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特開2022-149523受付システム、通信端末、通信端末の制御方法、及び通信端末の制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022149523
(43)【公開日】2022-10-07
(54)【発明の名称】受付システム、通信端末、通信端末の制御方法、及び通信端末の制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20120101AFI20220929BHJP
   G06F 3/16 20060101ALI20220929BHJP
【FI】
G06Q10/10
G06F3/16 690
G06F3/16 620
G06F3/16 540
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021051728
(22)【出願日】2021-03-25
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-11-24
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.SWIFT
(71)【出願人】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】特許業務法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】平川 博善
(72)【発明者】
【氏名】伊佐 隆志
(72)【発明者】
【氏名】茶谷 昂
(72)【発明者】
【氏名】児島 慎也
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】音声による来訪通知が可能な受付システム、通信端末、通信端末の制御方法及び通信端末の制御プログラムを提供する。
【解決手段】情報処理システム600は、来訪者の来訪を受け付けて、担当者の通信端末に通知する受付システムであって、来訪者から、受付に要する受付情報を取得する受付端末は、受付情報に基づいて特定される担当者の通信端末において、来訪者の来訪を通知する来訪通知を出力させる第1通知情報を送信する通信部と、を備える。通信端末は、第1通知情報の受信に応じて、自端末の音声出力制限機能を解除し、来訪通知を音声で出力させる入出力制御部を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
来訪者の来訪を受け付けて、担当者の通信端末に通知する受付システムであって、
前記来訪者から、受付に要する受付情報を取得する受付部と、
前記受付情報に基づいて特定される担当者の通信端末において、前記来訪者の来訪を通知する来訪通知を出力させる第1通知情報を送信する通信部と、
を備え、
前記通信端末は、
前記第1通知情報の受信に応じて、自端末の音声出力制限機能を解除し、前記来訪通知を音声で出力させる出力制御部を備える、
受付システム。
【請求項2】
前記担当者の予定に関する情報を取得する取得部を備え、
前記通信部は、前記担当者の前記予定に応じて、前記来訪通知の前記通信端末における音声による出力態様を変化させる前記第1通知情報を送信する、
請求項1に記載の受付システム。
【請求項3】
前記通信端末において、
前記出力制御部は、自端末の周囲環境に応じて、前記来訪通知の音声による出力態様を変化させる、
請求項1または2に記載の受付システム。
【請求項4】
前記受付情報に基づいて、前記来訪者に対する応対の種類を選択させる選択画面を前記通信端末に表示させる前記第1通知情報を生成する生成部を備える、
請求項1~3のいずれか一項に記載の受付システム。
【請求項5】
前記生成部は、前記来訪者の来訪予約の有無に基づいて、前記選択画面に表示させる前記来訪者に対する応対の種類を決定する、
請求項4に記載の受付システム。
【請求項6】
前記生成部は、前記来訪者の来訪予約が有る場合に、前記応対の種類のうちの1つとして、地図案内による応対を含む選択画面を表示させる前記第1通知情報を生成する、
請求項5に記載の受付システム。
【請求項7】
前記生成部は、前記来訪者の来訪予約が無い場合に、地図案内による応対を含まない選択画面を表示させる前記第1通知情報を生成する、
請求項5に記載の受付システム。
【請求項8】
前記生成部は、前記通信端末の前記選択画面において選択された応対の種類に応じて、商品の決済に利用可能な所定の識別情報を、前記来訪者の来訪者端末において表示させる第2通知情報を生成する、
請求項4~7のいずれか一項に記載の受付システム。
【請求項9】
前記生成部は、前記通信端末の前記選択画面において選択された応対の種類に応じた応対画面を、前記来訪者に対して提示する前記第2通知情報を生成する、
請求項8に記載の受付システム。
【請求項10】
前記生成部は、前記通知情報が送信されてから所定時間経過するまでに、前記通信端末の前記選択画面における応対の種類の選択に関する選択情報を受信しない場合に、前記来訪者に対して、前記担当者についてあらかじめ設定された画面を提示するための前記第2通知情報を生成する、
請求項8または9に記載の受付システム。
【請求項11】
来訪者から来訪者の来訪を受け付けて、担当者の通信端末に通知する受付システムにおける通信端末であって、
前記来訪者の来訪を通知する来訪通知を出力させる第1通知情報を受信する受信部と、
前記第1通知情報に応じて、自端末の音声出力制限機能を解除し、前記来訪通知を音声で出力する音声出力部と、
を備える、通信端末。
【請求項12】
来訪者から来訪者の来訪を受け付けて、担当者の通信端末に通知する受付システムにおける通信端末の制御方法であって、
前記来訪者の来訪を通知する来訪通知を出力させる第1通知情報を受信するステップと、
前記第1通知情報に応じて、自端末の音声出力制限機能を解除し、前記来訪通知を音声で出力するステップと、
を含む、通信端末の制御方法。
【請求項13】
来訪者から来訪者の来訪を受け付けて、担当者の通信端末に通知する受付システムにおける通信端末の制御プログラムであって、
前記通信端末に、来訪者の来訪を通知する来訪通知を出力させる第1通知情報を受信する機能と、
前記第1通知情報に応じて、自端末の音声出力制限機能を解除し、前記来訪通知を音声で出力する機能とを実現させる、通信端末の制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受付システム、通信端末、通信端末の制御方法、及び通信端末の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、来訪者の来訪を音声出力により担当者に通知するシステムが知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-61381号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
担当者の通信装置において、音声出力機能が制限されている場合(いわゆるマナーモードの場合)、通知に気づけない場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態に係る、来訪者の来訪を受け付けて、担当者の通信端末に通知する受付システムは、来訪者から、受付に要する受付情報を取得する受付部と、受付情報に基づいて特定される担当者の通信端末に、来訪者の来訪を通知する来訪通知を出力させる第1通知情報を送信する通信部と、を備え、通信端末は、第1通知情報の受信に応じて、自端末の音声出力制限機能を解除し、来訪通知を音声で出力させる出力制御部を備える。
【0006】
本発明の一実施形態に係る受付システムは、担当者の予定に関する情報を取得する取得部を備え、通信部は、担当者の予定に応じて、来訪通知の通信端末における音声による出力態様を変化させる第1通知情報を送信してもよい。
【0007】
本発明の一実施形態に係る受付システムは、通信端末において、出力制御部は、自端末の周囲環境に応じて、来訪通知の音声による出力態様を変化させしてもよい。
【0008】
本発明の一実施形態に係る受付システムは、受付情報に基づいて、来訪者に対する応対の種類を選択させる選択画面を通信端末に表示させる第1通知情報を生成する生成部を備えてもよい。
【0009】
本発明の一実施形態に係る受付システムにおいて、生成部は、来訪者の来訪予約の有無に基づいて、選択画面に表示させる来訪者に対する応対の種類を決定してもよい。
【0010】
本発明の一実施形態に係る受付システムにおいて、生成部は、来訪者の来訪予約が有る場合に、応対の種類のうちの1つとして、地図案内による応対を含む選択画面を表示させる第1通知情報を生成してもよい。
【0011】
本発明の一実施形態に係る受付システムにおいて、生成部は、来訪者の来訪予約が無い場合に、地図案内による応対を含まない選択画面を表示させる第1通知情報を生成してもよい。
【0012】
本発明の一実施形態に係る受付システムにおいて、生成部は、通信端末の選択画面において選択された応対の種類に応じて、商品の決済に利用可能な所定の識別情報を、来訪者の来訪者端末において表示させる第2通知情報を生成しなくてもよい。
【0013】
本発明の一実施形態に係る受付システムにおいて、生成部は、通信端末の選択画面において選択された応対の種類に応じた応対画面を、来訪者に対して提示する第2通知情報を生成してもよい。
【0014】
本発明の一実施形態に係る受付システムは、生成部は、通知情報が送信されてから所定時間経過するまでに、通信端末の選択画面における応対の種類の選択に関する選択情報を受信しない場合に、来訪者に対して、担当者についてあらかじめ設定された画面を提示するための第2通知情報を生成してもよい。
【0015】
本発明の一実施形態に係る来訪者から来訪者の来訪を受け付けて、担当者の通信端末に通知する受付システムにおける通信端末は、来訪者の来訪を通知する来訪通知を出力させる第1通知情報を受信する受信部と、第1通知情報に応じて、自端末の音声出力制限機能を解除し、来訪通知を音声で出力する音声出力部と、を備える。
【0016】
本発明の一実施形態に係る、来訪者から来訪者の来訪を受け付けて、担当者の通信端末に通知する受付システムにおける通信端末の制御方法は、来訪者の来訪を通知する来訪通知を出力させる第1通知情報を受信するステップと、第1通知情報に応じて、自端末の音声出力制限機能を解除し、来訪通知を音声で出力するステップと、を含む。
【0017】
本発明の一実施形態に係る、来訪者から来訪者の来訪を受け付けて、担当者の通信端末に通知する受付システムにおける通信端末の制御プログラムは、通信端末に、来訪者の来訪を通知する来訪通知を出力させる第1通知情報を受信する機能と、第1通知情報に応じて、自端末の音声出力制限機能を解除し、来訪通知を音声で出力する機能とを実現させる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理システム構成の概略図である。
図2】本発明の一実施形態に係る情報処理システムにおける、受付端末、サーバ(情報処理装置)、通信端末(ユーザ端末)の機能ブロック図の一例である。
図3】本発明の一実施形態に係る情報処理システムにおいて記憶されるユーザ情報テーブルの一例である。
図4】本発明の一実施形態に係る情報処理システムにおいて記憶される予約情報テーブルの一例である。
図5】本発明の一実施形態に係るサーバ、通信端末、及び受付端末のシーケンス図である。
図6】(a)、(b)は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムにおける、受付端末の表示画面の一例を示す図である。
図7】(a)、(b)は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムにおける、受付端末の表示画面の一例を示す図である。
図8】本発明の一実施形態に係る情報処理システムにおける、ユーザ端末の表示画面、出力音声の一例を示す図である。
図9】(a)、(b)は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムにおける、ユーザ端末の表示画面の一例を示す図である。
図10】(a)、(b)は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムにおける、受付端末の表示画面の一例を示す図である。
図11】本発明の一実施形態に係る情報処理システムにおける、(a)は受付端末の表示画面の一例、(b)は来訪者の通信端末の表示画面の一例を示す図である。
図12】本発明の一実施形態に係る情報処理システムにおける、受付端末の表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以降、図を用いて、本開示に係る発明(本発明ともいう)の一実施形態を説明する。なお、図は一例であって、本発明は図に示すものに限定されない。例えば、図示した通信端末、サーバ、受付端末等の数、データセット(テーブル)、シーケンス図、表示画面、出力音声は一例であって、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0020】
<システム構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。情報処理システム600は、来訪者の来訪を受け付けて、担当者の通信端末に通知する受付システムを実現するためのシステムであってよい。例えば、本発明の一実施形態に係る受付システムによれば、ビル12を来訪した訪問者11は、ビル12に設置された受付端末100において受付を行うことができてよい。すなわち、一実施形態に係る情報処理システム600によって実現される受付システムは、来訪者への受付対応が無人で行われるシステムを指してよい。
【0021】
情報処理システム600は、受付端末100と、サーバ(情報処理装置)200と、担当者の通信端末300Tと、記憶装置400とを含んでよい。また、情報処理システム600は、訪問者の通信端末300Vを含んでもよい。ここで、「担当者」とは、訪問者が訪問した際に対応するユーザを指してよい。例えば、担当者とは、予め訪問者との打ち合わせといった予約が、受付システムに登録されているユーザであってよい。または、担当者とは、予約がない訪問者の対応をすることが予め受付システムに登録されているユーザであってよい。さらに、担当者とは、訪問者の受付内容に応じて決定されるユーザであってよい。なお、これ以降、担当者の通信端末を「担当者端末」と称し、来訪者の通信端末を「来訪者端末」と称する場合がある。なお、担当者の通信端末と訪問者の通信端末とを特に区別する必要のない場合、単に通信端末300と記す場合がある。
【0022】
受付端末100は、例えばビルのエントランスに設置され、来訪者の受付処理を実行する通信端末であってよい。なお、受付端末100の設置場所についてはこれに限定されず、ビルに入居する各企業のオフィスのエントランスに設置されてもよい。受付端末100は、サーバ200とネットワーク500を介して接続され、来訪者から受け付けた受付情報をサーバ200へ送信してよい。
【0023】
サーバ200は、情報処理システム600により実現される受付システムに係る種々の処理を実行することができてよい。サーバ200は、受付端末100及び担当者端末300Tと、ネットワーク500を介して接続されてよい。また、サーバ200は、来訪者端末300Vと、ネットワーク500を介して接続されてよい。ネットワーク500は、無線ネットワークや有線ネットワークを含んでよい。具体的には、例えば、ネットワーク500は、ワイヤレスLAN(wireless LAN:WLAN)や広域ネットワーク(wide area network:WAN)、ISDNs(integrated service digital networks)、無線LANs、CDMA(code division multiple access)、LTE(long term evolution)、LTE-Advanced、第4世代通信(4G)、第5世代通信(5G)、及び第6世代通信(6G)以降の移動体通信システム等であってよい。なお、ネットワーク500は、これらの例に限られず、例えば、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)やブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、光回線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber LINE)回線、衛星通信網等であってもよい。また、ネットワーク500は、これらの組み合わせであってもよい。
【0024】
なお、図1において、サーバ200は1つのみ示してあるが、これに限られるものではない。すなわち、サーバ200が備えるとして説明する各機能は、複数のサーバによって実現されてもよい。また、サーバ200は、例えば、ネットワークを介して通信を行うことで協調動作する分散型サーバシステムでもよく、いわゆるクラウドサーバでもよい。すなわち、サーバ200は、物理的なサーバに限らず、ソフトウェアによる仮想的なサーバも含まれてよい。
【0025】
担当者端末300Tは、情報処理システム600が提供する受付システムを利用するユーザの通信端末であってよい。担当者端末300Tは、例えば、受付システムを利用するためのアプリケーションがインストールされていてよい。詳細は後述するが、担当者端末300Tには、来訪者の来訪を通知する来訪通知が出力されてよい。
【0026】
なお、図1では、担当者端末300Tとしてスマートフォンを示してあるが、担当者端末300Tとしては、これ以降に説明する各実施形態において記載する機能を実現できる端末であって、音声出力機能を備える端末あればどのような端末であってもよい。例えば、担当者端末300Tは、携帯電話(フィーチャーフォン)、コンピュータ(例えば、タブレット、デスクトップパソコン、ノートパソコン)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(限定でなく例として、PDA(personal digital assistant)、ウェアラブル端末(メガネ型デバイス、時計型デバイスなど)であってよい。
【0027】
記憶装置400は、情報処理システム600で利用する各種情報(データ)を記憶(格納)してよい。なお、図1において、記憶装置400はサーバ200とは別に1つのみ示してあるが、サーバ200に一体化されていてもよい。すなわち、記憶装置400は、サーバ200の揮発性メモリ又は不揮発性メモリであってもよい。また、記憶装置400は、複数の記憶装置から構成されていてもよい。なお、記憶装置400は、ネットワーク500とは異なる専用の内部ネットワークにて、サーバ200と接続されてよいし、ネットワーク500を介してサーバ200と接続されてもよい。
【0028】
記憶装置400に記憶される情報を説明する。図3は、情報処理システム600を利用するユーザに関するユーザ情報テーブルの一例である。なお、テーブルとは、各種情報の集合(データセット)のことであってよい。
【0029】
記憶装置400は、各企業、各企業に属する各従業員を識別し特定するための識別子を記憶してよい。識別子は、文字および数字等の符号により構成されてよい。記憶装置400は、例えば、受付システムを利用する各企業に関する情報を、ユーザ情報テーブルとして記憶してよい。図3に、ユーザ情報テーブルの一例を示す。図3の例では、ユーザ情報テーブルTB10は、各企業に属する従業員(ユーザ)を特定するための情報であって、各企業に属する従業員の従業員ID、各従業員の通知先情報が、企業名、企業ID(Identifier)(識別子の一例)、所属先名、所属先IDに関連付けられて記憶されてよい。例えば、ユーザ情報テーブルTB10に参照すると、従業員ID「user_gad_A_01」のユーザは、企業ID「com_A」の企業名Aにおける、所属ID「gad_A」の総務部に属することがわかる。また、従業員ID「user_gad_A_01」のユーザの通知先は、「gad_A_01@***.com」であることがわかる。なお、ユーザ情報テーブルTB10には、企業に属する従業員の他の情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報テーブルTB10には、従業員の企業における役職、電話番号等が関連付けられて記憶されてもよい。なお、図3の場合、ビル12に複数の企業が入っている場合の例を示しているが、ビル12が単一の企業のみ入っており、受付端末100が一つの企業にのみ対応する場合は、企業名と企業IDは省略できてよい。
【0030】
記憶装置400は、来訪者の来訪予約に関する情報を予約情報テーブルとして記憶してよい。図4は、記憶装置400に記憶される予約情報テーブルの一例である。記憶装置400は、予約情報テーブルTB20として、個々の予約を識別する予約IDに、予約の日時に関する情報(予約年月日、予約時間帯)、来訪予約をした企業の企業ID、担当者の従業員ID等を関連付けて記憶してよい。なお、予約情報テーブルTB20は、来訪において用いる場所(会議室、執務室、フリースペース、サテライトオフィス等)の情報をさらに記憶してよい。予約情報テーブルTB20は、サーバ200が来訪予約に関する情報を取得した場合に作成、更新されてよい。
【0031】
<受付端末>
次に、図2を用いて、本発明の一実施形態に係る受付端末100のハードウェア構成、機能構成について説明する。
【0032】
(1)受付端末のハードウェア構成
受付端末100は、制御部110、通信部120、表示部130、入出力部140、記憶部170を備えてよい。
【0033】
制御部110は、典型的には中央処理装置(CPU)であってよい。制御部110は、記憶部170に記憶されるプログラムを読み出し、読み出したプログラムに含まれるコード又は命令を実行することによって、各実施形態に示す機能、方法を実行してよい。制御部110は、その他、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、プロセッサコア(processor core)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等を含んでよい。制御部110は、集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって各実施形態に開示される各処理を実現してもよい。また、これらの回路は、1又は複数の集積回路により実現されてよく、各実施形態に示す複数の処理を1つの集積回路により実現されることとしてもよい。
【0034】
記憶部170は、受付端末100が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する。記憶部170は、例えば、フラッシュメモリ等を含んでよい。また、記憶部170は、制御部110に対する作業領域を提供するメモリ(RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等)を含んでよい。
【0035】
通信部120は、ネットワークアダプタ等のハードウェアや通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装されてよい。通信部120は、ネットワーク500を介して、サーバ200との間で各種データの送受信を行ってよい。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信部120は、制御部110からの指示に従って、各種データをサーバ200に送信してよい。また、通信部120は、サーバ200から送信された各種データを受信し、制御部110に伝達してよい。なお、通信部120が物理的に構造化された回路で構成される場合には、通信回路と表現する場合もある。
【0036】
表示部130は、フレームバッファに書き込まれた表示データに従って、データを表示するモニタであって、例えば、タッチパネル、タッチディスプレイ等であってよい。
【0037】
入出力部140は、受付端末100に対する各種操作を入力する入力装置、及び、受付端末100で処理された処理結果を出力する出力装置を含んでよい。入出力部140は、入力装置と出力装置が一体化していてもよいし、入力装置と出力装置とに分離していてもよい。入力装置は、来訪者からの入力操作を受け付けて、当該入力に係る情報を制御部110に伝達できる全ての種類の装置のいずれか、又は、その組み合わせにより実現されてよい。入力装置は、例えば、タッチパネル、タッチディスプレイ、カメラ、マイクを含んでよい。出力装置は、制御部110で処理された処理結果を出力してよい。出力装置は、例えば、ディスプレイ、タッチパネル、スピーカ等を含んでよい。
【0038】
(2)受付端末の機能構成
受付端末100は、制御部110によって実現される機能として、通信制御部111、表示制御部112、入出力制御部113、及び受付部114を備えてよい。なお、図2に記載の各機能部は必須ではなく、これ以降に説明する各実施形態において、必須でない機能部はなくともよい。また、各機能部の機能又は処理は、実現可能な範囲において、機械学習又はAI(Artificial Intelligence)により実現されてもよい。なお、以降に受付端末100が実行してもよい。また、受付端末100が実行するとして説明する各種処理の一部を、サーバ200が実行してもよい。
【0039】
通信制御部111は、通信部120を介したサーバ200との間の通信を制御してよい。
【0040】
表示制御部112は、表示部130へのデータの表示を制御してよい。
【0041】
入出力制御部113は、入出力部140を介した外部装置との各種情報の伝達を制御してよい。例えば、入出力制御部113は、入力装置で受け付けた来訪者の入力操作に応じて、各種情報を各機能部へ情報を伝達したり、タッチパネル、モニタ、スピーカ等の図示しない出力装置に対し、各機能部からの情報を伝達したりしてよい。
【0042】
受付部114は、来訪者から、受付に要する受付情報を取得してよい。受付情報とは、受付端末100において、受付に要する情報として来訪者が入力、または、来訪者端末300Vから送信された情報であって、例えば、後述する認識情報、予約番号、担当者を指名する情報、予約がない場合の来訪目的等であってよい。また、受付情報には、予約の有無に関する情報が含まれてよい。
【0043】
<サーバ>
図2を用いて、本発明の一実施形態に係るサーバ(情報処理装置)200のハードウェア構成、機能構成について説明する。
【0044】
(1)サーバのハードウェア構成
サーバ200は、制御部210、通信部220、入出力部230、記憶部270を備えてよい。
【0045】
制御部210は、典型的には中央処理装置(CPU)であってよい。制御部210は、記憶部270に記憶されるプログラムを読み出し、読み出したプログラムに含まれるコード又は命令を実行することによって、各実施形態に示す機能、方法を実行してよい。制御部210は、その他、MPU、GPU、マイクロプロセッサ、プロセッサコア、マルチプロセッサ、ASIC、FPGA等を含んでよい。制御部210は、集積回路等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって各実施形態に開示される各処理を実現してもよい。また、これらの回路は、1又は複数の集積回路により実現されてよく、各実施形態に示す複数の処理を1つの集積回路により実現されることとしてもよい。また、LSIは、集積度の違いにより、VLSI、スーパーLSI、ウルトラLSI等と呼称されることもある。
【0046】
記憶部270は、サーバ200が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する。記憶部270は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等を含んでよい。また、記憶部270は、制御部210に対する作業領域を提供するメモリを含んでよい。
【0047】
通信部220は、ネットワークアダプタ等のハードウェアや通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装されてよい。通信部220は、ネットワーク500を介して、受付端末100、担当者端末300T、来訪者端末300Vとの間で各種データの送受信を行ってよい。通信部220は、制御部210からの指示に従って、各種データを、受付端末100や担当者端末300Tに送信してよい。また、通信部220は、受付端末100や担当者端末300Tから送信された各種データを受信し、制御部210に伝達してよい。
【0048】
入出力部230は、サーバ200に対する各種操作を入力する入力装置、及び、サーバ200で処理された処理結果を出力する出力装置を含んでよい。入出力部230は、入力装置と出力装置が一体化していてもよいし、入力装置と出力装置とに分離していてもよい。入力装置は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報を制御部210に伝達できる全ての種類の装置のいずれか、又は、その組み合わせにより実現されてよい。入力装置は、例えば、タッチパネル、タッチディスプレイ、キーボード等のハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイス、カメラ、マイクを含んでよい。出力装置は、制御部210で処理された処理結果を出力してよい。出力装置は、例えば、ディスプレイ、タッチパネル、スピーカ等を含んでよい。
【0049】
(2)サーバの機能構成
サーバ200は、制御部210によって実現される機能として、通信制御部211、入出力制御部212、予約処理部213、受付情報取得部214、通知情報生成部215、及び決済処理部216を備えてよい。なお、図2に記載の各機能部は必須ではなく、これ以降に説明する各実施形態において、必須でない機能部はなくともよい。また、各機能部の機能又は処理は、実現可能な範囲において、機械学習又はAIにより実現されてもよい。
【0050】
通信制御部211は、通信部220を介した受付端末100や担当者端末300Tとの間の通信を制御してよい。
【0051】
入出力制御部212は、入出力部230を介した外部装置との各種情報の伝達を制御してよい。例えば、入出力制御部212は、タッチパネル、キーボード、マイク等の図示しない入力装置から、サーバ200の管理者からの入力指示に応じて各機能部へ情報を伝達したり、タッチパネル、モニタ、スピーカ等の図示しない出力装置に対し、各機能部からの情報を伝達したりしてよい。
【0052】
予約処理部213は、来訪予約に関する情報を取得してよい。来訪予約に関する情報は、例えば、担当者端末300Tから送信される、来訪者の来訪日時、予約場所、来訪者に関する情報、担当者に関する情報であってよい。来訪者に関する情報とは、少なくとも、来訪者端末300Vに関する情報として、来訪予約に関する情報を来訪者端末300Vに送信するための、来訪者のメールアドレスに関する情報を含んでよい。また、担当者に関する情報とは、来訪予約に関する情報を担当者端末300Tに送信するための、メールアドレスに関する情報を含んでよい。予約処理部213は、担当者端末300T等からの入力に基づいて来訪予約を登録し、予約情報テーブルTB20を更新してよい。また、予約処理部213は、来訪予約の登録に応じて認証情報を生成し、来訪者端末300Vへ送信してよい。認証情報とは、ある来訪予約について登録された正規の来訪者であることを認証するための情報であって、例えば、QRコード(登録商標)、予約番号等であってよい。なお、来訪者端末300Vへは、認証情報自体が送信されなくてもよい。すなわち、来訪者端末300Vへは、例えば、QRコードや予約番号等の認証に用いる情報を、通信端末300に取得、あるいは表示させるための、URL等のリンクが送信されてもよい。
【0053】
受付情報取得部214は、受付端末100が来訪者から取得した受付情報を取得してよい。
【0054】
通知情報生成部215は、受付情報に基づいて特定される担当者の担当者端末300Tにおいて、来訪者の来訪を通知する来訪通知を出力させるための、第1通知情報を生成してよい。通知情報とは、来訪者端末300Vまたは担当者端末300Tにおいて、所定の通知を出力させるための情報であって、ここでは、担当者端末300Tに送信される通知情報を「第1通知情報」、来訪者端末300Vに送信される通知情報を「第2通知情報」と称する場合がある。来訪通知については後述する。
【0055】
なお、サーバ200の決済処理部216については後述する。
【0056】
<通信端末>
次に、本発明の一実施形態に係る通信端末300Tのハードウェア構成、機能構成について説明する。
【0057】
(1)通信端末のハードウェア構成
担当者端末300Tは、制御部310、通信部320、表示部330、入出力部340、記憶部370を備える。
【0058】
制御部310は、典型的には中央処理装置(CPU)であってよい。制御部310は、記憶部370に記憶されるプログラムを読み出し、読み出したプログラムに含まれるコード又は命令を実行することによって、各実施形態に示す機能、方法を実行してよい。制御部310は、その他、MPU、GPU、マイクロプロセッサ、プロセッサコア、マルチプロセッサ、ASIC、FPGA等を含んでよい。制御部310は、集積回路(ICチップ、LSI)等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって各実施形態に開示される各処理を実現してもよい。
【0059】
記憶部370は、担当者端末300Tが動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する。記憶部370は、例えば、フラッシュメモリを含んでよい。また、記憶部370は、制御部310に対する作業領域を提供するメモリを含んでよい。
【0060】
通信部320は、ネットワークアダプタ等のハードウェアや通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装されてよい。通信部320は、ネットワーク500を介して各種データの送受信を行ってよい。通信部320は、サーバ200から送信された各種データを受信し、制御部310に伝達してよい。
【0061】
入出力部340は、担当者端末300Tに対する各種操作を入力する入力装置、及び、担当者端末300Tで処理された処理結果を出力する出力装置を含んでよい。入出力部340は、入力装置と出力装置が一体化していてもよいし、入力装置と出力装置とに分離していてもよい。入力装置は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報を制御部310に伝達できる全ての種類の装置のいずれか、又は、その組み合わせにより実現されてよい。入力装置は、例えば、タッチパネル、カメラ、マイクを含んでよい。出力装置は、制御部310で処理された処理結果を出力してよい。出力装置は、例えば、タッチパネル、スピーカ等を含んでよい。
【0062】
表示部330は、フレームバッファに書き込まれた表示データに従って、データを表示するモニタであって、例えば、液晶ディスプレイ、OELD、ヘッドマウントディスプレイ等であってよい。
【0063】
(2)通信端末の機能構成
担当者端末300Tは、制御部310によって実現される機能として、通信制御部311、表示制御部312、入出力制御部313、判定部314、及び設定部315を備えてよい。なお、図2に記載の各機能部が必須ではなく、これ以降に説明する各実施形態において、必須でない機能部はなくともよい。また、各機能部の機能又は処理は、実現可能な範囲において、機械学習又はAIにより実現されてもよい。
【0064】
通信制御部311は、通信部320による、ネットワーク500を介した担当者端末300Tと外部装置(サーバ200)との間の通信を制御し、各種情報の送受信を実行させてよい。
【0065】
表示制御部312は、表示部330へのデータの表示を制御してよい。
【0066】
入出力制御部313は、タッチパネル、カメラといった入出力部340を介したユーザからの入力操作を受け付けてよい。また、入出力制御部313は、タッチパネル、モニタ、スピーカ等の出力装置を制御して、各機能部からの情報を出力させてよい。
【0067】
判定部314は、各種判定処理を行ってよい。例えば、判定部314は、自端末において、音声出力機能の制限中(マナーモード)に来訪通知の音声入力が許可されているか否かを判定してよい。
【0068】
設定部315は、ユーザの操作に応じて、担当者端末300Tのハードウェアに関する各種設定を実行してよい。例えば、設定部315は、担当者端末300Tの音声出力機能について、マナーモードが設定されている場合に当該マナーモードを解除する条件に関する設定を実行してよい。
【0069】
記憶部370は、担当者端末300Tが動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶してよい。例えば、記憶部370は、受付システムを利用するためのアプリケーションプログラムを記憶してよい。
【0070】
<受付システム処理>
ここで、本発明の一実施形態による受付システム処理について説明する。図5は、本発明の一実施形態に係るサーバ200、担当者端末300T、及び受付端末100のシーケンス図である。なお、図は一例であって、本発明はこれに限定されない。
【0071】
記憶装置400は、ユーザ情報テーブルTB10、予約情報テーブルTB20等を記憶してよい。サーバ200は、記憶装置400に記憶されたこれらの情報を適宜参照して、以下の処理を実行してよい。
【0072】
まず、受付端末100は、受付情報を取得する(ステップS11)。図6は、受付端末100の表示画面に表示された、受付情報入力画面の一例を示す。来訪者は、受付端末100の画面20において、受付方法を選択可能であってよい。図6(a)は、来訪者に受付方法を選択させる画面20の一例を示す。来訪者は、画面20において、認証情報による受付か、予約がない場合の受付かを、少なくとも選択できてよい。図6(a)の例では、来訪者は、QRコードによる受付か、約束がない場合の受付かを選択することができる。また、来訪者は、来訪目的に応じて受付情報を入力可能であってもよい。図6(a)の例では、来訪者は、配送業者用、取材用の受付方法を選択することができる。なお、上述した受付情報入力画面は一例であって、本発明はこれに限定されない。また、受付情報入力画面は、企業によって自由に設定できてよい。
【0073】
来訪者が来訪予約をしている場合、上述したように、来訪者端末300Vに認証情報が送信されていてよい。この場合、来訪者は、認証情報による受付を選択してよい。以下では、来訪者が認証情報としてQRコードを使用する場合を例として説明する。
【0074】
図6(b)は、画面20において認証情報による受付が選択された場合の画面21の一例である。例えば、来訪者は、認証情報としてQRコードを用いる場合、画面21において自身が持つQRコードを、受付端末100の入出力部140(カメラ)に読み取らせてよい。なお、QRコードは、来訪者端末300Vに表示されたものであってもよいし、紙に印刷されたものであってもよい。通信制御部111は、読み取った認証情報に含まれる情報を、受付情報として通信部120を介してサーバ200へ送信してよい。
【0075】
なお、認証情報としてはQRコードに限定されない。すなわち、受付端末100は、任意の方法により受付情報を取得してよい。例えば、認証情報としては、予約時に発行される受付番号等であってもよい。この場合、例えば、受付端末100は、画面21において、来訪者にキーパッド等により受付番号等を直接入力させてよい。
【0076】
来訪予約のない来訪者は、画面20において、予約がない場合の受付を選択してよい。図7(a)は、来訪予約のない来訪者によって、画面20において、予約がない場合の受付が選択された場合の画面22の一例である。画面22の例では、来訪者は、所定のキーワードや、訪問先の部署等によって、希望する訪問先を検索できてよい。また、図7(b)は、画面22で訪問先が設定され、訪問目的を入力させるための画面23の一例である。通信制御部111は、画面22,23で入力された情報を、受付情報として通信部120を介してサーバ200へ送信してよい。
【0077】
サーバ200の受付情報取得部213は、受付端末100から受信した受付情報を受信し、受付情報と、予約情報テーブルTB20とを参照して、担当者を特定してよい(ステップS12)。通知情報生成部214は、特定された担当者の担当者端末300Tにおいて、来訪者の来訪を通知する来訪通知を出力させる第1通知情報を生成してよい。通信制御部211は、通信部220を介して、担当者端末300Tに第1通知情報を送信してよい(ステップS13)。
【0078】
第1通知情報を受信した担当者端末Tの判定部314は、自端末において音声出力が許可されているか否かを判定してよい(ステップS14)。すなわち、判定部314は、設定部315によって第1通知情報を受信した場合に来訪通知の音声による出力を許可する設定がなされているか否かを、判定してもよい。音声出力が許可されている場合(ステップS14でYES)、入出力制御部313は、自端末の音声出力制限機能(マナーモード)を解除し、来訪通知を、入出力部340(スピーカー)から音声で出力させてよい(ステップS15)。
【0079】
図8に、担当者端末300Tにおいて、来訪通知が音声で出力される場合の一例を示す。担当者端末300Tは、例えば、「〇〇社の〇〇様が受付にいらっしゃいました」との来訪通知を、音声30によって出力してよい。なお、音声通知の内容は、サーバ200から送信された第1通知情報に基づいてよいが、各企業がカスタマイズできてよい。例えば、通知情報生成部214は、受付情報と予約情報テーブルTB20とに基づいて、図8のように、来訪者の会社、氏名を出力させてもよい。あるいは、来訪者の会社や氏名といった情報は出力させず、来訪者がある旨のみが出力されてもよい。
【0080】
このように、本発明の一実施形態によれば、マナーモードが設定されていた場合でも、マナーモードが解除され、来訪通知が音声によって出力される。したがって、来訪者の存在を確実に担当者に通知することができる。
【0081】
なお、来訪通知は、音声によってメッセージが出力される態様に限定されない。例えば、来訪通知として、所定の音楽やアラーム音が出力されてもよい。また、音声やアラーム音の大きさや長さ等の出力は任意に設定されてよい。これらは、ユーザの操作に応じて、設定部315により設定されてもよい。また、上述した音声出力は、担当者端末300Tにおける、例えば電源ボタンの押下といった所定の操作によって停止されてよい。
【0082】
なお、音声による出力態様は、担当者の状態に応じて変更されてもよい。例えば、サーバ200は図示しない予定取得部を備え、担当者の予定に関する情報を取得してよい。予定に関する情報とは、担当者の会議、出張等といった予定に関する情報であって、例えば、予定取得部は、予定を管理する所定のアプリケーションから当該情報を取得してもよい。通知情報生成部214は、担当者の予定に応じて、来訪通知の音声による出力態様を変化させて出力させる第1通知情報を生成してよい。例えば、担当者が会議中である場合は、会議中であっても来訪に対応しやすいように、来訪通知の音量を上げて出力させてもよい。あるいは、「お客様がお待ちです」といった、来訪者の存在を示す音声が出力されてもよい。これにより、よりユーザビリティの高い受付システムを提供することができる。
【0083】
また、担当者端末300Tにおいて、入出力制御部313は、自端末の周囲環境に応じて、来訪通知の音声による出力態様を変化させてもよい。例えば、担当者が移動しているときは足音や環境音により来訪通知が聞こえにくくなる場合がある。したがって、例えば、担当者端末300Tは、自端末に備えられたセンサによって、担当者端末300Tの移動を検知した場合、来訪通知の音量を所定の設定よりも上げて出力させてもよい。これにより、担当者が来訪通知に気が付かない可能性を低減させることができる。
【0084】
また、通知情報生成部215は、受付情報に基づいて、来訪者に対する応対の種類を選択させる選択画面を担当者端末300Tに表示させる第1通知情報を生成してよい。図9に、担当者端末300Tに表示された選択画面40,41の一例を示す。なお、図9(a)は、図8(a)の画面40と同様である。画面40は、受付情報に、予約ありの来訪である旨が含まれる場合であってよい。画面40は、来訪者に対する応対の種類として、「お迎えする」、「フロアマップのみ」、「お断りする」の3つの選択肢が表示されている。これに対し、画面41は、受付情報に、予約ありの来訪である旨が含まれていない場合であってよい。画面41には、「お迎えする」、「お断りする」の2つの選択肢が表示されている。なお、選択画面は一例であって、これに限定されない。例えば、受付情報に含まれる来訪先の部署に関する情報に応じて、選択画面に表示される選択肢が異なってよい。すなわち、部署ごとに、表示される選択肢が設定されていてもよい。あるいは、受付情報に含まれる来訪予約の担当者に応じて、選択画面に表示される選択肢が異なってよい。
【0085】
このように、本発明の一実施形態によれば、受付情報に基づいて、来訪者に対する応対の種類が変化する。これにより、来訪者に応じたより適切な応対が可能になる。
【0086】
なお、通知情報生成部214は、来訪者の来訪予約の有無に基づいて、選択画面に表示させる来訪者に対する応対の種類を決定してよい。例えば、予約のない来訪者に対しては、予約のある来訪者と比べて、応対の種類が少なくてもよい。これにより、予約のない来訪者に対して応対の選択にかかる手間を減らし、よりユーザビリティの高い受付システムを提供することができる。
【0087】
なお、通知情報生成部214は、予約がある来訪者に対しては、担当者端末300Tにおいて、図9(a)の画面40のように、「フロアマップのみ」との選択肢が表示され、当該選択肢の選択に応じて、受付端末100において、地図案内を含む選択画面が表示される第1通知情報を生成してよい。これに対し、予約のない来訪者に対しては、担当者端末300Tにおいて、図9(b)の画面41のように、地図案内を含まない選択画面が表示される第1通知情報を生成してよい。
【0088】
図10に、担当者端末300Tの画面40における選択に応じて、受付端末100に表示される画面の一例を示す。図10(a)は、担当者端末300の画面40または画面41において、「お迎えする」が選択された場合に表示される画面24の一例である。また、図10(b)は、担当者端末300の画面40において、「フロアマップのみ」が選択された場合に表示される画面25の一例である。例えば、予約のない来訪者に対して、フロアマップを提示することは、セキュリティの関係上好ましくない。したがって、本発明の一実施形態によれば、予約のない来訪者に対する応対の種類には、フロアマップの表示が選択されない。これにより、セキュリティを担保することができる。また、予約のある来訪者に対しては、フロアマップが表示されることにより、来訪者を待たせることなく打ち合わせ場所まで誘導することができる。
【0089】
なお、担当者端末300Tの画面40や画面41において、来訪者の対応を断る選択がされた場合、受付端末100には、対応できない旨が表示されてもよい。
【0090】
なお、本発明の一実施形態に係る受付システムにおいて、来訪者は、ビルに設置された売店や自動販売機で販売する商品を、担当者側の負担によって購入できてよい。通知情報生成部215は、商品の決済に利用可能な所定の識別情報を、来訪者端末300Vに表示させる第2通知情報を生成してよい。商品の決済に利用可能な所定の識別情報とは、例えば、担当者側の電子マネーに関する情報が関連付けられた、QRコードやバーコードであってよい。なお、これ以降、商品の決済に利用可能な所定の識別情報を、決済用識別情報と称する場合がある。決済用識別情報は、サーバ200から来訪者端末300へ送信されてよい。
【0091】
図11は、決済用識別情報が送信された場合の、受付端末100の画面26、来訪者端末300Vの画面50の一例である。来訪者は、画面50のように送信されたバーコードを、店舗や自販機の読み取り機に読み取らせることで、商品の購入が可能であってよい。これにより、来訪者にとってよりきめ細かい受付対応を提供することができる。
【0092】
決済処理部216は、決済用識別情報による決済に係る処理を実行してよい。例えば、決済処理部216は、店舗において決済に用いられた決済用識別情報に応じて、その決済用識別情報に関連付けられた企業を特定し、当該企業の支払い可能残高に応じて、決済を承認してよい。また、決済に応じて、企業の支払い可能残高を更新してよい。
【0093】
なお、本発明の一実施形態によれば、通知情報生成部215は、担当者端末300Tに通知情報が送信されてから所定時間経過するまでに、担当者端末300Tの選択画面における応対の種類の選択に関する選択情報を受信しない場合に、来訪者に対して、担当者についてあらかじめ設定された画面を提示するための第2通知情報を生成してよい。図12は、所定時間経過しても担当者からの応答がない場合に、受付端末100に表示される画面27の一例である。画面27のように、受付端末100において、担当者からの応答がない旨と、来訪者が取り得る別の方法についての情報が提示されてもよい。画面27の例では、別の担当者に連絡する、担当者にメッセージを残す方法が提示されている。別の担当者に連絡することが選択された場合、サーバ200は、例えば、担当者の所属部署の他の従業員に対して、来訪通知を送信してもよい。
【0094】
なお、画面27は一例であって、担当者からの応答がない場合に表示される画面は、企業が自由に設定できてよい。また、所定時間については、企業が自由に設定できてよく、例えば、15秒、30秒等であってよい。
【0095】
このように、本発明の一実施形態によれば、担当者からの応答がない場合に、来訪者に、別の受付方法が提示されてよい。これにより、来訪者に対する印象を悪くすることなく、また、他の来訪者を待たせることがない。
【0096】
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。また、上記実施の形態に示す構成を適宜組み合わせることとしてもよい。例えば、サーバ200が備えるとして説明した各構成部は、複数のサーバによって分散されて実現されてもよい。さらに、サーバ200が実現するとして説明した機能は、受付端末100によって全て実現されてもよい。
【0097】
なお、来訪予約に複数の担当者が関連付けられている場合、当該複数の担当者端末に、来訪通知が送信されてよい。この場合、複数の担当者端末のいずれかにおいて、来訪者に対する応答の種類が選択されたことを契機として、全ての担当者端末における音声出力が停止されてもよい。さらに、他の担当者が応対済みである旨が、その他の担当者端末において表示されてもよい。
【0098】
なお、上述では、来訪通知が担当者端末に送信されてから所定時間経過しても応答がない場合、来訪者に対して、別の受付方法が提示される場合を説明した。このとき、担当者端末には、来訪通知が継続して、または断続的に出力されてもよい。
【0099】
本開示の各実施形態のプログラムは、情報処理装置に読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。記憶媒体は、「一時的でない有形の媒体」に、プログラムを記憶可能である。プログラムは、例えば、ソフトウェアプログラムや情報処理装置プログラムを含む。情報処理装置としてのサーバ200の各機能部をソフトウェアにより実現する場合、サーバ200は、プロセッサがメモリ上にロードされたプログラムを実行することにより、通信制御部211、入出力制御部212、予約処理部213、受付情報取得部214、通知情報生成部215及び決済処理部216として機能する。また、担当者端末300Tの各機能部をソフトウェアにより実現する場合、担当者端末300Tは、プロセッサがメモリ上にロードされたプログラムを実行することにより、通信制御部311、表示制御部312、入出力制御部313、判定部314、及び設定部315として機能する。また、受付端末100の各機能部をソフトウェアにより実現する場合、受付端末100は、プロセッサがメモリ上にロードされたプログラムを実行することにより、通信制御部111、表示制御部112、入出力制御部113、及び受付部114として機能する。
【0100】
記憶媒体は適切な場合、1つ又は複数の半導体ベースの、又は他の集積回路(IC)(例えば、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、特定用途向けIC(ASIC)等)、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)、ハイブリッド・ハード・ドライブ(HHD)、光ディスク、光ディスクドライブ(ODD)、光磁気ディスク、光磁気ドライブ、フロッピィ・ディスケット、フロッピィ・ディスク・ドライブ(FDD)、磁気テープ、固体ドライブ(SSD)、RAMドライブ、セキュア・デジタル・カードもしくはドライブ、任意の他の適切な記憶媒体、又はこれらの2つ以上の適切な組合せを含むことができる。記憶媒体は、適切な場合、揮発性、不揮発性、又は揮発性と不揮発性の組合せでよい。
【0101】
また、本開示のプログラムは、当該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して、サーバ200に提供されてもよい。
【0102】
また、本開示の各実施形態は、プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0103】
なお、本開示のプログラムは、例えば、JavaScript(登録商標)、Python等のスクリプト言語、C言語、Go言語、Swift,Koltin、Java(登録商標)等を用いて実装されてよい。
【符号の説明】
【0104】
100 受付端末
110 制御部
111 通信制御部
112 表示制御部
113 入出力処理部
114 受付部
120 通信部
130 表示部
140 入出力部
170 記憶部
200 サーバ(情報処理装置)
210 制御部
211 通信制御部
212 入出力制御部
213 予約処理部
214 受付情報取得部
215 通知情報生成部
216 決済処理部
220 通信部
230 入出力部
270 記憶部
300 通信端末(担当者端末)
310 制御部
311 通信制御部
312 表示制御部
313 入出力処理部
314 判定部
315 設定部
320 通信部
330 表示部
340 入出力部
370 記憶部
400 記憶装置
500 ネットワーク
600 情報処理システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2021-08-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
来訪者の来訪を受け付けて、担当者の通信端末に通知する受付システムであって、
前記来訪者から、受付に要する受付情報を取得する受付部と、
前記受付情報に基づいて特定される担当者の通信端末において、前記来訪者の来訪を通知する来訪通知を出力させる第1通知情報であって、前記受付情報に基づいた、前記来訪者に対する応対の種類を選択させる選択画面を前記通信端末に表示させる前記第1通知情報を生成する生成部と、
前記第1通知情報を前記通信端末に送信する通信部と、
を備え、
前記生成部は、さらに、前記通信端末の前記選択画面において選択された応対の種類に応じた応対画面を、前記来訪者に対して提示する第2通知情報を生成する
受付システム。
【請求項2】
前記生成部は、前記来訪者の来訪予約の有無に基づいて、前記選択画面に表示させる前記来訪者に対する応対の種類を決定する、
請求項に記載の受付システム。
【請求項3】
前記生成部は、前記来訪者の来訪予約が有る場合に、前記応対の種類のうちの1つとして、地図案内による応対を含む選択画面を表示させる前記第1通知情報を生成する、
請求項に記載の受付システム。
【請求項4】
前記生成部は、前記来訪者の来訪予約が無い場合に、地図案内による応対を含まない選択画面を表示させる前記第1通知情報を生成する、
請求項に記載の受付システム。
【請求項5】
前記生成部は、前記受付情報に基づいて、前記選択画面に表示させる応対の種類を異ならせて生成する、
請求項1~4のいずれか一項に記載の受付システム。
【請求項6】
前記生成部は、前記通信端末の前記選択画面において選択された応対の種類に応じて、商品の決済に利用可能な所定の識別情報を、前記来訪者の来訪者端末において表示させる前記第2通知情報を生成する、
請求項のいずれか一項に記載の受付システム。
【請求項7】
前記生成部は、前記通知情報が送信されてから所定時間経過するまでに、前記通信端末の前記選択画面における応対の種類の選択に関する選択情報を受信しない場合に、前記来訪者に対して、前記担当者についてあらかじめ設定された画面を提示するための前記第2通知情報を生成する、
請求項1~6のいずれか一項に記載の受付システム。
【請求項8】
前記通信端末は、
前記第1通知情報の受信に応じて、自端末の音声出力制限機能を解除し、前記来訪通知を音声で出力させる出力制御部を備える、
請求項1~7のいずれか一項に記載の受付システム。
【請求項9】
前記担当者の予定に関する情報を取得する取得部を備え、
前記通信部は、前記担当者の前記予定に応じて、前記来訪通知の前記通信端末における音声による出力態様を変化させる前記第1通知情報を送信する、
請求項に記載の受付システム。
【請求項10】
前記通信端末において、
前記出力制御部は、自端末の周囲環境に応じて、前記来訪通知の音声による出力態様を変化させる、
請求項またはに記載の受付システム。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載の受付システムにおける通信端末であって、
前記1通知情報を受信する受信部と、
前記第1通知情報に応じて、前記受付情報に基づいた、前記来訪者に対する応対の種類を選択させる選択画面を表示する表示部と、
を備える、通信端末。
【請求項12】
請求項1~10のいずれか一項に記載の受付システムにおける通信端末の制御方法であって、
前記1通知情報を受信するステップと、
前記第1通知情報に応じて、前記受付情報に基づいた、前記来訪者に対する応対の種類を選択させる選択画面を表示するステップと、
を含む、通信端末の制御方法。
【請求項13】
請求項1~10のいずれか一項に記載の受付システムにおける通信端末の制御プログラムであって、
前記通信端末に、前記第1通知情報を受信する機能と、
前記第1通知情報に応じて、前記受付情報に基づいた、前記来訪者に対する応対の種類を選択させる選択画面を表示する機能とを実現させる、通信端末の制御プログラム。