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特開2022-150227キャップ付き容器および同容器の組み立て方法
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  • 特開-キャップ付き容器および同容器の組み立て方法 図1
  • 特開-キャップ付き容器および同容器の組み立て方法 図2
  • 特開-キャップ付き容器および同容器の組み立て方法 図3
  • 特開-キャップ付き容器および同容器の組み立て方法 図4
  • 特開-キャップ付き容器および同容器の組み立て方法 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022150227
(43)【公開日】2022-10-07
(54)【発明の名称】キャップ付き容器および同容器の組み立て方法
(51)【国際特許分類】
   B65D 47/12 20060101AFI20220929BHJP
【FI】
B65D47/12 200
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021052729
(22)【出願日】2021-03-26
(71)【出願人】
【識別番号】000175397
【氏名又は名称】三笠産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001298
【氏名又は名称】弁理士法人森本国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】橋本 武尚
(72)【発明者】
【氏名】中川 雄嗣
(72)【発明者】
【氏名】高橋 海
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA02
3E084AA24
3E084AB01
3E084BA01
3E084CB01
3E084CB02
3E084DB12
3E084DC03
3E084FA09
3E084FB02
3E084GA08
3E084GB12
3E084KA20
3E084LA01
3E084LB02
3E084LC01
3E084LD01
(57)【要約】
【課題】簡単な構造で確実に中栓をボディの口部に装着できるようにする。
【解決手段】ボディ11として、外周につば部14が形成され、つば部14よりも下側に距離をおいた位置に肩部15が形成され、この肩部15が、下向きに広がり下端部の外径がつば部14の外径よりも大きくなる円錐形状に形成されたボディ11を用いる。中栓18と芯出し状態で一体化されたオーバーキャップ19を上方からボディ11に被せる。そのときに、オーバーキャップ19における下端部35よりも上側の部分37をつば部14に案内された芯出し状態とさせるとともに、下端部35をボディ11の肩部15に沿わせることでこの肩部15に案内された芯出し状態とさせたうえで、オーバーキャップ19と中栓18とをボディ11に装着させる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上端に口部が形成された筒状のボディに、前記口部に取り付けられる中栓と、この中栓および前記ボディの口部の周囲を覆う、下向きに開口したオーバーキャップとが装着された、キャップ付き容器であって、
前記ボディにおける口部の開口端よりも下側の位置の外周につば部が形成され、
前記ボディにおけるつば部よりも下側に距離をおいた位置に、下向きに広がる円錐形状に形成されるとともに、前記円錐形状の下端部の外径が前記つば部の外径よりも大きくなるようにされた肩部が形成され、
前記オーバーキャップは、その下端部よりも上側の部分がつば部に案内された芯出し状態とされるとともに、前記下端部が前記肩部に案内された芯出し状態とされて、前記ボディに装着されており、
前記中栓は、前記オーバーキャップと芯出し状態で一体化されたうえで、前記ボディの口部に装着されていることを特徴とするキャップ付き容器。
【請求項2】
ボディに装着されたオーバーキャップは、天壁と、円筒状の裾壁とを有し、つば部に案内されて芯出しされる部分は、前記裾壁から径方向内向きに突出した突出部によって構成されていることを特徴とする請求項1記載のキャップ付き容器。
【請求項3】
突出部は、裾壁の周方向に沿って距離をおいた複数の位置にそれぞれ形成されているリブの形態であることを特徴とする請求項2記載のキャップ付き容器。
【請求項4】
上端に口部が形成された筒状のボディに、前記口部に取り付けられる中栓と、この中栓および前記ボディの口部の周囲を覆う、下向きに開口したオーバーキャップとを装着させるに際し、
前記ボディとして、口部の開口端よりも下側の位置の外周につば部が形成され、前記つば部よりも下側に距離をおいた位置に肩部が形成され、この肩部が、下向きに広がる円錐形状に形成されるとともに、前記円錐形状の下端部の外径が前記つば部の外径よりも大きくなるようにされたボディを用い、
前記中栓と芯出し状態で一体化されたオーバーキャップを上方からボディに被せ、そのときに、
オーバーキャップにおける下端部よりも上側の部分を前記つば部に案内された芯出し状態とさせるとともに、前記下端部をボディの肩部に沿わせることでこの肩部に案内された芯出し状態とさせたうえで、このオーバーキャップと前記中栓とを前記ボディに装着させることを特徴とするキャップ付き容器の組み立て方法。
【請求項5】
オーバーキャップとして、天壁と、円筒状の裾壁とを有し、つば部に案内されて芯出しされる部分が、前記裾壁から径方向内向きに突出した突出部によって構成されているものを用いることを特徴とする請求項4記載のキャップ付き容器の組み立て方法。
【請求項6】
オーバーキャップとして、突出部が、裾壁の周方向に沿って距離をおいた複数の位置にそれぞれ形成されているリブの形態であるものを用いることを特徴とする請求項5記載のキャップ付き容器の組み立て方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はキャップ付き容器および同容器の組み立て方法に関する。
【背景技術】
【0002】
キャップ付き容器として、上端に口部が形成された筒状のボディに、口部に取り付けられる中栓と、この中栓およびボディの口部の周囲を覆う、下向きに開口したオーバーキャップとが装着されたものが知られている。中栓とオーバーキャップとはねじ合わせ構造により一体化され、この一体化されたものをボディに打栓することで、中栓とオーバーキャップとがボディに装着される。
【0003】
しかし、このとき、中栓はオーバーキャップに覆われた状態で打栓されるため、打栓時の状態を外部から視認することができない。このため、オーバーキャップがボディに装着されたときに、あわせて中栓がボディの口部に確実に装着されたかどうかを視覚により確認することができない。
【0004】
この点に対処するために特許文献1では、中栓における本来的にボディの口部に装着される部分よりも下側に案内壁部を形成し、ボディへの中栓の装着時この案内壁部がボディに対して芯出しされることで、中栓が確実に口部に装着されるように配慮されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-104886号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、中栓における案内壁部は、栓としての機能を発揮させるものではなく、いわば中栓とは別の芯出し部材を強制的に中栓と一体化させたものであるということができるものである。このため、容器への中栓およびオーバーキャップの装着のための構造が、その分だけ複雑化してしまうという問題点がある。
【0007】
そこで本発明は、このような問題点を解決し、上端に口部が形成された筒状のボディに、前記口部に取り付けられる中栓と、この中栓および前記ボディの口部の周囲を覆う、下向きに開口したオーバーキャップとが装着されるものにおいて、簡単な構造で確実に中栓をボディの口部に装着することができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するため、本発明のキャップ付き容器は、
上端に口部が形成された筒状のボディに、前記口部に取り付けられる中栓と、この中栓および前記ボディの口部の周囲を覆う、下向きに開口したオーバーキャップとが装着され、
前記ボディにおける口部の開口端よりも下側の位置の外周につば部が形成され、
前記ボディにおけるつば部よりも下側に距離をおいた位置に、下向きに広がる円錐形状に形成されるとともに、前記円錐形状の下端部の外径が前記つば部の外径よりも大きくなるようにされた肩部が形成され、
前記オーバーキャップは、その下端部よりも上側の部分がつば部に案内された芯出し状態とされるとともに、前記下端部が前記肩部に案内された芯出し状態とされて、前記ボディに装着されており、
前記中栓は、前記オーバーキャップと芯出し状態で一体化されたうえで、前記ボディの口部に装着されていることを特徴とする。
【0009】
本発明のキャップ付き容器によれば、ボディに装着されたオーバーキャップは、天壁と、円筒状の裾壁とを有し、つば部に案内されて芯出しされる部分は、前記裾壁から径方向内向きに突出した突出部によって構成されていることが好適である。
【0010】
また本発明のキャップ付き容器によれば、突出部は、裾壁の周方向に沿って距離をおいた複数の位置にそれぞれ形成されているリブの形態であることが好適である。
【0011】
本発明のキャップ付き容器の組み立て方法は、
上端に口部が形成された筒状のボディに、前記口部に取り付けられる中栓と、この中栓および前記ボディの口部の周囲を覆う、下向きに開口したオーバーキャップとを装着させるに際し、
前記ボディとして、口部の開口端よりも下側の位置の外周につば部が形成され、前記つば部よりも下側に距離をおいた位置に肩部が形成され、この肩部が、下向きに広がる円錐形状に形成されるとともに、前記円錐形状の下端部の外径が前記つば部の外径よりも大きくなるようにされたボディを用い、
前記中栓と芯出し状態で一体化されたオーバーキャップを上方からボディに被せ、そのときに、
オーバーキャップにおける下端部よりも上側の部分を前記つば部に案内された芯出し状態とさせるとともに、前記下端部をボディの肩部に沿わせることでこの肩部に案内された芯出し状態とさせたうえで、このオーバーキャップと前記中栓とを前記ボディに装着させることを特徴とする。
【0012】
本発明のキャップ付き容器の組み立て方法によれば、オーバーキャップとして、天壁と、円筒状の裾壁とを有し、つば部に案内されて芯出しされる部分が、前記裾壁から径方向内向きに突出した突出部によって構成されているものを用いることが好適である。
【0013】
本発明のキャップ付き容器の組み立て方法によれば、オーバーキャップとして、突出部が、裾壁の周方向に沿って距離をおいた複数の位置にそれぞれ形成されているリブの形態であるものを用いることが好適である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によると、オーバーキャップは、その下端部よりも上側の部分がつば部に案内された芯出し状態とされるとともに、下端部をボディの肩部に沿わせることでこの肩部に案内された芯出し状態とされて、ボディに装着されているため、ボディに対して確実に芯出しされた状態となっており、このため、オーバーキャップと芯出し状態で一体化された中栓も、同様にボディに対して芯出しされた状態でこのボディに装着されるため、この中栓を確実にボディの口部に取り付けることができる。つまり本発明によれば、オーバーキャップにおける上下2箇所の位置でこのオーバーキャップをボディに対して芯出しするため、確実な芯出しが可能となり、それにともなって中栓もボディに対して確実に芯出しされ、このため簡単な構造で確実に中栓をボディの口部に装着することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施の形態のキャップ付き容器の全体図である。
図2図1における要部を拡大して示す図である。
図3図2に示されるオーバーキャップの底面図である。
図4】オーバーキャップおよび中栓のボディへの組み立て中の状態を示す図である。
図5図4の次の段階における、オーバーキャップおよび中栓のボディへの組み立て中の状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1図3は、本発明の実施の形態のキャップ付き容器を示す。ここで11は容器のボディで、合成樹脂を用いた成形品などによって円筒状に構成されている。ボディ11は、その上端に口部12が形成されている。口部12は、ボディ11におけるその他の部分よりも細径に形成されている。口部12の外周、すなわち口部12の上端縁13よりもやや下側の位置におけるボディ11の外周には、つば部14が一体に形成されている。つば部14よりも下側に距離をおいた位置には、下向きに広がる円錐形状の肩部15が設けられている。すなわち、細径の口部12は、肩部15を介して、ボディ11におけるそれよりも下側の部分に連続するように構成されている。16はボディ11の壁部である。肩部15の断面構造について説明すると、この肩部15は、上下の湾曲部17、17を介して、口部12およびホディ11における下側の部分と連続している。肩部15よりも下側におけるボディ11の外周には、径方向の外向きに突出する補強用のリブ20が、全周にわたって形成されている。
【0017】
ボディ11には中栓18とオーバーキャップ19とが装着されている。中栓18とオーバーキャップ19も、合成樹脂などによって成形されている。
【0018】
中栓18は、その下端に、下向きに開口した環状溝21を有し、この環状溝21にボディ11の口部12が緊締状態ではまり込むようにすることで、この中栓18をボディ11に固定状態で装着することができる。ボディ11に装着されてまだ開栓前の状態である中栓18の中央部には、離脱部材22が設けられている。この離脱部材22は、弱化部23を介して中栓18の注出筒24に接続されている。中栓18の外周には外ねじ25が形成され、この外ねじ25にオーバーキャップ19の内ねじ26がねじ合わされることで、中栓18とオーバーキャップ19とが芯出し状態で一体化されている。
【0019】
離脱部材22には円筒部27が設けられ、この円筒部27がオーバーキャップ19の環状溝28にはめ込まれている。詳細な図示は省略するが、円筒部27の内周および外周にはそれぞれ凹凸部が形成され、円筒部27がオーバーキャップ19の環状溝28にはめ込まれたときに、円筒部27の凹凸部が、オーバーキャップ19の環状溝28に形成された別の凹凸部と噛み合うことで、オーバーキャップ19と、このオーバーキャップ19に保持された離脱部材22とが一体に回転できるように構成されている。
【0020】
オーバーキャップ19には環状壁部31が設けられ、外ねじ25と内ねじ26とによって中栓18にオーバーキャップ19がねじ合わされたときに、この環状壁部31が中栓18の注出筒24の上端の開口にはめ込まれることで、注出筒24がオーバーキャップ19によってシール状態で閉栓されるように構成されている。
【0021】
ボディ11のつば部14は、このボディ11における口部12の上端の開口端よりも下側の位置の外周に、より詳細には、ボディ11における中栓18が装着された部分よりも下側の位置の外周に、一体に形成されている。
【0022】
オーバーキャップ19は、下向きに開口した形状とされて、天壁33と円筒状の裾壁34とが一体に形成された構成である。裾壁34は、オーバーキャップ19がボディ11に装着されたときに、その下端部35が、ボディ11における肩部15よりも下側かつリブ20よりも上側の、このボディ11の円筒状の部分36に、径方向に大きな隙間を有しない状態で外ばめされるように構成されている。そしてオーバーキャップ19の裾壁34には、下端部35を除く位置、すなわち、下端部35よりも上側の位置において、径方向の内向きに突出する突出部37が、上下方向を長手方向とするリブの形態で形成されている。この突出部37の突出高さは、オーバーキャップ19がボディ11に装着されるとき、あるいは装着されたときに、その突出端がボディ11のつば部14における径方向の先端部との間に大きな隙間を形成しないような高さとされている。
【0023】
以上によって、オーバーキャップ19および中栓18は、ボディ11に対して、つば部14とオーバーキャップ19の突出部37との相互作用によって、またボディ11における肩部15よりも下側の円筒状の部分36と、裾壁34の下端部35との相互作用によって、ボディ11に対して芯出しされた状態でこのボディ11に装着されている。
【0024】
このため、オーバーキャップ19はボディ11に対して確実に芯出しされた状態となっており、その結果、上述のようにオーバーキャップ19に芯出し状態で一体化された中栓18も、同様にボディ11に対して芯出しされた状態でこのボディ11に装着されるため、この中栓18を確実にボディ11の口部12に装着させることができる。
【0025】
次にその装着の手順について説明する。その際には、リブ20に下側から接触する保持具40によってボディ11を支持したうえで、芯出し状態で一体化されたオーバーキャップ19と中栓18とを、上側から下向きに、ボディ11の口部12に被せるように打栓する。すると、図示は省略するが、まずオーバーキャップ19の下端部35がボディ11のつば部14に外ばめされる。このとき、図1および図2から理解されるように、下端部35とつば部14との間には、径方向に所定量の隙間が形成される。このため、オーバーキャップ19は、つば部14によって芯出しされると言えるものではなく、その下端部35がつば部32に対して径方向に粗く位置合わせされた状態、すなわちボディ11に対して位置修正された状態となる。
【0026】
この状態からオーバーキャップ19と中栓18とを下向きに移動させると、図4に示すように、中栓18がまだ口部12に到達しない状態で突出部37の下端部がつば部14に案内される。これにより、つば部14と突出部37とが芯出しされ、それによって突出部37の下端部の位置でオーバーキャップ19がボディ11に対して芯出しされる。それにあわせて、その芯出しのレベルで、中栓18がボディ11の口部12に対して芯出しされる。詳細には、この芯出しによって、中栓18の環状溝21が口部12に対して芯出しされる。この場合において、たとえばボディ11の外径が40mm程度であるときには、つば部14の外周端と突出部37の径方向内向きの先端部との隙間S1は、0.5mm程度であることが好適である。
【0027】
この状態からオーバーキャップ19と中栓18とをさらに下向きに移動させると、図5に示すように中栓18の環状溝21がボディ11の口部12の上端縁13に接近した状態で、オーバーキャップ19の下端部35は、ボディ11の肩部15に案内されることで、ボディ11に対して芯出し状態となる。この場合において、上記と同様にボディ11の外径が40mm程度であるときには、肩部15の下端すなわちボディの円筒部分の上端の外周端と、オーバーキャップ19の下端部の内周端との隙間S2は、0.2mm程度であることが好適である。またこれと同時に、上記と同様に、オーバーキャップの突出部37がつば部14に案内されて、突出部37がつば部14に対して芯出しされる。このとき、図5に示すように、オーバーキャップ19の下端部35がボディ11に対して芯出しされている位置と、オーバーキャップの突出部37がつば部14に対して芯出しされている位置とが高さ方向に距離をおいた状態となるため、オーバーキャップ19は、ボディ11に対して、高さ方向すなわちボディ11およびオーバーキャップ19の軸心方向に距離Dをおいた2か所で芯出しされ、このため、確実な芯出し状態を達成することができる。この距離Dは、上記と同様にボディ11の外径が40mm程度であるときには、10mm以上であることが好適である。このとき、あわせて、中栓18も、ボディ11の口部12に対して確実に芯出しされる。
【0028】
このため、図5に示す状態からさらにオーバーキャップ19と中栓18とを下向きに移動させると、ボディ11の口部12の上端部13が中栓18の環状溝21に入り込む態様で、中栓18がボディ11の口部12に被せられる。このとき、上述のように中栓18も、ボディ11の口部12に対して確実に芯出しされているため、これら中栓18やボディ11の口部12はオーバーキャップ19で覆われているために外部から視認することができないにもかかわらず、間違いなく中栓18をボディ11の口部12に適正に装着することができる。しかも、ボディ11につば部14を形成するとともにオーバーキャップ19に突出部37を形成しただけの、きわめて簡単な構成だけで、複雑な構造の機構を用いることなしに、中栓18をボディ11の口部12に確実に装着することができる。
【0029】
中栓18とオーバーキャップ19とをボディ11に装着した後にオーバーキャップ19を開方向に回転させると、中栓18は緊締状態でボディ11に装着されているために、中栓18の外ねじ25とオーバーキャップ19の内ねじ26とが相対的に回転する。すると、上述のように離脱部材22はオーバーキャップ19に保持されて一体に回転するため、それによって弱化部23が破断し、その結果、中栓18の注出筒24に開口が形成されることになる。そのとき、離脱部材22はオーバーキャップ19に収容されることになる。その後は、オーバーキャップ19を中栓18からねじ外すことによって、容器のボディ11の内容物を外部に注出させることができる。注出後は、オーバーキャップ19を再び中栓18にねじ合わせることによって、環状壁部31が注出筒24の上端の開口にはめ込まれることで、注出筒24がオーバーキャップ19によってシール状態で閉栓されることになる。
【符号の説明】
【0030】
11 ボディ
12 口部
14 つば部
15 肩部
18 中栓
19 オーバーキャップ
35 下端部
37 突出部
図1
図2
図3
図4
図5