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  • 特開-ペットタワー 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022150454
(43)【公開日】2022-10-07
(54)【発明の名称】ペットタワー
(51)【国際特許分類】
   A01K 1/02 20060101AFI20220929BHJP
   A01K 29/00 20060101ALI20220929BHJP
【FI】
A01K1/02 Z
A01K29/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021053063
(22)【出願日】2021-03-26
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】000111638
【氏名又は名称】ドギーマンハヤシ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001885
【氏名又は名称】特許業務法人IPRコンサルタント
(72)【発明者】
【氏名】小泉 衣里奈
【テーマコード(参考)】
2B101
【Fターム(参考)】
2B101AA13
2B101AA20
(57)【要約】
【課題】 保管及び運搬時にコンパクトにまとまるとともに、部分的に破損しても代替パーツでペットタワーを再構築することが可能なペットタワーを提供する。
【解決手段】 壁孔を有する正面側壁部材と、前記正面側壁部材と互いに連結されて周壁を構成する背面側壁部材と、前記周壁の上縁部を下方から受け入れる下側溝、及び、他の周壁の下縁部を上方から受け入れる上側溝を含み、天井孔を有する天板と、を具備し、前記天板の上方から他の周壁及び他の天板を連結して、上下方向に繋がったペットの居住空間を形成すること、を特徴とするペットタワー。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁孔を有する正面側壁部材と、
前記正面側壁部材と互いに連結されて周壁を構成する背面側壁部材と、
前記周壁の上縁部を下方から受け入れる下側溝、及び、他の周壁の下縁部を上方から受け入れる上側溝を含み、天井孔を有する天板と、を具備し、
前記天板の上方から他の周壁を連結して、上下方向に繋がったペットの居住空間を形成すること、
を特徴とするペットタワー。
【請求項2】
前記周壁の下縁部を受け入れる底板を更に具備すること、
を特徴とする請求項1に記載のペットタワー。
【請求項3】
前記周壁の上縁部と下縁部とは実質的に同一の径を有すること、
を特徴とする請求項1又は2に記載のペットタワー。
【請求項4】
前記底板が、ペットタワーの設置面に沿って外側に延びる脚部を有すること、
を特徴とする請求項3に記載のペットタワー。
【請求項5】
前記正面側壁部材及び前記背面側壁部材が前記天板から外れることを防止する係止機構を更に具備すること、
を特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のペットタワー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のユニットを連結することで上下方向に繋がったペットの居住空間を構築することができるペットタワーに関する。
【背景技術】
【0002】
ペットの部屋となるユニットを上下方向に積み重ねることで複数段の部屋を構成するペットタワーが知られている。例えば特許文献1は、下ユニット及び上ユニットを支持部を介して積み重ねられた際に、それぞれの各ユニットの円錐台状の外壁部が連続して円錐台状のタワー外壁を構成するペットタワーを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3190374号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、円錐台状の外壁部はかさばり、保管及び運搬に不便である。また、1段目、2段目、3段目を構成する外壁部及び支持部は、互いに異なる径を持つから、例えば、2段目を構成する外壁部及び支持部が破損すると、ペットタワーとして機能しなくなる。
【0005】
そこで、本発明の目的は、保管及び運搬時にコンパクトにまとまるとともに、部分的に破損しても代替パーツでペットタワーを再構築することが可能なペットタワーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決すべく、本発明は、
壁孔を有する正面側壁部材と、
前記正面側壁部材と互いに連結されて周壁を構成する背面側壁部材と、
前記周壁の上縁部を下方から受け入れる下側溝、及び、他の周壁の下縁部を上方から受け入れる上側溝を含み、天井孔を有する天板と、を具備し、
前記天板の上方から他の周壁を連結して、上下方向に繋がったペットの居住空間を形成すること、
を特徴とするペットタワー
を提供する。
【0007】
本発明のペットタワーにおいては、前記周壁の下縁部を受け入れる底板を更に具備すること、が好ましい。
【0008】
また、本発明のペットタワーにおいては、前記周壁の上縁部と下縁部とは実質的に同一の径を有すること、が好ましい。
【0009】
また、本発明のペットタワーにおいては、前記底板が、ペットタワーの設置面に沿って外側に延びる脚部を有すること、が好ましい。
【0010】
また、本発明のペットタワーは、前記正面側壁部材及び前記背面側壁部材が前記天板から外れることを防止する係止機構を更に具備すること、が好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、周壁が正面側壁部材と背面側壁部材とから構成されているから、保管及び運搬時にコンパクトにまとまる。また、いずれかの構成部材が破損しても、代替パーツに差し替えることでペットタワーを再構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態に係るペットタワー1の斜視図である。
図2】正面側壁部材3、背面側壁部材4、天板5及び底板6の分解斜視図である。
図3】正面側壁部材3及び背面側壁部材4の連結手順を示す図である。
図4】複数の周壁2が天板5を介して連結される様子の一例を示す図である。
図5】周壁2(正面側壁部材3、背面側壁部材4)の天板5又は底板6からの脱落を防止する保持機構の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の代表的な実施形態に係るペットタワーについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。ただし、本発明はこれら図面に限定されるものではない。図面は、本発明を概念的に説明するためのものであるから、理解容易のために、必要に応じて寸法、比又は数を誇張又は簡略化して表している場合もある。
【0014】
説明の便宜上、XYZ軸を次のように定める。すなわち、鉛直方向をZ軸方向とし、壁孔の開口方向をX軸方向とし、X軸とZ軸とが直交する方向をY軸とする。また、正面側壁部材3が配置される側を正面側又は前側と、背面側壁部材4が配置される側を背面側又は後側といい、Y軸方向を左右方向ということがある。
【0015】
ペットタワー1は、組み立て式のペットの居住スペースである。ペットとしては猫を想定しているが、他の動物でもよい。
【0016】
ペットタワー1は、正面側壁部材3、背面側壁部材4及び天板5を少なくとも1つずつ含む。これらの構成部材を1ユニットとして、複数のユニットを上下に積み重ねることでペットタワー1が構築される。図1の例では、ペットタワー1は、正面側壁部材3、背面側壁部材4及び天板5のユニットを3組含んでいるが、本発明はこれに限られない。
以下、ユニットの各構成部材について説明する。
【0017】
図2に示すように、正面側壁部材3は、前方に膨らむように湾曲する板材であり、壁孔31を有する。壁孔31はペットの出入口として機能する。なお、正面側壁部材3は、必ずしも正面側に配置されるわけではなく、背面側に配置されてもよい。
【0018】
背面側壁部材4は、後方に膨らむように湾曲する板材である。背面側壁部材4は、正面側壁部材3と向き合うように配置され、正面側壁部材3と互いに連結されて周壁2を構成する(図3参照)。なお、2つの背面側壁部材4を互いに連結させることで周壁2を構成してもよいし、あるいは、2つの正面側壁部材3を互いに連結させることで周壁2を構成してもよい。
【0019】
周壁2(正面側壁部材3及び背面側壁部材4)の上縁部2A(3A,4A)と下縁部2B(3B,4B)とは実質的に同一の径を有する。したがって、ペットタワー1を例えば図1のように3段のユニットで構成する場合に、正面側壁部材3及び背面側壁部材4をいずれの段のユニットに用いることもできる。
【0020】
ここで、正面側壁部材3と背面側壁部材4との連結機構について述べると、正面側壁部材3と背面側壁部材4の一方の側縁には、着脱自在なヒンジ機構32,42が設けられている。ヒンジ機構32は、正面側壁部材3の側縁の上部に配置される軸筒32Aと、正面側壁部材3の側縁の下部に配置された軸32Bと、から構成される。かかるヒンジ機構32に対応するように、ヒンジ機構42は、背面側壁部材4の側縁の上部に配置された軸42Aと、背面側壁部材4の側縁の下部に配置される軸筒42Bと、から構成される。そして、正面側壁部材3の軸筒32Aと背面側壁部材4の軸42Aとが係合し、かつ、正面側壁部材3の軸32Bと背面側壁部材4の軸筒42Bとが係合することで、正面側壁部材3と背面側壁部材4が互いに回動自在に連結される(図3(A),(B)参照)。
【0021】
正面側壁部材3と背面側壁部材4の他方の側縁には、係止機構33,43が設けられている。係止機構33は交互に配置される突起33A及び凹部33Bを含む。かかる係止機構33に対応するように、係止機構43は、交互に配置される凹部43A及び突起43Bを含む。したがって、正面側壁部材3及び背面側壁部材4が互いに対して回動し、係止機構33,43が互いに押し当てられると、係止機構33の突起33A及び凹部33Bがそれぞれ係止機構43の凹部43A及び突起43Bと係合し、正面側壁部材3と背面側壁部材4が係止される(図3(C)参照)。
【0022】
したがって、正面側壁部材3及び背面側壁部材4は、ヒンジ機構32,42を介して連結され(図3(A)参照)、互いに回動されて(図3(B)参照)、係止機構33,43を介して係止されることで(図3(C)参照)、周壁2として利用可能になる。
【0023】
次いで天板5について説明すると、天板5は、周壁2(正面側壁部材3及び背面側壁部材4)の上方を覆う板部材である。図4に示すように、天板5は、周壁2の上縁部2A(3A,4A)を下方から受け入れる下側溝51、及び、他の周壁2の下縁部2B(3B,4B)を上方から受け入れる上側溝52、を含む。したがって、天板5の下方から周壁2を連結し、かつ、天板5の上方から他の周壁2を連結し、更に他の天板5を連結することで、複数のユニットが上下方向に繋がったペットの居住空間を構築することができる。なお、下側溝51及び上側溝52は、天板5の全周に亘って形成されていてもよいし、天板5の外周の一部分のみに形成されていてもよい。
【0024】
図2に示すように、天板5は、天井孔53を有する。天井孔53は、ペットが上又は下のユニットへ移動するための開口である。ペットの居住場所の確保の観点から、天井孔53は天板5の周縁に寄っていることが好ましい。
【0025】
ところで、ペットタワー1は、周壁2(正面側壁部材3及び背面側壁部材4)の下縁部2B(3B,4B)を受け入れる底板6を更に具備してもよい。最下段の周壁2の下端部を天板5で受けても構わないが、底板6には開口がないなど、最下段の底部として好適である。
【0026】
底板6は、周壁2の下縁部2B(3B,4B)を上方から受け入れる溝61を有してもよい。溝は、底板6の全周に亘って形成されていてもよいし、底板6の外周の一部分のみに形成されていてもよい。
【0027】
底板6は、底板6に沿って外側に延びる脚部62を有してもよい。脚部62により、ペットタワー1が揺れに対して安定する。
【0028】
また、ペットタワー1は、周壁2(正面側壁部材3及び背面側壁部材4)が天板5又は底板6から外れることを防止する保持機構を更に具備してもよい。図2及び図5に例示するように、保持機構は、正面側壁部材3の上縁部3Aの近傍に形成された係合孔34、背面側壁部材4の上縁部4Aの近傍に形成された係合孔44、及び、係合孔34,44に対応して天板5に設けられた突起ないし爪54,55を含む。また、保持機構は、正面側壁部材3の下縁部3Bの近傍に形成された係合孔35、背面側壁部材4の下縁部4Bの近傍に形成された係合孔45、及び、係合孔35,45に対応して天板5に設けられた突起ないし爪56,57を含んでいてもよい。あるいは、保持機構は、正面側壁部材3の係合孔35、背面側壁部材4の係合孔45、及び、係合孔35,45に対応して底板6に設けられた突起ないし爪63,64を含んでいてもよい。
【0029】
このような構成を有するペットタワー1では、正面側壁部材3、背面側壁部材4及び天板5から構成されるユニットを上下に積み重ねることで、簡単に所望の段数のペットタワー1を構築することができる。また、底板6を用いることでペットタワー1を安定させることができる。
【0030】
ペットタワー1の不使用時には、正面側壁部材3及び背面側壁部材4を重ねることで、ペットタワー1の構成部品をコンパクトに保管・運搬できる。
【0031】
ペットタワー1では、各ユニットをどの段に配置するかは決まっておらず、ユーザの自由に配置することが可能である。また、いずれかの構成部品を破損又は紛失した場合でも、残りの構成部品を用いて段数の少ないペットタワー1を構築することができるし、あるいは、破損又は紛失した構成部品を交換又は補充することでペットタワー1を元通りに復元できる。
【0032】
以上、本発明の代表的な実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、種々の設計変更が可能であり、それらも本発明に含まれる。
【0033】
例えば、上記実施形態においては、周壁が略円筒状であるが、三角柱や四角柱等の多角柱状であってもよい。また、正面側壁部材及び背面側壁部材の2分割の態様について説明したが、例えば3分割や4分割等の多分割であってもよいし、少なくとも一部が蛇腹状に伸縮する形態であってもよい。
【符号の説明】
【0034】
1 ペットタワー
2 周壁
3 正面側壁部材
4 背面側壁部材
5 天板
6 底板
図1
図2
図3
図4
図5