(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022150057
(43)【公開日】2022-10-07
(54)【発明の名称】集塵落下傘及び集塵体
(51)【国際特許分類】
B01D 49/00 20060101AFI20220929BHJP
B64B 1/20 20060101ALI20220929BHJP
B64D 3/00 20060101ALI20220929BHJP
B64D 1/02 20060101ALI20220929BHJP
【FI】
B01D49/00
B64B1/20
B64D3/00
B64D1/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021052472
(22)【出願日】2021-03-25
(71)【出願人】
【識別番号】303002055
【氏名又は名称】白川 利久
(72)【発明者】
【氏名】白川利久
(57)【要約】 (修正有)
【課題】大気中に大量にばら撒かれた粒子を回収する集塵落下傘及び集塵体を提供する。
【解決手段】集塵落下傘は、フィルタ内蔵筒(1)と、懸垂紐(2)と、重り(3)からなり、フィルタ内蔵筒(1)は円筒形織物(7)にフィルタ(8)を内蔵しており、前記円筒形織物(7)底面の外周は枠(9)で縁取られており、懸垂紐(2)は、前記枠(9)に接続している紐であり、重り(3)は、前記円筒形織物(7)軸の延長先にある重りであって、同一長さの前記懸垂紐(2)3本以上を束ねており、上記集塵落下傘が下降していく過程で汚染粒子を吸着することを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
集塵落下傘は、フィルタ内蔵筒(1)と、懸垂紐(2)と、重り(3)からなり、
フィルタ内蔵筒(1)は円筒形織物(7)にフィルタ(8)を内蔵しており、前記円筒形織物(7)底面の外周は枠(9)で縁取られており、
懸垂紐(2)は、前記枠(9)に接続している紐であり、
重り(3)は、前記円筒形織物(7)軸の延長先にある重りであって、同一長さの前記懸垂紐(2)3本以上を束ねており、
上記集塵落下傘が下降していく過程で汚染粒子を吸着することを特徴とする集塵落下傘。
【請求項2】
牽引式集塵体は、請求項1のフィルタ内蔵筒(1)と、浮揚体(11)と、固定浮揚補助翼(12)と、接続金具(13)からなり、
浮揚体(11)は、不織布または気密性の素材で作られた気密性容器の中にヘリウムまたは水素を充填してなり、
固定浮揚補助翼(12)は、浮揚体(11)左右側面に固着させた板であり、
接続金具(13)は、浮揚体(11)前方に固着した金属製輪であり、
上記浮揚体(11)に固着したフィルタ内蔵筒(1)を飛行機で牽引して飛行させて、汚染粒子を吸着することを特徴とする牽引式集塵体。
【請求項3】
自走式集塵体は、請求項2の浮揚体(11)と、フィルタ内蔵容器(21)と、可動浮揚舵(23)と、電動圧縮機(25)と、排気ノズル(24)からなり、
フィルタ内蔵容器(21)は、請求項1のフィルタ内蔵筒(1)の後方底面に板状の密封板(211)を固着してなり、浮揚体(11)に固着され、
可動浮揚舵(23)は、迎角を変えるための、浮揚体(11)左右側面に固着させた電動で動く板であり、
電動圧縮機(25)は、浮揚体(11)に搭載した電動圧縮機であり、フィルタ内蔵容器(21)内を通過した清浄空気を吸入圧縮し、
排気ノズル(24)は、電動圧縮機(25)からの圧縮された清浄空気を排出するための空洞の筒であり、
フィルタ内蔵容器(21)から清浄空気を導風管(22)経由で電動圧縮機(25)に導き、圧縮された清浄空気を排気ノズル(24)から後方に噴射することにより自走しながら汚染粒子を吸着することを特徴とする自走式集塵体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
大気中に大量にばら撒かれた粒子の回収に関する。
【背景技術】
【0002】
大気中に塊となって飛来する、黄砂や放射能雲や砂漠飛びバッタの様なものを塊になっているうちに回収する。薄く広く拡散してしまうと回収費用が莫大になる。
核戦争は無いものと想定し油断していると、万一、核戦争が起きた場合多くの死傷者が出て混乱することになる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
基本的には弾道核ミサイルの多くは網走上空を通過するだろうから、核の直撃を日本が食らうことは少ない。ただ、脅しのつもりが誤って曲射や弾丸ライナーになるとも限らない。
日本海側の近隣国には原子力発電所や核施設や核弾頭貯蔵所が多数ある。
ユウラシア大陸の東端でも内陸型大地震が起こり得る。リスボンからイスタンブールの亀裂がユウラシア大陸の東端に達しているかもしれない。
放射性粒子を早期に回収しないと、大被害になる恐れが有る。近隣国がその費用を負担してくれるとは思えない。
日本人は国連が好きで頼りにしているが国連からのお見舞いは1億円が出ればいい方である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
手段1は集塵落下傘である。
集塵落下傘は、フィルタ内蔵筒(1)と、懸垂紐(2)と、重り(3)からなり、
フィルタ内蔵筒(1)は円筒形織物(7)にフィルタ(8)を内蔵しており、前記円筒形織物(7)底面の外周は枠(9)で縁取られている。円筒形織物(7)は通気性のある織物がよい。
懸垂紐(2)は、前記枠(9)に接続している紐である。
重り(3)は、前記円筒形織物(7)軸の延長先にある重りであって、同一長さの前記懸垂紐(2)3本以上を束ねている。
手段1は上記集塵落下傘が下降していく過程で汚染粒子を吸着することを特徴とする集塵落下傘である。
地上に落下した集塵落下傘は、無人車や油圧ショベルカー(バケット付きまたはつかみ機付き。集塵落下傘はトラックに載せる)や放射線遮蔽を施した車で回収する。
原爆落下後すぐに旅客機や輸送機からバラマクと効果的である。バッタや黄砂にも応用できる。
放射性粒子に対するフィルタは、チャコールフィルタが効果的である。バッタに対しては、小魚捕獲をする帆引船網や小鳥捕獲用の霞網でもよい。
静電気を応用する電気集塵機で吸着するフィルタも使える。
【0005】
手段2は牽引式集塵体である。
牽引式集塵体は、請求項1のフィルタ内蔵筒(1)と、浮揚体(11)と、固定浮揚補助翼(12)と、接続金具(13)からなる。
浮揚体(11)は、不織布または気密性の素材で作られた気密性容器の中にヘリウムまたは水素を充填してなる。
固定浮揚補助翼(12)は、浮揚体(11)左右側面に固着させた板である。実施例2で記述したようにプラスの迎角を持たせる。
接続金具(13)は、浮揚体(11)前方に固着した金属製輪である。
手段2は、上記浮揚体(11)に固着したフィルタ内蔵筒(1)を飛行機で牽引して飛行させて、汚染粒子を吸着することを特徴とする牽引式集塵体である。
【0006】
手段3は自走式集塵体である。
自走式集塵体は、手段2の浮揚体(11)と、フィルタ内蔵容器(21)と、可動浮揚舵(23)と、電動圧縮機(25)と、排気ノズル(24)からなる。
フィルタ内蔵容器(21)は、手段1のフィルタ内蔵筒(1)の後方底面に板状の密封板(211)を固着してなる。フィルタ内蔵容器(21)は浮揚体(11)に固着される。
可動浮揚舵(23)は、迎角を変えるための、浮揚体(11)左右側面に固着させた電動で動く板である。
電動圧縮機(25)は、浮揚体(11)に搭載した電動圧縮機であり、フィルタ内蔵容器(21)内を通過した清浄空気を吸入圧縮する。
排気ノズル(24)は、電動圧縮機(25)からの圧縮された清浄空気を排出するための空洞の筒である。飛行方向前方底面は閉じていて、後方底面は開いている。
手段3は、フィルタ内蔵容器(21)から清浄空気を導風管(22)経由で電動圧縮機(25)に導き、圧縮された清浄空気を排気ノズル(24)から後方に噴射することにより自走しながら汚染粒子を吸着することを特徴とする自走式集塵体である。
【発明の効果】
【0007】
放射性粒子を早期に回収する技術があることが示せた。核兵器で脅されても怯むことが無くなり、脅した国の思惑通りに日本が動かなくても良くなった。準備して待ち構えているとなれば、原爆投下に少しは躊躇する。
日本が核兵器を開発し持つことは各方面から邪魔が入り開発できないし、どこかから買ってくることも難しい。それよりも、本発明の手段を持てば、被害を緩和することができる。半減期が長い超ウラン元素は重いから爆心地近傍に埋まり、やがては地中深く埋没する。軽量で半減期が短い元素は当初の放射能は強く、遠方まで拡散するから本発明で早期に回収してしまう。残存軽量放射性元素は、10年も経てば10分の1程度に低下してしまうのは”ふくしま”で経験済である。
日本は多雨で急流が多い。軽量元素は最終的には酸化物や塩化物等の化合物となって海に流れ沈む。近海の深い海溝に沈む。或はプレート沈み込みに引っ張られて沈んでゆく。10年も経てば海産物が食せるようになることは”ふくしま”で経験済である。
日本国民は核兵器に怯えることなく社会経済活動を営むことができる。
東京が直撃されれば、木造住宅が燃焼して更地になるから東京再開発が進展する。低層階鉄筋コンクリート建物は広島役所の様に残存できる。混雑した市電で爆心地と反対側の乗客は被曝が軽症であった。
被曝後の交通手段は自走式集塵体を使い、無人タクシーや無人貨物機になるから、道路は舗装せずに一つながりの空間がありさえすればよい。
東京以外の地域は人口が少ないから、高価な核兵器のコストパーフォーマンスが低いから標的にはなり難い。通常通りの生活を営めばよい。
3千万人とも言われる高齢者が死ねば社会費用が大幅に削減され経済が活発化する。
東京の復興住宅は低層簡易鉄骨住宅でよい。早く大量に建設される。再度核直撃を受けても瓦礫が少ないから復興し易い。
日本の会社の利益の多くは海外からのものであるから、工業生産力の打撃が少ない。
石油自動車が廃車になり、クリーン自動車の爆発的需要が見込める。老朽製造機械が廃棄され新鋭機械の需要も見込める。日本は外圧がると改革が進む。
マスコミが大袈裟に喧伝するは、売って儲けるためであるから致し方ないだろう。その代わり納税はしてもらう。担当記者や出版元は厳格な税務監査をする。
本発明を飛行場近辺や航空母艦に備蓄しておく。集塵落下傘は、各家庭に配布しておく。インテリジエンスが機能して、兆候を掴んだら、輸送機に本発明を積載して常時飛行させて待機する。
汚染土を片付ける技術や手順は”ふくしま”の経験がある。
原爆後処理学会を立ち上げるのは有効である。原子力発電所の対テロ施設よりも有効な案が出てくるかもしれない。原子力発電所へのテロを考えるなら、襲撃に弱い国会議事堂や超高層ビルの対テロ対策が先である。機関銃やRPGを想定しなければいけないから、警察では無理だから自衛省や公安が主体だろう。国境管理監視部門の出番である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
放射性粒子を早期に回収できた。
【実施例0009】
実施例1は、手段1の集塵落下傘である。
図1は、集塵落下傘の概観図である。
集塵落下傘は、フィルタ内蔵筒(1)と、懸垂紐(2)と、重り(3)からなる。
フィルタ内蔵筒(1)は円筒形織物(7)にフィルタ(8)を内蔵しており、前記円筒形織物(7)底面の外周は枠(9)で縁取られている。円筒形織物(7)は通気性のある織物がよい。
懸垂紐(2)は、前記枠(9)に接続している紐である。
重り(3)は、前記円筒形織物(7)軸の延長先にある重りであって、同一長さの前記懸垂紐(2)3本以上を束ねている。枠(9)が水平になるようにして、安定性を保つ。
上記集塵落下傘が下降していく過程で汚染粒子を吸着する。
フィルタ内蔵筒(1)の下方底面は凹型にすれば汚染空気が入り易い。
フィルタ内蔵筒(1)のみを地上に敷設すれば地表付近の放射性粒子を吸着できる。
原爆投下から1日後くらいに、皐月の鯉の吹き流しの様に、ポールにフィルタ内蔵筒(1)を敷設しても良い。吹き流しにフィルタを内蔵させてもよい。
池・ダム・川・海では、キッチンペーパまたは紙状フィルタで花筏状にしても良い。
実施例2は、手段2の牽引式集塵体である。
図2は牽引式集塵体の概観図である。
牽引式集塵体は、手段1のフィルタ内蔵筒(1)と、浮揚体(11)と、固定浮揚補助翼(12)と、接続金具(13)からなる。
浮揚体(11)は、不織布または気密性の素材で作られた気密性容器の中にヘリウムまたは水素を充填してなる。扁平した楕円体または円盤状がよい。
固定浮揚補助翼(12)は、浮揚体(11)左右側面に固着させた板である。迎角を持たせれば浮揚力が補助される。迎角は、空気中の固定浮揚補助翼(12)が、流れに対してどれだけ傾いていているかあらわす値である。迎角は、翼弦線(前縁と後縁を結んだ線)と主一様空気流とのなす角で、前上がりをプラスとする。
接続金具(13)は、浮揚体(11)前方に固着した金属製輪である。前記輪に牽引ロープを接続して飛行機で牽引する。グライダーを飛行機で牽引する要領である。牽引ロープを二重にすれば、飛行機側で切離せる。牽引ロープが1本であればレーザ管または電線を接続して、接続金具(13)部の牽引ロープを焼き切る。
上記浮揚体(11)に固着したフィルタ内蔵筒(1)を飛行機で牽引して飛行させて、汚染粒子を吸着する。
フィルタ内蔵筒(1)形状を翼の様に上に凸の扁平にすれば浮力が得られて、固定浮揚補助翼(12)は不要になる。
フィルタ内蔵筒(1)の前方底面は凹型にすれば汚染空気が入り易い。
接続金具(13)を前後左右に敷設して、そこに凧糸を結び、地上の放射線遮蔽装甲車両や遮蔽壁の影から凧上げの要領で制御する。地表近辺の汚染粒子を捕獲することができる。
フィルタ内蔵筒(1)は浮揚体(11)の下側に固着してもよい。