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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022149534
(43)【公開日】2022-10-07
(54)【発明の名称】管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/08 20120101AFI20220929BHJP
   G06Q 10/00 20120101ALI20220929BHJP
【FI】
G06Q50/08
G06Q10/00 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021051740
(22)【出願日】2021-03-25
(71)【出願人】
【識別番号】000003621
【氏名又は名称】株式会社竹中工務店
(74)【代理人】
【識別番号】100107364
【弁理士】
【氏名又は名称】斉藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】栗原 淳
(72)【発明者】
【氏名】松田 耕
(72)【発明者】
【氏名】吉本 陽子
(72)【発明者】
【氏名】四戸 さき
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC07
5L049CC15
(57)【要約】
【課題】管理対象の管理性を高めることが可能となる、管理システムを提供すること。
【解決手段】管理システム1は、管理対象を管理するためのシステムにおいて、計測データを取得する取得部12aと、取得部12aによって取得された計測データと所定方法で取得された基準値との差分を算出する算出部12bと、算出部12bによって算出された差分を示す差分情報と、所定方法で生成された表示画像であって、管理対象に関する管理対象画像を含む表示画像と、を相互に関連付けて表示する端末側表示部23と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理対象を管理するための管理システムにおいて、
前記管理対象の状態を示す計測データを取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された前記計測データと所定方法で取得された基準値との差分を算出する算出手段と、
前記算出手段によって算出された前記差分を示す差分情報と、所定方法で生成された表示画像であって、前記管理対象に関する管理対象画像を含む表示画像と、を相互に関連付けて表示する表示手段と、
を備える管理システム。
【請求項2】
前記表示手段は、時系列が異なる複数の前記差分情報を時系列に応じて切替可能に表示する、
請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
前記表示手段は、計測項目が異なる複数の前記差分情報を計測項目に応じて切替可能に表示する、
請求項1又は2に記載の管理システム。
【請求項4】
前記表示手段は、前記差分情報を差分の大きさに応じて異なる態様で表示する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の管理システム。
【請求項5】
前記表示手段は、前記差分情報に対応する前記計測データ又は/及び前記基準値を示す情報を当該差分情報の近傍位置に表示する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の管理システム。
【請求項6】
前記管理対象は、構造物を構成する建設部材を含み、
前記表示手段は、前記管理対象画像の通り芯の近傍位置に前記差分情報を表示する、
請求項1から5のいずれか一項に記載の管理システム。
【請求項7】
前記表示手段は、ユーザによって所持されている端末装置の端末側表示手段を含み、
前記差分情報と、前記表示画像と、前記差分情報又は/及び前記表示画像を提供することを可能にする認証情報とを相互に紐づける紐づけ手段と、
前記端末装置から前記認証情報を取得したことを条件として、前記認証情報に紐づけられた前記差分情報又は/及び前記表示画像を前記端末装置に提供する提供手段と、を備え、
前記端末側表示手段は、前記提供手段から提供された前記差分情報又は/及び前記表示画像を表示する、
請求項1から6のいずれか一項に記載の管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、山留工事の施工を管理するための技術の一つとして、計測装置で定期的に山留の状態を計測し、計測データと所定の危険値とを比較し、計測データが危険値以上の場合に警報を発する技術が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11-286936号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年では山留工事の如き建設工事の施工精度を高める観点から、山留の如き管理対象の状態を詳細且つ簡易に把握したいというニーズが高まっている。しかしながら、上記従来の技術においては、上述の様に、計測データが危険値以上の場合には警報を発するものの、計測データが危険値以上でない場合に情報を出力しないので、計測データが危険値以上でない場合の管理対象の状態を詳細且つ簡易に把握することが難しいことから、管理対象の管理性を高める観点からは改善の余地があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、管理対象の管理性を高めることが可能となる、管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の管理システムは、管理対象を管理するための管理システムにおいて、前記管理対象の状態を示す計測データを取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された前記計測データと所定方法で取得された基準値との差分を算出する算出手段と、前記算出手段によって算出された前記差分を示す差分情報と、所定方法で生成された表示画像であって、前記管理対象に関する管理対象画像を含む表示画像と、を相互に関連付けて表示する表示手段と、を備える。
【0007】
請求項2に記載の管理システムは、請求項1に記載の管理システムにおいて、前記表示手段は、時系列が異なる複数の前記差分情報を時系列に応じて切替可能に表示する。
【0008】
請求項3に記載の管理システムは、請求項1又は2に記載の管理システムにおいて、前記表示手段は、計測項目が異なる複数の前記差分情報を計測項目に応じて切替可能に表示する。
【0009】
請求項4に記載の管理システムは、請求項1から3のいずれか一項に記載の管理システムにおいて、前記表示手段は、前記差分情報を差分の大きさに応じて異なる態様で表示する。
【0010】
請求項5に記載の管理システムは、請求項1から4のいずれか一項に記載の管理システムにおいて、前記表示手段は、前記差分情報に対応する前記計測データ又は/及び前記基準値を示す情報を当該差分情報の近傍位置に表示する。
【0011】
請求項6に記載の管理システムは、請求項1から5のいずれか一項に記載の管理システムにおいて、前記管理対象は、構造物を構成する建設部材を含み、前記表示手段は、前記管理対象画像の通り芯の近傍位置に前記差分情報を表示する。
【0012】
請求項7に記載の管理システムは、請求項1から6のいずれか一項に記載の管理システムにおいて、前記表示手段は、ユーザによって所持されている端末装置の端末側表示手段を含み、前記差分情報と、前記表示画像と、前記差分情報又は/及び前記表示画像を提供することを可能にする認証情報とを相互に紐づける紐づけ手段と、前記端末装置から前記認証情報を取得したことを条件として、前記認証情報に紐づけられた前記差分情報又は/及び前記表示画像を前記端末装置に提供する提供手段と、を備え、前記端末側表示手段は、前記提供手段から提供された前記差分情報又は/及び前記表示画像を表示する。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の管理システムによれば、取得手段によって取得された計測データと所定方法で取得された基準値との差分を算出する算出手段と、算出手段によって算出された差分を示す差分情報と、所定方法で生成された表示画像であって、管理対象に関する管理対象画像を含む表示画像と、を相互に関連付けて表示する表示手段と、を備えるので、管理対象の状態を詳細且つ簡易に把握することができ、管理対象の管理性を高めることができる。
【0014】
請求項2に記載の管理システムによれば、表示手段が、時系列が異なる複数の差分情報を時系列に応じて切替可能に表示するので、ニーズに応じた時系列の差分情報を提示でき、特定の管理対象の状態を簡易に把握することができる。
【0015】
請求項3に記載の管理システムによれば、表示手段が、計測項目が異なる複数の差分情報を計測項目に応じて切替可能に表示するので、ニーズに応じた計測項目の差分情報を提示でき、特定の管理対象の状態を簡易に把握することができる。
【0016】
請求項4に記載の管理システムによれば、表示手段が、差分情報を差分の大きさに応じて異なる態様で表示するので、差分情報の詳細を視覚的に簡易に提示でき、管理対象の状態を一層詳細且つ簡易に把握しやくなる。
【0017】
請求項5に記載の管理システムによれば、表示手段が、差分情報に対応する計測データ又は/及び基準値を示す情報を当該差分情報の近傍位置に表示するので、計測データ又は/及び基準値情報を差分情報と関連付けて提示でき、管理対象の状態を一層詳細に把握しやすくなる。
【0018】
請求項6に記載の管理システムによれば、表示手段が、管理対象画像の通り芯の近傍位置に差分情報を表示するので、差分情報を管理対象画像の通り芯と関連付けて提示でき、差分情報及び管理対象画像の視認性を高めることができる。
【0019】
請求項7に記載の管理システムによれば、差分情報と、表示画像と、差分情報又は/及び表示画像を提供することを可能にする認証情報とを相互に紐づける紐づけ手段と、端末装置から認証情報を取得したことを条件として、認証情報に紐づけられた差分情報又は/及び表示画像を端末装置に提供する提供手段と、を備え、端末側表示手段が、提供手段から提供された差分情報又は/及び表示画像を表示するので、差分情報及び表示画像を端末装置に対して提供する際のセキュリティ性を高めることができ、管理システムの使用性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施の形態に係る管理システムを概念的に示す図である。
図2】表示画像DBの構成例を示す図である。
図3】実施の形態に係る管理装置に関する管理処理のフローチャートである。
図4】実施の形態に係る端末装置に関する管理処理のフローチャートである。
図5】差分情報及び表示画像の表示例を示す図である。
図6図5の管理対象画像の領域の拡大図である。
図7】差分情報及び表示画像の表示例を示す図であり、(a)は図5における施工対象領域の地盤に関する差分情報のみを示す図、(b)は(a)とは時系列が異なる図である。
図8】差分情報及び表示画像の表示例を示す図であって、図5における山留材に関する差分情報のみを示す図である。
図9】差分情報及び表示画像の表示例を示す図であって、柱材に関する差分情報のみを示す図である。
図10図9の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る管理システムの実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕実施の形態の基本的概念を説明した後、〔II〕実施の形態の具体的内容について説明し、最後に、〔III〕実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0022】
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、管理対象を管理するための管理システムに関する。
【0023】
ここで、「管理対象」とは、管理システムによって管理される対象を意味する。この「管理対象」の具体的な種類は任意であるが、例えば、構造物を構成する建設部材(一例として、床材、柱材、壁材、梁材、山留材等)、構造物周辺の地盤、工場等で製造された工業製品、診療が行われる患者や動物等を含む概念であるが、実施の形態では、構造物を構成する建設部材、及び構造物周辺の地盤として説明する。
【0024】
また、「構造物」の具体的な構造や種類は任意であるが、例えば、オフィスビル、公共施設、商業施設、及び集合住宅(一例として、マンション等)などの建築構造物や、橋やトンネルなどの土木構造物等を含む概念であり、実施の形態では、既設の建設部材を一部利用した施工中のオフィスビルとして説明する。
【0025】
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
【0026】
(構成)
最初に、実施の形態に係る管理システム1の構成と、管理システム1が適用される構造物(図示省略)の構成とについて説明する。
【0027】
(構成-構造物)
まず、構造物の構成について説明する。
【0028】
構造物は、例えば鉄骨造(又は鉄筋コンクリート造)の建築構造物(具体的には、建設中の複数の階層(地下の階層を含む)を有するオフィスビル)であり、床材、柱材、梁材、壁材、及び山留材を備えている(いずれも図示省略)。
【0029】
このうち、床材は、構造物の階層を構成するものであり、相互に間隔を隔てて上下方向に向けて複数並設される。また、柱材は、床材を支持するものであり、床材同士の相互間(すなわち、構造物の各階層の空間)に複数設けられる。また、梁材は、床材を支持するものであり、各床材の下面と当接可能な位置に複数設けられたり、又は同一階の床材同士の相互間に設けられる。また、壁材は、床材同士の相互間を仕切るためのものであり、床材同士の相互間に複数設けられる。また、山留材は、構造物が施工される領域(以下、「施工対象領域」と称する)又はその周辺領域の地盤が崩れることを抑制するためのものであり、例えば公知の山留材(一例として、地盤改良体及び芯材を備えた山留材)を用いて構成され、施工対象領域に複数埋設される。
【0030】
(構成-構造物-その他の構成)
また、管理対象である複数の床材、複数の柱材、複数の山留材、及び施工対象領域の地盤には、計測器(図示省略)が設けられる。
【0031】
計測器は、管理対象の状態を計測し、当該計測したデータ(すなわち、管理対象の状態を示すデータ。以下、「計測データ」と称する。)を後述する管理装置10に送信する計測手段である。
【0032】
ここで、「管理対象の状態」とは、ある時点での管理対象のありさまを意味し、例えば、管理対象の変形状態、変位状態、傾斜状態、又は/及び応力状態(一例として、軸力状態、水圧状態)等を含む概念である。
【0033】
また、計測データの具体的な構成については任意であるが、実施の形態では、管理対象を識別するための管理対象識別情報、計測器によって計測された計測値を示す計測値情報、及び計測値が計測された計測時間を示す計測時間情報等を含んで構成されている。ただし、これに限らず、例えば、管理対象識別情報及び計測値情報のみを含んで構成されてもよい。
【0034】
また、この計測器は、例えば公知の計測器を用いて構成されており、具体的には、測量機(一例として、トータルステーション等)、レベル計(一例として、オートレベル等)、3次元的に計測可能な傾斜計(一例として、多段式傾斜計、挿入式傾斜計、固定式傾斜計等)等を用いて構成されている。
【0035】
また、この計測器は、管理対象又はその近傍に少なくとも1つ以上設けられる。具体的には、測量機については、管理対象である床材、柱材、又は/及び施工対象領域の地盤の各々の近傍に設けられる。また、レベル計については、管理対象である床材、又は/及び施工対象領域の地盤の各々の上面に設けられる。また、傾斜計については、管理対象である山留材に対してそれぞれ複数取り付けられる。
【0036】
(構成-管理システム)
次に、管理システム1について説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る管理システム1を概念的に示す図である。
【0037】
管理システム1は、管理対象(具体的には、複数の床材、複数の柱材、複数の山留材、及び施工対象領域の地盤)を管理するためのシステムであり、図1に示すように、管理装置10及び端末装置20を備えている。
【0038】
ここで、図1には、端末装置20を1台のみ示しているが、実際には管理システム1は、複数のユーザ(実施の形態では、構造物の施工に従事している作業者等)の各々によって所持された端末装置20と、これら複数の端末装置20に対して通信可能な共通の管理装置10とを備えて構成されている。以下では、1人のユーザによって所持された端末装置20について説明するものとし、他のユーザによって所持された端末装置20についてはその説明を省略する。
【0039】
また、この管理システム1を構成する各構成要素の接続形態については、実施の形態では、管理装置10と端末装置20とがネットワーク2を介して相互に通信可能に接続されている。
【0040】
(構成-管理システム-管理装置)
管理装置10は、計測器にて計測された計測データを管理するための装置であり、図1に示すように、管理側通信部11、管理側制御部12、及び管理側記憶部13を備えている。なお、管理装置10は、例えば公知のクラウドサーバによって構成することができるので、その詳細な説明は省略する。
【0041】
(構成-管理システム-管理装置-管理側通信部)
管理側通信部11は、端末装置20又は/及び図示しない外部装置(例えば、後述する管理側端末装置、画像生成装置、中継装置等)と管理装置10との相互間で通信するための管理側通信手段であり、無線通信網又は/及び有線通信網を用いて通信を行う公知の通信手段を用いて構成されている。
【0042】
(構成-管理システム-管理装置-管理側制御部)
管理側制御部12は、管理装置10を制御する管理側制御手段であり、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである(なお、後述する端末装置20の端末側制御部25についても同様とする)。
【0043】
また、この管理側制御部12は、図1に示すように、機能概念的に、取得部12a、算出部12b、紐づけ部12c、及び提供部12dを備えている。
【0044】
取得部12aは、計測データを取得する取得手段である。
【0045】
算出部12bは、取得部12aによって取得された計測データ(具体的には、計測値情報の計測値)と所定方法で取得された基準値との差分を算出する算出手段である。
【0046】
ここで、「基準値」とは、計測データの評価の基礎となる値を意味し、例えば公知の算出方法を用いて算出される設計値、公知の解析手法(一例として、有限要素法解析)を用いて算出された解析値、及び公知の試験方法で得られた実験値等を含む概念である。また、基準値の設定方法については任意であるが、例えば、計測器の種別又は管理対象の種別又は大きさに応じて異なるように設定することが望ましい。
【0047】
紐づけ部12cは、差分情報と、表示画像と、認証情報とを相互に紐づける紐づけ手段である。
【0048】
ここで、「差分情報」とは、算出部12bによって算出された差分を示す情報を意味する。また、差分情報の具体的な構成については任意であるが、実施の形態では、計測値情報の計測値と基準値との差分値を示す差分値情報、計測時間情報、及び管理対象識別情報を含んで構成されている。ただし、これに限らず、例えば、差分値情報及び管理対象識別情報のみを含んで構成されてもよい。
【0049】
また、「表示画像」とは、所定方法で生成された画像であって、管理対象に関する管理対象画像を含む画像を意味する。なお、実施の形態では、表示画像に含まれる各管理対象画像は、後述する管理対象識別情報、及び管理対象画像を構成する各節点の座標位置を示す管理対象位置情報と紐づけて保存されているものとして説明する。
【0050】
また、この表示画像の生成方法については任意であるが、例えば、管理装置10又は外部装置(例えば、後述する管理側端末装置、画像生成装置)において、公知の画像生成方法(一例として、BIM(Building Information Modeling:ビルディングインフォメーションモデリング等)を用いて3次元画像(例えば、3次元のBIMモデル画像等)を生成し、当該生成した画像を生成すべき表示画像としてもよい。
【0051】
また、「認証情報」とは、差分情報又は/及び表示画像を提供することを可能にする情報であり、例えば、QRコード情報(登録商標)、バーコード情報(一例として、通常のバーコード、二次元バーコード、3次元バーコード等)等が該当する。
【0052】
提供部12dは、端末装置20から認証情報を取得したことを条件として、認証情報に紐づけられた差分情報又は/及び表示画像を端末装置20に提供する提供手段である。なお、この管理側制御部12によって実行される処理の詳細については後述する。
【0053】
(構成-管理システム-管理装置-管理側記憶部)
管理側記憶部13は、管理装置10の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する管理側記憶手段であり、例えば、外部記録装置としてのハードディスク(図示省略)を用いて構成されている。ただし、ハードディスクに代えてあるいはハードディスクと共に、磁気ディスクの如き磁気的記録媒体、DVDやブルーレイディスクの如き光学的記録媒体、又はFlash Rom、USBメモリ、SDカードの如き電気的記録媒体を含む、その他の任意の記録媒体を用いることができる(なお、後述する端末装置20の端末側記憶部26についても同様とする)。
【0054】
また、この管理側記憶部13は、図1に示すように、表示画像データベース(以下、データベースを「DB」と称する)13aを備えている。
【0055】
表示画像DB13aは、差分情報と紐づけられた表示画像を格納する表示画像格納手段である。
【0056】
図2は、表示画像DB13aの構成例を示す図である。図2に示すように、表示画像DB13aは、項目「管理番号情報」、項目「差分情報」、項目「表示画像」、及び項目「認証情報」と、各項目に対応する情報とを、相互に関連付けて格納している。また、項目「差分情報」は、さらに、差分情報に関する項目として、項目「差分値情報」、項目「計測時間情報」、及び項目「管理対象識別情報」を含んでいる。
【0057】
このうち、項目「管理番号情報」に対応する情報は、関連する差分情報、表示画像、及び認証情報を管理するための管理番号を示す管理番号情報であり、例えば、図2に示す管理番号である「0001」等が該当する。
【0058】
また、項目「差分情報」に対応する情報は、差分情報である。このうち、項目「差分値情報」に対応する情報は、差分値情報であり、例えば、傾斜計にて計測された山留材の変位量と基準値との差分値である「X方向=3mm、Y方向=9mm、Z方向=5mm」等が該当する。また、項目「計測時間情報」に対応する情報は、計測時間情報であり、例えば、傾斜計の計測時間である「2021/3/26/10:30」(2021年3月26日10時30分を意味する)等が該当する。また、項目「管理対象識別情報」に対応する情報は、管理対象識別情報であり、例えば、管理対象のID番号である「10001」等が該当する。
【0059】
また、項目「表示画像」に対応する情報は、表示画像を示す情報(以下、「表示画像情報」と称する)であり、例えば、図2に示す表示画像である「PIC0001.JPG」等が該当する。
【0060】
また、項目「認証情報」に対応する情報は、認証情報であり、例えば、図2に示すQRコード等が該当する。
【0061】
(構成-管理システム-端末装置)
図1に戻り、端末装置20は、ユーザ(具体的には、上記作業者)によって所持されている装置であって、管理装置10から受信した情報に基づく各種の制御を行う装置であり、図1に示すように、端末側操作部21、端末側通信部22、端末側表示部23、端末側電源部24、端末側制御部25、及び端末側記憶部26を備えている。なお、この端末装置20は、例えば、公知の携帯端末(一例として、スマートフォンやタブレット端末)又は据え置き型のパーソナルコンピュータ等によって構成することができるので、その詳細な説明は省略する。
【0062】
(構成-管理システム-端末装置-端末側通信部)
端末側通信部22は、ネットワーク2を介して管理装置10と端末装置20との相互間で通信を行うための端末側通信手段であり、例えば、無線通信網又は有線通信網を用いて通信を行う公知の通信手段を用いて構成されている。
【0063】
(構成-管理システム-端末装置-端末側操作部)
端末側操作部21は、端末装置20に対する操作入力を受け付ける端末側操作手段であり、各種のスイッチやタッチパッド等の公知の操作手段を用いて構成されている。
【0064】
(構成-管理システム-端末装置-端末側表示部)
端末側表示部23は、差分情報と、表示画像とを相互に関連付けて表示する表示手段であると共に、端末側制御部25の制御に基づいて各種の情報を表示する端末側表示手段である。この端末側表示部23は、例えば公知の表示手段(一例として、ディスプレイ)を用いて構成されている。
【0065】
(構成-管理システム-端末装置-端末側電源部)
端末側電源部24は、図示しない商用電源又は電池から供給された電力を、端末装置20の各部に供給する端末側電源手段である。
【0066】
(構成-管理システム-端末装置-端末側制御部)
端末側制御部25は、端末装置20を制御する端末側制御手段である。なお、この端末側制御部25によって実行される処理の詳細については後述する。
【0067】
(構成-管理システム-端末装置-端末側記憶部)
端末側記憶部26は、端末装置20の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する端末側記憶手段である。
【0068】
(管理処理)
次に、このように構成された管理システム1によって実行される管理処理について説明する。
【0069】
図3は、実施の形態に係る管理装置10に関する管理処理のフローチャートである(以下の各処理の説明ではステップを「S」と略記する)。図4は、実施の形態に係る端末装置20に関する管理処理のフローチャートである。図5は、差分情報及び表示画像の表示例を示す図である。図6は、図5の管理対象画像の領域の拡大図である。図7は、差分情報及び表示画像の表示例を示す図であり、(a)は図5における施工対象領域の地盤に関する差分情報のみを示す図、(b)は(a)とは時系列が異なる図である。図8は、差分情報及び表示画像の表示例を示す図であって、図5における山留材に関する差分情報のみを示す図である。図9は、差分情報及び表示画像の表示例を示す図であって、柱材に関する差分情報のみを示す図である。
【0070】
管理処理は、管理対象(具体的には、複数の床材、複数の柱材、複数の山留材、及び施工対象領域の地盤)を管理する処理である。この管理処理を実行するタイミングは任意であるが、実施の形態では、管理装置10及び端末装置20の電源が投入された後に起動されるものとして説明する。
【0071】
また、管理処理の前提については、実施の形態では、構造物の施工中の期間に実行されると共に、管理対象である複数の床材、複数の柱材、複数の山留材、及び施工対象領域の地盤の少なくともいずれか1つに計測器が取り付けられているものとして説明する。
【0072】
測定処理が起動されると、図3に示すように、SA1において管理装置10の管理側制御部12は、計測データを取得するタイミング(以下、「第1取得タイミング」と称する)が到来したか否かを判定する。
【0073】
この第1取得タイミングが到来したか否かの判定方法については任意であるが、実施の形態では、定期的なタイミング(例えば、10分間隔のタイミング等)が到来したか否か、管理側端末装置から計測データの取得を指示する旨を示す取得指示情報を受信したか否かに基づいて判定する。ここで、上記定期的なタイミングが到来した場合又は取得指示情報を受信した場合には、第1取得タイミングが到来したと判定し、上記定期的なタイミングが到来していない場合及び取得指示情報を受信していない場合には、第1取得タイミングが到来していないと判定する。なお、「管理側端末装置」とは、構造物の施工を管理している管理者によって所持されている装置であり、例えば端末装置20と略同一に構成されている。
【0074】
そして、管理装置10の管理側制御部12は、第1取得タイミングが到来したと判定された場合(SA1、Yes)にはSA2へ移行し、第1取得タイミングが到来していないと判定された場合(SA1、No)にはSA9へ移行する。
【0075】
SA2において管理装置10の取得部12aは、計測データを取得する。
【0076】
この計測データの取得方法については任意であるが、例えば、計測器から計測データを直接受信することにより取得してもよく、あるいは、計測器から計測データを取得した外部装置(例えば、管理側端末装置又は中継装置)から当該計測データを間接受信することにより取得してもよい。
【0077】
SA3において管理装置10の管理側制御部12は、基準値を取得する。
【0078】
この基準値の取得方法については任意であるが、例えば、管理側記憶部13から取得してもよい。具体的には、管理側記憶部13に設けられた図示しない基準値テーブルであって、管理対象識別情報と、基準値を示す基準値情報とを相互に関連付けて格納されている基準値テーブルから、SA2にて取得した各計測データに含まれる管理対象識別情報に対応する基準値情報をそれぞれ抽出し、当該抽出した基準値情報の値を取得すべき基準値として取得してもよい。ただし、これに限らず、例えば、外部装置(例えば、管理側端末装置)から受信することにより取得してもよい。
【0079】
SA4において管理装置10の算出部12bは、SA2にて取得された計測データとSA3にて取得された基準値との差分を算出する。
【0080】
具体的には、SA2にて取得された各計測データの計測値情報の計測値からSA3にて取得された基準値を減算することにより、算出する。
【0081】
SA5において管理装置10の管理側制御部12は、表示画像を取得する。
【0082】
この表示画像の取得方法については任意であるが、例えば、管理側記憶部13から取得してもよい。具体的には、管理側記憶部13に設けられた図示しない表示画像テーブルであって、管理装置10によってあらかじめ生成された表示画像が格納されている表示画像テーブルから、上記管理者によって管理側端末装置を介して選択された表示画像(例えば、SA2にて取得された各計測データの管理対象識別情報に対応する管理対象に関する管理対象画像をすべて含む表示画像)を取得すべき表示画像として取得してもよい。あるいは、外部装置(例えば、管理側端末装置又は画像生成装置)から受信することにより取得してもよい。
【0083】
SA6において管理装置10の管理側制御部12は、SA5にて取得された表示画像に対応する認証情報を生成する。
【0084】
具体的には、公知の方法を用いて、管理側端末装置から受け付けた所定情報(例えば、ファイルキーに関する情報等)に基づいて、上記認証情報を生成する。あるいは、これに限らず、例えば、公知の方法を用いて、上記認証情報を自動的に生成してもよい。
【0085】
SA7において管理装置10の紐づけ部12cは、SA4にて算出された差分を示す差分情報と、SA5にて取得された表示画像と、SA6にて生成された認証情報とを相互に紐づけ、図2に示すように、当該紐づけられた差分情報、表示画像、及び認証情報を表示画像DB13aに格納する。
【0086】
また、差分情報、表示画像、及び認証情報の紐づけ方法については任意であるが、例えば、公知の方法を用いて、差分情報、表示画像、及び認証情報を自動的に紐づけてもよい。あるいは、管理側端末装置を介して受け付けられた上記管理者による所定操作に基づいて、差分情報、表示画像、及び認証情報を半自動的に紐づけてもよい。
【0087】
図3に戻り、SA8において管理装置10の管理側制御部12は、認証情報を端末装置20に送信し、その後SA1へ移行する。
【0088】
この認証情報の送信方法については任意であるが、実施の形態では、SA8の処理直前において表示画像DB13aに格納された認証情報のみを送信する。これにより、端末装置20が最新の差分情報又は/及び表示画像を取得することができる。ただし、これに限らず、例えば、表示画像DB13aに格納された認証情報の全部を送信してもよい。
【0089】
次に、図4に示すように、SB1において端末装置20の端末側制御部25は、SA8にて送信された認証情報が取得(受信)されたか否かを判定する。
【0090】
そして、端末装置20の端末側制御部25は、認証情報が取得されたと判定された場合(SB1、Yes)にはSB2へ移行し、認証情報が取得されていないと判定された場合(SB1、No)にはSB3へ移行する。
【0091】
SB2において端末装置20の端末側制御部25は、後述する管理情報を取得するタイミング(以下、「第2取得タイミング」と称する)が到来したか否かを判定する。
【0092】
この第2取得タイミングが到来したか否かの判定方法については任意であるが、実施の形態では、端末側操作部21を介して所定操作が受け付けられたか否か、又は定期的なタイミング(例えば、1日間隔のタイミング等)が到来したか否かに基づいて判定する。ここで、上記所定操作が受け付けられた場合又は上記定期的なタイミングが到来した場合には、第2取得タイミングが到来したと判定し、上記所定操作が受け付けられていない場合又は上記定期的なタイミングが到来した場合には、第2取得タイミングが到来していないと判定する。
【0093】
そして、端末装置20の端末側制御部25は、第2取得タイミングが到来したと判定されるまで待機し(SB2、No)、第2取得タイミングが到来したと判定された場合(SB2、Yes)にはSB4へ移行する。
【0094】
SB3において端末装置20の端末側制御部25は、後述の管理情報を再取得するタイミング(以下、「第3取得タイミング」と称する)が到来したか否かを判定する。ここで、「再取得」とは、過去に取得したことがある後述の管理情報を再度取得することを意味する。
【0095】
この第3取得タイミングが到来したか否かの判定方法については任意であるが、実施の形態では、第2取得タイミングが到来したか否かの判定方法と同様に、判定してもよい。あるいは、過去に取得したことがある後述の管理情報が複数存在する場合には、端末側表示部23の画面上に表示領域(以下、「第3取得表示領域」と称する)を生成し、当該生成した第3取得表示領域に後述の管理情報に対応する認証情報を複数表示させて、端末側操作部21を介して上記対応する認証情報が特定されたか否かに基づいて判定してもよい。ここで、上記対応する認証情報が特定された場合には第3取得タイミングが到来したと判定し、上記対応する認証情報が特定されていない場合には第3取得タイミングが到来していないと判定する。
【0096】
そして、端末装置20の端末側制御部25は、第3取得タイミングが到来したと判定された場合(SB3、Yes)にはSB4へ移行し、第3取得タイミングが到来していないと判定された場合(SB3、No)にはSB6へ移行する。
【0097】
SB4において端末装置20の端末側制御部25は、認証情報を管理装置10に送信する。
【0098】
この認証情報の送信方法については任意であるが、実施の形態では以下の通りに取得する。すなわち、SB2において第2取得タイミングが到来したと判定された場合には、SB1にて直近に取得された認証情報を送信する。また、SB3において第3取得タイミングが到来したと判定された場合には、SB1にて直近に取得された認証情報、又は、上述したように、過去に取得された認証情報のうち、端末側操作部21を介して特定された認証情報を送信する。
【0099】
図3に戻り、SA9において管理装置10の管理側制御部12は、認証情報が取得(受信)されたか否かを判定する。
【0100】
そして、管理装置10の管理側制御部12は、認証情報が取得されたと判定された場合(SA9、Yes)にはSA10へ移行し、認証情報が取得されていないと判定された場合(SA9、No)にはSA11へ移行する。
【0101】
SA10において管理装置10の提供部12dは、差分情報又は/及び表示画像を含む情報(以下、「管理情報」と称する)を端末装置20に送信し、その後SA11へ移行する。
【0102】
具体的には、表示画像DB13aに格納されている差分情報及び表示画像のうち、SA9にて取得された認証情報に対応する差分情報及び表示画像を抽出し、当該抽出した差分情報及び表示画像と、SA9にて取得された認証情報と、当該抽出した差分情報を算出する際に用いられた計測データ及び基準値情報とを含む情報を管理情報として送信する(すなわち、端末装置20から認証情報を取得したことを条件として、当該認証情報に紐づけられた差分情報及び表示画像を端末装置20に提供する)。
【0103】
なお、管理情報の送信方法については任意であるが、例えば、管理情報のセキュリティ性を高める観点から、管理情報の送信を制限してもよい。具体的には、同一の端末装置20に対して複数回管理情報を送信する際には、所定回数以上になると管理情報の送信を中止してもよく、設定されたパスワードの照合ができない場合に管理情報の送信を中止してもよく、又は/及び、SA8にて認証情報を送信してから所定時間が経過すると、管理情報の送信を中止してもよい。ただし、これに限らず、例えば、管理情報の送信を制限することなく、SA9にて認証情報が取得されたことを条件として、管理情報を送信してもよい。
【0104】
SA11において管理装置10の管理側制御部12は、管理処理を終了するタイミング(以下、「第1終了タイミング」と称する)が到来したか否かを判定する。
【0105】
この第1終了タイミングが到来したか否かの判定方法については任意であるが、実施の形態では、管理側端末装置から管理処理を終了する旨を示す終了指示情報を受信したか否かに基づいて判定し、終了指示情報を受信した場合には、第1終了タイミングが到来したと判定し、終了指示情報を受信していない場合には、第1終了タイミングが到来していないと判定する。
【0106】
そして、管理装置10の管理側制御部12は、第1終了タイミングが到来したと判定された場合(SA11、Yes)には管理処理を終了する。一方、第1終了タイミングが到来していないと判定された場合(SA11、No)にはSA1へ移行し、以降同様に、SA1からSA11の処理を繰り返す。
【0107】
次に、図4に示すように、SB5において端末装置20の端末側制御部25は、SA10にて送信された管理情報を取得(受信)されたか否かを判定する。
【0108】
そして、端末装置20の端末側制御部25は、管理情報が取得されたと判定されるまで待機し(SB5、No)、管理情報が取得されたと判定された場合(SB5、Yes)にはSB6へ移行する。
【0109】
SB6において管理装置10の管理側制御部12は、差分情報及び表示画像を表示するタイミング(以下、「表示タイミング」と称する)が到来したか否かを判定する。
【0110】
この表示タイミングが到来したか否かの判定方法については任意であるが、実施の形態では、管理側端末装置から差分情報及び表示画像の表示を指示する旨を示す表示指示情報を受信したか否か、又はSB5にて管理情報が取得されてから所定時間経過したか否かに基づいて判定する。ここで、表示指示情報を受信した場合、又は上記所定時間経過した場合には、表示タイミングが到来したと判定し、表示指示情報を受信していない場合、及び上記所定時間経過していない場合には、表示タイミングが到来していないと判定する。
【0111】
そして、端末装置20の端末側制御部25は、表示タイミングが到来したと判定された場合(SB6、Yes)にはSB7へ移行し、表示タイミングが到来していないと判定された場合(SB6、No)にはSB8へ移行する。
【0112】
SB7において端末装置20の端末側制御部25は、端末側表示部23によって、差分情報及び表示画像(具体的には、提供部12dから提供された差分情報及び表示画像)を表示させ、その後SB8へ移行する。
【0113】
この差分情報及び表示画像の表示方法については任意であるが、実施の形態では以下の通りに表示する。
【0114】
すなわち、管理装置10において構築される仮想空間内において、SB5にて取得された管理情報に含まれる差分情報及び表示画像を相互に関連付けて表示する。
【0115】
具体的には、図5から図9に示すように、上記仮想空間VS内において、表示画像DIに含まれる各種の管理対象画像(具体的には、床材に関する管理対象画像MI1、山留材に関する管理対象画像MI2、施工対象領域の地盤に関する管理対象画像MI3、柱材に関する管理対象画像MI4)の近傍位置に、当該管理対象画像と紐づけられた管理対象識別情報と対応する差分情報Dの差分値情報を矢印の如き図形又は/及び文字で表示する。特に、管理対象画像が建設部材である場合には、当該管理対象画像に紐づけられた管理対象位置情報に基づいて管理対象画像の通り芯(管理対象の中心位置)を特定し、当該特定した通り芯の位置の近傍位置に、上記差分値情報を表示する。
【0116】
一例として、構造物における地上1階から地下階に至る部分を示す表示画像DIにおいて、管理対象である床材、山留材、及び施工対象領域の地盤に関する差分情報Dを表示する場合には、図5図6に示すように、床材、山留材、及び施工対象領域の地盤に関する管理対象画像MI1~MI3の近傍位置に当該差分情報Dをそれぞれ表示してもよい。特に、山留材に関する差分情報Dについては、通り芯の近傍位置に表示してもよい。
【0117】
このような表示により、管理対象の状態を詳細且つ簡易に把握することができ(具体的には、管理対象の計測値と基準値との比較の詳細を簡易に把握でき)、管理対象の管理性を高めることができる(例えば、管理対象の補強措置又は構造物の設計変更等を迅速に講じることが可能となる)。また、差分情報を管理対象画像の通り芯と関連付けて提示でき、差分情報及び管理対象画像の視認性を高めることができる(例えば、差分情報と、当該差分情報に対応する管理対象画像との位置関係を正確且つ簡易に視認することができる)。
【0118】
また、時系列が異なる複数の差分情報(具体的には、差分値情報)を時系列に応じて切替可能に表示する。
【0119】
具体的には、後述するようにSB1からSB8の処理が繰り返されることで、SB5において時系列の異なる複数の管理情報が取得された場合には、端末側操作部21を介して所定操作が行われることにより、上記複数の管理情報に含まれる複数の差分値情報を時系列に応じて切り替えて表示する。
【0120】
一例として、構造物における地上1階から地下階に至る部分を示す表示画像DIにおいて、管理対象である施工対象領域の地盤に関する差分情報Dであって、時系列が異なる複数の差分情報Dを表示する場合には、図7(a)、図7(b)に示すように、複数の施工対象領域の地盤に関する差分値情報を時系列順に切り替えて表示してもよい。
【0121】
このような表示により、ニーズに応じた時系列の差分情報を提示でき、特定の管理対象の状態を簡易に把握することができる。
【0122】
また、計測項目が異なる複数の差分情報(具体的には、差分値情報)を計測項目に応じて切替可能に表示する。なお、「計測項目」は、実施の形態では、計測器の種別毎、計測器の計測方向毎、又は/及び構造物の階層毎に設定されている。
【0123】
具体的には、端末側表示部23の画面上に表示領域(以下、「計測項目表示領域」と称する)を生成し、当該生成した計測項目表示領域に計測項目を示す計測項目情報を複数表示させて、端末側操作部21を介して計測項目情報のいずれかが特定された場合には、当該特定された計測項目情報の計測項目に対応する差分値情報のみを表示する。
【0124】
一例として、構造物における地上1階から地下階に至る部分を示す表示画像DIにおいて、管理対象である山留材に関する差分情報Dのみを表示する場合には、山留材に設けられた計測器が傾斜計である場合に、図8に示すように、傾斜計の計測方向がX方向及びY方向である項目に対応する差分値情報を表示してもよい。また、構造物における地上中間階の部分を示す表示画像DIにおいて、管理対象である特定の地上中間階の柱材に関する差分情報Dのみを表示する場合には、柱材に設けられた計測器が測量機である場合に、図9に示すように、測量機の計測方向が全方向である項目に対応する差分値情報を表示してもよい。
【0125】
このような表示により、ニーズに応じた計測項目の差分情報を提示でき、特定の管理対象の状態を簡易に把握することができる。
【0126】
また、差分情報(具体的には、差分値情報)を、差分の大きさに応じて異なる態様で表示する。
【0127】
具体的には、図6に示すように、差分値情報の大きさを差分の大きさに応じて異なるように表示する(例えば、差分の大きさが大きいほど、差分値情報の大きさを大きくして表示する等)。ただし、これに限らず、例えば、差分値情報の色彩を差分の大きさに応じて異なるように表示し(例えば、差分の大きさが大きいほど、差分値情報の色彩の彩度を高くして表示する等)、又は、これらを組み合わせて表示してもよい。
【0128】
このような表示により、差分情報の詳細を視覚的に簡易に提示でき、管理対象の状態を一層詳細且つ簡易に把握しやくなる。
【0129】
また、差分情報に対応する計測データ又は/及び基準値情報を当該差分情報の近傍位置に表示する。
【0130】
具体的には、図6に示すように、差分情報Dの差分値情報の近傍位置に、SB5にて取得された管理情報に含まれる計測データMの計測時間情報を表示する。ただし、これに限らず、例えば、差分値情報の近傍位置に、上記計測データの計測値情報、基準値情報、又は、これらを組み合わせたものを表示してもよい。
【0131】
このような表示により、計測データ又は/及び基準値情報を差分情報と関連付けて提示でき、管理対象の状態を一層詳細に把握しやすくなる。
【0132】
図4に戻り、SB8において端末装置20の端末側制御部25は、管理処理を終了するタイミング(以下、「第2終了タイミング」と称する)が到来したか否かを判定する。
【0133】
この第2終了タイミングが到来したか否かの判定方法については任意であるが、実施の形態では、端末側操作部21を介して所定操作が受け付けられたか否かに基づいて判定し、上記所定操作が受け付けられた場合には、第2終了タイミングが到来したと判定し、上記所定操作が受け付けられていない場合には、第2終了タイミングが到来していないと判定する。
【0134】
そして、端末装置20の端末側制御部25は、第2終了タイミングが到来したと判定された場合(SB8、Yes)には管理処理を終了する。一方、第2終了タイミングが到来していないと判定された場合(SB8、No)にはSB1へ移行し、以降同様に、SB1からSB8の処理を繰り返す。
【0135】
以上のような管理処理により、端末装置20のユーザに対して差分情報及び表示画像を提供でき、端末装置20のユーザが管理対象の状態の詳細を把握することが可能となる。特に、提供部12dは、端末装置20から認証情報を取得したことを条件として、認証情報に紐づけられた差分情報及び表示画像を端末装置20に提供し、端末側表示部23は、提供部12dから提供された差分情報及び表示画像を表示するので、差分情報及び表示画像を端末装置20に対して提供する際のセキュリティ性を高めることができ、管理システム1の使用性を高めることができる。
【0136】
(実施の形態の効果)
このように実施の形態によれば、取得部12aによって取得された計測データと所定方法で取得された基準値との差分を算出する算出部12bと、算出部12bによって算出された差分を示す差分情報と、所定方法で生成された表示画像であって、管理対象に関する管理対象画像を含む表示画像と、を相互に関連付けて表示する表示手段と、を備えるので、管理対象の状態を詳細且つ簡易に把握することができ、管理対象の管理性を高めることができる。
【0137】
また、表示手段が、時系列が異なる複数の差分情報を時系列に応じて切替可能に表示するので、ニーズに応じた時系列の差分情報を提示でき、特定の管理対象の状態を簡易に把握することができる。
【0138】
また、表示手段が、計測項目が異なる複数の差分情報を計測項目に応じて切替可能に表示するので、ニーズに応じた計測項目の差分情報を提示でき、特定の管理対象の状態を簡易に把握することができる。
【0139】
また、表示手段が、差分情報を差分の大きさに応じて異なる態様で表示するので、差分情報の詳細を視覚的に簡易に提示でき、管理対象の状態を一層詳細且つ簡易に把握しやくなる。
【0140】
また、表示手段が、差分情報に対応する計測データ又は/及び基準値を示す情報を当該差分情報の近傍位置に表示するので、計測データ又は/及び基準値情報を差分情報と関連付けて提示でき、管理対象の状態を一層詳細に把握しやすくなる。
【0141】
また、表示手段が、管理対象画像の通り芯の近傍位置に差分情報を表示するので、差分情報を管理対象画像の通り芯と関連付けて提示でき、差分情報及び管理対象画像の視認性を高めることができる。
【0142】
また、差分情報と、表示画像と、差分情報又は/及び表示画像を提供することを可能にする認証情報とを相互に紐づける紐づけ部12cと、端末装置20から認証情報を取得したことを条件として、認証情報に紐づけられた差分情報又は/及び表示画像を端末装置20に提供する提供部12dと、を備え、端末側表示部23が、提供部12dから提供された差分情報及び表示画像を表示するので、差分情報及び表示画像を端末装置20に対して提供する際のセキュリティ性を高めることができ、管理システム1の使用性を高めることができる。
【0143】
〔III〕実施の形態に対する変形例
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0144】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
【0145】
(分散や統合について)
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散又は統合して構成できる。また、本出願における「システム」とは、複数の装置によって構成されたものに限定されず、単一の装置によって構成されたものを含む。また、本出願における「装置」とは、単一の装置によって構成されたものに限定されず、複数の装置によって構成されたものを含む。また、上記実施の形態で説明した各情報については、そのデータ構造を任意に変更してもよい。例えば、管理装置10を、相互に通信可能に構成された複数の装置に分散して構成し、これら複数の装置の一部に管理側制御部12を設けると共に、これら複数の装置の他の一部に管理側記憶部13を設けてもよい。
【0146】
(形状、数値、構造、時系列について)
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
【0147】
(管理対象について)
上記実施の形態では、管理対象が、施工中のオフィスビルであると説明したが、これに限らず、例えば、施工後のオフィスビルであってもよい。
【0148】
(計測器について)
上記実施の形態では、計測器が、測量機、レベル計、及び傾斜計であると説明したが、これに限らない。例えば、ひずみ計、間隙水圧計、風速計、沈下計(一例として、直列式層別沈下計等)であってもよい。あるいは、管理対象が工業製品である場合には、温度計、電流計、電圧計等であってもよい。あるいは、管理対象が診療中の患者や動物である場合には、脈拍計、血圧計等であってもよい。
【0149】
(管理システムについて)
上記実施の形態では、管理システム1が、管理装置10及び端末装置20を備えていると説明したが、これに限らない。例えば、管理装置10が管理棟に設置される据え置き型の管理サーバである場合に、管理装置10に表示手段が設けられる場合には、管理装置10の提供部12d及び端末装置20を省略してもよい。
【0150】
(表示手段について)
上記実施の形態では、表示手段が、端末側表示部23であると説明したが、これに限らない。例えば、管理側端末装置の表示手段であってもよい。あるいは、管理装置10が管理棟に設置される据え置き型の管理サーバである場合には、管理装置10の表示手段であってもよい。
【0151】
(管理処理について)
上記実施の形態では、SB7において端末側表示部23が、複数の差分情報を時系列及び計測項目に応じて切替可能に表示すると説明したが、これに限らない。例えば、複数の差分情報を時系列又は計測項目の少なくともいずれか一方に応じて切替可能に表示できなくてもよい。
【0152】
また、上記実施の形態では、SB7において端末側表示部23が、差分情報に対応する計測データ又は/及び基準値を示す情報を当該差分情報の近傍位置に表示できると説明したが、これに限らず、例えば、計測データ及び基準値を示す情報を当該差分情報の近傍位置に表示できなくてもよい。
【0153】
また、上記実施の形態では、管理対象が建設部材である場合には、SB7において端末側表示部23が、管理対象画像の通り芯の近傍位置に差分情報を表示すると説明したが、これに限らず、例えば、管理対象画像の通り芯の近傍位置以外の位置に差分情報を表示してもよい。
【0154】
また、上記実施の形態では、提供部12dが、端末装置20から認証情報を取得したことを条件として、認証情報に紐づけられた差分情報及び表示画像を端末装置20に提供すると説明したが、これに限らない。
【0155】
例えば、提供部12dは、端末装置20から認証情報を取得したことを条件として、差分情報又は表示画像のいずれか一方のみを端末装置20に提供してもよい。一例として、送信すべき差分情報に対応する管理対象識別情報と、過去に提供した差分情報に対応する管理対象識別情報と一致する場合には、提供部12dは、管理情報に当該送信すべき差分情報を含めるものの、表示画像を含めずに送信してもよい。また、提供部12dは、過去に送信した表示画像に誤りがあった場合には、管理情報に修正した表示画像のみを含めて送信してもよい。あるいは、提供部12dは、構造物の施工経過に応じて表示画像を随時生成する場合には、管理情報に当該生成した表示画像のみを含めて送信してもよい。
【0156】
あるいは、提供部12dは、端末装置20から認証情報を取得したことを条件とすることなく、差分情報及び表示画像を端末装置20に提供してもよい。一例として、認証情報の生成を省略して、紐づけ部12cによって差分情報及び表示画像が紐づけられた後に、当該紐づけられた差分情報及び表示画像を自動的に端末装置20に提供(送信)してもよい。この場合には、管理処理のSA6、SA8、SA9、及びSB1-SB4を省略してもよい。
【0157】
あるいは、認証情報に紐づけられた差分情報が、計測項目の種別(一例として、山留変位、柱変位、床変位等)毎にさらに細分化して紐づけられている場合には、特定の計測項目の種別を示す計測種別情報を認証情報に含めておき、提供部12dは、端末装置20から当該認証情報を取得した場合には、当該認証情報に含まれる計測種別情報の計測項目の種別に合致する差分情報のみを端末装置20に提供してもよい。また、認証情報に紐づけられた表示画像が、画像の種別(一例として、地下躯体、上部躯体等)毎にさらに細分化して紐づけられている場合には、特定の画像の種別を示す画像種別情報を認証情報に含めておき、提供部12dは、端末装置20から当該認証情報を取得した場合には、当該認証情報に含まれる画像種別情報の画像の種別に合致する表示画像を端末装置20に提供してもよい。
【0158】
(表示画像について)
上記実施の形態では、表示画像が、3次元画像であると説明したが、これに限らない。図10は、図9の変形例を示す図である。例えば、図10に示すように、表示画像は、2次元画像であってもよい。
【0159】
また、上記実施の形態では、表示画像が、BIMモデル画像であると説明したが、これに限らない。例えば、既設の構造物を構成する建設部材を管理対象として管理する場合には、公知の撮像手段にて撮像した撮像画像(又は、当該撮像画像を加工した画像)であってもよい。
【0160】
(付記)
付記1の管理システムは、管理対象を管理するための管理システムにおいて、前記管理対象の状態を示す計測データを取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された前記計測データと所定方法で取得された基準値との差分を算出する算出手段と、前記算出手段によって算出された前記差分を示す差分情報と、所定方法で生成された表示画像であって、前記管理対象に関する管理対象画像を含む表示画像と、を相互に関連付けて表示する表示手段と、を備える。
【0161】
付記2の管理システムは、付記1に記載の管理システムにおいて、前記表示手段は、時系列が異なる複数の前記差分情報を時系列に応じて切替可能に表示する。
【0162】
付記3の管理システムは、付記1又は2に記載の管理システムにおいて、前記表示手段は、計測項目が異なる複数の前記差分情報を計測項目に応じて切替可能に表示する。
【0163】
付記4の管理システムは、付記1から3のいずれか一項に記載の管理システムにおいて、前記表示手段は、前記差分情報を差分の大きさに応じて異なる態様で表示する。
【0164】
付記5の管理システムは、付記1から4のいずれか一項に記載の管理システムにおいて、前記表示手段は、前記差分情報に対応する前記計測データ又は/及び前記基準値を示す情報を当該差分情報の近傍位置に表示する。
【0165】
付記6の管理システムは、付記1から5のいずれか一項に記載の管理システムにおいて、前記管理対象は、構造物を構成する建設部材を含み、前記表示手段は、前記管理対象画像の通り芯の近傍位置に前記差分情報を表示する。
【0166】
付記7の管理システムは、付記1から6のいずれか一項に記載の管理システムにおいて、前記表示手段は、ユーザによって所持されている端末装置の端末側表示手段を含み、前記差分情報と、前記表示画像と、前記差分情報又は/及び前記表示画像を提供することを可能にする認証情報とを相互に紐づける紐づけ手段と、前記端末装置から前記認証情報を取得したことを条件として、前記認証情報に紐づけられた前記差分情報又は/及び前記表示画像を前記端末装置に提供する提供手段と、を備え、前記端末側表示手段は、前記提供手段から提供された前記差分情報又は/及び前記表示画像を表示する。
【0167】
(付記の効果)
付記1に記載の管理システムによれば、取得手段によって取得された計測データと所定方法で取得された基準値との差分を算出する算出手段と、算出手段によって算出された差分を示す差分情報と、所定方法で生成された表示画像であって、管理対象に関する管理対象画像を含む表示画像と、を相互に関連付けて表示する表示手段と、を備えるので、管理対象の状態を詳細且つ簡易に把握することができ、管理対象の管理性を高めることができる。
【0168】
付記2に記載の管理システムによれば、表示手段が、時系列が異なる複数の差分情報を時系列に応じて切替可能に表示するので、ニーズに応じた時系列の差分情報を提示でき、特定の管理対象の状態を簡易に把握することができる。
【0169】
付記3に記載の管理システムによれば、表示手段が、計測項目が異なる複数の差分情報を計測項目に応じて切替可能に表示するので、ニーズに応じた計測項目の差分情報を提示でき、特定の管理対象の状態を簡易に把握することができる。
【0170】
付記4に記載の管理システムによれば、表示手段が、差分情報を差分の大きさに応じて異なる態様で表示するので、差分情報の詳細を視覚的に簡易に提示でき、管理対象の状態を一層詳細且つ簡易に把握しやくなる。
【0171】
付記5に記載の管理システムによれば、表示手段が、差分情報に対応する計測データ又は/及び基準値を示す情報を当該差分情報の近傍位置に表示するので、計測データ又は/及び基準値情報を差分情報と関連付けて提示でき、管理対象の状態を一層詳細に把握しやすくなる。
【0172】
付記6に記載の管理システムによれば、表示手段が、管理対象画像の通り芯の近傍位置に差分情報を表示するので、差分情報を管理対象画像の通り芯と関連付けて提示でき、差分情報及び管理対象画像の視認性を高めることができる。
【0173】
付記7に記載の管理システムによれば、差分情報と、表示画像と、差分情報又は/及び表示画像を提供することを可能にする認証情報とを相互に紐づける紐づけ手段と、端末装置から認証情報を取得したことを条件として、認証情報に紐づけられた差分情報又は/及び表示画像を端末装置に提供する提供手段と、を備え、端末側表示手段が、提供手段から提供された差分情報又は/及び表示画像を表示するので、差分情報及び表示画像を端末装置に対して提供する際のセキュリティ性を高めることができ、管理システムの使用性を高めることができる。
【符号の説明】
【0174】
1 管理システム
2 ネットワーク
10 管理装置
11 管理側通信部
12 管理側制御部
12a 取得部
12b 算出部
12c 紐づけ部
12d 提供部
13 管理側記憶部
13a 表示画像DB
20 端末装置
21 端末側操作部
22 端末側通信部
23 端末側表示部
24 端末側電源部
25 端末側制御部
26 端末側記憶部
D 差分情報
DI 表示画像
M 計測データ
MI1 床材に関する管理対象画像
MI2 山留材に関する管理対象画像
MI3 施工対象領域の地盤に関する管理対象画像
MI4 柱材に関する管理対象画像
VS 仮想空間
図1
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図10