(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022151284
(43)【公開日】2022-10-07
(54)【発明の名称】密閉弁
(51)【国際特許分類】
F02M 25/08 20060101AFI20220929BHJP
F02M 37/00 20060101ALI20220929BHJP
F16K 31/06 20060101ALI20220929BHJP
【FI】
F02M25/08 D
F02M37/00 301H
F02M37/00 311K
F16K31/06 305L
F16K31/06 385A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021054276
(22)【出願日】2021-03-26
(71)【出願人】
【識別番号】592056908
【氏名又は名称】浜名湖電装株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096998
【弁理士】
【氏名又は名称】碓氷 裕彦
(72)【発明者】
【氏名】安齋 孝
(72)【発明者】
【氏名】中神 有容
【テーマコード(参考)】
3G144
3H106
【Fターム(参考)】
3G144BA39
3G144BA40
3G144DA03
3G144EA05
3G144EA08
3G144EA18
3G144FA04
3G144GA03
3G144GA05
3G144GA15
3G144GA23
3H106DA05
3H106DA07
3H106DA13
3H106DA32
3H106DA33
3H106DC02
3H106DC17
3H106EE34
3H106EE35
3H106KK20
(57)【要約】
【課題】2つの電磁弁と共にリリーフ弁も収納し、電磁弁とリリーフ弁との間の配管の取り回しをなくす。
【解決手段】仕切ハウジングに、第1電磁弁弁座、第2電磁弁弁座、正圧側リリーフ孔、及び負圧側リリーフ孔を開口させる。そして、第1電磁弁弁座を開閉する第1弁体を第1電磁弁で駆動し、第2電磁弁弁座を開閉する第2弁体を第2電磁弁で駆動し、第1電磁弁、第2電磁弁及び負圧側リリーフ孔を開閉する負圧側リリーフ弁をタンク側ハウジングに配置し、正圧側リリーフ孔を開閉する正圧側リリーフ弁をキャニスタ側ハウジングに配置する。全てのバルブ機能をハウジング内に収納しているので、電磁弁やリリーフ弁間を繋ぐ配管の取り回しが不要となる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガソリン燃料を貯蔵する燃料タンクと、蒸発燃料を吸着するキャニスタと、このキャニスタと前記燃料タンクの空気空間とを結ぶパージ通路と共に用いられ、前記パージ通路を流れる空気の遮断を行う密閉弁であって、
内部にタンク側収容空間(112)を形成し、前記パージ通路を介して前記燃料タンクと連通するタンク側ハウジング(110)と、
内部にキャニスタ側収容空間(122)を形成し、前記パージ通路を介して前記キャニスタと連通するキャニスタ側ハウジング(120)と、
このキャニスタ側ハウジングと前記タンク側ハウジングとの間に配置され、前記タンク側収容空間と前記キャニスタ側収容空間とを仕切ると共に、第1電磁弁弁座(132)、及び第2電磁弁弁座(134)を開口する仕切ハウジングと、
通電により励磁する第1コイルと、この第1コイルの励磁時に磁気回路を構成する第1ステータコアと、この第1ステータコアと磁気ギャップを介して対向配置され前記第1コイルの励磁時に前記第1ステータコア側に吸引される第1ムービングコアと、この第1ムービングコアを前記第1ステータコアの吸引方向とは逆方向に付勢する第1バネと、前記第1ムービングコアの変位に応じて前記第1電磁弁弁座に着座する第1弁体とを備え、前記タンク側ハウジングの前記タンク側収容空間に配置される第1電磁弁(200)と、
通電により励磁する第2コイルと、この第2コイルの励磁時に磁気回路を構成する第2ステータコアと、この第2ステータコアと磁気ギャップを介して対向配置され前記第2コイルの励磁時に前記第2ステータコア側に吸引される第2ムービングコアと、この第2ムービングコアを前記第2ステータコアの吸引方向とは逆方向に付勢する第2バネと、前記第2ムービングコアの変位に応じて前記第2電磁弁弁座に着座する第2弁体とを備え、前記タンク側ハウジングの前記タンク側収容空間に配置される第2電磁弁(250)とを備える
ことを特徴とする密閉弁。
【請求項2】
ガソリン燃料を貯蔵する燃料タンクと、蒸発燃料を吸着するキャニスタと、このキャニスタと前記燃料タンクの空気空間とを結ぶパージ通路と共に用いられ、前記パージ通路を流れる空気の遮断を行う密閉弁であって、
内部にタンク側収容空間(112)を形成し、前記パージ通路を介して前記燃料タンクと連通するタンク側ハウジング(110)と、
内部にキャニスタ側収容空間(122)を形成し、前記パージ通路を介して前記キャニスタと連通するキャニスタ側ハウジング(120)と、
このキャニスタ側ハウジングと前記タンク側ハウジングとの間に配置され、前記タンク側収容空間と前記キャニスタ側収容空間とを仕切ると共に、第1電磁弁弁座(132)、第2電磁弁弁座(134)、正圧側リリーフ孔(135)、及び負圧側リリーフ孔(136)を開口する仕切ハウジング(130)と、
通電により励磁する第1コイルと、この第1コイルの励磁時に磁気回路を構成する第1ステータコアと、この第1ステータコアと磁気ギャップを介して対向配置され前記第1コイルの励磁時に前記第1ステータコア側に吸引される第1ムービングコアと、この第1ムービングコアを前記第1ステータコアの吸引方向とは逆方向に付勢する第1バネと、前記第1ムービングコアの変位に応じて前記第1電磁弁弁座に着座する第1弁体とを備え、前記タンク側ハウジングの前記タンク側収容空間に配置される第1電磁弁(200)と、
通電により励磁する第2コイルと、この第2コイルの励磁時に磁気回路を構成する第2ステータコアと、この第2ステータコアと磁気ギャップを介して対向配置され前記第2コイルの励磁時に前記第2ステータコア側に吸引される第2ムービングコアと、この第2ムービングコアを前記第2ステータコアの吸引方向とは逆方向に付勢する第2バネと、前記第2ムービングコアの変位に応じて前記第2電磁弁弁座に着座する第2弁体とを備え、前記タンク側ハウジングの前記タンク側収容空間に配置される第2電磁弁(250)と、
前記タンク側ハウジングの前記タンク側収容空間に配置され、前記タンク側収容空間内の圧力が前記キャニス側収容空間の圧力より所定圧以上低いと前記負圧側リリーフ孔を開く負圧側リリーフ弁(350)と、
前記キャニス側ハウジングの前記キャニス側収容空間に配置され、前記タンク側収容空間内の圧力が前記キャニス側収容空間の圧力より所定圧以上高いと前記正圧側リリーフ孔を開く正圧側リリーフ弁(300)とを備える
ことを特徴とする密閉弁。
【請求項3】
前記負圧側リリーフ弁は、前記負圧側リリーフ孔を開閉する負圧側リリーフ弁体と、この負圧側リリーフ弁体を前記負圧側リリーフ孔の閉方向に付勢する負圧側リリーフバネとを有し、
前記正圧側リリーフ弁は、前記正圧側リリーフ孔を開閉する正圧側リリーフ弁体と、この正圧側リリーフ弁体を前記正圧側リリーフ孔の閉方向に付勢する正圧側リリーフバネとを有する
ことを特徴とする請求項2に記載の密閉弁。
【請求項4】
前記負圧側リリーフ弁と前記正圧側リリーフ弁とは、前記仕切ハウジングを介して対向配置される
ことを特徴とする請求項2若しくは3に記載の密閉弁。
【請求項5】
前記第1電磁弁と前記第2電磁弁は、前記タンク側ハウジング内で、前記第1ムービングコアの吸引方向と前記第2ムービングコアの吸引方向とが並行となるように並列配置される
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の密閉弁。
【請求項6】
前記第1電磁弁弁座の開口面積は、前記第2電磁弁弁座の開口面積より小さい
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の密閉弁。
【請求項7】
前記第1電磁弁弁座を前記第1電磁弁が開いた後に、前記第2電磁弁弁座を前記第2電磁弁が開く
ことを特徴とする請求項6に記載の密閉弁。
【請求項8】
前記仕切ハウジングは、前記タンク側ハウジングと前記キャニスタ側ハウジングとに挟持される
ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の密閉弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ガソリン燃料を貯蔵する燃料タンクと、蒸発燃料を吸着するキャニスタと、このキャニスタと燃料タンクの空気空間とを結ぶパージ通路と共に用いられ、パージ通路を流れる空気の遮断を行う密閉弁に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料タンクとキャニスタとの間はキャニスタ通路により連通しているが、燃料タンクから蒸発燃料が漏出しないよう、キャニスタ通路を確実にシールすることが求められる。そのため、密閉弁の全閉時にはシール性能が要求される。
【0003】
また、密閉弁の全開時には燃料タンク内の空気を排出すべく所定流量の空気が流れることが求められる。ここで、燃料タンクの内圧が高い状態で密閉弁がキャニスタ通路を全開すると、大量の蒸発燃料がキャニスタに送られ、キャニスタの処理能力を超えてしまう恐れがある。一方で、燃料タンクに燃料を給油する前の待ち時間を短縮するためには、蒸発燃料を含む大量の空気をキャニスタ側に送る必要がある。
【0004】
そこで、特許文献1では、燃料タンク内の圧力が高い時には小流量として流量を制限し、燃料タンク内の圧力が低くなると大流量を流すべく電磁弁を2つ用いてして制御していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ただ、特許文献1では、2つの電磁弁を別々に配置しているので、それぞれにハウジングを設け、かつ、電磁弁間を連通する通路を取り廻す必要があった。そこで、本開示は、ハウジング内に2つの電磁弁を収納して、電磁弁間の配管の取り回しをなくすことを第1の目的とする。
【0007】
また、密閉弁が作動しない状態で異常正圧若しくは異常負圧を防ぐリリーフ弁を用いることも知られているが、特許文献1では、そのリリーフ弁を2つの電磁弁とは別に配置しており、電磁弁とリリーフ弁とを結ぶ配管も必要としていた。そこで、本開示は、2つの電磁弁と共にリリーフ弁も収納して、電磁弁とリリーフ弁との間の配管の取り回しをなくすことを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の第1は、ガソリン燃料を貯蔵する燃料タンクと、蒸発燃料を吸着するキャニスタと、このキャニスタと燃料タンクの空気空間とを結ぶパージ通路と共に用いられ、パージ通路を流れる空気の遮断を行う密閉弁である。
【0009】
そして、本開示の第1は、内部にタンク側収容空間を形成し、パージ通路を介して燃料タンクと連通するタンク側ハウジングと、内部にキャニスタ側収容空間を形成し、パージ通路を介してキャニスタと連通するキャニスタ側ハウジングと、このキャニスタ側ハウジングとタンク側ハウジングとの間に配置され、タンク側収容空間とキャニスタ側収容空間とを仕切ると共に、第1電磁弁弁座、及び第2電磁弁弁座を開口する仕切ハウジングとを備えている。
【0010】
また、本開示の第1は、通電により励磁する第1コイルと、この第1コイルの励磁時に磁気回路を構成する第1ステータコアと、この第1ステータコアと磁気ギャップを介して対向配置され第1コイルの励磁時に第1ステータコア側に吸引される第1ムービングコアと、この第1ムービングコアを第1ステータコアの吸引方向とは逆方向に付勢する第1バネと、第1ムービングコアの変位に応じて第1電磁弁弁座に着座する第1弁体とを備え、タンク側ハウジングのタンク側収容空間に配置される第1電磁弁と、通電により励磁する第2コイルと、この第2コイルの励磁時に磁気回路を構成する第2ステータコアと、この第2ステータコアと磁気ギャップを介して対向配置され第2コイルの励磁時に第2ステータコア側に吸引される第2ムービングコアと、この第2ムービングコアを第2ステータコアの吸引方向とは逆方向に付勢する第2バネと、第2ムービングコアの変位に応じて第2電磁弁弁座に着座する第2弁体とを備え、タンク側ハウジングのタンク側収容空間に配置される第2電磁弁とも備えている。
【0011】
本開示の第1では、仕切ハウジングに第1電磁弁弁座、及び第2電磁弁弁座を開口させて、第1電磁弁と第2電磁弁をタンク側ハウジングに配置しているので、電磁弁間を繋ぐ配管の取り回しが不要となる。
【0012】
本開示の第2も、ガソリン燃料を貯蔵する燃料タンクと、蒸発燃料を吸着するキャニスタと、このキャニスタと燃料タンクの空気空間とを結ぶパージ通路と共に用いられ、パージ通路を流れる空気の遮断を行う密閉弁である。
【0013】
本開示の第2は、内部にタンク側収容空間を形成し、キャニスタ通路を介して燃料タンクと連通するタンク側ハウジングと、内部にキャニスタ側収容空間を形成し、キャニスタ通路を介してキャニスタと連通するキャニスタ側ハウジングと、このキャニスタ側ハウジングとタンク側ハウジングとの間に配置され、タンク側収容空間とキャニスタ側収容空間とを仕切ると共に、第1電磁弁弁座、第2電磁弁弁座、正圧側リリーフ孔、及び負圧側リリーフ孔を開口する仕切ハウジングとを備える。
【0014】
また、本開示の第2も、通電により励磁する第1コイルと、この第1コイルの励磁時に磁気回路を構成する第1ステータコアと、この第1ステータコアと磁気ギャップを介して対向配置され第1コイルの励磁時に第1ステータコア側に吸引される第1ムービングコアと、この第1ムービングコアを第1ステータコアの吸引方向とは逆方向に付勢する第1バネと、第1ムービングコアの変位に応じて第1電磁弁弁座に着座する第1弁体とを備え、タンク側ハウジングのタンク側収容空間に配置される第1電磁弁と、通電により励磁する第2コイルと、この第2コイルの励磁時に磁気回路を構成する第2ステータコアと、この第2ステータコアと磁気ギャップを介して対向配置され第2コイルの励磁時に第2ステータコア側に吸引される第2ムービングコアと、この第2ムービングコアを第2ステータコアの吸引方向とは逆方向に付勢する第2バネと、第2ムービングコアの変位に応じて第2電磁弁弁座に着座する第2弁体とを備え、タンク側ハウジングのタンク側収容空間に配置される第2電磁弁とを備えている。
【0015】
加えて本開示の第2は、タンク側ハウジングのタンク側収容空間に配置され、タンク側収容空間内の圧力がキャニスタ側収容空間の圧力より所定圧以上低いと負圧側リリーフ孔を開く負圧側リリーフ弁と、キャニスタ側ハウジングのキャニスタ側収容空間に配置され、タンク側収容空間内の圧力がキャニスタ側収容空間の圧力より所定圧以上高いと正圧側リリーフ孔を開く正圧側リリーフ弁とも備えている。
【0016】
本開示の第2では、仕切ハウジングに、第1電磁弁弁座、第2電磁弁弁座、正圧側リリーフ孔、及び負圧側リリーフ孔を開口させ、第1電磁弁、第2電磁弁及び負圧側リリーフ弁をタンク側ハウジングに配置し、正圧側リリーフ弁をキャニスタ側ハウジングに配置しているので、電磁弁やリリーフ弁間を繋ぐ配管の取り回しが不要となる。
【0017】
本開示の第3は、負圧側リリーフ弁は、負圧側リリーフ孔を開閉する負圧側リリーフ弁体と、この負圧側リリーフ弁体を負圧側リリーフ孔閉方向に付勢する負圧側リリーフバネとを有し、正圧側リリーフ弁は、正圧側リリーフ孔を開閉する正圧側リリーフ弁体と、この正圧側リリーフ弁体を正圧側リリーフ孔閉方向に付勢する正圧側リリーフバネとを有している。
【0018】
本開示の第3では、負圧側リリーフ弁体と負圧側リリーフバネとをタンク側ハウジングに配置し、正圧側リリーフ弁体と正圧側リリーフバネとをキャニスタ側ハウジングに配置することリリーフ弁が収納でき、コンパクトな密閉弁とすることができる。
【0019】
本開示の第4では、負圧側リリーフ弁と正圧側リリーフ弁とを、仕切ハウジングを介して対向配置している。この対向配置により、一層の小型化が図れる。
【0020】
本開示の第5は、第1電磁弁と第2電磁弁とを、タンク側ハウジング内で、第1ムービングコアの吸引方向と第2ムービングコアの吸引方向とが並行となるように配置している。タンク側ハウジング内での第1電磁弁と第2電磁弁との配置がコンパクトとなる。
【0021】
本開示の第6は、第1電磁弁弁座の開口面積を、第2電磁弁弁座の開口面積より小さくしている。第1電磁弁と第2電磁弁とで制御する流量を異ならすことができる。
【0022】
本開示の第7では、第1電磁弁弁座を第1電磁弁が開いた後に、第2電磁弁弁座を第2電磁弁が開くようにしている。まず、第1電磁弁で小流量の空気を流して燃料タンク内の圧力を下げると共に、キャニスタ側にキャニスタの処理能力を超えた蒸発燃料が流入するのを防止できる。次いで、第2電磁弁で大流量の空気を流して、燃料タンク内の空気を早期に排出することができる。
【0023】
本開示の第8は、仕切ハウジングを、タンク側ハウジングとキャニスタ側ハウジングとで挟持している。タンク側ハウジング、キャニスタ側ハウジング、及び仕切ハウジングの組付けが簡潔となる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本開示の密閉弁が用いられるシステムを示す構成図である。
【
図3】
図2のIII-III線に沿う断面図である。
【
図7】
図6のVII-VII線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1は、本開示の密閉弁100が用いられるシステムを示している。密閉弁100は、ガソリンを貯蔵する燃料タンク10の上面の気相空間とキャニスタ20とを連通するパージ通路30に配置される。キャニスタ20は、活性炭により燃料タンク10から流入した空気(パージ空気)に含まれる蒸発燃料を吸着する。キャニスタ20には大気導入口21が開口しており、内部は大気圧である。なお、図示していないが、大気導入口21には大気導入口21を閉じる大気導入弁が配置されている。
【0026】
密閉弁100には正圧側リリーフ孔135及び負圧側リリーフ孔136が形成されている。正圧側リリーフ孔135には燃料タンク10内の圧力が大気圧より所定圧、例えば15キロパスカル程度高くなったときに正圧側リリーフ孔135を開いて、蒸発燃料と空気をキャニスタ20側に流す正圧側リリーフ弁300が配置されている。また、負圧側リリーフ孔136には燃料タンク10内の圧力が大気圧より所定圧、例えば8キロパスカル程度低くなったときに負圧側リリーフ孔136を開いて、空気をキャニスタ20から燃料タンク10側に流して、燃料タンク10内を大気圧とする負圧側リリーフ弁350が配置されている。
【0027】
密閉弁100を通過したパージ空気はパージ通路30よりキャニスタ20に流入する。キャニスタ20に吸着された燃料は、出口側パージ通路40を介して、エンジン50のスロットルバルブ51下流の吸気通路52に供給される。出口側パージ通路40にはパージバルブ41が配置され、パージバルブ41により出口側パージ通路40の開閉、及び出口側パージ通路40を流れる蒸発燃料の量が制御される。
【0028】
60はエンジン50を制御するコントローラで、スロットルバルブ51の開度やエンジン50に供給する燃料量を制御する。パージバルブ41の流量もこのコントローラ60により制御される。
【0029】
燃料タンク10の上面には圧力センサ11が配置され、燃料タンク10内の蒸発燃料及び空気の圧力を測定している。圧力センサ11の信号もコントローラ60に送信される。コントローラ60は、圧力センサ11からの信号や、パージバルブ41の制御状況等に応じて密閉弁100の開閉を制御する。
【0030】
密閉弁100は、
図2ないし
図7に示すようにナイロン66PA66製のタンク側ハウジング110、キャニスタ側ハウジング120及び仕切ハウジング130を備えている。タンク側ハウジング110には、パージ通路30を介して燃料タンク10と連通するタンク側ポート111、タンク側収容空間112、第1コネクタ113、及び第2コネクタ114が形成されている。
【0031】
キャニスタ側ハウジング120には、パージ通路30を介してキャニスタ20と連通するキャニスタ側ポート121とキャニスタ側収容空間122とが形成されている。仕切ハウジング130には、4ミリメートル程度の径の第1電磁弁通路131の周囲に第1電磁弁弁座132が形成され、15ミリメートル程度の径の第2電磁弁通路133の周囲に第2電磁弁弁座134が形成されている(
図3図示)。また、仕切ハウジング130には、径が1ミリメートル程度の正圧側リリーフ孔135及び負圧側リリーフ孔136が開口している(
図5図示)。
【0032】
これらのタンク側ハウジング110、キャニスタ側ハウジング120、及び仕切ハウジング130は、タンク側ハウジング110とキャニスタ側ハウジング120とで仕切ハウジング130を挟持するように組付け、接合端面で、レーザー溶着される。また、組付けられた状態で、
図2の上下方向の大きさは90ミリメートル程度で、左右方向の大きさは80ミリメートル程度である。また、
図3の上下方向の大きさは70ミリメートル程度となっている。
【0033】
図3に示すように、タンク側ハウジング110内には、第1電磁弁200と第2電磁弁250とが並列に配置されている。第1電磁弁200は、樹脂製の第1ボビン201に多数回巻装された第1コイル202を備えている。第1コネクタ113に配置された端子より駆動電圧を受けて第1コイル202に通電された際には第1コイル202は励磁する。その際の磁気回路を形成するように第1コイル202の周囲には鉄製の第1ステータコア204が配置されている。
【0034】
第1ステータコア204は円筒形状をしており、内部には鉄製でコップ形状をした第1ムービングコア205が移動可能に配置されている。第1ステータコア204には磁気回路を絞る第1絞り部203が形成されているので、第1ステータコア204と第1ムービングコア205との間に第1磁気ギャップ208が形成され、第1コイル202の励磁時にはこの第1磁気ギャップ208を縮めるべく、第1ムービングコア205は図中上方に吸引される。そして、第1バネ206は第1ムービングコア205を吸引方向と反する方向に付勢している。第1バネ206は第1ムービングコア205と第1バネ受け部材207との間に配置される。
【0035】
第1ムービングコア205の底部には、フッ素ゴム製の第1弁体が焼き付け固定されている。従って、第1弁体210は第1ムービングコア205と一体に移動し、第1コイル202が非励磁時には、第1バネ206の付勢力で、第1電磁弁弁座132に着座している。
【0036】
第2電磁弁250は、この第1電磁弁200と凡そ同じ構造となっている。第2ボビン251、第2コイル252、第2ステータコア254、第2ムービングコア255を備えている。
【0037】
第2ステータコア254にも磁気回路を絞る第2絞り部253が形成されており、第2ステータコア254と第2ムービングコア255との間に第2磁気ギャップ258が形成される。そして、第2コイル252には、第2コネクタに配置された端子から通電する。第2コイル252の励磁時にはこの第2磁気ギャップ258を縮めるべく、第2ムービングコア255は
図3で上方に吸引される。第2バネ256は第2ムービングコア255を吸引方向と反する方向に付勢している。そして、第2バネ256は第2ムービングコア255と第2バネ受け部材257との間に配置されている。
【0038】
第2弁体260は、円筒形状をした樹脂製の大バルブ部2601と、第2ムービングコア255の底部に固定されたフッ素ゴム製の小バルブ部2602とで構成されている。第2弁体260の大バルブ部2601の外周にはダイヤフラム2603が配置され、大バルブ部2601の中心部にはバルブ孔2604が開口している。第2弁体260の大バルブ部2601はバルブバネ2605により小バルブ部2602に押圧されている。第2弁体260の小バルブ部2602も第2ムービングコア255と一体に移動し、第2コイル252が励磁していない状態では、第2バネ256により、第2電磁弁弁座134側に付勢されている。より具体的には、第2バネ256の押圧力からバルブバネ2605の付勢力を差し引いた力で第2電磁弁弁座134側に付勢されている。
【0039】
図2、
図4、及び
図5において、第2電磁弁250下方の空間には、正圧側リリーフ弁300及び負圧側リリーフ弁350が配置されている。仕切ハウジング130に形成された正圧側リリーフ孔135を覆うようにリング状に正圧側リリーフ弁座137が突出形成されており、正圧側リリーフ弁300の正圧側リリーフ弁体301は、この正圧側リリーフ弁座137に着座可能に、キャニスタ側ハウジング120のキャニスタ側収容空間122に配置される。より具体的には、キャニスタ側ハウジング120に円筒状に形成された正圧リリーフガイド125の外周に支持されて、キャニスタ側収容空間122に配置される。そして、正圧側リリーフ弁体301は、正圧側リリーフバネ302により正圧側リリーフ弁座137側に付勢されている。正圧側リリーフバネ302は、正圧リリーフガイド125の内周により保持されている。なお、正圧側リリーフ孔135の開口面積に比して正圧側リリーフ弁体301は大きな径としてあり、充分な受圧面積が確保できている。
【0040】
仕切ハウジング130には、負圧側リリーフ孔136の周囲にも負圧側リリーフ弁座138がリング状に突出形成されている。負圧側リリーフ弁350の負圧側リリーフ弁体351は、この負圧側リリーフ弁座138に着座可能に、タンク側ハウジング110のタンク側収容空間112に配置される。タンク側収容空間112にも、負圧側リリーフガイド115が円筒形状に形成されており、負圧側リリーフ弁体351はこの負圧側リリーフガイド115に摺動自在に支持されている。また、負圧側リリーフ弁体351を閉方向に付勢する負圧側リリーフバネ352も、負圧側リリーフガイド115の内周に保持されている。負圧側リリーフ弁体351の受圧面積が負圧側リリーフ孔136に比して大きいのも正圧側リリーフ弁体301と同様である。
【0041】
次に、上記構成よりなる密閉弁100の作動を説明する。密閉弁100には、燃料タンク10内の空気や蒸発燃料がキャニスタ20に漏出しないよう燃料タンク10内に閉じ込めておく機能が求められる。このシール機能はエンジン50が運転していない駐車時にも求められる。この密閉時には、第1コイル202及び第2コイル252には通電されていなく、第1ムービングコア205及び第2ムービングコア255はそれぞれ第1バネ206及び第2バネ256の付勢力を受けて、
図3の下方に押圧される。
【0042】
その結果、第1ムービングコア205と共に第1弁体210が移動し、第1弁体210は第1バネ206の付勢力を受けて第1電磁弁弁座132側に着座する。第2弁体260も第2ムービングコア255と共に移動し、第2弁体260は第2バネ256の付勢力を受けて第2電磁弁弁座134側に着座する。
図3は、第1電磁弁200及び第2電磁弁250の閉弁状態を示す。
【0043】
燃料タンク10は密閉されているので、燃料タンク10内の圧力は外部環境の温度変化を受けて変動する。外部温度が高くなったり、振動を受けたりして、燃料タンク10内の圧力が大気圧以上に上昇すると、タンク側ポート111からタンク側ハウジング110に伝達され、タンク側収容空間112の圧力も大気圧以上となる。一方、キャニスタ20は大気圧の状態であるので、キャニスタ側収容空間122の圧力は大気圧である。そのため、タンク側収容空間112内の圧力は第1弁体210及び第2弁体260をそれぞれ第1電磁弁弁座132と第2電磁弁弁座134側に押圧する方向に作用する。
【0044】
一方、外部温度が低くなったりして、燃料タンク10内の圧力が負圧となると、タンク側収容空間112内の圧力も大気圧以下に低下する。この場合には、第1弁体210及び第2弁体260を第1電磁弁弁座132及び第2電磁弁弁座134から離脱させる方向に作用する。従って、第1バネ206及び第2バネ256の付勢力はこの際のタンク側収容空間112の負圧に打ち勝つ大きさに設定されている。
【0045】
駐車時のように、圧力センサ11やコントローラ60が作動していなく、密閉弁100も作動しない状態で、燃料タンク10内の圧力が所定値以上高くなったり、低くなったりした場合には、正圧側リリーフ弁300や負圧側リリーフ弁350が開いて、燃料タンク10内の圧力が異常に変動するのを抑えている。
【0046】
上述のように、タンク側収容空間112は燃料タンク内の圧力と同じであり、キャニスタ側収容空間122はキャニスタ20と同じく略大気圧である。燃料タンク10内の圧力が高くなると大気圧との差圧が正圧側リリーフ弁体301に加わり、差圧が正圧側リリーフバネ302の設定圧以上となると、正圧側リリーフ弁体301が正圧側リリーフ弁座137から離脱する。その結果、正圧側リリーフ孔135を介してタンク側収容空間112とキャニスタ側収容空間122とが連通し、燃料タンク10内の圧力は大気圧に開放されて、大気圧まで低下する。
図5は正圧側リリーフ弁体301が正圧側リリーフ孔135を開いた状態を示している。
【0047】
逆に、燃料タンク10内の圧力が大気圧以下まで下がると、大気圧との差圧が負圧側リリーフ弁体351に加わる。そして、差圧が負圧側リリーフバネ352の設定圧以上となると、負圧側リリーフ弁体351が負圧側リリーフ弁座138から離脱し、正圧側リリーフ孔135を介してタンク側収容空間112とキャニスタ側収容空間122とが連通する。これにより、燃料タンク10内の圧力は大気圧に復帰する。
図5では、負圧側リリーフ弁体351も負圧側リリーフ孔136を開いている。ただ、実際の運転時に正圧側リリーフ孔135と負圧側リリーフ孔136との双方が開くことは無い。
【0048】
燃料タンク10に給油する際には、燃料タンク10上方部に存在する蒸発燃料を急速にキャニスタ20側に逃がす必要がある。ただ、燃料タンク10内の圧力が高い状態で大量の蒸発燃料がキャニスタ20側に流れたのでは、キャニスタ20の蒸着能力を上回る恐れがある。そこで、本開示では、密閉弁100に第1電磁弁200と第2電磁弁250の二つの電磁弁を用い、まず、第1電磁弁200の第1コイル202のみに通電している。
【0049】
すると、第1コイル202が励磁して、第1ステータコア204と第1ムービングコア205との第1磁気ギャップ208が狭くなるよう磁気力が発生する。この力が第1バネ206の付勢力に打ち勝って、第1ムービングコア205が第1ステータコア204側に移動する。この移動に伴い、第1弁体210が第1電磁弁弁座132から離脱し、第1電磁弁通路131を開く。
図6はこの第1弁体210の開弁状態を示している。
【0050】
ここで、第1電磁弁通路131は径が4ミリメートル程度と小さくなっているので、タンク側収容空間112からキャニスタ側収容空間122に流れる空気及び蒸発燃料の流れは、この第1電磁弁通路131を流れる際に流通抵抗を受ける。そのため、毎分170リットルを超える多量の蒸発燃料が短時間にキャニスタ20に流入することは無い。
【0051】
燃料タンク10内の蒸発燃料が第1電磁弁通路131を介してキャニスタ20側に流れると、燃料タンク内の圧力は低下する。そこで、圧力センサ11で検出した燃料タンク10内の圧力が所定値例えば4キロパスカル程度以下に下がると、第1電磁弁200に加えて第2電磁弁250にも通電する。通電により第2コイル252が励磁し、第2ムービングコア255は第2バネ256の付勢力に打ち勝って第2ステータコア254側に吸引される。
【0052】
それに伴い、第2弁体260の小バルブ部2602が
図3の上方に引き上げられ、大バルブ部2601のバルブ孔2604を開く。ただ、バルブ孔2604が開かれても大バルブ部2601はバルブバネ2605の付勢力により小バルブ部2602側に押圧される。従って、小バルブ部2602と大バルブ部2601とが略一体となって移動する。その結果、第2弁体260の大バルブ部2601が第2電磁弁弁座134から離脱し、第2電磁弁通路133が開かれる。第2電磁弁通路133は15ミリメートル程度と大きな径となっており、第2弁体260の外周を回り込んだ空気及び蒸発燃料は、キャニスタ側収容空間122よりキャニスタ20に流入する。この状態では、燃料タンク10内の圧力も低下しているので、第2弁体260が第2電磁弁通路133を大きく開いても流量は毎分80リットル程度以下であり、キャニスタ20に処理能力を超える蒸発燃料が流入することは無い。
【0053】
特に、本例では第2コイル252の励磁力で直接駆動されるのは第2弁体260の小バルブ部2602のみであるので、第2弁体260を駆動するのに必要な磁力を低減することが可能である。また、本例ではダイヤフラム2603とバルブ孔2604により、バルブ孔2604が開かれた状態で圧力キャンセルがなされる。そのため、バルブバネ2605の付勢力によって、大バルブ部2601の移動を小バルブ部2602の移動に応じた移動とすることができる。
【0054】
このように、本開示では、給油の開始前にまず第1電磁弁弁座132を開いて燃料タンク10内の圧力を下げ、圧力が下がってから第2電磁弁弁座134開く。そのため、キャニスタ20にその処理能力を上回らない量の蒸発燃料を早期に送ることができる。
【0055】
給油中は、第1電磁弁200と第2電磁弁250の双方に通電する。そのため、第1電磁弁弁座132と第2電磁弁弁座134とは共に開き、燃料タンク10内の空気及び蒸発燃料は第1電磁弁通路131と第2電磁弁通路133との双方を流れる。これにより、密閉弁100を流れる空気流れに大きな圧力損失が生じることもなく、給油はスムーズに行われる。
【0056】
キャニスタ20に吸着された蒸発燃料は、エンジン50の運転中に、スロットルバルブ51下流の吸気通路52に、吸気負圧を利用して戻される。出口側パージ通路40を流れる蒸発燃料の量はパージバルブ41により制御される。その際に、燃料タンク10上方部の蒸発燃料をキャニスタ20側に流すべく、密閉弁100も所定タイミングで開閉する。パージバルブ41の流量制御や密閉弁100の開閉制御は、コントローラ60によりなされる。
【0057】
この状態では、パージバルブ41より吸気通路52に流れる流量に応じて、第1電磁弁200か第2電磁弁250のいずれかに通電する。
【0058】
なお、上述したのは、本開示の望ましい例であるが、本開示は種々に変更可能である。上述した材料や大きさは一例であり、求められる性能等に応じて適宜設計すればよい。
【0059】
また、上述の開示では、第1電磁弁200と第2電磁弁250に加え、正圧側リリーフ弁300と負圧側リリーフ弁350も密閉弁100内に組み込んでいる。それにより、正圧側リリーフ弁300と負圧側リリーフ弁350との接続配管が不要となり、装置全体としての小型化が達成できている。ただ、必要に応じて正圧側リリーフ弁300と負圧側リリーフ弁350を密閉弁100の外部に設置することも可能である。
【0060】
また、上述の開示では、第1電磁弁200と第2電磁弁250とを同じ大きさとしている。これにより、電磁弁の共通化ができ、タンク側ハウジング110への組付けも容易となっている。ただ、小流量を流す第1電磁弁200を、大流量を流す第2電磁弁250より小型化することも可能である。
【0061】
また、上述の開示では、第1電磁弁通路131を小径とし、第2電磁弁通路133を大径としていた。まず、第1弁体210が第1電磁弁通路131を開いて大きな流通抵抗でパージ空気を流し、次いで、第2弁体260が第2電磁弁弁座134を開いて小さな流通抵抗でパージ空気を流すことができ、望ましい。ただ、第1電磁弁通路131と第2電磁弁通路133とを同じにすることも可能である。第1弁体210と第2弁体260を開くことで、流量を2倍にすることができる。加えて、同一体格の電磁弁を第1電磁弁200と第2電磁弁250とに用いることもできる。同一径の第1電磁弁通路131と第2電磁弁通路133とした場合には、先に第2電磁弁250に通電して、第2電磁弁弁座134を開いて圧力を下げるようにしても良い。圧力が下がってから、第2電磁弁250と第1電磁弁200の双方に通電するよう制御することも可能である。
【0062】
また、上述の開示では、第2弁体260を大バルブ部2601と小バルブ部2602とで構成していた。小バルブ部2602のみを第2電磁弁250が駆動して省電力化を図ることができ、大バルブ部2601で大きな第2電磁弁通路133を開閉することができている。ただ、第2弁体260を一体化した弁体とすることは可能である。
【0063】
また、上述の開示では、正圧側リリーフ弁300と負圧側リリーフ弁350とを、仕切ハウジング130を挟んで対向配置としていた。配置スペースを最小とする上で望ましい配置である。ただ、他の部品との干渉があるような場合には、正圧側リリーフ弁300と負圧側リリーフ弁350とをずらして配置することも可能である。
【0064】
また、上述の開示では、第1電磁弁200と第2電磁弁250とを並列に配置していた。これも、配置スペースをコンパクトとする上で望ましい。ただ、他の部品との干渉等の制限があれば、必ずしも並列配置としなければならないものではない。
【0065】
また、上述の開示では、仕切ハウジング130をタンク側ハウジング110とキャニスタ側ハウジング120とで挟持して、溶着していたが、他の方法で固定しても良い。
【符号の説明】
【0066】
100 密閉弁
110 タンク側ハウジング
112 タンク側収容空間
120 キャニスタ側ハウジング
122 キャニスタ側収容空間
130 仕切ハウジング
200 第1電磁弁
250 第2電磁弁
300 正圧側リリーフ弁
350 負圧側リリーフ弁