(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022151425
(43)【公開日】2022-10-07
(54)【発明の名称】両面接着テープの初期貼付位置に戻る特性を利用した薄型フォトスタンド
(51)【国際特許分類】
A47G 1/14 20060101AFI20220929BHJP
【FI】
A47G1/14 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021081948
(22)【出願日】2021-03-26
(71)【出願人】
【識別番号】000185466
【氏名又は名称】小田 展生
(72)【発明者】
【氏名】小田 展生
【テーマコード(参考)】
3B111
【Fターム(参考)】
3B111BC04
3B111BD04
3B111CA02
(57)【要約】 (修正有)
【課題】短時間にサイズの異なった写真を、矩形紙貼付上下位置を僅かに変えることで写真の傾斜角度を自由に選んで卓上などに立てて鑑賞することができるフォトスタンドを提供する。
【解決手段】小さく矩形にカットした厚紙長辺の両端に両面接着テープを貼付し、中央部からアーム状に起き上がる部分を設けておく。そして用意した写真用紙の下部中央に前述のアームを起こした状態で両面接着テープの保護紙を剥がし、アーム3が2に収納される両側部分を指で挟むように押さえながら貼付することで、アームを起こした状態では写真立てとして機能し、アームを元に戻した状態では、両面接着テープの初期貼付位置記憶特性によりアームは収納部分両側から挟まれて勝手に起き上がらず収納状態を保つ。以上の構造にすることでコストと複数の写真で場所の占領が解決される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
切手2枚を横方向に並べたほどの大きさで矩形にカットした厚紙(2)の長辺側両端二箇所にそれぞれ両面接着テープ(7)を貼付し、この矩形にカットした厚紙(2)の両面接着テープを貼付した(7)の内側に沿って横長にコの字形の切り込みを入れてアーム状に起き上がる構造(3)を設けておき、この横長にコ字形(3)の右側位置になる、前記矩形にカットした厚紙(2)の短辺中心部(6)にギャップを設けるため約0.5ミリ幅をカットして削除し、写真用紙(1)の下端左右中心部に前記両面接着テープ(7)の保護紙をはがして前記横長にコの字形の切り込みを入れてアーム状に起き上がらせた(3)を前記矩形にカットした厚紙(2)の両側長辺外側から前記約0.5ミリ幅のギャップがなくなるまで両手で押さえた状態(8)を保ちながら貼付することで、前記横長コ字形に切り込みを入れて設けたアーム(3)がフォトスタンドの後部支えとして機能し、不使用時は(2)に収納状態を保つようにした、両面接着テープの初期貼付位置に戻る特性を利用した薄型フォトスタンド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
印刷された写真用紙裏面に接着使用する紙製薄型折り畳みフォトスタンドに関する
【背景技術】
【0002】
長い歴史を持つ写真技術はデジタル化された現在でも紙媒体に様々な画像を印刷して表現する手法は基本的に変わることなく続いている。そして写真用紙に印刷された画像は写真アルバムに保存するか、或いは写真立てに収めて卓上や棚に置いて鑑賞するのが一般的な楽しみ方になっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現在はデジタル写真を撮影したのち、スマートフォン、タブレット端末、PC画面などで確認して気に入った写真をインターネットでプリント発注または家電量販店、カメラ店、コンビニエンスストアなどに備えられたコイン投入型のプリンターでプリントするか或いはPCとプリンターを使って写真用紙にプリントされる。完成した写真は暫くのあいだ卓上などに飾って楽しみたいのだが、その写真すべてに市販の写真たてを用意するのは手間とコストもかかり更に卓上面を占領する事にもなるので煩雑な課題になる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前項で述べた手間とコストのかかる課題1と、複数枚の写真を棚や卓上などに置いて鑑賞するとき場所を占領する課題2の二つになっている。課題1に対しては従来のガラス板または透明プラスチック板とMDFなど合成木材またはプラスチック製の写真を保持する平面部分を設けた部材を重ね、この二者の間に写真を挟むという一般的な構造は採らずに、小さく矩形にカットした厚紙長辺の両端に両面接着テープを貼付し、中央部からアーム状に起き上がる部分を設けておく。そして用意した写真の下部中央に前述のアームを起こした状態で両面接着テープの保護紙を剥がし、2のアーム3が収納される両側部分を指で挟むように押さえながら貼付することで、アームを起こした状態では写真立てとして機能し、アームを元に戻した状態では、アームが収納部分両側から挟まれて勝手に起き上がらず収納固定状態を保つ。なお矩形にカットする厚紙のサイズは、L判写真用紙や名刺を縦方向に使用した時でも左右にはみ出さない長さにしておく。以上の構造にすることで課題1のコストと少ない面積で写真を立てられるため課題2の場所占領が解決される。
【発明の効果】
【0005】
本発明は従来からの既製写真たてと比べると質量と構成部品点数を極限まで簡素化しているため使用にあたり、極めて短時間にサイズの異なった写真を、本発明の矩形紙貼付上下位置を僅かに変えることで写真の傾斜角度を自由に選んで卓上などに立てて鑑賞することができる。両面接着テープ2ヶ所を含めても僅か三点のパーツで構成できるため、製品の量産化は容易であり超低コストに実現できる。旅行などで撮影した写真や、購入した絵はがきの裏面に本発明のフォトスタンドを貼付して家族や友人にプレゼントすれば卓上に飾って楽しんでもらうこともできる。L判又はハガキサイズ写真の場合、本発明スタンドを貼付した状態でも厚さは約1ミリなので3枚程度であれば封筒を含めても25グラム以内に収まる。定型サイズ郵便「12×23.5センチ以内」にすれば2019年10月現在日本国内84円で郵送でき、写真が六枚程度に増える場合、50グラム以内に収めれば94円切手を貼付して郵送可能になる。金属部分は含まないので海外向けエアメール等にも安心して封入できる。観光地の絵ハガキ売り場などで本発明品と一緒に定型封筒を切手と共に販売すれば気の利いた商品になるはず。本発明は以上で紹介した写真たて用途以外にも、展示会などで展示品を説明する小さなパネルを立てるためにも利用できる。商業用途では商品内容などを説明するカード、名刺サイズカードを使用してプリントしたものを商品のそばに立てておく、或いは商品価格を表示しておくなどの用途もあるはず。なお価格表示など頻繁に変更が必要な用途では、透明プラスチックで作られた名刺サイズのクリアポケットなどに本発明を貼り付けて使用すれば変更は容易になる。本発明品は全体が軽量になるため外からの換気やエアコンなどの風で写真の転倒を防ぐためアーム部分に重り用のコイン1~2枚を挟めるように配慮されている。以上本発明を実施した製品は環境保護を配慮した素材を使用し、年齢性別を問わず流行り廃れのない商品として長期間グローバルに提供できるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本体2に使用する厚紙は反復して曲げられる可能性もあるので良質な素材を使用する。本発明の要となる厚紙製でありながら本体2に設けた写真支えアーム3を指で押さえて一旦本体2に収納すると、狭めて貼付した接着テープの初期貼付位置を保とうとする作用により、時間経過後も勝手に起き上がることはなく、収納時はスナップ音を伴って2に固定できる。
【実施例0007】
前項で述べたように良質厚紙で矩形に作られた2及び3の表面は自由に着色したり、文字、ロゴ、写真、または
図13の例にあるようにデザイン画を印刷しておくことも可能になる。
【
図1】本発明の両面接着テープ使用した紙製薄型折りたたみフォトスタンドの構造透視図
【
図2】本発明のフォトスタンドを写真用紙左右中心点に貼付して写真を立てる前の平面状態
【
図3】本発明のフォトスタンドを写真用紙横方向使用で左右中心点に貼付して使用中の状態
【
図4】本発明のフォトスタンドを写真用紙縦方向使用で左右中心点に貼付して使用中の状態
【
図5】本発明のフォトスタンドの写真支えアーム3とアーム戻り押さえ4を曲げ機能させた状態
【
図6】本発明フォトスタンド写真支えアーム3に設けた重り用穴に風による転倒防止用コイン1~2個をとり付けた状態
【
図7】本発明フォトスタンド写真支えアーム3に設けた重り用穴に風による転倒防止用コイン1~2個をとり付けたものを二組にした状態
【
図8】本発明フォトスタンド2の写真支えアーム3を起こさずに写真用紙1に貼付している状態
【
図9】本発明フォトスタンド2の写真支えアーム3を起こして写真用紙1に貼付している状態、この場合2に設けてあるギャップ6の隙間がなくなるように指で押さえながら貼付することでアーム3をより強固に収納固定できる
【
図10】写真用紙1を両手で曲げて2に設けてある写真支えアーム3を飛び出させている状態
【
図11】本発明2に設けた写真支えアーム3を指で押えてスナップ音を発して収納する状態
【
図12】本発明のフォトスタンドは名刺及び写真用紙L判から2L判への適用可能を示す図
【
図13】本発明の2、3、4、部分にイラストレートを施した一例図