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特開2022-150520経路探索装置、及び経路探索プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022150520
(43)【公開日】2022-10-07
(54)【発明の名称】経路探索装置、及び経路探索プログラム
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/34 20060101AFI20220929BHJP
【FI】
G01C21/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021053158
(22)【出願日】2021-03-26
(71)【出願人】
【識別番号】000001487
【氏名又は名称】フォルシアクラリオン・エレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 英之
(72)【発明者】
【氏名】久保 敦
【テーマコード(参考)】
2F129
【Fターム(参考)】
2F129AA03
2F129BB02
2F129CC15
2F129CC16
2F129CC20
2F129DD20
2F129DD21
2F129DD30
2F129DD31
2F129DD70
2F129EE52
2F129FF17
2F129FF18
2F129FF20
2F129FF32
2F129FF62
2F129FF63
2F129HH02
2F129HH12
2F129HH18
2F129HH19
2F129HH20
2F129HH21
2F129HH22
(57)【要約】
【課題】ラウンドアバウト型の交差点における複合リンク間規制情報の情報量を低減する。
【解決手段】経路探索装置100は、車両1の現在位置情報を取得する位置取得部131と、目的地点TPを示す目的地点情報の入力を受け付ける目的地受付部132と、道路規制を示す複合リンク間規制情報JCRを含む地図データを記憶する地図データ記憶部51と、位置取得部131が取得した現在位置情報と目的地受付部132が受け付けた目的地点情報と地図データとに基づいて、経路探索を行う経路探索部133と、を備え、地図データ記憶部51は、複合リンク間規制情報JCRとして、ラウンドアバウトRAでの始点RASの位置を示す第1始点情報と、ラウンドアバウトRAでの終点RAEの位置を示す第1終点情報と、始点RASと終点RAEとの間を連結するラウンドアバウトRAでの連結道路RACを示す連結道路情報と、を対応付けて記憶する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の現在位置情報を取得する位置取得部と、
目的地点を示す目的地点情報の入力を受け付ける目的地受付部と、
道路規制を示す道路規制情報を含む地図データを記憶する地図記憶部と、
前記位置取得部が取得した前記現在位置情報と前記目的地受付部が受け付けた前記目的地点情報と前記地図データとに基づいて、経路探索を行う経路探索部と、
を備え、
前記地図記憶部は、前記道路規制情報として、ラウンドアバウトでの始点である第1始点の位置を示す第1始点情報と、前記ラウンドアバウトでの終点である第1終点の位置を示す第1終点情報と、前記第1始点と前記第1終点との間を連結する前記ラウンドアバウトでの連結道路を示す連結道路情報と、を対応付けて記憶する、経路探索装置。
【請求項2】
前記地図記憶部は、前記道路規制情報を、前記地図データにおける前記第1始点に対応付けて記憶し、
前記経路探索部は、経路探索によって探索された経路候補が前記第1始点を含むことを検出したときに、前記第1始点と前記連結道路と前記第1終点とが、この順序で前記経路候補を構成する場合に、前記道路規制の可能性があると判定する、
請求項1に記載の経路探索装置。
【請求項3】
前記道路規制情報は、前記経路候補の始点である第2始点の位置を示す第2始点情報と、前記経路候補の終点である第2終点の位置を示す第2終点情報とを更に含み、
前記経路探索部は、前記第2始点、前記第1始点、前記連結道路、前記第1終点、及び前記第2終点がこの順序で前記経路候補を構成する場合に、前記道路規制情報によって、前記経路候補が規制されると判定する、
請求項2に記載の経路探索装置。
【請求項4】
前記地図記憶部は、前記道路規制情報を、前記地図データにおける前記第1終点に対応付けて記憶し、
前記経路探索部は、経路探索によって探索された経路候補が前記第1終点を含むことを検出したときに、前記第1始点と前記連結道路と前記第1終点とが、この順序で前記経路候補を構成する場合に、前記道路規制の可能性があると判定する、
請求項1に記載の経路探索装置。
【請求項5】
前記道路規制情報は、前記経路候補の始点である第2始点の位置を示す第2始点情報と、前記経路候補の終点である第2終点の位置を示す第2終点情報とを更に含み、
前記経路探索部は、前記第2始点、前記第1始点、前記連結道路、前記第1終点、及び前記第2終点がこの順序で前記経路候補を構成する場合に、前記道路規制情報によって、前記経路候補が規制されると判定する、
請求項4に記載の経路探索装置。
【請求項6】
コンピュータを、
車両の現在位置情報を取得する位置取得部、
目的地点を示す目的地点情報の入力を受け付ける目的地受付部、
道路規制を示す道路規制情報を含む地図データを記憶する地図記憶部、及び、
前記位置取得部が取得した前記現在位置情報と前記目的地受付部が受け付けた前記目的地点情報と前記地図データとに基づいて、経路探索を行う経路探索部、
として機能させ、
前記地図記憶部は、前記道路規制情報として、ラウンドアバウトでの始点である第1始点の位置を示す第1始点情報と、前記ラウンドアバウトでの終点である第1終点の位置を示す第1終点情報と、前記第1始点と前記第1終点との間を連結する前記ラウンドアバウトでの道路を示す連結道路情報と、を対応付けて記憶する、
経路探索プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経路探索装置、及び経路探索プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ラウンドアバウト型の交差点に関する技術が、例えば特許文献1に開示されている。
特許文献1に記載の運転支援装置は、ラウンドアバウト型の交差点の第一環状車線のデータと、第一環状車線よりも内側の第二環状車線のデータと、第二環状車線から第一環状車線への移行経路を規制する移行誘導データと、を含む車線ネットワーク情報を記憶する地図データ保持部と、交差点への進入位置と、交差点からの退出位置と、第一環状車線及び第二環状車線のデータと、移行誘導データとに基づいて、交差点内における走行予定車線を設定する走行車線設定部と、を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-121260号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1には、車線ネットワーク情報が、ラウンドアバウト型の交差点の第一環状車線のデータと、第一環状車線よりも内側の第二環状車線のデータと、第二環状車線から第一環状車線への移行経路を規制する移行誘導データと、を含むことが記載されている。
しかしながら、特許文献1には、ラウンドアバウト型の交差点における道路規制を規定する複合リンク間規制情報については記載されていない。
本発明は、ラウンドアバウト型の交差点における複合リンク間規制情報の情報量を低減することの可能な経路探索装置、及び経路探索プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために本発明の経路探索装置は、車両の現在位置情報を取得する位置取得部と、目的地点を示す目的地点情報の入力を受け付ける目的地受付部と、道路規制を示す道路規制情報を含む地図データを記憶する地図記憶部と、前記位置取得部が取得した前記現在位置情報と前記目的地受付部が受け付けた前記目的地点情報と前記地図データとに基づいて、経路探索を行う経路探索部と、を備え、前記地図記憶部は、前記道路規制情報として、ラウンドアバウトでの始点である第1始点の位置を示す第1始点情報と、前記ラウンドアバウトでの終点である第1終点の位置を示す第1終点情報と、前記第1始点と前記第1終点との間を連結する前記ラウンドアバウトでの連結道路を示す連結道路情報と、を対応付けて記憶する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、地図記憶部は、道路規制情報として、ラウンドアバウトでの始点である第1始点の位置を示す第1始点情報と、ラウンドアバウトでの終点である第1終点の位置を示す第1終点情報と、第1始点と第1終点との間を連結するラウンドアバウトでの連結道路を示す連結道路情報と、を対応付けて記憶する。したがって、ラウンドアバウト型の交差点における複合リンク間規制情報の情報量を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本実施形態に係る経路探索装置を含む車載装置の構成の一例を示す図である。
図2】リンク間規制情報を含む地図データの一例を示す図である。
図3】複合リンク間規制情報を含む地図データの一例を示す図である。
図4】第1実施形態に係る複合リンク間規制情報を含む地図データの一例を示す図である。
図5】第1実施形態に係る経路探索装置の処理の概要を示す図である。
図6】第1実施形態に係る経路探索装置の処理の一例を示すフローチャートである。
図7】第1実施形態に係る経路探索装置の処理の一例を示すフローチャートである。
図8】第2実施形態に係る複合リンク間規制情報を含む地図データの一例を示す図である。
図9】第2実施形態に係る経路探索装置の処理の概要を示す図である。
図10】第2実施形態に係る経路探索装置の処理の一例を示すフローチャートである。
図11】第2実施形態に係る経路探索装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本実施形態について説明する。本実施形態は、図4図7を参照して説明する第1実施形態と、図8図11を参照して説明する第2実施形態とを含む。
【0009】
図1は、本実施形態に係る経路探索装置100を含む車載装置3の構成の一例を示す図である。車載装置3は、車両1に搭載される。
車載装置3は、位置検出ユニット10、操作部20、表示部30、スピーカ40、経路探索装置100を備える。車載装置3は、ストレージ装置50を備える。
【0010】
位置検出ユニット10は、車両1の位置を検出する。位置検出ユニット10は、GNSS(Global Navigation Satellite System)信号を受信するGNSS受信器と、GNSS受信器が受信したGNSS信号に基づいて車両1の位置を算出するプロセッサと、を備える。GNSS受信器、及びプロセッサの図示は省略する。位置検出ユニット10は、車両1の位置を示す位置情報を経路探索装置100に出力する。
【0011】
操作部20は、車両1に乗車したユーザーの操作を受け付ける。ユーザーは、例えば、運転者である。操作部20は、例えば、各種の操作ボタン、スイッチ等に対するユーザーの操作を受け付ける。操作部20は、受け付けた操作に対応した操作信号を経路探索装置100に出力する。
操作部20が受け付ける操作には、例えば、目的地点を指示する操作や、経路の探索を指示する操作等が含まれる。
【0012】
表示部30は、表示パネル31と、タッチセンサ32と、を備える。
表示パネル31には、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等が用いられる。表示部30は、経路探索装置100から入力される表示データに基づく表示画像を表示パネル31に表示させる。
タッチセンサ32は、抵抗膜方式や静電容量方式等のセンサが用いられる。表示部30は、表示パネル31に対するユーザーの指でのタッチ操作を、タッチセンサ32によって検出し、検出したタッチ操作の操作位置を示す位置信号を生成する。表示部30は、生成した位置信号を経路探索装置100に出力する。
【0013】
スピーカ40は、経路探索装置100からの指示に従って、音声を出力する。スピーカ40は、例えば、経路探索装置100が決定した経路をユーザーに報知するガイダンス音声を出力する。
【0014】
ストレージ装置50は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等を備える。
ストレージ装置50は、地図データ記憶部51を備える。
ストレージ装置50は、「コンピュータ」の一部を構成する。
【0015】
経路探索装置100は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro-Processing Unit)等のプロセッサ130と、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のメモリ110と、を備える。
プロセッサ130及びメモリ110は、「コンピュータ」の一部を構成する。
経路探索装置100は、これらの装置の他に、センサ類や周辺機器等を接続するためのインターフェース回路、車載ネットワークを介して他の車載装置と通信する車載ネットワーク通信回路等を備える。経路探索装置100は、メモリ110又はストレージ装置50が記憶する制御プログラムを、プロセッサ130が実行することで各種の機能的構成を実現する。
経路探索装置100は、いわゆる「ナビゲーション装置」の一部を構成する。
また、本実施形態に係る経路探索装置100は、図4図7を参照して説明する第1実施形態に係る経路探索装置100と、図8図11を参照して説明する第2実施形態に係る経路探索装置100と、を含む。
【0016】
経路探索装置100は、位置取得部131、目的地受付部132、及び経路探索部133を備える。具体的には、プロセッサ130が、メモリ110又はストレージ装置50が記憶する制御プログラムを実行することによって、位置取得部131、目的地受付部132、及び経路探索部133として機能する。また、プロセッサ130が、メモリ110又はストレージ装置50が記憶する制御プログラムを実行することによって、ストレージ装置50を地図データ記憶部51として機能させる。
制御プログラムは、「経路探索プログラム」の一例に対応する。
【0017】
地図データ記憶部51は、地図データを記憶する。地図データは、道路規制を示す道路規制情報を含む。地図データは、リンクとノードとの組み合わせによって表される。
ノードは、交差点、分岐点、合流点、及び、その他道路網表現上の結節点等を示す。ノードには、ノード番号という固有の識別情報が付与される。
リンクは、互いに隣接する2つのノード間の道路区間を示す。
【0018】
地図データ記憶部51は、道路規制情報記憶部511を備える。道路規制情報記憶部511は、道路規制情報を記憶する。道路規制情報は、ノードに対応付けて記憶される。
道路規制情報は、リンク間規制情報JRと、複合リンク間規制情報JCRとを含む。
地図データ記憶部51は、「地図記憶部」の一例に対応する。
リンク間規制情報JRについては、図2を参照して説明する。
複合リンク間規制情報JCRについては、図3及び図4を参照して説明する。
【0019】
位置取得部131は、位置検出ユニット10によって検出された車両1の位置を位置情報として取得する。位置取得部131は、公知のデッドレコニングの手法を用いて、車両1の位置を推定し、位置検出ユニット10から入力された車両1の位置を、推定結果に基づき補正する。
【0020】
目的地受付部132は、目的地点TPを示す目的地点情報の入力を受け付ける。目的地受付部132は、例えば、操作部20又はタッチセンサ32に対するユーザーの操作に基づいて、目的地点TPを示す目的地情報の入力を受け付ける。
【0021】
経路探索部133は、目的地受付部132が受け付けた目的地情報と、地図データ記憶部51が記憶する地図データとに基づいて、経路探索を行う。なお、探索方法としては、一般的なダイクストラ法を用いる。
経路探索部133は、位置検出ユニット10が検出した車両1の位置、すなわち、車両1の現在位置から、目的地受付部132が受け付けた目的地点TPまでの経路を、地図データに基づいて、探索する。なお、車両1の現在位置は、出発地点SPに対応する。
また、経路探索部133は、地図データに含まれる道路規制情報に基づいて、現在位置から目的地点TPまでの経路を探索する。
経路探索部133は、現在位置から目的地までの複数の経路候補を抽出し、経路コストが最も小さい経路候補を探索結果として採用する。経路コストとは、例えば、経路の全長、すなわち、始点から終点までの距離、及び、経路の車両1の走行推定時間等に基づいて定められた情報である。
【0022】
図2は、リンク間規制情報JRを含む地図データの一例を示す図である。図2図4、及び図8において、「ノード」を円で示し、「リンク」を線分で示している。
以下の説明において、ノードNMは、ノード番号が「M」のノードを示す。
地図データは、ノードN1~ノードN7の7つのノードを含む。
ノードN1、及びノードN3の各々は、リンクでノードN4と接続される。ノードN2、ノードN4、ノードN6及びノードN7の各々は、リンクでノードN5と接続される。ノードN3、ノードN4、ノードN5、及びノードN6は、直線状の経路を構成する。
ノードN4では、ノードN1からの経路と、ノードN3からの経路とが合流する。
ノードN5では、ノードN4からの経路と、ノードN2からの経路と、ノードN7からの経路と、ノードN6からの経路とが十字路を構成する。
【0023】
ノードN5に対応付けて、「6→5→2」というリンク間規制情報JRが記憶される。このリンク間規制情報JRは、ノードN6からノードN5に進入した車両1は、ノードN2に向けて右折することが禁止されることを示す。
図2に示すリンク間規制情報JRがノードN5に対応付けて地図データ記憶部51に記憶される場合には、経路探索部133は、以下の処理を行う。すなわち、経路探索部133が抽出した経路候補が、ノードN6からノードN5に進入し、ノードN2に向けて右折する経路を含む場合には、経路探索部133は、この経路候補を、経路候補から外す。すなわち、この経路候補は、経路として採用されない。
このようにして、リンク間規制情報JRが、経路探索において利用される。
【0024】
図3は、複合リンク間規制情報JCRを含む地図データの一例を示す図である。
図3に示す地図データは、ノードN5に対応付けて複合リンク間規制情報JCRが記憶される点で、図2に示す地図データと相違する。換言すれば、道路規制情報を除く地図データについては、図3に示す地図データと、図2に示す地図データとは同一である。
【0025】
図3では、ノードN5に対応付けて、「1→4→5→7」という複合リンク間規制情報JCRが記憶される。この複合リンク間規制情報JCRは、ノードN1からノードN4を経由して、ノードN5に進入した車両1は、ノードN7に向けて右折することが禁止されることを示す。
図3に示す複合リンク間規制情報JCRがノードN5に対応付けて地図データ記憶部51に記憶される場合には、経路探索部133は、以下の処理を行う。すなわち、経路探索部133が抽出した経路候補が、ノードN1からノードN4を経由してノードN5に進入し、ノードN7に向けて右折する経路を含む場合には、経路探索部133は、この経路候補を、経路候補から外す。すなわち、この経路候補は、経路として採用されない。
このようにして、複合リンク間規制情報JCRが、経路探索において利用される。
【0026】
図2に示すリンク間規制情報が、3つのノードのノード番号で構成されるのに対して、図3に示す複合リンク間規制情報JCRは、4つのノードのノード番号で構成される。そこで、複雑な道路規制を規定できる。すなわち、図3では、ノードN1からノードN4を経由して、ノードN5に進入した車両1は、ノードN7に向けて右折することが禁止されるが、ノードN3からノードN4を経由して、ノードN5に進入した車両1は、ノードN7に向けて右折することが可能である。
このように、複合リンク間規制情報JCRは、4つ以上のノードのノード番号で構成される。
【0027】
次に、図4図7を参照して、第1実施形態に係る経路探索装置100について説明する。
図4は、第1実施形態に係る複合リンク間規制情報JCRを含む地図データの一例を示す図である。
地図データは、ノードN1~ノードN25の25個のノードを含む。そのうち、ノードN25、ノードN24、ノードN23、ノードN20、ノードN18、ノードN17、ノードN16、ノードN13、ノードN11、ノードN10、ノードN9、ノードN6、ノードN4、及びノードN3を含む円周状の経路は、ラウンドアバウト型の交差点を示す。以下、ラウンドアバウト型の交差点を、単にラウンドアバウトRAという場合がある。
なお、図4には図示されないが、実際はノードN1、ノードN5、ノードN7、ノードN12、ノードN14、ノードN19、及びノードN21の各々の接続されていない側には更にノードが設定されている。換言すれば、図4の地図データは、経路作成中に用いる地図データの一部を抜粋したものである。
すなわち、図4に示すように、ノードN1~ノードN25から離間する位置に、出発地点SPと目的地点TPとが設定される。図4では、出発地点SPは、ノードN1~ノードN25の左側に配置され、目的地点TPは、ノードN1~ノードN25の右側に配置される。出発地点SPから図略のノードを経由してノードN21、ノードN22及びノードN19の各々へ進入するルートがある。また、目的地点TPへは、ノードN5、ノードN7、ノードN12から図略のノードを経由して到達するルートがある。
経路探索装置100は、出発地点SPから目的地点TPへの経路候補を検索する。
【0028】
また、ノードN22からラウンドアバウトRAに進入する経路は、ノードN22からノードN25へ進入する経路と、ノードN22からノードN24へ進入する経路と、ノードN22からノードN23へ進入する経路とがある。
また、ラウンドアバウトRAから退出する経路の一例として、ノードN13からノードN12への経路がある。
【0029】
図4に示すように、ノードN22からノードN25へ進入し、ラウンドアバウトRA内を、ノードN24、ノードN23、ノードN20、ノードN18、ノードN17、ノードN16、及びノードN13を経由して、ノードN12へ右折することが禁止される。
ノードN22は、「第2始点」の一例に対応する。第2始点は、ラウンドアバウトRAに接続する経路候補の始点である。
ノードN25は、「第1始点」の一例に対応する。第1始点は、ラウンドアバウトRA内の経路候補のラウンドアバウトRAでの始点である。
ノードN13は、「第1終点」の一例に対応する。第1終点は、ラウンドアバウトRA内の経路候補のラウンドアバウトRAでの終点である。
ノードN12は、「第2終点」の一例に対応する。第2終点は、ラウンドアバウトRAに接続する経路候補の終点である。
後述する例では、経路候補作成中の第1始点、第2始点、第1終点、及び第2終点を含む経路候補を部分経路候補RCと記載する。部分経路候補RCは、経路探索装置100が検索する経路候補の一部である。
【0030】
この場合には、従来は、ノードN25に対応付けて、「22→25→24→23→20→18→17→16→13→12」という複合リンク間規制情報JCRが記憶されていた。
ラウンドアバウトRAの規模が大きくなれば、複合リンク間規制情報JCRの情報量は更に増加する。そこで、本発明の第1実施形態に係る複合リンク間規制情報JCRは、ノードN25に対応付けて記憶される「22→25→R→13→12」という情報である。
すなわち、ラウンドアバウトRA内で通過するノードを示す「24→23→20→18→17→16」を「R」の1文字で表す。これによって、複合リンク間規制情報JCRの情報量を低減できる。
【0031】
また、本発明の第1実施形態では、地図データ記憶部51は、道路規制情報、すなわち、複合リンク間規制情報JCRとして、ラウンドアバウトRAでの始点RASの位置を示すRA始点情報と、ラウンドアバウトRAでの終点RAEの位置を示すRA終点情報と、始点RASと終点RAEとの間を連結するラウンドアバウトRAでの連結道路RACを示す連結道路情報と、を対応付けて記憶する。
ノードN25が、ラウンドアバウトRAでの始点RASを示すため、RA始点情報は、複合リンク間規制情報JCRに含まれる「25」に対応する。以下の説明において、ラウンドアバウトRAでの始点RASを、RA始点RASと記載する場合がある。
RA始点RASは、「第1始点」の一例に対応する。RA始点情報は、「第1始点情報」の一例に対応する。
ノードN13が、ラウンドアバウトRAでの終点RAEを示すため、終点情報は、複合リンク間規制情報JCRに含まれる「13」に対応する。以下の説明において、ラウンドアバウトRAでの終点RAEを、RA終点RAEと記載する場合がある。
RA終点RAEは、「第1終点」の一例に対応する。RA終点情報は、「第1終点情報」の一例に対応する。
RA始点RASがノードN25に対応し、RA終点RAEがノードN13に対応するため、RA始点RASとRA終点RAEとの間を連結するラウンドアバウトRAでの連結道路RACを示す連結道路情報は、複合リンク間規制情報JCRに含まれる「R」に対応する。
【0032】
次に、図5図7を参照して、第1実施形態に係る経路探索装置100の処理の一例について説明する。
図5は、第1実施形態に係る経路探索装置100の処理の概要を示す図である。
図5に示すように、部分経路候補RCは、「22→25→24→23→20→18→17→16→13→12」で表わされる。また、部分経路候補RCに含まれるノードのうち、ノードN25~ノードN13の各々には、ラウンドアバウト属性が付与されている。ラウンドアバウト属性を、以下の説明では、RA属性と記載する場合がある。
ラウンドアバウト属性が付与されているノードは、ラウンドアバウトRAを構成する。すなわち、ラウンドアバウト属性は、そのノードがラウンドアバウトRAを構成することを示す。
また、複合リンク間規制情報JCRは、「22→25→R→13→12」で表わされる。
【0033】
図6及び図7は、第1実施形態に係る経路探索装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
まず、図6のステップS101に示すように、目的地受付部132は、目的地点TPを示す目的地点情報の入力を受け付け、経路探索部133は、出発地点SPと、目的地受付部132が受け付けた目的地点情報と、地図データ記憶部51が記憶する地図データとに基づいて、経路探索を行い、複数の経路候補を抽出する。なお、出発地点SPは、例えば、車両1の位置に設定される。
次に、ステップS103において、経路探索部133は、経路候補において、ラウンドアバウト属性が付与されたノード、図4ではノードN25を抽出した場合に、その抽出されたノードN25に対して1つ上流側のノード、図4ではノードN22を、部分経路候補RCの始点PSに設定する。そして、経路探索部133は、経路探索部133によって先ほど抽出されたラウンドアバウト属性が付与されたノード、図4ではノードN25に対応付けて部分経路候補RCの複合リンク間規制情報JCRが記憶されているか否かを判定する。
ラウンドアバウト属性が付与されたノードに対応付けて部分経路候補RCの複合リンク間規制情報JCRが記憶されていないと経路探索部133が判定した場合(ステップS103;NO)には、処理がステップS117に進む。ラウンドアバウト属性が付与されたノードに対応付けて部分経路候補RCの複合リンク間規制情報JCRが記憶されていると経路探索部133が判定した場合(ステップS103;YES)には、処理がステップS105に進む。
【0034】
そして、ステップS105において、経路探索部133は、更に1つ下流側のノードに対応付けて複合リンク間規制情報JCRとして「R」が記憶されているか否かを判定する。すなわち、経路探索部133は、部分経路候補RCの始点PSの2つ下流側のノード、すなわちノードN24、に対応付けて複合リンク間規制情報JCRとして「R」が記憶されているか否かを判定する。
複合リンク間規制情報JCRとして「R」が記憶されていないと経路探索部133が判定した場合(ステップS105;NO)には、処理が図7にステップS121に進む。複合リンク間規制情報JCRとして「R」が記憶されていると経路探索部133が判定した場合(ステップS105;YES)には、処理がステップS107に進む。
そして、ステップS107において、経路探索部133は、更に1つ下流側のノードの属性及びノード番号を取得する。
次に、ステップS109において、経路探索部133は、ステップS107で取得したノードの属性がRA属性であるか否かを判定する。
ステップS107で取得したノードの属性がRA属性ではないと経路探索部133が判定した場合(ステップS109;NO)には、処理がステップS117に進む。ステップS107で取得したノードの属性がRA属性であると経路探索部133が判定した場合(ステップS109;YES)には、処理がステップS111に進む。
【0035】
そして、ステップS111において、経路探索部133は、ステップS107で取得したノードがRA終点RAEのノードと一致するか否かを判定する。経路探索部133は、例えば、ステップS107で取得したノードのノード番号が、RA終点RAEのノードのノード番号と一致するか否かを判定する。
ステップS107で取得したノードがRA終点RAEのノードと一致しないと経路探索部133が判定した場合(ステップS111;NO)には、処理がステップS107に戻る。ステップS107で取得したノードがRA終点RAEのノードと一致すると経路探索部133が判定した場合(ステップS111;YES)には、処理がステップS113に進む。
そして、ステップS113において、経路探索部133は、始点PSのノードと、複合リンク間規制情報JCRの始点情報に対応する始点PSのノードとが一致するか否かを判定する。経路探索部133は、例えば、始点PSのノード番号と、複合リンク間規制情報JCRの始点情報に対応する始点PSのノード番号とが一致するか否かを判定する。
始点PSのノードは、「第2始点」の一例に対応する。
【0036】
始点PSのノードと複合リンク間規制情報JCRの始点情報に対応する始点のノードとが一致しないと経路探索部133が判定した場合(ステップS113;NO)には、処理がステップS117に進む。始点PSのノードと複合リンク間規制情報JCRの始点情報に対応する始点のノードとが一致すると経路探索部133が判定した場合(ステップS113;YES)には、処理がステップS115に進む。
次に、ステップS115において、経路探索部133は、経路候補作成中に、部分経路候補RCの接続先にラウンドアバウト属性が付与されていないノードを抽出した場合に、その抽出されたノードを部分経路候補RCの終点PEに設定する。そして、経路探索部133は、終点PEのノードと、複合リンク間規制情報JCRの終点情報に対応する終点のノードとが一致するか否かを判定する。経路探索部133は、例えば、終点PEのノード番号と、複合リンク間規制情報JCRの始点情報に対応する終点のノード番号とが一致するか否かを判定する。
終点PEのノードは、「第2終点」の一例に対応する。
【0037】
終点PEのノードと、複合リンク間規制情報JCRの終点情報に対応する終点のノードとが一致しないと経路探索部133が判定した場合(ステップS115;NO)には、処理がステップS117に進む。
そして、ステップS117において、経路探索部133は、部分経路候補RCに対応する道路規制はないと判定し、部分経路候補RCを経路探索の対象に含め、処理が終了する。
部分経路候補RCの終点PEのノードと、複合リンク間規制情報JCRの終点情報に対応する終点のノードとが一致すると経路探索部133が判定した場合(ステップS115;YES)には、処理がステップS119に進む。
そして、ステップS119において、経路探索部133は、部分経路候補RCに対応する道路規制があると判定し、部分経路候補RCを経路探索の対象から除外し、処理が終了する。
【0038】
複合リンク間規制情報JCRとして「R」が記憶されていないと経路探索部133が判定した場合(ステップS105;NO)には、図7のステップS121において、経路探索部133は、部分経路候補RCを構成する全てのノードの各々が、複合リンク間規制情報JCRに含まれる全てのノード情報に対応するノードと一致するか否かを判定する。経路探索部133は、例えば、部分経路候補RCを構成する全てのノードのノード番号の各々が、複合リンク間規制情報JCRに含まれる全てのノード情報に対応するノード番号と一致するか否かを判定する。
部分経路候補RCを構成する全てのノードの各々が、複合リンク間規制情報JCRに含まれる全てのノード情報に対応するノードとは一致しないと経路探索部133が判定した場合(ステップS121;NO)には、処理がステップS123に進む。
そして、ステップS123において、経路探索部133は、部分経路候補RCに対応する道路規制はないと判定し、部分経路候補RCを経路探索の対象に含め、処理が終了する。
部分経路候補RCを構成する全てのノードの各々が、複合リンク間規制情報JCRに含まれる全てのノード情報に対応するノードと一致すると経路探索部133が判定した場合(ステップS121;YES)には、処理がステップS125に進む。
そして、ステップS125において、経路探索部133は、部分経路候補RCに対応する道路規制があると判定し、部分経路候補RCを経路探索の対象から除外し、処理が終了する。
【0039】
図6及び図7を参照して説明したように、第1実施形態に係る経路探索装置100では、図4及び図5に示すRA始点RASに対応付けて記憶された複合リンク情報に基づき、ラウンドアバウトRAを含む部分経路候補RCに道路規制があるか否かを判定できる。
【0040】
図8図11を参照して、第2実施形態に係る経路探索装置100について説明する。
図8は、第2実施形態に係る複合リンク間規制情報JCRを含む地図データの一例を示す図である。
第1実施形態に係る経路探索装置100では、地図データ記憶部51が、複合リンク間規制情報JCRを、ノードN25、すなわち、RA始点RASに対応付けて記憶する。これに対して、第2実施形態に係る経路探索装置100では、地図データ記憶部51が、複合リンク間規制情報JCRを、図8に示すように、ノードN13、すなわち、RA終点RAEに対応付けて記憶する。
【0041】
なお、図8には図示されないが、実際はノードN1、ノードN5、ノードN7、ノードN12、ノードN14、ノードN19、及びノードN21の各々の接続されていない側には更にノードが設定されている。換言すれば、図8の地図データは、経路作成中に用いる地図データの一部を抜粋したものである。
すなわち、図8に示すように、ノードN1~ノードN25から離間する位置に、出発地点SPと目的地点TPとが設定される。図8では、出発地点SPは、ノードN1~ノードN25の左側に配置され、目的地点TPは、ノードN1~ノードN25の右側に配置される。出発地点SPから図略のノードを経由してノードN21、ノードN22及びノードN19の各々へ進入するルートがある。また、目的地点TPへは、ノードN5、ノードN7、ノードN12から図略のノードを経由して到達するルートがある。
経路探索装置100は、出発地点SPから目的地点TPへの経路候補を検索する。
【0042】
次に、図9図11を参照して、第2実施形態に係る経路探索装置100の処理の一例について説明する。
図9は、第2実施形態に係る経路探索装置100の処理の概要を示す図である。
図9に示すように、部分経路候補RCは、「22→25→24→23→20→18→17→16→13→12」で表わされる。また、部分経路候補RCに含まれるノードのうち、ノードN25~ノードN13の各々には、RA属性が付与されている。
また、複合リンク間規制情報JCRは、「22→25→R→13→12」で表わされる。
【0043】
図10及び図11は、第2実施形態に係る経路探索装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
まず、図10のステップS201に示すように、目的地受付部132は、目的地点TPを示す目的地点情報の入力を受け付け、経路探索部133は、出発地点SPと、目的地受付部132が受け付けた目的地点情報と、地図データ記憶部51が記憶する地図データとに基づいて、経路探索を行い、複数の経路候補を抽出する。なお、出発地点SPは、例えば、車両1の位置に設定される。
次に、ステップS203において、経路探索部133は、経路候補において、ラウンドアバウト属性が付与されたノード、図8ではノードN13を抽出した場合に、その抽出されたノードN13に対して1つ下流側のノード、図8ではノードN12を、部分経路候補RCの終点PEに設定する。そして、経路探索部133は、経路探索部133によって先ほど抽出されたラウンドアバウト属性が付与されたノード、図8ではノードN13に対応付けて部分経路候補RCの複合リンク間規制情報JCRが記憶されているか否かを判定する。
ラウンドアバウト属性が付与されたノードに対応付けて部分経路候補RCの複合リンク間規制情報JCRが記憶されていないと経路探索部133が判定した場合(ステップS203;NO)には、処理がステップS217に進む。ラウンドアバウト属性が付与されたノードに対応付けて部分経路候補RCの複合リンク間規制情報JCRが記憶されていると経路探索部133が判定した場合(ステップS203;YES)には、処理がステップS205に進む。
【0044】
そして、ステップS205において、経路探索部133は、更に1つ上流側のノードに対応付けて複合リンク間規制情報JCRとして「R」が記憶されているか否かを判定する。すなわち、経路探索部133は、部分経路候補RCの始点PSの2つ上流側のノード、すなわちノード16、に対応付けて複合リンク間規制情報JCRとして「R」が記憶されているか否かを判定する。
複合リンク間規制情報JCRとして「R」が記憶されていないと経路探索部133が判定した場合(ステップS205;NO)には、処理が図11にステップS221に進む。複合リンク間規制情報JCRとして「R」が記憶されていると経路探索部133が判定した場合(ステップS205;YES)には、処理がステップS207に進む。
そして、ステップS207において、経路探索部133は、更に1つ上流側のノードの属性及びノード番号を取得する。
次に、ステップS209において、経路探索部133は、ステップS207で取得したノードの属性がRA属性であるか否かを判定する。
ステップS207で取得したノードの属性がRA属性ではないと経路探索部133が判定した場合(ステップS209;NO)には、処理がステップS217に進む。ステップS207で取得したノードの属性がRA属性であると経路探索部133が判定した場合(ステップS2109;YES)には、処理がステップS211に進む。
【0045】
そして、ステップS211において、経路探索部133は、ステップS207で取得したノードがRA始点RASのノードと一致するか否かを判定する。経路探索部133は、例えば、ステップS207で取得したノードのノード番号が、RA始点RASのノードのノード番号と一致するか否かを判定する。
ステップS207で取得したノードがRA始点RASのノードと一致しないと経路探索部133が判定した場合(ステップS211;NO)には、処理がステップS207に戻る。ステップS207で取得したノードがRA始点RASのノードと一致すると経路探索部133が判定した場合(ステップS211;YES)には、処理がステップS213に進む。
そして、ステップS213において、経路探索部133は、始点PSのノードと、複合リンク間規制情報JCRの始点情報に対応する始点のノードとが一致するか否かを判定する。経路探索部133は、例えば、始点PSのノード番号と、複合リンク間規制情報JCRの始点情報に対応する始点のノード番号とが一致するか否かを判定する。
始点PSのノードは、「第2始点」の一例に対応する。
【0046】
始点PSのノードと複合リンク間規制情報JCRの始点情報に対応する始点のノードとが一致しないと経路探索部133が判定した場合(ステップS213;NO)には、処理がステップS217に進む。始点PSのノードと複合リンク間規制情報JCRの始点情報に対応する始点のノードとが一致すると経路探索部133が判定した場合(ステップS213;YES)には、処理がステップS215に進む。
次に、ステップS215において、経路探索部133は、経路候補作成中に、部分経路候補RCの接続先にラウンドアバウト属性が付与されていないノードを抽出した場合に、その抽出されたノードを部分経路候補RCの終点PEに設定する。そして、経路探索部133は、終点PEのノードと、複合リンク間規制情報JCRの終点情報に対応する終点のノードとが一致するか否かを判定する。経路探索部133は、例えば、終点PEのノード番号と、複合リンク間規制情報JCRの終点情報に対応する終点のノード番号とが一致するか否かを判定する。
終点PEのノードは、「第2終点」の一例に対応する。
【0047】
終点PEのノードと、複合リンク間規制情報JCRの終点情報に対応する終点のノードとが一致しないと経路探索部133が判定した場合(ステップS215;NO)には、処理がステップS217に進む。
そして、ステップS217において、経路探索部133は、部分経路候補RCに対応する道路規制はないと判定し、部分経路候補RCを経路探索の対象に含め、処理が終了する。
部分経路候補RCの終点PEのノードと、複合リンク間規制情報JCRの終点情報に対応する終点のノードとが一致すると経路探索部133が判定した場合(ステップS215;YES)には、処理がステップS219に進む。
そして、ステップS219において、経路探索部133は、部分経路候補RCに対応する道路規制があると判定し、部分経路候補RCを経路探索の対象から除外し、処理が終了する。
【0048】
複合リンク間規制情報JCRとして「R」が記憶されていないと経路探索部133が判定した場合(ステップS205;NO)には、図11のステップS221において、経路探索部133は、部分経路候補RCを構成する全てのノードの各々が、複合リンク間規制情報JCRに含まれる全てのノード情報に対応するノードと一致するか否かを判定する。経路探索部133は、例えば、部分経路候補RCを構成する全てのノードのノード番号の各々が、複合リンク間規制情報JCRに含まれる全てのノード情報に対応するノード番号と一致するか否かを判定する。
部分経路候補RCを構成する全てのノードの各々が、複合リンク間規制情報JCRに含まれる全てのノード情報に対応するノードとは一致しないと経路探索部133が判定した場合(ステップS221;NO)には、処理がステップS223に進む。
そして、ステップS223において、経路探索部133は、部分経路候補RCに対応する道路規制はないと判定し、部分経路候補RCを経路探索の対象に含め、処理が終了する。
部分経路候補RCを構成する全てのノードの各々が、複合リンク間規制情報JCRに含まれる全てのノード情報に対応するノードと一致すると経路探索部133が判定した場合(ステップS221;YES)には、処理がステップS125に進む。
そして、ステップS225において、経路探索部133は、部分経路候補RCに対応する道路規制があると判定し、部分経路候補RCを経路探索の対象から除外し、処理が終了する。
【0049】
図10及び図11を参照して説明したように、第2実施形態に係る経路探索装置100では、図8及び図9に示すRA終点RAEに対応付けて記憶された複合リンク情報に基づき、ラウンドアバウトRAを含む部分経路候補RCに道路規制があるか否かを判定できる。
【0050】
以上説明したように、本実施形態の経路探索装置100は、車両1の現在位置情報を取得する位置取得部131と、目的地点を示す目的地点情報の入力を受け付ける目的地受付部132と、道路規制を示す複合リンク間規制情報JCRを含む地図データを記憶する地図データ記憶部51と、位置取得部131が取得した現在位置情報(出発地点SP)と目的地受付部132が受け付けた目的地点情報と地図データとに基づいて、経路探索を行う経路探索部133と、を備え、地図データ記憶部51は、複合リンク間規制情報JCRとして、ラウンドアバウトRAでの始点RASの位置を示す第1始点情報と、ラウンドアバウトRAでの終点RAEの位置を示す第1終点情報と、始点RASと終点RAEとの間を連結するラウンドアバウトRAでの連結道路RACを示す連結道路情報と、を対応付けて記憶する。
したがって、ラウンドアバウト型の交差点における複合リンク間規制情報JCRの情報量を低減できる。
【0051】
また、地図データ記憶部51は、複合リンク間規制情報JCRを、地図データにおけるラウンドアバウト始点RASに対応付けて記憶し、経路探索部133は、経路探索によって探索された部分経路候補RCがラウンドアバウト始点RASを含むことを検出したときに、ラウンドアバウト始点RASと連結道路RACとラウンドアバウト終点RAEとが、この順序で部分経路候補RCを構成する場合に、道路規制の可能性があると判定する。
したがって、簡素な処理で部分経路候補RCに道路規制の可能性があることを判定できる。
【0052】
また、複合リンク間規制情報JCRは、部分経路候補RCの始点PSの位置を示す第2始点情報と、部分経路候補RCの終点PEの位置を示す第2終点情報とを更に含み、経路探索部133は、部分経路候補RCの始点PS、ラウンドアバウト始点RAS、連結道路RAC、ラウンドアバウト終点RAE及び部分経路候補RCの終点PEがこの順序で部分経路候補RCを構成する場合に、複合リンク間規制情報JCRによって、部分経路候補RCが規制されると判定する。
したがって、簡素な処理で部分経路候補RCが規制されることを判定できる。
【0053】
また、地図データ記憶部51は、複合リンク間規制情報JCRを、地図データにおけるラウンドアバウト終点RAEに対応付けて記憶し、経路探索部133は、経路探索によって探索された部分経路候補RCがラウンドアバウト終点RAEを含むことを検出したときに、ラウンドアバウト始点RASと連結道路RACとラウンドアバウト終点RAEとが、この順序で部分経路候補RCを構成する場合に、道路規制の可能性があると判定する。
したがって、簡素な処理で部分経路候補RCに道路規制の可能性があることを判定できる。
【0054】
また、複合リンク間規制情報JCRは、部分経路候補RCの始点PSの位置を示す第2始点情報と、部分経路候補RCの終点PEの位置を示す第2終点情報とを更に含み、経路探索部133は、前記第2始点、部分経路候補RCの始点PS、ラウンドアバウト始点RAS、連結道路RAC、ラウンドアバウト終点RAE及び部分経路候補RCの終点PEがこの順序で部分経路候補RCを構成する場合に、複合リンク間規制情報JCRによって、部分経路候補RCが規制されると判定する。
したがって、簡素な処理で部分経路候補RCが規制されることを判定できる。
【0055】
本実施形態の経路探索プログラムは、ストレージ装置50を、道路規制を示す複合リンク間規制情報JCRを含む地図データを記憶する地図データ記憶部51として機能させ、プロセッサ130を、車両1の現在位置情報を取得する位置取得部131、目的地点TPを示す目的地点情報の入力を受け付ける目的地受付部132、及び、位置取得部131が取得した現在位置情報(出発地点SP)と目的地受付部132が受け付けた目的地点情報と地図データとに基づいて経路探索を行う経路探索部133、として機能させ、地図データ記憶部51は、複合リンク間規制情報JCRとして、ラウンドアバウトRAでの始点RASの位置を示す第1始点情報と、ラウンドアバウトRAでの終点RAEの位置を示す第1終点情報と、始点RASと終点RAEとの間を連結するラウンドアバウトRAでの連結道路RACを示す連結道路情報と、を対応付けて記憶する。
したがって、ラウンドアバウト型の交差点における複合リンク間規制情報JCRの情報量を低減できる。
【0056】
上述した本実施形態は、あくまでも本発明の一実施形態を例示したものであって、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変形、及び応用が可能である。
例えば、図1は、本発明の理解を容易にするために、構成要素を主な処理内容に応じて分類して示した図であり、構成要素は、処理内容に応じて、更に多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素が更に多くの処理を実行するように分類することもできる。
また、各構成要素の処理は、1つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。
また、各構成要素の処理は、1つのプログラムで実現されてもよいし、複数のプログラムで実現されてもよい。
【0057】
また、図1において、経路探索装置100が、ストレージ装置50を一体に備えてもよい。
【0058】
また、本実施形態では、経路探索装置100が、地図データ記憶部51、位置取得部131、目的地受付部132、及び経路探索部133を備えるが、これに限定されない。経路探索装置100とインターネット等のネットワークを介して通信可能に接続されたサーバ装置が、地図データ記憶部51、位置取得部131、目的地受付部132、及び経路探索部133の少なくとも1つを備えてもよい。サーバ装置が、例えば、地図データ記憶部51、位置取得部131、目的地受付部132、及び経路探索部133を備えてもよい。この場合には、サーバ装置が、経路探索装置として機能する。
【0059】
また、本実施形態では、制御プログラムをメモリ110又はストレージ装置50に記憶するが、制御プログラムを他の記録媒体、又はこの制御プログラムを伝送する伝送媒体の態様で構成することも可能である。
記録媒体には、磁気的、光学的記録媒体又は半導体メモリーデバイスを用いることができる。具体的には、フレキシブルディスク、HDD、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD、Blu-ray(登録商標) Disc、光磁気ディスク、フラッシュメモリ、カード型記録媒体等の可搬型、或いは固定式の記録媒体が挙げられる。また、上記記録媒体は、経路探索装置100が備えるRAM、ROM、HDD等の不揮発性記憶装置であってもよい。
また、制御プログラムを、経路探索装置100とネットワークを介して通信可能に接続されたサーバ装置から経路探索装置100がダウンロードしてもよい。
【0060】
また、例えば、図6図7図10、及び図11の各々に示すフローチャートの処理単位は、経路探索装置100の処理の理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものであり、処理単位の分割の仕方や名称によって、本発明が限定されることはない。経路探索装置100の処理は、処理内容に応じて、更に多くの処理単位に分割してもよい。また、経路探索装置100の処理は、1つの処理単位が更に多くの処理を含むように分割してもよい。
【符号の説明】
【0061】
1 車両
3 車載装置
10 位置検出ユニット
20 操作部
30 表示部
31 表示パネル
32 タッチセンサ
40 スピーカ
50 ストレージ装置(コンピュータの一部)
51 地図データ記憶部(地図記憶部)
511 道路規制情報記憶部
100 駐車支援装置
110 メモリ(コンピュータの一部)
130 プロセッサ(コンピュータの一部)
131 位置取得部
132 目的地受付部
133 経路探索部
JCR 複合リンク間規制情報(道路規制情報)
JR リンク間規制情報(道路規制情報)
N1~N25 ノード
PE 経路候補の終点(第2終点)
PS 経路候補の始点(第2始点)
RA ラウンドアバウト
RAC 連結道路
RAE ラウンドアバウト終点、RA終点(第1終点)
RAS ラウンドアバウト始点、RA始点(第1始点)
RC 部分経路候補
SP 出発地点
TP 目的地点
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11