(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022150720
(43)【公開日】2022-10-07
(54)【発明の名称】キャップ
(51)【国際特許分類】
B65D 41/04 20060101AFI20220929BHJP
B65D 53/04 20060101ALI20220929BHJP
C25D 11/04 20060101ALI20220929BHJP
C23C 28/00 20060101ALI20220929BHJP
【FI】
B65D41/04 200
B65D53/04
C25D11/04 E
C23C28/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021053444
(22)【出願日】2021-03-26
(71)【出願人】
【識別番号】305060154
【氏名又は名称】アルテミラ製缶株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101465
【弁理士】
【氏名又は名称】青山 正和
(72)【発明者】
【氏名】辻 眞理
【テーマコード(参考)】
3E084
4K044
【Fターム(参考)】
3E084AA04
3E084AA12
3E084AA23
3E084AB01
3E084BA01
3E084CA01
3E084CC02
3E084DA01
3E084DB03
3E084DB12
3E084DC02
3E084GA01
3E084GB01
3E084GB08
3E084HA02
3E084KB01
3E084LB07
3E084LD01
4K044AA06
4K044AB03
4K044BA12
4K044BA21
4K044BB03
4K044BC04
4K044CA17
(57)【要約】
【課題】サイズコート層を省略してコスト低下を図る。
【解決手段】アルミニウム材またはアルミニウム合金材により形成されたキャップ本体を有するとともに、キャップ本体の内側にシート状のシール材が設けられ、ボトル缶の口金部に被着されるキャップであって、キャップ本体の内面に、陽極酸化皮膜を備えた下地層が形成されるとともに、陽極酸化皮膜は、有孔率が5%以下で厚さが50nm以上300nm以下であり、下地層の表面に、アクリル変性エポキシフェノール系樹脂からなるトップコート層が形成されている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルミニウム材またはアルミニウム合金材により形成されたキャップ本体を有し、ボトル缶の口金部に被着されるキャップであって、前記キャップ本体の内面に、陽極酸化皮膜を備えた下地層が形成されるとともに、前記陽極酸化皮膜は、有孔率が5%以下で厚さが50nm以上300nm以下であり、前記下地層の表面に、アクリル変性エポキシフェノール系樹脂からなるトップコート層が形成されていることを特徴とするキャップ。
【請求項2】
前記キャップ本体の内側に、シート状のシール材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のキャップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料を充填するボトル缶の口金部に装着されるキャップに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、飲料を充填するボトル缶の口金部に装着されるキャップとして、例えば特許文献1に記載のキャップがある。
このキャップは、キャップの内面及び外面に、陽極酸化皮膜とシランカップリング剤とがこの順に形成された下地層を備え、皮膜は、有孔率が5%以下とされ、かつ、シリコンSiを200~50000ppm含有し、シランカップリング剤は、皮膜の表面に、0.5~5000mg/m2塗布され、内面の下地層表面に、ポリエステル/アミノ系樹脂からなるサイズコート層とライナー接着剤層とをこの順に備え、外面の下地層の表面に、ポリエステル/アミノ系樹脂からなるサイズコート層を備え、この層表面に塗膜を備え、これらを被覆するトップコート層を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載のキャップは、アルミニウム合金の陽極酸化被膜にシランカップリング剤の層を有する下地層に、サイズコート層を介して、内面側にライナー接着剤層、外面側にトップコート層が形成されている。この場合、サイズコート層は、柔軟性を有するため、その上に形成されるライナー接着剤層やトップコート層の成形時の割れを抑制するとともに、下地層への密着性を向上させることができる。しかしながら、サイズコート層を有する分、層構造が複雑化してコスト増加を招く。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、サイズコート層を省略してコスト低下を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のキャップは、アルミニウム材またはアルミニウム合金材により形成されたキャップ本体を有し、ボトル缶の口金部に被着されるキャップであって、前記キャップ本体の内面に、陽極酸化皮膜を備えた下地層が形成されるとともに、前記陽極酸化皮膜は、有孔率が5%以下で厚さが50nm以上300nm以下であり、前記下地層の表面に、アクリル変性エポキシフェノール系樹脂からなるトップコート層が形成されている。
【0007】
アクリル変性エポキシフェノール系樹脂は、エポキシ系樹脂にフェノール系硬化剤、アクリルで変性したエポキシ樹脂を配合したものであり、部分的にアクリル基を導入することで密着性を向上させることができる。これをトップコートに用いることにより、下地層の表面に直接形成して、良好な密着性を有することができる。このため、特許文献1記載のキャップで必要としていたサイズコート層を省略することができる。
【0008】
このキャップにおいて、前記キャップ本体の内側に、シート状のシール材が設けられている。
このキャップは、トップコート層の上にシール材が配置されることになる。このため、キャップにより容器の口部を密封した状態で、開栓のためキャップを回転させると、シール材がキャップ本体のトップコート層との間で摺動して、開栓時のトルクを低減させることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、下地層の表面に、アクリル変性エポキシフェノール系樹脂からなるトップコート層を形成したことにより、良好な密着性が得られ、サイズコート層を省略してコスト低下を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施形態のキャップ及びボトル缶の一部について、半分を断面にした正面図である。
【
図2】そのキャップ本体の塗装構造を模式化して示す拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1に示すように、キャップ10は、アルミニウム材またはアルミニウム合金材によりカップ状に形成されたキャップ本体20と、このキャップ本体20の内面に設けられたシール材40とからなる。
キャップ本体20は、天面部21とその天面部21の周縁から略垂下する円筒部22とを有している。円筒部22には、上端部の全周にわたって複数の凹凸状に形成されたナール23及びベントホール24と、このナール23及びベントホール24の下端に連続し小径に形成されたグルーブ25と、このグルーブ25の下端に連続し当該グルーブ25より大径に形成されたねじ部形成予定部26と、このねじ部形成予定部26の下端に連続し当該ねじ部形成予定部26より大径に形成されたビード27と、このビード27の略中央部に周方向に所定の間隙を有し複数形成され当該円筒部22の壁を貫通するスリット28と、ビード27の下端に連続して形成された帯状のピルファープルーフ部29と、を備えている。そして、天面部21の内面にシール材40が配設されている。
【0012】
シール材40は、キャップ本体20の天面部21の内面と摺動する摺動層41と、この摺動層41に積層された密封層42との二層構造とされている。摺動層41は、密封層42よりも高い硬度を有し、ポリプロピレン樹脂等によりほぼ均一厚さの円板状に形成されている。密封層42は、柔軟なエラストマー樹脂等で形成され、ボトル缶50の口金部51に装着されたときに後述のカール部52に当接してボトル缶50内部を密封するシール機能を有している。
この実施形態のキャップ10は、例えば直径38mm口径(ボトル50のねじ部53の外径が36mm~38mm)のアルミニウム又はアルミニウム合金製(金属製)のボトル缶50の口金部51に装着されて密栓するピルファープルーフキャップとなるものである。
【0013】
キャップ本体20の内面20a及び外面20bには、
図2に示すように、アルミニウム基材31表面の陽極酸化皮膜32にシランカップリング剤33が塗布されてなる下地層34が備えられている。陽極酸化皮膜32は、有孔率5%以下で厚さが50nm以上300nm以下とされるとともに、シリコンSiを200ppm以上50000ppm以下含有している。シランカップリング剤33は、塗布量が0.5mg/m
2以上5000mg/m
2以下で、陽極酸化皮膜32の表面に塗布されている。
【0014】
陽極酸化皮膜32の有孔率を5%以下としたのは、有孔率が高くなるほど塗料や印刷インク等の塗膜の密着性は高くなるものの、腐食性物質がアルミニウム基材に到達し易くなり、材料の耐食性が低下し、また、孔内に残った電解液成分や吸着水分が塗膜の乾燥や焼付け後に放出され、この皮膜32の表面に形成されるシランカップリング剤33の密着性を低下させるからである。従って、陽極酸化皮膜32の有孔率は5%以下とし、できれば0(零)%とすることが好ましい。
なお、陽極酸化皮膜32の有孔率は、電子顕微鏡観察における所定視野内の微細孔の総面積を皮膜32の面積で除して導出することができる。
【0015】
また、陽極酸化皮膜32の膜厚を50nm以上300nm以下としたのは、この膜厚が50nm未満では必要な耐食性が得られず、腐食により密着性も低下し、また、300nmを越えるとねじ成形加工等の際に陽極酸化皮膜32にクラックが発生し易くなり、耐食性が低下するからである。従って、陽極酸化皮膜32の膜厚は50nm以上300nm以下、より好ましくは70nm以上200nm以下とするのがよい。
【0016】
また、陽極酸化皮膜32に、シリコンSiを200ppm以上50000ppm以下含有させたのは、シリコンSiが陽極酸化皮膜21中に取り込まれると、この皮膜32の耐食性を向上させることができるからである。シリコンSi濃度が200ppm未満では耐食性向上の効果は少なく、50000ppmを越えても耐食性は向上せず、むしろ陽極酸化皮膜32が脆くなる。
【0017】
シランカップリング剤33を塗布量0.5mg/m2以上5000mg/m2以下で塗布したのは、その上に形成される層(後述のサイズコート層36又はトップコート層35)と下地層34との良好な密着性を実現するためである。この塗布量が0.5mg/m2未満では、良好な密着性を実現することができず、また、5000mg/m2を越えると、シランカップリング剤33と陽極酸化皮膜32との密着性が低下する場合があるからである。
【0018】
以上のようにアルミニウム基材31の両面に形成された下地層34のうち、キャップ本体20の内面20a側には、アクリル変性エポキシフェノール系樹脂からなるトップコート層35が形成されている。アクリル変性エポキシフェノール系樹脂は、エポキシ系樹脂にフェノール系硬化剤、アクリルで変性したエポキシ樹脂を配合したものであり、部分的にアクリル基を導入することで密着性を向上させることができる。本実施形態では、アクリル変性エポキシフェノール系樹脂に、キャップ10をボトル缶50の口金部51に装着した後の開栓時に、摺動層41がキャップ本体20との間でより摺動し易いように、滑剤として、固形のポリエチレン樹脂、液状エステル油が混合されている。膜厚は30mg/dm2以上60mg/dm2以下である。30mg/dm2未満であると耐久性に劣り、60mg/dm2を超えると、開栓性を阻害するとともに、コストアップになる。トップコート層35の膜厚は35mg/dm2以上45mg/dm2以下とするのが好ましい。
【0019】
キャップ本体20の外面20b側には、ポリエステル/アミノ系樹脂からなるサイズコート層36が形成され、このサイズコート層36の表面に塗料または印刷インクの塗膜37が形成され、これらサイズコート層36及び塗膜37を被覆するポリエステル/アミノ系樹脂からなるオーバーコート層38が形成されている。膜厚は、例えば、サイズコート層36は10mg/dm2以上20mg/dm2以下、オーバーコート層38は45mg/dm2以上55mg/dm2以下に形成される。
【0020】
このような塗装構造を有するキャップ本体20は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム基材31を陽極として電解質溶液中で電解することにより、表面に陽極酸化被膜32を形成し、その陽極酸化被膜32の表面にシランカップリング剤33を塗布して、下地層34を形成する。陽極酸化被膜32にシリコンSiを含有させるには、電解質溶液としてケイ酸塩溶液を使用する。あるいは陽極酸化被膜32形成後に、ケイ酸塩を含む水溶液を塗布して乾燥させてもよい。
そして、下地層34の上に、一方の面にはサイズコート層36、塗膜37、オーバーコート層38を順次形成し、他方の面にはトップコート層35を形成する。
この場合、トップコート層35の焼付けは、170℃以上190℃以下の温度で6分以上15分以下の時間保持することにより行われる。平均的には180℃で10分である。
【0021】
このようにして得られたキャップ材30をプレス成形してキャップ本体20に形成した後、その内側にシール材40を取り付ける。
このキャップ本体20へのシール材40の取り付けは、シール材40をシート状に形成しておき、キャップ本体20の開口端部から押し込んで天面部21の内面上に配置する、あるいは、キャップ本体20の開口端部が上向きとなるように載置した状態のキャップ本体20内に溶融状態の合成樹脂球を落とし込み、キャップ本体20内でモールド成形する、などにより行われる。キャップ本体20内でモールド成形する場合、摺動層41は別にシートから形成して、キャップ本体20内に挿入し、その摺動層41の上に密封層42をモールド成形する、あるいは、摺動層41もキャップ本体20内でモールド成形し、その上に重ねて密封層42をモールド成形する、等の方法を採用することができる。
【0022】
このようにして製造されたキャップ10は、飲料等が充填されたボトル缶50の口金部51に被せられて装着される。そして、その充填された飲料の種類に応じて、レトルト殺菌、熱水殺菌、温水殺菌等がなされる。
このキャップ10が巻き締められたボトル缶50において、キャップ本体20の内面20a側はボトル缶50の口金部51又はシール材40の摺動層41に接触する。この内面20a側の表面はトップコート層35により形成されており、上記の各殺菌工程を経た後も良好な開栓トルクが維持される。
【実施例0023】
厚さ0.230mmのJIS5151のアルミニウム合金板を陽極酸化処理して、有孔率が5%以下で約100nmの厚さの陽極酸化被膜を形成し後に、その陽極酸化被膜にシランカップリング剤を塗布することにより、下地層を形成した。キャップの外面となる面にはサイズコート層、印刷層、オーバーコート層を順次形成した。また、キャップの内面となる面には、下地層の上にアクリル変性エポキシフェノール系樹脂からなるトップコート層を表に示す膜厚となるように形成した。このトップコート層の焼き付け温度は表の通りとした。従来例として、キャップの内面となる面にサイズコート層を形成した後にトップコート層を形成したものも作製した。
これらキャップ材の内面のトップコート層の膜厚及び焼き付け温度は表1の通りである。
【0024】
【0025】
作製したキャップ材をプレス成形して、公称径外径38mmのキャップ本体を形成した。また、シール材には、ポリプロピレン樹脂製の摺動層と、スチレン系エラストマー樹脂製の密封層とからなる二層構造のシートを用いて、キャップ本体内に配置した。
一方、ボトル缶に以下の種々の内容物を充填して試料を作製した。
(1)ボトル缶に75℃の熱水を充填し、ヘッドスペースを窒素で置換してから、このキャップを口金部に装着して巻き締めた後、123℃×23分のレトルト処理をした。
(2)ボトル缶に85℃の熱水を充填して窒素置換してからキャップを巻き締めた後、70℃×10分のパストライザー(熱水殺菌)処理をした。
(3)ボトル缶に5℃の炭酸水を充填したボトル缶にキャップを巻き締めた後、40℃の温水処理したものも作製した。
【0026】
これらの充填容器について、キャップの開栓トルクを測定した。
開栓トルクは、開栓時にキャップが回り始める際のトルク(第1トルク:1stトルクと表記)と、その後にブリッジが破断される際のトルク(第2トルク:2ndトルクと表記)をそれぞれ表の温度で10缶ずつ測定し、平均値を求めた。
【0027】
また、塗膜の物性を評価するため、一般的に行われるJIS K 5600に準拠した鉛筆硬度試験、熱水傷付き試験、MEKラビングテスト、JIS K 5600に準拠したデュポン衝撃テープ剥離試験、碁盤目剥離試験、動摩擦係数測定試験を実施した。
【0028】
熱水傷付き試験は、平板の塗装試験片とR 1/4インチ加工した塗装試験片の凸面を、85℃湯中で200gの荷重を加えながら往復させた。塗装がはがれたときの往復回数を記録した。
【0029】
MEKラビングテストは、16枚重ね1号ガーゼを2ポンドハンマーの丸凸面に固定し、メチルエチルケトンでガーゼを十分に湿らせた状態で塗装面に乗せ、ハンマー重量のみを塗装面に荷重するように保持しながら、1往復2秒の速度で塗装試験片の上を往復させた。塗装がはがれたときの往復回数を記録した。
【0030】
デュポン衝撃試験は、先端半径R 1/2インチの300gの重りを使用し、落下高さ400mmで試験した。塗装試験片を凸面加工し、加工面に粘着テープ(ニチバン社製セロテープ(登録商標))を貼付、急速に剥離して塗膜の剥離状態を目視観察した。
【0031】
動摩擦係数は、株式会社東洋精機製作所の測定器TR-2を用い、接触点を三点鋼球式として測定した。具体的には、直径15.8mm(R 5/8インチ)のSUS304製の鋼球を正三角形(接触点間距離:30mm)に固定したスレッドを用意し、3つの鋼球と塗膜面を接触させ、スレッドにひもを取り付け、ロードセルにつなぎ、以下の条件で塗膜面に沿ってスレッドを移動させることでスレッドが塗膜面を滑り、ロードセルで引っ張り荷重を測定した。
スレッド重量:1000g
引っ張り速度:1200mm/min
ロードセル容量:5N
動摩擦係数μDは、
動摩擦係数μD=動摩擦力(ロードセル測定値)Fd/接触力(スレッド重量×重力定数g)Fpにより求められる。
なお、それぞれ、室温での測定とともに、殺菌工程を経た試料についても測定した。
鉛筆硬度試験、デュポン衝撃テープ剥離試験の試験条件については、表2中に記載した。
【0032】
塗膜性能評価の結果を表2に示す。また、各種殺菌処理後の開栓トルクを表3~5に示す。表3はレトルト殺菌したもの(上記(1))、表4はパストライザー経由のもの(上記(2))、表5は温水殺菌したもの(上記(3))を示す。
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
これらの表からわかるように、実施例のキャップは、表2で示される塗膜物性については従来例と遜色ない。また、開栓トルクについては、表3~5に示されるように、第1トルクは一部に従来例より高い値を示すものもあったが、総じて従来例とあまり変わらない。第2トルクは従来例とほぼ同等か従来例より若干小さい値であった。
これらの結果から、実施例のキャップは、内面のサイズコート層を省略したにもかかわらず、従来例とほぼ同様の性能を有していることがわかる。