、平均単価)をサーバー10から受信する(ステップS15)。
【0062】
そして、CPU21は、表示部24に表示中のオーダー登録画面内に、ステップS15で受信された顧客情報を表示する(ステップS16)。ステップS16では、例えば、図9に示すオーダー登録画面200Bのうち、顧客限定メニュー領域250を除くオーダー登録画面が表示される。このオーダー登録画面は、コード入力ボタン210、商品ボタン領域220、商品情報欄230に加えて、顧客情報欄240を有する。
【0063】
顧客情報欄240は、ステップS14で送信された顧客IDの顧客に対応して、当該顧客IDと、ステップS15で受信された顧客情報と、を表示する領域である。
【0064】
そして、CPU21は、ステップS15で受信された顧客情報の来店回数があらかじめ設定された所定回数(ここでは、例えば、5回とする)以上であるか否かを判別する(ステップS17)。来店回数が5回以上である場合(ステップS17;YES)、CPU21は、記憶部25に記憶された商品情報を用いて、裏メニューの商品ボタンを表示部24に表示する(ステップS18)。ステップS18では、例えば、図9に示すオーダー登録画面200Bが表示されるものとする。
【0065】
オーダー登録画面200Bは、コード入力ボタン210、商品ボタン領域220、商品情報欄230、顧客情報欄240に加えて、顧客限定メニュー領域250を有する。顧客限定メニュー領域250は、あらかじめ受信された裏メニュー(顧客限定メニュー)の商品の商品情報に対応する少なくとも一つの商品ボタンを表示する領域である。顧客限定メニュー領域250の裏メニューの商品ボタンは、正規のメニューに載せられていない商品であって、あらかじめ受信された商品情報の裏メニュー86が「1」(裏メニュー)の商品の商品ボタンである。顧客限定メニュー領域250の商品ボタンは、商品ボタン領域220の商品ボタンと同様であり、例えば、商品情報の商品の商品画像、価格、商品名を含む。オーダー登録画面200Bにおいて、顧客限定メニュー領域250は、例えば、裏メニューの商品の商品名が「ポテじゃが」の商品ボタン251を有する。
【0066】
ステップS18に対応して、店員は、例えば、顧客限定メニュー領域250を参照して、裏メニューの商品ボタンがある場合に、裏メニューの商品がある旨と、その商品の内容とを顧客に口頭で説明する。
【0067】
そして、CPU21は、表示部24に表示中のオーダー登録画面の商品ボタン領域220、商品情報欄230、顧客限定メニュー領域250に対応して、操作部22を介して店員から、商品の選択(商品ボタンのタッチ入力)、商品の数量、カスタマイズした調理法、入力された商品情報の取り消し又は変更、などのオーダー情報の操作入力を受け付ける(ステップS19)。来店回数が5回未満である場合(ステップS17;NO)、ステップS19に移行される。ただし、(ステップS17;NO)の場合には、ステップS19で、表示中のオーダー登録画面に顧客限定メニュー領域250が含まれなく、裏メニューの商品の注文はできない。ステップS19に対応して、顧客は、商品の注文に関する指示を店員に口頭で伝え、当該店員は、顧客から指示された商品の注文に関する指示に対応するオーダー情報を操作入力する。また、ステップS19に対応して、顧客は、オーダー情報の入力を終了する場合に、オーダー情報の入力の終了の旨を店員に口頭で指示する。
【0068】
そして、CPU21は、操作部22を介して店員から、オーダー情報の入力の終了が操作入力されたか否かに応じて、オーダー情報の入力を終了するか否かを判別する(ステップS20)。オーダー情報の入力を終了しない場合(ステップS20;NO)、ステップS19に移行される。
【0069】
オーダー情報の入力を終了する場合(ステップS20;YES)、CPU11は、現在の日時情報を計時部28から取得し、通信部26を介して、ステップS14で送信された顧客ID、取得した現在の日時情報(を含むオーダー番号)と、オーダー情報として、ステップS19で入力された注文する商品の商品情報(商品ID、商品名、数量、付帯情報(カスタマイズの調理方法)など)とを、サーバー10、キッチンプリンター50及びキッチン表示装置60に送信するとともに、記憶部25に記憶し(ステップS21)、オーダー情報受付処理を終了する。ステップS21に対応して、キッチンプリンター50は、顧客ID、日時情報(オーダー番号)、オーダー情報をオーダー端末20から受信して用紙に印刷し、キッチン表示装置60は、顧客ID、日時情報(オーダー番号)、オーダー情報をオーダー端末20から受信して表示する。
【0070】
ここで、同じく図7を参照して、オーダー情報受付処理と並行して、サーバー10で実行される情報提供処理を説明する。サーバー10において、例えば、電源オンされたことをトリガーとして、CPU11は、記憶部15に記憶されている情報提供プログラムP1に従い、情報提供処理を実行する。
【0071】
まず、CPU21は、オーダー情報受付処理のステップS14に対応して、通信部16を介して、顧客IDをオーダー端末20から受信し、記憶部15に記憶された顧客情報テーブル70の受信した顧客ID71に対応するレコードの顧客情報(氏名72、誕生日73、年代74、性別75、来店回数76、前回来店日77、平均単価78など)を読み出す(ステップS31)。
【0072】
そして、CPU11は、オーダー情報受付処理のステップS15に対応して、通信部16を介して、ステップS31で読み出された顧客情報を顧客ID送信元のオーダー端末20に送信する(ステップS32)。
【0073】
そして、CPU11は、オーダー情報受付処理のステップS21に対応して、通信部16を介して、顧客ID、日時情報(オーダー番号)、オーダー情報をオーダー端末20から受信し、受信した顧客ID、日時情報、オーダー情報に応じて、オーダー履歴情報テーブル90、顧客情報テーブル70を更新し(ステップS33)、情報提供処理を終了する。ステップS33において、受信した顧客ID、日時情報(オーダー番号)、オーダー情報(注文した商品の商品名、単価、数量、付帯情報)が、顧客ID92、オーダー番号91、単価94、数量95、付帯情報96となるレコードがオーダー履歴情報テーブル90に追加される。また、ステップS33において、顧客情報テーブル70の受信した顧客ID71に対応するレコードの来店回数76が+1インクリメントされ、前回来店日77が、受信した日時情報の日にちに更新され、平均単価78が、オーダー履歴情報テーブル90のオーダーごとの単価94×数量95と、受信した商品情報の商品の単価×数量と、の平均値が算出され、算出された平均値で平均単価78が更新される。
【0074】
オーダー情報受付処理の終了後、店舗のキッチンの店員は、キッチンプリンター50で用紙に印刷された又はキッチン表示装置60で表示された顧客ID、日時情報(オーダー番号)、オーダー情報を参照して、注文された商品の調理を行う。当該調理された商品の提供前又は提供(食事)後に、店舗のホールの店員により、オーダー端末20に記憶されたオーダー情報とレジ端末40とを用いて会計処理が行われる。
【0075】
以上、本実施の形態によれば、オーダー端末20は、複数の商品のそれぞれを個別に注文対象として指定するための複数の操作子としての商品ボタンが含まれる注文受付画面としてのオーダー登録画面を、複数の商品ボタンの少なくとも一部に表示制限をかけて表示部24に表示させ(裏メニューの商品ボタンを表示させず)顧客の識別情報としての顧客IDを取得し、取得された顧客IDに基づいて、顧客が所定の条件を満たすか否かを判別するCPU21を備える。CPU21は、顧客が所定の条件を満たすと判別された場合に、表示制限の少なくとも一部を解除して例えば裏メニューの「ポテじゃが」の商品ボタン251を有するオーダー登録画面200Bを表示部24に表示させる。
【0076】
オーダーシステム1は、オーダー端末20と、サーバー10と、を備える。サーバー10は、取得された顧客IDをオーダー端末20から受信し、受信した顧客IDに対応する顧客情報を、顧客の顧客情報としての顧客情報テーブル70を記憶する記憶部15から読み出すCPU11を備える。オーダー端末20のCPU21は、読み出された顧客の顧客情報をサーバー10から受信し、取得された顧客IDに基づいて、顧客の受信した顧客情報が所定の条件を満たすか否かを判別する。
【0077】
このため、従業員が、顧客(の顧客情報)が所定の条件を満たす優良な特定の顧客に対して、通常の顧客には注文が制限される(商品ボタンが表示制限される)裏メニューの商品を案内して注文(提供)でき、当該特定の顧客の注文の満足度を向上でき、当該特定の顧客に再度の来店を促すことができる。さらに、顧客が把握できていない新人の従業員にも、裏メニューの提供(案内)という店舗としての一定のサービスを提供させることができる
【0078】
また、サーバー10から取得された顧客の顧客情報は、店舗への当該顧客の来店回数を含む。裏メニュー表示のためのステップS17の所定の条件は、取得された顧客の顧客情報の来店回数があらかじめ設定された所定の回数以上であるかの条件である。このため、来店回数の多い優良な特定の顧客の注文の満足度をより向上でき、特定の顧客の再度の来店をより促すことができる。
【0079】
(変形例)
図10図12を参照して、上記実施の形態の変形例を説明する。図10は、顧客情報テーブル70Aを示す図である。図11は、顧客情報設定処理と顧客情報登録処理とのフローチャートである。図12は、顧客情報設定画面300を示す図である。
【0080】
上記実施の形態では、飲食店の店舗への顧客の顧客情報(来店回数)に応じて、当該顧客が裏メニューを注文可能にする構成であったが、本変形例では、店舗のオーナーの操作入力に応じて、どの顧客が裏メニューを注文可能にするかを設定する構成である。
【0081】
本変形例の装置構成として、上記実施の形態と同様に、オーダーシステム1を用いるものとする。このため、本変形例のオーダーシステム1において、上記実施の形態と異なる部分を主として説明する。
【0082】
サーバー10の記憶部15には、情報提供プログラムP1、商品情報テーブル80、オーダー履歴情報テーブル90に加え、後述する顧客情報登録処理を実行するための顧客情報登録プログラムが記憶されているものとし、さらに顧客情報テーブル70に代えて、図10に示す顧客情報テーブル70Aが記憶されているものとする。オーダー端末20の記憶部25には、後述する顧客情報設定処理を実行するための顧客情報設定プログラムが記憶されているものとする。
【0083】
図10を参照して、サーバー10の記憶部15に記憶される顧客情報テーブル70Aを説明する。顧客情報テーブル70Aは、顧客ID71、氏名72、誕生日73、年代74、性別75、来店回数76、前回来店日77、平均単価78に加えて、裏メニュー79の項目(カラム)を有する。
【0084】
裏メニュー79は、顧客ID71の顧客用に裏メニューの商品の商品ボタンを表示するか(当該顧客が店舗において裏メニューを注文可能か)否かを示すフラグ情報であり、例えば、「0」が裏メニューの商品ボタン非表示、「1」が裏メニューの商品ボタン表示、とする。
【0085】
つぎに、図11図12を参照して、オーダーシステム1の動作を説明する。あらかじめ、サーバー10は、上記の顧客のログイン用の顧客ID及びパスワードの管理と同様に、店員(オーナー、従業員)のログイン用の店員IDとそのパスワードを記憶部15に記憶しているものとする。店員IDは、店員の識別情報であり、その店員がオーナーであるか従業員であるかをも識別可能な情報とする。
【0086】
店員(オーナー又は従業員)は、オーダー端末20を用いて、サーバー10にログインすることにより、記憶部15に記憶されている顧客情報テーブル70を更新可能であるものとする。
【0087】
オーダー端末20において、例えば、操作部22を介して店員から顧客情報設定処理の実行指示が入力されたことをトリガーとして、CPU21は、記憶部25に記憶された顧客情報設定プログラムに従い、顧客情報設定処理を実行する。
【0088】
図11に示すように、まず、オーダー端末20のCPU21は、操作部22を介して、店員からの自身の店員ID及びパスワードの入力を受け付け、通信部26を介して、入力された店員ID及びパスワードをサーバー10に送信する(ステップS41)。
【0089】
そして、CPU21は、ステップS41の送信元の店員のログイン認証が成功した場合に、ログインした店員が、顧客ごとに裏メニューの注文のための商品ボタンの表示をするか否かの設定を行う権限があるか否かを示す裏メニュー設定の権限情報と、顧客情報とをサーバー10から受信する(ステップS42)。そして、CPU21は、ステップS42で受信した顧客情報に基づいて、顧客情報設定画面情報を生成して表示部24に表示する(ステップS43)。ステップS43では、例えば、図12に示す顧客情報設定画面300のうち、裏メニュー設定ボタン330を除く顧客情報設定画面が表示される。この顧客情報設定画面は、顧客情報入力欄310、キャンセルボタン321、保存ボタン322を有する。
【0090】
顧客情報入力欄310は、店員からの顧客情報の入力を受け付ける入力欄であり、顧客情報として、例えば、顧客の顧客ID(会員ID)、氏名、年代、性別、誕生日に加えて、顧客の電話番号、メールアドレスの入力が可能である。例えば、ステップS42において、操作部22を介して、顧客IDが入力されると、顧客情報入力欄310の各項目の入力欄に、ステップS42で受信された顧客情報のうちの入力された顧客に対応する各項目の値が自動的に表示される。店員は、顧客情報入力欄310のうち、表示された顧客情報を更新入力することで、当該顧客情報を更新できる。
【0091】
キャンセルボタン321は、店員からの顧客情報の更新のキャンセルの指示入力を受け付けるボタンである。保存ボタン322は、店員からの更新した顧客情報のサーバー10への保存の指示入力を受け付けるボタンである。
【0092】
そして、CPU21は、ステップS42で受信された裏メニュー設定の権限情報に基づき、ログインした店員が裏メニューの表示の設定の権限があるか(ログインした店員がオーナーであるか)否かを判別する(ステップS44)。ログインした店員が裏メニューの設定の権限がある(オーナーの)場合(ステップS44;YES)、CPU21は、表示部24に表示中の顧客情報設定画面に裏メニュー設定ボタン330を表示する(ステップS45)。ステップS45では、例えば、図12に示す顧客情報設定画面300が表示される。
【0093】
顧客情報設定画面300は、顧客情報入力欄310、キャンセルボタン321、保存ボタン322に加えて、裏メニュー設定ボタン330を有する。裏メニュー設定ボタン330は、顧客情報入力欄310で選択中の顧客IDの顧客用に裏メニューの商品ボタンを表示するか否かの切替入力を受け付けるボタンである。
【0094】
そして、CPU21は、ステップS43又はS45で表示された顧客情報設定画面に対応して、操作部12を介する店員からの顧客設定情報(顧客の顧客情報(顧客の氏名、性別、誕生日、年代など)の更新情報、当該顧客の裏メニュー表示の有無の裏メニュー設定情報)の入力を受け付け、通信部26を介して、入力された顧客設定情報をサーバー10に送信し(ステップS46)、顧客情報設定処理を終了する。
【0095】
ログインした店員が裏メニューの設定の権限がない(従業員の)場合(ステップS44;NO)、ステップS46に移行される。ここで、(ステップS44;NO)の場合、CPU21は、ステップS43で表示された顧客情報設定画面に対応して、操作部12を介する店員からの顧客設定情報(顧客の顧客情報の更新情報のみ)の入力を受け付ける。
【0096】
同じく図7を参照して、顧客情報設定処理と並行して、サーバー10で実行される顧客情報登録処理を説明する。サーバー10において、例えば、顧客情報設定処理のステップS41に対応して、通信部16を介して、店員の店員ID及びパスワードをオーダー端末20から受信したことをトリガーとして、CPU11は、記憶部15に記憶されている顧客情報登録プログラムに従い、顧客情報登録処理を実行する。
【0097】
まず、サーバー10のCPU11は、サーバー10から受信した店員の店員ID及びパスワードが、記憶部15に記憶された店員ID及びパスワードに含まれるか否かにより、受信した店員IDの店員のログイン認証を行う(ステップS51)。そして、CPU11は、ステップS51のログイン認証が成功したか否かを判別する(ステップS52)。ログイン認証が失敗した場合(ステップS52;NO)、顧客情報登録処理が終了する。
【0098】
ログイン認証が成功した場合(ステップS52;YES)、CPU11は、受信された店員IDがオーナーに対応するか従業員に対応するかに応じて、顧客ごとの裏メニューの商品ボタンの表示の有無を設定する権限があるか否かを示す裏メニュー設定の権限情報を生成する(ステップS53)。そして、CPU11は、顧客情報設定処理のステップS42に対応して、記憶部15に記憶された顧客情報テーブル70Aから所定の項目(顧客ID71、氏名72、誕生日73、年代74、性別75、裏メニュー79など)を読み出して顧客情報とし、通信部16を介して、ステップS53で生成された裏メニュー設定の権限情報と、読み出した顧客情報とをオーダー端末20に送信する(ステップS54)。
【0099】
そして、CPU11は、顧客情報設定処理のステップS46に対応して、通信部16を介して、顧客設定情報をオーダー端末20から受信し、受信した顧客設定情報に応じて、顧客情報テーブル70Aを更新し(ステップS55)、顧客情報登録処理を終了する。ステップS55において、受信した顧客設定情報の顧客情報(顧客ID、氏名、誕生日、年代、性別など)が、顧客情報テーブル70の当該顧客IDのレコードの顧客ID71、氏名72、誕生日73、年代74、性別75などに更新され、裏メニュー設定情報が裏メニュー79に格納される。
【0100】
また、本変形例における図7の情報提供処理では、ステップS31において、サーバー10のCPU11は、受信された顧客IDに対応する顧客ID71、氏名72、誕生日73、年代74、性別75、裏メニュー79を含む顧客情報を顧客情報テーブル70から読み出す。
【0101】
本変形例における図7の情報提供処理では、ステップS17において、オーダー端末20のCPU21は、ステップS15で受信された顧客情報の裏メニュー79が「1」であるか(裏メニューの商品ボタンを表示するか)否かを判別する。顧客情報の裏メニュー79が「1」である場合(ステップS17;YES)、ステップS18に移行される。顧客情報の裏メニュー79が「0」である場合(ステップS17;NO)、ステップS19に移行される。
【0102】
以上、本変形例によれば、オーダー端末20が取得する顧客の顧客情報は、顧客の一部の操作子の表示制限をしないか(裏メニューの商品ボタンの表示を行うか)否かを設定したフラグ情報としての裏メニュー79を含む。裏メニュー表示のためのステップS17の所定の条件は、取得された顧客の顧客情報の裏メニュー79が一部の商品ボタンの表示制限をしない設定(裏メニューの商品ボタン251を表示する「1」)であるか否か(裏メニューの商品ボタン251を表示しない「0」)の条件である。
【0103】
また、オーダー端末20のCPU21は、顧客ごとのフラグ情報の設定のためのフラグ設定情報としての裏メニュー設定情報の操作入力を受け付ける。サーバー10のCPU11は、操作入力された顧客ごとの裏メニュー設定情報をオーダー端末20から受信して、受信した顧客ごとの裏メニュー設定情報に応じて、記憶された顧客の顧客情報テーブル70の裏メニュー79を更新する。
【0104】
このため、顧客ごとの裏メニューの商品ボタン251の表示/表示制限を容易かつ確実に設定できる。
【0105】
また、オーダー端末20のCPU21は、オーダー端末20のユーザーの識別情報としての店員IDを取得する。サーバー10のCPU11は、取得された店員IDをオーダー端末20から受信し、受信した店員IDの店員が裏メニュー79の更新の権限を有するか否かを判別し、判別の結果を含む権限情報を生成する。オーダー端末20のCPU21は、生成された権限情報をサーバー10から受信し、受信した権限情報が権限を有する場合に、顧客ごとの裏メニュー設定情報の操作入力の受け付けを行う。このため、店員のうち、裏メニュー79の更新の権限を有するユーザーとしてのオーナーのみが、顧客ごとの裏メニューの商品ボタン251の表示/表示制限を設定でき、権限がない従業員による設定を防ぐことができる。
【0106】
また、オーダー端末20のCPU21は、受信した権限情報が権限を有する場合に、顧客ごとの裏メニュー設定情報の操作入力を受け付ける第2の操作子としての裏メニュー設定ボタン330を表示部24に表示する。このため、裏メニュー79の更新の権限を有するオーナーのみが、裏メニュー設定ボタン330により顧客ごとの裏メニューの商品ボタン251の表示/表示制限をより容易に設定でき、権限がない従業員による設定をより防ぐことができる。
【0107】
以上の説明では、本発明に係るプログラムのコンピュータ読み取り可能な媒体としてフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶部を使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、CD-ROMなどの可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も本発明に適用される。
【0108】
なお、上記実施の形態及び変形例における記述は、本発明に係る情報処理装置、オーダーシステム及びプログラムの一例であり、これに限定されるものではない。例えば、上記実施の形態及び変形例を適宜組み合わせる構成としてもよい。例えば、図7のオーダー情報受付処理のステップS15で受信される顧客の顧客情報に裏メニュー79が含まれ、ステップS17において、受信した顧客の顧客情報の来店回数が所定回数以上でかつ受信した顧客の顧客情報の裏メニュー79が「1」である場合に、ステップS18に移行される構成としてもよい。
【0109】
また、上記実施の形態及び変形例では、オーダー端末20による顧客の顧客IDの取得方法として、顧客端末30に表示された二次元コードを読み取り顧客IDを取得する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、オーダー端末20がカードリーダー部を有し、当該カードリーダー部により、顧客が所持している、顧客IDが記憶された会員カードを読み取り顧客IDを取得する構成としたり、操作部22を介して従業員が当該顧客から顧客IDを聞き出し、操作部22を介して従業員が顧客IDを手入力する構成などとしてもよい。
【0110】
また、上記実施の形態では、裏メニュー表示のための所定条件が、顧客の顧客情報の来店回数が所定回数(5回)以上であるか否かの条件である構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、裏メニュー表示のための所定条件が、顧客の顧客情報の店舗での過去の注文の合計金額、合計滞在時間などがあらかじめ設定された所定値以上であるか否かの所定条件とする構成としてもよい。また、顧客の来店日時が、所定の時間の条件(日時、時間帯、曜日、期間など)を満たす場合に裏メニュー(の商品ボタン)をオーダー端末20に表示可能な構成とし、また当該時間の条件をオーナーなどの店員が操作入力などにより設定可能な構成としてもよい。
【0111】
また、上記実施の形態及び変形例では、オーダー端末20において、顧客情報が図7のオーダー情報受付処理のステップS17の所定の条件を満たす全ての顧客の注文時に、同じ裏メニューの商品の商品ボタン251を表示する構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、所定の条件を満たす複数の顧客において、当該顧客ごとに異なる裏メニューの商品の商品ボタン251を表示する構成としてもよい。例えば、ステップS17の所定の条件が複数段階あり、各顧客の顧客情報がどの段階の所定の条件を満たすかに応じて、各段階で異なる裏メニューの商品の商品ボタン251を表示する構成としてもよい。
【0112】
また、上記実施の形態及び変形例におけるオーダー端末20の機能の少なくとも一部を情報処理装置としてサーバー10が有する構成(例えば、サーバー10が表示手段としてのオーダー端末20に各種情報を表示させる構成)、又はサーバー10の機能の少なくとも一部をオーダー端末20が有する構成(例えば、オーダー端末20を単体の情報処理装置とする構成)としてもよい。
【0113】
また、上記実施の形態及び変形例におけるオーダーシステム1の各構成要素の細部構成及び細部動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能であることは勿論である。
【0114】
本発明の実施の形態及び変形例を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態及び変形例に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
複数の商品のそれぞれを個別に注文対象として指定するための複数の操作子が含まれる注文受付画面を、当該複数の操作子の少なくとも一部に表示制限をかけて表示させる表示制御手段と、
顧客の識別情報を取得する取得手段と、
前記取得された顧客の識別情報に基づいて、当該顧客が所定の条件を満たすか否かを判別する判別手段と、
を備え、
前記表示制御手段は、前記判別手段により前記顧客が前記所定の条件を満たすと判別された場合に、前記表示制限の少なくとも一部を解除した前記注文受付画面を表示させる、
情報処理装置。
<請求項2>
前記所定の条件は、前記顧客の来店回数があらかじめ設定された所定の回数以上であるか否かの条件である請求項1に記載の情報処理装置。
<請求項3>
前記所定の条件は、前記顧客の前記一部の操作子の表示制限のフラグ情報が表示制限しない設定であるか否かの条件である請求項1又は2に記載の情報処理装置。
<請求項4>
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置と、
サーバーと、を備え、
前記サーバーは、
前記取得された顧客の識別情報を前記情報処理装置から受信し、当該受信した顧客の識別情報に対応する顧客情報を、顧客の顧客情報を記憶する記憶手段から読み出す読出手段を備え、
前記判別手段は、前記読み出された顧客の顧客情報を前記サーバーから受信し、前記取得された顧客の識別情報に基づいて、当該顧客の前記受信した顧客情報が所定の条件を満たすか否かを判別する、
オーダーシステム。
<請求項5>
前記顧客の顧客情報は、当該顧客の前記一部の操作子の表示制限のフラグ情報を含み、
前記所定の条件は、顧客のフラグ情報が表示制限しない設定であるか否かの条件であり、
前記情報処理装置は、
顧客ごとのフラグ情報の設定のためのフラグ設定情報の操作入力を受け付ける受付手段を備え、
前記サーバーは、
前記操作入力された顧客ごとのフラグ設定情報を前記情報処理装置から受信し、当該受信した顧客ごとのフラグ設定情報に応じて、前記記憶された顧客の顧客情報を更新する更新手段を備える請求項4に記載のオーダーシステム。
<請求項6>
前記受付手段は、前記情報処理装置のユーザーの識別情報を取得し、
前記更新手段は、前記取得されたユーザーの識別情報を前記情報処理装置から受信し、当該受信したユーザーの識別情報のユーザーがフラグ情報の更新の権限を有するか否かを判別し、当該判別の結果を含む権限情報を生成し、
前記受付手段は、前記生成された権限情報を前記サーバーから受信し、当該受信した権限情報が権限を有する場合に、顧客ごとのフラグ設定情報の操作入力の受け付けを行う請求項5に記載のオーダーシステム。
<請求項7>
前記受付手段は、前記受信した権限情報が権限を有する場合に、顧客ごとのフラグ設定情報の操作入力を受け付ける操作子を表示する請求項6に記載のオーダーシステム。
<請求項8>
コンピュータを、
複数の商品のそれぞれを個別に注文対象として指定するための複数の操作子が含まれる注文受付画面を、当該複数の操作子の少なくとも一部に表示制限をかけて表示させる表示制御手段、
顧客の識別情報を取得する取得手段、
前記取得された顧客の識別情報に基づいて、当該顧客が所定の条件を満たすか否かを判別する判別手段、
として機能させ、
前記表示制御手段は、前記判別手段により前記顧客が前記所定の条件を満たすと判別された場合に、前記表示制限の少なくとも一部を解除した前記注文受付画面を表示させる、
プログラム。
【符号の説明】
【0115】
1 オーダーシステム
10 サーバー
20 オーダー端末
30 顧客端末
11,21,31 CPU
12,22,32 操作部
13,23,33 RAM
14,24,34 表示部
15,25,35 記憶部
16,26,36 通信部
27,37 撮影部
28 計時部
38 音声入出力部
B1,B2,B3 バス
40 レジ端末
50 キッチンプリンター
60 キッチン表示装置
N 通信ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12