(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022149532
(43)【公開日】2022-10-07
(54)【発明の名称】サービスシステム及びサービス提供方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20220929BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021051738
(22)【出願日】2021-03-25
(71)【出願人】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】加藤 尚文
(72)【発明者】
【氏名】小杉 正則
(72)【発明者】
【氏名】村木 均至
(72)【発明者】
【氏名】江川 哲也
(72)【発明者】
【氏名】長尾 貴史
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】ユーザの利便性を向上できるサービスシステム、及びサービス提供方法を提供する。
【解決手段】共用物2の利用を管理するサービスシステム1は、機器制御管理媒体6、及びサービス提供媒体29を備えている。機器制御管理媒体6は、共用物2を利用する際の認証に必要な鍵情報Dkをユーザの端末7に付与して、端末7による共用物2の作動を可能にする。サービス提供媒体29は、共用物2を使用して料金を支払うまでの各過程のサービスのうちの少なくとも1つのサービスを提供する。サービス提供媒体29は、例えば、予約管理媒体31、運行管理媒体37、及び決済処理媒体44を含む。機器制御管理媒体6、及びサービス提供媒体29は、互いが連携して作動する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
共用物の利用を管理するサービスシステムであって、
前記共用物を利用する際の認証に必要な鍵情報をユーザの端末に付与して、前記端末による前記共用物の作動を可能にする機器制御管理媒体と、
前記共用物を使用して料金を支払うまでの各過程のサービスのうちの少なくとも1つのサービスを提供するサービス提供媒体とを備え、
前記機器制御管理媒体、及び前記サービス提供媒体は、互いが連携して作動するサービスシステム。
【請求項2】
前記共用物は、前記端末に前記鍵情報を登録したデジタルキーをキーとして使用するデジタルキーシステムを備え、
前記デジタルキーシステムは、前記共用物に設けられた無線認証装置と前記デジタルキーとの間の近距離無線通信によって、前記デジタルキーの認証を実行して、前記共用物の作動を許可又は実行する
請求項1に記載のサービスシステム。
【請求項3】
前記機器制御管理媒体、及び前記サービス提供媒体は、前記端末に登録された1つのアプリケーションで処理が完結するように作動する
請求項1又は2に記載のサービスシステム。
【請求項4】
前記サービス提供媒体は、ネットワーク通信を介した前記共用物の利用予約の受け付けを管理する予約管理媒体と、前記共用物の現況を管理する運行管理媒体と、前記共用物の利用に要した料金の決済を実行する決済処理媒体とを含み、
前記共用物が利用終了となったことを前記機器制御管理媒体が認識した場合、利用予約時に指定した返却場所を前記予約管理媒体で確認し、前記共用物の現在場所が予定の返却場所と一致したことを前記運行管理媒体で確認すると、前記決済処理媒体が決済を実行する
請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のサービスシステム。
【請求項5】
前記予約管理媒体は、前記端末を介して前記共用物の利用予約の受け付けを実行する
請求項4に記載のサービスシステム。
【請求項6】
前記運行管理媒体は、前記共用物に設けられた運行管理装置との間のネットワーク通信を介して、前記共用物の現況を管理する
請求項4又は請求項5に記載のサービスシステム。
【請求項7】
共用物の利用を管理するサービス提供方法であって、
前記共用物を利用する際の認証に必要な鍵情報をユーザの端末に付与して、前記端末による前記共用物の作動を可能にする機器制御管理媒体と、
前記共用物を使用して料金を支払うまでの各過程のサービスのうちの少なくとも1つのサービスを提供するサービス提供媒体とを、互いに連携して作動させるサービス提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数ユーザによって共用物を利用可能にするサービスシステム及びサービス提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数のユーザで車両を共用するカーシェアリングシステムが周知である(特許文献1等参照)。この種のカーシェアリングシステムでは、例えば、車両の利用予約をとる。利用予約で指定した時間になったとき、車両に赴き、ユーザが所持する端末を車両との間で認証する。認証後、車両ドアが解錠可能となり、車両に乗車することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、この種のサービスシステムでは、例えば、車両の利用予約、車両制御の管理、車両利用の終了確認、利用料金の決済など、複数の機能が必要となる。この場合、これら機能ごとで端末にアプリケーションを立ち上げて機能を実行する必要があると、ユーザに手間がかかり、不便に感じてしまう問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記問題点を解決するサービスシステムは、共用物の利用を管理する構成であって、前記共用物を利用する際の認証に必要な鍵情報をユーザの端末に付与して、前記端末による前記共用物の作動を可能にする機器制御管理媒体と、前記共用物を使用して料金を支払うまでの各過程のサービスのうちの少なくとも1つのサービスを提供するサービス提供媒体とを備え、前記機器制御管理媒体、及び前記サービス提供媒体は、互いが連携して作動する。
【0006】
前記問題点を解決するサービス提供方法は、共用物の利用を管理する方法であって、前記共用物を利用する際の認証に必要な鍵情報をユーザの端末に付与して、前記端末による前記共用物の作動を可能にする機器制御管理媒体と、前記共用物を使用して料金を支払うまでの各過程のサービスのうちの少なくとも1つのサービスを提供するサービス提供媒体とを、互いに連携して作動させる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ユーザの利便性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図3】端末を介した共用物の利用予約の受け付けの具体例を示す説明図。
【
図5】デジタルキーでモビリティのドアを解錠する際の手順図。
【
図6】機器制御管理媒体が作動するときの概要を示す説明図。
【
図7】予約管理媒体が作動するときの概要を示す説明図。
【
図8】運行管理媒体が作動するときの概要を示す説明図。
【
図9】決済処理媒体が作動するときの概要を示す説明図。
【
図10】サービスシステムで実行される処理をまとめた手順図。
【
図11】端末の表示部に決済処理画面が表示される際の手順図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、サービスシステム及びサービス提供方法の一実施形態を説明する。
図1に示すように、サービスシステム1は、ユーザが共用物2を利用するときの各種処理を管理する。これら処理としては、例えば、共用物2の利用予約、共用物2の制御管理、共用物2の運行状況の管理、利用料金の決済などが挙げられる。共用物2は、例えば、モビリティ3(一例として、シェアリングカー)であることが好ましい。本例の場合、サービスシステム1は、ユーザが共用物2の利用予約をしてから返却するまでの各種処理を管理する。
【0010】
サービスシステム1は、共用物2の作動を制御する機器制御管理媒体6を備えている。機器制御管理媒体6は、ユーザが共用物2の利用手続き(予約手続きなどを含む)をとった場合に、そのユーザの端末7に対し、共用物2を使用する際に認証される鍵情報Dkを、ネットワーク通信によって端末7に配信する。鍵情報Dkは、例えば、使用が1度又は一定期間のみ許可されたワンタイムキー(ワンタイムパスワード)、暗号通信の鍵として使用される所定のセッション鍵などである。
【0011】
機器制御管理媒体6は、例えば、サービス提供者8、サービス提供の基盤環境となるプラットフォーム9、及び、サービス提供を実行するサーバ10を含む。
図1の例の場合、機器制御管理媒体6は、複数(本例は、2つ)設けられている。機器制御管理媒体6は、複数設けられる場合、例えば、地域、又は事業者ごとに存在することが好ましい。
【0012】
共用物2は、例えば、複数種類(
図1の場合、2種類図示)存在することが好ましい。
図1の例の場合、共用物2は、第1共用物2a、及び第2共用物2bが図示されている。共用物2が複数の場合、これら共用物2は、ライドシェアで使用されるシェアリングカーの他に、例えば、自動運転式モビリティ、バス、レンタル自転車、飛行機、電車などが挙げられる。
【0013】
図2に示すように、共用物2は、端末7に鍵情報Dkを登録したデジタルキー13をキーとして使用するデジタルキーシステム14を備えている。デジタルキーシステム14は、共用物2であるモビリティ3をオーナ以外の他ユーザも使用可能とするカーシェアリングシステムの認証機能である。端末7は、例えば、多機能端末であることが好ましく、例として、高機能携帯電話がある。端末7は、外部(例えば、サーバ10)から鍵情報Dkが付与されることにより、共用物2のキー、すなわちデジタルキー13となる。
【0014】
デジタルキーシステム14は、デジタルキーシステム14において近距離無線通信による認証を実行する無線認証装置15を備えている。無線認証装置15は、共用物2に設けられている。無線認証装置15は、共用物2に予め備え付けられていてもよいし、或いは共用物2に後付けされてもよい。無線認証装置15は、近距離無線通信を実行するアンテナ16と、デジタルキー13を認証する認証部17とを備えている。認証部17は、アンテナ16を介した近距離無線通信によって、デジタルキー13を認証する。
【0015】
近距離無線通信は、PAN(Personal Area Network:パーソナルエリアネットワーク)通信、LAN(Local Area Network)通信、又は、短距離無線通信のいずれでもよい。パーソナルエリアネットワーク通信には、例えば、ブルートゥース(Bluetooth:登録商標)通信、UWB(Ultra Wide Band)通信などがある。ブルートゥース通信は、BLE(Bluetooth Low Energy)であるとよい。LAN通信には、例えば、Wi-Fi(登録商標)通信などがある。短距離無線通信には、RFIDの一種として、例えば、NFC(Near Field Communication)などがある。
【0016】
デジタルキー13は、デジタルキー13の作動を制御する端末制御部18と、ネットワーク通信を実行するネットワークモジュール19と、近距離無線通信を実行する通信モジュール20と、データの記憶が可能なメモリ21と、画面を表示する表示部22とを備えている。デジタルキー13は、通信モジュール20を介して、無線認証装置15と近距離無線通信を実行する。表示部22は、例えば、タッチパネルであることが好ましい。
【0017】
デジタルキー13は、近距離無線通信による認証で使用される鍵情報Dkがメモリ21に登録されている。デジタルキー13は、例えば、サーバ10からのダウンロード、マスターキーからの無線による取得、コード情報の画像読み取りなどの各種方式によって、鍵情報Dkをダウンロードすることが好ましい。鍵情報Dkは、例えば、共用物2のシェアリング利用者が予約手続き時に入力した予約日時の情報を含む。鍵情報Dkは、外部からデジタルキー13にダウンロードされてもよいし、出荷時に予め書き込まれていてもよい。認証部17(無線認証装置15)は、デジタルキー13に登録された鍵情報Dkによって、近距離無線通信の認証を実行する。
【0018】
デジタルキー13は、デジタルキー13を共用物2のキーとして作動させる際に必要なアプリケーション23がメモリ21に登録されている。アプリケーション23は、例えば、外部媒体(サーバ等)などからネットワーク通信を通じて取得されて、メモリ21に書き込み保存される。デジタルキー13にアプリケーション23を登録することにより、デジタルキー13への鍵情報Dkのダウンロードや、デジタルキー13での共用物2の操作が可能となる。
【0019】
共用物2は、無線認証装置15の認証結果に基づき機器24を制御する制御装置25を備えている。制御装置25は、共用物2に設けられた通信線26を介して機器24と接続されている。通信線26は、例えば、CAN(Controller Area Network)、又はLIN(Local Interconnect Network)であることが好ましい。機器24は、例えば、車両ドアの施解錠を切り換えるドアロック装置や、エンジンを制御するエンジン制御装置などがある。制御装置25は、無線認証装置15の認証結果に基づき、これら機器24を作動させる。
【0020】
図1に示す通り、サービスシステム1は、共用物2の利用に係る各種サービスを提供するサービス提供媒体29を備えている。本例の場合、サービス提供媒体29は、共用物2を使用してから料金を支払うまでの各過程のサービスのうち少なくとも1つのサービスを提供する。また、機器制御管理媒体6、及びサービス提供媒体29は、端末7に登録された1つのアプリケーション23で処理が完結するように作動することが好ましい。すなわち、本例のサービスシステム1は、サービスごとに個別のアプリケーション23を立ち上げるのではなく、1つのアプリケーション23で処理が完了する。
【0021】
サービスシステム1は、サービスシステム1を統括制御するメインサーバ30を備えている。本例の場合、メインサーバ30は、機器制御管理媒体6及びサービス提供媒体29に接続されている。メインサーバ30は、機器制御管理媒体6及びサービス提供媒体29の作動を連携させる。メインサーバ30は、ある媒体の処理実行の最中に、他の媒体の作動開始の要求があったとしても、この媒体も処理が開始できるように、媒体の同時進行を可能にする。これにより、端末7の1つのアプリケーション23で各種サービスの処理が完結されるようにする。
【0022】
サービス提供媒体29は、ネットワーク通信を介した共用物2の利用予約の受け付けを管理する予約管理媒体31を含む。予約管理媒体31は、例えば、サービス提供者32、サービス提供の基盤環境となるプラットフォーム33、及び、サービス提供を実行するサーバ34を含む。
図1の例の場合、予約管理媒体31は、複数(本例は、2つ)図示されている。予約管理媒体31は、複数設けられる場合、例えば、地域、又は事業者ごとに存在することが好ましい。サーバ34は、例えば、ネットワーク通信を介して、共用物2の利用予約を受け付ける。予約管理媒体31は、例えば、端末7を介して共用物2の利用予約の受け付けを実行することが好ましい。
【0023】
図3に、端末7を介した共用物2の利用予約の受け付けの具体例を図示する。シェアリング利用者は、モビリティ3を使用する場合、モビリティ3の使用予約をとる。使用予約は、例えば、端末7を操作して表示部22にモビリティ3の利用予約画面を表示し、この利用予約画面にモビリティ3の予約情報Dsを入力する操作であることが好ましい。予約情報Dsは、例えば、ユーザID、パスワード、予約日時などがある。ユーザID及びパスワードは、サービスシステム1の利用登録時に付与されるとよい。端末7は、端末7での予約情報Dsの入力が完了すると、入力された予約情報Dsを、ネットワークモジュール19を介して、予約管理媒体31のサーバ34にネットワーク送信する。予約管理媒体31は、端末7から予約情報Dsを受信すると、この予約情報Dsを、メインサーバ30を介して機器制御管理媒体6に出力する。
【0024】
機器制御管理媒体6のサーバ10は、予約情報Dsを取得すると、この予約情報Dsに基づき鍵情報Dkを生成する。鍵情報Dkは、例えば、端末7から受け付けた予約日時、端末7の固有ID、共用物2及び端末7の暗号通信で使用するセッション鍵などを含むデータを暗号化することによって生成されることが好ましい。サーバ10は、生成した鍵情報Dkを、ネットワーク通信によって、シェアリング利用者の端末7に送信する。端末7は、サーバ10から鍵情報Dkを受信すると、受信した鍵情報Dkをメモリ21に記憶する。これにより、端末7は、モビリティ3のキー(デジタルキー14)となる。
【0025】
図1に示す通り、サービス提供媒体29は、共用物2の現況を管理する運行管理媒体37を含む。運行管理媒体37は、例えば、サービス提供者38、サービス提供の基盤環境となるプラットフォーム39、及び、サービス提供を実行するサーバ40を含む。
図1の例の場合、運行管理媒体37は、複数(本例は、2つ)図示されている。運行管理媒体37は、複数設けられる場合、例えば、地域、又は事業者ごとに存在することが好ましい。
【0026】
共用物2は、共用物2の運行状態を管理する運行管理装置41を備えている。
図1の例の場合、第1共用物2a及び第2共用物2bの各々に運行管理装置41が設けられている。運行管理媒体37のサーバ40は、運行管理装置41との通信によって、共用物2の現況を把握する。運行管理媒体37のサーバ40と運行管理装置41との間の通信は、例えば、ネットワーク通信を使用することが好ましい。
【0027】
サービス提供媒体29は、共用物2の利用に要した料金の決済を実行する決済処理媒体44を含む。決済処理媒体44は、例えば、サービス提供者45、サービス提供の基盤環境となるプラットフォーム46、及び、サービス提供を実行するサーバ47を含む。
図1の例の場合、決済処理媒体44は、複数(本例は、2つ)図示されている。決済処理媒体44は、複数設けられる場合、例えば、地域、又は事業者ごとに存在することが好ましい。決済処理媒体44のサーバ47は、シェアリング利用者が設定した電子決済サービス48との通信によって、利用料金の決済を実行する。
【0028】
電子決済サービス48は、例えば、事業者ごとに複数存在する。
図1の例の場合、第1電子決済サービス48a、及び第2決済サービス48bの2つが図示されている。また、電子決済サービス48は、例えば、電子マネー、プリペイドカード、クレジットカードなど、種々の支払いツールが適用可能である。
【0029】
次に、本実施形態のサービスシステム1の作用について説明する。
図4に、デジタルキー13(デジタルキーシステム14)を認証する手順を図示する。
ステップ101において、無線認証装置15は、自機の通信に係る情報を知らせるアドバタイズを、周期的に繰り返し送信する。なお、アドバタイズは、例えば、パケットデータの一種であって、無線認証装置15から常時、定期的に送信されている。
【0030】
ステップ102において、デジタルキー13は、無線認証装置15から送信されるアドバタイズを受信すると、スキャン処理を実行する。なお、デジタルキー13は、例えば、アドバタイズを受信したときの受信信号強度が規定値以上となったときに、スキャン処理を開始することが好ましい。このとき、デジタルキー13は、スキャン処理後、近距離無線通信の詳細に係る提供の要求として、接続要求を無線認証装置15に送信する。
【0031】
ステップ103において、デジタルキー13及び無線認証装置15は、以上のやり取りを遂行すると、近距離無線通信が接続された状態、すなわち通信接続の状態に移行する。
ステップ104において、デジタルキー13及び無線認証装置15は、近距離無線通信が通信接続の状態に移行すると、デジタルキー13の認証を実行する。本例の場合、例えば、デジタルキー13は、無線認証装置15からの要求に応答して、メモリ21に登録されている鍵情報Dkを、近距離無線通信によって無線認証装置15に送信する。無線認証装置15が鍵情報Dkを受信すると、認証部17は、デジタルキー13から受信した鍵情報Dkの認証を実行する。本例の場合、認証部17は、鍵情報Dkを正しく復号できるなどして、鍵情報Dkの認証が成立に移行した場合、例えば共用物2(モビリティ3)の予約日時(利用開始時間/利用終了時間)、以降の近距離無線通信で使用するセッション鍵、デジタルキー13(端末7)の固有のIDである端末IDなどを取得することができる。一方、認証部17は、鍵情報Dkが正しくなければ、処理を強制終了して、共用物2(モビリティ3)の使用を許可しない。
【0032】
ステップ105において、デジタルキー13及び無線認証装置15は、鍵情報Dkが認証された場合、認証成立を認識した認証完了状態となる。認証完了状態とは、デジタルキー13及び無線認証装置15の双方が互いに共通のセッション鍵や端末IDを知る状態をいう。これにより、デジタルキー13を用いた操作(ドアロック施解錠操作やエンジン始動操作)が可能となる。
【0033】
図5に、デジタルキー13(デジタルキーシステム14)でモビリティ3のドアを解錠する手順を図示する。
ステップ201において、デジタルキー13及び無線認証装置15は、近距離無線通信を通じて認証完了状態に移行される。
【0034】
ステップ202において、デジタルキー13は、デジタルキー13でモビリティ3のドアの解錠操作が行われると、その操作に応じたドア解錠要求Sa1を、近距離無線通信によって無線認証装置15に送信する。デジタルキー13でのドアの解錠操作は、例えば、デジタルキー13の表示部22に共用物操作画面を立ち上げ、この画面内の解錠ボタンをタッチ操作することなどが挙げられる。ドア解錠要求Sa1は、例えば、端末ID、ドア解錠コマンド、セッション鍵などを含む信号である。無線認証装置15は、デジタルキー13から送信されたドア解錠要求Sa1を受信すると、認証完了状態であれば、ドア解錠要求受信通知Sa2を制御装置25に出力する。
【0035】
ステップ203において、制御装置25は、無線認証装置15からドア解錠要求受信通知Sa2を入力すると、例えば、ドア制御装置などにドアの解錠を実行させる。これにより、モビリティ3のドアが解錠され、シェアリング利用者の乗車が可能となる。なお、ドアの施錠は、解錠が施錠に変わるだけでドアの解錠のときと同様の手順であるので、説明を省略する。
【0036】
図6に示すように、デジタルキー13は、共用物2(モビリティ3)のドアがロックされた場合、施錠完了通知Scをネットワーク通信によって機器制御管理媒体6に送信する。具体的には、デジタルキー13は、例えば、デジタルキー13で施錠操作が実行されて、無線認証装置15から近距離無線通信によって施錠完了の通知を受信した場合に、施錠完了通知Scを機器制御管理媒体6に送信することが好ましい。機器制御管理媒体6のサーバ10は、デジタルキー13から施錠完了通知Scを受信すると、共用物2のドアがロックされたと認識する。
【0037】
図7に示すように、機器制御管理媒体6のサーバ10は、共用物2のドアロックを検出すると、メインサーバ30を経由して、予約管理媒体31に予約確認を問い合わせる。予約管理媒体31のサーバ34は、予約確認の問い合わせを受け付けると、共用物2の予約内容を確認する。本例の場合、予約管理媒体31のサーバ34は、予約手続き時に入力された返却場所が何処であるかを確認する。
【0038】
図8に示すように、予約管理媒体31は、共用物2の返却場所を確認すると、共用物2の現在場所が返却場所と一致するか否かを運行管理媒体37に確認させる。本例の場合、予約管理媒体31のサーバ34は、共用物2の返却場所を確認すると、メインサーバ30を経由して、返却場所か否かの確認要求を運行管理媒体37に出力する。なお、返却場所か否かの確認要求は、シェアリング利用者が指定した返却場所の情報も含む。運行管理媒体37のサーバ40は、返却場所か否かの確認要求を受け付けると、共用物2の現在場所が返却場所か否かの確認を実行する。
【0039】
本例の場合、共用物2の運行管理装置41は、現在地データDpを運行管理媒体37にネットワーク送信する。この現在地データDpは、例えば、運行管理装置41から定期的に送信されること、エンジン停止時に送信されること、運行管理媒体37からの指示によって送信することのいずれの形式を用いてもよい。運行管理媒体37のサーバ40は、運行管理装置41から受信した現在地データDpに基づき、共用物2の現在場所が返却場所と一致するか否かの確認を実行する。
【0040】
図9に示すように、決済処理媒体44は、共用物2の現在地が返却場所と一致し、シェアリング利用者によって利用料金の支払い方法の選択が完了すると、利用料金の決済を実行する。本例の場合、決済処理媒体44のサーバ47は、電子決済サービス48を介して利用料金の決済を実行する。決済処理媒体44のサーバ47は、利用料金の決済が済むと、メインサーバ30を経由して決済完了通知を予約管理媒体31に出力する。これにより、予約管理媒体31は、共用物2を「空き」の状態とし、次の利用に備えて待機する。
【0041】
図10に、本例のサービスシステム1で実行される処理をまとめた手順図を図示する。なお、
図10の手順図は、共用物2であるモビリティ3にシェアリング利用者が乗車中のときに処理が開始されるものとする。
【0042】
ステップ301において、機器制御管理媒体6は、共用物2においてドアのロック動作が実行されたか否かを判定する。本例の場合、デジタルキー13の表示部22にアプリケーション23が立ち上げられ、このときに画面表示される共用物操作画面の施錠ボタン(図示略)が操作されてドアが施錠されたとき、ドアの施錠が完了すると、デジタルキー13から施錠完了通知Scが機器制御管理媒体6にネットワーク送信される(
図6参照)。機器制御管理媒体6は、デジタルキー13から施錠完了通知Scを受信すると、予約確認の問い合わせを予約管理媒体31に出力する(
図7参照)。ステップ301において、ドアロックの動作が検出された場合、ステップ302に移行し、ドアロックの動作が検出されていない場合、ステップ301で待機する。
【0043】
ステップ302において、予約管理媒体31は、デジタルキー13でロック動作が実行された場合、予約(返却場所)を確認する。本例の場合、予約管理媒体31は、機器制御管理媒体6から予約確認の問い合わせを入力すると、シェアリング利用者によって設定された返却場所を確認する。予約管理媒体31は、返却場所を確認すると、共用物2の現在場所が返却場所か否かの確認要求を運行管理媒体37に出力する(
図8参照)。
【0044】
ステップ302の処理のとき、デジタルキー13の表示部22は、アプリケーション23の画面が表示されたままの状態をとることが好ましい。このときの表示画面としては、例えば、「サーバ通信中」などのメッセージ画面であることが好ましい。また、この表示画面は、ユーザがデジタルキー13を別途操作することなく、自動で表示部22に表示される。
【0045】
ステップ303において、運行管理媒体37は、共用物2の現在場所が返却場所か否かの確認要求を予約管理媒体31から入力すると、その確認を実行する。本例の場合、運行管理媒体37は、共用物2の運行管理装置41から現在地データDpを取得し、この現在地データDpと返却場所とを比較することにより、共用物2の現在場所が返却場所と一致するか否かを判定する(
図8参照)。
【0046】
ステップ303の処理のとき、デジタルキー13の表示部22は、アプリケーション23の画面が表示されたままの状態をとることが好ましい。このとき、例えばステップ302で表示された画面が継続して表示されてもよいし、別画面が表示されてもよい。いずれにせよ、ユーザがデジタルキー13を別途操作することなく、所定画面が自動で表示部22に表示される。ステップ303において、現在地が返却場所と一致すると判定された場合、ステップ304に移行する。
【0047】
一方、ステップ303において、現在地が返却場所と一致すると判定されない場合、ステップ301に戻る。そして、デジタルキー13でロック動作が実行された場合、ステップ301~ステップ303の処理が再度実行される。このように、デジタルキー13でロック動作が実行された場合、返却場所を都度問い合わせる処理を実行することにより、返却場所の変更に対応する。
【0048】
ステップ304において、共用物2の現在場所が返却場所と一致する場合、デジタルキー13は、表示部22に決済処理画面を表示する。決済処理画面には、例えば、共用物2の利用に要した金額、決済に使用する電子決済サービス48の選択ボタン、支払いを確定する際に操作する最終決済確定ボタンなどが表示されることが好ましい。なお、決済処理画面は、デジタルキー13のアプリケーション23によって表示部22に自動で表示されることが好ましい。
【0049】
図11に、表示部22に決済処理画面が表示されるまでの手順を図示する。本例の場合、運行管理媒体37のサーバ40は、共用物2の現在場所が返却場所と一致すると判定した場合、現在場所が返却場所である旨の通知Sdを共用物2の運行管理装置41にネットワーク送信する。運行管理装置41は、受信した通知Sdを、同一の共用物2に搭載された無線認証装置15に通知する。なお、この通知Sdは、共用物2に搭載された通信線26を介して運行管理装置41から無線認証装置15に出力されることが好ましい。無線認証装置15は、この通知Sdを受け付けると、これを近距離無線通信によってデジタルキー13に送信する。デジタルキー13は、この通知Sdを無線認証装置15から受信した場合に、表示部22の表示を決済処理画面に切り換える。以上のようにして、デジタルキー13の表示部22に決済処理画面が表示されることが好ましい。
【0050】
シェアリング利用者は、デジタルキー13の表示部22に表示された決済処理画面で、決済に用いる電子決済サービス48を選択し、選択後、画面上の最終決済確定ボタンを操作する。デジタルキー13は、決済の確定ボタンが操作されると、その旨を通知する決済要求Seを決済処理媒体44にネットワーク送信する。決済処理媒体44は、シェアリング利用者のデジタルキー13から決済要求Seを受信すると、指定された支払い方法に沿って利用料金の決済を実行する。
【0051】
図10に示す通り、ステップ305において、決済処理媒体44は、シェアリング利用者から最終決済を入力したか否かを判定する。本例の場合、決済処理媒体44は、デジタルキー13から受信した決済要求Seに基づく決済処理が完了したか否かを判定する。決済処理媒体44は、最終決済が完了すると、決済完了通知をデジタルキー13にネットワーク送信する。デジタルキー13は、決済処理媒体44から決済完了通知を受信すると、表示部22に決済完了画面を表示する。なお、決済完了画面は、デジタルキー13のアプリケーション23によって表示部22に自動で表示されることが好ましい。また、デジタルキー13のアプリケーション23は、決済完了通知を受け付けた後、表示部22の表示を利用予約画面に切り換え可能となる。ステップ305において、決済処理が完了した場合、ステップ306に移行し、決済処理が完了していない場合、ステップ305で待機する。
【0052】
ステップ306において、予約管理媒体31は、決済処理が完了した場合、新たな予約受け付けを開始する。本例の場合、決済処理が完了したとき、決済処理媒体44から決済完了通知がメインサーバ30を介して予約管理媒体31に出力される。そして、予約管理媒体31は、決済処理媒体44から決済完了通知を受け付けると、新たな予約受け付けを開始する。
【0053】
シェアリング利用者は、共用物2を利用する場合、端末7の表示部22に利用予約画面を立ち上げ、この利用予約画面に予約情報Dsを入力する(
図3参照)。なお、利用予約画面は、共用物2の利用後も端末7に起動させたままにしておいたアプリケーション23によって表示されてもよいし、或いは、アプリケーション23を新たに起動することによって表示されてもよい。端末7は、端末7での予約情報Dsの入力が完了すると、入力された予約情報Dsを、ネットワークモジュール19を介して、予約管理媒体31にネットワーク送信する。
【0054】
ステップ307において、予約管理媒体31は、予約受け付けの開始後、新たな予約があったか否かを判定する。本例の場合、予約管理媒体31は、シェアリング利用者の端末7から新たな予約情報Dsをネットワーク通信によって受信した場合に、新たな予約があったと判定する。予約管理媒体31は、予約情報Dsを受信した場合、この予約情報Dsを、メインサーバ30を経由して機器制御管理媒体6に出力する(
図3参照)。ステップ307において、新たな予約があった場合、ステップ308に移行し、新たな予約がない場合、ステップ307で待機する。
【0055】
ステップ308において、機器制御管理媒体6は、予約管理媒体31から受け付けた予約情報Dsに基づき鍵情報Dkを生成し、この生成した鍵情報Dkを、ネットワーク通信によって、シェアリング利用者の端末7に送信する(
図3参照)。端末7は、サーバ10から鍵情報Dkを受信すると、受信した鍵情報Dkをメモリ21に記憶する。これにより、端末7は、モビリティ3のキー(デジタルキー14)となる。デジタルキー13は、鍵情報Dkの受信後、鍵情報Dkの取得が完了したことを、アプリケーション23を通じて表示部22に表示してもよい。
【0056】
ステップ309において、機器制御管理媒体6は、共用物2においてドアのアンロック動作が実行されたか否かを判定する。本例の場合、デジタルキー13の表示部22にアプリケーション23が立ち上げられ、このときに画面表示される共用物操作画面の解錠ボタンが操作されてドアが解錠されると、デジタルキー13から解錠完了通知(図示略)が機器制御管理媒体6にネットワーク送信される。機器制御管理媒体6は、デジタルキー13から施錠完了通知Scを受信すると、共用物2の利用が開始されたと認識する。ステップ309において、ドアアンロックの動作が検出された場合、ステップ301に戻り、ドアアンロックの動作が検出されていない場合、ステップ309で待機する。
【0057】
共用物2であるモビリティ3が目的地に到着し、共用物2が返却される場合、デジタルキー13でドアがロック操作される。これ以降は、前述したステップ301~ステップ305の処理が同様に実行されて、共用物2が返却場所に返される。
【0058】
上記実施形態のサービスシステム1によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)共用物2の利用を管理するサービスシステム1は、機器制御管理媒体6、及びサービス提供媒体29を備えている。機器制御管理媒体6は、共用物2を利用する際の認証に必要な鍵情報Dkをユーザの端末7に付与して、端末7による共用物2の作動を可能にする。サービス提供媒体29は、共用物2を使用して料金を支払うまでの各過程のサービスのうちの少なくとも1つのサービスを提供する。機器制御管理媒体6、及びサービス提供媒体29は、互いが連携して作動する。
【0059】
本例の構成によれば、機器制御管理媒体6の処理とサービス提供媒体29の処理との一方を端末7(デジタルキー13)で実行している場合であっても、端末7に意識させることなく他方の処理に適宜切り換えて、複数の処理を順に実行させることが可能となる。このように、端末7で処理する機能をシームレスに切り換えることが可能となるので、処理を切り換えるための操作をユーザに別途課す必要がない。よって、ユーザの利便性を向上することができる。
【0060】
(2)共用物2は、端末7に鍵情報Dkを登録したデジタルキー13をキーとして使用するデジタルキーシステム14を備えている。デジタルキーシステム14は、共用物2に設けられた無線認証装置15とデジタルキー13との間の近距離無線通信によって、デジタルキー13の認証を実行して、共用物2の作動を許可又は実行する。この構成によれば、デジタルキーシステム14によって、高いセキュリティ性を維持しつつデジタルキー13で共用物2を操作することができる。
【0061】
(3)記機器制御管理媒体6、及びサービス提供媒体29は、端末7に登録された1つのアプリケーション23で処理が完結するように作動する。この構成によれば、端末7に登録された1つのアプリケーション23で機器制御管理媒体6及びサービス提供媒体29が連携して作動するので、処理の切り換え時に端末7のアプリケーション23を切り換える手間を省くことができる。
【0062】
(4)端末7に立ち上げたアプリケーション23を終了することなく、他の処理に移行することができる。
(5)サービス提供媒体29は、ネットワーク通信を介した共用物2の利用予約の受け付けを管理する予約管理媒体31と、共用物2の現況を管理する運行管理媒体37と、共用物2の利用に要した料金の決済を実行する決済処理媒体44とを含む。共用物2が利用終了となったことを機器制御管理媒体6が認識した場合、利用予約時に指定した返却場所を予約管理媒体31で確認し、共用物2の現在場所が予定の返却場所と一致したことを運行管理媒体37で確認すると、決済処理媒体44が決済を実行する。この構成によれば、共用物2の利用予約から利用料金の決済までの一連の処理を、端末7に登録された1つのアプリケーション23によって完結することができる。
【0063】
(6)予約管理媒体31は、端末7を介して共用物2の利用予約の受け付けを実行する。この構成によれば、ユーザの端末7で共用物2の予約手続きを行うことが可能となるので、ユーザの利便性の向上に寄与する。
【0064】
(7)運行管理媒体37は、共用物2に設けられた運行管理装置41との間のネットワーク通信を介して、共用物2の現況を管理する。この構成によれば、共用物2に設けられた運行管理装置41によって、共用物2の現況を精度よく検出することができる。
【0065】
(8)デジタルキー13で所定操作(ロック操作やアンロック操作)が実行された場合、アプリケーション23が処理を実行する過程において、機器制御管理媒体6及びサービス提供媒体29が連携して作動する。これにより、ユーザが特に意識することなく、種々の処理が自動で実行される。よって、シームレスな処理が実現可能となるので、この点で利便性が高いと言える。
【0066】
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・
図12に示すように、サービスシステム1は、メインサーバ30が省略された構成でもよい。この場合、機器制御管理媒体6及びサービス提供媒体29を相互に接続し、互いに要求を出し合うことにより、作動連携する。
【0067】
・共用物2の利用予約の方法は、端末7を用いて実行する方法に限定されず、端末7以外のデバイスを用いた方法としてもよい。例えば、自宅のパーソナルコンピュータで利用予約を行い、モビリティ3の操作は、ユーザの端末7で実行する形式としてもよい。
【0068】
・機器制御管理媒体6が予約確認を実行する条件は、施錠完了通知Scの受信に限定されない。例えば、利用終了の場合に端末7からその旨を機器制御管理媒体6にネットワーク送信するようにし、機器制御管理媒体6は、この通知を受信した場合に、予約確認を実行するようにしてもよい。
【0069】
・運行管理媒体37による共用物2の現状の確認の方法は、共用物2に運行管理装置41を設けて、この運行管理装置41との通信を介して判断する方法に限定されない。例えば、共用物2にGPS等のデバイスを設けておき、このデバイスから受信する信号を基に、位置を判断してもよい。
【0070】
・決済処理の方法は、例えば、現金支払いとしてもよい。
・サービス提供媒体29は、予約管理媒体31、運行管理媒体37、及び決済処理媒体44の少なくとも1つであればよい。
【0071】
・サービス提供媒体29は、予約管理媒体31、運行管理媒体37、及び決済処理媒体44に限定されず、これら以外のものを備えてもよい。
・鍵情報Dkを認証するシステムは、デジタルキーシステム14に限定されない。
【0072】
・共用物2は、モビリティ3に限定されず、複数のユーザによって共用される装置やシステムであればよい。
・本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
【0073】
次に、上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ)前記サービス提供媒体は、ネットワーク通信を介した前記共用物の利用予約の受け付けを管理する予約管理媒体を含む。
【0074】
(ロ)前記サービス提供媒体は、前記共用物の現況を管理する運行管理媒体を含む。
(ハ)前記サービス提供媒体は、前記共用物の利用に要した料金の決済を実行する決済処理媒体を含む。
【符号の説明】
【0075】
1…サービスシステム、2…共用物、3…モビリティ、6…機器制御管理媒体、7…端末、13…デジタルキー、14…デジタルキーシステム、15…無線認証装置、23…アプリケーション、29…サービス提供媒体、31…予約管理媒体、37…運行管理媒体、41…運行管理装置、44…決済処理媒体、Dk…鍵情報。