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特開2022-150029情報提示システム、情報提示方法、及び情報提示プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022150029
(43)【公開日】2022-10-07
(54)【発明の名称】情報提示システム、情報提示方法、及び情報提示プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20220929BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021052429
(22)【出願日】2021-03-25
(71)【出願人】
【識別番号】500175565
【氏名又は名称】株式会社ぐるなび
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100181869
【弁理士】
【氏名又は名称】大久保 雄一
(72)【発明者】
【氏名】杉原 章郎
(72)【発明者】
【氏名】小島 朋実
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC12
(57)【要約】
【課題】店舗の集客力を向上させることが可能な情報提示システム、情報提示方法、及び情報提示プログラムを提供すること。
【解決手段】本発明に係る情報提示システムは、第1店舗に対する利用者の行動情報を取得する取得処理部と、前記取得処理部により取得される前記第1店舗に対する前記利用者の行動情報に基づいて第2店舗を抽出する抽出処理部と、前記抽出処理部により抽出される前記第2店舗に関する店舗情報を前記利用者に提示する提示処理部と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1店舗に対する利用者の行動情報を取得する取得処理部と、
前記取得処理部により取得される前記第1店舗に対する前記利用者の行動情報に基づいて第2店舗を抽出する抽出処理部と、
前記抽出処理部により抽出される前記第2店舗に関する店舗情報を前記利用者に提示する提示処理部と、
を備える情報提示システム。
【請求項2】
前記取得処理部は、前記利用者が前記第1店舗に来店した行動履歴を取得し、
前記抽出処理部は、前記第1店舗の属性に基づいて前記第2店舗を抽出する、
請求項1に記載の情報提示システム。
【請求項3】
前記抽出処理部は、前記第1店舗の客層、取扱商品の種別、及び取扱商品の価格帯の少なくいずれかに基づいて前記第2店舗を抽出する、
請求項2に記載の情報提示システム。
【請求項4】
前記取得処理部は、前記利用者が前記第1店舗に来店した行動履歴を取得し、
前記抽出処理部は、前記第1店舗の位置情報に基づいて前記第2店舗を抽出する、
請求項1~3のいずれかに記載の情報提示システム。
【請求項5】
前記取得処理部は、前記利用者が前記第1店舗に来店した行動履歴を取得し、
前記抽出処理部は、前記第1店舗の来店時刻に基づいて前記第2店舗を抽出する、
請求項1~4のいずれかに記載の情報提示システム。
【請求項6】
前記取得処理部は、前記利用者が前記第1店舗を退店した行動履歴を取得し、
前記抽出処理部は、前記第1店舗の退店時刻に基づいて前記第2店舗を抽出する、
請求項1~4のいずれかに記載の情報提示システム。
【請求項7】
前記抽出処理部は、前記利用者が前記第1店舗で購入した商品の商品情報に基づいて前記第2店舗を抽出する、
請求項1~6のいずれかに記載の情報提示システム。
【請求項8】
前記第1店舗における前記利用者の行動情報に基づいて前記利用者の属性を特定する特定処理部をさらに備え、
前記抽出処理部は、前記利用者の属性に応じた前記第2店舗を抽出する、
請求項1~7のいずれかに記載の情報提示システム。
【請求項9】
前記提示処理部は、前記利用者が前記第1店舗を退店するタイミングで前記第2店舗に関する店舗情報を前記利用者に提示する、
請求項1~8のいずれかに記載の情報提示システム。
【請求項10】
前記提示処理部は、現在時刻が所定時間帯である場合に前記第2店舗に関する店舗情報を前記利用者に提示し、現在時刻が前記所定時間帯でない場合に前記第2店舗に関する店舗情報を前記利用者に提示しない、
請求項1~9のいずれかに記載の情報提示システム。
【請求項11】
前記第1店舗及び前記第2店舗は、所定の施設に含まれる、
請求項1~10のいずれかに記載の情報提示システム。
【請求項12】
一又は複数のプロセッサーが、
第1店舗に対する利用者の行動情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにより取得される前記第1店舗に対する前記利用者の行動情報に基づいて第2店舗を抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップにより抽出される前記第2店舗に関する店舗情報を前記利用者に提示する提示ステップと、
を実行する情報提示方法。
【請求項13】
第1店舗に対する利用者の行動情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにより取得される前記第1店舗に対する前記利用者の行動情報に基づいて第2店舗を抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップにより抽出される前記第2店舗に関する店舗情報を前記利用者に提示する提示ステップと、
を一又は複数のプロセッサーに実行させるための情報提示プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者に店舗に関する情報を提示することが可能な情報提示システム、情報提示方法、及び情報提示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の店舗を統括するサーバーが各店舗の顧客情報を分析して、サービス情報、宣伝情報などの分析結果を顧客に提示するシステムが知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-58958号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、例えば複数の店舗を含むショッピングモールなどの施設において、利用者を集客対象の店舗に誘導することができれば、当該店舗の売上拡大を図ることが可能となる。例えば、ショッピングモールの入り口に集客対象の店舗の店舗情報を掲示して不特定多数の利用者に通知するなどの方法が考えられる。しかし、集客対象の店舗の店舗情報を不特定多数の利用者に提示する方法では、各利用者に有益な情報を提示することが難しい。このため、利用者を確実に集客対象の店舗に誘導することが難しく、集客力を向上させることが困難である。
【0005】
本発明の目的は、店舗の集客力を向上させることが可能な情報提示システム、情報提示方法、及び情報提示プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る情報提示システムは、第1店舗に対する利用者の行動情報を取得する取得処理部と、前記取得処理部により取得される前記第1店舗に対する前記利用者の行動情報に基づいて第2店舗を抽出する抽出処理部と、前記抽出処理部により抽出される前記第2店舗に関する店舗情報を前記利用者に提示する提示処理部と、を備えるシステムである。
【0007】
本発明に係る情報提示方法は、一又は複数のプロセッサーが、第1店舗に対する利用者の行動情報を取得する取得ステップと、前記取得ステップにより取得される前記第1店舗に対する前記利用者の行動情報に基づいて第2店舗を抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップにより抽出される前記第2店舗に関する店舗情報を前記利用者に提示する提示ステップと、を実行する方法である。
【0008】
本発明に係る情報提示プログラムは、第1店舗に対する利用者の行動情報を取得する取得ステップと、前記取得ステップにより取得される前記第1店舗に対する前記利用者の行動情報に基づいて第2店舗を抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップにより抽出される前記第2店舗に関する店舗情報を前記利用者に提示する提示ステップと、を一又は複数のプロセッサーに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、店舗の集客力を向上させることが可能な情報提示システム、情報提示方法、及び情報提示プログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の実施形態に係る情報提示システムの全体構成を示す図である。
図2図2は、本発明の実施形態に係る情報提示システムが適用されるショッピングモールのフロアレイアウトの一例を示す図である。
図3図3は、本発明の実施形態に係る情報提示システムの構成を示すブロック図である。
図4図4は、本発明の実施形態に係る情報提示システムで使用される店舗情報の一例を示す図である。
図5図5は、本発明の実施形態に係る利用者端末及び表示端末に表示される店舗情報ページを示す図である。
図6図6は、本発明の実施形態に係る利用者端末及び表示端末に表示される店舗情報ページを示す図である。
図7図7は、本発明の実施形態に係る利用者端末及び表示端末に表示される店舗情報ページを示す図である。
図8図8は、本発明の実施形態に係る利用者端末及び表示端末に表示される店舗情報ページを示す図である。
図9図9は、本発明の実施形態に係る利用者端末及び表示端末に表示される店舗情報ページを示す図である。
図10図10は、本発明の実施形態に係る情報提示システムで実行される情報提示処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0012】
[情報提示システム1]
図1に示されるように、本発明の実施形態に係る情報提示システム1は、情報提示装置2と利用者端末3と店舗端末4と表示端末5とを含む。店舗端末4は、店舗ごとに配置される。ここで、前記店舗は、所定の施設に含まれる店舗、すなわち同一施設内に入居して営業を行う店舗(例えばテナント)である。前記施設は、ショッピングモール(ショッピングセンター)、商業施設、複合施設、娯楽施設、商業ビル、百貨店、デパートなど複数の店舗が入居する施設(グループ)である。また、前記施設は、経営母体が異なる複数の店舗が入居する施設であってもよい。また、前記施設は、住所又は敷地が同一である複数の店舗が入居する施設であってもよい。また、前記施設は、複数の店舗が同一地域に配置された商店街、飲食店街(商業地域)などであってもよい。なお、例えばショッピングモールが複数の独立した建物(北館、南館など)で構成される場合、当該ショッピングモールは一つ(同一)の施設である。前記施設に含まれる複数の店舗には、服飾店(婦人服店、紳士服店)、化粧品店、アクセサリー店、玩具店、飲食店、書店、食料品店、靴店、美容院、旅行代理店など業種の異なる店舗が含まれる。なお、飲食店は、提供する料理が他の飲食店と異なる場合もあるが、ここでは飲食物を提供する店舗は、同一の種別(「飲食店」)に属するものとする。すなわち、飲食店が取り扱う商品は飲食物である。本実施形態では、前記施設の一例として、複数の種別の店舗を含むショッピングモールSM1を挙げる。
【0013】
図2には、ショッピングモールSM1の1階のフロアレイアウトの一例を示している。図2に示すように、ショッピングモールSM1の1階には、6店の店舗R1~R6が配置されている。また、図示は省略するが、ショッピングモールSM1の2階には、4店の店舗R7~R10が配置されている。各店舗には店舗端末4が配置されている(図1参照)。なお、店舗端末4は、店舗の店内に設置されてもよいし、店舗の店外に設置されてもよい。店舗端末4は、店舗の来店客(顧客)、予約、売上(販売)などの各種情報を管理する情報処理装置である。
【0014】
利用者端末3は、ショッピングモールSM1を訪れる利用者が所持する情報処理装置である。利用者は、利用者端末3を利用して、ショッピングモールSM1内の店舗を検索及び予約したり、店舗において代金の決済をしたりすることができる。
【0015】
表示端末5は、各店舗内に配置されるディスプレイであり、特定情報(混雑情報、店舗情報、広告情報など)を表示させる。表示端末5は、デジタルサイネージ用ディスプレイであってもよい。なお、表示端末5と店舗端末4とは一体に構成されてもよい。
【0016】
情報提示装置2、利用者端末3、店舗端末4、及び表示端末5は、インターネット、LAN、WAN、又は公衆電話回線などの通信網N1を介して通信可能である。
【0017】
ショッピングモールSM1内には、ショッピングモールSM1内の利用者を被写体として撮像する一又は複数のカメラ51(図1参照)が設置されている。また各店舗の店内には、店舗内の利用者を被写体として撮像する一又は複数のカメラ52(図3参照)が設置されている。情報提示装置2は、カメラ51,52、店舗端末4、及び利用者端末3から取得する利用者の行動情報(後述)に基づいて、利用者端末3及び表示端末5の少なくともいずれかに店舗情報を出力する。
【0018】
情報提示システム1は、本発明の情報提示システムの一例である。本実施形態では、情報提示装置2単体が本発明に係る情報提示システムに相当するが、本発明に係る情報提示システムは、情報提示装置2、利用者端末3、店舗端末4、及び表示端末5のうち一又は複数の構成要素を含むものであってもよい。例えば、情報提示装置2、利用者端末3、店舗端末4、及び表示端末5の構成要素が協働して後述する各種の情報提示処理(図10参照)を分担して実行する場合には、その処理を実行する複数の構成要素を含むシステムを本発明に係る情報提示システムとして捉えることが可能である。例えば、情報提示装置2及び利用者端末3が本発明に係る情報提示システムを構成してもよい。
【0019】
[情報提示装置2]
図3に示されるように、情報提示装置2は、制御部21、記憶部22、操作表示部23、及び通信I/F24などを備えるサーバーである。なお、情報提示装置2は、1台のコンピュータに限らず、複数台のコンピュータが協働して動作するコンピュータシステムであってもよい。また、情報提示装置2で実行される各種の処理は、一又は複数のプロセッサーによって分散して実行されてもよい。
【0020】
通信I/F24は、情報提示装置2を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して利用者端末3、店舗端末4、表示端末5などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0021】
操作表示部23は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルのような操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0022】
記憶部22は、各種の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)などの不揮発性の記憶部である。具体的に、記憶部22には、店舗情報D1などのデータが記憶される。店舗情報D1には、ショッピングモールSM1内の各店舗に関する情報が含まれる。図4は店舗情報D1の一例を示す図である。また、記憶部22には、店舗ごとの詳細情報(顧客情報、販売情報、予約情報など)のデータが記憶されてもよい。なお、情報提示装置2が複数の施設(例えばショッピングモールSM1,SM2)を管理するシステムに導入される場合には、記憶部22には、施設ごとの店舗情報D1が記憶される。
【0023】
図4に示されるように、店舗情報D1には、店舗ごとに、対応する「店舗ID」、「店舗名」、「種別」、「価格帯」、「客層」などの情報が含まれる。前記店舗IDは、店舗の識別情報であり、前記店舗名は、店舗の名称である。前記種別は、店舗で提供される主なサービスの内容を識別可能な情報であり、取り扱う商品の種別に関する情報である。例えば、婦人服を販売する店舗R1,R5には、前記種別に「婦人服」が登録され、料理及び飲み物を提供する店舗R7~R10には、前記種別に「飲食店」が登録される。前記価格帯は、店舗の商品の販売価格帯を示す情報である。図4に示す符号M1~M10は、店舗R1~R10のそれぞれの価格帯を示している。
【0024】
前記客層は、店舗の主要な客層(購買者層)を示す情報である。例えば、店舗R1に来店する利用者、店舗R1の商品を購入する利用者として、20代の女性、30代の女性が多い場合、店舗R1の前記客層に「20代30代女性」が登録される。また例えば、店舗R7に来店する利用者として、ファミリーが多い場合、店舗R7の前記客層に「ファミリー」が登録される。店舗情報D1には、店舗の電話番号、ホームページ、予約ページなどのウェブページにアクセスするためのアクセス情報(URL)などの情報が含まれてもよい。
【0025】
なお、他の実施形態として、店舗情報D1の一部又は全部が、情報提示装置2から通信網N1を介してアクセス可能な他のサーバーに記憶されてもよい。この場合、情報提示装置2の制御部21は、前記他のサーバーから前記情報を取得して、後述の情報提示処理(図10参照)などの各処理を実行してもよい。
【0026】
また、記憶部22には、利用者端末3及び表示端末5に表示される情報提供サイトに含まれる店舗情報ページP1(図5図9参照)などの各種のウェブページを生成するためのデータなども記憶される。ショッピングモールSM1に訪れた利用者は、利用者端末3及び表示端末5に表示される店舗情報ページP1を参照することにより、お勧めの店舗の情報を取得することができる。
【0027】
また、記憶部22には、各店舗の混雑状況(混雑度)を示す混雑情報が記憶されてもよい。また、記憶部22には、利用者の会員情報(会員ID、年齢、性別、氏名など)、来店履歴、購入履歴などの利用者情報が記憶されてもよい。
【0028】
なお、本実施形態において、情報提示装置2の制御部21は、前記各種のウェブページを生成してそのウェブページの情報を利用者端末3及び表示端末5に送信することにより、利用者端末3及び表示端末5のそれぞれに前記各種のウェブページを表示させることが可能である。また、他の実施形態として、情報提示装置2の制御部21は、利用者端末3及び表示端末5のそれぞれに前記各種のウェブページを表示するために必要なデータを送信することにより、利用者端末3の制御部31及び表示端末5の制御部(不図示)のそれぞれに前記各種のウェブページの表示を実行させてもよい。
【0029】
なお、前記情報提供サイトは、予め設定された一つのドメインに属するウェブページの集合体であってもよいが、例えば同一の情報提示装置2の記憶部22に記憶された複数のドメインに属するウェブページの集合体を前記情報提供サイトとして捉えてもよい。また、前記情報提供サイトに含まれる各種のページは、複数のサーバーに分散して記憶されたものであってもよい。
【0030】
さらに、記憶部22には、制御部21に後述の情報提示処理(図10参照)を実行させるための情報提示プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、前記情報提示プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、情報提示装置2が備えるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部22に記憶される。
【0031】
制御部21は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部21は、前記ROM又は記憶部22に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより情報提示装置2を制御する。
【0032】
ここで、例えば複数の店舗を含むショッピングモールなどの施設において、利用者を集客対象の店舗に誘導することができれば、当該店舗の売上拡大を図ることが可能となる。例えば、ショッピングモールの入り口に集客対象の店舗の店舗情報を掲示して不特定多数の利用者に通知するなどの方法が考えられる。しかし、集客対象の店舗の店舗情報を不特定多数の利用者に提示する方法では、各利用者に有益な情報を提示することが難しい。このため、利用者を確実に集客対象の店舗に誘導することが難しく、集客力を向上させることが困難である。これに対して、本実施形態に係る情報提示システム1によれば、店舗の集客力を向上させることが可能である。
【0033】
具体的に、制御部21は、図3に示されるように、取得処理部211、抽出処理部212、提示処理部213、特定処理部214などの各種の処理部を含む。なお、制御部21は、前記CPUで前記情報提示プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、一部又は全部の前記処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記情報提示プログラムは、複数のプロセッサーを前記処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0034】
取得処理部211は、店舗に対する利用者の行動情報を取得する。具体的には、取得処理部211は、利用者が第1店舗に来店した行動履歴、利用者が第1店舗を退店した行動履歴などを取得する。例えば、取得処理部211は、第1店舗内に設置されたカメラ52の撮像画像データに基づいて、利用者が第1店舗に来店したことを示す来店履歴、利用者が第1店舗を退店したことを示す退店履歴などの行動履歴を取得する。
【0035】
また、取得処理部211は、利用者が第1店舗に来店して第1店舗の商品を購入した場合に、商品を購入したことを示す購入履歴の行動履歴を取得する。具体的には、取得処理部211は、第1店舗の店舗端末4から取得する販売情報及び顧客情報に基づいて、前記購入履歴を取得する。例えば、利用者が第1店舗において利用者端末3により代金の決済をした場合に、取得処理部211は、店舗端末4から前記販売情報を取得することにより前記購入履歴を取得する。前記来店履歴、前記退店履歴、前記購入履歴は、本発明の行動情報の一例である。取得処理部211は、本発明の取得処理部の一例である。
【0036】
抽出処理部212は、取得処理部211により取得される第1店舗に対する利用者の行動情報に基づいて第2店舗を抽出する。具体的には、抽出処理部212は、第1店舗の属性に基づいて第2店舗を抽出する。例えば、抽出処理部212は、第1店舗の客層(購買者層)、取扱商品の種別、及び取扱商品の価格帯の少なくいずれかに基づいて第2店舗を抽出する。抽出処理部212は、本発明の抽出処理部の一例である。
【0037】
例えば、利用者が客層「ファミリー」の店舗R4(図4参照)に来店した場合に、抽出処理部212は、ショッピングモールSM1内の複数の店舗の中から、客層が「ファミリー」の店舗R7,R9を抽出する。また例えば、利用者が客層「20代~30代女性」の店舗R1(図4参照)に来店した場合に、抽出処理部212は、ショッピングモールSM1内の複数の店舗の中から、客層に「20代女性」及び「30代女性」の少なくともいずれかを含む店舗R2,R3,R5,R8を抽出する。
【0038】
また、抽出処理部212は、利用者が第1店舗で購入した商品の商品情報に基づいて第2店舗を抽出してもよい。例えば、利用者が店舗R1で婦人服を購入した場合に、抽出処理部212は、当該婦人服の年齢層に合致する商品を取り扱う店舗、当該婦人服の価格と同一価格帯の商品を取り扱う店舗、当該婦人服との組み合わせに適した商品を取り扱う店舗などを抽出する。
【0039】
提示処理部213は、抽出処理部212により抽出される第2店舗に関する店舗情報を利用者に提示する。例えば、提示処理部213は、抽出処理部212により抽出される各店舗の店舗名、種別、価格帯、混雑度などを含む店舗情報のデータを、利用者端末3及び表示端末5の少なくともいずれかに送信して、店舗情報に対応する店舗情報ページP1を表示させる。図5には、店舗情報ページP1の一例を示している。図5では、利用者が店舗R4に来店した場合に当該利用者に対して提示される店舗情報ページP1の一例を示している。店舗情報ページP1には、利用者が来店した店舗R4の情報と、抽出処理部212により抽出された店舗R7,R9に関する店舗情報(店舗名、種別、価格帯、混雑度)とが表示される。なお、店舗情報ページP1において、前記混雑度に人物のオブジェクト画像が表示され、人物画像が多いほど混雑度が高いことを表している。店舗情報ページP1に含まれる各種情報は、本発明の店舗情報の一例である。
【0040】
また、提示処理部213は、店舗R4を退店する利用者に店舗R7,R9に関する店舗情報を提示するために、店舗R4の入口付近に設置された表示端末5に店舗情報ページP1を表示させてもよいし、当該利用者の利用者末3に店舗情報ページP1を表示させてもよい。なお、提示処理部213は、利用者端末3の位置情報、利用者情報などに基づいて店舗R4内の利用者の利用者端末3を特定することができる。
【0041】
このように、提示処理部213は、利用者が来店した店舗と客層が共通する他の店舗に関する店舗情報を当該利用者に提示する。例えば利用者が店舗R4に来店した場合に、提示処理部213は、店舗R4と客層(「ファミリー」)が共通する店舗R7,R9に関する店舗情報を利用者に提示する(図5参照)。利用者は、例えば店舗R4を退店した後に、前記店舗情報に含まれる店舗R7,R9を訪れる。上記構成によれば、店舗R7,R9の集客力を向上させることが可能になる。
【0042】
また例えば利用者が店舗R1に来店した場合に、提示処理部213は、店舗R1と客層(「20代女性」、「30代女性」)が共通する店舗R2,R3,R5,R8に関する店舗情報を利用者に提示する(図6参照)。利用者は、例えば店舗R1を退店した後に、前記店舗情報に含まれる店舗R2,R3,R5,R8を訪れる。上記構成によれば、店舗R2,R3,R5,R8の集客力を向上させることが可能になる。
【0043】
ここで、例えば利用者が店舗R1において商品(婦人服)を購入した場合には、利用者は店舗R1を退店した後、種別が同一の店舗(例えば店舗R5)を訪れる可能性は低い。そこで、他の実施形態として、抽出処理部212は、第1店舗とは種別が異なる第2店舗を抽出してもよい。上記の例では、抽出処理部212は、店舗R1と客層(「20代女性」、「30代女性」)が共通し、かつ店舗R1とは種別が異なる店舗R2,R3,R8を抽出する。この場合、提示処理部213は、店舗R2,R3,R8に関する店舗情報を利用者に提示する。例えば、提示処理部213は、図7に示す店舗情報ページP1を利用者端末3に表示させる。
【0044】
また、他の実施形態として、抽出処理部212は、第1店舗の来店時刻に基づいて第2店舗を抽出してもよい。例えば、来店時刻がランチタイムの場合には、利用者は第1店舗で買い物をした後に食事をする可能性が高い。そこで、例えば利用者が店舗R1に来店した時刻がランチタイム(例えば「11:30」)の場合には、抽出処理部212は、店舗R1と客層(「20代女性」、「30代女性」)が共通し、かつ種別が飲食店の店舗R8を抽出する。そして、提示処理部213は、店舗R8に関する店舗情報を優先して利用者に提示する。なお、提示処理部213は、店舗R8の店舗情報のみを店舗情報ページP1に表示させてもよいし、店舗情報ページP1において、店舗R8の店舗情報を上位に表示させ、店舗R1と客層(「20代女性」、「30代女性」)が共通する他の店舗R2,R3,R5の店舗情報を下位に表示させてもよい。
【0045】
なお、抽出処理部212は、第1店舗の退店時刻に基づいて第2店舗を抽出してもよい。例えば、利用者が店舗R1を退店した時刻がランチタイム終了後(例えば「14:10」)の場合には、抽出処理部212は、店舗R1と客層(「20代女性」、「30代女性」)が共通し、かつ種別が飲食店とは異なる店舗R2,R3,R5を抽出する。そして、提示処理部213は、店舗R2,R3,R5に関する店舗情報を利用者に提示する。
【0046】
このように、提示処理部213は、現在時刻が所定時間帯である場合に第2店舗に関する店舗情報を利用者に提示し、現在時刻が所定時間帯でない場合に第2店舗に関する店舗情報を利用者に提示しない構成であってもよい。上記の例では、現在時刻がランチタイムの場合に、提示処理部213は、飲食店の店舗の店舗情報を利用者に提示する一方、現在時刻がランチタイムでない場合には、提示処理部213は、飲食店の店舗の店舗情報を利用者に提示しない。
【0047】
また、提示処理部213は、利用者が第1店舗を退店するタイミングで第2店舗に関する店舗情報を利用者に提示する。これにより、現時点で最適な店舗情報を利用者に提示することができる。なお、前記店舗情報を提示するタイミングはこれに限定されず、提示処理部213は、利用者が第1店舗に入店したタイミング、又は、第1店舗で決済をしたタイミングで前記店舗情報を利用者に提示してもよい。
【0048】
また、他の実施形態として、制御部21は、利用者の属性に応じた第2店舗の店舗情報を当該利用者に提示してもよい。具体的には、特定処理部214は、利用者の属性を特定する。例えば、特定処理部214は、前記利用者が家族連れ(ファミリー)か否か、前記利用者の性別、及び、前記利用者の年齢又は年代の少なくともいずれかを特定する。また、特定処理部214は、ショッピングモールSM1及び各店舗の少なくともいずれかに設置されたカメラ又はセンサーによる検出結果、及び、各店舗から取得する利用者情報の少なくともいずれかに基づいて利用者の属性を特定する。
【0049】
例えば、特定処理部214は、カメラ51,52により撮像された撮像画像を解析して撮像画像に含まれる利用者の属性(年齢、性別、ファミリーか否か)を特定する。また例えば、特定処理部214は、各店舗端末4から取得する前記利用者情報に基づいて利用者の属性を特定する。また例えば、特定処理部214は、前記通信装置と利用者端末3との通信結果に対応する前記利用者情報に基づいて利用者の属性を特定する。なお、特定処理部214は、ショッピングモールSM1及び各店舗の少なくともいずれかに設置されたビーコンによる検出結果に基づいて利用者端末3を識別し、利用者端末3の識別情報に基づいて利用者の属性を特定してもよい。
【0050】
抽出処理部212は、特定処理部214が特定した利用者の属性に応じた第2店舗を抽出する。例えば、特定処理部214が店舗R6に来店した利用者の属性を「40代女性」と特定した場合に、抽出処理部212は、複数の店舗の中から、「40代女性」が店舗情報D1(図4参照)の客層として登録されている店舗(ここでは店舗R5,R8)を抽出する。この場合、提示処理部213は、前記利用者に店舗R5,R8に関する店舗情報を提示する。例えば、提示処理部213は、店舗R5,R8の店舗情報のデータを、前記利用者の利用者端末3に送信して、店舗情報に対応する店舗情報ページP1を表示させる。図8には、前記利用者の利用者端末3に表示される店舗情報ページP1の一例を示している。図8に示す店舗情報ページP1には、特定した利用者の属性(ここでは「40代女性」)の情報と、利用者が来店した現在の店舗R6の情報と、店舗R5,R8に関する店舗情報とが表示される。
【0051】
このように、利用者の属性を考慮することにより、利用者に適した店舗情報を提示することが可能になる。例えば、図8に示す例において、利用者(40代女性)が来店した店舗R6と客層(「10代~20代男性」)が同一の店舗を抽出すると、利用者の属性とは合致しない店舗(例えば店舗R10)の店舗情報が提示されてしまう場合がある。これに対して、利用者の属性を考慮する上記構成によれば、利用者の属性に合致した店舗(例えば店舗R5,R8)の店舗情報が提示することができる。
【0052】
また、他の実施形態として、抽出処理部212は、第1店舗の位置情報に基づいて第2店舗を抽出してもよい。例えば、利用者が店舗R1に来店した場合に、抽出処理部212は、店舗R1に近い店舗を抽出する。具体的には、抽出処理部212は、店舗R1と客層が同一であって、店舗R1とは種別が異なる店舗R2,R3,R8のうち、店舗R1と同一フロア(1階)の店舗R2,R3を抽出する。すなわち、抽出処理部212は、店舗R1と異なるフロア(2階)の店舗R8を抽出対象から除外する。この場合、提示処理部213は、前記利用者に店舗R2,R3の店舗情報を提示する。例えば、提示処理部213は、店舗R2,R3の店舗名、種別、価格帯、混雑度、店舗R1からの距離を含む店舗情報のデータを、前記利用者の利用者端末3に送信して、店舗情報に対応する店舗情報ページP1を表示させる。
【0053】
また、提示処理部213は、抽出した店舗の所在位置が店舗R1の位置(利用者の現在位置)に近い順に、各店舗のそれぞれに関する特定情報を利用者に提示してもよい。例えば、図9に示すように、提示処理部213は、店舗情報ページP1において、抽出した店舗R2,R3について、店舗R1に近い店舗R2を順位第1位として表示させ、店舗R1から遠い店舗R3を順位第2位として表示させる。また、提示処理部213は、店舗情報ページP1において、抽出した店舗R2,R3と店舗R1の位置(図9の“★”マーク)とを示す地図情報(フロアレイアウト)を表示させる。
【0054】
また、他の実施形態として、抽出処理部212は、利用者が来店した第1店舗で取り扱う商品の価格帯と同一価格帯の第2店舗を抽出してもよい。これにより、例えば高額商品に興味のある利用者には、高額商品を取り扱う店舗の店舗情報を利用者に提示することができる。
【0055】
[利用者端末3]
図3に示されるように、利用者端末3は、制御部31、記憶部32、操作表示部33、及び通信I/F34などを備える。利用者端末3は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、又はパーソナルコンピューターのような情報処理装置である。
【0056】
通信I/F34は、利用者端末3を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して情報提示装置2、店舗端末4などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0057】
操作表示部33は、各種のウェブページなどの情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルのような操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0058】
記憶部32は、各種の情報を記憶するHDD、SSD又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部32には、ブラウザプログラム等の制御プログラムが記憶される。具体的に、前記ブラウザプログラムは、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)などの通信プロトコルに従って情報提示装置2、店舗端末4などの外部装置との間で通信処理を制御部31に実行させるための制御プログラムである。また、前記ブラウザプログラムは、情報提示装置2及び店舗端末4との間で予め定められた通信プロトコルに従って通信処理を実行するための専用アプリケーションであることも考えられる。
【0059】
制御部31は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部31は、前記ROM又は記憶部32に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより利用者端末3を制御する。
【0060】
具体的に、制御部31は、記憶部32に記憶されている前記ブラウザプログラムに従って各種の処理を実行することによりブラウザ処理部311として機能する。ブラウザ処理部311は、情報提示装置2から通信網N1を介して提供されるウェブページを操作表示部33に表示させ、操作表示部33に対する操作を情報提示装置2に入力するブラウザ処理を実行することが可能である。すなわち、利用者端末3は、制御部31によって前記ブラウザプログラムが実行されることにより、情報提示装置2の操作用端末として機能することが可能である。なお、制御部31に含まれる一部又は全部の処理部は電子回路で構成されていてもよい。
【0061】
具体的に、利用者端末3では、情報提示システム1で提供される情報提供サービスの前記情報提供サイトに対応する所定のURLへのアクセス要求を行うためのユーザー操作が行われた場合に、制御部31が、情報提示装置2から前記情報提供サイトのウェブページのデータを取得して、操作表示部33に前記情報提供サイトのウェブページを表示させる。なお、例えば前記所定のURLへのアクセス要求は、予め登録されたウェブサイトの一覧からの選択操作、又はテキスト入力操作などによって行われる。また、利用者端末3に情報提示装置2に対応する専用アプリケーションがインストールされている場合には、利用者端末3の利用者が当該専用アプリケーションを起動する操作を行うことにより操作表示部33に前記情報提供サイトのウェブページが表示される。例えば、制御部31は、店舗情報ページP1(図5図9参照)を操作表示部33に表示させる。
【0062】
利用者は、利用者端末3を操作することにより、前記情報提供サイトのウェブページ(店舗情報ページP1)において、お勧めの店舗の店舗情報を閲覧することができる。また、利用者は、店舗情報ページP1において、各店舗の詳細情報を閲覧したり、飲食店の予約を行ったりすることができる。
【0063】
[店舗端末4]
図3に示されるように、店舗端末4は、制御部41、記憶部42、操作表示部43、及び通信I/F44などを備える。店舗端末4は、例えば、タブレット端末又はパーソナルコンピューターのような情報処理装置である。なお、店舗端末4は、情報提示装置2と同一の機能をさらに備えてもよいし、情報提示装置2と一体の情報処理装置であってもよい。
【0064】
通信I/F44は、店舗端末4を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して情報提示装置2、利用者端末3などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0065】
操作表示部43は、各種のウェブページなどの情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルのような操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0066】
記憶部42は、各種の情報を記憶するHDD、SSD又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部42には、ブラウザプログラム等の制御プログラムが記憶される。具体的に、前記ブラウザプログラムは、HTTPなどの通信プロトコルに従って情報提示装置2などの外部装置との間で通信処理を制御部41に実行させるための制御プログラムである。また、前記ブラウザプログラムは、情報提示装置2との間で予め定められた通信プロトコルに従って通信処理を実行するための専用アプリケーションであることも考えられる。
【0067】
また、記憶部42には、店舗の顧客情報、販売情報、予約情報などを管理する店舗管理情報(不図示)が記憶される。情報提示装置2は、前記店舗管理情報を取得することが可能である。
【0068】
制御部41は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部41は、前記ROM又は記憶部42に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより店舗端末4を制御する。
【0069】
具体的に、制御部41は、記憶部42に記憶されている前記ブラウザプログラムに従って各種の処理を実行することによりブラウザ処理部411として機能する。ブラウザ処理部411は、情報提示装置2から通信網N1を介して提供されるウェブページを操作表示部43に表示させ、操作表示部43に対する操作を情報提示装置2に入力するブラウザ処理を実行することが可能である。すなわち、店舗端末4は、制御部41によって前記ブラウザプログラムが実行されることにより、情報提示装置2の操作用端末として機能することが可能である。なお、制御部41に含まれる一部又は全部の処理部は電子回路で構成されていてもよい。
【0070】
[表示端末5]
図示は省略するが、表示端末5は、制御部、記憶部、操作表示部、及び通信I/Fなどを備える。前記通信I/Fは、表示端末5を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して情報提示装置2などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0071】
前記記憶部は、各種の情報を記憶するHDD、SSD又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。例えば、前記記憶部には、ブラウザプログラム等の制御プログラムが記憶される。具体的に、前記ブラウザプログラムは、HTTPなどの通信プロトコルに従って情報提示装置2などの外部装置との間で通信処理を前記制御部に実行させるための制御プログラムである。また、前記ブラウザプログラムは、情報提示装置2との間で予め定められた通信プロトコルに従って通信処理を実行するための専用アプリケーションであることも考えられる。
【0072】
前記制御部は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、前記制御部は、前記ROM又は前記記憶部に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより表示端末5を制御する。
【0073】
具体的に、前記制御部は、前記記憶部に記憶されている前記ブラウザプログラムに従って各種の処理を実行することによりブラウザ処理部として機能する。前記ブラウザ処理部は、情報提示装置2から通信網N1を介して提供されるウェブページを前記操作表示部に表示させることが可能である。なお、前記制御部に含まれる一部又は全部の処理部は電子回路で構成されていてもよい。
【0074】
前記制御部は、情報提示装置2から前記情報提供サイトのウェブページのデータを取得して、前記情報提供サイトのウェブページを前記操作表示部に表示させる。例えば、前記制御部は、店舗情報ページP1(図5図9参照)を前記操作表示部に表示させる。表示端末5は、各店舗の入口付近に設置され、店舗に来店した利用者、店舗を退店する利用者に店舗情報を提示する。なお、表示端末5は、店舗端末4と一体に構成されてもよい。
【0075】
[情報提示処理]
以下、図10を参照しつつ、情報提示システム1において実行される情報提示処理について説明する。具体的に、本実施形態では、情報提示装置2の制御部21によって前記情報提示処理が実行される。また、制御部21は、利用者の行動情報を取得するごとに情報提示処理を実行する。
【0076】
なお、本発明は、前記情報提示処理に含まれる一又は複数のステップを実行する情報提示方法の発明として捉えることができる。また、ここで説明する前記情報提示処理に含まれる一又は複数のステップは適宜省略されてもよい。なお、前記情報提示処理における各ステップは同様の作用効果を生じる範囲で実行順序が異なってもよい。さらに、ここでは制御部21が前記情報提示処理における各ステップを実行する場合を例に挙げて説明するが、一又は複数のプロセッサーが当該情報提示処理における各ステップを分散して実行する情報提示方法も他の実施形態として考えられる。前記情報提示方法は、本発明の情報提示方法の一例であり、前記情報提示プログラムは、本発明の情報提示プログラムの一例である。
【0077】
先ず、ステップS11において、制御部21は、店舗に対する利用者の行動情報を取得する。具体的には、制御部21は、利用者が第1店舗に来店した来店履歴、利用者が第1店舗を退店した退店履歴などを取得する。例えば、制御部21は、第1店舗内に設置されたカメラ52の撮像画像データに基づいて、利用者を検知し、利用者が第1店舗に来店したことを示す来店履歴、利用者が第1店舗を退店したことを示す退店履歴などの行動履歴を取得する。また、制御部21は、利用者が第1店舗に来店して第1店舗の商品を購入した場合に、商品を購入したことを示す購入履歴の行動履歴を取得する。前記来店履歴、前記退店履歴、前記購入履歴は、本発明の行動情報の一例である。ステップS11は、本発明の取得ステップの一例である。
【0078】
次にステップS12において、制御部21は、利用者が来店した第1店舗の客層(購買者層)を判定する。具体的には、制御部21は、店舗情報D1(図4参照)を参照して利用者が来店した第1店舗の客層を判定する。利用者が店舗R4に来店した場合、制御部21は、店舗R4の客層を「ファミリー」と判定する(図4参照)。利用者が店舗R1に来店した場合、制御部21は、店舗R1の客層を「20代~30代女性」と判定する(図4参照)。
【0079】
次にステップS13において、制御部21は、第1店舗に対する利用者の行動情報に基づいて第2店舗を抽出する。具体的には、制御部21は、第1店舗の属性に基づいて第2店舗を抽出する。例えば、制御部21は、第1店舗の客層(購買者層)、取扱商品の種別、及び取扱商品の価格帯の少なくいずれかに基づいて第2店舗を抽出する。
【0080】
例えば、利用者が客層「ファミリー」の店舗R4(図4参照)に来店した場合に、制御部21は、客層が「ファミリー」の店舗R7,R9を抽出する。また例えば、利用者が客層「20代~30代女性」の店舗R1(図4参照)に来店した場合に、制御部21は、客層に「20代女性」及び「30代女性」の少なくともいずれかを含む店舗R2,R3,R5,R8を抽出する。
【0081】
また、制御部21は、利用者が第1店舗で購入した商品の商品情報に基づいて第2店舗を抽出してもよい。例えば、利用者が店舗R1で婦人服を購入した場合に、制御部21は、当該婦人服の年齢層に合致する商品を取り扱う店舗、当該婦人服の価格と同一価格帯の商品を取り扱う店舗、当該婦人服との組み合わせに適した商品を取り扱う店舗などを抽出する。
【0082】
また、制御部21は、第1店舗の来店時刻に基づいて第2店舗を抽出してもよい。例えば利用者が店舗R1に来店した時刻がランチタイム(例えば「11:30」)の場合には、制御部21は、店舗R1と客層(「20代女性」、「30代女性」)が共通し、かつ種別が飲食店の店舗R8を抽出する。
【0083】
また、制御部21は、利用者の属性に応じた第2店舗を抽出してもよい。例えば、制御部21は、店舗R6に来店した利用者の属性を「40代女性」と特定した場合に、複数の店舗の中から、「40代女性」が店舗情報D1(図4参照)の客層として登録されている店舗(ここでは店舗R5,R8)を抽出する。
【0084】
また、制御部21は、第1店舗の位置情報に基づいて第2店舗を抽出してもよい。例えば、利用者が店舗R1に来店した場合に、制御部21は、店舗R1に近い店舗を抽出する。具体的には、制御部21は、店舗R1と客層が同一であって、店舗R1とは種別が異なる店舗R2,R3,R8のうち、店舗R1と同一フロア(1階)の店舗R2,R3を抽出する。すなわち、制御部21は、店舗R1と異なるフロア(2階)の店舗R8を抽出対象から除外する。
【0085】
また、制御部21は、利用者が来店した第1店舗で取り扱う商品の価格帯と同一価格帯の第2店舗を抽出してもよい。ステップS13は、本発明の抽出ステップの一例である。
【0086】
次にステップS14において、制御部21は、抽出した店舗に関する店舗情報を利用者に提示する。具体的には、制御部21は、抽出した各店舗の店舗情報のデータを、利用者端末3及び表示端末5の少なくともいずれかに送信して、店舗情報に対応する店舗情報ページP1を表示させる。
【0087】
例えば図5に示すように、利用者が店舗R4に来店した場合に、制御部21は、店舗R4と客層(「ファミリー」)が共通する店舗R7,R9に関する店舗情報に対応する店舗情報ページP1を当該利用者の利用者端末3に表示させる。
【0088】
また例えば図6に示すように、利用者が店舗R1に来店した場合に、制御部21は、店舗R1と客層(「20代女性」、「30代女性」)が共通する店舗R2,R3,R5,R8に関する店舗情報に対応する店舗情報ページP1を当該利用者の利用者端末3に表示させる。なお、図7に示すように、制御部21は、店舗R1と客層(「20代女性」、「30代女性」)が共通し、かつ店舗R1(「婦人服」)とは種別が異なる店舗R2,R3,R8に関する店舗情報に対応する店舗情報ページP1を当該利用者の利用者端末3に表示させ、店舗R1と種別が同一の店舗R5に関する店舗情報を除外してもよい。
【0089】
また例えば図8に示すように、40代女性の利用者が店舗R6に来店した場合に、制御部21は、「40代女性」が店舗情報D1(図4参照)の客層として登録されている店舗R5,R8に関する店舗情報に対応する店舗情報ページP1を当該利用者の利用者端末3に表示させる。
【0090】
また例えば図9に示すように、利用者が店舗R1に来店した場合に、制御部21は、店舗R1と客層(「20代女性」、「30代女性」)が共通する店舗であって、店舗R1に近い店舗R2,R3に関する店舗情報に対応する店舗情報ページP1を当該利用者の利用者端末3に表示させる。なお、制御部21は、店舗R1の位置(利用者の現在位置)に近い順に、店舗R2,R3の店舗情報を利用者端末3に表示させてもよい。ステップS14は、本発明の提示ステップの一例である。
【0091】
以上のようにして、制御部21は、前記情報提示処理を実行する。制御部21は、利用者の行動情報を取得するごとに前記情報提示処理を実行する。
【0092】
以上説明したように、本実施形態に係る情報提示装置2は、第1店舗に対する利用者の行動情報を取得し、取得した前記第1店舗に対する前記利用者の行動情報に基づいて第2店舗を抽出し、抽出した前記第2店舗に関する店舗情報を前記利用者に提示する。上記構成によれば、利用者が第1店舗に来店したり、第1店舗で商品を購入したりした場合に、利用者に適したお勧めの第2店舗の店舗情報が利用者に提示される。これにより、利用者を第2店舗に誘導することができるため、第2店舗の集客力を向上させることができる。例えば、利用者が玩具の店舗に来店した場合に、当該利用者にファミリー向けの飲食店の店舗情報を提示することにより、当該利用者を当該飲食店に誘導することができる。
【0093】
また、例えば情報提示システム1は、利用者に応じた店舗情報を提示する構成であるため、不特定多数の利用者に共通の店舗情報を提示する構成と比較して処理負荷が軽減される。このため、情報提示システム1は、各種処理に関する通信トラフィックの低減、及びコンピュータリソースの有効利用が可能となる。
【0094】
本発明の情報提示システムは、上述の実施形態に限定されない。本発明の他の実施形態として、情報提示装置2は、複数の施設の店舗情報を管理してもよい。例えば、情報提示装置2は、ショッピングモールSM1,SM2のそれぞれにおける店舗情報D1を管理して、ショッピングモールSM1,SM2の各利用者に店舗情報を提示してもよい。例えば、情報提示装置2は、利用者がショッピングモールSM1に含まれる第1店舗に来店した場合に、ショッピングモールSM2に含まれる第2店舗を抽出し、抽出した第2店舗の店舗情報を利用者に提示してもよい。これにより、ショッピングモールSM1,SM2全体として、各店舗の集客力を向上させることが可能となる。
【0095】
本実施形態に係る情報提示システム1は、第1店舗に対する利用者の行動情報を取得する取得処理部211と、取得処理部211により取得される前記第1店舗に対する前記利用者の行動情報に基づいて第2店舗を抽出する抽出処理部212と、抽出処理部212により抽出される前記第2店舗に関する店舗情報を前記利用者に提示する提示処理部213と、を備えるシステムとして構成されてもよい。
【0096】
また、本実施形態に係る情報提示方法は、一又は複数のプロセッサーが、第1店舗に対する利用者の行動情報を取得する取得ステップと、前記取得ステップにより取得される前記第1店舗に対する前記利用者の行動情報に基づいて第2店舗を抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップにより抽出される前記第2店舗に関する店舗情報を前記利用者に提示する提示ステップと、を実行する方法であってもよい。また、本実施形態に係る情報提示プログラムは、前記各ステップを一又は複数のプロセッサーに実行させるためのプログラムであってもよい。
【符号の説明】
【0097】
1 :情報提示システム
2 :情報提示装置
3 :利用者端末
4 :店舗端末
5 :表示端末
211 :取得処理部
212 :抽出処理部
213 :提示処理部
214 :特定処理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10