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特開2022-151105医療用留置具搬送装置及び留置具付き医療用留置具搬送装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022151105
(43)【公開日】2022-10-07
(54)【発明の名称】医療用留置具搬送装置及び留置具付き医療用留置具搬送装置
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/966 20130101AFI20220929BHJP
【FI】
A61F2/966
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021054019
(22)【出願日】2021-03-26
(71)【出願人】
【識別番号】000002141
【氏名又は名称】住友ベークライト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137589
【弁理士】
【氏名又は名称】右田 俊介
(72)【発明者】
【氏名】吉原 章仙
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA44
4C267AA53
4C267CC08
4C267GG05
4C267GG07
4C267GG09
4C267GG10
(57)【要約】
【課題】形状の異なる体管に沿ってシースをスムーズに屈曲させることが可能な医療用留置具搬送装置、及び留置具付き医療用留置具搬送装置を提供する。
【解決手段】搬送装置は、ステントグラフトが取り付けられるインナーシース4と、インナーシース4の径方向外側を覆い、インナーシース4に対して軸方向に摺動可能に構成されたアウターシースと、インナーシース4の遠位端部41dに先端部7aを接続されて、近位側に牽引されることでインナーシース4を屈曲させる操作線7と、を備える。インナーシース4は、自然状態において屈曲した状態となるように賦形されている。操作線7は、インナーシース4の屈曲方向内側に配設されている。操作線7は、インナーシース4が直線的に変形されたときに張力が生じた状態となり、インナーシース4が自然状態にあるときに伸張状態が維持されるようにインナーシース4に接続されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
留置具を体内にデリバリーするための医療用留置具搬送装置であって、
前記留置具の搬送時に前記留置具が取り付けられる長尺のインナーシースと、
該インナーシースの径方向外側を覆い、前記インナーシースに対して軸方向に摺動可能に構成されており、前記留置具の搬送時に前記留置具の外周を覆い、前記留置具の留置の際に前記留置具を露出させるアウターシースと、
前記インナーシースの遠位端部に先端部を接続されて前記インナーシースの軸方向に配設され、近位側に牽引されることで、前記インナーシースを屈曲させる操作線と、を備え、
前記インナーシースは、自然状態において屈曲した状態となるように賦形されており、
前記操作線は、前記インナーシースの屈曲方向内側に配設されており、前記インナーシースが直線的に変形されたときに張力が生じた状態となり、前記インナーシースが前記自然状態にあるときに伸張状態が維持されるように前記インナーシースに接続されていることを特徴とする医療用留置具搬送装置。
【請求項2】
前記インナーシースには、ガイドワイヤが通されるガイドワイヤルーメン部と、前記操作線が通される操作線用ルーメン部と、が形成されており、
前記操作線用ルーメン部は、前記ガイドワイヤルーメン部よりも剛性が低い低剛性領域を有して、前記ガイドワイヤルーメン部に並列して設けられている請求項1に記載の医療用留置具搬送装置。
【請求項3】
前記低剛性領域の近位端は、前記インナーシースにおける賦形された形状の屈曲開始位置よりも遠位側に配設されている請求項2に記載の医療用留置具搬送装置。
【請求項4】
前記操作線用ルーメン部は、前記低剛性領域よりも剛性が高い高剛性領域を更に備え、該高剛性領域と前記低剛性領域とを長尺方向において交互に複数有し、
前記低剛性領域の一つの前記長尺方向の長さは、前記高剛性領域の一つの前記長尺方向の長さの1倍以上、3倍以下である請求項2又は3に記載の医療用留置部搬送装置。
【請求項5】
前記操作線用ルーメン部の遠位端部には、前記操作線の遠位端部を固定する固定部が設けられており、
前記操作線は、前記固定部に溶接されている請求項2から4のいずれか一項に記載の医療用留置具搬送装置。
【請求項6】
熱収縮性のカバーフィルムを備え、
前記操作線用ルーメン部の遠位端部には、前記操作線の遠位端部を固定する固定部が設けられており、
前記カバーフィルムは、前記操作線の前記先端部を覆って前記先端部に圧着している請求項2から5のいずれか一項に記載の医療用留置具搬送装置。
【請求項7】
前記インナーシースには、前記留置具の近位方向への移動を規制するプッシャーが接続されており、
前記インナーシースにおける賦形された形状の屈曲開始位置は、前記プッシャーの接続部よりも遠位側に配置されている請求項1から6のいずれか一項に記載の医療用留置具搬送装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の医療用留置具搬送装置と、
前記インナーシースに取り付けられた前記留置具と、を備える留置具付き医療用留置具搬送装置。
【請求項9】
前記インナーシースに接続され、前記留置具の近位方向への移動を規制するプッシャーを更に備え、
前記インナーシースには、ガイドワイヤが通されるガイドワイヤルーメン部と、前記操作線が通される操作線用ルーメン部と、が形成されており、
前記操作線用ルーメン部は、前記ガイドワイヤルーメン部よりも剛性が低い低剛性領域を有して、前記ガイドワイヤルーメン部に並列して設けられており、
前記留置具が前記インナーシースに取り付けられた状態において、前記留置具の近位端部は、前記低剛性領域の近位端よりも近位側、かつ、前記プッシャーの接続部よりも遠位側に配設されている請求項8に記載の留置具付き医療用留置具搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療用留置具搬送装置及び留置具付き医療用留置具搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
医療用に体内に留置される留置具として、ステント又はステントグラフト等がある。
湾曲形状を有する弓部大動脈に留置具を留置する医療用留置具搬送装置(ステントグラフト搬送装置)において、インナーシースカニューレ又はイントロデューサに弓部に沿った形状を事前に付与(賦形)させることがある。このように、インナーシースカニューレ又はイントロデューサを賦形することで、ステントグラフトのフィッティングを向上させる試みがなされている。
【0003】
例えば、下記の特許文献1には、湾曲された先端部を有してインナーシースとアウターシースとを備えるシース(同文献にはカテーテル部と記載。)を備える医療用留置具搬送装置(同文献には、ステントデリバリー装置と記載。)が開示されている。このシースは、ガイドワイヤの湾曲に沿って、体管内にステントグラフトを留置するというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012-139471号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の医療用留置具搬送装置におけるシースは、一定の湾曲形状しか付与されていないため、人の体管においては様々な屈曲形状が存在するところ、留置具を留置する際に、シースを適切な形状に調整することは困難であった。さらに、同文献のシースは、ガイドシースに追従するのみであり、シース形状を調整する際の操作性について改善の余地があった。
【0006】
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、形状の異なる体管に沿ってシースをスムーズに屈曲させることが可能な医療用留置具搬送装置、及び留置具付き医療用留置具搬送装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の医療用留置具搬送装置は、留置具を体内にデリバリーするための医療用留置具搬送装置であって、前記留置具の搬送時に前記留置具が取り付けられる長尺のインナーシースと、該インナーシースの径方向外側を覆い、前記インナーシースに対して軸方向に摺動可能に構成されており、前記留置具の搬送時に前記留置具の外周を覆い、前記留置具の留置の際に前記留置具を露出させるアウターシースと、前記インナーシースの遠位端部に先端部を接続されて前記インナーシースの軸方向に配設され、近位側に牽引されることで、前記インナーシースを屈曲させる操作線と、を備え、前記インナーシースは、自然状態において屈曲した状態となるように賦形されており、前記操作線は、前記インナーシースの屈曲方向内側に配設されており、前記インナーシースが直線的に変形されたときに張力が生じた状態となり、前記インナーシースが前記自然状態にあるときに伸張状態が維持されるように前記インナーシースに接続されていることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の留置具付き医療用留置具搬送装置は、前記医療用留置具搬送装置と、前記インナーシースに取り付けられた前記留置具と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の医療用留置具搬送装置、及び留置具付き医療用留置具搬送装置によれば、操作線を牽引してインナーシースを自然状態から更に屈曲させる際に、操作ギャップをなくして、体管に沿ってインナーシースをスムーズに屈曲させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】搬送装置(ステントグラフト付き搬送装置)により、ステントグラフトを大動脈弓に留置している状態を示す模式図である。
図2】(a)は、直線状態時のインナーシースを示す模式図である。(b)は、自然状態である屈曲状態のインナーシースを示す模式図である。(c)は、操作線を牽引した状態のインナーシースを示す模式図である。
図3】ステントグラフトを展開する際のプッシャーとインナーシースとの位置関係を説明する模式図である。
図4】(a)は、直線状態のインナーシースを示す図、(b)は、屈曲状態(自然状態)のインナーシースを示す図である。
図5】空間の長さ及び管状部の長さのそれぞれが異なるインナーシースに関して、先端部を180度だけ屈曲させるのに必要な操作線の最大引張荷重を示す図である。
図6】管状部の長さに対する空間の長さの比と操作線の最大引張荷重との関係性を示す図である。
図7】カバーフィルムで覆ったインナーシースを示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、以下に説明する部材の形状、寸法、配置等については、本発明の趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
また、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
なお、以下において、使用者(施術者)に近い側を近位側(基端側、末端側)、遠い側を遠位側(先端側、中枢側)という。
【0012】
<概要>
はじめに、本実施形態に係る医療用留置具搬送装置(搬送装置1)及び留置具付き医療用留置具搬送装置(ステントグラフト付き搬送装置1S)の概要を、図1及び図2を主に参照して説明する。
図1は、搬送装置1(ステントグラフト付き搬送装置1S)により、ステントグラフト2を大動脈弓50に留置している状態を示す模式図である。
図2(a)は、直線状態時のインナーシース4を示す模式図、図2(b)は、自然状態である屈曲状態のインナーシース4を示す模式図、図2(c)は、操作線7を牽引した状態のインナーシース4を示す模式図である。
なお、図1においては、図2に示すインナーシース4を簡略化して示している。
【0013】
本実施形態に係る医療用留置具搬送装置(搬送装置1)は、留置具(ステントグラフト2)を体内にデリバリーするためのものである。
搬送装置1は、ステントグラフト2の搬送時にステントグラフト2が取り付けられる長尺のインナーシース4と、インナーシース4の径方向外側を覆い、インナーシース4に対して軸方向に摺動可能に構成されており、ステントグラフト2の搬送時にステントグラフト2の外周を覆い、ステントグラフト2の留置の際にステントグラフト2を露出させるアウターシース5と、インナーシース4の遠位端部41dに先端部7aを接続されてインナーシース4の軸方向に配設され、近位側に牽引されることで、インナーシース4を屈曲させる操作線7と、を備える。
インナーシース4は、自然状態において屈曲した状態となるように図2(b)に示すように賦形されている。
図2に示すように、操作線7は、インナーシース4の屈曲方向内側(屈曲状態のインナーシース4の内周側)に配設されている。操作線7は、インナーシース4が直線的に変形されたとき(図2(a)に示す状態のとき)に張力が生じた状態となる。操作線7は、インナーシース4が自然状態にあるとき(図2(b)に示す状態のとき)に伸張状態(張力が加わっているか、張力が加わっていなくても真っ直ぐになっている状態)が維持されるようにインナーシース4に接続されている。
【0014】
上記構成に係る搬送装置1は、ステントグラフト2を展開、留置する(アウターシース5がインナーシース4に対して相対的に後退した)状態でも、操作線7を牽引することで、ステントグラフト2とともにインナーシース4を屈曲操作可能である。つまり、ステントグラフト2を完全に展開する直前までステントグラフト2を屈曲させた状態にすることができる。
【0015】
また、アウターシース5からの付勢によりインナーシース4が図2(a)のように直線的に変形された後、この付勢が解除されると、インナーシース4が図2(b)のように賦形された自然状態に戻る。このようにインナーシース4が自然状態に戻った状態においても、操作線7が弛まないようにインナーシース4に取り付けられている。
つまり、操作線7は、インナーシース4が賦形された屈曲状態にあるときに、伸張した状態となるように、インナーシース4に取り付けられている。
【0016】
「留置具」には、ステントグラフト2の他、グラフト部2bを備えていないステント部2aのみのステント(ベアステント)や、人工弁その他の生体管腔内に留置される留置具が含まれるものとする。
また、インナーシース4の「屈曲方向内側」は、屈曲方向と完全に同一方向であるものに限定されず、内側成分を含んでいればよい。
さらに、本書において「屈曲」とは、緩やかに曲がった状態である「湾曲」の他に、鋭敏に曲がった状態をも含む表現である。
【0017】
上記構成によれば、インナーシース4は賦形により自然状態において屈曲状態となっているので、体管(大動脈弓50)における個人差のある曲率の違いの分だけ操作線7を牽引して、追加的にインナーシース4を屈曲させればよい。このため、インナーシース4の屈曲度合いを大動脈弓50の形状に合うように制御しやすい。
特に、インナーシース4が屈曲した自然状態のときに操作線7が伸張状態であることで、インナーシース4の屈曲した自然状態から、操作線7を牽引してインナーシース4を更に屈曲させる際に、操作ギャップをなくして、インナーシース4をスムーズに屈曲させることができる。
【0018】
インナーシース4が直線的な状態(図2(a)に示す状態)と比較してインナーシース4が屈曲した状態(図2(b)に示す状態)になったときには、操作線7を支持する操作線用ルーメン部41の屈曲方向内側の長さは短くなる。
例えば、インナーシース4を真っ直ぐにした状態で操作線7を組み付け、この状態で操作線7に張力が生じていない状態であると、インナーシース4が屈曲した状態(図2(b)に示す状態)になったときに、操作線7に弛みが生じることになる。
つまり、アウターシース5を牽引してインナーシース4の先端部4b及びステントグラフト2を露出させたときに、インナーシース4が屈曲した状態(自然状態)に復元したときに、操作線7に弛みが生じることになる。
【0019】
この状態から操作線7を牽引すると、弛みを解消させる分だけ、牽引操作開始からインナーシース4を更に屈曲し始めるまでの時間にずれが生じてしまう。
上記構成によれば、このようなずれ(操作ギャップ)がなくなり、インナーシース4をスムーズに屈曲させることができる。
【0020】
上記の医療用留置具搬送装置(搬送装置1)と、インナーシース4に取り付けられた留置具(ステントグラフト2)と、を備えるものを、留置具付き医療用留置具搬送装置(ステントグラフト付き搬送装置1S)という。
上記構成によれば、留置具付き医療用留置具搬送装置(ステントグラフト付き搬送装置1S)においても、上記の効果を享受することができる。
【0021】
<搬送装置の各部の構成>
搬送装置1の各部の構成について、図1及び図2加えて、図3から図6を参照して説明する。図3は、ステントグラフト2を展開する際のプッシャー11とインナーシース4との位置関係を説明する模式図である。図4(a)は、直線状態のインナーシース4を示す図、図4(b)は、屈曲状態(自然状態)のインナーシース4を示す図である。図5は、空間41cの長さ及び管状部41bの長さのそれぞれが異なるインナーシース4に関して、先端部4bを180度だけ屈曲させるのに必要な操作線7の最大引張荷重を示す図である。図6は、管状部41bの長さに対する空間41cの長さの比と操作線7の最大引張荷重との関係性を示す図である。
【0022】
本実施形態に係る搬送装置1は、図1に示すように、ステントグラフト2を体内の大動脈瘤55等の病変部に供給するものであり、ステントグラフト2を収容するシース3を備える。
より具体的には、本実施形態に係る搬送装置1は、シース3を下行大動脈51に通して大動脈弓50まで挿入して、ステントグラフト2が大動脈瘤55のある大動脈弓50の内壁50aを略均一に押圧するように、ステントグラフト2を留置する。
【0023】
本実施形態に係るステントグラフト2は、樹脂膜であるグラフト部2bと、グラフト部2bに縫合により取り付けられた金属ワイヤであるステント部2aと、から構成されており、本実施形態においては約150mmである。なお、ステントグラフト2の長さは、110mmから200mmの長さであってもよい。
【0024】
シース3は、図3に示すように、ステントグラフト2が先端部4bの外周に取り付けられたインナーシース4と、ステントグラフト2の基端側への移動を制限するプッシャー11(図3参照。)と、インナーシース4、ステントグラフト2及びプッシャー11を覆うアウターシース5と、を備える。
【0025】
インナーシース4及びアウターシース5の主な材料としては、熱可塑性ポリマー材料を用いることができる。この熱可塑性ポリマー材料としては、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、ポリアミドエラストマー(PAE)、ポリエーテルブロックアミド(PEBA)などのナイロンエラストマー、ポリウレタン(PU)、エチレン-酢酸ビニル樹脂(EVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)又はポリプロピレン(PP)を挙げることができる。
【0026】
アウターシース5は、シース3の体内への挿入時にステントグラフト2を覆って保護するものである。また、アウターシース5は、ステントグラフト2の体内への留置時に、近位側に引かれてステントグラフト2を露出可能なように、インナーシース4及びプッシャー11に対して軸方向に摺動可能に取り付けられている。
【0027】
インナーシース4は、不図示のガイドワイヤを通すように構成されており、インナーシース4の外周にはステントグラフト2が固定される。インナーシース4の直径(後述するガイドワイヤルーメン部40と操作線用ルーメン部41とを合わせた最大径)は約6mmである。
インナーシース4は、図2(b)に示すように、初期状態において、賦形により屈曲状態に形成されており、インナーシース4は、アウターシース5に収まっている間は、図2(a)に示すように強制的に直線化されるので、インナーシース4の内部に設けられた操作線7は弛まずに張力が生じた状態となる。
【0028】
また、図1に示すように、インナーシース4の先端(後述する固定チップ41fよりも先端)には、先端チップ12が接合されている。先端チップ12は、シース3が血管内を走行する際に血管を損傷しないように、シース3の先端を保護するものである。なお、図2においては、先端チップ12の図示を省略している。
【0029】
アウターシース5が近位側に引っ張られて、インナーシース4の先端部が露出すると、インナーシース4の先端部は、アウターシース5の付勢力が加わらなくなるため、賦形された自然状態(屈曲状態)に戻ることになる。大動脈弓50の形状に沿わせるように屈曲させるために、操作線7を牽引する際には、この自然状態にあるインナーシース4がこの自然状態にあるため、操作線7の弛みが生じていない状態から牽引操作ができ、操作線7による制御感度を向上させることができる。
【0030】
インナーシース4には、図4に示すように、不図示のガイドワイヤが通されるガイドワイヤルーメン部40と、操作線7が通される操作線用ルーメン部41と、が形成されている。
操作線用ルーメン部41は、ガイドワイヤルーメン部40よりも剛性が低い低剛性領域(空間41c)を有して、ガイドワイヤルーメン部40に並列して設けられている。本実施形態に係る操作線用ルーメン部41及びガイドワイヤルーメン部40のそれぞれの内径は1.00mmであり、外径は1.25mmである。
なお、インナーシース4に、不図示のトリガーワイヤが通される不図示のトリガーワイヤルーメン部が更に形成されていてもよい。このトリガーワイヤは、インナーシース4にステントグラフト2を固定する不図示のワイヤの結び目に取り付けられており、インナーシース4からステントグラフト2を離脱させる際に、トリガーワイヤが牽引されて当該結び目が解かれる。
【0031】
また、「低剛性領域」としては、物体(管状部41a、41b)のない部位である空間41cを例に挙げた。つまり、本実施形態に係る「低剛性領域」は、空間41cを含み、この空間41cは、操作線用ルーメン部41に属するものである。
しかしながら本発明はこのような構成に限定されず、例えば、低剛性領域は、物体に該当するが、ガイドワイヤルーメン部40よりもヤング率が低い素材で形成されていることにより剛性が低い領域であってもよい。
つまり、操作線7は、インナーシース4(操作線用ルーメン部41)の中間部分から露出しない構成であってもよい。
【0032】
また、「ルーメン部」については、内腔だけではなく、内腔を画定する部位(孔の内壁又は管体)を含む概念である。
また、ガイドワイヤルーメン部40と操作線用ルーメン部41とは、具体的には、熱融着、接着等により接続されている。
【0033】
上記構成によれば、操作線7を牽引することで、ガイドワイヤルーメン部40よりも剛性の低い低剛性領域(空間41c)を有する操作線用ルーメン部41側にインナーシース4を屈曲させやすくなる。
【0034】
なお、操作線7は、ガイドワイヤルーメン部40の遠位端部におけるガイドワイヤルーメン部40の軸線方向に垂直な方向にずれた操作線用ルーメン部41の遠位端部41d(固定チップ41f)に固定されている。このように構成されていることで、操作線7を牽引したときに、ガイドワイヤルーメン部40に曲げモーメントを付与することができる。このため、簡単な構成でインナーシース4を屈曲させることができる。
【0035】
本実施形態においては、ガイドワイヤルーメン部40の側面に、管状部41a、41bを有する樹脂製の操作線用ルーメン部41が接合されている。なお、管状部41bに金属材料を採用したり、一つのチューブの肉厚内部に複数のルーメンが形成されていたりすることで、ガイドワイヤルーメン部40への接続をより強固にしてもよい。
【0036】
操作線用ルーメン部41は、低剛性領域(空間41c)よりも剛性が高い高剛性領域(管状部41a、41b)を更に備える。操作線用ルーメン部41は、高剛性領域(管状部41a、41b)と低剛性領域(空間41c)とを長尺方向において交互に有する。
【0037】
上記構成によれば、操作線7が通る操作線用ルーメン部41を画定する部位が、高剛性領域(管状部41a、41b)と低剛性領域(空間41c)を長尺方向において交互に有することで、操作線7を牽引したときにインナーシース4の長尺方向の各部位を屈曲させることができる。結果として、このような構成によれば、長尺方向において長い範囲でインナーシース4を屈曲させることができ、屈曲量を大きくすることができる。
【0038】
より具体的には、本実施形態に係る操作線用ルーメン部41は、長尺方向に断続的に設けられた複数の管状部41a、41bによって形成されている。高剛性領域は、管状部41a、41bであり、低剛性領域は、隣接する管状部41a、41bの間の空間41cである。
なお、「管状部41a、41b」については、チューブやリングが含まれる他、操作線7を通す孔を画定するものであればよい。
【0039】
上記構成によれば、低剛性領域が空間41cによって形成されていることで、インナーシース4が屈曲する際に、空間41cを挟んで隣接する管状部41a、41b同士の干渉を避け、インナーシース4をスムーズに屈曲させることができる。
つまり、空間41cにより、インナーシース4を屈曲させたときに、操作線用ルーメン部41において、復元力として生じる内部応力が大きくなることを抑制できる。
【0040】
低剛性領域(空間41c)は、インナーシース4に取り付けられた留置具(ステントグラフト2)の先端側の一部領域に設けられている。具体的には、空間41cは、図3に示すようにステントグラフト2の先端側に重なる位置に形成されている。
【0041】
上記構成によれば、低剛性領域(空間41c)が留置具(ステントグラフト2)の先端側の一部領域に設けられていることで、ステントグラフト2の先端側の一部領域のみを屈曲させやすくして、ステントグラフト2を体内の屈曲部分に沿うように留置することができる。
なお、ステントグラフト2の少なくとも先端側を屈曲できる点で、ステントグラフト2の先端側の一部領域に重なるように空間41cが設けられていればよいが、このような構成に限定されない。例えば、空間41cは、ステントグラフト2の長尺方向の全体に亘って配設されていてもよい。
【0042】
図3に示すように、低剛性領域(空間41c)の近位端41eは、インナーシース4における賦形された形状の屈曲開始位置4aよりも遠位側に配設されていると好適である。
上記構成によれば、低剛性領域(空間41c)の近位端41eが賦形された形状の屈曲開始位置4aよりも近位側にあることで、操作線7による牽引によって、空間41cのある操作線用ルーメン部41で賦形された形状を更に屈曲させやすくなる。
【0043】
本実施形態に係る操作線用ルーメン部41の遠位端部41dには、操作線7の遠位端部を固定する固定部(固定チップ41f)が設けられており、操作線7は、固定チップ41fに溶接されている。
なお、図2においては、操作線7の先端部7aが固定チップ41fに突き当たった状態で固定チップ41fに接続(溶接)されている構成を示しているが、本発明はこのような構成に限定されない。操作線7の先端部7aは、固定チップ41fの外周面に沿わせられた状態で溶接されていてもよい。
【0044】
上記構成によれば、操作線7が固定チップ41fに溶接されていることで、例えばカシメによって操作線7が固定チップ41fに接続されているものと比較して、接合強度を高めることができる。このため、操作線7が操作線用ルーメン部41から破断して、インナーシース4から外れることを防ぐことができる。
なお、操作線7が、レーザー溶接、アーク溶接又は抵抗溶接その他の溶接によって固定チップ41fに接合されていれば、接合強度が高く好適であるが、本発明はこのような構成に限定されない。
例えば、操作線7は、半田接合の他、熱融着、接着剤による接着や機械的掛止(カシメ)などによって固定チップ41fに接続されていてもよい。
【0045】
ステントグラフト付き搬送装置1Sは、インナーシース4に接続され、留置具(ステントグラフト2)の近位方向への移動を規制するプッシャー11を更に備える。換言すると、インナーシース4には、留置具(ステントグラフト2)の近位方向への移動を規制するプッシャー11が接続されている。インナーシース4における賦形された形状の屈曲開始位置4aは、プッシャー11の接続部11aよりも遠位側に配置されている。
本実施形態に係るプッシャー11は、円筒状に形成されており、インナーシース4の外周を覆うように、インナーシース4の外径よりも若干大きな内径で形成されて、インナーシース4の外周に組み付けられている。
【0046】
上記構成によれば、賦形された形状の屈曲開始位置4aが、プッシャー11の接続部11aよりも遠位側にあることで、プッシャー11に近位方向の移動を制限されたステントグラフト2とともにインナーシース4を屈曲状態にすることができる。
【0047】
また、ステントグラフト2がインナーシース4に取り付けられた状態において、ステントグラフト2の近位端部2cは、低剛性領域(空間41c)の近位端41eよりも近位側、かつ、プッシャー11の接続部11aよりも遠位側に配設されている。
低剛性領域(空間41c)の近位端41eとは、本実施形態に関して図3に示すように、操作線用ルーメン部41において空間41cが複数設けられている場合には、複数の空間41cのうち最も近位側にある空間41cの近位端41eである。
【0048】
上記構成によれば、留置具(ステントグラフト2)の近位端部2cが、低剛性領域(空間41c)の近位端41eよりも近位側にあることで、ステントグラフト2の近位端部2cの位置を操作線7の牽引によって変形しにくい位置に安定させることができる。
また、ステントグラフト2の近位端部2cがプッシャー11の接続部11aよりも遠位側にあることで、ステントグラフト2の近位方向の移動をプッシャー11で制限することができる。
【0049】
図4(a)に示すように、空間41cの軸線方向の長さをAとし、管状部41bの軸線方向の長さをBとし、複数の空間41cの近位端41e(管状部41aの遠位端)から操作線用ルーメン部41の遠位端部41dまでの長さをCとする。なお、Cは、操作線7を牽引したときの屈曲長さと等しい。
【0050】
そして、図5に示すように、各種長さを変更して、180度屈曲させるのに必要な操作線7の最大引張荷重を調べた。図5においては、横軸がBの長さ、縦軸が操作線を牽引したときの引張荷重である。Aが5mmである凡例を丸マークで示し、Aが10mmである凡例を四角マークで示し、Aが15mmである凡例を三角マークで示す。
また、この検証の際のCの長さは、95mmから110mmの範囲とした。いずれの場合も90度まで屈曲した時点ではキンクは見られなかった。
【0051】
Aの長さが長いほど、最大引張荷重を小さく抑えることができることがわかった。
また、この試験において、図5に破線の楕円で囲った条件、つまり、Aが5mm及び10mm並びにBが10mm以下の条件で、インナーシース4をキンクさせずに180度まで屈曲させることができた。
図5の結果により、Bの長さは、引張荷重への影響が小さいこともわかり、インナーシース4の曲率を所望の曲率にするための影響度も小さいことがわかった。つまり、Bは5mmと10mmで比較した場合に5mmであると、引張荷重が小さいために操作線7による操作性が良好となる。
さらに、操作線7の牽引後におけるインナーシース4の曲率半径の目標値を30mmから40mm(大動脈弓50の形状に沿う値)とした場合には、曲げ長Cは65mmであればよい。
【0052】
図6に示すように、空間41cの一つ(一つ当たり)の長尺方向の長さは、管状部41bの一つ(一つ当たり)の長尺方向の長さの1倍以上、3倍以下であると好適である。
図6によれば、空間41cの一つ(一つ当たり)の長尺方向の長さは、管状部41bの一つ(一つ当たり)の長尺方向の長さの1倍以上の大きさであると(A/Bの値が1以上であると)少ない力でインナーシース4を曲げることができることがわかる。
【0053】
空間41cの長さの割合が管状部41bの長さの割合に対して小さすぎると、インナーシース4を屈曲させる際に、操作線7から操作線用ルーメン部41にかかる垂直荷重が大きくなり、ガイドワイヤルーメン部40と操作線用ルーメン部41の接合部が剥離してしまう。
【0054】
上記数値範囲内であれば、インナーシース4を屈曲させやすく、かつ、図6に示すように、インナーシース4を屈曲させる際に操作線7による引張荷重を小さくすることができる。
また、図6に示すように、A/Bの比は大きくなるほど(樹脂部の距離比が短くなるほど)、小さな牽引力で曲げることができる可能性が示唆された。
【0055】
<変形例>
次に図7を参照して、変形例について説明する。図7は、カバーフィルム42で覆ったインナーシース4を示す模式図である。
医療用留置具搬送装置(搬送装置1)は、熱収縮性のカバーフィルム42を備える。
カバーフィルム42は、操作線7の先端部7aを覆って先端部7aに圧着している。
上記の「熱収縮性」とは樹脂材料の素材としての性質であって、熱圧縮性のカバーフィルム42は、先端部7aへの圧着後の状態で、熱収縮力を使い果たして失っているものをも含むものとする。
上記構成によれば、カバーフィルム42による圧着により、操作線7の先端部7aをインナーシース4に強固に接続することができる。
【0056】
さらには、カバーフィルム42により、ガイドワイヤルーメン部40と操作線用ルーメン部41とが略円筒状のカバー層によってまとめられることになり、アウターシース5の内面と接する部位を平準化することができる。
このため、アウターシース5を退行させて、ステントグラフト2を展開する際に、アウターシース5に局所的な摩擦力が加わることによって、そのアウターシース5の退行動作の妨げとなることを抑制できる。
【0057】
なお、本発明に係る各種構成要素は、個々に独立した存在である必要はない。複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
【0058】
上記実施形態は、以下の技術思想を包含するものである。
(1)
留置具を体内にデリバリーするための医療用留置具搬送装置であって、
前記留置具の搬送時に前記留置具が取り付けられる長尺のインナーシースと、
該インナーシースの径方向外側を覆い、前記インナーシースに対して軸方向に摺動可能に構成されており、前記留置具の搬送時に前記留置具の外周を覆い、前記留置具の留置の際に前記留置具を露出させるアウターシースと、
前記インナーシースの遠位端部に先端部を接続されて前記インナーシースの軸方向に配設され、近位側に牽引されることで、前記インナーシースを屈曲させる操作線と、を備え、
前記インナーシースは、自然状態において屈曲した状態となるように賦形されており、
前記操作線は、前記インナーシースの屈曲方向内側に配設されており、前記インナーシースが直線的に変形されたときに張力が生じた状態となり、前記インナーシースが前記自然状態にあるときに伸張状態が維持されるように前記インナーシースに接続されていることを特徴とする医療用留置具搬送装置。
(2)
前記インナーシースには、ガイドワイヤが通されるガイドワイヤルーメン部と、前記操作線が通される操作線用ルーメン部と、が形成されており、
前記操作線用ルーメン部は、前記ガイドワイヤルーメン部よりも剛性が低い低剛性領域を有して、前記ガイドワイヤルーメン部に並列して設けられている(1)に記載の医療用留置具搬送装置。
(3)
前記低剛性領域の近位端は、前記インナーシースにおける賦形された形状の屈曲開始位置よりも遠位側に配設されている(2)に記載の医療用留置具搬送装置。
(4)
前記操作線用ルーメン部は、前記低剛性領域よりも剛性が高い高剛性領域を更に備え、該高剛性領域と前記低剛性領域とを長尺方向において交互に複数有し、
前記低剛性領域の一つの前記長尺方向の長さは、前記高剛性領域の一つの前記長尺方向の長さの1倍以上、3倍以下である(2)又は(3)に記載の医療用留置部搬送装置。
(5)
前記操作線用ルーメン部の遠位端部には、前記操作線の遠位端部を固定する固定部が設けられており、
前記操作線は、前記固定部に溶接されている(2)から(4)のいずれか一項に記載の医療用留置具搬送装置。
(6)
熱収縮性のカバーフィルムを備え、
前記操作線用ルーメン部の遠位端部には、前記操作線の遠位端部を固定する固定部が設けられており、
前記カバーフィルムは、前記操作線の前記先端部を覆って前記先端部に圧着している(2)から(5)のいずれか一項に記載の医療用留置具搬送装置。
(7)
前記インナーシースには、前記留置具の近位方向への移動を規制するプッシャーが接続されており、
前記インナーシースにおける賦形された形状の屈曲開始位置は、前記プッシャーの接続部よりも遠位側に配置されている(1)から(6)のいずれか一項に記載の医療用留置具搬送装置。
(8)
(1)から(7)のいずれか一項に記載の医療用留置具搬送装置と、
前記インナーシースに取り付けられた前記留置具と、を備える留置具付き医療用留置具搬送装置。
(9)
前記インナーシースに接続され、前記留置具の近位方向への移動を規制するプッシャーを更に備え、
前記インナーシースには、ガイドワイヤが通されるガイドワイヤルーメン部と、前記操作線が通される操作線用ルーメン部と、が形成されており、
前記操作線用ルーメン部は、前記ガイドワイヤルーメン部よりも剛性が低い低剛性領域を有して、前記ガイドワイヤルーメン部に並列して設けられており、
前記留置具が前記インナーシースに取り付けられた状態において、前記留置具の近位端部は、前記低剛性領域の近位端よりも近位側、かつ、前記プッシャーの接続部よりも遠位側に配設されている(8)に記載の留置具付き医療用留置具搬送装置。
【符号の説明】
【0059】
1S ステントグラフト付き搬送装置(留置具付き医療用留置具搬送装置)
1 搬送装置(医療用留置具搬送装置)
2 ステントグラフト(留置具)
2a ステント部
2b グラフト部
2c 近位端部
3 シース
4 インナーシース
4a 屈曲開始位置
4b 先端部
5 アウターシース
7 操作線
7a 先端部
11 プッシャー
11a 接続部
12 先端チップ
40 ガイドワイヤルーメン部(剛性部)
41 操作線用ルーメン部
41a、41b 管状部(高剛性領域)
41c 空間(低剛性領域)
41d 遠位端部
41e 近位端
41f 固定チップ
42 カバーフィルム
50 大動脈弓(体管)
50a 内壁
51 下行大動脈(体管)
55 大動脈瘤
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7