(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022151781
(43)【公開日】2022-10-07
(54)【発明の名称】組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 8/34 20060101AFI20220929BHJP
A61K 8/81 20060101ALI20220929BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20220929BHJP
A61K 8/86 20060101ALI20220929BHJP
A61Q 1/02 20060101ALI20220929BHJP
【FI】
A61K8/34
A61K8/81
A61Q19/00
A61K8/86
A61Q1/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022045954
(22)【出願日】2022-03-22
(31)【優先権主張番号】P 2021053875
(32)【優先日】2021-03-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000145862
【氏名又は名称】株式会社コーセー
(72)【発明者】
【氏名】森 洋輔
(72)【発明者】
【氏名】横田 怜
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AA112
4C083AA122
4C083AB032
4C083AB172
4C083AB222
4C083AB232
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4C083AC112
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4C083AC392
4C083AC422
4C083AC432
4C083AC441
4C083AC472
4C083AC482
4C083AC542
4C083AC552
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4C083AD042
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4C083AD162
4C083AD172
4C083AD222
4C083AD242
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4C083DD08
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4C083DD32
4C083DD33
4C083DD41
4C083EE01
4C083EE06
4C083EE07
(57)【要約】
【課題】 べたつきのなさ、密着性、肌なじみ感、経時安定性に優れる組成物の提供。
【解決手段】 次の成分(A)~(D);
(A)トリプロピレングリコール
(B)水不溶性の皮膜形成性高分子
(C)水
(D)HLB10~20の非イオン性界面活性剤
を含有する組成物。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(A)~(D);
(A)トリプロピレングリコール
(B)水不溶性の皮膜形成性高分子
(C)水
(D)HLB10~20の非イオン性界面活性剤
を含有する組成物。
【請求項2】
前記成分(B)が(メタ)アクリル酸アルキルをモノマー構成単位として含む重合体または共重合体である請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記成分(D)がポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルを含む請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
成分(B)と(D)の含有質量割合(B)/(D)が0.5~35である請求項1~3の何れか1項に記載の組成物。
【請求項5】
成分(A)と(C)の含有質量割合(A)/(C)が1~6である請求項1~4の何れか1項に記載の組成物。
【請求項6】
成分(A)と(B)の含有質量割合(A)/(B)が4~65である請求項1~5の何れか1項に記載の組成物。
【請求項7】
さらに成分(E)塩基性成分を含有する請求項1~6の何れか1項に記載の組成物。
【請求項8】
請求項1~7の何れか1項に記載の組成物を含有する皮膚外用剤または化粧料。
【請求項9】
成分(A)トリプロピレングリコール、成分(B)水不溶性の皮膜形成性高分子、及び成分(C)水を含有する組成物に、成分(D)HLB10~20の非イオン性界面活性剤を添加することにより、組成物を安定化する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、化粧料等に使用可能な組成物を検討する場合、様々な成分を組み合わせるなど、付加価値を高めるための技術開発が盛んになされている。一般に化粧料等には、求める機能は多岐にわたるものであるが、スキンケア化粧料等の基礎化粧料においては、重要な感触としてべたつきのなさや肌なじみ感が挙げられる。メイクアップ化粧料等においては、上記感触に加え、密着性が高いなどの機能が求められる場合がある。従来より、べたつきのなさ、肌なじみ感、密着性に優れた化粧料の開発のために、様々な粉体、油剤、皮膜形成剤、界面活性剤等が検討されており、成分を組み合わせることにより、それらの効果をさらに向上させるための検討もなされている。
【0003】
これまでにも保湿剤とトリプロピレングリコールを含有するべたつき感のない、使用感に優れた化粧料の技術が提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
また、ポリビニル系高分子、及びチキソトロピー性を付与する粘剤を含有することで形成される皮膜の密着性に優れたパック化粧料の技術が提案されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2017-014120号公報
【特許文献2】特開2005-060275号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の技術では、べたつきがなく使用感に優れる化粧料や皮膜の密着性に優れる化粧料は検討されているが、べたつきのなさ、密着性に優れていながらも、肌なじみ感、経時安定性に優れる組成物やこの組成物を用いた化粧料の開発は行われていない。
【0007】
そこで本発明は、べたつきのなさ、密着性、肌なじみ感、経時安定性に優れる組成物の開発を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記実情に鑑み、本発明者らは、べたつきが少なく、密着性の高い水不溶性の皮膜形成性高分子と肌なじみ感に優れた多価アルコールであるトリプロピレングリコールを含有することにより課題を解決できると考え、検討を行った。しかしながら検討を行ったところ、水不溶性の皮膜形成性高分子とトリプロピレングリコールとの間で凝集物が発生した。そこでさらに検討を進め、HLB10~20の非イオン性界面活性剤を組み合わせてみたところ、HLB10~20の非イオン性界面活性剤が水不溶性の皮膜形成性高分子と水との界面を安定化させ、トリプロピレングリコールを組み合わせた際も凝集物が生じることなく、経時安定性が保たれることを見出した。このため、べたつきのなさ、密着性、肌なじみ感に優れるとともに、経時安定性の高い組成物になることを見出した。さらに、塩基性成分を加えることで経時安定性がより向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、次の成分(A)~(D);
(A)トリプロピレングリコール
(B)水不溶性の皮膜形成性高分子
(C)水
(D)HLB10~20の非イオン性界面活性剤
を含有する組成物を提供するものである。
【0010】
また、前記成分(B)が(メタ)アクリル酸アルキルをモノマー構成単位として含む重合体または共重合体である前記記載の組成物を提供するものである。
【0011】
また、前記成分(D)がポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルを含む前記記載の組成物を提供するものである。
【0012】
また、成分(B)と(D)の含有質量割合(B)/(D)が0.5~35である前記記載の組成物を提供するものである。
【0013】
また、成分(A)と(C)の含有質量割合(A)/(C)が1~6である前記記載の組成物を提供するものである。
【0014】
また、成分(A)と(B)の含有質量割合(A)/(B)が4~65である前記記載の組成物を提供するものである。
【0015】
さらに成分(E)塩基性成分を含有する前記記載の組成物を提供するものである。
【0016】
また、前記記載の組成物を含有する皮膚外用剤または化粧料を提供するものである。
【0017】
また、成分(A)トリプロピレングリコール、成分(B)水不溶性の皮膜形成性高分子、及び成分(C)水を含有する組成物に、成分(D)HLB10~20の非イオン性界面活性剤を添加することにより、組成物を安定化する方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明により、べたつきのなさ、密着性、肌なじみ感、経時安定性に優れる組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】実施例1、比較例4、比較例6の経時安定性評価結果を示した図
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の詳細について以下に説明する。なお、本明細書において、「~」はその前後の数値を含む範囲を意味するものとする。
【0021】
本発明における成分(A)トリプロピレングリコールは、プロピレングリコールの3量体からなる多価アルコールであり、下記一般式(1)で表される。
H(OCH2CH(CH3))nOH ・・・・・(1)
(式中、nは平均3である。)
トリプロピレングリコールは、INCI名(International Nomenclature Cosmetic Ingredient labeling names)では、トリプロピレングリコール又はPPG-3で表される。市販品としては、TPG-H(ADEKA社製)等が挙げられる。
【0022】
本発明において成分(A)の含有量は、特に限定されないが、組成物全量に対し、45質量%(以下、「%」と略す)以上が好ましく、55%以上がより好ましく、60%以上がさらにより好ましい。また、75%以下が好ましく、70%以下がより好ましく、68%以下がさらにより好ましい。また、45~75%が好ましく、55~70%がより好ましく、60~68%がさらにより好ましい。この範囲であれば、べたつきのなさ、肌なじみ感、経時安定性に優れるためより好ましい。
【0023】
本発明における成分(B)水不溶性の皮膜形成性高分子は、水に不溶であり、皮膜形成能を有する樹脂や重合体等の高分子である。本発明において水に不溶とは、水に分散させた際に、溶解せずに粒子状を維持するものであり、500mgの水不溶性の皮膜形成性高分子を25℃の水10mLに添加した後に白濁あるいは残渣が確認できることをいう。溶解する場合は、水中に均一に分散した状態になり、白濁あるいは残渣が生じない。ここでいう白濁とは分光光度計UV-2600PC(島津製作所社製)を用いて測定され、上記組成物の波長700nmの可視光による透過率(%)(光路長1cm)が0~5%の範囲内にある状態を示す。ここでいう残渣とはろ紙(孔径0.2μm)にて溶液をろ過後、固形物がある状態を示す。また、皮膜形成能とは、成分(B)に該当する成分に対して可溶な溶媒にて10%希釈した溶液を作製し、ガラス板に400μm厚のアプリケーターで塗布し、室温24時間乾燥後皮膜が形成されていることをいう。本発明に用いられる成分(B)水不溶性の皮膜形成性高分子は、その性状は特に限定されず、粉末状、結晶状、または溶媒に分散したものを用いても良い。溶媒に分散したものとして、有機溶媒や水性溶媒に分散したポリマーエマルションの形態を用いても良い。
【0024】
本発明に用いられる成分(B)の水不溶性の皮膜形成性高分子は特に限定されないが、例えば、トリメチルシロキシケイ酸、ポリメチルシルセスキオキサン、アクリル変性シリコーン等のシリコーン系樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ロジンエステル等のロジン酸系樹脂、キャンデリラ樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリビニルイソブチルエーテル、ポリブテン、ポリイソブチレン、アクリル酸アルキル・酢酸ビニル共重合体、アクリル酸アルキル共重合体、アクリル酸アルキル・スチレン共重合体、ポリアクリル酸等が挙げられる。これらの中でも、(メタ)アクリル酸アルキルをモノマー構成単位として含む重合体または共重合体が好ましい。
【0025】
水性溶媒とは、水を主成分(水の含有量は水性溶媒中50%以上が好ましく、70%以上がより好ましく、80%以上がさらにより好ましい。)としていれば良く、水を溶媒とするもの、水と多価アルコール等の水溶性成分を含有する溶媒を用いても良い。有機溶媒としては、揮発性炭化水素油、脂肪酸エステル、脂肪酸、シリコーン油よりなる群から選択される1種または2種以上が好ましく、揮発性炭化水素油がより好ましい。
【0026】
有機溶媒に分散したポリマーエマルションとしては、例えば、アクリル酸アルキル・酢酸ビニル共重合体エマルション、アクリル酸アルキル・スチレン共重合体エマルション、シリコーン系ポリマーエマルション等が挙げられる。
【0027】
水に分散したポリマーエマルションとしては、例えば、ポリアクリル酸エマルション、アクリル酸アルキル共重合体エマルション、アクリル酸アルキル・スチレン共重合体エマルション、アクリル酸アルキル・酢酸ビニル共重合体エマルション、ポリ酢酸ビニルエマルション等が挙げられる。
【0028】
本発明においては、水に分散したポリマーエマルションを用いることが好ましい。さらに、水に分散したポリマーエマルションのうち、アクリル酸アルキル共重合体エマルション、アクリル酸アルキル・スチレン共重合体エマルション、アクリル酸アルキル・酢酸ビニル共重合体エマルション、及びポリ酢酸ビニルエマルションよりなる群から選ばれる1種または2種以上が好ましく、アクリル酸アルキル共重合体エマルション、アクリル酸アルキル・スチレン共重合体エマルション、及びアクリル酸アルキル・酢酸ビニル共重合体エマルションよりなる群から選ばれる1種または2種以上がより好ましく、アクリル酸アルキル共重合体エマルションよりなる群から選ばれる1種または2種以上がさらにより好ましい。これらを用いることで、べたつきのなさ、密着性により優れるため好ましい。
【0029】
本発明に用いられる、成分(B)の市販品として、アクリル酸アルキル共重合体エマルションとしてはACULYN33A(ロームアンドハース社製)、ヨドゾールGH800F、ヨドゾールGH810F(アクゾノーベル社製)、ポリ酢酸ビニルエマルションとしては、ビニブランGV-5651(日信化学工業社製)、アクリル酸・酢酸ビニル共重合体エマルションとしてはビニゾール2140L(大同化成工業社製)、(メタ)アクリル酸・アクリル酸エチルヘキシル共重合体エマルションとしてはダイトゾール5000SJ(大東化成工業社製)、ビニルピロリドン・スチレン共重合体エマルションとしては、ANTARA430(アシュランド・ジャパン社製)、アクリル酸・スチレン共重合体エマルションとしてはヨドゾールGH41F(アクゾノーベル社製)等が挙げられる。
【0030】
本発明において成分(B)の含有量は、特に限定されないが、固形分換算で組成物全量に対し、1%以上が好ましく、5%以上がより好ましく、7%以上がさらにより好ましい。また、14%以下が好ましく、12%以下がより好ましく、11%以下がさらにより好ましい。また、1~14%が好ましく、5~12%がより好ましく、7~11%がさらにより好ましい。この範囲であれば、べたつきのなさ、密着性、経時安定性に優れるためより好ましい。
【0031】
本発明においては、前記成分(A)~(D)を適宜含有することで効果が得られるものではあるが、成分(A)と成分(B)の含有質量割合(A)/(B)として、4以上が好ましく、5以上がより好ましく、5.5以上がさらにより好ましい。また、65以下が好ましく、15以下がより好ましく、7.5以下がさらにより好ましい。また、4~65が好ましく、5~15がより好ましく、5.5~7.5がさらにより好ましい。この範囲であれば、べたつきのなさ、密着性、肌なじみ感、経時安定性に優れるためより好ましい。
【0032】
本発明における成分(C)水は、組成物中の溶媒として使用される。本発明において、RO水や脱イオン水、蒸留水、精製水などを用いるのが好ましい。
【0033】
本発明において成分(C)の含有量は、特に限定されないが、組成物全量に対し、13%以上が好ましく、18%以上がより好ましく、20%以上がさらにより好ましい。また、45%以下が好ましく、35%以下がより好ましく、30%以下がさらにより好ましい。また、13~45%が好ましく、18~35%がより好ましく、20~30%がさらにより好ましい。この範囲であれば、べたつきのなさ、肌なじみ感、経時安定性に優れるためより好ましい。
【0034】
本発明においては、前記成分(A)~(D)を適宜含有することで効果が得られるものではあるが、成分(A)と(C)の含有質量割合(A)/(C)として、1以上が好ましく、1.5以上がより好ましく、2以上がさらにより好ましい。また、6以下が好ましく、4以下がより好ましく、3.5以下がさらにより好ましい。また、1~6が好ましく、1.5~4がより好ましく、2~3.5がさらにより好ましい。この範囲であれば、肌なじみ感、経時安定性に優れるためより好ましい。
【0035】
本発明における成分(D)は、HLB10~20の非イオン性界面活性剤である。非イオン性とは、同一分子内に親油基と親水基の両方を有し、水に溶解した際にノニオン性を示すものである。ここで、本発明におけるHLB(Hydphile-Lipophile Balance)とは、親水性-親油性のバランスを示す指標であり、小田・寺村らによる下記(式2)で計算されるものである。
HLB=「無機性値(IV)/有機性値(OV)」×10・・・(式2)
(甲田善生著、「有機概念図-基礎と応用-」、11~17頁、三共出版、1984年発行参照)
【0036】
本発明における成分(D)はHLB10~20であれば特に限定されず、例えば、モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(15E.O.)(HLB13.5)、モノオレイン酸ポリオキシエチレングリセリル(20E.O.)(HLB15.0)などのポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル;モノミリスチン酸ヘキサグリセリル(HLB11.0)、モノラウリン酸デカグリセリル(HLB15.5)、モノステアリン酸デカグリセリル(HLB12.0)などのポリグリセリン脂肪酸エステル;モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)(HLB15.0)、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)(HLB16.7)、モノパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)(HLB15.6)、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)(HLB14.9)、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)(HLB11.0)、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(6E.O.)(HLB10.0)などのポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(20E.O.)(HLB10.5)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.)(HLB14.0)などのポリオキシエチレン硬化ヒマシ油;ポリオキシエチレンコレステリルエーテル(15E.O.)(HLB11.0)、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル(30E.O.)(HLB14.0)などのポリオキシエチレンコレステリルエーテル;ポリオキシエチレンフィトステリルエーテル(10E.O.)(HLB12.5)、ポリオキシエチレンフィトステリルエーテル(20E.O.)(HLB15.5)などのポリオキシエチレンフィトステリルエーテル;モノラウリン酸ポリエチレングリコール(10E.O.)(HLB12.5)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(25E.O.)(HLB15.0)などのポリエチレングリコール脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンラウリルエーテル(9E.O.)(HLB13.0)、ポリオキシエチレンセチルエーテル(7E.O.)(HLB11.0)、ポリオキシエチレンステアリルエーテル(20E.O.)(HLB15.0)などのポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレン(20E.O.)ポリオキシプロピレンセチルエーテル(4E.O.)(HLB16.5)などのポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル等があげられる。
【0037】
これらの中でもポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルを用いることが好ましく、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルにおいて、エチレンオキサイド(E.O.)は、特に限定されないが、5以上が好ましく、10以上がより好ましい。また、30以下が好ましく、25以下がより好ましい。
【0038】
さらにこれらの中でも、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)、トリステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(6E.O.)よりなる群から選ばれる1種または2種以上が好ましく、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)よりなる群から選ばれる1種または2種以上がより好ましく、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)がさらにより好ましい。この範囲であれば、肌なじみ感、経時安定性に優れるためより好ましい
【0039】
本発明において成分(D)の含有量は、特に限定されないが、組成物全量に対し、0.3%以上が好ましく、0.7%以上がより好ましく、1.2%以上がさらにより好ましい。また、2.5%以下が好ましく、2%以下がより好ましく、1.7%以下がさらにより好ましい。また、0.3~2.5%が好ましく、0.7~2%がより好ましく、1.2~1.7%がさらにより好ましい。この範囲であれば、べたつきのなさ、肌なじみ感、経時安定性に優れるためより好ましい。
【0040】
本発明においては、前記成分(A)~(D)を適宜含有することで効果が得られるものではあるが、成分(B)と(D)の含有質量割合(B)/(D)は、0.5以上が好ましく、3以上がより好ましく、5以上がさらにより好ましい。また、35以下が好ましく、20以下がより好ましく、8以下がさらにより好ましい。また、0.5~35が好ましく、3~20がより好ましく、5~8がさらにより好ましい。この範囲であれば、べたつきのなさ、密着性、肌なじみ感、経時安定性に優れるためより好ましい。
【0041】
本発明は、さらに成分(E)塩基性成分を含有することができる。本発明における塩基性成分は、有機塩基、無機塩基等、特に限定されずに用いることができる。例えば、無機塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等が挙げられ、有機塩基としては、塩基性アミノ酸(リジン、ヒスチジン、アルギニン等)、アンモニウム塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノール等が挙げられる。本発明においては、有機塩基が好ましく、トリエタノールアミンが特に好ましい。
【0042】
本発明において成分(E)の含有量は、特に限定されず、目的により、適宜調整することが可能である。本発明において、成分(E)塩基性成分の含有量により組成物のpHが増減し、また、弱塩基、強塩基と用いる塩基の種類により、含有量は異なるため、最適な含有量を組成物のpHとして表す。本発明におけるpHは、5以上が好ましく、6以上がより好ましく、7以上がさらにより好ましい。また、11以下が好ましく、10以下がより好ましく、9以下がさらにより好ましい。また、5~11が好ましく、6~10がより好ましく、7~9がさらにより好ましい。この範囲であれば、経時安定性に優れるためより好ましい。尚、本発明において組成物のpHはガラス電極型pHメーターである、LAQUA(HORIBA社製)を使用して25℃で測定を行うことができる。尚、後述の実施例はLAQUA(HORIBA社製)を使用して25℃で測定を行ったものである。
【0043】
本発明において、成分(A)と(E)の含有質量割合(A)/(E)は、30以上が好ましく、65以上がより好ましく、130以上がさらにより好ましい。また、65000以下が好ましく、6500以下がより好ましく、1000以下がさらにより好ましい。また、30~65000が好ましく、65~6500がより好ましく、130~1000がさらにより好ましい。この範囲であれば、べたつきのなさ、肌なじみ感、経時安定性に優れるためより好ましい。
【0044】
本発明の組成物は、上記の成分(A)~(E)の他に、通常化粧料に使用される成分、例えば、成分(A)以外のアルコール類(一価アルコール、多価アルコール等)、成分(B)以外の皮膜形成剤、成分(D)以外の界面活性剤、油性成分、粉体、繊維、保湿剤等の水性成分、糖類、酸化防止剤、消泡剤、美容成分、防腐剤、香料等を本発明の効果を妨げない範囲で含有することができる。本発明の組成物の好ましい態様としては、以下に示すものを挙げることができる。
【0045】
本発明の組成物は常法に従って製造することができる。例えば、成分(A)、(C)を含む区分を均一に混合し、成分(D)、(B)、必要に応じて任意成分を順に添加混合して得ることができるが、この製造方法に限定されるものではない。
【0046】
本発明により、成分(A)トリプロピレングリコール、成分(B)水不溶性の皮膜形成性高分子、及び成分(C)水を含有する組成物に対し、成分(D)HLB10~20の非イオン性界面活性剤を添加することで、凝集物を防止し、組成物を安定化する方法を提供することができる。
【0047】
本発明は、前記組成物を含有する化粧料、または皮膚外用剤を提供することができる。化粧料または皮膚外用剤において、本発明の組成物の含有量は特に限定されず、一部または全部としても良く、例えば、1%以上が好ましく、10%以上がより好ましく、25%以上がさらにより好ましい。また、80%以下が好ましく、65%以下がより好ましく、55%以下がさらにより好ましい。また、1~80%が好ましく、10~65%がより好ましく、25~55%がさらにより好ましい。この範囲であれば、化粧料または皮膚外用剤とした際に、べたつきのなさ、密着性、肌なじみ感、経時安定性に優れるためより好ましい。
【0048】
化粧料または皮膚外用剤としては、例えば、乳液、クリーム、化粧水、美容液、パック、オールインワンジェル、日焼け止め、洗浄料などの基礎化粧料、ファンデーション、下地、白粉、コンシーラー、アイシャドウ、頬紅、口紅、アイブロウ等のメイクアップ化粧料、養毛料、ヘアトニック、シャンプー、リンス等の頭髪用化粧料等、分散液、軟膏、液剤、エアゾール、貼付剤、パップ剤、リニメント剤等が挙げられる。
【0049】
本発明の剤型としては、特に限定されないが、例えば、水性型、水中油型、油中水型、水中油中水型、油中水中油型等が挙げられる。これらの中でも、水性型、水中油型が好ましい。
【実施例0050】
以下に実施例をあげて本発明を詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
【0051】
実施例1~26および比較例1~6:化粧料組成物
下記表1~4に示す処方の化粧料組成物を下記製法にて調製し、イ.べたつきのなさ、ロ.密着性、ハ.肌なじみ感、ニ.経時安定性について下記評価方法により評価した。その結果も併せて表1~4に示す。尚、表中の成分(B)において、溶媒分散物の含有量はポリマー純分を記載し、分散媒(精製水)は、組成物に添加する精製水の含有量と総和として記載する。
【0052】
(評価方法)
下記イ~ハの項目について、各試料について化粧品評価専門パネル15名による使用テストを行った。パネル各人が実施例および比較例の化粧料組成物を使用し、下記絶対評価基準にて5段階に評価し評点をつけ、各試料についてパネル全員の評定合計からその平均値を算出し下記判定基準により判定した。イ.べたつきのなさに関しては、各試料を皮膚に塗布し、塗布後10分経過した状態での皮膚表面にべたつきがないかどうか、ロ.密着性に関しては、各試料を皮膚に塗布し、塗布後に皮膚に対してしっかり付着していると感じるかどうか、ハ.肌なじみ感に関しては、各試料を皮膚に塗布時に、滑らかに馴染み、塗布後に化粧膜として肌負担感を感じないかどうか、を評価した。
【0053】
<評価項目>
(イ)べたつきのなさ
(ロ)密着性
(ハ)肌なじみ感
【0054】
<絶対評価基準>
(評点):(評価)
5 :非常に良い
4 :良い
3 :普通
2 :悪い
1 :非常に悪い
<4段階判定基準>
(判定):(評価)
◎ :4.0より高い
○ :3.0点より高く4.0点以下
△ :2.0点より高く3.0点以下
× :2.0点以下
【0055】
ニ.経時安定性
ニの経時安定性の項目については、前記実施例および比較例の化粧料組成物を直径4cm、高さ8cmの円柱型ガラス瓶に充填し、密封状態で50℃の恒温槽にて1週間保存したサンプルを外観の状態を肉眼にて観察し、以下の判定基準にて判定した。
(経時安定性判定基準)
(判定):(評価)
◎ :目開き1.04mmの(JIS試験篩18メッシュ)の篩に通し、
メッシュ上に凝集物が残存していない
〇 :目開き4.35mmの(JIS試験篩4メッシュ)の篩に通し、
メッシュ上に凝集物が残存していない
△ :目開き8.16mmの(JIS試験篩2.5メッシュ)の篩に通し、
メッシュ上に凝集物が残存していない
× :目開き8.16mmの(JIS試験篩2.5メッシュ)の篩に通し、
メッシュ上に凝集物が残存している
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【表4】
※1:ヨドゾールGH800F(固形分45%、アクゾノーベル社製)
※2:ダイトゾール5000SJ(固形分50%、大東化成工業社製)
※3:ビニゾール2140L(固形分43%、大同化成工業社製)
※4:ビニブランGV-5651(固形分36%、日信化学工業社製)
※5:ヨドゾールGH41F(固形分47%、アクゾノーベル社製)
【0060】
(製造方法)
A:成分1~4、10、18~19を25℃で均一に混合する。
B:25℃に保ちながら、Aに成分5~9を添加して均一に混合する。
C:Bに成分11~17を添加して均一に混合し、化粧料組成物を得た。
【0061】
表1~4の結果から明らかなように、本発明の実施例1~26の化粧料組成物は、比較例1~6に比べ、べたつきのなさ、密着性、肌なじみ感、経時安定性、すべての点において優れたものであった。これに対して、成分(A)を含有しない比較例1~2は、皮膚に塗布した際の密着性が悪く、伸び広げた後の塗布膜がべたついていて、満足のいく品質が得られなかった。
成分(A)を含む多価アルコールを含有しない比較例3は密着性と肌なじみ感の点で満足のいくものが得られなかった。HLB10~20の非イオン性界面活性剤を含有しない比較例4~6はべたつきのなさ、密着性、肌なじみ感、経時安定性、すべての点において満足のいくものが得られなかった。
【0062】
実施例28:水系アイブロウ
(成分) (%)
1.実施例1に記載の化粧料組成物 45.0
2.水素添加大豆リン脂質 0.5
3.セスキオレイン酸ソルビタン(HLB3.7) 0.3
4.1,3-ブチレングリコール 0.5
5.フッ素化合物処理黒色酸化鉄(3%表面被覆) 3.0
6.フッ素化合物処理黄色酸化鉄(3%表面被覆) 3.0
7.フッ素化合物処理赤色酸化鉄(3%表面被覆) 2.5
8.フッ素化合物処理二酸化チタン(3%表面被覆、平均粒子径1μm) 2.5
9.アクリル酸アルキル共重合体(固形分換算) ※6 0.8
10.トリエタノールアミン 0.6
11.無水ケイ酸(平均粒径10μm、無孔質) 18.0
12.レシチン処理タルク(1%表面被覆、平均粒子径15μm) 12.0
13.精製水 残量
14.エタノール 9.0
※6:ACULYN 33A(固形分28%、ダウ・ケミカル日本社製)
【0063】
(製造方法)
A:成分1~8を65℃に加熱し、均一に混合する。
B:Aを25℃まで冷却し、25℃に保ちながら成分9~14を添加して均一に混合し、水系アイブロウ(pH7.6)を得た。
【0064】
実施例28の水系アイブロウは、べたつきのなさ、密着性、肌なじみ感、経時安定性に優れたものであった。
【0065】
実施例29: O/W型リキッドファンデーション
(成分) (%)
1.実施例5に記載の化粧料組成物 45.0
2.1,3-ブチレングリコール 1.0
3.水素添加大豆リン脂質 0.5
4.フッ素化合物処理二酸化チタン(3%表面被覆、平均粒子径1μm) 8.0
5.シリコーン化合物表面処理ベンガラ(2%表面被覆) 0.5
6.フッ素化合物処理黄色酸化鉄(3%表面被覆) 1.0
7.フッ素化合物処理黒色酸化鉄(3%表面被覆) 0.05
8.アクリル酸アルキル共重合体 ※7 0.5
9.トリエタノールアミン 1.0
10.精製水 残量
11.グリセリン 1.0
12.パラオキシ安息香酸エチル 0.1
13.レシチン処理タルク(1%表面被覆、平均粒径15μm) 16.0
14.ステアリン酸 0.9
15.モノステアリン酸グリセリン(HLB4.0) 0.3
16.セトステアリルアルコール 0.4
17.モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン
(20E.O.、HLB15.0) 0.5
18.パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル 5.0
19.レモンエキス 0.05
20.マツリカエキス 0.05
※7:ペミュレンTR-1(固形分100%、Lubrizol社製)
【0066】
(製造方法)
A:成分1~7を均一に分散する。
B:Aに成分8~13を加え70℃で均一に混合する。
C:成分14~18を70℃で均一に混合する。
D:CにBを加え乳化し、25℃まで冷却する。
E:Dに成分19~20を添加して25℃で均一に混合する。
F:Eを容器に充填し、O/W型リキッドファンデーション(pH7.6)を得た。
【0067】
実施例29のO/W型リキッドファンデーションは、べたつきのなさ、密着性、肌なじみ感、経時安定性に優れたものであった。
【0068】
実施例30:W/O型日焼け止め化粧料
(成分) (%)
1.実施例19に記載の化粧料組成物 40.0
2.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 (60E.O.)(HLB14.5)0.3
3.精製水 残量
4.ジプロピレングリコール 3.0
5.硫酸マグネシウム 0.5
6.アスコルビン酸グルコシド 3.0
7.PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(HLB4.0) 4.0
8.デカメチルシクロペンタシロキサン 24.0
9.イソノナン酸イソトリデシル 8.0
10.パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル 9.0
11.トリメチルシロキシケイ酸 ※8 2.5
12.ホホノキ抽出液 0.05
13.ケイケットウエキス 0.05
14.シラカバエキス 0.05
15.ジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト 1.5
※8:SR-1000(固形分100%、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)
【0069】
(製造方法)
A:成分1~6を25℃で均一に分散する。
B:成分7~15を25℃で均一に分散する。
C:Bを攪拌しながら徐々にAを加えて乳化し、W/O型日焼け止め化粧料(pH6.2)を得た。
【0070】
実施例30のW/O型日焼け止め化粧料は、べたつきのなさ、密着性、肌なじみ感、経時安定性に優れたものであった。
【0071】
実施例31:化粧水
(成分) (%)
1.実施例6に記載の化粧料組成物 50.0
2.モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン
(20E.O.)(HLB15.0) 0.7
3.精製水 残量
4.1,3-ブチレングリコール 12.0
5.グリセリン 10.0
6.乳酸 0.05
7.乳酸ナトリウム 0.1
8.水酸化ナトリウム 0.05
9.エタノール 11.4
10.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
11.香料 0.05
12.ローズマリーエキス 0.01
13.ゲンチアナエキス 0.01
【0072】
(製造方法)
A:成分1~8を25℃で均一に混合する。
B:成分9~13を25℃で混合溶解する。
C:AにBを添加混合し、化粧水(pH6.5)を得た。
【0073】
実施例31の化粧水は、べたつきのなさ、密着性、肌なじみ感、経時安定性に優れたものであった。
【0074】
実施例32:O/W型乳液
(成分) (%)
1.実施例16に記載の化粧料組成物 55.0
2.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
3.水酸化ナトリウム 0.05
4.精製水 残量
5.ベヘニルアルコール 1.0
6.スクワラン 10.0
7.モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン
(6E.O.)(HLB10.0) 0.7
8.ステアリン酸 0.7
9.グリセリルモノステアレート(HLB4.3) 0.7
10.エタノール 9.5
11.香料 0.05
12.エイジツエキス 0.05
13.モクツウエキス溶液 0.05
【0075】
(製造方法)
A:成分1~4を70℃で均一に混合する。
B:成分5~9を70℃で均一に混合する。
C:BにAを加えて乳化し、室温まで冷却する。
D:Cに成分10~13を加えて均一に混合し、O/W型乳液(pH6.8)を得た。
【0076】
実施例32のO/W型乳液は、べたつきのなさ、密着性、肌なじみ感、経時安定性に優れたものであった。
【0077】
実施例33:美容液
(成分) (%)
1.精製水 残量
2.実施例21の組成物 30.0
3.ジプロピレングリコール 10.0
4.グリセリン 6.0
5.1,3-ブチレングリコール 4.0
6.フィトステアロール 0.2
7.水素添加リン脂質 0.25
8.グリチルリチン酸ジカリウム 2.0
9.パンテノール 0.3
10.ナイアシンアミド 4.0
11.トラネキサム酸 2.0
12.シャクヤク花エキス 0.005
13.カプリリルグリコール 0.3
14.アクリル酸ナトリウム・アクリロイル
ジメチルタウリンナトリウム共重合体 0.4
15.カルボキシビニルポリマー 0.3
16.ポリエチレングリコール・デシルテトラデセス-20
・ヘキサメチレンジイソシアネート共重合体 0.02
17.セトステアリルアルコール 1.3
18.オクチルドデカノール 6.0
19.重質流動イソパラフィン 4.0
20.イソステアリン酸 1.0
21.メチルフェニルポリシロキサン 0.4
22.α-オレフィンオリゴマー 3.0
23.リンゴ酸ジイソステアリル 2.0
24.デカイソステアリン酸ポリグリセリル-10 3.0
25.オリーブ油 0.03
26.モノステアリン酸ポリグリセリル-10
(HLB15.0) 0.5
27.ショ糖脂肪酸エステル 0.4
28.ポリエチレングリコール1000 1.1
29.グルコシルトレハロース・
水添デンプン分解物混合溶液 0.3
【0078】
(製造方法)
A:成分1~16、28~29を70℃で均一に混合する。
B:成分17~27を70℃で均一に混合する。
C:AにBを加えて乳化し、室温まで冷却する。
D:Cをディスペンサー容器に充填し、美容液(pH7.6)を得た。
【0079】
実施例33の美容液は、べたつきのなさ、密着性、肌なじみ感、経時安定性に優れたものであった。
【0080】
実施例34:軟膏
(成分) (%)
1.精製水 残量
2.実施例1の組成物 50.0
3.エタノール 5.0
4.ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸
/ロジン酸)ジペンタエリスリチル 2.0
5.PEG-11メチルエーテルジメチコン
(HLB14.5) 0.4
6.PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン
(HLB4.0) 0.3
7.ラノリン 10.0
8.ワセリン 20.0
9.ステアリン酸 2.0
10.ベヘニルアルコール 0.4
【0081】
(製造方法)
A:成分1~3を70℃で均一に混合する。
B:成分4~10を70℃で均一に混合する。
C:AにBを加えて乳化し、室温まで冷却する。
D:Cを容器に充填し、軟膏(pH6.9)を得た。
【0082】
実施例34の軟膏は、べたつきのなさ、密着性、肌なじみ感、経時安定性に優れたものであった。
【0083】
実施例35:日焼け止め
(成分) (%)
1.(アクリレーツ/メタクリル酸ベヘネス)コポリマー 0.5
2.トリエトキシカプリリルシラン2%処理微粒子二酸化チタン 10.0
3.ポリヒドロキシステアリン酸 1.0
4.イソドデカン 10.0
5.メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール 0.2
6.2,4-ビス{[4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシ]-フェニル}
-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン 3.0
7.ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルエステル 2.0
8.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 6.0
9.トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル 2.0
10.トリラウレス-4リン酸 0.1
11.N-ステアロイル-N-メチルタウリンNa 0.5
12.トリエタノールアミン 0.1
13.精製水 残量
14.エタノール 7.0
15.実施例10の組成物 40.0
【0084】
(製造方法)
A:成分1~4を3本ローラーで均一に混合する。
B:成分5~10を80℃で均一に混合し、Aを添加し均一に混合する。
C:11~15を室温で均一に混合する。
D:BにCを加えて乳化し、チューブ容器に充填し、日焼け止め(pH7.6)を得た。
【0085】
実施例35の日焼け止めは、べたつきのなさ、密着性、肌なじみ感、経時安定性に優れたものであった。
【0086】
実施例36:殺菌ジェル
(成分) (%)
1.実施例26の組成物 20.0
2.緑茶エキス 0.05
3.イソプロピルメチルフェノール 0.5
4.サリチル酸 0.1
5.エタノール 70.0
6.(アクリレーツ/アクリル酸アルキル
(C10-30)クロスポリマー 2.0
7.精製水 残量
【0087】
(製造方法)
A:成分6~7を70℃で溶解し、均一に混合しながら室温に冷却する。
B:成分1~5を室温で均一に混合する。
C:BにAを添加し均一に混合して、容器に充填し、殺菌ジェル(pH6.5)を得た。
【0088】
実施例36の殺菌ジェルは、べたつきのなさ、密着性、肌なじみ感、経時安定性に優れたものであった。
【0089】
実施例37:制汗スプレー
(成分) (%)
1.実施例20の組成物 45.0
2.1,3-ブチレングリコール 10.0
3.ジプロピレングリコール 6.0
4.ウイキョウエキス 0.01
5.タイムエキス 0.01
6.クロルヒドロキシアルミニウム 3.0
7.l-メントール 0.1
8.エタノール 20.0
9.香料 0.02
10.PPG-6デシルテトラデセス-20
(HLB11.0) 0.2
11.精製水 残量
12.シリカ ※9 5.0
13.シリカ ※10 3.0
※9:球状多孔質、吸油量170ml/100g、平均粒子径2μm
※10:球状無孔質、吸油量30ml/100g、平均粒子径10μm
【0090】
(製造方法)
A:成分7~11を均一に混合する。
B:Aに成分1~6、12~13を添加し室温で均一に混合し、原液(pH6.8)を得る。
C:Bを噴霧用のエアゾール型スプレー容器に充填する。
D:Cに噴射剤(LPG:DME=8:2)を、原液:ガス比が30:70となるよう充填し、制汗スプレーを得た。
【0091】
実施例37の制汗スプレーは、べたつきのなさ、密着性、肌なじみ感、経時安定性に優れたものであった。