(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022150997
(43)【公開日】2022-10-07
(54)【発明の名称】空気調和機
(51)【国際特許分類】
F25B 49/02 20060101AFI20220929BHJP
F25B 41/24 20210101ALI20220929BHJP
F25B 1/00 20060101ALI20220929BHJP
F24F 11/36 20180101ALI20220929BHJP
F24F 11/84 20180101ALI20220929BHJP
F25B 13/00 20060101ALI20220929BHJP
【FI】
F25B49/02 520M
F25B41/24
F25B1/00 101D
F25B1/00 101G
F24F11/36
F24F11/84
F25B13/00 361
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021053853
(22)【出願日】2021-03-26
(71)【出願人】
【識別番号】000006611
【氏名又は名称】株式会社富士通ゼネラル
(74)【代理人】
【識別番号】100103850
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 秀▲てつ▼
(74)【代理人】
【識別番号】100066980
【弁理士】
【氏名又は名称】森 哲也
(72)【発明者】
【氏名】近藤 将弘
【テーマコード(参考)】
3L092
3L260
【Fターム(参考)】
3L092AA11
3L092BA27
3L092EA02
3L092FA02
3L092FA23
3L092FA26
3L260AB03
3L260BA52
3L260CB17
3L260DA10
3L260FB02
3L260FB07
3L260FB08
(57)【要約】
【課題】室外機と複数の室内機および室内機が設置された部屋に冷媒センサが設置された空気調和機において、遮断弁の設置コストを制限しつつ、冷媒の漏洩量の低減を図ることができる空気調和機を提供する。
【解決手段】室外熱交換器13と室内機側膨張弁36との間に接続される液側遮断弁16と、室内熱交換器35と圧縮機11との間に接続されるガス側遮断弁17と、一端が液側遮断弁16と室内機側膨張弁36との間に接続され、他端がガス側遮断弁17と圧縮機11との間に接続されるバイパス路18と、バイパス路18を開閉するバイパス電磁弁19と、を備えている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮機と室外熱交換器とが冷媒配管で接続された室外機側冷媒流路を有する室外機と、
室内機側膨張弁と室内熱交換器を備えた複数の室内機が前記冷媒配管で並列に接続された室内機側冷媒流路と、
前記室外機側冷媒流路と前記室内機側冷媒流路が接続されて、冷媒が前記圧縮機から、前記室外熱交換器、前記室内機側膨張弁、前記室内熱交換器を経て前記圧縮機へと循環する冷媒回路と、
前記室内機が設置される室内への冷媒漏れを検知する冷媒検知センサと、を備えて空調運転を行う空気調和機において、
前記室外熱交換器と前記室内機側膨張弁との間に接続される液側遮断弁と、
前記室内熱交換器と前記圧縮機との間に接続されるガス側遮断弁と、
一端が前記液側遮断弁と前記室内機側膨張弁との間に接続され、他端が前記ガス側遮断弁と前記圧縮機との間に接続されるバイパス路と、
空調運転時に前記バイパス路を閉とし、前記冷媒検知センサが冷媒漏れを検知した場合は、前記バイパス路を開とするバイパス電磁弁と、
を備えていることを特徴とする空気調和機。
【請求項2】
複数の前記室内機は、前記室内機側冷媒流路に設けられた分岐部を介して並列に接続する複数の前記冷媒配管に毎に接続され、
前記液側遮断弁は、前記室外熱交換器と前記分岐部との間に接続され、
前記ガス側遮断弁は、前記圧縮機と前記分岐部との間に接続され、
前記バイパス路の一端は、前記液側遮断弁と前記分岐部との間に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
【請求項3】
前記室外熱交換器と前記液側遮断弁との間に接続する室外機側膨張弁と、
前記圧縮機と前記室外熱交換器との間に接続され、前記圧縮機の吐出側と前記室外熱交換器との接続または前記圧縮機の吸込側と前記室外熱交換器との接続を切り換える四方弁と、を備えて、冷房運転と暖房運転が可能であって、
冷房運転時には、冷媒が前記圧縮機から、前記四方弁、前記室外熱交換器、前記室外機側膨張弁、前記液側遮断弁、前記室内機側冷媒流路、前記ガス側遮断弁、前記四方弁を経て前記圧縮機へと流れ、
暖房運転時には、冷媒が前記圧縮機から、前記四方弁、前記ガス側遮断弁、前記室内機側冷媒流路、前記液側遮断弁、前記室外機側膨張弁、前記室外熱交換器、前記四方弁を経て前記圧縮機へと流れ、
前記バイパス路の他端は、前記ガス側遮断弁と前記四方弁と間に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
【請求項4】
前記室外熱交換器と前記液側遮断弁との間に接続する室外機側膨張弁と、
前記圧縮機と前記室外熱交換器との間に接続され、前記圧縮機の吐出側と前記室外熱交換器との接続または前記圧縮機の吸込側と前記室外熱交換器との接続を切り換える四方弁と、を備えて、冷房運転と暖房運転が可能であって、
冷房運転時には、冷媒が前記圧縮機から、前記四方弁、前記室外熱交換器、前記室外機側膨張弁、前記液側遮断弁、前記室内機側冷媒流路、前記ガス側遮断弁、前記四方弁を経て前記圧縮機へと流れ、
暖房運転時には、冷媒が前記圧縮機から、前記四方弁、前記ガス側遮断弁、前記室内機側冷媒流路、前記液側遮断弁、前記室外機側膨張弁、前記室外熱交換器、前記四方弁を経て前記圧縮機へと流れ、
前記バイパス路の他端は、前記四方弁と前記圧縮機との間に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
【請求項5】
前記液側遮断弁は、前記室外熱交換器と前記室内機側冷媒流路との間に接続され、ガス側遮断弁は、前記室内機側冷媒流路と前記圧縮機との間に接続されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の空気調和機。
【請求項6】
空調運転を制御する制御手段を備え、
冷房運転時に前記冷媒検知センサが前記室内への冷媒漏れを検知した場合、前記制御手段は、前記圧縮機を停止し、その後、全ての前記室内機側膨張弁を閉とし、その後、前記ガス側遮断弁および前記液側遮断弁を閉とし、その後、前記バイパス電磁弁を開とすることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の空気調和機。
【請求項7】
空調運転を制御する制御手段を備え、
暖房運転時に前記冷媒検知センサが前記室内への冷媒漏れを検知した場合、前記制御手段は、前記圧縮機を停止し、その後、前記ガス側遮断弁を閉とし、その後、全ての前記室内機側膨張弁および前記液側遮断弁を閉とし、その後、前記バイパス電磁弁を開とすることを特徴とする請求項3または4に記載の空気調和機。
【請求項8】
前記制御手段は、前記冷媒回路の高低圧差を算出する差圧算出手段を備え、
前記冷媒検知センサが冷媒漏れを検知した場合における前記差圧算出手段が算出した高低差圧が所定値未満の場合は、前記圧縮機を動作させる差圧確保運転を実行し、
前記差圧確保運転の実行によって、前記高低差圧が所定値以上となった場合に、前記圧縮機を停止させることを特徴とする請求項6または7に記載の空気調和機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、室外機と複数の室内機および冷媒検知センサを備えた空気調和機に関する。
【背景技術】
【0002】
ビル用のいわゆるマルチエアコンタイプの空気調和機などにおける冷媒の漏洩を検知する冷媒漏洩検知システムとして、特許文献1では、室外機と、複数台の室内機とを備える空気調和機において、建物の複数の部屋毎に、室内機と、冷媒センサと、冷媒センサの出力に基づいて、冷媒漏れの有無を判定する冷媒漏洩検知装置と、冷媒漏洩検知装置により冷媒漏れが発生したと判定された場合に警報音を発する警報器と、冷媒漏洩検知装置により冷媒漏れが発生したと判定された場合に作動する安全装置と、を備え、冷媒センサからの検知信号により冷媒の漏れの有無を判断し、冷媒漏れが発生したと判定された場合には、冷媒漏れが発生したと判定された部屋の安全装置としての遮断弁を閉じる冷媒漏洩検知システムが開示されている。
【0003】
特許文献2には、冷媒配管で接続された熱源側ユニット(室外機)と負荷側ユニット(室内機)とを有する冷媒回路を備えた冷凍装置において、熱源側ユニットには、圧縮機、凝縮器と凝縮器で凝縮された前記冷媒を溜める冷媒タンク、冷媒タンクから流出した冷媒の通過を制御する開閉装置(遮断弁)を備え、負荷側ユニットが配置される室内には、冷媒回路から漏洩した冷媒を検出する冷媒漏洩検出手段(冷媒センサ)とを備え、冷媒漏洩検出手段の検出結果を取得して、冷媒が漏洩していると判断したときに、開閉装置を閉状態にして、冷媒タンクに圧縮機で圧縮され凝縮器で凝縮された冷媒を溜め込ませる冷凍装置が開示されている。
【0004】
特許文献1に示された冷媒漏洩検知システムは、室内機が配置された部屋毎に安全装置としての遮断弁が設けられていることから、遮断弁が配置された全ての部屋において冷媒が漏れた場合に遮断弁を閉じることができるので、安全性を確保するという点では有効である。
【0005】
特許文献2に開示された冷凍装置は、冷媒が漏洩したときに、圧縮機の運転を単純に停止させるだけでなく、開閉装置(遮断弁)を閉状態にして、冷媒タンクに圧縮機で圧縮され凝縮器で凝縮された冷媒を溜め込ませるため、冷媒の漏洩量を抑制することが出来るという点で有効である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】WO2017/002215号公報
【特許文献2】WO2016/170651号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に示された冷媒漏洩検知システムは、室内機が配置された部屋毎に安全装置としての遮断弁が設けられていることから、安全性を確保するという点では有効である。しかし、安全装置としての遮断弁は高価であることから、部屋毎に安全装置としての遮断弁が設けることはコストアップの要因となる。
【0008】
一方、特許文献2に開示された冷凍装置は、室外機に遮断弁を配置することは遮断弁の数を減らせることができる点で有効であるが、室内機側に残存する冷媒量が多くなる為、最終的に室内機側への漏洩量が多くなってしまうという問題がある。また、開閉装置(遮断弁)を閉状態にして、冷媒タンクに圧縮機で圧縮され凝縮器で凝縮された冷媒を溜め込ませるため、冷媒の漏洩量を抑制することが出来るという点で有効である。しかし、室内機側への漏洩量を抑制するため、冷媒タンクに圧縮機で圧縮され凝縮器で凝縮された冷媒を溜め込ませる、いわゆるポンプダウンを行うと、その為の制御時間が必要となり、その間、負荷側ユニットが配置される室内空間への漏洩が継続してしまう為、安全性の低下に繋がるという問題がある。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑み、室外機と複数の室内機および室内機が設置された部屋に冷媒センサが設置された空気調和機において、遮断弁の設置コストを制限しつつ、冷媒の漏洩量の低減を図ることができる空気調和機を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様は、圧縮機と室外熱交換器とが冷媒配管で接続された室外機側冷媒流路を有する室外機と、室内機側膨張弁と室内熱交換器を備えた複数の室内機が冷媒配管で並列に接続された室内機側冷媒流路と、室外機側冷媒流路と室内機側冷媒流路が接続されて、冷媒が圧縮機から、室外熱交換器、室内機側膨張弁、室内熱交換器を経て圧縮機へと循環する冷媒回路と、室内機が設置される室内への冷媒漏れを検知する冷媒検知センサと、を備えて空調運転を行う空気調和機において、室外熱交換器と室内機側膨張弁との間に接続される液側遮断弁と、室内熱交換器と圧縮機との間に接続されるガス側遮断弁と、一端が液側遮断弁と室内機側膨張弁との間に接続され、他端がガス側遮断弁と圧縮機との間に接続されるバイパス路と、空調運転時にバイパス路を閉とし、冷媒検知センサが冷媒漏れを検知した場合は、バイパス路を開とするバイパス電磁弁と、を備えている空気調和機である。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、室外機と複数の室内機および室内機が設置された部屋に冷媒センサが設置された空気調和機において、遮断弁の設置コストを制限しつつ、冷媒の漏洩量の低減を図ることができる空気調和機を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】第1の実施形態における室内調和機の冷媒回路図である。
【
図2】第1の実施形態における室内調和機の冷房運転時の冷媒回路図である。
【
図3】第1の実施形態における室内調和機の暖房運転時の冷媒回路図である。
【
図4】第2の実施形態における室内調和機の冷媒回路図である。
【
図5】第2の実施形態における室内調和機の冷房運転時の冷媒回路図である。
【
図6】第2の実施形態における室内調和機の暖房運転時の冷媒回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を、添付図面に基づいて詳細に説明する。実施形態としては、4台の室内機が室外機に並列に接続され、全ての室内機で同時に冷房運転あるいは暖房運転が行える空気調和機を例に挙げて説明する。尚、本発明は以下の実施形態に限定されることはなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
【実施例0014】
図1は、本発明の第1の実施形態における空気調和機1の冷媒回路図を示す。空気調和機1は冷房運転と暖房運転が可能であり、室外に配置される1台の室外機2と、室内50a~50dに配置される4台の室内機3a~3dとを備えている。室外機2は、冷媒配管5で接続された室外機側冷媒流路10を備えており、室内機3a~3d側は、4台の室内機3a~3dが冷媒配管5で並列に接続された室内機側冷媒流路30を備えている。室外機側冷媒流路10と室内機側冷媒流路30は一対の接続弁26a、26bで接続されて冷媒が循環する冷媒回路25を構成する。また、空気調和機1は、室内50a~50dにそれぞれ配置される冷媒検知センサ38a~38dを備えており、冷媒検知センサ38a~38dは室内機3a~3dから漏れた冷媒を検知するセンサである。尚、以降の説明では、特別な場合を除き、冷媒検知センサに関しては、冷媒検知センサ38として説明する。
【0015】
室外機2は、室外機側冷媒流路10に接続される圧縮機11、四方弁12、室外熱交換器13、室外機側膨張弁14、アキュムレータ15、および、室外熱交換器13に外気を送るための図示しない送風機を備えている。室外機側冷媒流路10において、圧縮機11の吐出側に四方弁が接続され、圧縮機11の吸入側にアキュムレータ15が接続され、冷房運転時には、圧縮機11から吐出した冷媒が四方弁12を介して、室外熱交換器13、室外機側膨張弁14、一方の接続弁26aへと流れ、他方の接続弁26bから流れてきた冷媒は四方弁12を介して、アキュムレータ15、圧縮機11の吸入側へ流れるように配置されている。また、暖房運転時には、圧縮機11から吐出した冷媒が四方弁12を介して、他方の接続弁26bへと流れ、一方の接続弁26aから流れてきた冷媒は、室外機側膨張弁14、室外熱交換器13、四方弁12を介して、アキュムレータ15、圧縮機11の吸入側へ流れるように配置されている。
【0016】
圧縮機11は、冷媒回路25を循環する冷媒を吸入側から吸入し、吐出側から圧縮された冷媒を吐出する。四方弁12は、上記したように冷房運転時と暖房運転時とで循環する冷媒の流れを変える切換弁である。室外熱交換器13は、冷房運転時においては、四方弁12を介して流れてきて室外熱交換器13を通過する冷媒と外気とを熱交換させ、外気へ放熱することによって冷媒を凝縮させる熱交換器である。暖房運転時においては、室外機側膨張弁14から流れてきて室外熱交換器13を通過する冷媒と外気とを熱交換させ、外気から吸熱することによって冷媒を蒸発させる熱交換器となる。室外機側膨張弁14は、流れてきた冷媒を減圧させる機能を有するが、冷房運転時においては、係る機能は有さず、冷媒を通過させる単なる通路として機能する。暖房運転時においては、一方の接続弁26aから流れてきた冷媒を減圧させる減圧手段である。アキュムレータ15は、四方弁12から流れてきた冷媒を気液に分離し、液相冷媒は貯蔵して気相冷媒を圧縮機11の吸入側へ送る。
【0017】
室内機側冷媒流路30には、4台の室内機3a~3dが並列に接続されている。室内機3aは、室内機側膨張弁36a、室内熱交換器35a、室内熱交換器35aに室内の空気を送るための図示しない送風機を備えている。同様に、室内機3bは、室内機側膨張弁36b、室内熱交換器35b、図示しない送風機を備えており、他の各室内機3c、3dも同様である。尚、以降の説明では、特別な場合を除き、室内機、室内熱交換器、室内機側膨張弁に関しては、室内機3、室内熱交換器35、室内機側膨張弁36として説明する。
【0018】
室内機側冷媒流路30は、一対の接続管31a、bを有し、一方の接続管31aの一端は一方の接続弁26aに接続し、他端は液側分岐部33として、複数の分岐管32aが接続している。他方の接続管31bの一端は他方の接続弁26bが接続し、他端はガス側分岐部34として、複数の分岐管32bが接続している。本実施例形態では、液側分岐部33から2つの分岐管32aに分かれ、2つの分岐管32aのそれぞれから、さらに、液側分岐部33を介して2つの分岐管32aに分かれており、末端側は4つの分岐管32aが配置されている。他方の接続管31bも同様であり、ガス側分岐部34から2つの分岐管32bに分かれ、2つの分岐管32bのそれぞれから、さらに、ガス側分岐部34を介して2つの分岐管32bに分かれており、末端側は4つの分岐管32bが配置されている。そして、分岐管32aと分岐管32bとの間には、室内機側膨張弁36と室内熱交換器35とが配置されている。具体的には、分岐管32aは室内機側膨張弁36に接続し、室内機側膨張弁36は室内熱交換器35に接続し、室内熱交換器35は分岐管32bに接続している。
【0019】
室内機側冷媒流路30における冷媒の流れは、冷房運転時では、一方の接続弁26aから接続管31aおよび分岐管32aを介して室内機側膨張弁36から室内熱交換器35へと流れ、分岐管32bおよび接続管31bを介して他方の接続弁26bへ流れる。暖房運転時では、他方の接続弁26bから接続管31bおよび分岐管32bを介して室内熱交換器35から室内機側膨張弁36へと流れ、分岐管32aおよび接続管31aを介して一方の接続弁26aへ流れる。
【0020】
室内機側膨張弁36は、冷房運転時においては、流れてきた冷媒を減圧させる減圧手段として機能する。暖房運転時においては、減圧手段として機能せず、冷媒を通過させる単なる通路として機能する。室内熱交換器35は、冷房運転時においては、室内機側膨張弁36を流れてきて室内熱交換器35を通過する冷媒と室内の空気とを熱交換させ、室内の空気から吸熱することによって冷媒を蒸発させる。暖房運転時においては、他方の接続弁26bから流れてきて室内熱交換器35を通過する冷媒と室内の空気とを熱交換させ、室内の空気へ放熱することによって冷媒を凝縮させる。
【0021】
冷媒回路25には、さらに、液側遮断弁16、ガス側遮断弁17、バイパス路18、バイパス電磁弁19が設けられている。液側遮断弁16は、室外機側膨張弁14と一方の接続弁26aとの間の冷媒配管5に接続され、ガス側遮断弁17は、四方弁12と他方の接続弁26bとの間の冷媒配管5に接続されている。液側遮断弁16およびガス側遮断弁17は、常時は冷媒の通過が可能である開状態であり、詳細は後述するが、冷媒検知センサ38が冷媒漏れを検知した場合に閉状態となる。バイパス路18の一端は、液側遮断弁16と一方の接続弁26aとの間の冷媒配管5に接続され、他端は、四方弁12とガス側遮断弁17との間の冷媒配管5に接続されている。バイパス電磁弁19はバイパス路18に接続されて、常時は閉状態であり、詳細は後述するが、冷媒検知センサ38が冷媒漏れを検知した場合に冷媒の通過が可能である開状態となる。
【0022】
空気調和機1は、室外機2および室内機3を制御して冷房運転および暖房運転を行う制御手段40を備えている。具体的には、制御手段40は、図示しない各種センサに基づき、室外機2に配置された圧縮機11、四方弁12、室外機側膨張弁14、および、室外熱交換器13に外気を送るための図示しない送風機、また、室内機3に配置された室内機側膨張弁36、室内熱交換器35に外気を送るための図示しない送風機を制御する。さらに、制御手段は、冷媒検知センサ38に基づき、液側遮断弁16、ガス側遮断弁17、バイパス電磁弁19を制御する。
【0023】
次に、
図2を用いて、冷媒回路25の冷房運転時の冷媒の流れを説明する。
図2における矢印は冷媒の流れの向きを示す。冷房運転時には、圧縮機11から吐出した高温高圧のガス冷媒は、四方弁12を介して室外熱交換器13を通過し、室外熱交換器13を通過する際に冷媒は凝縮して高圧の液冷媒となる。高圧の液冷媒は、室外機側膨張弁14、液側遮断弁16、一方の接続弁26a、一方の接続管31a、分岐管32a、室内機側膨張弁36a~36d、室内熱交換器35a~35dを通過する。室内機側膨張弁36a~36dを通過する際に高圧の液冷媒は減圧され、室内熱交換器35a~35dを通過する際に吸熱してガス冷媒となり、分岐管32b、他方の接続管31b、他方の接続弁26b、ガス側遮断弁17を通過し、四方弁12を介して、アキュムレータ15へ流れ圧縮機11へ吸入される。つまり、冷房運転時では、室外熱交換器13から室内機側膨張弁36a~36dまでの間で、冷媒は高圧の液冷媒となっており、室内熱交換器35a~35dから圧縮機11までの間は低圧のガス冷媒となっている。従って、冷房運転時では、バイパス路18の一端は、高圧の液冷媒が流れている冷媒配管と接続し、バイパス路18の他端は、低圧のガス冷媒が流れている冷媒配管と接続している。
【0024】
図3を用いて、冷媒回路25の暖房運転時の冷媒の流れを説明する。
図3における矢印は冷媒の流れの向きを示す。暖房運転時には、圧縮機11から吐出した高温高圧のガス冷媒は、四方弁12を介してガス側遮断弁17、他方の接続弁26b、他方の接続管31b、分岐管32b、室内熱交換器35a~35dを通過する。高温高圧のガス冷媒は、室内熱交換器35a~35dを通過する際に放熱して凝縮し高圧の液冷媒となる。高圧の液冷媒は、室内機側膨張弁36a~36d、分岐管32a、一方の接続管31a、一方の接続弁26a、液側遮断弁16、室外機側膨張弁14、室外熱交換器13を通過する。高圧の冷媒は室外機側膨張弁14を通過する際に減圧され、室外熱交換器13を通過する際に吸熱して低圧のガス冷媒となる。低圧のガス冷媒は、四方弁12、アキュムレータ15を介して圧縮機11へ吸入される。つまり、暖房運転時では、圧縮機11から室内熱交換器35a~35dまでの間で、冷媒は高圧のガス冷媒となっており、室内熱交換器35a~35dから液側遮断弁16までの間で、冷媒は高圧の液冷媒であり、室外熱交換器13から圧縮機11までの間は低圧のガス冷媒となっている。従って、暖房運転時には、バイパス路18の一端は、高圧の液冷媒が流れている冷媒配管と接続し、バイパス路18の他端は、高圧のガス冷媒が流れている冷媒配管と接続している。
【0025】
次に、冷房運転時において、冷媒検知センサ38a~38dのいずれかが冷媒漏れを検知した場合の動作について説明する。本実施例では、一例として、室内機3aの冷媒検知センサ38aが冷媒漏れを検知した場合について説明する。室内50aにおいて冷媒が漏れて、室内機3aの冷媒検知センサ38aが冷媒漏れを検知すると、制御手段40は圧縮機11を停止し、その後、全ての室内機側膨張弁36a~36dを閉じる。この動作により、冷媒漏れが発生した室内機3aへ高圧の冷媒が送られなくなるため、冷媒の漏洩量の低減を図ることができる。次に、液側遮断弁16およびガス側遮断弁17を閉じ、その後、バイパス電磁弁19を開ける。この動作により、冷房運転時では、バイパス路18の一端は、高圧の液冷媒が流れている冷媒配管と接続し、バイパス路18の他端は、低圧のガス冷媒が流れている冷媒配管と接続しているので、
図2に示す破線の矢印のように冷媒はバイパス路18を流れる。このように、冷房運転時に室内機3側で冷媒漏れが発生した場合、冷媒の高低圧差を利用して冷媒配管5内の液冷媒を室外機2側へ回収することができ、冷媒の漏洩量の低減を図ることができる。
【0026】
次に、暖房運転時において、冷媒検知センサ38a~38dのいずれかが冷媒漏れを検知した場合の動作について説明する。本実施例では、一例として、室内機3aの冷媒検知センサ38aが冷媒漏れを検知した場合について説明する。室内50aにおいて冷媒が漏れて、室内機3aの冷媒検知センサ38aが冷媒漏れを検知すると、制御手段40は圧縮機11を停止し、その後、ガス側遮断弁17を閉じる。この動作により、冷媒漏れが発生した室内機3aへ高圧の冷媒が送られなくなるため、冷媒の漏洩量の低減を図ることができる。次に、全ての室内機側膨張弁36a~36dおよび液側遮断弁16を閉じる。この動作により、一方の接続管31aから冷媒漏れが発生した室内機3aへ冷媒が送られなくなるため、冷媒の漏洩量の低減を図ることができる。尚、暖房運転時においては、バイパス路18の一端は、高圧の液冷媒が流れている冷媒配管と接続し、バイパス路18の他端は、高圧のガス冷媒が流れている冷媒配管と接続しているため、冷房運転時のように、冷媒の高低圧差を利用して冷媒配管内の液冷媒を室外機側へ回収することができないが、全ての室内機側膨張弁36a~36dおよび液側遮断弁16を閉じることによって、密度の高い高圧の液冷媒が、冷媒漏れが発生した室内機3aへ送られることを防げるので冷媒の漏洩量の低減を図ることができる。
【0027】
また、制御手段40は、冷媒回路25の高低圧差を算出する差圧算出手段41を備えている。冷媒回路25の高低圧差は、室内熱交換器35の入口側と出口側に図示しない圧力センサを設けることによって検出することができる。また、室内熱交換器35の中間温度からの飽和圧力で算出することもできる。次に、冷媒検知センサ38aが冷媒漏れを検知した場合における、差圧算出手段41を用いた場合の動作について説明する。室内機3aの冷媒検知センサ38aが冷媒漏れを検知すると、制御手段40は、差圧算出手段41を用いて、冷媒回路25の高低圧差を算出する。次に、算出された冷媒回路25の高低圧差が予め定められた閾値(所定値)未満かどうか判断する。算出された冷媒回路25の高低圧差が予め定められた閾値未満の場合は、算出された冷媒回路25の高低圧差が予め定められた閾値以上になるまで、圧縮機11を動作させる差圧確保運転を実行する。差圧確保運転の実行によって、算出された冷媒回路25の高低圧差が予め定められた閾値以上となった場合に圧縮機11を停止する。その後の動作は、上記した動作を実行する。
【0028】
本実施形態の発明は、室内50において冷媒が漏れた場合に、冷媒の高低圧差を利用して冷媒配管内の液冷媒を室外機側へ回収することであるが、空調運転の停止中や低能力の空調運転の場合は冷媒回路25の高低圧差が小さいため、冷媒の高低圧差を利用して冷媒配管内の液冷媒を室外機側へ回収することが十分に実行できない。しかし、冷媒回路25の高低圧差を算出する差圧算出手段41を用い上記した動作を行うことによって、冷媒回路25の高低圧差をつけることができ、冷媒の高低圧差を利用して冷媒配管内の液冷媒を室外機側へ回収することできる。
【0029】
次に、第2の実施形態について、
図4~
図6を用いて説明する。第2の実施形態に係る空気調和機1と第1の実施形態に係る空気調和機1の相違は、バイパス路18の他端が、第1の実施形態に係る空気調和機1と異なり、四方弁12と圧縮機11との間の冷媒配管5に接続されている点であり、他の構成は第1の実施形態に係る空気調和機1と同じである。以下、第1実施形態に係る空気調和機1と共通する構成については、同じ符号を示し、また、第1実施形態に係る空気調和機1と共通する構成についての説明は省略する。尚、
図5は、冷媒回路25の冷房運転時の冷媒の流れであって、矢印は冷媒の流れの向きを示す。
図6は、冷媒回路25の暖房運転時の冷媒の流れであって、矢印は冷媒の流れの向きを示す。
【0030】
バイパス路18の一端は、液側遮断弁16と一方の接続弁26aとの間の冷媒配管5に接続され、他端は、四方弁12と圧縮機11とのとの間の冷媒配管5に接続されている。冷房運転時では、室外熱交換器13から室内機側膨張弁36a~36dまでの間で、冷媒は高圧の液冷媒となっており、室内熱交換器35a~35dから圧縮機11までの間は低圧のガス冷媒となっている。従って、冷房運転時では、バイパス路18の一端は、高圧の液冷媒が流れている冷媒配管と接続し、バイパス路18の他端は、低圧のガス冷媒が流れている冷媒配管と接続している。
【0031】
暖房運転時では、圧縮機11から室内熱交換器35a~35dまでの間で、冷媒は高圧のガス冷媒となっており、室内熱交換器35a~35dから液側遮断弁16までの間で、冷媒は高圧の液冷媒であり、室外熱交換器13から圧縮機11までの間は低圧のガス冷媒となっている。従って、暖房運転時には、バイパス路18の一端は、高圧の液冷媒が流れている冷媒配管と接続し、バイパス路18の他端は、低圧のガス冷媒が流れている冷媒配管と接続している。従って、第1実施形態に係る空気調和機1と異なり、冷房運転時および暖房運転時において、バイパス路18の一端は、高圧の液冷媒が流れている冷媒配管と接続し、バイパス路18の他端は、低圧のガス冷媒が流れている冷媒配管と接続している。
【0032】
次に、冷房運転時において、冷媒検知センサ38a~38dのいずれかが冷媒漏れを検知した場合の動作について説明する。本実施例では、一例として、室内機3aの冷媒検知センサ38aが冷媒漏れを検知した場合について説明する。室内50aにおいて冷媒が漏れて、室内機3aの冷媒検知センサ38aが冷媒漏れを検知すると、制御手段40は圧縮機11を停止し、その後、全ての室内機側膨張弁36a~36dを閉じる。この動作により、冷媒漏れが発生した室内機3aへ高圧の冷媒が送られなくなるため、冷媒の漏洩量の低減を図ることができる。次に、液側遮断弁16およびガス側遮断弁17を閉じ、その後、バイパス電磁弁19を開ける。この動作により、冷房運転時では、バイパス路18の一端は、高圧の液冷媒が流れている冷媒配管と接続し、バイパス路18の他端は、低圧のガス冷媒が流れている冷媒配管と接続しているので、
図5に示す破線の矢印のように冷媒はバイパス路18を流れる。このように、冷房運転時に室内機3側で冷媒漏れが発生した場合、冷媒の高低圧差を利用して冷媒配管内の液冷媒を室外機側へ回収することができ、冷媒の漏洩量の低減を図ることができる。
【0033】
次に、暖房運転時において、冷媒検知センサ38a~38dのいずれかが冷媒漏れを検知した場合の動作について説明する。本実施例では、一例として、室内機3aの冷媒検知センサ38aが冷媒漏れを検知した場合について説明する。室内50aにおいて冷媒が漏れて、室内機3aの冷媒検知センサ38aが冷媒漏れを検知すると、制御手段40は圧縮機11を停止し、その後、ガス側遮断弁17を閉じる。この動作により、冷媒漏れが発生した室内機3aへ高圧の冷媒が送られなくなるため、冷媒の漏洩量の低減を図ることができる。次に、全ての室内機側膨張弁36a~36dおよび液側遮断弁16を閉じる。この動作により、冷媒漏れが発生した室内機3aへ高圧の液冷媒が送られなくなるため、冷媒の漏洩量の低減を図ることができる。次に、バイパス電磁弁19を開ける。この動作により、暖房運転時では、バイパス路18の一端は、高圧の液冷媒が流れている冷媒配管と接続し、バイパス路18の他端は、低圧のガス冷媒が流れている冷媒配管と接続しているので、
図6に示す破線の矢印のように冷媒はバイパス路18を流れる。このように、暖房運転時に室内機3側で冷媒漏れが発生した場合、冷媒の高低圧差を利用して冷媒配管内の液冷媒を室外機側へ回収することができ、冷媒の漏洩量の低減を図ることができる。従って、第2の実施形態では、第1の実施形態と異なり、冷房運転時および暖房運転時において、冷媒検知センサ38a~38dのいずれかが冷媒漏れを検知した場合には、冷媒の高低圧差を利用して冷媒配管内の液冷媒を室外機側へ回収することができる。
【0034】
上記した実施形態では、液側遮断弁16は、室外機側冷媒流路10上であって、室外機側膨張弁14と一方の接続弁26aとの間の冷媒配管5に接続され、ガス側遮断弁17は、室外機側冷媒流路10上であって、四方弁12と他方の接続弁26bとの間の冷媒配管5に接続されているが、液側遮断弁16およびガス側遮断弁17は、室内機側冷媒流路30上に接続されていても構わない。具体的には、液側遮断弁16は、一方の接続弁26aと液側分岐部33の間の冷媒配管5に接続され、ガス側遮断弁17は、他方の接続弁26bとガス側分岐部34の間の冷媒配管5に接続されていればよい。この場合、バイパス路18の一端は、液側遮断弁16と液側分岐部33との間の冷媒配管5に接続され、他端は、四方弁12とガス側遮断弁17との間であって室内機側冷媒流路30の冷媒配管5に接続される。これにより、液側遮断弁16およびガス側遮断弁17が室外機側冷媒流路10に接続されている場合に比べて、冷媒漏れが発生する室内機3から液側遮断弁16およびガス側遮断弁17までの冷媒配管の距離が短くなるため、冷媒の漏洩量を少なくすることができる。
【0035】
上記した実施形態では、室外熱交換器13と室内機側膨張弁36との間に接続する液側遮断弁16と、室内熱交換器35と圧縮機11との間に接続するガス側遮断弁17とによる二つの遮断弁と、一方が液側遮断弁16と室内機側膨張弁36との間に接続され、他方がガス側遮断弁17と圧縮機11との間に接続されるバイパス路18と、空調運転時にバイパス路18を閉とし、冷媒検知センサ38が冷媒漏れを検知した場合は、バイパス路18を開とするバイパス電磁弁19とによって、多数の遮断弁を設ける必要がないため遮断弁の設置コストを制限しつつ、冷媒の漏洩量の低減を図ることができる。
【0036】
以上、限られた数の実施形態を参照しながら説明したが、権利範囲はそれらに限定されるものではなく、上記の開示に基づく実施形態の改変は、当業者にとって自明のことである。
1…空気調和機、2…室外機、3a~3d…室内機、5…冷媒配管、10…室外機側冷媒流路、11…圧縮機、12…四方弁、13…室外熱交換器、14…室外機側膨張弁、15…アキュムレータ、16…液側遮断弁、17…ガス側遮断弁、18…バイパス路、19…バイパス電磁弁、25…冷媒回路、26a、26b…接続弁、30…室内機側冷媒流路、31a、31b…接続管、32a、32b…分岐管、33…液側分岐部、34…ガス側分岐部、35a~35d…室内熱交換器、36a~36d…室内機側膨張弁、38a~38d…冷媒検知センサ、40…制御手段、41…差圧算出手段、50a~50d…室内
前記液側遮断弁は、前記室外熱交換器と前記室内機側冷媒流路との間に接続され、ガス側遮断弁は、前記室内機側冷媒流路と前記圧縮機との間に接続されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の空気調和機。
本発明の一態様は、圧縮機と室外熱交換器とが冷媒配管で接続された室外機側冷媒流路を有する室外機と、室内機側膨張弁と室内熱交換器を備えた複数の室内機が冷媒配管で並列に接続された室内機側冷媒流路と、室外機側冷媒流路と室内機側冷媒流路が接続されて、冷媒が圧縮機から、室外熱交換器、室内機側膨張弁、室内熱交換器を経て圧縮機へと循環する冷媒回路と、室内機が設置される室内への冷媒漏れを検知する冷媒検知センサと、を備えて空調運転を行う空気調和機において、室外熱交換器と室内機側膨張弁との間に接続される液側遮断弁と、室内熱交換器と圧縮機との間に接続されるガス側遮断弁と、一端が液側遮断弁と室内機側膨張弁との間に接続され、他端がガス側遮断弁と圧縮機との間に接続されるバイパス路と、空調運転時にバイパス路を閉とし、冷媒検知センサが冷媒漏れを検知した場合は、バイパス路を開とするバイパス電磁弁と、空調運転を制御する制御手段と、を備え、冷房運転時に冷媒検知センサが室内への冷媒漏れを検知した場合、制御手段は、圧縮機を停止し、その後、全ての室内機側膨張弁を閉とし、その後、ガス側遮断弁および液側遮断弁を閉とし、その後、バイパス電磁弁を開とすることを特徴とする空気調和機である。