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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022015024
(43)【公開日】2022-01-21
(54)【発明の名称】パネル
(51)【国際特許分類】
   G10K 11/16 20060101AFI20220114BHJP
   E04B 2/74 20060101ALI20220114BHJP
【FI】
G10K11/16 120
E04B2/74 561H
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020117608
(22)【出願日】2020-07-08
(71)【出願人】
【識別番号】521423924
【氏名又は名称】オンキヨーテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001450
【氏名又は名称】特許業務法人大島・西村・宮永商標特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小西 悟
(72)【発明者】
【氏名】宮城 謙二
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 明彦
(72)【発明者】
【氏名】家倉 宏太郎
(72)【発明者】
【氏名】重松 龍太
【テーマコード(参考)】
5D061
【Fターム(参考)】
5D061AA06
5D061AA22
5D061BB37
(57)【要約】
【課題】ユーザーに自由度を与えることができる、空間を仕切るために用いられるパネルを提供すること。
【解決手段】パネル1は、パネル本体2と、パネル本体2に設けられた磁石4と、パネル本体に連結されるスタンド3と、スタンド3に設けられた磁石3と、を備える。パネル本体2、及び、スタンド3は、吸音材により形成されている。パネル本体2とスタンド3とは、磁石4と磁石5とにより、着脱自在である。磁石4は、パネル本体2の内部に埋め込まれており、磁石5は、スタンド3の内部に埋め込まれている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パネル本体と、
前記パネル本体に設けられた第1連結部と、
前記パネル本体に連結される付属部材と、
前記付属部材に設けられた第2連結部と、
を備えることを特徴とするパネル。
【請求項2】
2つ以上のパネル本体と、
前記パネル本体に設けられた第1連結部と、
を備えることを特徴とするパネル。
【請求項3】
前記パネル本体に連結される付属部材と、
前記付属部材に設けられた第2連結部と、さらに備えることを特徴とする請求項2に記載のパネル。
【請求項4】
前記パネル本体は、略長方形状であり、
前記第1連結部は、少なくとも、前記パネル本体のいずれか一方の面に設けられていることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のパネル。
【請求項5】
前記付属部材を連結するための前記第1連結部は、前記パネル本体の端付近に設けられていることを特徴とする請求項4に記載のパネル。
【請求項6】
前記付属部材を連結するための前記第1連結部は、前記パネル本体の四隅のうち、隣り合う2つの隅付近に設けられていることを特徴とする請求項4又は5に記載のパネル。
【請求項7】
前記パネル本体は、厚みを有する略長方形状であり、
前記第1連結部は、前記パネル本体の側面に設けられていることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載のパネル。
【請求項8】
さらに、少なくとも、前記パネル本体の正面、又は、背面に、他の前記パネル本体を連結するための前記第1連結部が設けられており、
前記パネル本体の側面と、前記パネル本体の正面又は背面とが、長手方向、又は、短手方向が一致するように組み合わされた場合、前記第1連結部は、長手方向、又は、短手方向の位置が一致することを特徴とする請求項7に記載のパネル。
【請求項9】
前記付属部材は、略円柱形状であることを特徴とする請求項1又は3に記載のパネル。
【請求項10】
前記第2連結部は、前記付属部材の側面以外のいずれか一方の面に設けられていることを特徴とする請求項9に記載のパネル。
【請求項11】
前記パネル本体は、吸音材により形成されていることを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載のパネル。
【請求項12】
前記付属部材は、吸音材により形成されていることを特徴とする請求項1、3、9、10のいずれか1項に記載のパネル。
【請求項13】
前記パネル本体と前記付属部材とは、前記第1連結部と前記第2連結部とにより、着脱自在であることを特徴とする請求項1、3、9、10、12のいずれか1項に記載のパネル。
【請求項14】
2つの前記パネル本体は、前記第1連結部により、着脱自在であることを特徴とする請求項1~13のいずれか1項に記載のパネル。
【請求項15】
前記第1連結部は、磁石であることを特徴とする請求項1~14のいずれか1項に記載のパネル。
【請求項16】
前記第2連結部は、磁石であることを特徴とする請求項1、3、9、10、12、13のいずれか1項に記載のパネル。
【請求項17】
前記第1連結部は、磁石であり、前記パネル本体の内部に埋め込まれていることを特徴とする請求項1~16のいずれか1項に記載のパネル。
【請求項18】
前記第2連結部は、磁石であり、前記付属部材の内部に埋め込まれていることを特徴とする請求項1、3、9、10、12、13、16のいずれか1項に記載のパネル。
【請求項19】
請求項1~18のいずれか1項に記載のパネル本体。
【請求項20】
請求項1、3、9、10、12、13、16、18のいずれか1項に記載の付属部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空間を仕切るために用いられるパネルに関する。
【背景技術】
【0002】
オフィス等において、勤務者の業務への集中力を向上させるため、また、会話のプライバシー保護を目的として、吸音材(防音材)を使用したパネル(簡易型パーティション)が用いられる場合がある(例えば、特許文献1参照。)。また、テレワーク需要により、勤務者が自宅等で業務を行う場合においても、周りに漏れる音、周りから入ってくる音による、集中力阻害防止、スピーチマスキングの効果が得られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-051222号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のパネルによれば、スピーチマスキング効果を得ることができ、また、ワークスペースを確保することができる。しかしながら、ユーザーの意思、目的、環境にあわせて、防音したい方向を選択したり、スピーチプライバシー環境・ワークスペース環境を確保したりすることができず、ユーザーの自由度がないという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、ユーザーに自由度を与えることができる、空間を仕切るために用いられるパネルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明のパネルは、パネル本体と、前記パネル本体に設けられた第1連結部と、前記パネル本体に連結される付属部材と、前記付属部材に設けられた第2連結部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明では、パネル本体に第1連結部が設けられ、パネル本体に連結される付属部材に第2連結部が設けられている。これにより、ユーザーは、第1連結部と第2連結部とにより、パネル本体と付属部材とを連結し、例えば、パネル本体を直立させることができるため、所望の位置にパネル本体を設置することで、所望の方向への音の漏洩、及び、所望の方向からの音の侵入を防止する(防音したい方向を選択する)ことができる。すなわち、ユーザーは、所望の防音環境を構築することができるため、本発明によれば、防音環境の構築等において、ユーザーに自由度を与えることができる。
【0008】
第2の発明のパネルは、2つ以上のパネル本体と、前記パネル本体に設けられた第1連結部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
第3の発明のパネルは、第2の発明のパネルにおいて、前記パネル本体に連結される付属部材と、前記付属部材に設けられた第2連結部と、さらに備えることを特徴とする。
【0010】
第4の発明のパネルは、第1~第3のいずれかの発明のパネルにおいて、前記パネル本体は、略長方形状であり、前記第1連結部は、少なくとも、前記パネル本体のいずれか一方の面に設けられていることを特徴とする。
【0011】
第5の発明のパネルは、第4の発明のパネルにおいて、前記付属部材を連結するための前記第1連結部は、前記パネル本体の端付近に設けられていることを特徴とする。
【0012】
本発明では、付属部材を連結するための第1連結部は、少なくとも、パネル本体のいずれか一方の面であって、パネル本体の端付近に設けられている。これにより、第1連結部により、付属部材をパネル本体に連結することで、パネル本体を直立させることができる。
【0013】
第6の発明のパネルは、第4又は第5の発明のパネルにおいて、前記付属部材を連結するための前記第1連結部は、前記パネル本体の四隅のうち、隣り合う2つの隅付近に設けられていることを特徴とする。
【0014】
第7の発明のパネルは、第1~第6のいずれかの発明のパネルにおいて、前記パネル本体は、厚みを有する略長方形状であり、前記第1連結部は、前記パネル本体の側面に設けられていることを特徴とする。
【0015】
第8の発明のパネルは、第7の発明のパネルにおいて、さらに、少なくとも、前記パネル本体の正面、又は、背面に、他の前記パネル本体を連結するための前記第1連結部が設けられており、前記パネル本体の側面と、前記パネル本体の正面又は背面とが、長手方向、又は、短手方向が一致するように組み合わされた場合、前記第1連結部は、長手方向、又は、短手方向の位置が一致することを特徴とする。
【0016】
第9の発明のパネルは、第1又は第3の発明のパネルにおいて、前記付属部材は、略円柱形状であることを特徴とする。
【0017】
第10の発明のパネルは、第9の発明のパネルにおいて、前記第2連結部は、前記付属部材の側面以外のいずれか一方の面に設けられていることを特徴とする。
【0018】
第11の発明のパネルは、第1~第10のいずれかの発明のパネルにおいて、前記パネル本体は、吸音材により形成されていることを特徴とする。
【0019】
第12の発明のパネルは、第1、3、9、10のいずれかの発明のパネルにおいて、前記付属部材は、吸音材により形成されていることを特徴とする。
【0020】
第13の発明のパネルは、第1、3、9、10、12のいずれかの発明のパネルにおいて、前記パネル本体と前記付属部材とは、前記第1連結部と前記第2連結部とにより、着脱自在であることを特徴とする。
【0021】
本発明では、パネル本体と付属部材とは、第1連結部と第2連結部とにより、着脱自在である。これにより、ユーザーは、何度でも、所望の形態に、パネル本体と付属部材とを組み立てることができる。
【0022】
第14の発明のパネルは、第1~第13のいずれかの発明のパネルにおいて、2つの前記パネル本体は、前記第1連結部により、着脱自在であることを特徴とする。
【0023】
本発明では、2つのパネル本体は、第1連結部により、着脱自在である。これにより、ユーザーは、何度でも、所望の形態に、2つ以上のパネル本体を組み立てることができる
【0024】
第15の発明のパネルは、第1~第14のいずれかの発明のパネルにおいて、前記第1連結部は、磁石であることを特徴とする。
【0025】

第16の発明のパネルは、第1、3、9、10、12、13のいずれかの発明のパネルにおいて、前記第2連結部は、磁石であることを特徴とする。
【0026】
第17の発明のパネルは、第1~第16のいずれかの発明のパネルにおいて、前記第1連結部は、磁石であり、前記パネル本体の内部に埋め込まれていることを特徴とする。
【0027】
本発明では、第1連結部である磁石が、パネル本体の内部に埋め込まれている。これにより、ユーザーから磁石が見えないため、パネルの意匠性が高まる。また、第1連結部は、磁石であるから、パネル本体の内部に埋め込まれていても、磁石を有する他の部材と連結することが可能である。
【0028】
第18の発明のパネルは、第1、3、9、10、12、13、16のいずれかの発明のパネルにおいて、前記第2連結部は、磁石であり、前記付属部材の内部に埋め込まれていることを特徴とする。
【0029】
本発明では、第2連結部である磁石が、付属部材の内部に埋め込まれている。これにより、ユーザーから磁石が見えないため、パネルの意匠性が高まる。また、第2連結部は、磁石であるから、付属部材の内部に埋め込まれていても、磁石を有する他の部材と連結することが可能である。
【0030】
第19の発明のパネル本体は、第1~第18のいずれかの発明のパネル本体である。
【0031】
第20の発明の付属部材は、1、3、9、10、12、13、16、18のいずれかの発明の付属部材である。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、防音環境の構築等において、ユーザーに自由度を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本発明の実施形態に係るパネルの使用例を示す図である。
図2】(a)は、本発明の実施形態に係るパネル本体を示す正面図である。(b)は、パネル本体を示す背面図である。
図3】(a)は、本発明の実施形態に係るパネル本体を示す平面図である。(b)は、本発明の実施形態に係るパネル本体を示す底面図である。(c)本発明の実施形態に係るパネル本体を示す側面図である。
図4】(a)は、本発明の実施形態に係るスタンドを示す正面図である。(b)は、本発明の実施形態に係るスタンドを示す平面図である。(c)は、本発明の実施形態に係るスタンドを示す底面図である。
図5】パネルの使用例を示す図である。
図6】パネルの使用例を示す図である。
図7】パネルの使用例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態に係るパネル1の使用例を示す図である。パネル1は、例えば、デスク等に載置されて、使用される。パネル1は、パネル本体2と、スタンド3(付属部材)と、を備える。図2(a)は、本発明の実施形態に係るパネル本体2を示す正面図である。図2(b)は、パネル本体2を示す背面図である。図3(a)は、パネル本体2を示す平面図である。図3(b)は、パネル本体2を示す底面図である。図3(c)は、パネル本体2を示す側面図である。図4(a)は、本発明の実施形態に係るスタンド3を示す正面図である。(b)は、スタンド3を示す平面図である。(c)は、スタンド3を示す底面図である。
【0035】
なお、本明細書、及び、特許請求の範囲において、「略」の文言は、「略」を除いた文言が意味する形状等を含む概念である。例えば、「略円形状」の文言は、「略」を除く「円形状」を含む概念であり、また、「略中心」の文言は、「略」を除く「中心」を含む概念である。また、以下に示すパネル本体2等の寸法は、あくまで例示であり、例示する数値に限られないことは言うまでもない。
【0036】
図3に示すように、パネル本体2は、厚みを有する略長方形状である。例えば、パネル本体2の幅は、900mmであり、高さは、412mmであり、厚みは、30mmである。パネル本体2は、吸音材により形成されている。すなわち、パネル本体2は、吸音パネルである。例えば、吸音材として、フェノール樹脂発泡体を用いることができる。フェノール樹脂発泡体は、熱硬化性で硬いプラスチックが発泡されたものであり、構造は、連続気泡体で、気泡体の密度が高く、空気を通しにくい特性を有する。フェノール樹脂発泡体は、レゾール型液状フェノール樹脂、界面活性剤、湿潤材、発泡剤、硬化剤から構成される樹脂組成物を、高速攪拌して、30~80℃の温度で発泡効果させることにより製造される。もちろん、吸音材は、フェノール樹脂発泡体に限られず、グラスウール、ロックウール等が用いられてもよい。
【0037】
パネル本体2には、他のパネル本体2、スタンド3と連結するための磁石4(第1連結部)が設けられている。磁石4は、パネル本体2の内部に埋め込まれている。磁石4は、所定の厚みを有する略円形状である。磁石4の直径は、例えば、19.5mmである。パネル本体2の正面には、6つの磁石4a~4fが設けられている。6つの磁石4a~4fのうち、磁石4a~4dは、他のパネル本体2を連結するための磁石である。また、6つの磁石のうち、磁石4e、4fは、スタンド3を連結する(パネル本体2を直立させる)ための磁石である。
【0038】
他のパネル本体2を連結するための磁石4a~4dは、パネル本体2の正面において、左右方向の両端付近に、上下方向に並べて2つずつ設けられている。例えば、磁石4aと磁石4b、磁石4cと磁石4dの左右方向の中心間距離は、870mmであり、磁石4aと磁石4c、磁石4bと磁石4dの上下方向の中心間距離は、252mmである。従って、磁石4a~4dの略中心は、左右方向の両端から、15mmに位置し、上下方向の両端から、80mmに位置する。
【0039】
さらに、パネル本体2の正面には、上述した4つの磁石4a~4dのうち、下側の2つの磁石4c、4dよりも下側であって、左右方向の内側に、スタンド3を連結するための2つの磁石4e、4fが設けられている。例えば、磁石4eと磁石4fの左右方向の中心間距離は、830mmである。従って、磁石4e、4fの略中心は、左右方向の両端から、35mmに位置する。また、例えば、下側の端から、磁石4e、4fの中心までの距離は、35mmである。
【0040】
また、パネル本体2の背面には、スタンド3を連結するための2つの磁石4g、4hが設けられている。2つの磁石4g、4hは、パネル本体2の四隅のうち、下側の両端付近に設けられている。例えば、磁石4g、4hの左右方向の中心間距離は、830mmである。従って、磁石4g、4hの略中心は、左右方向の両端から、35mmに位置する。また、例えば、下側の端から、磁石4g、4hの中心までの距離は、35mmである。パネル本体2の背面に設けられた2つの磁石4g、4hと対応する位置に、パネル本体2の正面に2つの磁石4e、4fが設けられている。
【0041】
また、パネル本体2の平面には、左右方向の両端付近に、他のパネル本体2を連結するための磁石4i、4jがそれぞれ設けられている。例えば、磁石4i、4jの左右方向の中心間距離は、740mmである。従って、磁石4i、4jの略中心は、左右方向の両端から、80mmに位置する。また、磁石4i、4jは、前後方向の略中心に位置する。なお、本実施形態では、パネル本体2の底面には、磁石4は、設けられていないが、設けられていてもよい。
【0042】
また、パネル本体2の両側面には、上下方向の両端付近に、他のパネル本体2を連結するための磁石4k、4l(4m、4n)がそれぞれ設けられている。例えば、磁石4k、4l(4m、4n)の上下方向の中心間距離は、252mmである。従って、磁石4k、4l(4m、4n)の略中心は、上下方向の両端から、80mmに位置する。また、磁石4k、4l(4m、4n)は、前後方向の略中心に位置する。
【0043】
本実施形態では、磁石4は、パネル本体2の正面、背面、平面、両側面に設けられているが、正面、又は、背面(パネル本体2の最も大きい面積の2つの面のうち、いずれか一方の面)にのみ設けられていてもよい。また、本実施形態では、パネル本体2を直立させるための磁石4e、4f(4g、4h)は、パネル本体2の端付近(長辺付近)に設けられている。具体的には、磁石4e、4f(4g、4h)は、パネル本体2の四隅のうち、隣り合う2つの隅付近に設けられている。本実施形態では、磁石4e、4f(4g、4h)は、パネル本体2の四隅のうち、長手方向の両端付近に設けられているが、短手方向の両端付近に設けられていてもよい。
【0044】
また、本実施形態において、パネル本体2の側面と、パネル本体2の正面とが、短手方向が一致するように組み合わされた場合、磁石4a、4bと、磁石4k(4m)と、の短手方向の位置が一致し、磁石4c、4dと、磁石4l(4n)と、の短手方向の位置が一致する。すなわち、正面に設けられた磁石4a、4bは、側面に設けられた磁石4k(4m)に対応した位置に設けられており、正面に設けられた磁石4c、4dは、側面に設けられた磁石4l(4n)に対応した位置に設けられている。
【0045】
なお、パネル本体2の平面を側面と考えた場合に、パネル本体2の平面(側面)と、パネル本体2の正面とが、長手方向が一致するように組み合わされた場合、磁石4a、4cと、磁石4iと、の長手方向の位置が一致し、磁石4b、4dと、磁石jと、の長手方向の位置が一致するようになっていてもよい。すなわち、正面に設けられた磁石4a、4cは、平面(側面)に設けられた磁石4iに対応した位置に設けられ、正面に設けられた磁石4b、4dは、平面(側面)に設けられた磁石4jに対応した位置に設けられていてもよい。また、パネル本体2の形状は、厚みを有する略長方形状に限られない。
【0046】
スタンド3は、パネル本体3に連結され、パネル本体2を直立させるためのものである。スタント3は、略円柱形状である。例えば、スタンド3の直径は、70mmであり、高さは、70mmである。スタンド3は、吸音材により形成されている。例えば、吸音材として、上述したフェノール樹脂発泡体、グラスウール、ロックウール等を用いることができる。
【0047】
スタンド3には、パネル本体2と連結するための磁石5(第2連結部)が設けられている。磁石5は、スタンド3の内部に埋め込まれている。磁石5は、所定の厚みを有する略円形状である。磁石5の直径は、例えば、30mmである。磁石5は、スタンド3の底面の略中心に設けられている。
【0048】
このように、本実施形態では、磁石5は、スタンド3の底面(側面以外のいずれか一方の面)に設けられているが、スタンド3の平面(側面以外のいずれか一方の面)に設けられていてもよい。また、スタンド3の形状は、略円柱形状に限られない。
【0049】
パネル本体2とスタンド3とは、磁石4と磁石5とにより、着脱自在である。これにより、ユーザーは、何度でも、所望の形態に、パネル本体2とスタンド3とを組み立てることができる。また、2つ以上のパネル本体2は、磁石4により、着脱自在である。これにより、ユーザーは、何度でも、所望の形態に、2つ以上のパネル本体2を組み立てることができる。
【0050】
図5図7は、パネル1の使用例を示す図である。図示するように、パネル1は、様様な態様で使用可能である。
【0051】
以上説明したように、本実施形態では、パネル本体2に磁石4が設けられ、パネル本体2に連結されるスタンド3に磁石5が設けられている。これにより、ユーザーは、磁石4と磁石5とにより、パネル本体2とスタンド3とを連結し、例えば、パネル本体2を直立させることができるため、所望の位置にパネル本体2を設置することで、所望の方向への音の漏洩、及び、所望の方向からの音の侵入を防止する(防音したい方向を選択する)ことができる。すなわち、ユーザーは、所望の防音環境を構築することができるため、本実施形態によれば、防音環境の構築等において、ユーザーに自由度を与えることができる。
【0052】
また、ユーザーは、磁石4により、複数のパネル本体2を連結することができるため、複数のパネル本体2を自由に配置組み立てることで、防音したい方向を選択し、ユーザーの意図にあわせた、スピーチプライバシー環境、ワークスペース環境の確保が可能になる
【0053】
また、本実施形態では、スタンド3を連結するための磁石4e、4fは、少なくとも、パネル本体2のいずれか一方の面(正面、又は、背面)であって、パネル本体2の端付近に設けられている。これにより、磁石4e、4fにより、スタンド3をパネル本体2に連結することで、パネル本体2を直立させることができる。
【0054】
また、本実施形態では、磁石4が、パネル本体2の内部に埋め込まれている。これにより、ユーザーから磁石4が見えないため、パネル1の意匠性が高まる。また、磁石4は、パネル本体2の内部に埋め込まれていても、磁石を有する他の部材と連結することが可能である。
【0055】
また、本実施形態では、磁石5が、スタンド3の内部に埋め込まれている。これにより、ユーザーから磁石5が見えないため、パネル1の意匠性が高まる。また、磁石5は、スタンド3の内部に埋め込まれていても、磁石を有する他の部材と連結することが可能である。
【0056】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明を適用可能な形態は、上述の実施形態には限られるものではなく、以下に例示するように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることが可能である。
【0057】
上述の実施形態では、2つのパネル本体2を連結する連結部、パネル本体2とスタンド3とを連結する連結部として、磁石4、5を例示したが、磁石4、5に限られない。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明は、空間を仕切るために用いられるパネルに好適に採用され得る。
【符号の説明】
【0059】
1 パネル
2 パネル本体
3 スタンド(付属部材)
4 磁石(第1連結部)
5 磁石(第2連結部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7