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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022149834
(43)【公開日】2022-10-07
(54)【発明の名称】車両搬送装置
(51)【国際特許分類】
   E04H 6/24 20060101AFI20220929BHJP
【FI】
E04H6/24 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021052156
(22)【出願日】2021-03-25
(71)【出願人】
【識別番号】000002967
【氏名又は名称】ダイハツ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107423
【弁理士】
【氏名又は名称】城村 邦彦
(74)【代理人】
【識別番号】100120949
【弁理士】
【氏名又は名称】熊野 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100129148
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 淳也
(72)【発明者】
【氏名】毛利 喜幸
(72)【発明者】
【氏名】飯田 隆弘
(57)【要約】
【課題】幅方向の寸法を変更することが可能な車両搬送装置を小型化し、簡素化する。
【解決手段】車両搬送装置は、車両Cの一部の車輪WH1を搭載するとともに、幅方向Wに伸縮可能に構成される本体2と、本体2の幅方向Wの一端部側及び他端部側に設けられる駆動輪24a,24bと、駆動輪24a,24bを回転駆動する駆動部25と、を備える。駆動輪24a,24bは、転舵角度を90°以上変更するように構成される。駆動輪24a,24bは、本体2の幅方向Wに沿って走行することで、本体2を伸縮させる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の一部の車輪を搭載するとともに、幅方向に伸縮可能に構成される本体と、
前記本体の前記幅方向の一端部側及び他端部側に設けられる駆動輪と、
前記駆動輪を回転駆動する駆動部と、を備え、
前記駆動輪は、転舵角度を90°以上変更するように構成されており、
前記駆動輪は、前記本体の前記幅方向に沿って走行することで、前記本体を伸縮させるように構成されることを特徴とする車両搬送装置。
【請求項2】
前記駆動輪は、前記本体の前記幅方向の前記一端部側に設けられる第一駆動輪と、前記本体の前記幅方向の前記他端部側に設けられる第二駆動輪とを含み、
前記本体は、前記第一駆動輪によってその位置が変更される第一の部分と、前記第二駆動輪によってその位置が変更される第二の部分と、を備え、
前記第一の部分及び前記第二の部分のうち、一方の部分の位置が変更される場合に、他方の部分の位置が変更されないように前記他方の部分を固定する固定装置を備える請求項1に記載の車両搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両を自動で搬送する車両搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
工場で製造された自動車を船舶で輸送する場合において、工場からコンテナヤード(ストックヤード)までの自動車の搬送作業やコンテナヤードから船舶内への自動車の積み込み作業に車両搬送装置が使用されている。
【0003】
例えば特許文献1には、船舶内への車両の積み込みに用いられる車両搬送装置(台車ロボット)として、車両を下から支持するための本体部と、本体部を移動させる走行駆動装置とを備えるものが開示されている。
【0004】
車両搬送装置の本体部は、車両の左側の前後車輪を支持する長尺板状の第1本体部と、車両の右側の前後車輪を支持する長尺板状の第2本体部とを備える。走行駆動装置は、各本体部を横方向(車両の左右方向)に移動させるための横方向ローラと、各本体部を縦方向(車両の前後方向)に移動させるための縦方向ローラとを備える(同文献の段落0035~0038、0049~0052及び図3参照)。
【0005】
さらに、第1本体部と第2本体部との間には、伸縮可能な棒構造を有する伸縮構造やシリンダ及びスライド機構を含むシザーズ構造が設けられている(同文献の段落0032、図6及び図7参照)。これにより、車両搬送装置は、第1本体部と第2本体部との間隔(車両搬送装置の幅方法の寸法)を変更することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2018-203471号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の車両搬送装置は、車両における前輪及び後輪の全ての車輪を本体部によって支持することから、構造が大型化していた。また、車両搬送装置の走行駆動装置は、本体部を横方向に移動させるための横方向ローラと、本体部を縦方向に移動させる縦方向ローラとを個別に有することから、車両搬送装置の構造が複雑なものとなっていた。
【0008】
そこで、本発明は、幅方向の寸法を変更することが可能な車両搬送装置を小型化し、簡素化することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は上記の課題を解決するためのものであり、車両の一部の車輪を搭載するとともに、幅方向に伸縮可能に構成される本体と、前記本体の前記幅方向の一端部側及び他端部側に設けられる駆動輪と、前記駆動輪を回転駆動する駆動部と、を備え、前記駆動輪は、転舵角度を90°以上変更するように構成されており、前記駆動輪は、前記本体の前記幅方向に沿って走行することで、前記本体を伸縮させるように構成されることを特徴とする。
【0010】
かかる構成によれば、車両の一部の車輪を搭載するように本体部を構成することで、車両の全ての車輪を搭載する場合と比較して、本体をより小型化することが可能となる。さらに、駆動輪の転舵角を90°以上変更可能とし、伸縮可能な本体の幅方向に沿って駆動輪を走行させ、本体をこの駆動輪によって幅方向に沿って引張り、又は押すことで、伸縮本体を幅方向に拡張又は縮小させることが可能となる。したがって、本発明では、従来の車両搬送装置のように横方向ローラと縦方向ローラとを個別に備えることなく、簡素な構造で車両搬送装置の幅を変更することができる。
【0011】
上記構成の車両搬送装置において、前記駆動輪は、前記本体の前記幅方向の前記一端部側に設けられる第一駆動輪と、前記本体の前記幅方向の前記他端部側に設けられる第二駆動輪とを含み、前記本体は、前記第一駆動輪によってその位置が変更される第一の部分と、前記第二駆動輪によってその位置が変更される第二の部分と、を備え、前記第一の部分及び前記第二の部分のうち、一方の部分の位置が変更される場合に、他方の部分の位置が変更されないように前記他方の部分を固定する固定装置を備えてもよい。
【0012】
上記のように、第一の部分及び第二の部分の一方を移動させる場合に、他方を移動しないように固定装置によって固定することで、車両搬送装置の幅の変更を安定して正確に行うことができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、幅方向の寸法を変更することが可能な車両搬送装置を小型化し、簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】工場からコンテナヤードまで車両を車両搬送装置で搬送する自動搬送システムを示す平面図である。
図2】車両を搭載した際の車両搬送装置の側面図である。
図3】車両搬送装置の斜視図である。
図4】車両搬送装置の斜視図である。
図5】車両搬送装置の正面図である。
図6】車両搬送装置の平面図である。
図7】車両搬送装置の側面図である。
図8】車両搬送装置の一部を示す断面図である。
図9図6のIX-IX矢視線に係る断面図である。
図10】車両搬送装置の幅を変更する方法を示すフローチャートである。
図11】車両搬送装置の幅を変更する方法の一工程を示す平面図である。
図12】車両搬送装置の幅を変更する方法の一工程を示す断面図である。
図13】車両搬送装置の幅を変更する方法の一工程を示す正面図である。
図14】車両搬送装置の幅を変更する方法の一工程を示す平面図である。
図15】車両搬送装置の幅を変更する方法の一工程を示す断面図である。
図16】車両搬送装置の幅を変更する方法の一工程を示す平面図である。
図17】車両搬送装置の幅を変更する方法の一工程を示す断面図である。
図18】車両搬送装置の幅を変更する方法の一工程を示す平面図である。
図19】車両搬送装置の幅を変更する方法の一工程を示す断面図である。
図20】車両搬送装置の幅を変更する方法の一工程を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
【0016】
図1は、車両搬送装置1により、車両Cを工場Fから車両待機場(コンテナヤードY)に搬送する自動搬送システムを概念的に示す。車両搬送装置1は、システム制御部Sからの無線指令(点線矢印)に従って、工場FとコンテナヤードYとの間を往復する。
【0017】
車両搬送装置1は、車両Cを搭載した状態で走行する第一走行モードと、車両Cを搭載せずに走行する第二走行モードとに走行モードを切り替えることができる。以下、第一走行モードをトーイングモードといい、第二走行モードをモータサイクルモードという。
【0018】
図2図7は、トーイングモードの車両搬送装置1を示す。図2に示すように、車両搬送装置1は、車両C(例えば前輪駆動車)の前輪WH1及び後輪WH2のうち、一部の車輪、例えば前輪WH1を搭載した状態で、車両Cの前後方向に沿って当該車両Cを搬送することができる。車両搬送装置1に車両Cを搭載する場合には、まず、工場F(図1参照)で、車両Cの前部を図示しないリフト手段で上昇させ、この状態で、車両Cの下方に車両搬送装置1を潜り込ませる。そして、リフト手段で車両Cの前部を降下させ、左右の前輪WH1を車両搬送装置1の上に搭載する。
【0019】
車両Cの前輪WH1(駆動輪)が搭載されると、車両搬送装置1は、後輪WH2(従動輪)を接地した状態で、トーイングモードで走行し、車両Cを工場FからコンテナヤードYまで搬送する。
【0020】
具体的には、システム制御部Sからの指令が、車両搬送装置1に伝達される。車両搬送装置1は、この指令に従って車両Cを所定の経路R1に沿って搬送する。そして、車両搬送装置1で搬送された車両Cが、コンテナヤードY内の所定位置に配される。
【0021】
その後、コンテナヤードYに設けられたリフト手段で車両Cの前部を上昇させ、この状態で車両搬送装置1を前方に走行させて車両Cの下方から退避させる。次に、リフト手段で車両Cの前部を降下させ、前輪WH1を接地させる。その後、車両搬送装置1は、モータサイクルモードで走行し、所定の経路R2,R3を辿って工場Fまで移動する。
【0022】
車両搬送装置1は、図2図7に示すように、車両Cの前輪WH1が搭載される本体2と、本体2の幅方向W(本体2に搭載された車両Cの車幅方向)の一端部側及び他端部側に設けられた第一駆動輪ユニット3a及び第二駆動輪ユニット3bと、を有する。
【0023】
本体2には、車両Cの前輪WH1の転がりを防止する車輪止め4(図2及び図3参照)、駆動輪ユニット3a,3bに電力を供給するバッテリ5a,5b、システム制御部Sに対して情報の送受信を行うアンテナ(図示省略)、駆動輪ユニット3a,3bを制御する制御部(図示省略)、及び車両Cの寸法を測定するためのセンサ6a,6b等が搭載されている。
【0024】
上記の構造の他、本体2は、幅方向Wの寸法(以下、単に「幅」という)を変更するように、伸縮可能な構造、例えばテレスコピック構造を有する。本体2は、第一駆動輪ユニット3aに支持される第一の部分7と、第二駆動輪ユニット3bに支持される第二の部分8と、第一の部分7及び第二の部分8を幅方向Wに移動可能に支持する支持本体部9a,9bと、を備える。
【0025】
第一の部分7及び第二の部分8は、基部10と、基部10から幅方向Wに突出するとともに支持本体部9a,9bと係合する可動部11,12と、基部10の一部から上方に突出する支柱13とを有する。基部10、可動部11,12及び支柱13は、四角筒状に構成されるが、この形状に限定されない。
【0026】
第一の部分7及び第二の部分8に係る可動部11,12は、それぞれ二本の可動部を含むが、可動部11,12の数は本実施形態に限定されない。以下、第一の部分7及び第二の部分8に係る各二本の可動部11,12のうち、一方を第一可動部11といい、他方を第二可動部12という。
【0027】
図3に示すように、第一の部分7及び第二の部分8に係る各可動部11,12の上部には、車輪止め4を支持する第一支持板14が架け渡されている。第一支持板14は、第一の部分7及び第二の部分8の各可動部11,12に固定されている。この構成により、第一の部分7及び第二の部分8が移動する場合には、車輪止め4は、これらの部分とともに移動することができる。図4に示すように、各可動部11,12の間であって、第一支持板14(図示省略)の下方位置には、第二支持板15を介してバッテリ5a,5bが支持されている。
【0028】
第一の部分7及び第二の部分8に係る支柱13は、それぞれ二本の支柱13を含むが、支柱13の数は本実施形態に限定されない。図3図5に示すように、各支柱13は、各駆動輪ユニット3a,3bに支持されている。
【0029】
図3図4及び図6に示すように、支持本体部9a,9bは、第一の部分7の第一可動部11と第二の部分8の第一可動部11とをスライド可能に連結する第一支持本体部9aと、第一の部分7の第二可動部12と第二の部分8の第二可動部12とをスライド可能に連結する第二支持本体部9bと、を含む。
【0030】
各支持本体部9a,9bは、例えば四角筒状に構成されるが、この形状に限定されない。第一支持本体部9aは、その一部が第一の部分7に係る第一可動部11の内部に挿入されており、他の一部が第二の部分8に係る第一可動部11の内部に挿入されている。第二支持本体部9bは、その一部が第一の部分7に係る第二可動部12の内部に挿入されており、他の一部が第二の部分8に係る第二可動部12の内部に挿入されている。
【0031】
図3図4及び図6に示すように、第一支持本体部9aと第二支持本体部9bは、連結板16によって連結されている。図6に示すように、第一の部分7及び第二の部分8の各可動部11,12は、この連結板16が挿入される開口部17を有する。連結板16の一部は、この開口部17を介して各可動部11,12の内部に位置する各支持本体部9a,9bに固定されている。
【0032】
連結板16の上面には、第一の部分7及び第二の部分8を各支持本体部9a,9bに固定する固定装置18a~18dが設けられている。固定装置18a~18dは、第一の部分7の第一可動部11を第一支持本体部9aに固定する第一固定装置18aと、第二の部分8の第一可動部11を第一支持本体部9aに固定する第二固定装置18bと、第一の部分7の第二可動部12を第二支持本体部9bに固定する第三固定装置18cと、第二の部分8の第二可動部12を第二支持本体部9bに固定する第四固定装置18dと、を含む。
【0033】
各固定装置18a~18dは、例えばシリンダ装置等により構成される。各固定装置18a~18dは、各可動部11,12を各支持本体部9a,9bに固定する固定部材として、進退可能なピストン19を有する。第一の部分7及び第二の部分8の各可動部11,12は、各固定装置18a~18dのピストン19が挿入される固定用の孔20a,20bを有する。各支持本体部9a,9bは、各固定装置18a~18dのピストン19が挿入される固定用の孔20cを有する。
【0034】
図6及び図8に示すように、可動部11,12における固定用の孔20a,20bは、複数の孔を含む。本実施形態では、各可動部11,12に二つの孔20a,20bが形成された例を示すが、孔の数は、3つ以上であってもよい。以下、二つの孔20a,20bの一方を第一の孔20aといい、他方を第二の孔20bという。
【0035】
図8は、第一の部分7及び第二の部分8の第一可動部11に係る第一の孔20aと、第一支持本体部9aの孔20cとに第一固定装置18a及び第二固定装置18bのピストン19が挿通された状態を例示する。図示は省略するが、この状態では、第一の部分7及び第二の部分8の各第二可動部12に係る第一の孔20aと、第二支持本体部9bの孔20cとに第三固定装置18c及び第四固定装置18dのピストン19が挿入されている。
【0036】
第一の孔20aは、第二の孔20bよりも基部10側に位置する。この構成から、第二の孔20bにピストン19が挿通される場合には、第一の孔20aにピストン19が挿通されている場合と比較して、本体2の幅寸法が相対的に大きくなる。すなわち、第一の孔20aには、車両搬送装置1の幅を縮小した場合に、ピストン19が挿通される。第二の孔20bには、車両搬送装置1の幅を拡張した場合に、ピストン19が挿通される。
【0037】
図6に示すように、バッテリ5a,5bは、第一の部分7に設けられる第二支持板15に支持される第一バッテリ5aと、第二の部分8に設けられる第二支持板15に支持される第二バッテリ5bとを含む。第一バッテリ5aと第二バッテリ5bは、配線22によって相互に接続されている。この構成により、第一バッテリ5aは、第一の部分7とともに移動可能に構成される。また、第二バッテリ5bは、第二の部分8とともに移動可能に構成される。
【0038】
図6に示すように、配線22は、連結板16の上面に設けられたホルダ21によって支持されている。配線22は、例えば12V、24V等の電圧に応じて複数の配線を含んでもよい。各配線22は、本体2の幅の変更に対応するように、ホルダ21と各バッテリ5a,5bとの間に弛みSLを有している。図9に示すように、ホルダ21は、配線22の他、ブレーキチューブ23を保持することができる。
【0039】
センサ6a,6bは、レーザセンサその他の各種センサ、又はカメラ等により構成される。センサ6a,6bは、車両Cの車幅を測定する第一センサ6aと、車両Cのトレッド幅を測定する第二センサ6bとを含む。第一センサ6aは、例えば車両Cのフェンダの位置を検出するための複数(図例では二個)のセンサを含む。第二センサ6bは、車両Cの車輪(例えば前輪WH1)の位置を検出するための複数(図例では二個)のセンサを含む。
【0040】
図3図7に示すように、駆動輪ユニット3a,3bは、複数の駆動輪24a,24bと、各駆動輪24a,24bを回転駆動する駆動部としての走行用モータ25と、各駆動輪24a,24bの向きを操作する転舵装置26a,26bと、転舵装置26a,26bを収容するケーシング27と、を主に備える。
【0041】
複数の駆動輪24a,24bは、本体2の幅方向Wの一端部側に設けられる第一駆動輪24aと、本体2の幅方向Wの他端部側に設けられる第二駆動輪24bと、を含む。本実施形態では、各駆動輪24a,24bは、それぞれ二輪により構成されるが、駆動輪の数は、本実施形態に限定されない。各駆動輪24a,24bは、金属ホイールとその外周に固定されたタイヤとを有する。タイヤとしては、例えば、ソリッドタイヤや空気入りタイヤを使用できる。
【0042】
なお、図4図7では、ケーシング27の一部や、本体2に搭載される部品(車輪止め4等)を省略している。また、図3図4図6及び図7では、走行用モータ25等を省略している。また、図7では、本体2を省略している。
【0043】
走行用モータ25は、図5に示すように、各駆動輪24a,24bの内周に配されたインホイールモータで構成される。走行用モータ25の出力軸25aは、各駆動輪24a,24bの軸心(金属ホイール)に固定される。図示例では、走行用モータ25の出力軸25aの先端が、軸受28を介してブラケット29に回転自在に取り付けられる。走行用モータ25は、本体2に搭載されたバッテリ5a,5b及び制御部に接続され、制御部からの指令に基づいて回転駆動される。
【0044】
転舵装置26a,26bは、車両搬送装置1の各走行モードにおいて、各駆動輪24a,24bの向きを変更することができる。
【0045】
本実施形態では、トーイングモードにおいて、転舵装置26a,26bは、本体2の一端部側に位置する2つの第一駆動輪24aを、進行方向DTに沿って前後に並ぶように配置する。同様に、トーイングモードにおいて、転舵装置26a,26bは、本体2の他端部側に位置する2つの第二駆動輪24bを、進行方向DTに沿って前後に並ぶように配置する。
【0046】
本実施形態では、モータサイクルモードにおいて、第一駆動輪24aが進行方向DT前側に位置し、第二駆動輪24bが進行方向DT後側に位置する場合を例示する。より具体的には、転舵装置26a,26bは、モータサイクルモードにおいて、二つの第一駆動輪24aが左右に並ぶように、その向きを設定する。同様に、転舵装置26a,26bは、二つの第二駆動輪24bが左右に並ぶように、その向きを設定する。この構成により、モータサイクルモードにおいて、車両搬送装置1は、幅方向Wに沿って走行することが可能となる。
【0047】
転舵装置26a,26bは、第一駆動輪24aを操作する第一転舵装置26aと、第二駆動輪24bを操作する第二転舵装置26bとを含む。第一転舵装置26aは、一つのモータ(以下「第一転舵用モータ」という)30aによって二つの第一駆動輪24aの操作を行う。同様に、第二転舵装置26bは、一つのモータ(以下「第二転舵用モータ」という)30bによって二つの第二駆動輪24bの操作を行う。
【0048】
各転舵用モータ30a,30bは、本体2に搭載されたバッテリ5a,5b及び制御部に接続され、制御部からの指令に基づいて回転駆動される。各転舵用モータ30a,30bは、例えばサーボモータにより構成され、そのフィードバック制御によって各駆動輪24a,24bの切れ角を制御する。
【0049】
各転舵装置26a,26bは、各転舵用モータ30a,30bの他、各転舵用モータ30a,30bの出力軸30cに係合する中間軸31a,31bと、各駆動輪24a,24bに設けられる転舵軸32a,32bと、中間軸31a,31bと転舵軸32a,32bとに巻き掛けられるベルト33a,33bと、を備える。
【0050】
各転舵用モータ30a,30bは、その出力軸30cが水平方向に向くように配置されている。
【0051】
中間軸31a,31bは、上下方向に向くように配置されている。中間軸31aは、第一転舵用モータ30aに係合する第一中間軸31aと、第二転舵用モータ30bに係合する第二中間軸31bとを含む。各中間軸31a,31bの上部には、傘歯車やウォームギヤ等(図示省略)を介して、各転舵用モータ30a,30b出力軸30cの回転駆動力が伝達される。
【0052】
各中間軸31a,31bの下部には、駆動部材としての複数の駆動プーリ34a,34bが同軸上に設けられている。駆動プーリ34a,34bは、第一中間軸31aの下部に設けられる二つの第一駆動プーリ34aと、第二中間軸31bの下部に設けられる二つの第二駆動プーリ34bとを含む。各駆動プーリ34a,34bは、各ベルト33a,33bに係合する複数の歯(図示省略)を有する。
【0053】
転舵軸32a,32bは、第一駆動輪24aに設けられる第一転舵軸32aと、第二駆動輪24bに設けられる第二転舵軸32bとを含む。
【0054】
各転舵軸32a,32bは、上下方向に沿って、駆動輪24a,24bの真上に配される。詳しくは、転舵軸32a,32bの軸心が、駆動輪24a,24bの幅方向範囲内(好ましくは、幅方向中央)で、駆動輪24a,24bの軸心と交差する。各転舵軸32a,32bには、ブラケット29を介して、各走行用モータ25の本体(ステータ)25bが固定される(図5参照)。各転舵軸32a,32bは、ケーシング27に、軸受(図示省略)を介して回転自在に取り付けられる(すなわち、360°回転可能とされる)。
【0055】
各転舵軸32a,32bは、その上部に、ベルト33a,33bが巻き掛けられる従動プーリ35a,35b(従動部材)を備える。従動プーリ35a,35bは、第一転舵軸32aに設けられる第一従動プーリ35aと、第二転舵軸32bに設けられる第二従動プーリ35bとを含む。
【0056】
ベルト33a,33bは、第一駆動プーリ34aと第一従動プーリ35aとに巻き掛けられる第一ベルト33aと、第二駆動プーリ34bと第二従動プーリ35bとに巻き掛けられる第二ベルト33bとを含む。
【0057】
上記の構成により、転舵装置26a,26bは、各走行モードにおいて、車両搬送装置1の直進走行又は旋回走行させるために、各駆動輪24a,24bを操舵することができる。また、転舵装置26a,26bは、トーイングモードとモータサイクルモードの切り替えを行う場合に、各駆動輪24a,24bの転舵軸32a,32bをその軸心回りに90°の転舵角度で回転させることで、各駆動輪24a,24bの向きを変更することができる。
【0058】
図10は、車両搬送装置1の幅を変更する方法を示すフローチャートである。図10に示すように、車両搬送装置1は、工場で製造された車両Cを搭載すべく、搬送対象となる車両Cへと移動する(S1)。
【0059】
車両搬送装置1は、車両Cに接近すると、この車両Cの寸法を測定する(S2)。具体的には、車両搬送装置1は、第一センサ6aによって車両Cのフェンダの位置を検出することで、対象車両Cの車幅を測定する。また、車両搬送装置1は、第二センサ6bによって対象車両Cの車輪(前輪WH1)の位置を検出することで、そのトレッド幅を測定する。
【0060】
車両搬送装置1の制御部は、測定された車幅及びトレッド幅に基づいて、その時点における車両搬送装置1の幅の適否を判定する(S3)。車両搬送装置1の幅が車両Cの寸法に適合する場合(S3においてYES)、制御部は、車両搬送装置1を車両Cの下方位置まで移動させ(S5)、その後、車両Cの前輪WH1を本体2に搭載させ、次の指令を受信するまで車両搬送装置1を待機させる(S6)。
【0061】
車両搬送装置1の幅が車両Cの寸法に適合していない場合(S3においてNOの場合)、制御部は、車両搬送装置1の幅を変更するための制御を実行する(S4)。以下、車両搬送装置1の幅を変更する工程について、図11図20を参照しながら説明する。
【0062】
図11図20では、車両搬送装置1を、小さな幅(以下「第一の幅」という)W1(図11参照)から大きな幅(以下「第二の幅」という)W2(図20参照)へと拡張する場合について例示する。以下、車両搬送装置1が第一の幅W1を有する場合における第一の部分7及び第二の部分8の位置を第一の位置という。また、車両搬送装置1が第二の幅W2を有する場合における第一の部分7及び第二の部分8の位置を第二の位置という。
【0063】
車両搬送装置1は、まず、第一の位置にある第二の部分8を第二の位置へと移動させる。具体的には、図12に示すように、第二固定装置18bは、第二の部分8における第一可動部11の固定を解除する。すなわち、第二固定装置18bは、第一可動部11の第一の孔20a及び第一支持本体部9aの孔20cに挿通させていたピストン19を後退させる。これにより、ピストン19は、これらの孔20a,20cから抜け出し、第一可動部11が移動可能な状態となる。
【0064】
同様に、図示は省略するが、第四固定装置18dは、第二の部分8の第二可動部12における第一の孔20a及び第二支持本体部9bの孔20cに挿通させていたピストン19を後退させる。これにより、第二の部分8の第二可動部12が移動可能な状態となる。
【0065】
一方、第一固定装置18aは、第一の部分7に係る第一可動部11の固定を維持する。すなわち、第一固定装置18aのピストン19は、第一の部分7に係る第一可動部11の孔20a及び第一支持本体部9aの孔20cに挿通されたままの状態である。同様に、第三固定装置18cは、第一の部分7に係る第二可動部12の固定を維持する。これにより、第二の部分8が幅方向Wに移動可能となり、第一の部分7が移動不能となる。このように、第一の部分7及び第二の部分8のうち、一方の部分を移動させる場合に、他方の部分を移動不能に固定することで、一方の部分を安定して正確に移動させることができる。
【0066】
図11及び図13に示すように、車両搬送装置1は、第二駆動輪ユニット3bの第二駆動輪24bの姿勢をトーイングモードからモータサイクルモードへと変更する。すなわち、第二転舵装置26bは、図11において二点鎖線で示す第二駆動輪24bを、第二転舵軸32bまわりに90°回動させ、実線に示す姿勢に変更する。この場合において、車両搬送装置1は、第一駆動輪24aの姿勢を変更することなく、トーイングモードに係る姿勢を維持する。
【0067】
その後、車両搬送装置1は、第二駆動輪24bを本体2の幅方向Wに沿って、第一駆動輪24aから離れるように走行させる。これにより、第二の部分8は、第一の部分7から離れるように移動する。この場合において、第一駆動輪24aは、幅方向Wに直交する方向に向いているため、第一の部分7が幅方向Wに移動しないように、この第一の部分7を支持する。
【0068】
図14に示すように、第二の部分8の第一可動部11は、第一支持本体部9aの長手方向に沿って第一の部分7の第一可動部11から離れるようにスライドする。また、第二の部分8の第二可動部12は、第二支持本体部9bの長手方向に沿って第一の部分7の第二可動部12から離れるようにスライドする。
【0069】
その後、車両搬送装置1は、第二の部分8を移動させている第二駆動輪24bを所定位置で停止させる。この場合において、図15に示すように、第二の部分8における第一可動部11の第二の孔20bが第一支持本体部9aの孔20cと一致する。同様に、第二の部分8における第二可動部12の第二の孔20bが、第二支持本体部9bの孔20cと一致する(図示省略)。
【0070】
その後、第二固定装置18b及び第四固定装置18dは、退避させていたピストン19を前進させる。この場合において、図16及び図17に示すように、ピストン19は、第二の部分8の各可動部11,12における第二の孔20bと各支持本体部9a,9bの孔20cとに挿通される。
【0071】
以上により、第二の部分8は、第一の位置から第二の位置まで移動し、この第二の位置で固定されることとなる。なお、第二バッテリ5bが第二の部分8とともに第二の位置まで移動した場合であっても、この第二バッテリ5bに接続される配線22は、弛みSLを有しているため、この配線22に過度の張力が作用することが好適に防止される。この効果は、後述する第一の部分7及び第一バッテリ5aの移動においても同じである。
【0072】
その後、車両搬送装置1は、図16に示すように、第二転舵装置26bによって第二転舵軸32bを操作し、第二駆動輪24bの姿勢をモータサイクルモードからトーイングモードへと変更する。また、車両搬送装置1は、図16に示すように、第一の部分7を移動させるために、第一転舵装置26aによって、第一駆動輪24aの姿勢をトーイングモードからモータサイクルモードへと変更する。すなわち、第一転舵装置26aは、トーイングモードにある第一駆動輪24aを第一転舵軸32aまわりに90°回動させる。
【0073】
次に、車両搬送装置1は、第一の位置にある第一の部分7を第二の位置へ移動させるために、第一の部分7における各可動部11,12の固定を解除する。
【0074】
すなわち、図17に示すように、第一固定装置18aは、第一の部分7における第一可動部11の第一の孔20a及び第一支持本体部9aの孔20cに挿通させていたピストン19を後退させる。これにより、ピストン19はこれらの孔20a,20cから抜け出し、第一の部分7の第一可動部11は、第一支持本体部9aの長手方向に沿って移動可能な状態となる。
【0075】
同様に、第三固定装置18cは、第一の部分7の第二可動部12における第一の孔20a及び第二支持本体部9bの孔20cに挿通させていたピストン19を後退させる(図示省略)。これにより、第一の部分7の第二可動部12は、第二支持本体部9bの長手方向に沿って移動可能な状態となる。
【0076】
その後、図18に示すように、車両搬送装置1は、第一駆動輪24aを本体2の幅方向Wに沿って、第二駆動輪24bから離れるように走行させる。これにより、第一の位置にある第一の部分7は、第二の部分8から離れるように第二の位置に向かって移動する。
【0077】
図18に示すように、第一の部分7の第一可動部11は、第一支持本体部9aの長手方向に沿って第二の部分8の第一可動部11から離れるようにスライドする。また、第一の部分7の第二可動部12は、第二支持本体部9bの長手方向に沿って第二の部分8の第二可動部12から離れるようにスライドする。
【0078】
車両搬送装置1は、第一の部分7を移動させている第一駆動輪24aを所定位置で停止させる。この場合において、図19に示すように、第一の部分7における第一可動部11の第二の孔20bが第一支持本体部9aの孔20cと一致する。同様に、第一の部分7における第二可動部12の第二の孔20bが第二支持本体部9bの孔20cと一致する(図示省略)。
【0079】
その後、図19に示すように、第一固定装置18aは、退避させていたピストン19を前進させ、第一の部分7の第一可動部11における第二の孔20bと第一支持本体部9aの孔20cとに挿通させる。同様に、第三固定装置18cは、退避させていたピストン19を第一の部分7の第二可動部12における第二の孔20bと第二支持本体部9bの孔20cとに挿通させる。これにより、第一の部分7の各可動部11,12は、各支持本体部9a,9bに固定される。
【0080】
以上により、第一の部分7は、第一の位置から第二の位置まで移動し、この第二の位置で固定されることとなる。
【0081】
その後、図20に示すように、車両搬送装置1は、第一駆動輪24aの姿勢をモータサイクルモードからトーイングモードへと変更する。以上により、車両搬送装置1は、第一の幅W1から第二の幅W2へと変更され、車両Cの前輪WH1を搭載可能な状態となる。
【0082】
幅の変更が終了すると、車両搬送装置1は、トーイングモードで走行し、リフト手段によって支持されている車両Cの前部の下側に移動する(図10のS5)。その後、車両搬送装置1は、車両Cの前輪WH1を搭載して待機する(図10のS6)。車両搬送装置1は、車両CをコンテナヤードYに搬送するための制御信号を受信すると、トーイングモードで走行し、車両CをコンテナヤードYまで搬送する。
【0083】
車両搬送装置1を第二の幅W2から第一の幅W1に変更する場合は、例えば第二駆動輪24bをトーイングモードからモータサイクルモードに変更し、第一駆動輪24aに近づくように幅方向Wに沿って走行させ、固定が解除された第二の部分8を第二の位置から第一の位置まで移動させる。車両搬送装置1は、第一の位置に移動した第二の部分8を第二固定装置18b及び第四固定装置18dによって固定した後、同じように、第一駆動輪24aをモータサイクルモードで幅方向Wに沿って走行させ、固定が解除された第一の部分7を第二の位置から第一の位置まで移動させる。その後、車両搬送装置1は、第一の位置に移動した第一の部分7を第一固定装置18a及び第三固定装置18cによって固定する。
【0084】
以上説明した本実施形態に係る車両搬送装置1によれば、車両Cの一部の車輪(前輪WH1)を搭載するように本体2を構成することで、車両Cの全ての車輪WH1,WH2を搭載する場合と比較して、本体2をより小型化することが可能となる。
【0085】
さらに、各駆動輪24a,24bの転舵角を90°以上変更可能とし、伸縮可能な本体2の幅方向Wに沿って各駆動輪24a,24bを走行させ、本体2を各駆動輪24a,24bによって幅方向Wに沿って引張り、又は押すことで、本体2の幅を変更することが可能となる。したがって、車幅の異なる複数種の車両Cを車両搬送装置1により搬送することが可能となる。これにより、ストックヤードYに駐車される車両Cの間隔を可及的に小さくし、駐車スペースを有効に利用することが可能となる。
【0086】
上記の構成により、車両搬送装置1は、従来の車両搬送装置のように、横方向ローラと縦方向ローラとを個別に備えることなく、また、本体2を伸縮させるために駆動装置を別途備えることもなく、簡素な構造で本体2の幅を変更することができる。
【0087】
また、第一バッテリ5aと第二バッテリ5bを、第一の部分7と第二の部分8に分配することで、車両搬送装置1の重量のバランスを好適に確保することが可能となる。
【0088】
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、また、上記した作用効果に限定されるものでもない。本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0089】
上記の実施形態では、本体2の第一の部分7及び第二の部分8の双方を移動させることにより、車両搬送装置1の幅を変更する例を示したが、本発明はこの実施態様に限定されない。例えば、第一の部分7、第二の部分8の一方のみを移動させて車両搬送装置1の幅を変更し、この車両搬送装置1に車両Cを搭載してもよい。
【0090】
また、車両搬送装置1は、例えば第一の部分7、第二の部分8のうち、一方の部分をスライドできないように支持本体部9a,9bに一体的に固定し、他方の部分のみを支持本体部9a,9bに対して移動可能に連結した構成を採用できる。
【符号の説明】
【0091】
1 車両搬送装置
2 本体
7 第一の部分
8 第二の部分
18a 第一固定装置
18b 第二固定装置
18c 第三固定装置
18d 第四固定装置
24a 第一駆動輪
24b 第二駆動輪
25 走行用モータ(駆動部)
C 車両
W 幅方向
WH1 車両の前輪
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
図17
図18
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