(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022151480
(43)【公開日】2022-10-07
(54)【発明の名称】筋力トレーニング用具及びトレーニング方法
(51)【国際特許分類】
A63B 21/02 20060101AFI20220929BHJP
【FI】
A63B21/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021105949
(22)【出願日】2021-06-25
(31)【優先権主張番号】P 2021053375
(32)【優先日】2021-03-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】521083050
【氏名又は名称】株式会社AXIS
(74)【代理人】
【識別番号】100096116
【弁理士】
【氏名又は名称】松原 等
(72)【発明者】
【氏名】相澤 辰之
(57)【要約】
【課題】両手、両腕、両足又は両脚で挟んで圧縮するトレーニング中に強圧しても痛みを感じることがなく、圧縮に必要な力を使用者の筋力又はトレーニング段階に応じて選択することができ、軽量かつシンプルな形状で扱いやすい筋力トレーニング用具を、低コストに提供する。
【解決手段】筋力トレーニング用具1は、相対的に静的圧縮弾性率が低い発泡樹脂により、中心が一致する直径200mmの仮想球と直径600mmの仮想球との間に全表面が収まる大きさに形成された塊状本体2と、相対的に静的圧縮弾性率が高い発泡樹脂により形成されて塊状本体2に埋設された高圧縮力必要部3とを含み構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
相対的に静的圧縮弾性率が低い発泡樹脂により、中心が一致する直径200mmの仮想球と直径600mmの仮想球との間に全表面が収まる大きさに形成された塊状本体(2)と、
相対的に静的圧縮弾性率が高い発泡樹脂により形成されて塊状本体(2)に埋設された高圧縮力必要部(3)と、
を含み構成されていることを特徴とする筋力トレーニング用具。
【請求項2】
塊状本体(2)は、少なくとも二対の平行面を有する多面体である請求項1記載の筋力トレーニング用具。
【請求項3】
塊状本体(2)は、三対の平行面を有する多面体である請求項1記載の筋力トレーニング用具。
【請求項4】
塊状本体(2)は、四角形の三対の平行面と、六角形の六対の平行面とを有する18面体である請求項1記載の筋力トレーニング用具。
【請求項5】
塊状本体(2)は、球体である請求項1記載の筋力トレーニング用具。
【請求項6】
高圧縮力必要部(3)は、棒状であって塊状本体(2)の中心を通っている請求項1~5のいずれか一項に記載の筋力トレーニング用具。
【請求項7】
高圧縮力必要部(3)は、板状であって塊状本体(2)の中心を通っている請求項1~5のいずれか一項に記載の筋力トレーニング用具。
【請求項8】
塊状本体(2)の中心から表面までの間に存在する高圧縮力必要部(3)の部分長が、該中心からの方向によって相違する請求項1~7のいずれか一項に記載の筋力トレーニング用具。
【請求項9】
高圧縮力必要部(3)の端面が、塊状本体(2)の表面に露出している請求項1~8のいずれか一項に記載の筋力トレーニング用具。
【請求項10】
塊状本体(2)の表面が、袋体(4)で覆われている請求項1~9のいずれか一項に記載の筋力トレーニング用具。
【請求項11】
塊状本体(2)の表面が、コーティング材で覆われている請求項1~9のいずれか一項に記載の筋力トレーニング用具。
【請求項12】
請求項6記載の筋力トレーニング用具を使用し、高圧縮力必要部(3)を棒長方向に圧縮する操作と、塊状本体(2)を高圧縮力必要部(3)の棒長方向とは交差する方向に圧縮する操作とを、選択的に行うことを特徴とする筋力トレーニング方法。
【請求項13】
請求項7記載の筋力トレーニング用具を使用し、高圧縮力必要部(3)を板面平行方向に圧縮する操作と、塊状本体(2)を高圧縮力必要部(3)の板面平行方向とは交差する方向に圧縮する操作とを、選択的に行うことを特徴とする筋力トレーニング方法。
【請求項14】
請求項8記載の筋力トレーニング用具を使用し、筋力トレーニング用具を前記部分長が相対的に長い方向に圧縮する操作と、筋力トレーニング用具を前記部分長が相対的に短い方向に圧縮する操作とを、選択的に行うことを特徴とする筋力トレーニング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筋力トレーニング用具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
用具をその弾性力に抗して圧縮することにより、大胸筋、上腕筋、大腿筋その他の筋肉トレーニングを行う用具として、次のものが知られている。
【0003】
特許文献1には、二つの管状部材を含む細長い入れ子式の組合わせ体と、組合わせ体にかけられる圧縮力に抵抗するコイルばねと、組合わせ体の両端部に設けられた凹状の受け面を有する足部材とからなる筋力トレーニング用具が開示されている。
【0004】
特許文献2には、三つの管体で構成されて長さ方向に伸縮自在な本体部と、本体部をその伸長方向に付勢する弾性手段としてのコイルばねと、本体部の両側に配された一対の柔軟な引張部材としてのロープとからなる筋力トレーニング用具が開示されている。
【0005】
特許文献3には、軟質ウレタンフォームにより一対の隆起した形状の装着部と大腿部の間に挿入する連結部とを有する本体部が構成され、連結部に弾性体としてコイルばねが収納されてなる筋力トレーニング用具が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開50-33032号公報
【特許文献2】特公昭57-33974号公報
【特許文献3】特許第5475171号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1,2の用具は、大部分が金属により形成されているため、トレーニング中に用具が外れる瞬間に金属部分に強圧すると痛みを感じることがあった。また、重量が大きく、コストも高くつくという問題があった。特許文献1では、用具が外れないように、凹状の受け面を有する足部材を設けているが、その分さらに重量が大きくなる。
特許文献3の用具は、本体部が軟質ウレタンフォームにより形成されているが、弾性体としてコイルばねが形成されているため、コイルばねが大腿部の間から外れるときに痛みを感じる可能性がある。そのため、本体部が大腿部に保持されるように、本体部を複雑な形状に形成する必要があった。
また、特許文献1~3のいずれの用具も、コイルばねの弾発力は一定不変であって選択することができず、使用者によっては圧縮に必要な力が大きすぎたり小さすぎたりして適しないことがあった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、両手、両腕、両足又は両脚で挟んで圧縮するトレーニング中に強圧しても痛みを感じることがなく、圧縮に必要な力を使用者の筋力又はトレーニング段階に応じて選択することができ、軽量かつシンプルな形状で扱いやすい筋力トレーニング用具を、低コストに提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
[1]筋力トレーニング用具
相対的に静的圧縮弾性率が低い発泡樹脂により、中心が一致する直径200mmの仮想球と直径600mmの仮想球との間に全表面が収まる大きさに形成された塊状本体と、
相対的に静的圧縮弾性率が高い発泡樹脂により形成されて塊状本体に埋設された高圧縮力必要部と、
を含み構成されていることを特徴とするトレーニング用具。
【0010】
[2]筋力トレーニング方法
上記筋力トレーニング用具(高圧縮力必要部は、棒状又は板状であって塊状本体の中心を通っている場合)を使用し、高圧縮力必要部を棒状の棒長方向又は板状の板面平行方向に圧縮する操作と、塊状本体を高圧縮力必要部の前記方向とは交差する方向に圧縮する操作とを、選択的に行うことを特徴とする筋力トレーニング方法。
また、上記筋力トレーニング用具(塊状本体の中心から表面までの間に存在する高圧縮力必要部の部分長が、該中心からの方向によって相違する場合)を使用し、筋力トレーニング用具を前記部分長が相対的に長い方向に圧縮する操作と、筋力トレーニング用具を前記部分長が相対的に短い方向に圧縮する操作とを、選択的に行うことを特徴とする筋力トレーニング方法。
【0011】
[作用]
塊状本体は、中心が一致する直径200mmの仮想球と直径600mmの仮想球との間に全表面が収まる大きさに形成されているため、両手、両腕、両足又は両脚で挟んで圧縮する操作を行いやすく、またシンプルな塊形状にできる。
塊状本体と高圧縮力必要部とが発泡樹脂により形成されているため、トレーニング中に強圧しても痛みを感じることがなく、また軽量である。
主に高圧縮力必要部を圧縮するときには、当該高圧縮力必要部は相対的に静的圧縮弾性率が高い発泡樹脂により形成されているため、相対的に高い圧縮力が必要である。
主に塊状本体を圧縮するときには、当該塊状本体は相対的に静的圧縮弾性率が低い発泡樹脂により形成されているため、相対的に低い圧縮力で圧縮される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、両手、両腕、両足又は両脚で挟んで圧縮するトレーニング中に強圧しても痛みを感じることがなく、圧縮に必要な力を使用者の筋力又はトレーニング段階に応じて選択することができ、軽量かつシンプルな形状で扱いやすい筋力トレーニング用具を、低コストに提供できるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1(a)は実施例1の筋力トレーニング用具の斜視図、(b)は同じく左側面図である。
【
図2】
図2(a)は同じく平面図、(b)は同じく正面図である。
【
図4】
図4(a)は実施例2の筋力トレーニング用具の斜視図、(b)は実施例3の筋力トレーニング用具の斜視図である。
【
図5】
図5(a)は実施例4の筋力トレーニング用具の斜視図、(b)は同じく左側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
1.塊状本体
塊状本体の形状としては、特に限定されないが、次の態様を例示できる。
(a)塊状本体は、少なくとも二対の平行面を有する多面体である態様。
(b)塊状本体は、三対の平行面を有する多面体である態様。
(c)塊状本体は、四角形の三対の平行面と、六角形の六対の平行面とを有する18面体である態様。
(d)塊状本体は、球体である態様。
【0015】
2.高圧縮力必要部
高圧縮力必要部の形状としては、特に限定されないが、棒状、板状等を例示できる。棒状としては、四角棒状その他の多角形棒状、丸棒状等を例示できる。
高圧縮力必要部は、棒状又は板状であって塊状本体の中心を通っている構成が好ましい。該構成により、圧縮に必要な力を方向によって異ならせることが、容易に可能となるからである。
塊状本体が上記態様(a)~(c)である場合、高圧縮力必要部が、少なくともいずれか一対の平行面間に棒長方向を合わせて設けられていることにより、該構成となる。
塊状本体が上記態様(d)である場合、高圧縮力必要部が、球体の少なくとも一箇所の直径位置に棒長方向を合わせて設けられていることにより、該構成となる。
また、塊状本体の中心から表面までの間に存在する高圧縮力必要部の部分長が、該中心からの方向によって相違すること(この相違は、上記の該構成によっても生じている。)が好ましい。圧縮に必要な力を方向によって異ならせることが、容易に可能となるからである。
【0016】
3.接着の有無
塊状本体と高圧縮力必要部とは、接着されていなくてもよいが、接着されていることが好ましい。
【0017】
4.発泡樹脂
発泡樹脂の樹脂種としては、特に限定されないが、発泡ポリウレタン樹脂、発泡エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、発泡ポリエチレン樹脂、発泡ポリプロピレン樹脂等を例示できる。
相対的に静的圧縮弾性率が低い発泡樹脂と、相対的に静的圧縮弾性率が高い発泡樹脂は、両者間の静的圧縮弾性率(室温)の相対的な高低をいうものである。
相対的に静的圧縮弾性率が低い発泡樹脂と、相対的に静的圧縮弾性率が高い発泡樹脂は、同じ樹脂種で静的圧縮弾性率が異なるものでもよいし、異なる樹脂種で静的圧縮弾性率が異なるものでもよい。
【0018】
5.耐久性向上
筋力トレーニング用具の耐久性を向上させるために、塊状本体の表面及び高圧縮力必要部の露出面が、袋体又はコーティング材で覆われていることが好ましい。
【実施例0019】
次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する。なお、実施例の各部の構造、材料、形状及び寸法は例示であり、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更できる。
【0020】
[実施例1]
図1~
図3に示す実施例1の筋力トレーニング用具1は、
相対的に静的圧縮弾性率が低い発泡樹脂(本例は発泡ポリウレタン樹脂)により、中心が一致する直径200mmの仮想球と直径600mmの仮想球との間に全表面が収まる大きさに形成された塊状本体2と、
相対的に静的圧縮弾性率が高い発泡樹脂(本例は発泡ポリウレタン樹脂)により、棒状に形成されて塊状本体2に埋設された高圧縮力必要部3と
を含み構成されている。
【0021】
塊状本体2は、四角形(本例は正方形)の三対の平行面と、六角形の六対の平行面とを有する18面体である。この18面体は、6面の正方形(本例は1辺300mm)の表面で構成される正6面体(立方体)の12辺をそれぞれ斜めに面取りしたものに相当し、前記6面に前記面取りで小さくなって残る6面の正方形の表面と、前記12辺の面取りが交差してできる12面の6角形の表面とからなるものである。6面の正方形の三対が平行面であり、12面の6角形の六対が平行面である。
【0022】
高圧縮力必要部3は、正方形断面(1辺80mm)の棒状(長さ300mm)に形成されており、塊状本体2の正方形の一対の平行面間に棒長方向を合わせて塊状本体2に埋設されている。よって、高圧縮力必要部3は塊状本体2の中心を通っている。また、塊状本体2の中心から表面までの間に存在する高圧縮力必要部3の部分長が、該中心からの方向によって相違する。高圧縮力必要部3の両端面は、当該正方形の一対の平行面に露出している。
【0023】
より詳しくは、次のように分割・接着にて形成されている。
塊状本体2は、
図3に示すように、高圧縮力必要部3を横方向に見たときに、高圧縮力必要部3の上面の位置と下側面の位置とで上下に分割され、さらに高圧縮力必要部3の一側面の位置と他側面の位置とで横に分割されてなる全4つのピース、すなわち上ピース2a、下ピース2b、及び2つの中ピース2c,2dからなり、これらの分割面を相互に接着剤で接着することにより形成されている。
また、高圧縮力必要部3は、上記ピース2a~2dの相互接着と同時に、上記ピース2a~2dに接着されている。
【0024】
以上のように構成された、本実施例の筋力トレーニング用具1はその全表面が、
図1(b)に二点鎖線で示す中心が一致する直径200mmの仮想球と直径600mmの仮想球との間に、収まる大きさである。
【0025】
さらに、実施例1の筋力トレーニング用具1の耐久性を向上させるために、塊状本体2の表面(及び高圧縮力必要部3の露出面)が、塊状本体2と相似形の袋体4(
図1(b)及び
図2に一点鎖線で示す。)で包まれることにより覆われていること、又は、塊状本体2が塗布形成されたコーティング材(図示略)により覆われていることが好ましい。
【0026】
以上にように構成された実施例1の筋力トレーニング用具1を使用し、筋力トレーニングするには、高圧縮力必要部3の両端を棒長方向が縮まる方向に圧縮する操作(筋力トレーニング用具1を前記部分長が相対的に長い方向に圧縮する操作でもある。)と、塊状本体2を高圧縮力必要部3の棒長方向とは交差する方向に圧縮する操作(筋力トレーニング用具1を前記部分長が相対的に短い方向に圧縮する操作でもある。)とを、選択的に行う。
【0027】
実施例1によれば、次の作用効果が得られる。
(ア)筋力トレーニング用具1は、中心が一致する直径200mmの仮想球と直径600mmの仮想球との間に全表面が収まる大きさに形成されているため、両手、両腕、両足又は両脚で挟んで圧縮する操作を行いやすく、またシンプルな形状にできる。
(イ)塊状本体2と高圧縮力必要部3とが発泡樹脂により形成されているため、トレーニング中に強圧しても痛みを感じることがなく、また軽量で低コストにできる。
(ウ)高圧縮力必要部3は相対的に静的圧縮弾性率が高い発泡樹脂により形成されているため、高圧縮力必要部3を棒長方向に圧縮するときには、相対的に高い圧縮力が必要である。
(エ)塊状本体2は相対的に静的圧縮弾性率が低い発泡樹脂により形成されているため、塊状本体2を高圧縮力必要部3の棒長方向とは交差する方向に圧縮するときには、相対的に低い圧縮力で圧縮される。
(オ)よって、(ウ)と(エ)の各圧縮を、使用者の筋力又はトレーニング段階に応じて選択し、一方をあるいは両方を段階的又は交互に行うことにより、適切な筋力トレーニングを行うことができる。
【0028】
[実施例2]
図4(a)に示す実施例2の筋力トレーニング用具1は、前記高圧縮力必要部3に加え、第2の高圧縮力必要部5を、塊状本体2の正方形の別の一対の平行面間に棒長方向を合わせて塊状本体2に埋設した点においてのみ、実施例1と相違し、その他は基本的に実施例1と共通である。
第2の高圧縮力必要部5は、棒長方向の中央部で前記高圧縮力必要部3と交差することから、前記高圧縮力必要部3の両側面の位置で分割形成されて、前記高圧縮力必要部3の両側面に当接するようになっている。
【0029】
第2の高圧縮力必要部5は、静的圧縮弾性率が、塊状本体2と比べれば相対的に高く、前記高圧縮力必要部3と比べれば相対的に高いか又は低い発泡樹脂により形成されている。よって、第2の高圧縮力必要部5の両端を棒長方向に圧縮するときには、前記高圧縮力必要部3の両端を棒長方向に圧縮するときとは異なる圧縮力が必要である。
よって、実施例2によれば、実施例1により得られる作用効果に加え、圧縮に必要な力を使用者の筋力又はトレーニング段階に応じて3種類から選択することができる。
【0030】
[実施例3]
図4(b)に示す実施例3の筋力トレーニング用具1は、塊状本体2を球体(本例は直径300mm)とし、高圧縮力必要部3を該球体の一箇所の直径位置に棒長方向を合わせて設けた点においてのみ、実施例1と相違し、その他は基本的に実施例1と共通である。
実施例3によっても、実施例1とほぼ同様の作用効果が得られる。但し、手等を当てる面が平らな面である多面体(実施例1,2)の方が、触感がよく操作がしやすい。
【0031】
[実施例4]
図5及び
図6に示す実施例4の筋力トレーニング用具1は、高圧縮力必要部3を所定厚さ(本例は100~160mm)の板状とし、塊状本体2は上ピース2e及び下ピース2fからなり、高圧縮力必要部3を上ピース2e及び下ピース2fに挟まれるようにして塊状本体2に埋設した点において、実施例1と相違し、その他は基本的に実施例1と共通である。高圧縮力必要部3の上下板面は、上記ピース2e,2fに接着されている。高圧縮力必要部3の端面は、塊状本体2から露出している。
筋力トレーニング用具1の全体は、実施例1と同じく18面体であるが、その高さ方向中央部の8面は主に高圧縮力必要部3の表面(端面)であり、高さ方向上部の5面は主に上ピース2eの表面であり、高さ方向下部の5面は主に下ピース2fの表面である。
よって、高圧縮力必要部3は塊状本体2の中心を通っている。また、塊状本体2の中心から表面までの間に存在する高圧縮力必要部3の部分長が、該中心からの方向によって相違する。
【0032】
実施例4の筋力トレーニング用具1を使用し、筋力トレーニングするには、高圧縮力必要部3を板状の板面平行方向に圧縮する操作(筋力トレーニング用具1を前記部分長が相対的に長い方向に圧縮する操作でもある。)と、塊状本体2を高圧縮力必要部3の前記方向とは交差する方向に圧縮する操作(筋力トレーニング用具1を前記部分長が相対的に短い方向に圧縮する操作でもある。)とを、選択的に行う。
よって、実施例4によっても、実施例1とほぼ同様の作用効果が得られる。
【0033】
なお、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することができる。