IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アトムメディカル株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-カテーテル 図1
  • 特開-カテーテル 図2
  • 特開-カテーテル 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022015089
(43)【公開日】2022-01-21
(54)【発明の名称】カテーテル
(51)【国際特許分類】
   A61J 15/00 20060101AFI20220114BHJP
   A61M 25/095 20060101ALI20220114BHJP
【FI】
A61J15/00 A
A61M25/095
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020117714
(22)【出願日】2020-07-08
(71)【出願人】
【識別番号】390022541
【氏名又は名称】アトムメディカル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101465
【弁理士】
【氏名又は名称】青山 正和
(72)【発明者】
【氏名】田邉 佳史
(72)【発明者】
【氏名】五島 啓吾
(72)【発明者】
【氏名】小平 雄一
(72)【発明者】
【氏名】小堀 周作
(72)【発明者】
【氏名】平川 英司
【テーマコード(参考)】
4C047
4C267
【Fターム(参考)】
4C047CC27
4C267AA02
4C267AA31
4C267BB03
4C267BB05
4C267BB11
4C267BB31
4C267BB63
4C267CC20
4C267EE01
4C267HH08
(57)【要約】
【課題】従来のカテーテル装置や従来の手技に用いるカテーテルと比べて、使い勝手の良いカテーテルを提供すること。
【解決手段】経鼻又は経口により患者の体内に挿入可能な管状部材12を備え、管状部材12の側面には、管状部材12を体内の所定の深さまで挿入したときの挿入深さの目安となる目印M1~M4が設けられており、管状部材12の挿入端部から各目印までの距離は、患者の体重に応じた長さとなるように設定されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
経鼻又は経口により患者の体内に挿入可能な管状部材を備え、
前記管状部材の側面には、前記管状部材を前記体内の所定の深さまで挿入したときの挿入深さの目安となる目印が設けられており、
前記管状部材の挿入端部から前記目印までの距離は、前記患者の体重に応じた長さとなるように設定されていることを特徴とするカテーテル。
【請求項2】
前記目印には、前記患者の体重を表す数字が併記されていることを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
【請求項3】
前記目印として、使用される患者の体重別に前記挿入端部からの距離が異なる、複数の目印が設けられており、
前記複数の目印のそれぞれには、前記体重を表す数字が併記されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のカテーテル。
【請求項4】
前記目印は、前記管状部材の軸方向に沿って延びる形状の図形から構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のカテーテル。
【請求項5】
前記挿入端部の近傍には、前記管状部材の側面に向けて開口する側孔が設けられており、
前記管状部材を前記側面からみたとき、前記目印と前記側孔は同一面に存在することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のカテーテル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カテーテルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、経管栄養に用いるカテーテルとして、可視赤色光を放射するレーザーダイオードを有する光源と、光源からの光をカテーテルの先端近傍に導くファイバとを備えるカテーテル装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
従来のカテーテル装置によれば、カテーテルを体内に挿入した際に、カテーテルの先端近傍で発光する光を体外から視認することができ、カテーテルの先端位置を体外から確認することができる。その結果、カテーテルの先端(遠位端)が誤った位置に挿入されてしまうのを防ぐことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016-87091号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のカテーテル装置は、カテーテルとレーザーダイオードとをファイバで繋いだ状態で使用しなければならないため、作業者にとって必ずしも使い勝手の良いものとは言えなかった。
【0006】
ところで、経管栄養を行う際の手技の1つとして、患者の特定部位の長さを計測し、計測された長さを挿入深さの目安としてカテーテルにマーキングするという手技がある。手順を具体的に説明すると、患者の鼻孔から耳たぶまでの長さと、耳たぶから喉頭隆起を経て心窩部(剣状突起)に至るまでの長さを予め計測し、これらを合計した長さを挿入深さの目安として、油性ペン等でカテーテルにマーキングした後、このマークを目安に患者の体内にカテーテルを挿入する。この手技による場合、従来のカテーテル装置で必要とされた、レーザーダイオードやファイバを使用しなくても済む一方、事前に患者の特定部位の長さを測定したりマーキングしたりする作業が必要となるため、煩わしさが否めない。また、この手技に不慣れな者が実施した場合の、人為的ミスの発生も懸念される。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、従来のカテーテル装置や従来の手技に用いるカテーテルと比べて、使い勝手の良いカテーテルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のカテーテルは、経鼻又は経口により患者の体内に挿入可能な管状部材を備え、前記管状部材の側面には、前記管状部材を前記体内の所定の深さまで挿入したときの挿入深さの目安となる目印が設けられており、前記管状部材の挿入端部から前記目印までの距離は、前記患者の体重に応じた長さとなるように設定されている。
【0009】
本発明では、予め患者の体重さえ測定してあればよく、その体重に応じた長さとなるように管状部材の挿入端部(遠位端)からの距離が設定された目印を目安として、本発明のカテーテル(管状部材)を患者の体内に挿入すればよいため、従来のカテーテル装置や従来の手技に用いるカテーテルと比べて、使い勝手の良いカテーテルとなる。
なお、上記目印としては、線や点のほか、長方形状や楕円形状等の図形、記号、文字等を例示でき、目印が平面的であるか立体的であるかを問わない。
【0010】
本発明のカテーテルの好ましい態様としては、前記目印には、前記患者の体重を表す数字が併記されているとよい。
上記態様では、作業者が、患者の実際の体重とカテーテルの目印に併記された数字とを見比べたうえで、当該カテーテルが使用に適したものであるか否を容易に認識することができる。
なお、上記数字として、例えば新生児を対象とする場合、グラム表記で「1500」等としてもよいし、キログラム表記で「1.5」としてもよい。
【0011】
本発明のカテーテルの好ましい態様としては、前記目印として、使用される患者の体重別に前記挿入端部からの距離が異なる、複数の目印が設けられており、前記複数の目印のそれぞれには、前記体重を表す数字が併記されているとよい。
例えば、患者の体重別に目印の位置が異なる本発明のカテーテルを複数本用意しておき、その中から患者の実際の体重に応じたカテーテルを作業者が選択して使用することも可能であるが、上記態様では、本発明のカテーテルが1本あるだけで様々な体重の患者に対応可能であるため、より使い勝手の良いカテーテルとなる。
【0012】
本発明のカテーテルの好ましい態様としては、前記目印は、前記管状部材の軸方向に延びる形状の図形から構成されているとよい。
上記態様では、比較的視認性が良いことから、作業者が挿入深さを調整しやすいという効果がある。
なお、上記図形としては、楕円形状や長方形状等を例示できる。
【0013】
本発明のカテーテルの好ましい態様としては、前記挿入端部の近傍には、前記管状部材の側面に向けて開口する側孔が設けられており、前記管状部材を前記側面からみたとき、前記目印と前記側孔は同一面に存在するとよい。
上記態様では、目印の向きと側孔の向きとが関連付けられているため、目印の向きから側孔がどちらを向いているかを作業者が認識できるようになる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、従来のカテーテル装置や従来の手技に用いるカテーテルと比べて、非常に使い勝手の良いカテーテルとなる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態に係るカテーテルを示す斜視図である。
図2図1に示すカテーテルの管状部材の部分拡大図である。
図3図1に示すカテーテルを鼻孔内に挿入した状態を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明のカテーテルについて、図面を用いて説明する。
【0017】
[カテーテルの構成]
カテーテル10は、図1に示すように、例えば延長用チューブ20等を着脱可能なコネクタ部11と、コネクタ部11に接続された管状部材12と、を備えている。カテーテル10は、例えば、新生児等の児に経鼻経管栄養法を行うためのカテーテルである。
【0018】
コネクタ部11は、チューブ12に接続される本体部111と、本体部111の開口を覆うキャップ112とを有している。本体部111は管状であり、チューブ12と連通する。本体部111の開口は、図示を省略するが、キャップ112と係合可能に構成されているとともに、例えば延長用チューブ20やシリンジ等を接続可能に構成されている。コネクタ部11に延長用チューブ20を接続する際には、キャップ112を本体部111から取り外した後、露出した本体部111の開口に延長用チューブ20のコネクタ部21を接続する。コネクタ部11と延長用チューブ20との接続を解除する場合には、延長用チューブ20のコネクタ部21を本体部111から取り外した後、本体部111の開口にキャップ112を被せておく。
【0019】
[管状部材の構成]
管状部材12は、図1及び図2に示すように、例えばポリ塩化ビニル樹脂からなる透明又は半透明の中空の円管である。管状部材12の挿入端部(管状部材12の両端部のうち、児に挿入される側の端部であって、コネクタ部11との接続端部とは反対に位置する端部)の外面形状は、図2に示すように、略半球状である。管状部材12は、例えば外径が1.0mm~2.7mm、長さが40cm~80cmである。
【0020】
管状部材12の挿入端部及びその近傍には、管状部材12の管軸に沿った方向(以下、軸方向という)に向けて開口する孔14と、管状部材12の側面に向けて開口する側孔13が、それぞれ1つずつ形成されている。側孔13の開口形状は、例えば平面視で楕円形である。管状部材12の中空部121と孔14及び側孔13とは、それぞれ連通しており、シリンジや延長チューブ20を介して管状部材12に送られた栄養剤等は、これらの孔14及び側孔13を介して、胃等の消化器官に供給されることとなる。
【0021】
また、管状部材12の側面には、軸方向に沿って所定の間隔で並ぶ4つの目印M1~M4と、各目印M1~M4の右隣に併記された数字G1~G4と、各目印M1~M4の例えば右隣に併記された数字G1~G4と、が設けられている。目印M1~M4及び数字G1~G4は、例えば黒色からなり、レーザー照射装置等を用いて管状部材12の側面に印字されている。目印M1~M4及び数字G1~G4は、管状部材12の側面からみたとき(図2に示す方向からみたとき)、側孔13と同一面に存在している。なお、ここでいう「同一面」とは、管状部材の側面に位置する管壁全体を意味するものではなく、管状部材の管壁を軸方向に沿ってみたときに、上面、底面又は左右側面のいずれかに位置する部分の管壁をいう。
【0022】
各目印M1~M4は、例えば管状部材12を児の胃まで挿入したときの挿入深さの目安となるものである。各目印M1~M4は、例えば管状部材12の軸方向に沿って伸びる楕円形状の図形から構成されている。当該楕円の長辺は、管状部材12の軸方向に沿っている。
【0023】
管状部材12の挿入端部から各目印M1~M4までの距離は、児の体重に応じた長さとなるように設定されている。これについて具体的に説明すると、例えばDanielle Freemanらが提唱(Danielle Freeman ほか2名,Advances in Neonatal Care,2012年6月,12(3),pp.179-82)する以下の式(1)をもとに、児の体重が1,000g、1,500g、2,000g及び2,500gのときの、鼻孔から胃までの長さをそれぞれ算出し、当該長さを管状部材12の挿入端部から各目印までの距離としている。すなわち、児の体重が1,000gであれば、管状部材12の挿入端部から目印M1までの距離は16cmとなり、児の体重が1,500gであれば、管状部材12の挿入端部から目印M2までの距離は17.5cmとなり、児の体重が2,000gであれば、管状部材12の挿入端部から目印M3までの距離は19cmとなり、児の体重が2,500gであれば、管状部材12の挿入端部から目印M4までの距離は20.5cmとなる。
Nasogastric(経鼻胃、単位cm)=[3× weight(体重、単位kg)+13] ・・・(1)
【0024】
目印M1~M4に併記された数字G1~G4は、児の体重を意味している。具体的には、数字G1は児の体重が1,000gであることを意味し、数字G2は児の体重が1,500gであることを意味し、数字G3は児の体重が2,000gであることを意味し、数字G4は児の体重が2,500gであることを意味する。
【0025】
[カテーテルの使用方法]
まず、図1に示すカテーテル10を準備する。なお、延長用チューブ20を用いるのであれば、この準備段階でカテーテル10と接続してもよいし、カテーテル10を児の体内に挿入した後でカテーテル10と接続してもよい。
【0026】
次に、予め計測していた児の体重に対応する目印を挿入深さの目安として、児の鼻孔から管状部材12を挿入する。具体的に説明すると、例えば体重が2,500gである児の鼻孔からカテーテル10を挿入する場合、図3に示すように、目印M4を挿入深さの目安として、目印M4と鼻孔41がおおよそ一致するまで管状部材12を挿入する。この場合、目印M4に併記された数字G4は、作業者の手元側に位置しているので、作業者からは目印M4が体重2,500gに対応する目印であることを、明確かつ容易に認識できる。
【0027】
なお、児の体重が目印M1~M4に併記された数字G1~G4の範囲内ではあるがそれら数字と一致しない場合には、例えば当該体重を範囲とする2つの目印をもとに、目分量で挿入深さの目安となる位置を推定してもよい。例えば、児の体重が1,800gであれば、1,500gに対応する目印M2と2,000gに対応する目印M3との間隔(目幅)を目分量で5等分し、そのうち目印M2から3/5となる位置を挿入深さの目安と推定して、その位置と鼻孔がおおよそ一致するまで管状部材12を挿入すればよい。
【0028】
本実施形態では、管状部材12の側面に挿入深さの目安となる目印M1~M4が設けられており、管状部材12の挿入端部から各目印M1~M4までの距離が、児の体重に応じた長さとなるように設定されている。すなわち、予め児の体重さえ測定してあればよく、その体重に対応する目印を目安として、本実施形態のカテーテル10(管状部材12)を児の体内に挿入すればよいため、従来のカテーテル装置や従来の手技に用いるカテーテルと比べて、使い勝手の良いカテーテルとなる。また、本実施形態のカテーテルを使用する場合、従来の手技で求められるほどは作業者の熟練度を要しないので、人為的ミスの発生リスクを低減することが可能となる。
【0029】
本実施形態では、目印M1~M4には、児の体重を表す数字G1~G4が併記されているので、作業者が、児の実際の体重と数字G1~G4とを見比べたうえで、管状部材12をどこまで挿入すべきかを容易に認識することができる。
【0030】
本実施形態では、目印として、上述した4つの目印M1~M4が設けられており、4つの目印M1~M4のそれぞれには、体重を表す数字G1~G4が併記されている。これにより、本実施形態のカテーテル10が1本あるだけで様々な体重の児に対応可能であるため、より使い勝手の良いカテーテルとなる。
【0031】
本実施形態では、目印M1~M4が、管状部材12の軸方向に延びる楕円形から構成されているので、比較的視認性が良く、作業者が挿入深さを調整しやすい。
【0032】
本実施形態では、目印M1~M4と側孔13が同一面に存在しており、目印M1~M4の向きと側孔13の向きとが関連付けられているため、目印M1~M4の向きから側孔13がどちらを向いているかを作業者が認識できるようになる。
【0033】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能であり、例えば次のような変更も可能である。
【0034】
上記実施形態では、複数の目印が設けられたカテーテルを1本用いる場合を例示して説明したが、これに限らず、例えば、児の体重別に目印の位置が異なるカテーテルを複数本用意しておき、その中から児の実際の体重に応じたカテーテルを作業者が選択して使用してもよい。この場合において、各カテーテルの目印に、対応する体重を表す数字を併記してもよいが、例えば、カテーテルのコネクタ部に体重を表す数字を刻印したり、カテーテルの包材に数字を記載したりする等、使用するカテーテルが何グラム用のものであるかを作業者が認識できるようになっているのであれば、必ずしも各カテーテルの目印に数字が併記されていなくてもよい。
【0035】
上記実施形態では、目印M1~M4のそれぞれに数字G1~G4が併記されることとしたが、これに限らず、目印M1~M4のうちいずれかに対する数字の併記を省略してもよい。
【0036】
上記実施形態では、各目印M1~M4が楕円形状であることとしたが、これに限らず、軸方向に沿って伸びる長方形状であってもよい。また、作業者が認識できる程度の大きさを確保できるのであれば、三角形状等の他の形状であってもよいし、線や点、記号、文字等で構成された目印であってもよい。また、平面的に構成された目印に限らず、突起を設ける等の立体的に構成された目印であってもよい。また、管状部材を着色し、その色の境界(例えば、無色と有色との境界、第1の色と第2の色との境界)を目印として利用してもよい。
【0037】
上記実施形態では、レーザー照射装置等を用いて管状部材の側面に目印及び数字を印字する場合を例示して説明したが、これに限らず、例えば型押し加工等により目印及び数字を形成してもよいし、目印等が印刷されたシールを管状部材に貼付してもよい。
【0038】
上記実施形態では、目印及び数字がいずれも黒色である場合を例示して説明したが、これに限らず、目印と数字とで色を分けてもよいし、特定の目印又は特定の数字のみに他と異なる色を用いてもよい。また、目印及び数字をそれぞれ同じ大きさに揃えず、特定の目印又は特定の数字が目立つように、目印又は数字の大きさを変更してもよい。
【0039】
上記実施形態では、数字G1~G4がグラム表記である場合を例示して説明したが、これに限らず、キログラムやポンド等の他の重量単位で表記してもよい。また、数字と合わせて、グラム等の単位を表示してもよい。また、上記実施形態では、体重を500g刻みとし、目印の数を4つとしたが、体重の刻み及び目印の数は適宜変更可能である。また、上記実施形態の場合において、体重が100g刻みの補助目印をさらに設けてもよい。
【0040】
上記実施形態では、管状部材が円管である場合を例示して説明したが、これに限らず、断面内部が楕円形や多角形の管状部材であってもよいし、断面外部が例えば四角形等の多角形からなる、いわゆる角管の管状部材であってもよい。また、複数の内腔(ルーメン)を備えるカテーテルにも、本発明を適用できることは言うまでもない。
【0041】
上記実施形態では、新生児等の児を対象として経鼻経管栄養法を行う場合を例示して説明したが、これに限らず、新生児等以外の患者や、経口による場合も、本発明を適用可能である。なお、経口の場合は、以下の式(2)をもとに、児の体重に応じた口から胃までの長さをそれぞれ算出し、当該長さを管状部材の挿入端部から各目印までの距離とするのが好ましい。
Orogastric(経口胃、単位cm)=[3× weight(体重、単位kg)+12] ・・・(2)
【0042】
上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【符号の説明】
【0043】
10…カテーテル
11…コネクタ部
12…管状部材
121…中空部
13…側孔
14…孔
20…延長用チューブ
21…コネクタ部
22…チューブ
41…鼻孔
M1,M2,M3,M4…目印
G1,G2,G3,G4…数字
図1
図2
図3