(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022150228
(43)【公開日】2022-10-07
(54)【発明の名称】電子機器
(51)【国際特許分類】
H05K 7/14 20060101AFI20220929BHJP
H05K 1/14 20060101ALI20220929BHJP
H01R 12/71 20110101ALI20220929BHJP
【FI】
H05K7/14 H
H05K7/14 E
H05K1/14 D
H05K1/14 H
H01R12/71
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021052730
(22)【出願日】2021-03-26
(71)【出願人】
【識別番号】000006507
【氏名又は名称】横河電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100167553
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 久典
(74)【代理人】
【識別番号】100181124
【弁理士】
【氏名又は名称】沖田 壮男
(72)【発明者】
【氏名】吉田 暁史
【テーマコード(参考)】
5E223
5E344
5E348
【Fターム(参考)】
5E223AB01
5E223AB21
5E223AC12
5E223BA01
5E223BA07
5E223CD01
5E223CD22
5E223CD25
5E223DA13
5E223DB33
5E344AA08
5E344BB01
5E344BB06
5E344CC05
5E344CD18
5E344DD02
5E344EE23
5E348AA02
5E348AA12
5E348AA21
5E348AA31
5E348AA32
(57)【要約】
【課題】基板の位置決め構造が簡略である電子機器を提供する。
【解決手段】電子機器10は、メイン基板2と、メイン基板2の一方の面である第1主面2aに交差する姿勢で設けられた1または複数のサブ基板3~6と、メイン基板2の第1主面2aとは反対の面である第2主面に対向する基面を有する筐体1と、を備える。メイン基板2に、第1主面2aから第2主面にかけて貫通する1または複数の挿通孔201A~204Aが形成されている。サブ基板3~6は、第1主面2a側に設けられた本体部301~601と、本体部301~601の基縁から突出して挿通孔に挿通して第2主面側に突出する突出部302,303,402,403,502,602とを備える。基面に、突出部302,303,402,403,502,602が厚さ方向に変位するのを規制し、かつメイン基板2が基面に近づく方向に変位するのを規制する第1規制凸部が形成されている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メイン基板と、
前記メイン基板の一方の面である第1主面に交差する姿勢で設けられた1または複数のサブ基板と、
前記メイン基板の前記第1主面とは反対の面である第2主面に対向する基面を有する筐体と、
を備え、
前記メイン基板に、前記第1主面から前記第2主面にかけて貫通する1または複数の挿通孔が形成され、
前記サブ基板は、前記第1主面側に設けられた本体部と、前記本体部の基縁から前記挿通孔に挿通して前記第2主面側に突出する突出部とを備え、
前記基面に、前記突出部が厚さ方向に変位するのを規制し、かつ前記メイン基板が前記基面に近づく方向に変位するのを規制する第1規制凸部が形成されている、
電子機器。
【請求項2】
前記基面に、前記突出部が、その突出方向および厚さ方向に直交する幅方向に変位するのを規制する第2規制凸部が形成されている、請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
前記筐体は、少なくとも1つの前記サブ基板の前記基縁の少なくとも一方の端部が嵌合する嵌合受け部を備える、請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記嵌合受け部の少なくとも一部は、前記第1主面に対向して位置し、前記メイン基板が前記基面から離れる方向に変位するのを規制する、請求項3記載の電子機器。
【請求項5】
前記メイン基板に、メイン側コネクタが設けられ、
少なくとも1つの前記サブ基板に、前記メイン側コネクタに接続されるサブ側コネクタが設けられ、
前記突出部の突出長さは、前記サブ基板を設置する際に、前記サブ側コネクタが前記メイン側コネクタに達する前に、前記突出部が前記第1規制凸部に達するように定められている、請求項1~4のうちいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項6】
前記筐体は、前記メイン基板を保持するベース部と、前記サブ基板の少なくとも一部を囲むカバーと、を備え、
前記カバーの内面に、前記サブ基板の端縁を含む部分が挿入されるガイド溝が形成されている、請求項1~5のうちいずれか1項に記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器は、例えば、複数の基板と、これらを保持する筐体とを備える。複数の基板は、立体的に組み合わされて互いに位置決めされる(例えば、特許文献1を参照)。複数の基板は、例えば、ネジなどの固定具を用いて位置決めすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記電子機器では、複数の基板を互いに位置決めする構造が複雑である。位置決め構造が複雑であると、電子機器の小型化に不利となる。
【0005】
本発明の一態様は、複数の基板の位置決め構造が簡略である電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、メイン基板と、前記メイン基板の一方の面である第1主面に交差する姿勢で設けられた1または複数のサブ基板と、前記メイン基板の前記第1主面とは反対の面である第2主面に対向する基面を有する筐体と、を備え、前記メイン基板に、前記第1主面から前記第2主面にかけて貫通する1または複数の挿通孔が形成され、前記サブ基板は、前記第1主面側に設けられた本体部と、前記本体部の基縁から前記挿通孔に挿通して前記第2主面側に突出する突出部とを備え、前記基面に、前記突出部が厚さ方向に変位するのを規制し、かつ前記メイン基板が前記基面に近づく方向に変位するのを規制する第1規制凸部が形成されている、電子機器を提供する。
【0007】
前記電子機器は、前記基面に、前記突出部が、その突出方向および厚さ方向に直交する幅方向に変位するのを規制する第2規制凸部が形成されていることが好ましい。
【0008】
前記筐体は、少なくとも1つの前記サブ基板の前記基縁の少なくとも一方の端部が嵌合する嵌合受け部を備えることが好ましい。
【0009】
前記嵌合受け部の少なくとも一部は、前記第1主面に対向して位置し、前記メイン基板が前記基面から離れる方向に変位するのを規制することが好ましい。
【0010】
前記電子機器は、前記メイン基板に、メイン側コネクタが設けられ、少なくとも1つの前記サブ基板に、前記メイン側コネクタに接続されるサブ側コネクタが設けられ、前記突出部の突出長さは、前記サブ基板を設置する際に、前記サブ側コネクタが前記メイン側コネクタに達する前に、前記突出部が前記第1規制凸部に達するように定められていることが好ましい。
【0011】
前記電子機器は、前記筐体が、前記メイン基板を保持するベース部と、前記サブ基板の少なくとも一部を囲むカバーと、を備え、前記カバーの内面に、前記サブ基板の端縁を含む部分が挿入されるガイド溝が形成されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明の一態様によれば、基板の位置決め構造が簡略である電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】実施形態の電子機器の内部構造を示す斜視図である。
【
図2】実施形態の電子機器の内部構造を示す斜視図である。
【
図3】実施形態の電子機器を示す分解斜視図である。
【
図4】実施形態の電子機器のベース部およびメイン基板を示す分解斜視図である。
【
図5】実施形態の電子機器のベース部およびメイン基板を示す分解斜視図である。
【
図6】(A)実施形態の電子機器のベース部およびメイン基板を示す斜視図である。(B)ベース部およびメイン基板の拡大図である。
【
図7】ベース部およびメイン基板の一部断面状態の斜視図である。
【
図8】ベース部およびメイン基板の一部断面状態の斜視図である。
【
図9】実施形態の電子機器の外観を示す斜視図である。
【
図10】実施形態の電子機器のカバーを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1および
図2は、実施形態の電子機器10の内部構造を示す斜視図である。
図3は、電子機器10を示す分解斜視図である。
図4および
図5は、電子機器10のベース部11およびメイン基板2を示す分解斜視図である。
図6(A)は、電子機器10のベース部11およびメイン基板2を示す斜視図である。
図6(B)は、ベース部11およびメイン基板2の拡大図である。
図7および
図8は、ベース部11およびメイン基板2の一部断面状態の斜視図である。
図9は、電子機器10の外観を示す斜視図である。
図10は、電子機器10のカバー12を示す斜視図である。
【0015】
図1および
図2に示すように、電子機器10は、筐体1と、メイン基板2と、複数のサブ基板3~6とを備える。複数のサブ基板3~6は、それぞれ、第1サブ基板3、第2サブ基板4、第3サブ基板5、および第4サブ基板6である。メイン基板2およびサブ基板3~6は、リジッド基板である。メイン基板2およびサブ基板3~6としては、例えば、ガラスエポキシ樹脂基板、フェノール樹脂基板、シリコン基板、セラミックス基板などを使用できる。
図1および
図2では、筐体1のカバー12の図示を省略する。
【0016】
以下、XYZ直交座標系を用いて各構成の位置関係を説明することがある。X方向は、基体13の基面13a(
図4参照)の短手方向である。Y方向は、基面13aの長手方向である。Y方向は、基面13aにおいてX方向に直交する。Z方向は、基面13aに垂直な方向である。Z方向は、X方向およびY方向に直交する。+Z方向は前方である。X方向およびY方向に沿う面をXY平面という。Y方向およびZ方向に沿う面をYZ平面という。Y方向およびZ方向に沿う面をYZ平面という。
【0017】
図9に示すように、筐体1は、ベース部11と、カバー12とを備える。
図9に即して、各構成の位置関係を仮に規定する。カバー12は、ベース部11に対して前方に位置する。なお、ここで定めた位置関係は、使用時の電子機器10の姿勢を限定しない。
【0018】
図4および
図5に示すように、ベース部11は、基体13と、一対の側壁14と、一対の端壁15と、を備える。
基体13は、矩形板状とされている。基体13は、例えば、長方形状とされる。基体13の基面13aは、基体13の前面である。基体13の一方の側縁を第1側縁13cという。基体13の他方の側縁を第2側縁13dという。第1側縁13cと第2側縁13dとは、基面13aの短手方向(X方向)に対向する。基体13の一方の端縁を第1端縁13eという。基体13の他方の端縁を第2端縁13fという。第1端縁13eと第2端縁13fとは、基面13aの長手方向(Y方向)に対向する。
【0019】
側壁14は、基体13の第1側縁13cおよび第2側縁13dに立設されている。第1側縁13cに形成された側壁14を第1側壁14Aという。第2側縁13dに形成された側壁14を第2側壁14Bという。側壁14は、基体13の側縁13c,13dから+Z方向に突出する。側壁14は、YZ平面に沿う板状とされている。
【0020】
側壁14には、カバー12が係止する一対の係止片16が形成されている。係止片16は、側壁14の前縁から+Z方向に突出する。係止片16は、YZ平面に沿う矩形板状とされている。係止片16は、厚さ方向に弾性的に曲げ変形可能である。係止片16の外面には、カバー12に係止する係止爪16aが形成されている。一対の係止片16は、Y方向に間隔をおいて形成されている。
【0021】
端壁15は、基体13の第1端縁13eおよび第2端縁13fに立設されている。第1端縁13eに形成された端壁15を第1端壁15Aという。第2端縁13fに形成された端壁15を第2端壁15Bという。端壁15は、基体13の端縁13e,13fから+Z方向に突出する。端壁15は、XZ平面に沿う板状とされている。
【0022】
端壁15には、カバー12が係止する一対の係止片17が形成されている。係止片17は、端壁15の前縁から+Z方向に突出する。係止片17は、XZ平面に沿う矩形板状とされている。係止片17は、厚さ方向に弾性的に曲げ変形可能である。係止片17の外面には、カバー12に係止する係止爪17aが形成されている。一対の係止片17は、X方向に間隔をおいて形成されている。
【0023】
図4に示すように、基体13の基面13aには、メイン基板2が係止する一対の係止片18が形成されている。係止片18は、第1端壁15Aに近い位置に形成されている。係止片18は、基面13aから+Z方向に突出する。係止片18は、XZ平面に沿う矩形板状とされている。係止片18は、厚さ方向に弾性的に曲げ変形可能である。係止片18の内面には、メイン基板2の第1端縁2eが係止する係止爪18aが形成されている。一対の係止片18は、X方向に間隔をおいて形成されている。
【0024】
図4、
図7および
図8に示すように、基体13の基面13aには、一対の第1規制凸部(第1規制部)21Aおよび第2規制凸部(第2規制部)22Aが形成されている。第1規制凸部21Aは、YZ平面に沿う矩形板状とされている。第1規制凸部21Aは、基面13aから+Z方向に突出して形成されている。2つの第1規制凸部21Aは互いに同形であり、X方向に間隔をおいて向かい合って形成されている。2つの第1規制凸部21Aの、基面13aからの突出高さは同じであってよい。2つの第1規制凸部21Aは、これらの間に第1サブ基板3の第2突出部303の一部を受け入れる。2つの第1規制凸部21Aの間隔は、第2突出部303の厚さに応じて定められる。2つの第1規制凸部21Aの間隔は、第2突出部303の厚さとほぼ同じ、または第2突出部303の厚さよりやや大きい。2つの第1規制凸部21Aの間隔は、第2突出部303が厚さ方向に変位するのを規制できるように定められる。
【0025】
第2規制凸部22Aは、XZ平面に沿う矩形板状とされている。第2規制凸部22Aは、基面13aから+Z方向に突出して形成されている。基面13aからの第2規制凸部22Aの突出高さは、第1規制凸部21Aの突出高さと同じであってよい。第2規制凸部22Aは、第1規制凸部21Aに対して-Y方向に離れて位置する。第2規制凸部22Aは、第2突出部303の-Y方向の側縁に当接可能な位置にある。第2規制凸部22Aは、第1サブ基板3の第2突出部303が幅方向(詳しくは、-Y方向)に変位するのを規制する。「幅方向」は、第2突出部303の突出方向と厚さ方向とに直交する方向である。
【0026】
図7に示すように、第1規制凸部21Aおよび第2規制凸部22Aは、メイン基板2の第2主面2bに対向する位置に形成される。そのため、第1規制凸部21Aの先端、および第2規制凸部22Aの先端は、メイン基板2に当接可能である。よって、第1規制凸部21Aおよび第2規制凸部22Aは、メイン基板2が基面13aに近づく方向に変位するのを規制することができる。
【0027】
図4に示すように、基体13の基面13aには、第3規制凸部23が形成されている。第3規制凸部23は、YZ平面に沿う矩形板状とされている。第3規制凸部23は、基面13aから+Z方向に突出して形成されている。第3規制凸部23は、第1突出部302の+X方向側の面に対面する。第3規制凸部23は、第1サブ基板3の第1突出部302が厚さ方向(+X方向。第2側壁14Bに近づく方向)に変位するのを規制する。
【0028】
第1端壁15Aの内面には、第4規制凸部24が形成されている。第4規制凸部24は、YZ平面に沿う矩形板状とされている。第4規制凸部24は、第1端壁15Aの内面から-Y方向に突出して形成されている。第4規制凸部24は、第1突出部302の-X方向側の面に対面する。第4規制凸部24は、第1サブ基板3の第1突出部302が厚さ方向(-X方向。第2側壁14Bから離れる方向)に変位するのを規制する。
【0029】
基体13の基面13aには、一対の第1規制凸部(第1規制部)21Bおよび第2規制凸部(第2規制部)22Bが形成されている。第1規制凸部21Bは、YZ平面に沿う矩形板状とされている。第1規制凸部21Bは、基面13aから+Z方向に突出して形成されている。2つの第1規制凸部21Bは互いに同形であり、X方向に間隔をおいて向かい合って形成されている。2つの第1規制凸部21Bの、基面13aからの突出高さは同じであってよい。2つの第1規制凸部21Bは、これらの間に第2サブ基板4の第1突出部402の一部を受け入れる。2つの第1規制凸部21Bの間隔は、第1突出部402が厚さ方向に変位するのを規制できるように定められる。
【0030】
第2規制凸部22Bは、XZ平面に沿う矩形板状とされている。第2規制凸部22Bは、基面13aから+Z方向に突出して形成されている。基面13aからの第2規制凸部22Bの突出高さは、第1規制凸部21Bの突出高さと同じであってよい。第2規制凸部22Bは、第1規制凸部21Bに対して-Y方向に離れて位置する。第2規制凸部22Bは、第1突出部402の-Y方向の側縁に当接可能な位置にある。第2規制凸部22Bは、第2サブ基板4の第1突出部402が幅方向(詳しくは、-Y方向)に変位するのを規制する。
【0031】
第1規制凸部21Bおよび第2規制凸部22Bは、メイン基板2の第2主面2bに対向する位置に形成される。そのため、第1規制凸部21Bの先端、および第2規制凸部22Bの先端は、メイン基板2に当接可能である。よって、第1規制凸部21Bおよび第2規制凸部22Bは、メイン基板2が基面13aに近づく方向に変位するのを規制することができる。
【0032】
図5に示すように、基体13の基面13aには、一対の第1規制凸部(第1規制部)21Eおよび第2規制凸部(第2規制部)22Eが形成されている。第1規制凸部21Eは、YZ平面に沿う矩形板状とされている。第1規制凸部21Eは、基面13aから+Z方向に突出して形成されている。2つの第1規制凸部21Eは互いに同形であり、X方向に間隔をおいて向かい合って形成されている。2つの第1規制凸部21Eの、基面13aからの突出高さは同じであってよい。2つの第1規制凸部21Eは、これらの間に第2サブ基板4の第2突出部403の一部を受け入れる。2つの第1規制凸部21Eの間隔は、第2突出部403が厚さ方向に変位するのを規制できるように定められる。
【0033】
第2規制凸部22Eは、XZ平面に沿う矩形板状とされている。第2規制凸部22Eは、基面13aから+Z方向に突出して形成されている。基面13aからの第2規制凸部22Eの突出高さは、第1規制凸部21Eの突出高さと同じであってよい。第2規制凸部22Eは、第1規制凸部21Eに対して+Y方向に離れて位置する。第2規制凸部22Eは、第2突出部403の+Y方向の側縁に当接可能な位置にある。第2規制凸部22Eは、第2サブ基板4の第2突出部403が幅方向(詳しくは、+Y方向)に変位するのを規制する。
【0034】
基体13の基面13aには、第2サブ基板4の第2突出部403を受け入れる受容凹部26が形成されている。
【0035】
図4に示すように、基体13の基面13aには、一対の第1規制凸部(第1規制部)21Cが形成されている。第1規制凸部21Cは、YZ平面に沿う矩形板状とされている。第1規制凸部21Cは、基面13aから+Z方向に突出して形成されている。2つの第1規制凸部21Cは互いに同形であり、X方向に間隔をおいて向かい合って形成されている。2つの第1規制凸部21Cの、基面13aからの突出高さは同じであってよい。2つの第1規制凸部21Cは、これらの間に第3サブ基板5の突出部502の一部を受け入れる。2つの第1規制凸部21Cの間隔は、突出部502が厚さ方向に変位するのを規制できるように定められる。
【0036】
第1規制凸部21Cは、メイン基板2の第2主面2bに対向する位置に形成される。そのため、第1規制凸部21Cの先端は、メイン基板2に当接可能である。よって、第1規制凸部21Cは、メイン基板2が基面13aに近づく方向に変位するのを規制することができる。
【0037】
基体13の基面13aには、一対の第1規制凸部(第1規制部)21Dが形成されている。第1規制凸部21Dは、YZ平面に沿う矩形板状とされている。第1規制凸部21Dは、基面13aから+Z方向に突出して形成されている。2つの第1規制凸部21Dは互いに同形であり、X方向に並んで形成されている。2つの第1規制凸部21Dは、X方向に間隔をおいて向かい合って形成されている。2つの第1規制凸部21Dの、基面13aからの突出高さは同じであってよい。2つの第1規制凸部21Dは、これらの間に第4サブ基板6の突出部602の一部を受け入れる。2つの第1規制凸部21Dの間隔は、突出部602が厚さ方向に変位するのを規制できるように定められる。
【0038】
第1規制凸部21Dは、メイン基板2の第2主面2bに対向する位置に形成される。そのため、第1規制凸部21Dの先端は、メイン基板2に当接可能である。よって、第1規制凸部21Dは、メイン基板2が基面13aに近づく方向に変位するのを規制することができる。
【0039】
基体13の基面13aには、嵌合凸部25が形成されている。嵌合凸部25は、例えば、円柱状とされている。嵌合凸部25は、基面13aから+Z方向に突出する。嵌合凸部25は、メイン基板2がXY平面内で変位するのを規制する。嵌合凸部25は、第1端壁15Aに近い位置に形成されている。
【0040】
第1端壁15Aの内面には、第1嵌合受け部151,152が形成されている。第1嵌合受け部151,152は、Z方向に沿う溝状とされる。第1嵌合受け部151,152の、XY平面に沿う断面は、例えば矩形状である。第1嵌合受け部151,152は、第1端壁15Aの+Z方向の端面に開放端を有する。第1嵌合受け部151,152は、X方向に間隔をおいて第1端壁15Aに形成されている。第1嵌合受け部151,152は、「嵌合受け部」の例である。
【0041】
第1嵌合受け部151には、第3サブ基板5の本体部501の基縁501aの第1端部501a1(
図3参照)が嵌合する。第1嵌合受け部151は、第3サブ基板5の本体部501が幅方向(+Y方向)に変位するのを規制する。第1嵌合受け部152には、第4サブ基板6の本体部601の基縁601aの第1端部601a1(
図3参照)が嵌合する。第1嵌合受け部152は、第4サブ基板6の本体部601が幅方向(+Y方向)に変位するのを規制する。
【0042】
図6(A)および
図6(B)に示すように、第2端壁15Bには、第2嵌合受け部153,154,155が形成されている。第2嵌合受け部153,154,155は、「嵌合受け部」の例である。
第2嵌合受け部153は、一対の規制壁153Aと、端壁153Bとを備える。端壁153Bは、XZ平面に沿う矩形板状とされている。端壁153Bは、第2端壁15Bの前縁から+Z方向に突出する。端壁153Bは、第2サブ基板4が幅方向(-Y方向)に変位するのを規制する。
【0043】
規制壁153Aは、端壁153Bの一方および他方の側縁に、+Y方向に突出して設けられている。規制壁153Aは、YZ平面に沿う矩形板状とされている。2つの規制壁153AはX方向に間隔をおいて向かい合って形成されている。規制壁153Aは、Z方向に延在する。規制壁153Aは、-Z方向に延出し、受容凹部26の底部に達する。すなわち、規制壁153Aは、端壁153Bの先端から受容凹部26の底部にかけてZ方向に沿って形成されている。第2嵌合受け部153は、一対の規制壁153Aの間に、第2サブ基板4の一部を受け入れる。2つの規制壁153Aの間隔は、第2サブ基板4が厚さ方向に変位するのを規制できるように定められる。
【0044】
第2嵌合受け部154は、一対の規制壁154Aと、底壁154Bと、端壁154Cとを備える。端壁154Cは、XZ平面に沿う矩形板状とされている。端壁154Cは、第2端壁15Bの前縁から+Z方向に突出する。端壁154Cは、第3サブ基板5の本体部501が幅方向(-Y方向)に変位するのを規制する。
【0045】
規制壁154Aは、端壁154Cの一方および他方の側縁に、+Y方向に突出して設けられている。規制壁154Aは、YZ平面に沿う矩形板状とされている。2つの規制壁154AはX方向に間隔をおいて向かい合って形成されている。規制壁154Aは、Z方向に延在する。第2嵌合受け部154は、一対の規制壁154Aの間に、第3サブ基板5の本体部501の基縁501aの第2端部501a2(
図3参照)を受け入れる。2つの規制壁154Aの間隔は、本体部501が厚さ方向に変位するのを規制できるように定められる。第2嵌合受け部154は、第3サブ基板5の第2端部501a2を位置決めする。
【0046】
底壁154Bは、規制壁154Aの後端に設けられている。底壁154Bは、XY平面に沿う矩形板状とされている。底壁154Bは、一方の規制壁154Aから他方の規制壁154Aにかけて形成されている。底壁154Bは、第3サブ基板5の本体部501が-Z方向(基面13aに近づく方向)に変位するのを規制する。
【0047】
第2嵌合受け部155は、一対の規制壁155Aと、底壁155Bと、端壁155Cとを備える。端壁155Cは、XZ平面に沿う矩形板状とされている。端壁155Cは、第2端壁15Bの前縁から+Z方向に突出する。端壁155Cは、第4サブ基板6の本体部601が幅方向(-Y方向)に変位するのを規制する。
【0048】
規制壁155Aは、端壁155Cの一方および他方の側縁に、+Y方向に突出して設けられている。規制壁155Aは、YZ平面に沿う矩形板状とされている。2つの規制壁155AはX方向に間隔をおいて向かい合って形成されている。規制壁155Aは、Z方向に延在する。第2嵌合受け部155は、一対の規制壁155Aの間に、第4サブ基板6の本体部601の基縁601aの第2端部601a2(
図3参照)を受け入れる。2つの規制壁155Aの間隔は、本体部601が厚さ方向に変位するのを規制できるように定められる。第2嵌合受け部155は、第4サブ基板6の第2端部601a2を位置決めする。
【0049】
底壁155Bは、規制壁155Aの後端に設けられている。底壁155Bは、XY平面に沿う矩形板状とされている。底壁155Bは、一方の規制壁155Aから他方の規制壁155Aにかけて形成されている。底壁155Bは、第4サブ基板6の本体部601が-Z方向(基面13aに近づく方向)に変位するのを規制する。
【0050】
第2端壁15Bの内面には、メイン基板2の第2端縁2fが係止する係止爪19が形成されている。係止爪19は、第2端壁15Bの内面から+Y方向に突出する。係止爪19は、XY平面に沿う矩形板状とされている。
【0051】
図4および
図5に示すように、メイン基板2は、概略、矩形状(例えば、長方形状)に形成されている。メイン基板2の一方の面を第1主面2aという。第1主面2aは前面である。メイン基板2の他方の面を第2主面2bという。第2主面2bは、第1主面2aとは反対の面である。メイン基板2の一方の端縁を第1端縁2eという。メイン基板2の他方の端縁を第2端縁2fという。
【0052】
メイン基板2の第2端縁2fを含む部分の一部は、第2嵌合受け部154,155の底壁154B,155Bの後(-Y方向側)に位置する。そのため、第2嵌合受け部154,155の底壁154B,155Bの少なくとも一部は、メイン基板2の第1主面2aに対向する位置にある。底壁154B,155Bは、メイン基板2が+Z方向(メイン基板2が基面13aから離れる方向)に変位するのを規制する。
メイン基板2は、第2端縁2fを含む部分が第2嵌合受け部154,155および係止爪19に移動規制され、かつ第1端縁2eを含む部分が係止片18に係止することによって、ベース部11に保持される。
【0053】
第1主面2aのうち、底壁154B,155Bに対向する領域は、主コネクタ210に近接する領域である。
主コネクタ210は、スルーホールリフロー工程を有するはんだ付けによってメイン基板2に取り付けられる。底壁154B,155Bに対向する領域は、はんだ付けにおいてソルダーペースト部として使用された領域であってよい。この領域は、スルーホールリフロー工程によってはんだが除去された後、第2嵌合受け部154,155による位置決めに使用される。そのため、第1主面2aを有効に利用できる。よって、第1主面2aにおける実装面積の確保に有利となる。
【0054】
メイン基板2には、第1挿通孔201A~204Aおよび第2挿通孔202Bが形成されている。第1挿通孔201A~204Aおよび第2挿通孔202Bは、第1主面2aから第2主面2bにかけてメイン基板2を貫通する。第2挿通孔202Bは、第1挿通孔202Aに対して-Y方向に離れた位置に形成されている。第1挿通孔201A~204Aおよび第2挿通孔202Bは、「挿通孔」の例である。
【0055】
メイン基板2には、嵌合凸部25が嵌合する嵌合孔207が形成されている。嵌合孔207は、例えば、メイン基板2の厚さ方向から見て、円形状とされている。嵌合孔207は、第1主面2aから第2主面2bにかけてメイン基板2を貫通して形成されている。嵌合孔207に嵌合凸部25が嵌合することによって、メイン基板2は、XY平面に沿う方向の変位が規制される。そのため、ベース部11に対するメイン基板2の位置決めの精度を高めることができる。
【0056】
メイン基板2の第1主面2aには、第1~第4メイン側コネクタ203~206および主コネクタ210が設けられている。メイン側コネクタ203~206は、例えば、フローティングコネクタである。メイン側コネクタ203~206は、サブ基板3~6との接続に用いられる。主コネクタ210は、他の機器との接続などに用いられる。
【0057】
図3に示すように、第1サブ基板3は、基板本体304と、第1サブ側コネクタ305とを備える。基板本体304は、本体部301と、第1突出部302と、第2突出部303とを備える。本体部301は、矩形状に形成されている。第1突出部302および第2突出部303は、本体部301の基縁301aから後方(-Z方向)に突出して形成されている。基縁301aは、本体部301の4つの辺のうち1つに相当する。
【0058】
第1突出部302および第2突出部303は、矩形状に形成されている。第1突出部302および第2突出部303は、本体部301の幅方向(Y方向)に間隔をおいて形成されている。第2突出部303は、第1突出部302に対して-Y方向寄りに位置する。本体部301の一方の面には、インターフェースコネクタ306が設けられている。第1突出部302および第2突出部303は、「突出部」の例である。
【0059】
図1および
図2に示すように、本体部301の少なくとも一部は、メイン基板2の第1主面2a側に設けられている。「第1主面側に設けられている」とは、第1主面2aに対して+Z方向側に位置することをいう。本体部301の少なくとも一部は、Z方向から見て第1主面2aと重なる領域内にある。
【0060】
図4および
図5に示すように、第1突出部302(
図3参照)は、メイン基板2の第1端縁2eと第1端壁15Aとの間を通過して第2主面2b側に突出する。第1突出部302の先端は、基面13aに近い位置に達する。「第2主面側に突出する」とは、第2主面2bに対して基面13aに近づく方向に突出することをいう。第1突出部302の先端は、第2主面2b側の空間に達する。「第2主面2b側の空間」は、例えば、基体13の基面13aと、側壁14の内面と、端壁15の内面と、第2主面2bとによって区画される空間である。
【0061】
第1突出部302(
図3参照)は、第3規制凸部23によって+X方向の変位を規制される。第1突出部302は、第4規制凸部24によって-X方向の変位を規制される。そのため、第1突出部302は、厚さ方向の変位を規制される。第1突出部302は、第1端壁15Aによって、幅方向(詳しくは、+Y方向)の変位が規制される。
【0062】
第2突出部303(
図3参照)は、メイン基板2の第1挿通孔201Aに挿通して第2主面2b側に突出する。第2突出部303の先端は、第2主面2b側の空間に達する。第2突出部303の一部は、一対の第1規制凸部21Aの間に挿入される。第2突出部303は、第1規制凸部21Aによって厚さ方向の変位を規制される。第2突出部303は、第2規制凸部22Aによって、幅方向(詳しくは、-Y方向)の変位が規制される。
第1サブ側コネクタ305は、例えば、フローティングコネクタである。第1サブ側コネクタ305は、メイン基板2に設けられた第1メイン側コネクタ203に接続される。
【0063】
図3に示すように、第2サブ基板4は、基板本体404と、第2サブ側コネクタ405とを備える。基板本体404は、本体部401と、第1突出部402と、第2突出部403とを備える。本体部401は、矩形状に形成されている。第1突出部402および第2突出部403は、本体部401の基縁401aから後方(-Z方向)に突出して形成されている。第1突出部402および第2突出部403は、矩形状に形成されている。第1突出部402および第2突出部403は、本体部401の幅方向(Y方向)に間隔をおいて形成されている。第2突出部403は、第1突出部402に対して-Y方向寄りに位置する。本体部401の一方の面には、インターフェースコネクタ406が設けられている。第1突出部402および第2突出部403は、「突出部」の例である。
図1および
図2に示すように、本体部401の少なくとも一部は、メイン基板2の第1主面2a側に設けられている。
【0064】
図4および
図5に示すように、第1突出部402(
図3参照)は、メイン基板2の第1挿通孔202Aに挿通して第2主面2b側に突出する。第1突出部402の先端は、第2主面2b側の空間に達する。第1突出部402の一部は、一対の第1規制凸部21Bの間に挿入される。そのため、第1突出部402は、第1規制凸部21Bによって厚さ方向の変位を規制される。第1突出部402は、第2規制凸部22Bによって、幅方向(詳しくは、-Y方向)の変位が規制される。
【0065】
図5に示すように、第2突出部403(
図3参照)は、メイン基板2の第2挿通孔202Bに挿通して第2主面2b側に突出する。第2突出部403の先端は、第2主面2b側の空間に達する。第2突出部403の一部は、受容凹部26に挿入される。第2突出部403の一部は、一対の第1規制凸部21Eの間に位置する。そのため、第1規制凸部21Eによって厚さ方向の変位を規制される。第2突出部403は、第2規制凸部22Eによって、幅方向(詳しくは、+Y方向)の変位が規制される。
【0066】
図6(B)に示すように、第2サブ基板4の、-Y方向の端縁を含む部分は、第2嵌合受け部153の一対の規制壁153Aの間に挿入される。第2嵌合受け部153は、第2サブ基板4をベース部11およびメイン基板2に組み付ける際に、第2サブ基板4をガイドすることができる。規制壁153Aは、第2サブ基板4が厚さ方向に変位するのを規制する。端壁153Bは、第2サブ基板4が幅方向(詳しくは、-Y方向)に変位するのを規制する。
第2サブ側コネクタ405は、例えば、フローティングコネクタである。第2サブ側コネクタ405は、メイン基板2に設けられた第2メイン側コネクタ204に接続される。
【0067】
図3に示すように、第3サブ基板5は、基板本体504と、第3サブ側コネクタ505とを備える。基板本体504は、本体部501と、突出部502と、を備える。本体部501は、矩形状に形成されている。本体部501の後端縁を基縁501aという。本体部501の前端縁(基縁501aとは反対の端縁)を先端縁501bという。突出部502は、本体部501の基縁501aから後方(-Z方向)に突出して形成されている。突出部502は、矩形状に形成されている。本体部501の一方の面には、インターフェースコネクタ506が設けられている。
図1および
図2に示すように、本体部501の少なくとも一部は、メイン基板2の第1主面2a側に設けられている。
【0068】
図4および
図5に示すように、突出部502(
図3参照)は、メイン基板2の第1挿通孔203Aに挿通して第2主面2b側に突出する。突出部502の先端は、第2主面2b側の空間に達する。突出部502の一部は、一対の第1規制凸部21Cの間に挿入される。突出部502は、第1規制凸部21Cによって厚さ方向の変位が規制される。
【0069】
図4に示すように、第3サブ基板5の本体部501の基縁501aの第1端部501a1(
図3参照)は、第1嵌合受け部151に挿入される。本体部501は、第1嵌合受け部151によって、厚さ方向および幅方向(+Y方向)の変位が規制される。
【0070】
図6(B)に示すように、第3サブ基板5の本体部501の基縁501aの第2端部501a2(
図3参照)は、第2嵌合受け部154の一対の規制壁154Aの間に挿入される。本体部501は、規制壁154Aによって厚さ方向の変位が規制される。本体部501は、底壁154Bによって-Z方向(基面13aに近づく方向)の変位が規制される。
第3サブ側コネクタ505は、例えば、フローティングコネクタである。第3サブ側コネクタ505は、メイン基板2に設けられた第3メイン側コネクタ205に接続される。
【0071】
図3に示すように、第4サブ基板6は、基板本体604と、第4サブ側コネクタ605とを備える。基板本体604は、本体部601と、突出部602と、を備える。本体部601は、矩形状に形成されている。本体部601の後端縁を基縁601aという。本体部601の前端縁(基縁601aとは反対の端縁)を先端縁601bという。突出部602は、本体部601の基縁601aから後方(-Z方向)に突出して形成されている。突出部602は、矩形状に形成されている。本体部601の一方の面には、インターフェースコネクタ606が設けられている。
図1および
図2に示すように、本体部601の少なくとも一部は、メイン基板2の第1主面2a側に設けられている。
【0072】
図4および
図5に示すように、突出部602(
図3参照)は、メイン基板2の第1挿通孔204Aに挿通して第2主面2b側に突出する。突出部602の先端は、第2主面2b側の空間に達する。突出部602の一部は、一対の第1規制凸部21Dの間に挿入される。突出部602は、第1規制凸部21Dによって厚さ方向の変位が規制される。
【0073】
図4に示すように、第4サブ基板6の本体部601の基縁601aの第1端部601a1(
図3参照)は、第1嵌合受け部152に挿入される。本体部601は、第1嵌合受け部152によって、厚さ方向および幅方向(+Y方向)の変位が規制される。
【0074】
図5に示すように、第4サブ基板6の本体部601の基縁601aの第2端部601a2(
図3参照)は、第2嵌合受け部155の一対の規制壁155Aの間に挿入される。本体部601は、規制壁155Aによって厚さ方向の変位が規制される。本体部601は、底壁155Bによって-Z方向(基面13aに近づく方向)の変位が規制される。
第4サブ側コネクタ605は、例えば、フローティングコネクタである。第4サブ側コネクタ605は、メイン基板2に設けられた第4メイン側コネクタ206に接続される。
【0075】
サブ基板3~6は、メイン基板2の第1主面2aに対して交差する姿勢(詳しくは、第1主面2aに対して垂直な姿勢)で設置されている。
【0076】
図9に示すように、カバー12は、前板33と、一対の側板34と、一対の端板35と、を備える。カバー12は、ベース部11に組み付けられる。カバー12は、サブ基板3~6の少なくとも一部を囲む。
前板33は、XY平面に沿う板状とされている。前板33には、インターフェースコネクタ306,506,606(
図1および
図2参照)に接続される配線が通過する開口部51が形成されている。
【0077】
側板34は、前板33の一方および他方の側縁から後方に延出する。側板34はYZ平面に沿う。側板34には、係止受け部53が形成されている。係止受け部53は、側板34を貫通して形成された孔部である。側板34は、係止片16の係止爪16a(
図4参照)が係止受け部53に係止することによって側壁14に結合する。
端板35は、前板33の一方および他方の端縁から後方に延出する。端板35はXZ平面に沿う。端板35には、係止受け部(図示略)が形成されている。係止受け部は、端板35の内面に形成された凹部である。端板35は、係止片17の係止爪17a(
図4参照)が係止受け部(図示略)に係止することによって端壁15に結合する。2つの端板35をそれぞれ第1端板35Aおよび第2端板35Bという。
【0078】
前板33には、凹構造部36が形成されている。凹構造部36は、底板部37と、側板部38と、端板部39とを備える。底板部37は、前板33に対して後方(-Z方向)寄りの位置にある。底板部37は、矩形状であり、前板33と平行である。底板部37には、インターフェースコネクタ406(
図1および
図2参照)に接続される配線が通過する開口部52が形成されている。
側板部38は、底板部37の側縁から前方に延出する。端板部39は、底板部37の端縁から前方に延出する。
【0079】
図10に示すように、第1端板35Aの内面には、第1ガイド溝41A,41C,41Dが形成されている。第1ガイド溝41A,41C,41Dは、Z方向に沿って形成されている。第1ガイド溝41A,41C,41Dは、第1端板35Aの後端35A1(-Z方向の端)から前端35A2(+Z方向の端)にかけて形成されている。第1ガイド溝41A,41C,41Dは、X方向に間隔をおいて形成されている。第1ガイド溝41A,41C,41Dの幅は、それぞれ第1サブ基板3、第3サブ基板5および第4サブ基板6が厚さ方向に変位するのを規制できるように定められる。
【0080】
第1ガイド溝41A,41C,41Dの後端に近い箇所には、拡張部41A1,41C1,41D1が形成されている。拡張部41A1,41C1,41D1は、後方に向かって溝幅が広くなるように形成されている。拡張部41A1,41C1,41D1の一方の側縁は後方に向かって+X方向に移行するように直線的に傾斜する。拡張部41A1,41C1,41D1の他方の側縁は後方に向かって-X方向に移行するように直線的に傾斜する。
【0081】
第2端板35Bの内面には、第2ガイド溝42B,42C,42Dが形成されている。第2ガイド溝42B,42C,42Dは、Z方向に沿って形成されている。第2ガイド溝42B,42C,42Dは、第2端板35Bの後端35B1(-Z方向の端)から前端35B2(+Z方向の端)に向かって形成されている。第2ガイド溝42B,42C,42Dは、X方向に間隔をおいて形成されている。第2ガイド溝42B,42C,42Dの幅は、それぞれ第2サブ基板4、第3サブ基板5および第4サブ基板6が厚さ方向に変位するのを規制できるように定められる。
【0082】
第2ガイド溝42B,42C,42Dの後端を含む部分には、後方に向かって溝幅が広くなる拡張部42B1,42C1,42D1が形成されている。拡張部42B1,42C1,42D1の一方の側縁は後方に向かって+X方向に移行するように直線的に傾斜する。拡張部42B1,42C1,42D1の他方の側縁は後方に向かって-X方向に移行するように直線的に傾斜する。
【0083】
端板部39の内面には、第3ガイド溝43Aが形成されている。第3ガイド溝43Aは、Z方向に沿って形成されている。第3ガイド溝43Aは、端板部39の後端(-Z方向の端)から前端(+Z方向の端)に向かって形成されている。第3ガイド溝43Aの幅は、第1サブ基板3が厚さ方向に変位するのを規制できるように定められる。
【0084】
第3ガイド溝43Aの後端を含む部分には、後方に向かって溝幅が広くなる拡張部43A1が形成されている。拡張部43A1の一方の側縁は後方に向かって+X方向に移行するように直線的に傾斜する。拡張部43A1の他方の側縁は後方に向かって-X方向に移行するように直線的に傾斜する。
【0085】
底板部37の内面には、第3嵌合受け部156が形成されている。第3嵌合受け部156は、一対の規制壁156Aと、端壁156Bとを備える。端壁156Bは、XZ平面に沿う矩形板状とされている。端壁156Bは、底板部37の内面(後面)から-Z方向に突出する。端壁156Bは、第2サブ基板4が幅方向に変位するのを規制する。
【0086】
規制壁156Aは、端壁156Bの一方および他方の側縁に、-Y方向に突出して設けられている。規制壁156Aは、YZ平面に沿う矩形板状とされている。2つの規制壁156AはX方向に間隔をおいて向かい合って形成されている。規制壁156Aは、Z方向に延在する。第3嵌合受け部156は、一対の規制壁156Aの間に、第2サブ基板4の一部(詳しくは、本体部401の一方の端縁を含む部分)を受け入れる。2つの規制壁156Aの間隔は、第2サブ基板4が厚さ方向に変位するのを規制できるように定められる。
【0087】
規制壁156Aの後端を含む部分の内面には、後方に向かって溝幅(規制壁156Aどうしの間隔)が広くなる形状の拡張部156A1が形成されている。拡張部156A1の一方の側面は後方に向かって+X方向に移行するように直線的に傾斜する。拡張部156A1の他方の側面は後方に向かって-X方向に移行するように直線的に傾斜する。
【0088】
第1ガイド溝41Aには、第1サブ基板3の本体部301の一方の端縁を含む部分が挿入される。第3ガイド溝43Aには、第1サブ基板3の本体部301の他方の端縁を含む部分が挿入される。そのため、第1サブ基板3の姿勢を安定に維持できる。
カバー12をベース部11に組み付ける際には、第1サブ基板3を端板35の後端から前方に向けてカバー12内に挿入する。第1ガイド溝41Aおよび第3ガイド溝43Aには、拡張部41A1,43A1が形成されているため、第1サブ基板3に位置ずれが生じている場合でも、拡張部41A1,43A1の側縁の傾斜によって第1サブ基板3の位置ずれを修正できる。よって、第1サブ基板3の端縁を容易にガイド溝41A,43Aに導くことができる。
【0089】
第3嵌合受け部156の2つの規制壁156Aの間には、第2サブ基板4の本体部401の一方の端縁を含む部分が挿入される。第2ガイド溝42Bには、第2サブ基板4の本体部401の他方の端縁を含む部分が挿入される。そのため、第2サブ基板4の姿勢を安定に維持できる。
カバー12をベース部11に組み付ける際には、第2サブ基板4を端板35の後端から前方に向けてカバー12内に挿入する。第2ガイド溝42Bには、拡張部42B1が形成されているため、第2サブ基板4の端縁を容易にガイド溝42Bに導くことができる。
【0090】
第1ガイド溝41Cには、第3サブ基板5の本体部501の一方の端縁を含む部分が挿入される。第2ガイド溝42Cには、第3サブ基板5の本体部501の他方の端縁を含む部分が挿入される。そのため、第3サブ基板5の姿勢を安定に維持できる。
カバー12をベース部11に組み付ける際には、第3サブ基板5を端板35の後端から前方に向けてカバー12内に挿入する。第1ガイド溝41Cおよび第2ガイド溝42Cには、拡張部41C1,42C1が形成されているため、第3サブ基板5の端縁を、容易にガイド溝41C,42Cに導くことができる。
【0091】
第1ガイド溝41Dには、第4サブ基板6の本体部601の一方の端縁を含む部分が挿入される。第2ガイド溝42Dには、第4サブ基板6の本体部601の他方の端縁を含む部分が挿入される。そのため、第4サブ基板6の姿勢を安定に維持できる。
カバー12をベース部11に組み付ける際には、第4サブ基板6を端板35の後端から前方に向けてカバー12内に挿入する。第1ガイド溝41Dおよび第2ガイド溝42Dには、拡張部41D1,42D1が形成されているため、第4サブ基板6の端縁を容易にガイド溝41D,42Dに導くことができる。
【0092】
前板33の内面33a(後面)には、一対の第5規制凸部46C1,46C2が形成されている。第5規制凸部46C1,46C2は、前板33の内面33aから-Z方向に突出して形成されている。2つの第5規制凸部46C1,46C2は、X方向に間隔をおいて向かい合って形成されている。2つの第5規制凸部46C1,46C2は、これらの間に第3サブ基板5の先端縁501b(
図3参照)の一部を受け入れる。第5規制凸部46C1,46C2は、第3サブ基板5の先端縁501bが厚さ方向に変位するのを規制できる。よって、第3サブ基板5を安定に保持できる。
【0093】
前板33の内面33a(後面)には、一対の第5規制凸部46D1,46D2が形成されている。第5規制凸部46D1,46D2は、前板33の内面33aから-Z方向に突出して形成されている。2つの第5規制凸部46D1,46D2は、X方向に間隔をおいて向かい合って形成されている。2つの第5規制凸部46D1,46D2は、これらの間に第4サブ基板6の先端縁601b(
図3参照)の一部を受け入れる。第5規制凸部46D1,46D2は、第4サブ基板6の先端縁601bが厚さ方向に変位するのを規制できる。よって、第4サブ基板6を安定に保持できる。
【0094】
[実施形態の電子機器が奏する効果]
電子機器10では、基面13aに、第1規制凸部21A,21B,21C,21D,21Eが形成されている。第1規制凸部21A,21B,21C,21D,21Eは、サブ基板3~6が厚さ方向に変位するのを規制する機能と、メイン基板2が厚さ方向に変位するのを規制する機能とを併せ持つ。そのため、メイン基板2およびサブ基板3~6を基体13に対して位置決めする構造を簡略にできる。よって、電子機器10の小型化を図るうえで有利となる。
【0095】
電子機器10は、構造が簡略であるため部品数が少ない。そのため、組み立て工数が少なく、製造が容易である。
電子機器10は、第1規制凸部21A,21B,21C,21Dによってサブ基板3~6を安定的に位置決めできるため、メイン側コネクタ203~206およびサブ側コネクタ305~605にかかる負荷を軽減できる。
【0096】
基体13には、第2規制凸部22A,22B,22Eが形成されている。第2規制凸部22A,22B,22Eは、第1サブ基板3および第2サブ基板4が幅方向に変位するのを規制できるため、サブ基板3,4の位置決め精度を高めることができる。
【0097】
第2端壁15Bには、第2嵌合受け部154,155が形成されている。第2嵌合受け部154は、第3サブ基板5の本体部501の基縁501aの第2端部501a2を受け入れる。第2嵌合受け部155は、第4サブ基板6の本体部601の基縁601aの第2端部601a2を受け入れる。第2嵌合受け部154,155は、サブ基板5,6の本体部501,601の基縁501a,601aの端部を位置決めできるため、サブ基板5,6の位置決め精度を高めることができる。
【0098】
第2嵌合受け部154,155の底壁154B,155Bは、メイン基板2の第1主面2aに対向する位置にあり、メイン基板2が+Z方向(メイン基板2が基体13から離れる方向)に変位するのを規制する。そのため、メイン基板2の位置決め精度を高めることができる。
【0099】
サブ基板3~6の突出部302,303,402,403,502,602の突出長さは、サブ側コネクタ305~605が、メイン側コネクタ203~206に達する前に、突出部302,303,402,403,502,602が第1規制凸部21A,21B,21C,21D,21Eに達するように定められていることが好ましい。これにより、サブ基板3~6の設置の際に、第1規制凸部21A,21B,21C,21D,21Eによってサブ基板3~6をある程度位置決めした後に、サブ側コネクタ305~605を、メイン基板2のコネクタ203~206に嵌合させることができる。よって、サブ基板3~6のコネクタと、メイン基板2のコネクタとを確実に嵌合させることができる。
【0100】
電子機器10は、例えば、信号変換器、リモートI/O、調節計、PLC(プログラマブルロジックコントローラー:Programmable Logic Controller)などに適用できる。
【0101】
本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。例えば、上述の実施形態では、第1規制凸部(第1規制部)21A,21B,21C,21D,21Eによって、サブ基板3~6の突出部の厚さ方向の変位を規制するが、第1規制部の形状は凸部に限らず、凹部であってもよい。上述の実施形態では、第2規制凸部(第2規制部)22A,22B,22Eによって、サブ基板3~6の突出部の幅方向の変位を規制するが、第2規制部の形状は凸部に限らず、凹部であってもよい。
【0102】
実施形態の電子機器10では、第1規制凸部21A,21B,21C,21D,21Eは、それぞれ2つ設けられているが、第1規制凸部の数は特に限定されない。例えば、電子機器10では、第1サブ基板3の第2突出部303の変位を規制する第1規制凸部21Aの数は2つであるが、第1規制凸部21Aの数は1であってもよいし、複数(2以上の任意の数)であってもよい。
電子機器10では、第2規制凸部22A,22B,22Eは、それぞれ1つ設けられているが、第2規制凸部の数は特に限定されない。例えば、電子機器10では、第1サブ基板3の第2突出部303の変位を規制する第2規制凸部22Aの数は1つであるが、第2規制凸部22Aの数は1であってもよいし、複数(2以上の任意の数)であってもよい。
【0103】
実施形態では、サブ基板3~6は、メイン基板2の第1主面2aに対して垂直な姿勢で設置されるが、サブ基板は、メイン基板の第1主面に対して交差する姿勢であればよい。サブ基板の姿勢は、第1主面に対して垂直な姿勢であることが望ましいが、第1主面に対して0を越え、90°未満の角度で傾斜する姿勢であってもよい。
【符号の説明】
【0104】
1…筐体、2…メイン基板、2a…第1主面、2b…第2主面、3…第1サブ基板(サブ基板)、4…第2サブ基板(サブ基板)、5…第3サブ基板(サブ基板)、6…第4サブ基板(サブ基板)、13a…基面、21A,21B,21C,21D,21E…第1規制凸部、22A,22B,22E…第2規制凸部、151,152…第1嵌合受け部(嵌合受け部)、153,154,155…第2嵌合受け部(嵌合受け部)、201A~204A…第1挿通孔(挿通孔)、202B…第2挿通孔(挿通孔)、203~206…メイン側コネクタ、301,401,501,601…本体部、302,402…第1突出部(突出部)、303,403…第2突出部(突出部)、301a,401a,501a,601a…基縁、305~605…サブ側コネクタ、502,602…突出部。