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特開2022-151484多機能統合型スキンビューティーデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022151484
(43)【公開日】2022-10-07
(54)【発明の名称】多機能統合型スキンビューティーデバイス
(51)【国際特許分類】
   A45D 44/00 20060101AFI20220929BHJP
   C02F 1/461 20060101ALI20220929BHJP
   A45D 34/04 20060101ALI20220929BHJP
   A61F 7/00 20060101ALI20220929BHJP
   A61N 1/32 20060101ALI20220929BHJP
   A61N 5/06 20060101ALI20220929BHJP
【FI】
A45D44/00 Z
C02F1/461 A
A45D34/04 550
A61F7/00 310J
A61N1/32
A61N5/06 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021116194
(22)【出願日】2021-07-14
(31)【優先権主張番号】10-2021-0039047
(32)【優先日】2021-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】519278859
【氏名又は名称】スボン カンパニー,リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SOOVON Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】514ho 5-floor, 301, Bupyeong-daero, Bupyeong-gu, Incheon, 21315, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100146639
【弁理士】
【氏名又は名称】船本 康伸
(72)【発明者】
【氏名】オウ,キュン ヘ
【テーマコード(参考)】
4C053
4C082
4C099
4D061
【Fターム(参考)】
4C053JJ01
4C053JJ11
4C053JJ33
4C082PA02
4C082PC01
4C082PC10
4C082PE10
4C082PL10
4C099AA05
4C099CA19
4C099GA30
4C099JA02
4C099PA01
4C099TA10
4D061DA03
4D061DB09
4D061EA15
4D061EB02
4D061EB04
4D061EB14
4D061EB19
4D061EB39
4D061EB40
4D061GC20
(57)【要約】      (修正有)
【課題】持ち運び可能な携帯機器に実現され、使い勝手がより一層向上した多機能統合型スキンビューティーデバイスを提供する。
【解決手段】多機能統合型スキンビューティーデバイス100は、電気分解を用いて殺菌水を生成してミスト状にして噴霧するミスト処理部110と、肌に温度刺激を印加する温度刺激処理部120と、EP電極に電気信号を印加するEP処理部130と、肌管理用の光を出射する光処理部140と、を備えてなる。外観を構成するハウジングは、使用者が片手で把持可能な柱状の柄部と、柄部の上端から両側面に向かって突出する第1のヘッド部及び第2のヘッド部と、を備える。単一の持ち運び可能な携帯機器で水素殺菌水の噴霧機能だけではなく、温度刺激機能、EP機能、光刺激機能、マッサージ機能、油分/水分の測定機能などを併用することができることから、なお一層簡便にかつ効率よく肌を管理することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水槽の水を電気分解して殺菌水を生成し、生成された殺菌水をミスト状にして噴霧するミスト処理部と、
熱電素子を使って肌に温度刺激を印加する温度刺激処理部と、
電源を供給する電源供給部と、
動作指令を入力される入力部と、
前記入力部を介して入力された動作指令に従って、前記ミスト処理部と温度刺激処理部を制御する制御部と、
を備え、
外観を構成するハウジングは、
使用者が片手で把持可能な柱状の柄部と、
前記柄部の上端から一方の側面に向かって突出する第1のヘッド部と、その反対の側面に向かって突出する第2のヘッド部と、
を備え、
前記第1のヘッド部には、前記ミスト処理部の水槽に原水を注水できるように原水注ぎ口が形成され、
前記第2のヘッド部には、肌と接触して温度刺激を印加できるように肌接触部材が配備されることを特徴とする、多機能統合型スキンビューティーデバイス。
【請求項2】
エレクトロポレーション電極に電気信号を印加するEP処理部と、
肌管理用の光を出射する光処理部と、
をさらに備え、
前記第2のヘッド部には、前記肌接触部材の周りに沿って前記肌管理用の光を出射する透明窓が配備され、
前記肌接触部材と、前記透明窓の周りに沿って配備された外郭電極部材とが前記エレクトロポレーション電極を構成し、
前記第2のヘッド部の最上端は、前記第1のヘッド部よりも高いことを特徴とする、請求項1に記載の多機能統合型スキンビューティーデバイス。
【請求項3】
前記ミスト処理部は、
前記水槽の内部に配設され、原水を電気分解して殺菌水に変換する電極モジュールと、 前記電極モジュールにより生成された殺菌水に振動を加えて微小粒子状のミストにする超音波振動子と、
前記超音波振動子により生成されたミストが噴出されるミスト噴出口と、
を備え、
前記水槽は、前記原水注ぎ口から前記柄部の上部空間にかけて略「┐」字状に形成され、
前記電極モジュールは、少なくとも一部が前記原水注ぎ口を介して視認可能な位置に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の多機能統合型スキンビューティーデバイス。
【請求項4】
前記ミスト噴出口は、前記柄部の上端に前記原水注ぎ口が形成された方向に形成され、
前記超音波振動子は、前記ミスト噴出口の周りに配置され、
前記水槽の底面の位置は、前記超音波振動子の最も下端の位置に隣接するようになっていることを特徴とする、請求項3に記載の多機能統合型スキンビューティーデバイス。
【請求項5】
前記原水注ぎ口を開閉可能な注ぎ口キャップと、
前記水槽の内部に前記原水注ぎ口から視認可能なように配置されて、視覚的な効果を奏する視覚効果板と、
前記水槽の底面の下から前記水槽の内部に照明用光を照らす照明部と、
をさらに備え、
前記水槽は、少なくとも一部が前記照明部から照らす照明用光が通過できるように透明または半透明の素材から形成され、
前記注ぎ口キャップの少なくとも一部は、水槽の内部が拡大されて見えるようになっていることを特徴とする、請求項1に記載の多機能統合型スキンビューティーデバイス。
【請求項6】
前記柄部の下部が据置き可能なように構成され、バッテリー充電端子が配備されたクレイドル部をさらに備え、
前記クレイドル部の底面には、前記柄部を介して流下した水が抜け出るように排水用孔が形成され、
前記排水用孔の形成された個所が前記バッテリー充電端子の配置された個所よりも低くなっていることを特徴とする、請求項1に記載の多機能統合型スキンビューティーデバイス。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、持ち運び可能な携帯ビューティーデバイスに係り、さらに詳しくは、電気分解を用いて水素殺菌水を生成してミスト状(霧状)にして噴霧する機能と、肌の管理のための温度刺激機能、エレクトロポレーション(electroporation)機能、光照射機能、マッサージ機能、油分/水分の測定機能など多種多様な機能が効率よく結合され、便利に使用できる多機能統合型スキンビューティーデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、見た目の外見・容姿・容貌を美しく磨くために、女性はもとより、男性までも格別に美容に気を使っている。一般に、美容には、保湿、栄養の供給、肌機能の活性化を助けるコラーゲン、栄養乳液、エッセンスなどの化粧品が多用される。
【0003】
また、肌の管理にミスト供給器が使われているが、ミスト供給器は、微細な微粒状態のミスト(mist)を噴出する。
【0004】
ミスト供給器は、保湿、美白効果、栄養分の供給など色々な目的のために使用可能であり、とりわけ、肌の清潔のための用途に広く使用可能である。
【0005】
大韓民国公開特許第10-2020-0086433号公報は、電気分解を用いて水素殺菌水を生成し、生成された水素殺菌水を超音波振動子を介してミスト状にして噴出して肌の美容に役立てる携帯型ミスト装置を開示している。
【0006】
一方、肌の管理には、ミストだけではなく、温度刺激、エレクトロポレーション(EP:Electropolation、電気穿孔法)刺激、光刺激、振動を通じた物理的なマッサージなど様々な要素が使われ得る。
【0007】
例えば、大韓民国登録特許第10-1551923号公告は、エレクトロポレーションを用いた水素化粧品浸透供給装置を開示しており、大韓民国登録特許第10-2030528号公告は、肌にプラズマとエレクトロポレーションの動作を生じさせる肌の管理装置を開示している。のみならず、肌に適切に印加される冷刺激や温刺激などの温度刺激は、肌の管理に好適な効果を与えることができる。
【0008】
しかしながら、これらの従来の肌の管理機能は、肌を清潔にできる水素殺菌水ミスト機能に効果的に馴染むことができない。
【0009】
肌の管理の最も基礎となる水素殺菌水ミスト機能が、エレクトロポレーション刺激、光刺激、温度刺激など肌の管理に用いられる各種の機能に効率よく馴染めなければ、使用者は、二台以上の機器をそれぞれ別々に購入して用いることを余儀なくされるため、肌の管理に対する経済的な負担が大きくなり、メンテナンスを行い難い他、肌の管理が不便になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】大韓民国公開特許第10-2020-0086433号公報(公開日:2020年07月17日)
【特許文献2】大韓民国登録特許第10-1551923号公告(公告日:2015年09月10日)
【特許文献3】大韓民国登録特許第10-2030528号公告(公告日:2019年11月08日)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
そこで、本発明は、上記のような不都合を解消するために案出されたものであって、電気分解を用いて殺菌水をミスト状にして噴霧する機能を基本的に備えるとともに、温度刺激機能、エレクトロポレーション機能、光刺激機能、マッサージ機能、油分/水分の測定機能などがいずれも持ち運び可能な携帯機器に実現され、使い勝手がより一層向上した多機能統合型スキンビューティーデバイスを提供するところにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の如き目的を達成するために、本発明に係る多機能統合型スキンビューティーデバイスは、水槽の水を電気分解して殺菌水を生成し、生成された殺菌水をミスト状にして噴霧するミスト処理部と、熱電素子を使って肌に温度刺激を印加する温度刺激処理部と、電源を供給する電源供給部と、動作指令を入力される入力部と、前記入力部を介して入力された動作指令に従って、前記ミスト処理部と温度刺激処理部を制御する制御部と、を備えていてもよい。
【0013】
前記多機能統合型スキンビューティーデバイスの外観を構成するハウジングは、使用者が片手で把持可能な柱状の柄部と、前記柄部の上端から一方の側面に向かって突出する第1のヘッド部と、その反対の側面に向かって突出する第2のヘッド部と、を備えていてもよい。
【0014】
前記第1のヘッド部には、前記ミスト処理部の水槽に原水を注水できるように原水注ぎ口が形成され、前記第2のヘッド部には、肌と接触して温度刺激を印加できるように肌接触部材が配備されてもよい。
【0015】
前記多機能統合型スキンビューティーデバイスは、エレクトロポレーション電極に電気信号を印加するEP処理部と、肌管理用の光を出射する光処理部と、をさらに備えていてもよい。
【0016】
前記第2のヘッド部には、前記肌接触部材の周りに沿って前記肌管理用の光を出射する透明窓が配備されてもよい。
【0017】
また、前記肌接触部材と、前記透明窓の周りに沿って配備された外郭電極部材とが前記エレクトロポレーション電極を構成してもよい。
【0018】
前記第2のヘッド部の最上端は、前記第1のヘッド部よりも高く構成されてもよい。
【0019】
前記ミスト処理部は、前記水槽の内部に配設され、原水を電気分解して殺菌水に変換する電極モジュールと、前記電極モジュールにより生成された殺菌水に振動を加えて微小粒子状のミストにする超音波振動子と、前記超音波振動子により生成されたミストが噴出されるミスト噴出口と、を備えていてもよい。
【0020】
前記水槽は、前記原水注ぎ口から前記柄部の上部空間にかけて略「┐」字状に形成されてもよい。
【0021】
前記電極モジュールは、少なくとも一部が前記原水注ぎ口を介して視認可能な位置に配置されてもよい。
【0022】
前記ミスト噴出口は、前記柄部の上端に前記原水注ぎ口が形成された方向に形成され、
前記超音波振動子は、前記ミスト噴出口の周りに配置されてもよい。
【0023】
このとき、前記水槽の底面の位置は、前記超音波振動子の最も下端の位置に隣接するようになっていてもよい。
【0024】
前記多機能統合型スキンビューティーデバイスは、前記原水注ぎ口を開閉可能な注ぎ口キャップと、前記水槽の内部に前記原水注ぎ口から視認可能なように配置されて、視覚的な効果を奏する視覚効果板と、前記水槽の底面の下から前記水槽の内部に照明用光を照らす照明部と、をさらに備えていてもよい。
【0025】
このとき、前記水槽は、少なくとも一部が前記照明部から照らす照明用光が通過できるように透明または半透明の素材から形成されてもよい。
【0026】
前記注ぎ口キャップの少なくとも一部は、水槽の内部が拡大されて見えるようになっていてもよい。
【0027】
前記多機能統合型スキンビューティーデバイスは、前記柄部の下部が据置き可能なように構成され、バッテリー充電端子が配備されたクレイドル部をさらに備えていてもよい。
【0028】
前記クレイドル部の底面には、前記柄部を介して流下した水が抜け出るように排水用孔が形成されてもよい。
【0029】
前記排水用孔の形成された個所が前記バッテリー充電端子の配置された個所よりも低くなっていてもよい。
【0030】
前記温度刺激処理部を構成する熱電素子は、ペルチエ素子を備えていてもよい。このとき、前記ペルチエ素子の一方の面が前記ミスト処理部の水槽に貯留された水と熱的に接触するように構成されてもよい。
【0031】
前記熱的接触は、前記ミスト処理部の水槽に貯留された水と直接的に接触する第1の材質の第1の放熱部と、前記ペルチエ素子の一方の面と前記第1の放熱部との間に配置される第2の材質の第2の放熱部と、を介して行われてもよい。
【0032】
前記第1の材質は、第2の材質に比べて前記電気分解を用いて生成された殺菌水により汚れ難い材質から構成されてもよい。
【0033】
例えば、前記第1の材質は、SUS材質を含み、前記第2の材質は、アルミニウム材質を含んでいてもよい。
【0034】
前記第2の放熱部は、内部に冷却用液体を収め得るように構成されてもよい。
【0035】
前記第2の放熱部は、内部の空間に冷却用液体を注液した後、蓋体を閉じて密閉できるように構成されてもよい。
【0036】
前記水槽が折れ曲がる個所において前記第1の放熱部と第2の放熱部との熱的接触が行われるように構成されてもよい。
【発明の効果】
【0037】
本発明によれば、使用者は、単一の持ち運び可能な携帯機器で水素殺菌水の噴霧機能だけではなく、温度刺激機能、エレクトロポレーション機能、光刺激機能、マッサージ機能、油分/水分の測定機能などを併用することができることから、なお一層簡便にかつ効率よく肌を管理することができる。
【0038】
特に、温度刺激機能、エレクトロポレーション機能、光刺激機能、マッサージ機能、油分/水分の測定機能などが肌と接触する一方の面において集約的に実現されれば、有用な肌刺激が集中的に行われて、肌の管理がより一層効果的に行われる。
【0039】
また、水槽の構造を最適化させてミストの噴霧効率を極大化させ、様々な視覚的な効果を奏して使用者の満足度を高めることができ、クレイドル部の排水機能を通して水を用いる機器の安全性をより一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】本発明に係る多機能統合型スキンビューティーデバイスの一実施形態である。
図2】温度刺激、エレクトロポレーション刺激、光刺激が肌と接触する一方の面において集約的に実現されることを説明する例である。
図3】本発明に係る多機能統合型スキンビューティーデバイスを持ち運び可能なように構成するハウジングの例である。
図4】本発明に係る多機能統合型スキンビューティーデバイスを持ち運び可能なように構成するハウジングの例である。
図5】本発明に係る多機能統合型スキンビューティーデバイスを持ち運び可能なように構成するハウジングの例である。
図6】ハウジングのヘッド部の両側にそれぞれミスト処理部と温度刺激処理部が配置されたことを示す例である。
図7】ミスト処理部に関する具体的な実施形態である。
図8】ハウジングの上部の断面に関する実施形態である。
図9】肌接触部材、透明窓、及びエレクトロポレーション電極の配置に関する具体的な実施形態である。
図10】温度刺激処理部に関する具体的な実施形態である。
図11】水槽の内部の殺菌水と直接的に接触する第1の放熱部の実施形態である。
図12】第2の放熱部の構造に関する具体的な実施形態である。
図13】注ぎ口キャップが透明に構成されて、水槽の内部の様子と照明効果が視認される具体的な実現例である。
図14】クレイドル部に関する一実施形態である。
図15】クレイドル部の断面に関する例である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
本発明は、様々な変更を加えることができ、種々の実施形態を有することができるので、特定の実施形態を図面に例示し、発明の詳細な説明の欄において詳しく説明する。しかしながら、これは、本発明を特定の実施形態に対して限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるあらゆる変更、均等物ないし代替物を含むものと理解されるべきである。
【0042】
本発明について説明するに当たって、関連する公知の機能についての具体的な説明が本発明の要旨を余計に曖昧にする虞があると認められる場合には、その具体的な説明を省略する。
【0043】
この開示において用いた用語は、単に特定の実施形態を説明するために用いられたものであり、本発明を限定しようとする意図はない。単数の表現は、文脈からみて明らかに他の意味を有さない限り、複数の言い回しを含む。
【0044】
この開示において、「備える」または「有する」などの用語は、明細書に記載の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定するものに過ぎず、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加の可能性を予め排除しないものと理解すべきである。
【0045】
本発明を説明するに当たって、この開示において用いられる「第1の」、「第2の」などの言い回しは、複数の構成要素を説明するうえで使用可能であるが、前記構成要素は、前記言い回しによって何等限定されない。「第1の」、「第2の」などの言い回しは、ある構成要素を他の構成要素から区別する目的でしか使えない。
【0046】
図1は、本発明に係る多機能統合型スキンビューティーデバイス100の一実施形態に関する機能ブロック図であって、水槽の水を電気分解して殺菌水を生成し、生成された殺菌水をミスト(mist)状にして噴霧するミスト処理部110と、熱電素子を使って使用者の肌に温度刺激を印加する温度刺激処理部120と、を備えていてもよく、エレクトロポレーション電極に電気信号を印加するEP処理部130と、肌の管理に使用可能な肌管理用の光を出射する光処理部140と、をさらに備えていてもよい。なお、物理的なマッサージ機能などを与える振動部及び油分/水分測定部をさらに備えていてもよい。
【0047】
また、多機能統合型スキンビューティーデバイス100は、使用者から動作指令を入力される入力部160と、入力部160を介して入力された動作指令に従って、ミスト処理部110、温度刺激処理部120、EP処理部130、光処理部140など多機能統合型スキンビューティーデバイス100を全般的に制御する制御部150と、電源を供給する電源供給部170と、を備えていてもよい。
【0048】
入力部160は、使用者から多機能統合型スキンビューティーデバイス100に関する各種の動作指令を入力される。入力部160を介して入力される動作指令と入力方法などは、種々に構成可能なものであって、特に限定されない。
【0049】
例えば、入力部160は、多機能統合型スキンビューティーデバイス100の電源のオン/オフ、ミスト機能のオン/オフ、温度刺激機能のオン/オフ、エレクトロポレーション機能のオン/オフ、光刺激機能のオン/オフ、光の種類の設定、冷刺激の設定、温刺激の設定、温度の設定、マッサージの強さの調節機能、油分/水分の測定もしくは調節など様々な機能に関わる各種のスイッチとボタンを備えていてもよい。
【0050】
EP処理部130は、エレクトロポレーション(electroporation)電極に電気信号を印加して、使用者の肌の細胞膜に電場を加えることにより、肌の細胞膜の透過性を増加させることができる。
【0051】
EP処理部130がエレクトロポレーション電極に印加する電気信号の電圧、波形、周波数などは、必要に応じて多種多様に構成可能であり、エレクトロポレーション電極の形状、構造、配置などもまた多種多様に構成可能である。
【0052】
光処理部140は、肌の管理に使用可能な一種類以上の肌管理用の光を出射し、様々な波長帯(例えば、400~470nm、570~590nm、630~700nm、800~1、200nmなど)の光を同時にまたは選択的に出射することができる。
【0053】
光処理部140は、LED(Light-Emitting Diode、発光ダイオード)を介して肌管理用の光を出射することができ、光の波長、強さ、パターンなどは多種多様に構成可能である。
【0054】
光処理部140から出射される光は、その特性に応じて、抗酸化、美白、肌のトンアップ、シワの修復、敏感肌の鎮静、ニキビの改善、シミ・汚れ・そばかす/色素の抑制、肌の鎮静、肌のハリや弾力の強化、血液循環の向上、毛孔の収縮、老化の抑制、肌の再生など多種多様な肌の管理効果を奏することができる。
【0055】
温度刺激のための温度刺激の構造、エレクトロポレーション刺激のためのエレクトロポレーション電極の構造、光刺激のための光出射の構造などは多種多様に構成可能である。
【0056】
特に、本発明に係る多機能統合型スキンビューティーデバイス100は、温度刺激機能、エレクトロポレーション機能、光刺激機能を使用者の肌と接触する一方の面において集約的に与えるように構成されてもよい。すると、各肌への刺激が集中的に行われるので、肌の管理効果がより一層向上する。
【0057】
図2を参照すると、温度刺激処理部120は、熱電素子を用いて肌に温度刺激を印加する役割を果たし、使用者の肌と直接的に接触し、加熱されたり冷却されたりする要素である肌接触部材121を備えてなる。
【0058】
このような肌接触部材121は、多機能統合型スキンビューティーデバイス100のハウジングにおいて使用者の肌と接触する一方の面に配備されてもよい。
【0059】
また、肌接触部材121の周りに沿って、光処理部140から出射される光が放出可能なように透明窓141が配備されてもよく、透明窓141の外側周りに沿って外郭電極部材132が配置されてもよい。
【0060】
このとき、肌接触部材121と外郭電極部材132は、電気が流れ得る材質から作製されてもよく、肌接触部材121と外郭電極部材132がエレクトロポレーション電極を構成してもよい。
【0061】
すなわち、肌接触部材121は、肌に温度刺激を与える役割の他にも、エレクトロポレーション刺激のための正極(+)または負極(-)の電極であってもよく、外郭電極部材132は、肌接触部材121の反対の極性(負極または正極)を有する電極であってもよい。
【0062】
図2には、肌接触部材121、透明窓141、外郭電極部材132が略三角形状である場合を例にとっているが、肌接触部材121、透明窓141、外郭電極部材132の材質、形状、配置などは多種多様に構成可能であって、本発明はこれに何ら限定されない。例えば、円形状や四角形状などの多角形状、楕円形状など任意の形状に形成されてもよく、いずれも同一の形状に形成されてはならないわけではない。
【0063】
各機能を一方の面においてまとめて与え、各機能が互いに相乗作用を引き起こすようにする実現方法の一つとして、透明窓141が肌接触部材121の外郭を囲繞するリング状に形成されることが挙げられる。なお、透明窓141の外側の周りに沿って形成される外郭電極部材132もまた透明窓141を囲繞するリング状に形成されてもよい。
【0064】
多機能統合型スキンビューティーデバイス100の外観を構成するハウジングは、何らの制限も受けることなく多種多様に構成可能であるが、使用者が片手で把持して使えるように、持ち運び可能なタイプに構成されることが好ましい。
【0065】
図3から図5は、多機能統合型スキンビューティーデバイス100を持ち運び可能なように構成するハウジングの例を示すものであって、図3は、ミストが噴出される方向から眺めた斜視図であり、図4は、温度刺激を与えるために使用者の肌と接触する肌接触部材121が見える方向から眺めた斜視図であり、図5は、ハウジングを上から見下ろした様子を示すものである。
【0066】
このようなハウジングは、使用者が片手で把持できるように柱状を呈する柄部210、及び柄部210の上端から両側面に向かって突出するヘッド部220を備えていてもよい。このとき、ヘッド部220は、柄部210の上端から一方の側面に向かって突出する第1のヘッド部221と、その反対の側面に向かって突出する第2のヘッド部222と、を備えていてもよい。
【0067】
第1のヘッド部221と第2のヘッド部222が柄部210から突出する位置(高さ)と角度などは、多種多様に構成可能である。なお、第1のヘッド部221と第2のヘッド部222の形状もまた多種多様に構成可能である。
【0068】
図6を一緒に参照すると、ハウジングの第1のヘッド部221には、ミスト処理のための各構成要素が配置され、他方の側面に向かって突出した第2のヘッド部222には、温度刺激の処理のための各構成要素が配置されてもよい。
【0069】
第1のヘッド部221の末端面には、ミスト処理部110の水槽111に水を注水できるように原水注ぎ口が形成され、第2のヘッド部222の末端面には、温度刺激を印加する肌接触部材121が配備されてもよい。
【0070】
すなわち、第1のヘッド部221は、ミストの生成のための原水の供給と水槽の空間配置に関わり、肌と接触して刺激を与える部分は第2のヘッド部222である。
【0071】
ところが、第1のヘッド部221が第2のヘッド部222と同じ高さに配置されるか、あるいは、第2のヘッド部222よりも高く配置されれば、第2のヘッド部222を用いる過程において不便さが生じる虞がある。
【0072】
例えば、第1のヘッド部221が鼻筋に引っ掛かって使用者が第2のヘッド部222を用いて顔の肌を刺激する過程を妨げる虞がある。
【0073】
これに関連して、図3に示す例のように、第2のヘッド部222の最上端は、第1のヘッド部221よりも一定の長さ(h)に見合う分だけ高く形成されてもよい。
【0074】
すると、第2のヘッド部222の末端面を介して温度刺激、エレクトロポレーション刺激、光刺激などを肌に印加するとき、第1のヘッド部221により生じ得る不便さを防ぐことができる。図示の例のように、第2のヘッド部222の末端面を三角形状に形成すれば、第2のヘッド部222を用いて鼻の周りなど顔の肌を管理する過程がより一層便利になるというメリットがある。
【0075】
また、第2のヘッド部222の末端面を第1のヘッド部221に比べてさらに大きく形成すれば、第2のヘッド部222の末端面を介して行われる各種の機能をより一層便利に利用することができる。図示の例においては、第2のヘッド部222が第1のヘッド部221よりも先に柄部210から突出し始めて、第1のヘッド部221よりもさらに高い位置までさらに広く形成されているが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0076】
図6図7を参照すると、ミスト処理部110は、水道水などの原水を入れる水槽111と、水槽111の内部に設けられて原水を電気分解して殺菌水に変換する電極モジュール112と、電極モジュール112により生成された殺菌水に振動を加えて微細な粒子状のミストにする超音波振動子113と、超音波振動子113により生成されたミストが噴出されるミスト噴出口117を備えていてもよい。
【0077】
水槽111の構造、形状、材質などは、必要に応じて多種多様に構成できるものであって、特に限定されない。
【0078】
第1のヘッド部221の末端面には、ミスト処理部110の水槽111に水を注水できるように原水注ぎ口が形成され、水槽111は、原水注ぎ口から柄部210の上部の空間にかけて概ね「┐」字状に形成されてもよい。
【0079】
第1のヘッド部221の末端面に形成された原水注ぎ口は、注ぎ口キャップ119-1を介して開閉されてもよく、使用者は、注ぎ口キャップ119-1を開き、水槽111に原水を注水した後、原水キャップ119-1を閉じて密閉することができる。
【0080】
因みに、柄部210の上端には、原水注ぎ口が形成された方向にミスト噴出口117が形成されてもよい。
【0081】
電極モジュール112は、互いに隔設され、負極(-)と正極(+)にそれぞれ接続される一対以上の電極板を備えていてもよく、水分子を水中放電の原理を用いて分解することにより、殺菌力を有する殺菌水にする。
【0082】
すなわち、両電極板を介して水中においてプラズマ放電を引き起こすことにより、各種の陰イオン(O、O 、OH、HOCl、H)が生じて殺菌力を有することができる。このような電極モジュール112は、多種多様に構成可能である。
【0083】
超音波振動子113は、ミスト噴出口117の周りを囲繞する形状に配置されて、効率よくミストを噴出することができる。
【0084】
一つの例として、ミスト噴出口117が円形状であるとき、超音波振動子113は、ミスト噴出口117の周りを囲繞するリング状に形成されることが挙げられる。
【0085】
超音波振動子113を用いたミストの生成に関連して、超音波振動子113が配置された個所における水槽111は、できる限り前後の長さは短く、左右の幅は超音波振動子113の広さと略同じである形状に形成されてもよい。
【0086】
ここで、前後の長さとは、超音波振動子113が配置された面とそれに対向する面との間の長さのことをいう。すると、超音波振動子113を介したミストの噴霧効率を向上させることができる。
【0087】
例えば、殺菌水が足りないとき、できる限り長い時間に亘って超音波振動子113に十分に殺菌水を供給することができる。超音波振動子113が配置された個所においては、水槽111が広くなれば広くなるほど殺菌水が行き渡るため、超音波振動子113と殺菌水とが接触する面積が狭くなる。
【0088】
また、超音波振動子113の最も下端の位置よりも低く入れられた殺菌水は、ミストに変換し難いため、水槽111の底面の位置は、超音波振動子113の最も下端の位置に隣接するようになっていてもよい。
【0089】
すると、殺菌水が減る過程において殺菌水が超音波振動子113と接触する面積をできる限り長い時間に亘って広く保持することができる。
【0090】
制御部150の制御に従って電極モジュール112に電源が印加されると、電気分解が行われて原水が殺菌水に変換され、超音波振動子113により殺菌水ミストが生成されてミスト噴出口117を介して噴霧される。
【0091】
図3には、ミスト機能をオン/オフにするためのスイッチがミスト噴出口117の下に上/下方向の摺動ボタン119-2として組み付けられた例が示されている。
【0092】
ミスト生成部110の電極モジュール112は、水槽111の内部の任意の位置に配置されてもよいが、視覚的な効果に関わる例によれば、電極モジュール112は、少なくとも一部が原水注ぎ口を介して視認できるように配置されてもよい。
【0093】
すると、使用者は、電極モジュール112により殺菌水が生成される様子を原水注ぎ口を介して目でみて確認することができる。
【0094】
図8を参照すると、多機能統合型スキンビューティーデバイス100は、原水注ぎ口を開閉可能な注ぎ口キャップ119-1、水槽111の内部に原水注ぎ口から視認できるように配置されて、視覚的な効果を奏する視覚効果板(図示せず)、及び水槽111の底面の下から水槽111の内部に向かって照明用光を照らす照明部181を備えていてもよい。このとき、水槽111は、少なくとも一部が照明部181から照らす照明用光が通過できるように透明または半透明の素材から作製されてもよい。
【0095】
照明部181を介して照らす照明用光により、原水注ぎ口から眺める視覚的な効果はより一層興味深くなる。
【0096】
照明部181は、水槽111の内部に照明用光を照らすために多種多様に作製可能である。一つの例によれば、照明部181は、一つ以上の発光ダイオード(LED)を用いて作製されてもよいが、本発明はこれに何ら限定されるものではない。
【0097】
視覚効果板(図示せず)は、視覚的な効果を与えるために配備される板状の構成要素であって、その素材、構造、大きさ、形状、配置などは、多種多様に構成可能である。
【0098】
例えば、視覚効果板には、文字、図形、画像など各種の情報や広告などが表示されてもよく、光が入射したときに特殊の視覚的な効果を奏する材質から形成されてもよいが、本発明はこれに何ら限定されるものではない。
【0099】
視覚効果板は、水槽111の内部に原水注ぎ口から視認できるように配置されて視覚的な効果を奏することができる。
【0100】
視覚効果板は、多種多様な位置に配置されてもよい。具体例を挙げると、水槽が曲げられた個所、電極モジュール112の前側(原水注ぎ口がある側)、電極モジュール112の後側や上側などに配置されてもよいが、本発明はこれに何ら限定されるものではない。
【0101】
視覚効果板が配置されれば、使用者は、原水注ぎ口を介して殺菌水の生成様子、照明用光によりかすかに映される水槽の内部の様子だけではなく、各種の情報やホログラムなど様々な特殊効果を奏することができる。
【0102】
また、注ぎ口キャップ119-1の少なくとも一部は、水槽111の内部が拡大されて見えるように構成されてもよい。
【0103】
すなわち、注ぎ口キャップ119-1は、原水注ぎ口を閉じた状態でも水槽111の内部が視認できるように透明にまたは半透明に構成されてもよい。
【0104】
さらに、注ぎ口キャップ119-1は、まるで凸レンズや虫眼鏡のように、水槽111の内部が拡大されて見えるように構成されてもよい。
【0105】
図13は、多機能統合型スキンビューティーデバイス100の具体的な実現例であって、注ぎ口キャップ119-1が閉じられた状態で透明な虫眼鏡素材119-3を介して水槽111の内部を覗き込んだ様子の例である。
【0106】
図9は、温度刺激機能、エレクトロポレーション機能、光刺激機能などが第2のヘッド部222の末端面において集約的に与えられる具体的な実施形態を示すものである。
【0107】
肌接触部材121の形状、構造、材質などは、多種多様に構成可能である。
【0108】
例えば、肌接触部材121は、適度な伝熱性を有するとともに、エレクトロポレーション刺激を与えるために電気信号が印加可能な素材から作製されてもよい。肌接触部材121の例として、三角形状の平板状に形成されたものが挙げられているが、本発明はこれに何ら限定されるものではない。
【0109】
肌接触部材121の周りに沿って、光処理部140から出射される光を放出するように透明窓141が配備されてもよく、光処理部140を構成するLED素子は、透明窓141の内側に一つ以上配置されてもよい。なお、透明窓141の外側の周りに沿って外郭電極部材132が配置されてもよい。
【0110】
図10を参照すると、温度刺激処理部120は、使用者の肌と接触して温度刺激を印加する肌接触部材121、及び肌接触部材121を加熱したり冷却したりするための熱電素子122を備えていてもよい。
【0111】
温度の調節のための熱電素子122は、多種多様に構成可能であり、特に、ペルチエ(Peltier)素子を用いて形成してもよい。
【0112】
肌接触部材121の役割はペルチエ素子122の一方の面が自ら行うように構成されてもよい。
【0113】
肌接触部材121と接触するペルチエ素子122の一方の面(外側の面)は、使用者の肌を刺激する特定の温度に処理される。すなわち、制御部150の制御に従って、ペルチエ素子122に電流が印加されると、印加される電流の方向に沿ってペルチエ素子の当該面が加熱されたり冷却されたりする。
【0114】
特に、ペルチエ素子122の内側の面は、ペルチエ素子の保護など安定的な動作のために適切に冷却できなければならない。
【0115】
このような冷却のために多種多様な方法が使用可能であり、特に、ペルチエ素子122の内側の面がミスト処理部110の水槽111に貯留された水と熱的に接触するように構成されてもよい。
【0116】
これは、ペルチエ素子122の冷却にミスト処理部110の水槽111に貯留された殺菌水が利用可能であることを意味する。
【0117】
ペルチエ素子122の内側の面がミスト処理部110の水槽111に貯留された水と熱的に接触することは、水槽111に貯留された水と直接的に接触する第1の材質の第1の放熱部124、及びペルチエ素子122の内側の面と第1の放熱部124との間に配置される第2の材質の第2の放熱部123を介して行われ得る。
【0118】
すなわち、ペルチエ素子122の内側の面と水槽111に貯留された水は、少なくとも3種類の互いに異なる要素により熱的に接触することができる。
【0119】
図11を参照すると、第1の放熱部124は、水槽111に形成された孔を介して設けられて、一方の面が水槽111の内部の殺菌水と接触するとともに、他方の面が第2の放熱部123と接触し、第1の放熱部124が設けられる部分は、殺菌水が漏れないようにOリングなどによりきつく密閉されなければならない。
【0120】
第1の放熱部124は、第2の放熱部123の外部の一方の側(水槽側)に位置していてもよい(図10参照)。第1の放熱部124は、水槽111の内部の殺菌水と接触することにより、放熱効果を極大化させることができる。
【0121】
第1の放熱部124の形状は特に制限されず、多種多様な形状が採用可能であり、円形状、多角形状、星状などを呈していてもよく、内面や外郭に多数の突出部を有する場合、放熱効果をさらに高めることができる。
【0122】
因みに、第1の放熱部124が水槽111の殺菌水に接触する面は、色々なイオンなどにより汚れる可能性がある。そのため、第1の材質は、第2の材質に比べて殺菌水により汚れ難い材質から形成されてもよい。
【0123】
具体例を挙げると、第1の放熱部124の第1の材質は、SUS材質を含み、第2の放熱部123の第2の材質は、アルミニウム材質を含むように構成されてもよい。
【0124】
この場合、水槽111の殺菌水に接触する面が酸化されることを極力抑えることができるという効果がある。
【0125】
図10に示す例のように、第1の放熱部124と第2の放熱部123との熱的接触は、水槽が折れ曲がる個所において行われるように構成されてもよい。
【0126】
一方、第2の放熱部123は、放熱機能をさらに向上させるために、内部に冷却用液体を収める水冷式に構成されてもよい。このとき、第2の放熱部123は、冷却用液体を収める本体123-1と蓋体123-2を備えていてもよい。
【0127】
また、図12に示す例のように、本体123-1の内部の空間には複数の突出部123-11を形成することにより、冷却効率をさらに高めるように構成されてもよい。
【0128】
図示の例において、第2の放熱部123の蓋体123-2は、ねじやボルトなどを用いて本体123-1に固定するように構成されてもよく、本体123-1と蓋体123-2との間には密閉のためのOリングなどが配備されてもよい。
【0129】
制御部150は、入力部160を介して入力された動作指令に従って多機能統合型スキンビューティーデバイス100を全般的に制御することができる。
【0130】
制御部150が多機能統合型スキンビューティーデバイス100を制御する方法は、多種多様に構成可能なものであり、特に限定されない。
【0131】
例えば、制御部150は、入力部160を介して入力されるミスト機能のオン/オフ信号に基づいて、ミスト処理部110を駆動して、ミストが噴射されるようにし、冷/温刺激設定信号に基づいて、温度刺激処理部120を駆動して、肌接触部材121を適度な温度にすることができる。
【0132】
また、エレクトロポレーション機能のオン/オフ信号に基づいて、EP処理部130を駆動して、エレクトロポレーション電極を介して電気刺激が生じるようにし、光刺激機能のオン/オフ信号に基づいて、光処理部140を駆動して、適量の光が透明窓141を介して照射されるように制御してもよい。
【0133】
ハウジングには、多機能統合型スキンビューティーデバイス100の動作を表示するための多種多様な表示手段が配備されてもよい。例えば、電源のオン/オフ状態、ミスト処理部110の動作状態、温度刺激処理部120の動作状態、EP処理部130の動作状態、光処理部140の動作状態、現在の冷/温の設定状態など各種の情報を表示するためのLEDランプが配備されてもよい。
【0134】
電源供給部170は、交流電源を直流電源に変換して用いるように構成されてもよく、充電可能なバッテリーを備えていてもよく、バッテリー充電回路を備えていてもよいなど、必要に応じて多種多様に構成可能である。
【0135】
電気回路を構成するプリント回路基板(PCB)、バッテリーなど各種の構成要素は、柄部210の内部の空間に設けられてもよい。
【0136】
多機能統合型スキンビューティーデバイス100は、据え置き台の役割を果たすクレイドル部230を備えていてもよい。
【0137】
図14図15を参照すると、クレイドル部230は、柄部210の下部を据置きできるように構成されてもよく、バッテリーを充電できるようにする機能を有していてもよい。このとき、柄部210とクレイドル部230には、柄部210が据置きされたときに互いに電気的に接触できるようにバッテリー充電端子233が配備されてもよい。
【0138】
図14は、クレイドル部230を上から見下ろした例を示すものであって、クレイドル部230の据置き空間の底面231には、柄部210を介して流下した水が抜け出るように排水用孔235が形成されてもよい。
【0139】
すなわち、ミストの噴霧が持続的に行われ続ける過程においては、ミストが水滴として結露してミスト機能のオン/オフスイッチ119-2に乗って流下するなど柄部210の各部分に乗って水が流下する虞がある。
【0140】
このため、クレイドル部230の底面に排水用孔235を形成すれば、柄部210を介して漏れ出た水が外部に流れ出ることができ、バッテリー充電端子233などの短絡のリスクを防いで安全性を向上させることができる。
【0141】
図15を参照すると、クレイドル部230は、排水用孔235の形成された個所がバッテリー充電端子233の配置された個所よりも低くなるように構成されてもよい。
【0142】
このとき、バッテリー充電端子233の配置された個所から排水用孔235の形成された個所に向かって一定の角度の下向き勾配が形成されてもよい。
【0143】
また、クレイドル部230の下面には、受け台237が配備されてもよく、排水用孔235を介して排水される水を入れるための容器(図示せず)が配備されてもよい。
【0144】
以上、本発明について特定の好適な実施形態を上げて図示して説明したが、特許請求の範囲において請求する本発明の技術的な特徴や分野を逸脱しない範囲内において、本発明は様々に改変及び変更できるということは、当業界における通常の知識を有する者にとって自明である。
【符号の説明】
【0145】
100 ビューティーデバイス
110 ミスト処理部
111 水槽
112 電極モジュール
113 超音波振動子
117 ミスト噴出口
119-1 注ぎ口キャップ
120 温度刺激処理部
121 肌接触部材
122 熱電素子(ペルチエ素子)
123 第2の放熱部
123-1 本体
123-2 蓋体
124 第1の放熱部
130 EP処理部
132 外郭電極部材
140 光処理部
141 透明窓
150 制御部
160 入力部
170 電源供給部
181 照明部
210 柄部
220 ヘッド部
221 第1のヘッド部
222 第2のヘッド部
230 クレイドル部
233 バッテリー充電端子
235 排水用孔
237 受け台
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15