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  • 特開-骨壺一体型仏具 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022151388
(43)【公開日】2022-10-07
(54)【発明の名称】骨壺一体型仏具
(51)【国際特許分類】
   A47G 33/00 20060101AFI20220930BHJP
   A61G 17/08 20060101ALI20220930BHJP
【FI】
A47G33/00 L
A61G17/08 J
A61G17/08 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021054430
(22)【出願日】2021-03-27
(71)【出願人】
【識別番号】392031790
【氏名又は名称】株式会社小泉製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100114074
【弁理士】
【氏名又は名称】大谷 嘉一
(74)【代理人】
【識別番号】100222324
【弁理士】
【氏名又は名称】西野 千明
(72)【発明者】
【氏名】小泉 俊博
(72)【発明者】
【氏名】松原 信行
(57)【要約】      (修正有)
【課題】仏具の中でも一般的に使用されている具足を構成する仏具に骨壺としての機能を一体化させることで、凡用性に優れるとともに手元供養として、いろいろな場所に置くことができる骨壺一体型仏具を提供する。
【解決手段】三具足又は五具足等を構成する仏具の内部に遺骨又は遺灰の収容部13を形成してあることを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
三具足又は五具足等を構成する仏具の内部に遺骨又は遺灰の収容部を形成してあることを特徴とする骨壺一体型仏具。
【請求項2】
前記仏具は、その仏具本来の機能を有する仏具本体部と、前記収容部を形成してある骨壺部とを有することを特徴とする請求項1記載の骨壺一体型仏具。
【請求項3】
前記骨壺部は、前記仏具本体部を支持するための台座部に形成してあることを特徴とする請求項2記載の骨壺一体型仏具。
【請求項4】
前記仏具本体部と前記台座部は、分離可能に連結されていることを特徴とする請求項3記載の骨壺一体型仏具。
【請求項5】
前記仏具は、花立て,香炉,火立てのうち、いずれかであることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の骨壺一体型仏具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は葬祭用具の分野において、三具足,五具足等と称される仏具に関し、特に骨壺としての機能を備えた仏具に係る。
【背景技術】
【0002】
これまで、遺骨や遺灰等は、いわゆる骨壺に入れてお墓に収めるのが一般的であったが、故人や亡くなったペットを手元供養したい旨の要望が高まっている。
【0003】
例えば特許文献1には、骨壺を位牌と一体化した例が記載されている。
しかし、元々位牌には故人の戒名を書いた札であり、仏壇に置いておくスペースが決まっている場合が多く、厚みの薄い札に骨壺としての機能を付加するには難がある。
【0004】
特許文献2には、ペット型をした骨壺を開示するが、あくまで特定のペット用であって一般的な仏具として使用できるものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】登録実用新案第3199078号公報
【特許文献2】登録実用新案第3204459号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、仏具の中でも一般的に使用されている具足を構成する仏具に骨壺としての機能を一体化させることで、凡用性に優れるとともに手元供養として、いろいろな場所に置くことができる骨壺一体型仏具の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る骨壺一体型仏具は、三具足又は五具足等を構成する仏具の内部に遺骨又は遺灰の収容部を形成してあることを特徴とする。
【0008】
ここで、三具足又は五具足等を構成する仏具と表現したのは、本発明に含まれる仏具は、いわゆる三具足,五具足等の仏具セットとしての使用するのみならず、この仏具セットを構成するそれぞれの仏具を単独で使用する場合も含まれる趣旨である。
三具足とは一般的に、花立て,香炉及び火立ての3つをいう。
なお、香炉は香立てとも称され、火立ては灯立て,ローソク立て,燭台とも称される。
五具足は伝統的に、三具足に花立てと火立ての1つずつを加えたものをいうが、近年五具足には仏飯器及び茶湯器を含めている場合もある。
したがって、本発明に係る仏具には、仏飯器,茶湯器も含まれる。
【0009】
また、本発明において骨壺一体型とは、仏具に骨壺としての機能を付加した趣旨であり、収容部に直接、遺骨や遺灰等を入れてもよく、いわゆる壺型の容器に遺骨等を入れたものを収容部に収める等の間接的な態様も含まれる。
【0010】
本発明において、前記仏具は、その仏具本来の機能を有する仏具本体部と、前記収容部を形成してある骨壺部とを有するようにしてもよく、この場合に前記骨壺部は、前記仏具本体部を支持するための台座部に形成してあるのが好ましい。
また、前記仏具本体部と前記台座部は、分離可能に連結されていてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、三具足や五具足等の仏具セットを構成する花立て,香炉,火立て、あるいは仏飯器,茶湯器等の仏具にそれぞれ単独で、あるいはセットとして骨壺としての機能を一体的に付加したので、それぞれの仏具の使用目的に応じて手元供養に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明を花立てに適用した例(実施例1)を示す。
図2】本発明を香炉に適用した例(実施例2)を示す。
図3】本発明を火立てに適用した(実施例3)を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に係る骨壺一体型仏具の構造例を以下、図に基づいて説明するが、対象となる仏具には花立て,香炉,火立て,仏飯器,茶湯器が例として挙げられる。
【0014】
図1には実施例1として、骨壺一体型の花立て10の例を示す。
花立て10は、花を活けることができる花立て本体部(仏具本体部)11と、これを支える台座部12を有し、本実施例では、台座部12側に凹部形状の収容部13を形成してある。
この収容部13が直接遺骨や遺灰を入れたり、遺骨や遺灰が入った壺(容器)を収めることができ、いわゆる骨壺としての機能を有している。
収容部13の形成方法としては、花立て本体部11側に設けてもよい。
本実施例では、花立て本体部11と台座部12とを連結部14にて着脱可能に連結した例になっている。
連結部14の構造としては、螺合方式,嵌合方式あるいは、磁石等による磁着方式等が例として挙げられる。
また収容部13は、花立て本体部11又は台座部12の側面に開閉部を形成して、その内側に空間部を形成することもできる。
本実施例1では、花立て本体部11を台座部12から取り外して台座部12の上部から、この上部が開口した収容部13に遺骨等を入れることができる。
【0015】
図2には実施例2として骨壺一体型の香炉20の例を示す。
本実施例2は、お香を焚くための香炉本体部21の直下に台座部22を連結部14にて着脱可能に連結した例になっている。
台座部22に上部が開口した収容部(骨壺部)23を形成してある。
実施例2においても、収容部23の形成方法や連結方法は、実施例1と同様に各種態様をとることができる。
本実施例2は、香炉本体部21と台座部22とで外形が平面視で円形状になっていて、側面視でお椀形になっている。
したがって、香炉本体部21と台座部22とがデザイン形状としても一体化されている。
【0016】
図3には実施例3として、骨壺一体型の火立て30の例を示す。
火立て本体31の上部には、ローソクが立てられるようになっていて、その直下に台座部32を形成し、台座部32と火立て本体部31とが連結部34にて分離可能になっていて、台座部32に上部が開口した凹部形状の収容部(骨壺部)33が形成されている。
本実施例3は、台座部32と火立て本体部31とにて一体的にデザイン化されている。
【符号の説明】
【0017】
10 花立て
11 花立て本体部
12 台座部
13 収容部(骨壺部)
14 連結部
20 香炉
21 香炉本体部
22 台座部
23 収容部(骨壺部)
24 連結部
30 火立て
31 火立て本体部
32 台座部
33 収容部(骨壺部)
34 連結部
図1
図2
図3