(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022151301
(43)【公開日】2022-10-07
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 15/16 20060101AFI20220929BHJP
G03G 15/00 20060101ALI20220929BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20220929BHJP
【FI】
G03G15/16 103
G03G15/00 303
G03G21/00 312
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021054298
(22)【出願日】2021-03-26
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】濱谷 政士
(72)【発明者】
【氏名】浅岡 亮太
【テーマコード(参考)】
2H134
2H200
2H270
【Fターム(参考)】
2H134GA01
2H134GB02
2H134GB05
2H134HA03
2H134HA11
2H134HA13
2H134KA29
2H134KA33
2H134KH01
2H134KH04
2H200FA02
2H200FA18
2H200HA02
2H200HB12
2H200HB22
2H200HB46
2H200JA02
2H200JA28
2H200JA29
2H200JA30
2H200NA02
2H200NA08
2H200NA15
2H200NA16
2H200PA02
2H200PA03
2H200PA04
2H200PA10
2H200PA18
2H200PA22
2H200PB05
2H200PB07
2H200PB29
2H200PB35
2H270KA28
2H270LA07
2H270LA26
2H270LA28
2H270LD05
2H270MA24
2H270MB27
2H270MB43
2H270MB55
2H270MH05
2H270MH07
2H270ZC03
2H270ZC04
(57)【要約】
【課題】従来よりもFPOTを短くした画像形成装置を提供する。
【解決手段】制御部は、帯電器を制御して感光ドラムの表面を所定の極性に帯電させる帯電処理(S2)と、逆バイアス印加部を制御して、メモリから取得した逆バイアスに関する設定値に応じた逆バイアスを転写ローラに印加する逆バイアス印加処理(S4)と、逆バイアス印加処理を実行している状態で順バイアス印加部を制御して順バイアスを転写ローラに印加する順バイアス印加処理(S5)と、を実行する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光ドラムと、
前記感光ドラムの表面を所定の極性に帯電させる帯電器と、
前記感光ドラムの表面にトナーを供給してトナー像を形成する現像ローラと、
前記トナー像をシートに転写する転写ローラと、
前記帯電器により帯電した前記感光ドラムの表面の極性と逆極性のバイアスである順バイアスを前記転写ローラに印加する順バイアス印加部と、前記帯電器により帯電した前記感光ドラムの表面の極性と同極性のバイアスである逆バイアスを前記転写ローラに印加する逆バイアス印加部と、を有し、前記転写ローラに転写バイアスを印加する転写バイアス印加部と、
前記感光ドラムから前記転写ローラを介して前記転写バイアス印加部へ流入する電流の大きさを検出する電流検出部と、
前記逆バイアスに関する設定値を含む情報を記録したメモリと、
制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記帯電器を制御して前記感光ドラムの表面を所定の極性に帯電させる帯電処理と、
前記逆バイアス印加部を制御して、前記メモリから取得した前記逆バイアスに関する設定値に応じた前記逆バイアスを前記転写ローラに印加する逆バイアス印加処理と、前記逆バイアス印加処理を実行している状態で前記順バイアス印加部を制御して順バイアスを前記転写ローラに印加する順バイアス印加処理と、を含むバイアス印加処理と、
を実行することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御部は、
印刷ジョブを受信したことを契機に、前記バイアス印加処理を開始し、
前記逆バイアス印加部及び前記順バイアス印加部を制御して、前記転写ローラに前記逆バイアス及び前記順バイアスの両方を印加した状態で前記感光ドラムからシートにトナー像を転写する画像形成処理と、
前記画像形成処理が終了したことを契機に、前記順バイアス印加部を制御して前記順バイアスの印加を停止する順バイアス印加停止処理と、
前記順バイアス印加停止処理の後に、前記逆バイアス印加部を制御して前記転写ローラに前記逆バイアスだけを印加した状態で、前記電流検出部が検出する前記電流が所定値未満となる逆バイアス設定値を算出する逆バイアス設定値算出処理と、
前記逆バイアス設定値算出処理にて算出した逆バイアス設定値を前記メモリに記録する更新処理と、
を更に実行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
筐体と、
前記筐体内の温度を検出する温度センサと、
を備え、
前記メモリは、前記温度センサにより検出された温度の測定値を含む情報を更に記録しており、
前記制御部は、
前記温度センサにより検出される温度の測定値と、前記メモリに記録されている温度の測定値との差が第1の閾値以上である場合に前記更新処理を実行し、
前記温度センサにより検出される温度の測定値と、前記メモリに記録されている温度の測定値との差が第1の閾値未満である場合に前記更新処理を実行しないことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
筐体と、
前記筐体内の湿度を検出する湿度センサと、
を備え、
前記メモリは、前記湿度センサにより検出された湿度の測定値を含む情報を更に記録しており、
前記制御部は、
前記湿度センサにより検出される湿度の測定値と、前記メモリに記録されている湿度の測定値との差が第2の閾値以上である場合に前記更新処理を実行し、
前記湿度センサにより検出される湿度の測定値と、前記メモリに記録されている湿度の測定値との差が第2の閾値未満である場合に前記更新処理を実行しないことを特徴とする請求項2または3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前回印刷した時から今回印刷した時までの経過時間の長さが第3の閾値以上である場合に前記更新処理を実行し、
前回印刷した時から今回印刷した時までの経過時間の長さが第3の閾値未満である場合に前記更新処理を実行しないことを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記転写ローラとグランドとの間には、前記順バイアス印加部のトランスの出力側巻線と、前記逆バイアス印加部のトランスの出力側巻線とが直列に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
クリーニング部材と、
前記クリーニング部材にクリーニングバイアスを印加するクリーニングバイアス印加部と、を更に備え、
前記制御部は、
前記クリーニングバイアス印加部を制御して前記クリーニング部材に前記クリーニングバイアスを印加することにより、前記感光ドラムの表面から異物を回収するクリーニング処理を実行し、
前記クリーニング処理が終了したことを契機に、前記順バイアス印加部を制御して前記順バイアスの印加を停止する順バイアス印加部停止処理を実行し、
前記順バイアス印加部停止処理を実行した後に、前記逆バイアス印加部を制御して前記転写ローラに前記逆バイアスだけを印加した状態で、前記電流検出部が検出する前記電流が所定値未満となる逆バイアス設定値を算出する逆バイアス設定値算出処理を実行し、
前記逆バイアス設定値算出処理にて算出した逆バイアス設定値を前記メモリに記録する更新処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項8】
筐体と、
前記筐体内の温度を検出する温度センサと、
を備え、
前記メモリは、前記温度センサにより検出された温度の測定値を含む情報を更に記録しており、
前記制御部は、
前記温度センサにより検出される温度の測定値と、前記メモリに記録されている温度の測定値との差が第1の閾値以上である場合に前記更新処理を実行し、
前記温度センサにより検出される温度の測定値と、前記メモリに記録されている温度の測定値との差が第1の閾値未満である場合に前記更新処理を実行しないことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
筐体と、
前記筐体内の湿度を検出する湿度センサと、
を備え、
前記メモリは、前記湿度センサにより検出された湿度の測定値を含む情報を更に記録しており、
前記制御部は、
前記湿度センサにより検出される湿度の測定値と、前記メモリに記録されている湿度の測定値との差が第2の閾値以上である場合に前記更新処理を実行し、
前記湿度センサにより検出される湿度の測定値と、前記メモリに記録されている湿度の測定値との差が第2の閾値未満である場合に前記更新処理を実行しないことを特徴とする請求項7または8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記制御部は、
前回印刷した時から今回印刷した時までの経過時間の長さが第3の閾値以上である場合に前記更新処理を実行し、
前回印刷した時から今回印刷した時までの経過時間の長さが第3の閾値未満である場合に前記更新処理を実行しないことを特徴とする請求項7から9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、レーザプリンタ等の画像形成装置では、トナー像が表面に形成された感光体ドラムと、転写電圧が印加された転写ローラとの間で、シートを挟持しながら搬送することで、感光ドラムの表面からシートにトナー像を転写している。
【0003】
特許文献1には、プリント指示が送信される前のプレスタート時に、準備動作として、画像形成時の転写電圧を決定するためのATVC制御(Active Transfer Voltage Control)を行う画像形成装置について記載されている。このATVC制御は、転写ローラに流れる電流値が目標の電流値に近付くように、転写電圧の調整を行う制御である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の画像形成装置では、前回の画像形成以降に大きな環境変動があった場合には、今回の画像形成を開始する前にATVC制御を実行することから、FPOT(First Print Out Time)が長くなるという課題がある。
【0006】
本発明は、上記した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、従来よりもFPOTを短くした画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る画像形成装置は、感光ドラムと、前記感光ドラムの表面を所定の極性に帯電させる帯電器と、前記感光ドラムの表面にトナーを供給してトナー像を形成する現像ローラと、前記トナー像をシートに転写する転写ローラと、前記帯電器により帯電した前記感光ドラムの表面の極性と逆極性のバイアスである順バイアスを前記転写ローラに印加する順バイアス印加部と、前記帯電器により帯電した前記感光ドラムの表面の極性と同極性のバイアスである逆バイアスを前記転写ローラに印加する逆バイアス印加部と、を有し、前記転写ローラに転写バイアスを印加する転写バイアス印加部と、前記感光ドラムから前記転写ローラを介して前記転写バイアス印加部へ流入する電流の大きさを検出する電流検出部と、前記逆バイアスに関する設定値を含む情報を記録したメモリと、制御部と、を備えている。
【0008】
そして、前記制御部は、前記帯電器を制御して前記感光ドラムの表面を所定の極性に帯電させる帯電処理と、前記逆バイアス印加部を制御して、前記メモリから取得した前記逆バイアスに関する設定値に応じた前記逆バイアスを前記転写ローラに印加する逆バイアス印加処理と、前記逆バイアス印加処理を実行している状態で前記順バイアス印加部を制御して順バイアスを前記転写ローラに印加する順バイアス印加処理と、を含むバイアス印加処理と、を実行する。
【0009】
上記した構成の画像形成装置によれば、制御部は、メモリから逆バイアスに関する設定値を取得し、取得した逆バイアスの設定値に応じた逆バイアスを転写ローラに印加する逆バイアス印加処理を実行し、逆バイアス印加処理を実行している状態で順バイアス印加部を制御して順バイアスを転写ローラに印加する順バイアス印加処理を実行する。これにより、従来技術のように、画像形成処理を行う前に、逆バイアスの設定を行わないため、FPOTを短縮することができる。
【0010】
また、本発明の一態様に係る画像形成装置では、前記制御部は、印刷ジョブを受信したことを契機に、前記バイアス印加処理を開始し、前記逆バイアス印加部及び前記順バイアス印加部を制御して、前記転写ローラに前記逆バイアス及び前記順バイアスの両方を印加した状態で前記感光ドラムからシートにトナー像を転写する画像形成処理と、前記画像形成処理が終了したことを契機に、前記順バイアス印加部を制御して前記順バイアスの印加を停止する順バイアス印加停止処理と、前記順バイアス印加停止処理の後に、前記逆バイアス印加部を制御して前記転写ローラに前記逆バイアスだけを印加した状態で、前記電流検出部が検出する前記電流が所定値未満となる逆バイアス設定値を算出する逆バイアス設定値算出処理と、前記逆バイアス設定値算出処理にて算出した逆バイアス設定値を前記メモリに記録する更新処理と、を更に実行する。
【0011】
上記した構成の画像形成装置によれば、制御部は、画像形成処理が終了した後に、逆バイアス設定値算出処理を実行し、逆バイアス設定値算出処理にて算出した逆バイアス設定値をメモリに記録する更新処理を実行する。これにより、画像形成処理を行う前に、逆バイアスの設定を行わないようにでき、FPOTを短縮できる。
【0012】
また、本発明の一態様に係る画像形成装置は、筐体と、前記筐体内の温度を検出する温度センサと、を備えている。前記メモリは、前記温度センサにより検出された温度の測定値を含む情報を更に記録している。前記制御部は、前記温度センサにより検出される温度の測定値と、前記メモリに記録されている温度の測定値との差が第1の閾値以上である場合に前記更新処理を実行し、前記温度センサにより検出される温度の測定値と、前記メモリに記録されている温度の測定値との差が第1の閾値未満である場合に前記更新処理を実行しない。
【0013】
上記した構成の画像形成装置によれば、温度センサによる検出温度とメモリに記録されている温度との差が第1の閾値以上である場合に、逆バイアスの設定値を温度変化に適応するように更新できる。
【0014】
また、本発明の一態様に係る画像形成装置は、筐体と、前記筐体内の湿度を検出する湿度センサと、を備えている。前記メモリは、前記湿度センサにより検出された湿度の測定値を含む情報を更に記録している。前記制御部は、前記湿度センサにより検出される湿度の測定値と、前記メモリに記録されている湿度の測定値との差が第2の閾値以上である場合に前記更新処理を実行し、前記湿度センサにより検出される湿度の測定値と、前記メモリに記録されている湿度の測定値との差が第2の閾値未満である場合に前記更新処理を実行しない。
【0015】
上記した構成の画像形成装置によれば、湿度センサによる検出湿度とメモリに記録されている湿度との差が第2の閾値以上である場合に、逆バイアスの設定値を湿度変化に適応するように更新できる。
【0016】
また、本発明の一態様に係る画像形成装置では、前記制御部は、前回印刷した時から今回印刷した時までの経過時間の長さが第3の閾値以上である場合に前記更新処理を実行し、前回印刷した時から今回印刷した時までの経過時間の長さが第3の閾値未満である場合に前記更新処理を実行しない。
【0017】
上記した構成の画像形成装置によれば、前回印刷した時から今回印刷した時までの経過時間の長さが第3の閾値以上である場合に、逆バイアスの設定値を経時劣化に適応するように更新できる。
【0018】
また、本発明の一態様に係る画像形成装置では、前記転写ローラとグランドとの間には、前記順バイアス印加部のトランスの出力側巻線と、前記逆バイアス印加部のトランスの出力側巻線とが直列に接続されている。
【0019】
上記した構成の画像形成装置によれば、簡易な回路構成により、転写ローラに対して必要な転写バイアスを印加できる。
【0020】
本発明の一態様に係る画像形成装置は、クリーニング部材と、前記クリーニング部材にクリーニングバイアスを印加するクリーニングバイアス印加部と、を更に備えている。前記制御部は、前記クリーニングバイアス印加部を制御して前記クリーニング部材に前記クリーニングバイアスを印加することにより、前記感光ドラムの表面から異物を回収するクリーニング処理を実行し、前記クリーニング処理が終了したことを契機に、前記順バイアス印加部を制御して前記順バイアスの印加を停止する順バイアス印加部停止処理を実行し、前記順バイアス印加部停止処理を実行した後に、前記逆バイアス印加部を制御して前記転写ローラに前記逆バイアスだけを印加した状態で、前記電流検出部が検出する前記電流が所定値未満となる逆バイアス設定値を算出する逆バイアス設定値算出処理を実行し、前記逆バイアス設定値算出処理にて算出した逆バイアス設定値を前記メモリに記録する更新処理を実行する。
【0021】
上記した構成の画像形成装置によれば、制御部は、クリーニング処理が終了したことを契機に、順バイアス印加部停止処理を実行し、順バイアス印加部停止処理を実行した後に、逆バイアス設定値を算出する逆バイアス設定値算出処理を実行する。そして、逆バイアス設定値算出処理にて算出した逆バイアス設定値を、メモリに記録する更新処理を実行する。これにより、従来技術のように、クリーニング処理を実行する前に、逆バイアスの設定を行う必要がないので、クリーニング動作に要する時間を短縮できる。
【0022】
また、本発明の一態様に係る画像形成装置では、筐体と、前記筐体内の温度を検出する温度センサと、を備えている。前記メモリは、前記温度センサにより検出された温度の測定値を含む情報を更に記録している。前記制御部は、前記温度センサにより検出される温度の測定値と、前記メモリに記録されている温度の測定値との差が第1の閾値以上である場合に前記更新処理を実行し、前記温度センサにより検出される温度の測定値と、前記メモリに記録されている温度の測定値との差が第1の閾値未満である場合に前記更新処理を実行しない。
【0023】
上記した構成の画像形成装置によれば、温度センサによる検出温度とメモリに記録されている温度との差が第1の閾値以上である場合に、逆バイアスの設定値を温度変化に適応するように更新できる。
【0024】
また、本発明の一態様に係る画像形成装置では、筐体と、前記筐体内の湿度を検出する湿度センサと、を備えている。前記メモリは、前記湿度センサにより検出された湿度の測定値を含む情報を更に記録している。前記制御部は、前記湿度センサにより検出される湿度の測定値と、前記メモリに記録されている湿度の測定値との差が第2の閾値以上である場合に前記更新処理を実行し、前記湿度センサにより検出される湿度の測定値と、前記メモリに記録されている湿度の測定値との差が第2の閾値未満である場合に前記更新処理を実行しない。
【0025】
上記した構成の画像形成装置によれば、湿度センサによる検出湿度と、メモリに記録されている湿度との差が第2の閾値以上である場合に、逆バイアスの設定値を湿度変化に適応するように更新できる。
【0026】
また、本発明の一態様に係る画像形成装置は、前記制御部は、前回印刷した時から今回印刷した時までの経過時間の長さが第3の閾値以上である場合に前記更新処理を実行し、前回印刷した時から今回印刷した時までの経過時間の長さが第3の閾値未満である場合に前記更新処理を実行しない。
【0027】
上記した構成の画像形成装置によれば、前回印刷した時から今回印刷した時までの経過時間の長さが第3の閾値以上である場合に、逆バイアスの設定値を経時劣化に適応するように更新できる。
【発明の効果】
【0028】
本発明の一態様によれば、従来よりもFPOTを短くした画像形成装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明の実施形態1に係る画像形成装置の内部構成の一例を示す概略図である。
【
図2】実施形態1に係る画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。
【
図3】実施形態1に係る画像形成装置の印刷時の制御の流れを示すフローチャートである。
【
図4】
図3の逆バイアス設定値算出処理を示すフローチャートである。
【
図5】本発明の実施形態2に係る画像形成装置のクリーニングローラ周辺の構成を示す概略図である。
【
図6】実施形態2に係る画像形成装置の印刷処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施形態1の画像形成装置1について、
図1~
図5を参照して説明する。
図1は、実施形態1に係る画像形成装置1の内部構成の一例を示す概略図である。
図1に示すように、画像形成装置1は、例えばモノクロレーザプリンタであり、筐体2内に、フィーダ部4と、画像形成部5とを備えている。筐体2の前面には、開閉可能なカバー3が設けられている。
【0031】
フィーダ部4は、給紙トレイ6、用紙押圧板7、給紙ローラ8、給紙パッド9、ピンチローラ10、紙粉取りローラ50と、及びレジストローラ12等を有し、シートPを画像形成部5へ給送する。
【0032】
給紙トレイ6は、筐体2内の底部に着脱可能に装着され、シートPを収容する。用紙押圧板7は、図示しないバネにより給紙ローラ8側へ押圧されている。これにより、用紙押圧板7は、最上位にあるシートPを給紙ローラ8へ押圧する。
【0033】
給紙ローラ8は、給紙トレイ6の前側の端部の上方に配置されている。給紙ローラ8は、給紙パッド9との間でシートPを挟んで、シートPの給送を行う。給送されたシートPは、紙粉取りローラ50によって、紙粉が取り除かれた後、レジストローラ12に送られる。レジストローラ12は、シートPの先端の方向を揃えた後、シートPを画像形成部5へ搬送する。
【0034】
図1に示すように、画像形成部5は、露光装置16、プロセスカートリッジ17、及び、定着部18を有し、シートPに画像を形成する。露光装置16は、筐体2内の上部に設けられ、図示しないレーザ発光部、回転駆動されるポリゴンミラー19、レンズ20,21、及び反射鏡22,23等を有している。
【0035】
レーザ発光部からの発光される画像データに基づくレーザビームは、
図1の鎖線で示すように、ポリゴンミラー19、レンズ20、反射鏡22、レンズ21、及び反射鏡23の順に、通過又は反射して、プロセスカートリッジ17の感光ドラム27の表面上に高速走査にて照射される。
【0036】
プロセスカートリッジ17は、露光装置16の下方に配置されている。プロセスカートリッジ17は、ドラムユニット51と、現像カートリッジ28とを有している。ドラムユニット51は、筐体2に対して着脱自在に装着され、ドラムユニット51を収容する。現像カートリッジ28は、ドラムユニット51に対して着脱自在に収容されており、例えば、現像ローラ31、層厚規制ブレード32、供給ローラ33、及びトナーホッパ34等を有している。
【0037】
現像ローラ31は、金属製のローラ軸31aに、導電性のゴム材料からなるローラが被覆されている。現像ローラ31には、現像時に所定の現像バイアス電圧が印加される。現像ローラ31の近傍には、層厚規制ブレード32が設けられている。現像ローラ31は、感光ドラム27の表面にトナーを供給してトナー像を形成する。
【0038】
層厚規制ブレード32は、現像ローラ31の付近において、現像カートリッジ28に支持され、ブレード本体の弾性力によって現像ローラ31上に圧接されている。供給ローラ33は、金属製のローラ軸に、導電性の発泡材料からなるローラが被覆されている。供給ローラ33は、現像ローラ31に対向する位置に、回転可能に配置されている。供給ローラ33と現像ローラ31とは、それぞれがある程度圧縮するような状態で互いに当接する。
【0039】
トナーホッパ34内には、正帯電性のトナーが充填されている。トナーホッパ34内のトナーは、トナーホッパ34の中心に設けられたアジテータ34aにより攪拌される。そして、トナーホッパ34から放出されるトナーは、供給ローラ33の回転により、現像ローラ31に供給され、この時、供給ローラ33と現像ローラ31との間で正に摩擦帯電される。そして、現像ローラ31上に供給されたトナーは、現像ローラ31の回転に伴って、層厚規制ブレード32と現像ローラ31との間に進入し、一定厚さの薄層として現像ローラ31上に担持される。
【0040】
ドラムユニット51は、感光ドラム27、スコロトロン型の帯電器29、及び、転写ローラ30等を有している。感光ドラム27は、現像ローラ31と対向する位置に配置され、ドラムユニット51に対して回転可能に支持されている。
【0041】
感光ドラム27は、筒状のドラム本体と、金属製のドラム軸27aとを有している。ドラム軸27aは、ドラム本体の軸心に設けられ、ドラム本体を支持している。ドラム本体の表面には、正帯電性の感光層が形成されている。感光ドラム27の上方には、ドラムユニット51の筐体に孔状に形成された露光窓51aが設けられている。ドラム軸27aは、接地されている。
【0042】
帯電器29は、感光ドラム27の上方に、感光ドラム27に接触しないように所定間隔をあけて配置されている。帯電器29は、帯電ワイヤ29aと、グリッド29bとを有している。帯電器29は、帯電ワイヤ29aからコロナ放電を発生させるスコロトロン型の帯電器である。帯電器29は、感光ドラム27の表面を一様に正極性、例えば、+850〔V〕に帯電させる。帯電ワイヤ29aは、タングステン等からなり、所定の帯電バイアス電圧が印加される。
【0043】
露光装置16は、帯電器29により帯電された感光ドラム27の表面に、レーザビームの高速走査により露光する。これにより、露光装置16は、感光ドラム27の表面に、画像データに基づく静電潜像を形成する。
【0044】
次に、現像ローラ31は、感光ドラム27に対して回転しながら接触することにより、感光ドラム27の表面に形成された静電潜像に、正極性に帯電したトナーを供給する。これにより、感光ドラム27の表面にトナー像が形成される。
【0045】
転写ローラ30は、感光ドラム27の下方に対向するように配置され、感光ドラム27の表面に形成されたトナー像を、シートPに転写する。転写ローラ30は、金属製のローラ軸30aに、例えば導電性のゴム材料からなるローラが被覆され、ドラムユニット51の筐体2に回転可能に支持されている。
【0046】
図2に示すように、転写ローラ30のローラ軸30aには、
図1に示す回路基板52に実装された転写バイアス印加部60が接続されている。そして、現像ローラ31に担持されたトナー像をシートPに転写するための転写動作時には、転写ローラ30のローラ軸30aに、転写バイアス印加部60から、例えば、-0.6~-2.8〔kV〕の順バイアス電圧Va1が印加される。
【0047】
図1に示すように、定着部18は、プロセスカートリッジ17の後方に設けられ、加熱ローラ41と、加熱ローラ41を押圧する加圧ローラ42とを有している。定着部18は、シートP上に転写されたトナーを、シートPが加熱ローラ41と加圧ローラ42との間を通過する間に熱定着する。排紙ローラ45は、排紙トレイ46上にシートPを排出する。
【0048】
[画像形成装置の電気的構成]
図2は、実施形態1に係る画像形成装置1の電気的構成を示すブロック図である。
図2に示すように、制御部100は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、及び、メモリ104等を有し、画像形成装置1の各部に対する全般的な制御を行う。
【0049】
ROM102には、画像形成装置1を制御するための各種制御プログラムや各種設定等が記憶されている。RAM103は、各種制御プログラムが読み出される作業領域、及び画像データを一時的に記憶する記憶領域として利用される。
【0050】
メモリ104には、転写バイアス印加部60を制御するためのプログラム、及び逆バイアスの初期値等が予め記憶されている。また、メモリ104には、逆バイアスの設定値、温度センサ91により検出された温度の測定値、及び、湿度センサ92により検出された湿度の測定値等が記憶される。
【0051】
また、制御部100は、温度センサ91、湿度センサ92、及び通信インターフェース(I/F)93等と電気的に接続されている。通信I/F93は、LAN等のネットワークに接続され、画像形成装置1用のドライバが組み込まれた外部装置との接続を可能にしている。画像形成装置1は、通信I/F93を介して印刷ジョブを受信可能である。
【0052】
温度センサ91は、例えば筐体2内の上部に設けられ、筐体2内の温度を検出するセンサである。温度センサ91は、検出された温度に応じた温度信号を制御部100へ出力する。湿度センサ92は、例えば筐体2内の上部に設けられ、筐体2内の湿度を検出するセンサである。湿度センサ92は、検出された湿度に応じた湿度信号を制御部100へ出力する。制御部100は、ROM102から読み出した制御プログラムや各種センサ91,92等から出力される各信号に基づいて、画像形成装置1の各部を制御する。
【0053】
制御部100は、順バイアス印加部62及び逆バイアス印加部63を有する転写バイアス印加部60に接続されている。順バイアス印加部62は、転写ローラ30に対して、後述する順バイアス印加処理において、順バイアス電圧Va1を印加する。一方、逆バイアス印加部63は、逆バイアス印加処理において、逆バイアス電圧Va2を印加する。
【0054】
なお、順バイアス印加部62及び逆バイアス印加部63は、転写ローラ30のローラ軸30aに接続される接続ライン90に、順バイアス印加部62及び逆バイアス印加部63の順序で直列に接続されている。また、転写バイアス印加部60は、
図1に示す回路基板52上に配置されている。
【0055】
転写バイアス印加部60は、電流検出部84を有している。電流検出部84は、接続ライン90に流れる電流値に応じた検出信号を制御部100へ出力する。制御部100は、順バイアス印加部62を、PWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)制御することで、定電流制御する。また、制御部100は、逆バイアス印加部63をPWM制御することで、定電圧制御する。
【0056】
順バイアス印加部62は、自励発振式の高電圧発生回路であり、順バイアスとして負の電圧を生成する。順バイアス印加部62は、順転写PWM信号平滑回路70、順転写トランスドライブ回路71、順転写昇圧・平滑整流回路72、及び、順転写出力電圧検出回路73を有している。
【0057】
このうち、順転写PWM信号平滑回路70は、制御部100のPWMポート100aからのPWM信号を受けてそれを平滑し、平滑されたPWM信号を順転写トランスドライブ回路71に提供する。順転写トランスドライブ回路71は、平滑されたPWM信号に基づき、順転写昇圧・平滑整流回路72の入力側巻線75bに自励発振電流を流す。
【0058】
転写昇圧・平滑整流回路72は、トランス75、ダイオード76、及び、平滑コンデンサ77等を有している。トランス75は、出力側巻線75a、入力側巻線75b、及び、補助巻線75cを有している。出力側巻線75aの一端は、ダイオード76を介して接続ライン90に接続されている。一方、出力側巻線75aの他端は、逆バイアス印加部63の出力端に接続されている。平滑コンデンサ77及び抵抗78は、それぞれ出力側巻線75aに並列に接続されている。
【0059】
上記構成により、入力側巻線75bの電圧は、順転写昇圧・平滑整流回路72において昇圧及び整流され、転写バイアス印加部60の出力端Aに接続された転写ローラ30のローラ軸30aに、順バイアス電圧Va1として印加される。
【0060】
順転写出力電圧検出回路73は、順転写昇圧・平滑整流回路72のトランス75の補助巻線75cと、制御部100とに接続されている。順転写出力電圧検出回路73は、順バイアス印加部62による順バイアス印加処理時において、補助巻線75cの間で発生する出力電圧Vbを検出して、その検出信号を制御部100のA/Dポート100bに供給する。制御部100は、A/Dポート100bに供給された検出信号に基づいて、順転写出力電圧Vcを検出する。
【0061】
逆バイアス印加部63は、順バイアス印加部62と同様に、自励発振式の高電圧発生回路であり、逆バイアスPWM信号平滑回路80、逆バイアストランスドライブ回路81、逆バイアス昇圧・平滑整流回路82、及び、逆バイアス出力電圧検出回路83を有している。
【0062】
このうち、逆バイアスPWM信号平滑回路80は、制御部100のPWMポート100cからのPWM信号を平滑して、平滑されたPWM信号を逆バイアストランスドライブ回路81に供給する。逆バイアストランスドライブ回路81は、平滑されたPWM信号に基づいて、逆バイアス昇圧・平滑整流回路82の入力側巻線85bに発振電流を流す。
【0063】
逆バイアス昇圧・平滑整流回路82は、トランス85、ダイオード86、及び、平滑コンデンサ87等を有している。トランス85は、出力側巻線85a、入力側巻線85b、及び補助巻線85cを備えている。出力側巻線85aの一端は、ダイオード86を介して上記順バイアス印加部62の出力側巻線75aの他端に接続されている。
【0064】
一方、出力側巻線85aの他端は、電流検出部84の検出抵抗89を介して接地されている。平滑コンデンサ87及び抵抗88は、出力側巻線85aに対し、それぞれ並列に接続されている。抵抗88に直列接続された検出抵抗89が電流検出抵抗とされて、この検出抵抗89に流れる電流値に応じた検出信号が、制御部100のA/Dポート100dにフィードバックさせる。
【0065】
上記構成により、入力側巻線85bの電圧は、逆バイアス昇圧・平滑整流回路82において昇圧及び整流され、転写バイアス印加部60の出力端Aに接続された転写ローラ30のローラ軸30aに、逆バイアス電圧Va2として印加される。
【0066】
また、逆バイアス出力電圧検出回路83は、逆バイアス昇圧・平滑整流回路82のトランス85の補助巻線85cと、制御部100とに接続されている。逆バイアス出力電圧検出回路83は、逆バイアス印加部63による逆バイアス動作時において、補助巻線85cの間で発生する出力電圧Veを検出して、その検出信号を制御部100のA/Dポート100eに供給する。制御部100は、検出信号に基づいて、逆バイアス出力電圧Vdを検出する。
【0067】
以上により、制御部100は、順バイアス印加処理時には、PWM信号を順バイアス印加部62に与えて駆動させる。そして、制御部100は、接続ライン90に流れる電流値に応じた検出信号に基づいて、当該電流値が目標とする転写電流値となるように、デューティ比を適宜変更したPWM信号を、順転写PWM信号平滑回路70に出力する定電流制御を実行する。
【0068】
制御部100は、後述する逆バイアス印加処理時において、PWM信号を逆バイアス印加部63に与えて駆動させる。そして、制御部100は、検出抵抗89の検出信号に基づいて、逆バイアス電圧Va2が所定の定電圧値になるように、デューティ比を適宜変更したPWM信号を、逆バイアスPWM信号平滑回路80に出力する定電圧制御を実行する。なお、順バイアス印加処理時、及び逆バイアス印加処理時のいずれの動作時においても、共通のA/Dポート100dによって電流検出部84からの検出信号がフィードバックされる。
【0069】
[制御部による印刷時の制御の流れ]
次に、制御部100による印刷時の制御の流れについて、
図3及び
図4を参照して説明する。
図3は、実施形態1に係る画像形成装置1の印刷時の制御の流れを示すフローチャートである。
図4は、
図3の逆バイアス設定値算出処理S8を示すフローチャートである。
【0070】
まず、
図3に示すフローチャートにおいて、制御部100は、通信I/F93により印刷ジョブを受信したか否かの判定を行う(S1)。印刷ジョブを受信した場合(S1:YES)、制御部100は、S2へ進む。一方、制御部100は、印刷ジョブを受信していない場合(S1:NO)、S1に戻る。
【0071】
S2において、制御部100は、帯電器29を制御することにより、感光ドラム27の表面を正の極性に帯電させる帯電処理を行う。具体的には、制御部100は、図示しない帯電バイアス発生回路を介して、帯電器29に帯電バイアス電圧を印加して、感光ドラム27の表面上を帯電させる。帯電バイアス電圧の大きさは、例えば、+5.6~+7.0〔kV〕である。
【0072】
続いて、制御部100は、メモリ104から逆バイアスの設定値を取得する(S3)。ここで、メモリ104には、最後に更新された際の逆バイアスの設定値、及び逆バイアスの初期値が記憶されている。例えば、前回の印刷時にて更新処理S22が実行された場合、S3において、制御部100は、前回の印刷時の逆バイアス設定値算出処理S8にて算出された逆バイアス設定値を取得する。また、初回の印刷時には、S3において、制御部100は、逆バイアスの初期値を取得する。
【0073】
次に、制御部100は、バイアス印加処理を実行する。まず、制御部100は、逆バイアス印加部63を制御することにより、S3にてメモリ104から取得した逆バイアスの設定値に応じたバイアスを、転写ローラ30に印加する逆バイアス印加処理を行う(S4)。これにより、トナー像をシートPに転写する際に、感光ドラム27に接触する転写ローラ30を介して、転写バイアス印加部60側に流入する電流Iiの影響を除去して、転写バイアス印加部60を正常に動作させることを可能としている。
【0074】
続いて、制御部100は、逆バイアス印加処理S4を実行している状態で、順バイアス印加部62を制御することにより、順バイアスを転写ローラ30に印加する順バイアス印加処理を行う(S5)。具体的には、制御部100は、順バイアス印加部62から転写ローラ30に順バイアス電圧Va1を印加する。順バイアス電圧Va1の値は、例えば、-0.6~-2.5〔kV〕である。
【0075】
次に、S6において、制御部100は、画像形成処理を行う。具体的には、制御部100は、図示しないモータを駆動させて、用紙押圧板7を所定の位置まで上昇させる。続いて、制御部100は、給紙ローラ8を回転させることにより、用紙押圧板7上の最上位にあるシートPを、給紙ローラ8と給紙パッド9とで挟みながら1枚ずつ給紙する。
【0076】
そして、制御部100は、紙粉取りローラ50を回転させることにより、給紙されたシートPから紙粉を取り除いた後、レジストローラ12によりシートPの先端の向きを揃えて、画像形成部5に搬送する。
【0077】
シートPが、転写ローラ30と感光ドラム27との接触位置に到達すると、シートPを転写ローラ30と感光ドラム27との間で挟持して搬送することにより、感光ドラム27の表面に形成されたトナー像をシートPの所定の箇所に転写する。このようにして、制御部100、画像形成処理S6を終了する。
【0078】
画像形成処理S6が終了すると、制御部100は、順バイアス印加部62を制御することにより、順バイアス印加部62から転写ローラ30への順バイアスの印加を停止する順バイアス印加停止処理を実行する(S7)。
【0079】
なお、トナー像が転写されたシートPは、定着部18の加熱ローラ41と加圧ローラ42との間で挟持されながら搬送されて、加熱及び押圧される。これにより、シートPにトナー像が定着する。そして、シートPは、排紙ローラ45により排紙トレイ46上に排出される。
【0080】
ここで、
図3の逆バイアス設定値算出処理S8について、
図4を参照して説明する。
図4は、
図3の逆バイアス設定値算出処理を示すフローチャートである。
図4に示すフローチャートにおいて、制御部100は、筐体2内の温度及び湿度を検出する(S11)。具体的には、制御部100は、温度センサ91から出力される温度信号、及び、湿度センサ92から出力される湿度信号に基づいて、筐体2内の温度及び湿度を検出する。
【0081】
続いて、制御部100は、メモリ104から温度及び湿度を取得する(S12)。ここで、メモリ104には、最後に更新された筐体2内の温度及び湿度のデータが記憶されている。
【0082】
次に、制御部100は、S11にて検出された温度と、メモリ104に記憶された温度との差が第1の閾値Th1以上か否かの判定を行う(S13)。第1の閾値Th1は、例えば5〔℃〕に設定されている。これは、必要とされる逆バイアスの値が、温度変化に応じて変化することを考慮して、5〔℃〕以上の温度変化があった場合に逆バイアスの設定値を更新するためである。
【0083】
検出温度とメモリ104の温度との差が、第1の閾値Th1以上である場合(S13:YES)、制御部100は、S11にて検出された湿度と、メモリ104に記憶された湿度との差が第2の閾値Th2以上か否かの判定を行う(S14)。第2の閾値Th2は、例えば10〔%〕に設定されている。これは、必要とされる逆バイアスの値が、湿度変化に応じて変化することを考慮して、10〔%〕以上の湿度変化があった場合に逆バイアスの設定値を更新するためである。
【0084】
検出湿度とメモリ104の湿度との差が、第2の閾値Th2以上である場合(S14:YES)、制御部100は、前回の印刷から今回の印刷までの経過時間の長さが、第3の閾値Th3以上か否かの判定をする(S15)。具体的には、制御部100は、画像形成装置1に内蔵されたタイマの測定結果に基づいて、上記経過時間を検出して、経過時間と第3の閾値Th3との比較を行う。第3の閾値Th3は、例えば2〔h〕である。これは、必要とされる逆バイアスの値が、経時変化に応じて変化することを考慮して、2h以上時間が経過した場合に逆バイアスの設定値を更新するためである。
【0085】
前回の印刷から今回の印刷までの経過時間の長さが、第3の閾値Th3以上である場合(S15:YES)、制御部100は、逆バイアス印加部63から転写ローラ30への逆バイアスの出力を0にする(S16)。S16の後、制御部100は、200〔ms〕だけ待機する(S17)。
【0086】
次に、制御部100は、電流検出部84により検出される電流Iiの大きさが、1〔μA〕未満か否かの判定を行う(S18)。ここで、電流検出部84により検出される電流Iiは、感光ドラム27に接触する転写ローラ30を介して、転写バイアス印加部60側へ流入するリーク電流に相当する。また、S18の判定の閾値である1〔μA〕は、転写バイアス印加部60の起動に悪影響を与えない程度のリーク電流の大きさに設定されている。
【0087】
電流検出部84の検出電流の大きさが、1〔μA〕以上である場合(S18:NO)、制御部100は、逆バイアス印加部63から転写ローラ30への逆バイアスの出力を所定量だけ増加させる(S19)。本実施形態では逆バイアスの出力をPWM制御しており、所定量は、逆バイアスの出力を制御するためのPWM信号のデューティ比の1%分に設定されている。S19の後、制御部100は、S20において、10〔ms〕待機し、S18に戻る。このように、制御部100は、S18~S20を繰り返し実行することにより、転写バイアス印加部60を安定して動作させるための最小の逆バイアス電圧Va2を好適に設定できる。
【0088】
一方、検出温度とメモリ104の温度との差が第1の閾値Th1未満である場合(S13:NO)、又は、検出湿度とメモリ104の湿度との差が第2の閾値Th2未満である場合(S14:NO)、又は、前回の印刷から今回の印刷までの経過時間の長さが第3の閾値Th3以上である場合(S15:YES)、S21へ進む。
【0089】
また、電流検出部84の検出電流Iiの大きさが1〔μA〕未満である場合(S18:YES)、制御部100は、電流検出部84の検出電流Iiが1〔μA〕未満となる逆バイアスの設定値を算出する(S21)。具体的には、制御部100は、逆バイアス電圧Va2を電流Iiで割ることにより、インピーダンス値を算出し、当該インピーダンス値を逆バイアスの設定値とする。なお、逆バイアスの設定値は、検出電流Iiが1〔μA〕未満となったときに制御部100に入力されるPWM信号に基づいて算出してもよい。
【0090】
S21の後、制御部100は、逆バイアス印加部63から転写ローラ30への逆バイアスの出力を停止する逆バイアス印加停止処理を実行する(S22)。そして、制御部100は、S21にて算出した逆バイアス設定値をメモリ104に記録する更新処理を実行する(S23)。このようにして、
図4に示す逆バイアス設定値算出処理S8を終了する。
【0091】
続いて、
図3に戻り、制御部100は、S9において、帯電器29を制御することにより、感光ドラム27の表面への帯電電圧の印加を停止する帯電停止処理を実行する。以上により、
図3に示すフローを終了する。
【0092】
[実施形態1の効果]
以上説明した実施形態1の画像形成装置1では、制御部100は、メモリ104から逆バイアスの設定値を取得し(S3)、取得した逆バイアスの設定値に応じた逆バイアスを転写ローラ30に印加する逆バイアス印加処理を実行する(S4)。その後、制御部100は、順バイアスを転写ローラ30に印加する順バイアス印加処理を実行し(S5)、感光ドラム27からシートPにトナー像を転写する画像形成処理を実行する(S6)。そして、制御部100は、画像形成処理S6が終了した後に、逆バイアス設定値を算出する逆バイアス設定値算出処理S8を実行し、逆バイアス設定値算出処理S8にて算出した逆バイアス設定値をメモリ104に記録する更新処理(S23)を実行する。
【0093】
このように、制御部100は、メモリ104から取得した逆バイアスの設定値を用いることにより逆バイアス印加処理(S4)を実行し、画像形成処理が終了した後に、逆バイアス設定値算出処理を行うので、従来技術のように、画像形成処理を行う前に逆バイアスの設定を行わないため、FPOTを短縮できる。
【0094】
また、制御部100は、逆バイアス設定値算出処理S8において、温度センサ91による検出温度とメモリ104の温度との差が第1の閾値Th1以上であり(S13:YES)、湿度センサ92による検出湿度とメモリ104の湿度との差が第2の閾値Th2以上であり(S14:YES)、且つ前回の印刷から今回の印刷までの経過時間が第3の閾値Th3以上である場合(S15:YES)に、更新処理(S23)を実行する。これにより、筐体2内の温度及び湿度の変化、更に経時劣化に適応するように、逆バイアスの設定値を更新できる。
【0095】
また、転写バイアス印加部60は、
図2に示すように、順バイアス印加部62のトランス75の出力側巻線75a、及び逆バイアス印加部63のトランス85の出力側巻線85aが、転写ローラ30とグランドGNDとの間に直列に接続されている。これにより、簡易な回路構成により、転写ローラ30に対して必要な転写バイアスを印加できる。
【0096】
〔実施形態2〕
次に、本発明の実施形態2に係る画像形成装置1Aについて、
図5及び
図6を参照して説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0097】
図5は、実施形態2に係る画像形成装置1Aのクリーニングローラ110周辺の構成を示す概略図である。
図5に示すように、実施形態2の画像形成装置1Aは、クリーニング部材の一例であるクリーニングローラ110と、異物回収部120とが設けられている点が、実施形態1の画像形成装置1と異なる。
【0098】
クリーニングローラ110は、感光ドラム27に対向する位置に配置され、感光ドラム27の外周面に接触して回転することにより、感光ドラム27の表面からトナー以外の紙粉等の異物を回収する。
【0099】
クリーニングローラ110には、
図6のクリーニング処理S36にて、クリーニングバイアス印加部61からクリーニングバイアスが印加される。クリーニングバイアスの値は、例えば、+0.5〔kV〕である。これにより、クリーニングローラ110は、感光ドラム27上に付着している負に帯電した紙粉等の異物を静電気力により吸着して回収する。
【0100】
異物回収部120は、金属ローラ121と、掻取部材122と、ケース123と、ブラシクリーナ124とを有している。金属ローラ121は、クリーニングローラ110の外周面に接触して回転することにより、クリーニングローラ110が保持している異物を回収する。
【0101】
金属ローラ121は、クリーニングローラ110の後方上側において、クリーニングローラ110に対向して配置されている。金属ローラ121は、ステンレス鋼などの金属からなる。そして、金属ローラ121には、クリーニングバイアス印加部61から、クリーニングバイアスの値よりも大きな正の回収バイアスが印加される。回収バイアスの値は、例えば、+0.65〔kV〕である。これにより、クリーニングローラ110が保持している異物を静電気力により吸着する。
【0102】
掻取部材122は、金属ローラ121上の異物を掻き取る部材であり、例えば発泡ポリウレタンからなるスポンジである。掻取部材122は、金属ローラ121の表面に摺接するように、金属ローラ121の上側に設けられている。
【0103】
ケース123は、掻取部材122によって掻き取られた紙粉を受けるためのものである。ケース123には、クリーニングローラ110及び金属ローラ121が収容されている。ブラシクリーナ124は、支持部材125と植毛布126とから構成され、ケース123に支持されている。ブラシクリーナ124は、植毛布126が感光ドラム27上に押し当てられることで、感光ドラム27上の異物を回収する部材である。
【0104】
支持部材125は、可撓性を有し、ケース123に固定される基端部から感光ドラム27に向けて延びている。植毛布126は、支持部材125の先端に取り付けられ、感光ドラム27の回転方向において、クリーニングローラ110と感光ドラム27の対向位置よりも下流側でかつ帯電器29よりも上流側で、感光ドラム27の周面に毛が接触するように配置されている。
【0105】
図5に示すクリーニングバイアス印加部61の回路構成は、所定のクリーニングバイアスと回収バイアスを印加できる回路であればよい。例えば、スコロトロン帯電器のグリッドバイアスから分圧してクリーニングバイアスと回収バイアスを生成する公知の回路が利用できる。
【0106】
クリーニングバイアス印加部61は、
図6のクリーニング処理S36にて、クリーニングローラ110にクリーニングバイアスを印加する。一方、クリーニングバイアス印加部61は、クリーニング処理時以外には、クリーニングローラ110に逆バイアス電圧を印加する。
【0107】
また、クリーニングバイアス印加部61は、異物回収部120の金属ローラ121に回収バイアスを印加する。制御部100は、クリーニングバイアス印加部61を制御することにより、クリーニングバイアスと回収バイアスとの間に、一定の電位差が生じるようにする。
【0108】
[制御部による印刷時の制御の流れ]
次に、実施形態2の画像形成装置1Aの制御部100によるクリーニング動作時の制御の流れについて、
図6のフローチャートを参照して説明する。
図6は、実施形態2に係る画像形成装置1Aの制御の流れの一例を示すフローチャートである。
【0109】
実施形態2では、
図3のS6の画像形成処理の代わりにクリーニング処理を行う点が、実施形態1の制御の流れと異なる。即ち、実施形態2では、制御部100により印刷動作を実行する前に、クリーニング動作を行う場合を想定している。なお、クリーニング動作は、画像形成処理の後に行ってもよく、エラーの発生時に行ってもよい。
【0110】
図6に示すフローチャートにおいて、制御部100は、
図2に示す通信I/F93により印刷ジョブを受信したか否かの判定を行う(S31)。印刷ジョブを受信した場合(S31:YES)、制御部100は、S32へ進む。一方、印刷ジョブを受信していない場合(S31:NO)、S31に戻る。
【0111】
S32にて、制御部100は、帯電器29を制御することにより、感光ドラム27の表面を正の極性に帯電させる帯電処理を行う。具体的には、制御部100は、図示しない帯電バイアス発生回路を介して、帯電器29に帯電バイアス電圧を印加して、感光ドラム27の表面上を帯電させる。
【0112】
続いて、制御部100は、メモリ104から逆バイアスの設定値を取得し(S33)、逆バイアス印加部63を制御することにより、S33にてメモリ104から取得した逆バイアスの設定値に応じたバイアスを、転写ローラ30に印加する逆バイアス印加処理を行う(S34)。
【0113】
S34の後、制御部100は、逆バイアス印加処理S34を実行している状態で、順バイアス印加部62を制御することにより、順バイアスを転写ローラ30に印加する順バイアス印加処理を行う(S35)。
【0114】
次に、S36において、制御部100は、
図3に示すS6の画像形成処理の代わりに、クリーニング処理を実行する。具体的には、制御部100は、クリーニングバイアス印加部61を制御することにより、クリーニングローラ110にクリーニングバイアスを印加する。これにより、感光ドラム27の表面から紙粉等の異物を回収する。クリーニングローラ110により回収された異物は、異物回収部120によって回収される。
【0115】
S36の後、制御部100は、順バイアス印加部62を制御することにより、順バイアス印加部62から転写ローラ30への順バイアスの印加を停止する順バイアス印加停止処理を実行する(S37)。
【0116】
続いて、制御部100は、
図4のS8と同様に、逆バイアス設定値算出処理(S38)を実行して、電流検出部84の検出電流Iiが1.0〔μA〕未満となる逆バイアスの設定値を算出し、算出した逆バイアス設定値をメモリ104に記録する。
【0117】
そして、制御部100は、S39において、帯電器29を制御することにより、感光ドラム27の表面への帯電電圧の印加を停止する帯電停止処理を実行する。以上により、
図6に示すフローを終了する。
【0118】
[実施形態2の効果]
以上説明した実施形態2における画像形成装置1Aでは、
図6に示すように、クリーニング処理(S36)が終了したことを契機に、順バイアス印加部停止処理(S37)を実行し、順バイアス印加部停止処理(S37)を実行した後に、逆バイアス設定値を算出する逆バイアス設定値算出処理(S38)を実行する。そして、逆バイアス設定値算出処理S38にて取得した逆バイアス設定値を、メモリ104に記録する更新処理S23を実行する。これにより、クリーニング処理(S36)を実行する前に、逆バイアスの設定を行う必要がないので、クリーニング動作に要する時間を短縮できる。
【0119】
また、実施形態1と同様に、筐体2内の温度及び湿度の変化、更に経時劣化に適応するように、逆バイアスの設定値を更新できる。
【0120】
〔その他の実施形態〕
上記した実施形態1の画像形成装置1は、モノクロレーザプリンタであるとしたが、これに限らず、他にも、カラーレーザプリンタ、プリンタ機能及びスキャナ機能等を備えたMFP(Multi-Function Peripheral)であってもよい。
【0121】
上記した実施形態1の画像形成装置1では、制御部100は、S11にて筐体2内の温度及び湿度を検出するものとしたが、これに限らず、S11にて筐体2の外部の温度及び湿度を検出し、S13及びS14にて周囲環境の変化が生じたことを判定してもよい。この場合、印刷動作等に伴う一時的な筐体2内の温度及び湿度の変化による影響を受け難くでき、周囲環境の変化を精度良く判定できる。
【0122】
また、上記した実施形態1の画像形成装置1では、
図4に示す逆バイアス設定値算出処理S8において、検出温度とメモリ104の温度との差に基づく閾値判定S13と、検出湿度とメモリ104の湿度との差に基づく閾値判定S14と、前回の印刷から今回の印刷までの経過時間に基づく閾値判定S15とを行うものとしたが、これに限定されない。これら3つの閾値判定のうち少なくとも1つの閾値判定を行うことによって、
図4のS22の更新処理を実行するか否かを判定してもよい。
【0123】
上記した実施形態2の画像形成装置1Aでは、
図6のクリーニング処理S36において、制御部100により、クリーニングローラ110を回転させることで、感光ドラム27の表面から異物を回収するようにしたが、これに限定されない。例えば、クリーニング処理S36において、ユーザがクリーナを使用して、手動で感光ドラム27をクリーニングするようにしてもよい。
【0124】
〔ソフトウェアによる実現例〕
画像形成装置1の制御部100は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
【0125】
後者の場合、画像形成装置1は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば1つ以上のプロセッサを備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0126】
本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0127】
1、1A 画像形成装置
2 筐体
4 フィーダ部
5 画像形成部
16 露光装置
27 感光ドラム
29 帯電器
30 転写ローラ
31 現像ローラ
60 転写バイアス印加部
61 クリーニングバイアス印加部
62 順バイアス印加部
63 逆バイアス印加部
75、85 トランス
75a、85a 出力側巻線
91 温度センサ
92 湿度センサ
93 通信I/F
100 制御部
104 メモリ
110 クリーニングローラ
GND グランド
S2、S32 帯電処理
S4、S34 逆バイアス印加処理
S5、S35 順バイアス印加処理
S6 画像形成処理
S8、S38 逆バイアス設定値算出処理
S23 更新処理
S36 クリーニング処理