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特開2022-149408充電システム、ロボット、および充電装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022149408
(43)【公開日】2022-10-06
(54)【発明の名称】充電システム、ロボット、および充電装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 50/90 20160101AFI20220929BHJP
   H02J 50/10 20160101ALI20220929BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20220929BHJP
   B25J 19/00 20060101ALI20220929BHJP
【FI】
H02J50/90
H02J50/10
H02J7/00 301D
B25J19/00 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021051548
(22)【出願日】2021-03-25
(71)【出願人】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(72)【発明者】
【氏名】肥後 富男
【テーマコード(参考)】
3C707
5G503
【Fターム(参考)】
3C707AS36
3C707CY12
3C707HS27
3C707KS27
3C707WA02
5G503BB01
5G503GB08
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ロボット等の機器の充電を好適に行うことのできる充電システム、ロボットおよび充電装置を提供する。
【解決手段】充電システムは、二次電池及び自機を駆動する駆動部(上下モータ)222を備える機器(ロボット)200と、機器が載置面(床面)302に載置された状態において二次電池を充電する充電装置300とを含む。機器は充電装置の載置面に載置されると、駆動部を駆動し、駆動した部分と載置面が接触することにより所定の一方向への力を発生し、機器の載置面上の位置が充電用の所定位置となるようにする。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次電池及び自機を駆動する駆動部を備える機器と、
前記機器を載置する載置面を備え、前記機器が前記載置面に載置された状態において前記二次電池を充電する充電装置とを含み、
前記機器は前記充電装置の前記載置面に載置されると、前記駆動部を駆動し、前記駆動した部分と前記載置面が接触することにより所定の一方向への力を発生し、以て前記機器の前記載置面上の位置が充電用の所定位置となるようにすることを特徴とする充電システム。
【請求項2】
前記充電装置は、前記一方向に向かって両側内面が徐々に狭くなるように形成される内壁面を更に備える請求項1に記載の充電システム。
【請求項3】
前記充電装置は、前記機器を載置する前記載置面の一部に前記機器を前記一方向に誘導するための誘導部を更に備え、
前記誘導部は、縦断面が鋸歯の裏刃が前記一方向に向く鋸歯状に形成されている、請求項1又は2に記載の充電システム。
【請求項4】
前記誘導部は前記載置面に対向する方向から見て扇子形の形状に前記載置面上に形成され、前記一方向とは逆の方向に前記扇子形の円弧が向くように設けられている、請求項3に記載の充電システム。
【請求項5】
前記機器は、前記載置面に自機が載置された際の前記載置面上の位置を取得する載置位置取得部を更に備え、前記載置位置取得部により取得される載置位置が所定の条件を満たす場合に前記駆動部を駆動する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の充電システム。
【請求項6】
前記機器は、頭部と胴体部を備えるロボットであり、前記駆動部は前記頭部を駆動し、前記一方向は、前記ロボットを前記載置面に載置した際に前記頭部から前記胴体部に向かう方向である請求項1乃至5のいずれか1項に記載の充電システム。
【請求項7】
前記駆動する前記頭部と前記載置面とが接触することで、前記一方向への力が前記ロボットに発生するよう構成される請求項6に記載の充電システム。
【請求項8】
前記充電装置は、前記機器の二次電池を非接触充電により充電する請求項1乃至7のいずれか1項に記載の充電システム。
【請求項9】
頭部と胴体部とを含むロボットであって、
前記ロボットが充電装置に置かれたことを特定する特定部と、
前記特定部により前記ロボットが前記充電装置に置かれたことが特定された場合に、前記充電装置における位置が予め定められた条件を満たす位置であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部による判定結果に応じて前記頭部を動作させる動作部と、を備え、
前記動作部の動作により、前記頭部が前記充電装置と接触して前記頭部から前記胴体部への方向の力が発生するよう構成された、
ロボット。
【請求項10】
頭部と胴体部とを含むロボットが置かれる充電装置であって、
前記ロボットが置かれたことを特定する特定部と、
前記特定部により前記ロボットが置かれたことが特定された場合に、前記ロボットの位置が予め定められた条件を満たす位置であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部による判定結果に応じて前記頭部を動作させる動作命令を前記ロボットへ送信する命令送信部と、
前記動作命令に基づいて前記ロボットによる動作が行われた場合に、前記頭部と接触することで、前記頭部から前記胴体部への方向の力が前記ロボットに発生するよう構成された床面部と、
を備える充電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充電システム、ロボット、および充電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ロボットをペットのような親しみのある存在とするために、例えば、特許文献1には、本体部を覆う外装を備えたロボットが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-191276号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなロボットには充電可能な二次電池を内蔵しているものが多い。そして、ロボットの二次電池を充電する方法として、ロボットの充電残量が少なくなったタイミングでユーザに通知し、ユーザがその通知に基づいて当該ロボットを専用の充電ステーションにセットする、といったことが考えられる。しかしながら、このようなロボットを接触充電若しくは非接触充電により充電する場合、ユーザがセットした位置が適正な位置ではないと、効率的な充電が行われないおそれがある。
【0005】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、ロボット等の機器の充電を好適に行うことのできる充電システム、ロボット、および充電装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る充電システムは、
二次電池及び自機を駆動する駆動部を備える機器と、
前記機器を載置する載置面を備え、前記機器が前記載置面に載置された状態において前記二次電池を充電する充電装置とを含み、
前記機器は前記充電装置の前記載置面に載置されると、前記駆動部を駆動し、前記駆動した部分と前記載置面が接触することにより所定の一方向への力を発生し、以て前記機器の前記載置面上の位置が充電用の所定位置となるようにすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ロボット等の機器の充電を好適に行うことのできる充電システム、ロボット、および充電装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施の形態に係るロボットの斜視図である。
図2】本発明の実施の形態に係るロボットの断面図である。
図3】本発明の実施の形態に係る充電装置を上面から図示した図である。
図4】本発明の実施の形態に係る充電装置にロボットを載置した状態で側面から図示した断面図である。
図5】本発明の実施の形態に係る誘導動作処理の一例を示すフローチャートである。
図6】本発明の実施の形態に係る誘導動作を説明するための図である。
図7】本発明の実施の形態に係る誘導動作を説明するための図である。
図8】本発明の実施の形態に係る誘導動作を説明するための図である。
図9】ロボットが誘導動作を行っている状態を示す図である。
図10】変形例における誘導動作を説明するための図である。
図11】変形例における誘導動作を説明するための図である。
図12】変形例における誘導動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態の理解を容易にするため、図1中の前後、および図2中の上下の方向を適宜参照しながら説明する。
【0010】
(実施の形態)
まず、この実施の形態に係るロボット200の構成について説明する。ロボット200は、図1に示すように、小動物を模したペットロボットである。ロボット200には、小動物の目を模した装飾部を有する装飾部品202が前側に2つ設けられている。このように、ロボット200の前側は、小動物の顔部分を構成している。ロボット200は、図2に示すように、本体部207と、本体部207を覆う外装201とを有している。
【0011】
本体部207は、図2に示すように、頭部204と、頭部204の後方に設けられた胴体部206と、頭部204と胴体部206とを連結した連結部205とを有している。本体部207は、例えば合成樹脂製で、ユーザに機械的な印象を与えることがないように薄いピンク色で着色されていてよい。
【0012】
本体部207の一部を構成する頭部204は、小動物を模したロボット200の頭部に相当する部位である。胴体部206は、前後方向に長い形状を有している。胴体部206には、図2に示すように、第1被係合部としての凸状部品241が設けられている。第1被係合部としての凸状部品241は、外装201に設けられた第1係合部(係合板)と係合する。なお、当該第1被係合部と同様の第2被係合部が頭部204にも設けられている(図示省略)。外装201に設けられた第1係合部および第2係合部と、胴体部206に取り付けられた第1被係合部および頭部204に取り付けられた第2被係合部とをそれぞれ係合させることにより、本体部207が動作するのにあわせて外装201を動かすことができる。以下、第1係合部と第2係合部とを特に区別しないで記載する場合には、単に係合部と記載する。また、第1被係合部と第2被係合部とを特に区別しないで記載する場合には、単に被係合部と記載する。
【0013】
連結部205は、図2に示すように、頭部204の後端部と胴体部206の前端部とを連結している。連結部205には、頭部を上下に回動させる上下モータ222が設けられている。なお、図示は省略しているが、この他にも、例えばひねりモータが設けられていてもよい。ひねりモータは、前後方向に延びる軸を中心に頭部204を回動させるモータであればよい。このように頭部204を動作させることにより、図1に示す小動物を模したロボット200に、首を傾ける仕草をしているような動作をさせることができる。
【0014】
上下モータ222は、図2に示すように、図を貫く方向に平行な軸103を中心に矢印Y1で示す方向に頭部204を回動させる。このように頭部204を動作させることにより、小動物を模したロボット200に、頭を上下に振る仕草をしているような動作をさせることができる。連結部205は、上下モータ222による回転軸で頭部204が動作可能なように、頭部204と胴体部206とを連結している。なお、ひねりモータを設けた場合、連結部205は、ひねりモータによる回動と上下モータ222による回動との2軸で頭部204が動作可能なように、頭部204と胴体部206とを連結すればよい。
【0015】
外装201は、図1に示すように前後方向に長く、内部に本体部207(図2)を収容することが可能な袋状の形状をなしている。外装201は、シート状の表地及び裏地を、互いに重ね合わせた状態で、複数箇所で糸を用いて互いに縫い合わせることにより、形成されている。このように、複数箇所で糸を用いてシート状の表地及び裏地の両者を縫い合わせることで、表地と裏地との間でずれを生じさせることなく、一体的に取り扱うことを可能としている。表地は、図1及び図2に示すように、小動物の毛203を模した人工のパイル織物から構成されている。これにより、ロボット200の肌触りを小動物の肌触りに似せることができる。裏地は、合成繊維を織った織布から構成されている。また裏地を、天然皮革、人工皮革、合成樹脂製のシート材、ゴム製のシート材、又は天然繊維からなる布から構成してもよい。また、外装201の内側には、図2に示すように、係合部としての係合板260が設けられている。
【0016】
外装201の後部には、図1に示すように、線ファスナ208が取り付けられている。外装201の内部に本体部207(図2)を収容した状態でスライダ208aをスライドさせて閉じた状態とすることで、本体部207(図2)を収容した状態が保持される。一方、スライダ208aをスライドさせて線ファスナ208を開いた状態とすることで、内部に収容した本体部207(図2)を取り出したり、外装201の内部に本体部207(図2)を収容したりすることができる。
【0017】
図2に示すように、上下モータ222の駆動により生じる本体部207の動作に応じて、外装201を動作させることで、小動物を模したロボット200を、まるで生きているかのように動作させることができる。そのために、第1及び第2係合部並びに第1及び第2被係合部を用いて外装201を本体部207に適切に係止させて、外装201を本体部207の動きに追従させている。
【0018】
本体部207の一部を構成する胴体部206には、図2に示すように、係合板260と係合する第1被係合部としての凸状部品241が取り付けられている。また、胴体部206には、受電コイル101が設けられている。受電コイル101は、例えば、渦巻状に巻回された平面コイルであり、後述する充電装置300の床面302に対して平行になるようにコイル面が配置されている。受電コイル101は、後述する充電装置300に設けられた送電コイル102と電磁誘導などの磁界結合によって電力を受電する。受電コイル101が受電した電力は、図示を省略した充電回路に出力される。充電回路は、受電コイル101が受電した交流電力を整流して直流電流に変換し、図示を省略した二次電池を充電する。これにより、充電装置300からロボット200の二次電池に、非接触で電力を供給することができる。なお、当該二次電池に充電された電力が、上下モータ222の駆動電力となる。また、後述する制御部105や通信部106は、当該二次電池に充電された電力を消費して機能する。以下、二次電池へ供給される電流を充電電流という。また、この実施の形態では、送電コイル102と受電コイル101とにより非接触充電方式が行われる例を示しているが、例えば、送電側の充電装置300と受電側のロボット200のそれぞれに電極を設け、電界結合方式により非接触充電方式が行われてもよい。また、電界結合方式に限られず、例えば磁界共鳴方式や直流共鳴方式による非接触充電であってもよい。
【0019】
その他、胴体部206には、少なくとも上下モータ222の駆動を制御する機能部としての制御部105と、後述する充電装置300と通信を行う機能部としての通信部106と、を備えている。
【0020】
制御部105は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、および、RAM(Random Access Memory)を備えるマイクロコンピュータやFPGA(Field-Programmable Gate Array)、および、各種情報を記憶するメモリなどを含んで構成される。制御部105は、記憶部を含んで構成される。記憶部は、フラッシュメモリあるいはHDD(ハードディスクドライブ)などの記憶装置であり、制御部105が行う上下モータ222の駆動制御における各種情報を記憶している。
【0021】
具体的に、この実施の形態に係るロボット200は、内蔵される二次電池の充電容量の残量が予め定められた残量以下になると、ユーザの所有する端末にメッセージを送信したり、アラーム音を出力したりするなど、ユーザに対して充電を促す通知を行う。そのため、記憶部では、当該通知を行う契機となる二次電池の充電容量の残量が記憶されている。制御部105は、通信部106を介してユーザの所有する端末にメッセージを送信する。なお、アラーム音を出力する場合、制御部105は、図示しない入出力部を介してアラーム音を出力すればよい。記憶部が記憶する充電容量の残量は、後述する誘導動作(ロボット200を充電装置300における好適な位置まで移動する動作)を行うことが可能な残量である。なお、記憶部には、許容される充電電流の電流値(許容電流値)についても記憶される(詳しくは後述する)。
【0022】
さらに、制御部105では、受電電流の電流値を検出することができるようになっている。充電効率は、ロボット200が充電装置300のいずれの位置に置かれるかにより変化する。具体的に、図4に示すように、ロボット200に設けられている受電コイル101の中心Oと充電装置300の送電コイル102の中心O’とが重なる位置が最も充電効率が高くなっている。すなわち、ロボット200に設けられている受電コイル101の中心Oが置かれた位置が、充電装置300の送電コイル102の中心O’に近いほど充電効率が高くなる。そのため、予め記憶部に記憶された許容電流値と、制御部105にて実際に検出した充電電流の電流値とを比較し、検出した充電電流の電流値が許容電流値未満である場合、制御部105は、ロボット200に設けられている受電コイル101の中心Oと充電装置300の送電コイル102の中心O’とが離れている、すなわち、ロボット200が充電装置300における好適な位置に置かれていないと判定する。この場合、制御部105は、後述する誘導動作(充電装置300における好適な位置まで移動する動作)を行う誘導動作処理を実行することで、上下モータ222の駆動制御を行い、ロボット200を好適な位置へと移動させる。なお、許容電流値は、所定の水準を満たす充電効率となる場合の充電電流の電流値であり、予め設定されている。そして、この実施の形態では、検出した充電電流の電流値が許容電流値以上となる位置を、充電に好適な位置としている。
【0023】
通信部106は、電波や赤外線などによる無線通信手段によって、充電装置300の通信部306や、ユーザの端末と通信を行うインターフェースを備える。この実施の形態では、通信部106において、充電装置300の通信部306とNFC(Near Field Communication)やBluetooth(登録商標)などによる無線通信を行い、ロボット200が充電装置300に置かれたことを特定する。なお、ロボット200が充電装置300に置かれたことを特定する手法は、無線通信による手法に限られず、例えば、ユーザにより予め定められた音声が、図示しない入出力部に入力されたことによる特定、光センサによる特定、メカスイッチや重量センサによる特定など、任意の手法により特定されればよい。また、この実施の形態では、ロボット200において、常時誘導動作処理が実行され、ロボット200の側において、自身が充電装置300に置かれたか否かが常時判定される。なお、ロボット200が充電装置300に置かれたことを特定する主体は、ロボット200の側であってもよいし、充電装置300の側であってもよいし、その両方であってもよい。
【0024】
以上がこの実施の形態に係るロボット200の構成である。次に、この実施の形態に係る充電装置300の構成について説明する。図3はこの実施形態に係る充電装置300を上面から図示した図である。また図4はこの実施形態に係る充電装置300にロボット200を載置した状態で側面から図示した断面図である。充電装置300は、図3に示すように楕円形の形状であり、外枠301と、床面302とガイド305と、を備えている。床面302は、誘導部304を含んでいる。
【0025】
外枠301は、例えばプラスチックなどの絶縁部材により構成される。床面302は、ロボット200の胴体部206が載置される面であり、ロボット200を載置した場合に、胴体部206に設けられている受電コイル101に対して平行になるように構成されている。床面302は、ロボット200における誘導動作を妨げとなることのないよう、例えばポリ四フッ化エチレン(PTFE)など、ロボット200の外装201および毛203との摩擦が少ない滑らかな部材により構成されてよい。
【0026】
床面302の下方、当該充電装置300の内部には、図3および図4に示すように、送電コイル102が設けられている。送電コイル102は、例えば、渦巻状に巻回された平面コイルであり、床面302に対して平行になるようにコイル面が配置されている。すなわち、送電コイル102は、図4に示すように、受電コイル101と平行に対向するよう配置されている。このように、充電装置300は、送電コイル102を含む非接触で電力を送電するための構成を備えている。この実施の形態では、充電装置300の外部または内部に設けられ、家庭用コンセントに接続されたACアダプタから供給された直流電圧を交流に変換し、送電コイル102から電力を伝送する。
【0027】
誘導部304は、床面302の前方に設けられ、図3に示すように、充電装置300の中心の位置を中心としたバームクーヘンの一部のような形状(略扇子形状)を有している。誘導部304は、後述する誘導動作においてロボット200の頭部204が上下に動作することにより、図4に示すように、ロボット200の先端部分(ロボット200の前方先端部)の外装201および毛203が接触して確実にロボット200が後退するよう、断面が鋸歯状且つ鋸歯の裏刃304Bが胴体方向(後退方向)に向くよう形成される。なお、断面が鋸歯状に形成された誘導部304のうち、床面302に対して斜めに形成された部分を表刃304Aといい、床面302に対して垂直に形成された部分を裏刃304Bという。また、誘導部304は、例えばゴムなど、ロボット200の前方先端部の外装201および毛203との摩擦が大きい部材により構成されてよい。なお、誘導部304は、略扇子形状ではなく、扇形であってもよい。また、当該誘導部304がロボット200の前方先端部と接触可能であれば、充電装置300の中心の位置を中心とした略扇子形状でなく、他の位置を中心としていてもよい。また、ロボット200の前方先端部は、例えば、小型犬のロボット200であれば、鼻部分に該当する箇所であればよい。
【0028】
図3に戻り、ガイド305は、後述する誘導動作において、ロボット200が充電装置300における好適な位置に移動可能なよう、すなわち、受電コイル101の中心Oが送電コイル102の中心O’に近づくよう、導くための誘導板である。さらに本ガイド305は、ロボットが充電に好適な位置に移動した後、さらに後退することを防ぐ、ストッパとしての機能も有している。この実施の形態では充電に好適な位置に移動したことを検出することによりロボット200の動作を停止させるが、ロボット200の位置を検出せずに所定回数ロボット200を動作させた場合であっても、本ガイド305があることでロボット200を適切な位置で停止させることができる。ガイド305は、ロボット200における誘導動作の妨げとなることのないよう、例えばポリ四フッ化エチレン(PTFE)など、ロボット200の外装201および毛203との摩擦が少ない滑らかな部材により構成されてよい。なお、ガイド305は、ロボット200の大きさに応じて図示する角度θを調整可能に構成されている。これによれば、大きさの異なるロボット200についても、当該充電装置300を用いて好適に充電することができる。
【0029】
なお、図示する例では、充電装置300が楕円形状である例、すなわち外枠301が楕円形状である例を示しているが、これは一例であり、楕円形状に限られない。例えば、前方が後方よりも膨らんだ形状の、いわゆる卵形の形状であってもよい。この場合、後方が前方よりも萎んだ形状になっていることから、充電装置の内壁が誘導板及びストッパとしての機能を果たすこととなり、当該充電装置300に別途ガイド305を備えていなくてもよい。
【0030】
また、充電装置300は、ロボット200と通信を行う機能部としての通信部306を備えている。通信部306は、電波や赤外線などによる無線通信手段によって、ロボット200の通信部106と通信を行うインターフェースを備える。その他、図示は省略しているが、通信部306を介して行うロボット200の通信部106との通信の制御や、送電する電力を制御する機能部としての制御部が設けられている。当該制御部は、例えば、CPU、ROM、および、RAMを備えるマイクロコンピュータやFPGA、および、各種情報を記憶するメモリなどを含んで構成される。
【0031】
以上がこの実施の形態に係る充電装置300の構成である。続いて、ロボット200と充電装置300による充電について、図4を参照して説明する。図4は、本発明の実施の形態に係る充電装置300にロボット200を載置した状態で側面から図示した断面図である。具体的に、図4は、ロボット200を充電装置300における好適な位置に載置した状態を示している。なお、当該ロボット200と充電装置300とを合わせて、ロボット200の充電システムとも言う。
【0032】
この実施の形態では、充電装置300が、充電装置300の外部または内部に設けられ、家庭用電源コンセントに接続されたACアダプタから供給される直流電圧を交流に変換し、送電コイル102から電力をロボット200へと伝送する。そして、ロボット200に設けられた受電コイル101が、電磁誘導などの磁界結合によって電力を受電し、図示を省略した充電回路に出力され、図示を省略した二次電池を充電する。これにより、充電装置300からロボット200の二次電池に、非接触で電力を供給する。上述したように、ロボット200に設けられている受電コイル101の中心Oと充電装置300の送電コイル102の中心O’とが重なる位置が最も充電効率が高くなっている。そのため、ロボット200が置かれる充電装置300内での位置により、充電効率が変化することとなる。
【0033】
このように、ロボット200を充電する際の充電装置300における位置によって充電効率が変化してしまうことから、この実施の形態では、充電装置300における好適な位置までロボット200を移動させる誘導動作を行うことで、充電を好適に行うことを可能としている。誘導動作は、図5に示す誘導動作処理が実行されることにより行われる。誘導動作処理は、上述したように、ロボット200において、常時実行される処理である。
【0034】
図5は、誘導動作処理の一例を示すフローチャートである。なお、以下では、図6に示すように、ロボット200の先端部分(以下、ロボット200の前方先端部)が図示するXの位置となるよう、当該ロボット200が充電装置300上に置かれた場合を例に説明する。また、ロボット200の前方先端部が、図示するXの位置に位置する場合に検出される充電電流の電流値は、記憶部に記憶されている許容電流値未満であるとする。
【0035】
図5に示す誘導動作処理を開始すると、ロボット200の制御部105は、通信部106と充電装置300の通信部306との通信が確立したか否かを判定することにより、当該ロボット200が充電装置300に置かれたか否かを判定する(ステップS100)。通信部106と通信部306との通信が確立しない場合、すなわちロボット200が充電装置300に置かれていないと判定した場合(ステップS100;No)、制御部105は、そのまま誘導動作処理を終了する。
【0036】
一方、通信部106と通信部306との通信が確立した場合、すなわちロボット200が充電装置300に置かれたと判定した場合(ステップS100;Yes)、制御部105は、実際に検出した充電電流の電流値が予め記憶部に記憶された許容電流値以上であるか否かを判定する(ステップS101)。具体的に、ステップS101では、実際に検出した充電電流の電流値が、予め記憶部に記憶された許容電流値未満である場合、ロボット200に設けられている受電コイル101の中心Oと充電装置300の送電コイル102の中心O’とが離れている、すなわち、ロボット200が充電装置300における好適な位置に置かれていない、と判定する。一方、実際に検出した充電電流の電流値が、予め記憶部に記憶された許容電流値以上である場合、ロボット200が充電装置300における好適な位置に置かれていると判定する。なお、許容電流値は、ユーザにより変更が可能であってもよい。また、ステップS101において、検出した充電電流の電流値が許容電流値以上であると判定した場合(ステップS101;Yes)、制御部105は、好適な位置に置かれていると判定し、当該誘導動作処理を終了する。
【0037】
図6に示すように、ロボット200の前方先端部が図示するXの位置である場合、ステップS101の処理において制御部105は、検出される充電電流の電流値が許容電流値未満であると判定し(ステップS101;No)、図5に示すステップS102の処理へと移行する。
【0038】
続いて制御部105は、上下モータ222の駆動制御を行い、ロボット200の頭部204を上下に動作させる(ステップS102)。すなわち、ステップS102の処理では、上下モータ222を駆動し、小動物を模したロボット200の頭を上下に振る動作を行う。具体的に、ステップS102の処理では、上下モータ222の駆動制御により、まず、ロボット200の頭部204が、図7に示す矢印Y2方向へ回転する。これにより、図示するように、ロボット200の前方先端部の外装201および毛203が、誘導部304に接触することとなる。続いて上下モータ222の駆動制御により、ロボット200の頭部204が、図8に示す矢印Y3方向へ回転する。これにより、図7に示すA部分に、後方への力が発生することとなる。したがって、図5に示すステップS102の処理が実行されることで、ロボット200の頭部204が図7に示す状態から図8に示す状態へ、下向きから前向きへと変化し、この時、図7のA部分に生じる後方への力を受け、図8に示すように、ロボット200がXからYの距離移動することとなる。すなわち、ロボット200に設けられている受電コイル101の中心Oを、充電装置300の送電コイル102の中心O’に近づける動作が行われることとなる。
【0039】
図5に戻り、ステップS102の処理を実行した後、制御部105は、ステップS101の処理に戻り、再度検出した充電電流の電流値が、予め記憶部に記憶された許容電流値以上であるか否かを判定する。そして、検出した充電電流の電流値が許容電流値未満である場合、再度ステップS102の処理を実行する、といったように、ステップS101の処理とステップS102の処理を、検出した充電電流の電流値が許容電流値以上となるまで繰り返す。これにより、ロボット200は、検出した充電電流の電流値が許容電流値以上となる位置まで移動することとなる。このように、許容電流値以上の充電電流の電流値となる位置までロボット200を移動させることを、誘導動作と言う。
【0040】
なお、図9は、図6に示す状態において誘導動作処理が実行され、ロボット200が誘導動作を行っている状態を上面から見た図である。なお、図示するように誘導部304が略扇子形状に形成されていることから、ロボット200を前後方向に対して斜めに置いた場合であっても、誘導動作処理が実行されることで、受電コイル101の中心Oが送電コイル102の中心O’に近づくように誘導動作することとなる。また、ガイド305が設けられているため、より好適な充電位置へとロボット200を導くことができる。
【0041】
このように、この実施の形態では、ロボット200が充電装置300における好適な位置に置かれていない場合、誘導動作処理が実行されることで、ロボット200の誘導動作が行われる。これにより、受電コイル101の中心Oが送電コイル102の中心O’と近づき、充電を好適に行うことが可能となる。
【0042】
この実施の形態では、図5のステップS101の処理において許容電流値と充電電流を比較することにより、ロボット200が充電に好適な位置にあるか否かを判断して誘導動作を開始および停止させたが、電流値の比較を行わない方法を取ることもできる。例えば、ガイド305をストッパとして用いることで対応してもよい。具体的に、ロボット200が充電装置300に載置されたことを検出したことに基づいて、頭を上下に振る動作をロボット200に所定回数実施させ、上記と同様にロボット200を後退させる。この際、ロボット200が充電に好適な位置にて停止するよう、ガイド305を適切に設置する。これによれば、ロボット200を充電に好適な位置で停止させることができる。また、この実施の形態では、非接触充電が行われる例を示しているが、接触充電であってもよい。この場合はロボット200と充電装置300の両方に充電用の接触端子を設け、両者の接触端子が接触する位置に誘導するよう誘導動作を実施すればよい。
【0043】
この場合、ロボット200の頭部204を動作させる回数は、ロボット200が充電装置300の先端(好適な充電位置から最も離れた位置)に載置された場合に、好適な充電位置まで移動できる回数であってよい。なお、ロボット200が最初から充電好適位置に載置された場合にもロボット200は動作するが、ガイド305を設置することにより移動を抑止することができる。
【0044】
(変形例)
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば、ロボット200や充電装置300は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。また、下記の変形例それぞれについて、少なくとも一部を組み合わせてもよい。
【0045】
上記実施の形態では、充電装置300の床面302の前方に、断面が鋸歯状の誘導部304が略扇子形状に設けられている例を示したが、これは一例である。誘導動作処理においてロボット200の頭部240が上下に動作することで、ロボット200の前方先端部と充電装置300の床面302との接触部分に後方への力が発生すれば、充電装置300に誘導部304は設けられていなくてもよい。例えば、図10に示すように、ロボット200の先端部分(ロボット200の前方先端部)に接触部299を設けることで、誘導動作処理においてロボット200の頭部240が上下に動作することで当該接触部299と床面302との接触部分に後方への力が発生するようにしてもよい。接触部299は、例えば、ゴムなどの摩擦の大きい弾性部材であればよい。なお、ロボット200の前方先端部に接触部299を設ける場合、充電装置300の床面302において当該接触部299と接触する部分(上記実施の形態における誘導部304に対応する部分)については、当該接触部299との摩擦が大きい樹脂により構成されてもよい。なお、上記実施の形態と組み合わせ、ロボット200の先端部分(ロボット200の前方先端部)に接触部299を設けるとともに、断面が鋸歯状の誘導部304が充電装置300の床面302の前方に設けられていてもよい。この場合、接触部299の大きさが、誘導部304と接触可能な大きさであることが望ましい。
【0046】
図10に示すように、ロボット200の接触部299が図示するX’の位置となるように、当該ロボット200が充電装置300上に置かれ、誘導動作処理が実行された場合について説明する。また、ロボット200の接触部299が、図示するX’の位置に位置する場合に検出される充電電流の電流値は、許容電流値未満であるとする。
【0047】
図5に示す誘導動作処理におけるステップS102の処理が実行されると、ロボット200は頭部204を上下に動作させる。具体的に、ステップS102の処理では、上下モータ222の駆動制御により、まず、ロボット200の頭部204が、図11に示す矢印Y2方向へ回転する。これにより、図示するように、ロボット200の接触部299が床面302に接触することとなる。続いて上下モータ222の駆動制御により、ロボット200の頭部204が、図12に示す矢印Y3方向へ回転する。これにより、図11に示すロボット200の接触部299と床面302との接触部分に、後方への力が発生することとなる。したがって、図5に示すステップS102の処理が実行されることで、ロボット200の頭部204が図11に示す状態から図12に示す状態へ、下向きから前向きへ変化し、この時、図11の接触部299と床面302とに生じる力を受け、図12に示すように、ロボット200がX’からY’の距離を移動することとなる。すなわち、ロボット200に設けられている受電コイル101の中心Oを、充電装置300の送電コイル102の中心O’に近づける動作が行われることとなる。これによれば、断面が鋸歯状の誘導部304を充電装置300に設けることなく、ロボット200を誘導動作させることができる。また、ロボット200に接触部299を設ければよいことから、充電装置300を複数種類のロボット200の充電に用いることができる。
【0048】
また、上記実施の形態では、図5のステップS101の処理において、ロボット200の制御部105が、充電装置300における好適な位置に置かれているか否かを判定し、好適な位置に置かれていない場合に上下モータ222の駆動制御を行う例を示したが、これは一例である。例えば、ロボット200が充電装置300における好適な位置に置かれているか否かについては、充電装置300の側で判定してもよい。この場合、許容電流値については、充電装置300の記憶部に記憶されていればよい。具体的に、充電装置300は、制御部105にて実際に検出した充電電流の電流値を、ロボット200から受信する。そして、当該充電装置300の側において、受信した電流値が、記憶部に記憶された許容電流値以上であるか否かを判定し、ロボット200が好適な位置に置かれているか否かを判定すればよい。そして、好適な位置に置かれていないと判定した場合、ロボット200の制御部105に対し、上下モータ222の駆動制御を行う駆動命令を送信し、図5のステップS102の処理を実行させればよい。
【0049】
また、充電装置300が受信する充電電流の電流値には、ロボット200の種類を示すロボット情報が対応付けられていてもよく、当該充電装置300の側において予め記憶する許容電流値は、ロボット200の種類ごとに異なる許容電流値が記憶されていてもよい。これによれば、ロボット200の種類ごとに許容電流値が異なるような場合であっても、同一の充電装置300で異なる種類のロボット200について、好適な位置であるか否かを判定できる。
【0050】
さらに、上記実施の形態では、ロボット200の頭部204が上下に動作することにより誘導動作が行われる例を示したが、これは一例である。この他にも、例えばロボット200の頭部204が左右に動作することにより誘導動作が行われるようにしてもよい。この場合、頭部204を左右に動作させたときに、当該誘導部304がロボット200の前方先端部と接するように、充電装置300の両側面に、断面が鋸歯状の誘導部304が設けられていればよい。
【0051】
また、上記実施の形態では、ロボット200を動作させることでロボット200を充電装置300における好適な位置へと移動させる例を示したが、この他にも、充電装置300の側に例えばベルトコンベアを設け、充電装置300の側においてロボット200が好適な位置に置かれていないと判定した場合に、当該ベルトコンベアを動作させることでロボット200を充電装置300における好適な位置へと移動させてもよい。
【0052】
この実施の形態では、小動物状のロボットを充電する際の例を示したが、充電される機器はロボットに限らず、駆動部を有する機器であれば本開示が適用可能である。例えば、車輪を有する自動車の玩具やキャタピラを有する戦車の玩具などは充電台に載置されたことを検知したら、車輪やキャタピラを駆動させて適切な充電位置に誘導させてよい。さらには駆動部の動きによるマッサージ機能を有する美容器具であっても、駆動部と充電装置が適切に接触するようにして、本開示を適用してよい。
【0053】
本発明は、本発明の広義の精神と範囲とを逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上記実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0054】
(付記1)
二次電池及び自機を駆動する駆動部を備える機器と、
前記機器を載置する載置面を備え、前記機器が前記載置面に載置された状態において前記二次電池を充電する充電装置とを含み、
前記機器は前記充電装置の前記載置面に載置されると、前記駆動部を駆動し、前記駆動した部分と前記載置面が接触することにより所定の一方向への力を発生し、以て前記機器の前記載置面上の位置が充電用の所定位置となるようにすることを特徴とする充電システム。
【0055】
(付記2)
前記充電装置は、前記一方向に向かって両側内面が徐々に狭くなるように形成される内壁面を更に備える付記1に記載の充電システム。
【0056】
(付記3)
前記充電装置は、前記機器を載置する前記載置面の一部に前記機器を前記一方向に誘導するための誘導部を更に備え、
前記誘導部は、縦断面が鋸歯の裏刃が前記一方向に向く鋸歯状に形成されている、付記1又は2に記載の充電システム。
【0057】
(付記4)
前記誘導部は前記載置面に対向する方向から見て扇子形の形状に前記載置面上に形成され、前記一方向とは逆の方向に前記扇子形の円弧が向くように設けられている、付記3に記載の充電システム。
【0058】
(付記5)
前記機器は、前記載置面に自機が載置された際の前記載置面上の位置を取得する載置位置取得部を更に備え、前記載置位置取得部により取得される載置位置が所定の条件を満たす場合に前記駆動部を駆動する付記1乃至4のいずれか1つに記載の充電システム。
【0059】
(付記6)
前記機器は、頭部と胴体部を備えるロボットであり、前記駆動部は前記頭部を駆動し、前記一方向は、前記ロボットを前記載置面に載置した際に前記頭部から前記胴体部に向かう方向である付記1乃至5のいずれか1つに記載の充電システム。
【0060】
(付記7)
前記駆動する前記頭部と前記載置面とが接触することで、前記一方向への力が前記ロボットに発生するよう構成される付記6に記載の充電システム。
【0061】
(付記8)
前記充電装置は、前記機器の二次電池を非接触充電により充電する付記1乃至7のいずれか1つに記載の充電システム。
【0062】
(付記9)
頭部と胴体部とを含むロボットであって、
前記ロボットが充電装置に置かれたことを特定する特定部と、
前記特定部により前記ロボットが前記充電装置に置かれたことが特定された場合に、前記充電装置における位置が予め定められた条件を満たす位置であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部による判定結果に応じて前記頭部を動作させる動作部と、を備え、
前記動作部の動作により、前記頭部が前記充電装置と接触して前記頭部から前記胴体部への方向の力が発生するよう構成された、
ロボット。
【0063】
(付記10)
頭部と胴体部とを含むロボットが置かれる充電装置であって、
前記ロボットが置かれたことを特定する特定部と、
前記特定部により前記ロボットが置かれたことが特定された場合に、前記ロボットの位置が予め定められた条件を満たす位置であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部による判定結果に応じて前記頭部を動作させる動作命令を前記ロボットへ送信する命令送信部と、
前記動作命令に基づいて前記ロボットによる動作が行われた場合に、前記頭部と接触することで、前記頭部から前記胴体部への方向の力が前記ロボットに発生するよう構成された床面部と、
を備える充電装置。
【符号の説明】
【0064】
101・・・受電コイル、102・・・送電コイル、103・・・軸、105・・・制御部、106,306・・・通信部、200・・・ロボット、201・・・外装、202・・・装飾部品、203・・・毛、204・・・頭部、205・・・連結部、206・・・胴体部、207・・・本体部、208・・・線ファスナ、208a・・・スライダ、222・・・上下モータ、241・・・凸状部品、260・・・係合板、299・・・接触部、300・・・充電装置、301・・・外枠、302・・・床面、304・・・誘導部、304A・・・表刃、304B・・・裏刃、305・・・ガイド
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12