(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022151795
(43)【公開日】2022-10-07
(54)【発明の名称】情報提示システム、情報提示方法、及び情報提示プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20220929BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022046524
(22)【出願日】2022-03-23
(31)【優先権主張番号】P 2021052431
(32)【優先日】2021-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】500175565
【氏名又は名称】株式会社ぐるなび
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100181869
【弁理士】
【氏名又は名称】大久保 雄一
(72)【発明者】
【氏名】杉原 章郎
(72)【発明者】
【氏名】小島 朋実
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】複数の店舗を含む施設を訪問する利用者を分散させるとともに、各店舗における利用者の来店機会の損失を防ぐことが可能な情報提示システム、情報提示方法、及び情報提示プログラムを提供すること。
【解決手段】本発明に係る情報提示システムは、同一施設に含まれる複数の店舗のそれぞれの混雑度を算出する算出処理部と、前記算出処理部により算出される前記混雑度が閾値以上であるか否かを判定する判定処理部と、前記算出処理部により算出される第1店舗の前記混雑度が前記閾値以上である場合に、前記複数の店舗の中から、前記混雑度が前記閾値未満であって、かつ当該第1店舗とは取り扱う商品の種別が異なる第2店舗を抽出する抽出処理部と、前記抽出処理部により抽出される前記第2店舗に関する特定情報を利用者に提示する提示処理部と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一施設に含まれる複数の店舗のそれぞれの混雑度を算出する算出処理部と、
前記算出処理部により算出される前記混雑度が閾値以上であるか否かを判定する判定処理部と、
前記算出処理部により算出される第1店舗の前記混雑度が前記閾値以上である場合に、前記複数の店舗の中から、前記混雑度が前記閾値未満であって、かつ当該第1店舗とは業種が異なる第2店舗を抽出する抽出処理部と、
前記抽出処理部により抽出される前記第2店舗に関する特定情報を利用者に提示する提示処理部と、
を備える情報提示システム。
【請求項2】
前記提示処理部は、前記第1店舗及び前記第1店舗と同一フロアの少なくともいずれかに配置される表示端末に前記特定情報を表示させる、
請求項1に記載の情報提示システム。
【請求項3】
前記提示処理部は、前記第1店舗内にいる前記利用者及び前記第1店舗と同一フロアにいる前記利用者の少なくともいずれかの利用者端末に前記特定情報を表示させる、
請求項1に記載の情報提示システム。
【請求項4】
前記提示処理部は、前記施設外にいる前記利用者の利用者端末に前記特定情報を表示させる、
請求項1に記載の情報提示システム。
【請求項5】
前記利用者の属性を特定する特定処理部をさらに備え、
前記抽出処理部は、さらに前記複数の店舗の中から前記利用者の属性に対応する前記第2店舗を抽出する、
請求項3又は4に記載の情報提示システム。
【請求項6】
前記特定処理部は、前記施設に設置された検出部による検出結果、及び、各店舗から取得する利用者情報の少なくともいずれかに基づいて前記利用者の属性を特定する、
請求項5に記載の情報提示システム。
【請求項7】
前記抽出処理部は、さらに前記利用者の現在位置に基づいて前記第2店舗を抽出する、
請求項3~6のいずれかに記載の情報提示システム。
【請求項8】
前記抽出処理部により複数の前記第2店舗が抽出された場合に、前記提示処理部は、前記第2店舗の所在位置が前記利用者の現在位置に近い順に、複数の前記第2店舗のそれぞれに関する前記特定情報を前記利用者に提示する、
請求項7に記載の情報提示システム。
【請求項9】
前記抽出処理部は、各店舗に、業種が異なり、かつ当該店舗に関連性のある一又は複数の店舗を対応付けて記憶する記憶部から、前記第1店舗に対応付けられた前記第2店舗を抽出する、
請求項1~8のいずれかに記載の情報提示システム。
【請求項10】
一又は複数のプロセッサーが、
同一施設に含まれる複数の店舗のそれぞれの混雑度を算出する算出ステップと、
前記算出ステップにより算出される前記混雑度が閾値以上であるか否かを判定する判定ステップと、
前記算出ステップにより算出される第1店舗の前記混雑度が前記閾値以上である場合に、前記複数の店舗の中から、前記混雑度が前記閾値未満であって、かつ当該第1店舗とは業種が異なる第2店舗を抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップにより抽出される前記第2店舗に関する特定情報を利用者に提示する提示ステップと、
を実行する情報提示方法。
【請求項11】
同一施設に含まれる複数の店舗のそれぞれの混雑度を算出する算出ステップと、
前記算出ステップにより算出される前記混雑度が閾値以上であるか否かを判定する判定ステップと、
前記算出ステップにより算出される第1店舗の前記混雑度が前記閾値以上である場合に、前記複数の店舗の中から、前記混雑度が前記閾値未満であって、かつ当該第1店舗とは業種が異なる第2店舗を抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップにより抽出される前記第2店舗に関する特定情報を利用者に提示する提示ステップと、
を一又は複数のプロセッサーに実行させるための情報提示プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者に情報を提供することが可能な情報提示システム、情報提示方法、及び情報提示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、現時点における各店舗の混雑状況を提示するシステムが知られている(例えば特許文献1参照)。利用者は現時点の各店舗の混雑状況を把握することにより、例えば混雑していない所望の店舗を訪問することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、複数の店舗を含むショッピングモールなどの施設において、特定の店舗に利用者が集中する場合がある。また、前記特定の店舗に来店した利用者は、目的を達すると施設内の他の店舗を訪れることなく施設から退店してしまう場合もある。このように、特定の施設に利用者が集中したり、施設内の各店舗において利用者の来店機会及び販売機会が失われたりする問題が生じる。
【0005】
本発明の目的は、複数の店舗を含む施設を訪問する利用者を分散させるとともに、各店舗における利用者の来店機会の損失を防ぐことが可能な情報提示システム、情報提示方法、及び情報提示プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る情報提示システムは、同一施設に含まれる複数の店舗のそれぞれの混雑度を算出する算出処理部と、前記算出処理部により算出される前記混雑度が閾値以上であるか否かを判定する判定処理部と、前記算出処理部により算出される第1店舗の前記混雑度が前記閾値以上である場合に、前記複数の店舗の中から、前記混雑度が前記閾値未満であって、かつ当該第1店舗とは業種が異なる第2店舗を抽出する抽出処理部と、前記抽出処理部により抽出される前記第2店舗に関する特定情報を利用者に提示する提示処理部と、を備える。
【0007】
本発明に係る情報提示方法は、一又は複数のプロセッサーが、同一施設に含まれる複数の店舗のそれぞれの混雑度を算出する算出ステップと、前記算出ステップにより算出される前記混雑度が閾値以上であるか否かを判定する判定ステップと、前記算出ステップにより算出される第1店舗の前記混雑度が前記閾値以上である場合に、前記複数の店舗の中から、前記混雑度が前記閾値未満であって、かつ当該第1店舗とは業種が異なる第2店舗を抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップにより抽出される前記第2店舗に関する特定情報を利用者に提示する提示ステップと、を実行する方法である。
【0008】
本発明に係る情報提示プログラムは、同一施設に含まれる複数の店舗のそれぞれの混雑度を算出する算出ステップと、前記算出ステップにより算出される前記混雑度が閾値以上であるか否かを判定する判定ステップと、前記算出ステップにより算出される第1店舗の前記混雑度が前記閾値以上である場合に、前記複数の店舗の中から、前記混雑度が前記閾値未満であって、かつ当該第1店舗とは業種が異なる第2店舗を抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップにより抽出される前記第2店舗に関する特定情報を利用者に提示する提示ステップと、を一又は複数のプロセッサーに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、複数の店舗を含む施設を訪問する利用者を分散させるとともに、各店舗における利用者の来店機会の損失を防ぐことが可能な情報提示システム、情報提示方法、及び情報提示プログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係る情報提示システムの全体構成を示す図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施形態に係る情報提示システムが適用されるショッピングモールのフロアレイアウトの一例を示す図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施形態に係る情報提示システムの構成を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施形態に係る情報提示システムで使用される店舗情報の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、本発明の実施形態に係る情報提示システムで使用される関連店舗情報の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、本発明の実施形態に係る情報提示システムで使用される混雑状況情報の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、本発明の実施形態に係る利用者端末及び表示端末に表示される混雑情報ページを示す図である。
【
図8】
図8は、本発明の実施形態に係る利用者端末及び表示端末に表示される混雑情報ページを示す図である。
【
図9】
図9は、本発明の実施形態に係る利用者端末及び表示端末に表示される混雑情報ページを示す図である。
【
図10】
図10は、本発明の実施形態に係る情報提示システムで実行される情報提示処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0012】
[情報提示システム1]
図1に示されるように、本発明の実施形態に係る情報提示システム1は、情報提示装置2と利用者端末3と店舗端末4と表示端末5とを含む。店舗端末4は、店舗ごとに配置される。ここで、前記店舗は、所定の施設に含まれる店舗、すなわち同一施設内に入居して営業を行う店舗(例えばテナント)である。前記施設は、ショッピングモール(ショッピングセンター)、商業施設、複合施設、娯楽施設、商業ビル、百貨店、デパートなど複数の店舗が入居する施設(グループ)である。また、前記施設は、経営母体が異なる複数の店舗が入居する施設であってもよい。また、前記施設は、住所又は敷地が同一である複数の店舗が入居する施設であってもよい。また、前記施設は、複数の店舗が同一地域に配置された商店街、飲食店街(商業地域)などであってもよい。なお、例えばショッピングモールが複数の独立した建物(北館、南館など)で構成される場合、当該ショッピングモールは一つ(同一)の施設である。前記施設に含まれる複数の店舗には、服飾店(婦人服店、紳士服店)、化粧品店、アクセサリー店、玩具店、飲食店、書店、食料品店、靴店、美容院、旅行代理店など業種の異なる店舗が含まれる。なお、飲食店は、提供する料理が他の飲食店と異なる場合もあるが、ここでは飲食物を提供する店舗は、同一の業種(「飲食店」)に属するものとする。すなわち、飲食店が取り扱う商品は飲食物である。本実施形態では、前記施設の一例として、複数の業種の店舗を含むショッピングモールSM1を挙げる。
【0013】
図2には、ショッピングモールSM1の1階のフロアレイアウトの一例を示している。
図2に示すように、ショッピングモールSM1の1階には、6店の店舗R1~R6が配置されている。また、図示は省略するが、ショッピングモールSM1の2階には、4店の店舗R7~R10が配置されている。各店舗には店舗端末4が配置されている(
図1参照)。なお、店舗端末4は、店舗の店内に設置されてもよいし、店舗の店外に設置されてもよい。店舗端末4は、店舗の来店客(顧客)、予約、売上(販売)などの各種情報を管理する情報処理装置である。
【0014】
利用者端末3は、ショッピングモールSM1を訪れる利用者が所持する情報処理装置である。利用者は、利用者端末3を利用して、ショッピングモールSM1内の店舗を検索及び予約したり、店舗において代金の決済をしたりすることができる。
【0015】
表示端末5は、ショッピングモールSM1の所定位置(例えば入口付近)及び各店舗内の少なくともいずれかに配置されるディスプレイであり、特定情報(混雑情報、店舗情報、広告情報など)を表示させる。表示端末5は、デジタルサイネージ用ディスプレイであってもよい。
【0016】
情報提示装置2、利用者端末3、店舗端末4、及び表示端末5は、インターネット、LAN、WAN、又は公衆電話回線などの通信網N1を介して通信可能である。
【0017】
ショッピングモールSM1内には、ショッピングモールSM1内の利用者を被写体として撮像する一又は複数のカメラ51(
図1参照)が設置されている。また各店舗の店内には、店舗内の利用者を被写体として撮像する一又は複数のカメラ52(
図3参照)が設置されている。情報提示装置2は、カメラ51,52、店舗端末4、及び利用者端末3から取得する後述の各種情報(検出結果、利用者情報、位置情報など)に基づいて、利用者端末3及び表示端末5の少なくともいずれかに特定情報(混雑情報など)を出力する。
【0018】
情報提示システム1は、本発明の情報提示システムの一例である。本実施形態では、情報提示装置2単体が本発明に係る情報提示システムに相当するが、本発明に係る情報提示システムは、情報提示装置2、利用者端末3、店舗端末4、及び表示端末5のうち一又は複数の構成要素を含むものであってもよい。例えば、情報提示装置2、利用者端末3、店舗端末4、及び表示端末5の構成要素が協働して後述する各種の情報提示処理(
図10参照)を分担して実行する場合には、その処理を実行する複数の構成要素を含むシステムを本発明に係る情報提示システムとして捉えることが可能である。例えば、情報提示装置2及び店舗端末4が本発明に係る情報提示システムを構成してもよい。
【0019】
[情報提示装置2]
図3に示されるように、情報提示装置2は、制御部21、記憶部22、操作表示部23、及び通信I/F24などを備えるサーバーである。なお、情報提示装置2は、1台のコンピュータに限らず、複数台のコンピュータが協働して動作するコンピュータシステムであってもよい。また、情報提示装置2で実行される各種の処理は、一又は複数のプロセッサーによって分散して実行されてもよい。
【0020】
通信I/F24は、情報提示装置2を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して利用者端末3、店舗端末4、表示端末5などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0021】
操作表示部23は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルのような操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0022】
記憶部22は、各種の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)などの不揮発性の記憶部である。具体的に、記憶部22には、店舗情報D1、関連店舗情報D2、混雑状況情報D3などのデータが記憶される。店舗情報D1には、ショッピングモールSM1内の各店舗に関する情報が含まれる。関連店舗情報D2には、各店舗に関連性のある店舗に関する情報が含まれる。混雑状況情報D3には、各店舗の現在の混雑状況に関する情報が含まれる。
図4は店舗情報D1の一例を示す図であり、
図5は関連店舗情報D2の一例を示す図であり、
図6は混雑状況情報D3の一例を示す図である。また、記憶部22には、店舗ごとの詳細情報(顧客情報、販売情報、予約情報など)のデータが記憶されてもよい。なお、情報提示装置2が複数の施設(例えばショッピングモールSM1,SM2)を管理するシステムに導入される場合には、記憶部22には、施設ごとの店舗情報D1、関連店舗情報D2、混雑状況情報D3が記憶される。
【0023】
図4に示されるように、店舗情報D1には、店舗ごとに、対応する「店舗ID」、「店舗名」、「業種」、「客層」などの情報が含まれる。前記店舗IDは、店舗の識別情報であり、前記店舗名は、店舗の名称である。前記業種は、店舗で提供される主なサービスの内容を識別可能な情報であり、取り扱う商品の種別に関する情報である。例えば、婦人服を販売する店舗R1,R5には、前記業種に「婦人服」が登録され、料理及び飲み物を提供する店舗R7~R10には、前記業種に「飲食店」が登録される。前記客層は、店舗の主要な客層(購買者層)を示す情報である。例えば、店舗R1に来店する利用者、店舗R1の商品を購入する利用者として、20代の女性、30代の女性が多い場合、店舗R1の前記客層に「20代30代女性」が登録される。また例えば、店舗R7に来店する利用者として、ファミリーが多い場合、店舗R7の前記客層に「ファミリー」が登録される。また、店舗情報D1には、店舗の電話番号、ホームページ、予約ページなどのウェブページにアクセスするためのアクセス情報(URL)などの情報が含まれてもよい。
【0024】
図5に示されるように、関連店舗情報D2には、店舗ごとに、対応する「店舗ID」、「店舗名」、「客層」、「関連店舗名」などの情報が含まれる。前記関連店舗名は、前記業種(取り扱う商品の種別)が異なる店舗であって、かつ関連性のある店舗の名称である。例えば、前記業種が異なるが前記客層の少なくとも一部が共通する複数の店舗は互いに関連性がある。具体的には、店舗R1,R5の業種は「婦人服」であり、店舗R2の業種は「化粧品」であり、店舗R3の業種は「アクセサリー」であり、店舗R8の業種は「飲食店」であり、互いに業種が異なるが、それぞれの客層の一部(「20代女性」)が共通する。このため、店舗R1,R2,R3,R5,R8は互いに関連性がある。この場合、関連店舗情報D2において、店舗R1,R2,R3,R5,R8のそれぞれの前記関連店舗名に関連性のある店舗の名称が登録される。なお、店舗R1,R5は前記業種が共通するため、店舗R1の前記関連店舗名には店舗R5の名称は登録されず、店舗R5の前記関連店舗名には店舗R1の名称は登録されない。
【0025】
また、店舗R4の業種は「玩具」であり、店舗R7の業種は「飲食店」であり、店舗R9の業種は「飲食店」であり、店舗R4と店舗R7,R9とは互いに業種が異なるが、それぞれの客層(「ファミリー」)が共通する。この場合、店舗R4の前記関連店舗名に店舗R7,R9の名称が登録される。なお、店舗R7,R9は前記業種が共通するため、店舗R7の前記関連店舗名には店舗R4の名称が登録され、店舗R9の前記関連店舗名には店舗R4の名称が登録される。
【0026】
図6に示されるように、混雑状況情報D3には、ショッピングモールSM1内の各店舗の混雑状況に関する情報が含まれる。具体的には、混雑状況情報D3には、店舗ごとに、対応する「店舗ID」、「店舗名」、「人数」、「混雑度」などの情報が含まれる。前記人数は、現在店舗内にいる利用者の合計人数である。制御部21は、ショッピングモールSM1内に設置されたカメラ51(又はセンサー)、各店舗内に設置されたカメラ52(又はセンサー)による検出結果に基づいて利用者の人数を算出して混雑状況情報D3に登録する。前記混雑度は、店舗における混雑状況を示す情報である。例えば、前記混雑度は、店舗の収容可能人数に対する前記人数の割合の情報であってもよいし、人数に応じた情報であってもよい。例えば、店舗R2の収容可能人数が18人である場合において現在店舗R2にいる利用者の人数が15人である場合には、前記混雑度として83%(
図6のK3=83%)が登録される。また、前記混雑度として現在の人数15人(
図6のK3=15人)が登録されてもよい。制御部21は、店舗ごとに、前記人数及び前記混雑度を算出して混雑状況情報D3に登録する。
図6に示す符号K1~K10は、店舗R1~R10のそれぞれの混雑度を示している。なお、制御部21は、さらに、ショッピングモールSM1全体の前記人数及び前記混雑度を算出して混雑状況情報D3に登録してもよい。混雑状況情報D3は、リアルタイム又は所定のタイミング(周期)に更新される。
【0027】
なお、他の実施形態として、店舗情報D1、関連店舗情報D2、混雑状況情報D3の一部又は全部が、情報提示装置2から通信網N1を介してアクセス可能な他のサーバーに記憶されてもよい。この場合、情報提示装置2の制御部21は、前記他のサーバーから前記情報を取得して、後述の情報提示処理(
図10参照)などの各処理を実行してもよい。
【0028】
また、記憶部22には、利用者端末3及び表示端末5に表示される情報提供サイトに含まれる混雑情報ページP1(
図7~
図9参照)などの各種のウェブページを生成するためのデータなども記憶される。ショッピングモールSM1に訪れた利用者は、利用者端末3及び表示端末5に表示される混雑情報ページP1を参照することにより、店舗の混雑状況を把握することができる。また、記憶部22には、利用者の会員情報(会員ID、年齢、性別、氏名など)、来店履歴、購入履歴などの利用者情報が記憶されてもよい。
【0029】
なお、本実施形態において、情報提示装置2の制御部21は、前記各種のウェブページを生成してそのウェブページの情報を利用者端末3及び表示端末5に送信することにより、利用者端末3及び表示端末5のそれぞれに前記各種のウェブページを表示させることが可能である。また、他の実施形態として、情報提示装置2の制御部21は、利用者端末3及び表示端末5のそれぞれに前記各種のウェブページを表示するために必要なデータを送信することにより、利用者端末3の制御部31及び表示端末5の制御部(不図示)のそれぞれに前記各種のウェブページの表示を実行させてもよい。
【0030】
なお、前記情報提供サイトは、予め設定された一つのドメインに属するウェブページの集合体であってもよいが、例えば同一の情報提示装置2の記憶部22に記憶された複数のドメインに属するウェブページの集合体を前記情報提供サイトとして捉えてもよい。また、前記情報提供サイトに含まれる各種のページは、複数のサーバーに分散して記憶されたものであってもよい。
【0031】
さらに、記憶部22には、制御部21に後述の情報提示処理(
図10参照)を実行させるための情報提示プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、前記情報提示プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、情報提示装置2が備えるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部22に記憶される。
【0032】
制御部21は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部21は、前記ROM又は記憶部22に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより情報提示装置2を制御する。
【0033】
ところで、複数の店舗を含むショッピングモールなどの施設において、特定の店舗に利用者が集中する場合がある。また、前記特定の店舗に来店した利用者は、目的を達すると施設内の他の店舗を訪れることなく施設から退店してしまう場合もある。このように、特定の施設に利用者が集中したり、施設内の各店舗において利用者の来店機会及び販売機会が失われたりする問題が生じる。これに対して、本実施形態に係る情報提示システム1によれば、複数の店舗を含む施設を訪問する利用者を分散させるとともに、各店舗における利用者の来店機会の損失を防ぐことが可能である。
【0034】
具体的に、制御部21は、
図3に示されるように、取得処理部211、算出処理部212、判定処理部213、抽出処理部214、提示処理部215、特定処理部216などの各種の処理部を含む。なお、制御部21は、前記CPUで前記情報提示プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、一部又は全部の前記処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記情報提示プログラムは、複数のプロセッサーを前記処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0035】
取得処理部211は、ショッピングモールSM1内に設置されたカメラ51、店舗内に設置されたカメラ52、店舗端末4、及び利用者端末3から検出結果(撮像画像データ)、利用者情報、位置情報などを取得する。
【0036】
カメラ51は、例えばショッピングモールSM1の入口、出口、通路などショッピングモールSM1内の店舗外に設置され、各場所を撮像した撮像画像データを情報提示装置2に逐次送信する。なお、ショッピングモールSM1内の設備を管理する施設管理端末(不図示)が各カメラ51を統括管理する場合、当該施設管理端末が前記撮像画像データを情報提示装置2に送信してもよい。取得処理部211は、ショッピングモールSM1の入口、出口、通路(店舗外)の前記撮像画像データを取得する。
【0037】
また、各店舗内に設置されたカメラ52は店内を撮像した撮像画像データを店舗端末4に送信し、店舗端末4は当該撮像画像データを情報提示装置2に送信する。取得処理部211は、各店舗内の前記撮像画像データを取得する。各店舗のカメラ52による撮像画像データは、店舗の前記混雑度を判定するための情報(混雑判定情報)として用いられる。
【0038】
また、取得処理部211は、各店舗の店舗端末4から、前記利用者情報(会員情報、(会員ID、年齢、性別、氏名など)、来店履歴、購入履歴)を取得する。例えば、利用者が店舗において利用者端末3により代金の決済をした場合、店舗端末4に利用者端末3を翳してポイント授受を行った場合などに、店舗端末4から前記利用者情報を取得する。
【0039】
また、取得処理部211は、ショッピングモールSM1内、各店舗内に設置された通信装置(例えばビーコン)と利用者端末3との通信結果を取得してもよい。取得処理部211は、前記施設管理端末から取得する前記通信結果に基づいて、前記利用者情報(会員情報、(会員ID、年齢、性別、氏名など)、来店履歴、購入履歴)を取得してもよい。
【0040】
また、取得処理部211は、店舗端末4、前記通信装置などから利用者端末3の現在位置を示す位置情報を取得してもよい。利用者端末3の位置情報は、前記混雑判定情報として用いることができる。
【0041】
算出処理部212は、店舗ごとに前記混雑度を算出する。具体的には、算出処理部212は、カメラ52による前記撮像画像データ、利用者端末3の前記位置情報などに基づいて、店舗内にいる利用者の人数の合計を算出する。また、算出処理部212は、カメラ51による前記撮像画像データ、利用者端末3の前記位置情報などに基づいて、店舗外にいる利用者の人数の合計を算出してもよい。算出処理部212は、各店舗の人数を算出すると混雑状況情報D3に登録する(
図6参照)。
【0042】
また、算出処理部212は、店舗の人数を算出すると、当該店舗の前記混雑度を算出する。例えば、算出処理部212は、店舗の収容可能人数に対する前記人数の割合を前記混雑度として算出する。算出処理部212は、各店舗の混雑度を算出すると混雑状況情報D3に登録する(
図6参照)。算出処理部212は、本発明の算出処理部の一例である。
【0043】
判定処理部213は、算出処理部212により算出される前記混雑度が閾値以上であるか否かを判定する。前記閾値は、店舗ごとに異なる値が設定されてもよいし、ショッピングモールSM1内の各店舗に共通の値が設定されてもよい。例えば、前記閾値は、各店舗に共通の「80%」が予め設定されているものとする。判定処理部213は、ショッピングモールSM1内の複数の店舗のうち、混雑状況情報D3に登録された現在の前記混雑度が80%以上となる店舗が存在するか否かを判定する。例えば、店舗R2の収容可能人数が18人である場合において現在店舗R2にいる利用者の人数が15人である場合には、前記混雑度が83%(
図6のK3=83%)になるため、判定処理部213は、店舗R2の前記混雑度が閾値以上であると判定する。判定処理部213は、本発明の判定処理部の一例である。
【0044】
抽出処理部214は、算出処理部212により算出される店舗(本発明の第1店舗の一例)の前記混雑度が前記閾値以上である場合に、ショッピングモールSM1内の複数の店舗の中から、前記混雑度が前記閾値未満であって、かつ当該店舗とは取り扱う商品の種別(業種)が異なる店舗(本発明の第2店舗の一例)を抽出する。
【0045】
ここでは例えば、店舗R7(「飲食店」)の前記混雑度が前記閾値(80%)以上であり、他の店舗の前記混雑度はいずれも前記閾値未満であるものと仮定する。この場合、抽出処理部214は、店舗R1~R10の中から、前記混雑度が前記閾値未満であって、かつ店舗R7(「飲食店」)とは業種(取り扱う商品の種別)が異なる店舗R1~R5を抽出する。すなわち、抽出処理部214は、店舗R7(「飲食店」)と業種が同一の店舗R8~R10を抽出対象から除外する。
【0046】
提示処理部215は、抽出処理部214により抽出される店舗に関する特定情報を利用者に提示する。例えば、提示処理部215は、抽出処理部214により抽出される各店舗の混雑状況を表す混雑情報のデータを、利用者端末3及び表示端末5の少なくともいずれかに送信して、混雑情報に対応する混雑情報ページP1を表示させる。
図7には、混雑情報ページP1の一例を示している。
図7では、店舗R7(「飲食店」)の前記混雑度が前記閾値以上であり、抽出処理部214が店舗R1~R5を抽出した場合の例を示している。混雑情報ページP1には、現在の前記混雑度が前記閾値以上である店舗R7の情報と、抽出処理部214により抽出された店舗R1~R5に関する情報(店舗名、業種、混雑度)とが表示される。なお、混雑情報ページP1において、前記混雑度に人物のオブジェクト画像が表示され、人物画像が多いほど混雑度が高いことを表している。混雑情報ページP1に含まれる各種情報は、本発明の特定情報の一例である。ショッピングモールSM1を訪れた利用者は、混雑情報ページP1を参照することにより、飲食店が混んでいる場合に他の業種の空いている店舗を行先に決定することができる。例えば、利用者は、飲食店(店舗R7)で食事をする前に、店舗R1に行って婦人服を購入したり、店舗R4に行って玩具を購入したりすることができる。
【0047】
ここで、提示処理部215は、前記混雑度が前記閾値以上である店舗に設置されている表示端末5、及び、当該店舗と同一フロアに設置されている表示端末5の少なくともいずれかに前記特定情報を表示させてもよい。上記の例では、提示処理部215は、店舗R7内に設置されている表示端末5と、店舗R7のフロア(2階)に設置されている表示端末5とに混雑情報ページP1(
図7参照)を表示させる。
【0048】
また、提示処理部215は、前記混雑度が前記閾値以上である店舗内にいる利用者及び前記第1店舗と同一フロアにいる利用者の少なくともいずれかの利用者端末3に前記特定情報を表示させてもよい。例えば、提示処理部215は、店舗R7内に設置された前記通信装置(ビーコン)に認識された利用者端末3と、店舗R7のフロア(2階)に設置された前記通信装置に認識された利用者端末3とに混雑情報ページP1(
図7参照)を表示させる。これらの構成によれば、例えば店舗R7に来店した利用者、店舗R7の付近にいる利用者に店舗R7の混雑状況を認識させることができ、利用者を他の店舗(例えば1階の店舗)に誘導させることができる。
【0049】
以上のように、制御部21は、ショッピングモールSM1に含まれる複数の店舗のうち一又は複数の店舗の前記混雑度が閾値以上になった場合に、当該店舗とは前記業種が異なり、前記混雑度が閾値未満の店舗に関する特定情報を利用者に提示する。
【0050】
他の実施形態として、制御部21は、前記特定情報として、利用者の属性に対応する店舗の情報を当該利用者に提示してもよい。具体的には、特定処理部216は、ショッピングモールSM1内にいる利用者の属性を特定する。例えば、特定処理部216は、前記利用者が家族連れ(ファミリー)か否か、前記利用者の性別、及び、前記利用者の年齢又は年代の少なくともいずれかを特定する。また、特定処理部216は、ショッピングモールSM1及び各店舗の少なくともいずれかに設置されたカメラ又はセンサーによる検出結果、及び、各店舗から取得する利用者情報の少なくともいずれかに基づいて利用者の属性を特定する。カメラ及びセンサーは、本発明の検出部の一例である。また、本発明の検出部は、ビーコンであってもよい。例えば特定処理部216は、ショッピングモールSM1及び各店舗の少なくともいずれかに設置されたビーコンによる検出結果に基づいて利用者端末3を識別し、利用者端末3の識別情報に基づいて利用者の属性を特定してもよい。
【0051】
例えば、特定処理部216は、カメラ51,52により撮像された撮像画像を解析して撮像画像に含まれる利用者の属性(年齢、性別、ファミリーか否か)を特定する。また例えば、特定処理部216は、各店舗端末4から取得する前記利用者情報に基づいて利用者の属性を特定する。また例えば、特定処理部216は、前記通信装置と利用者端末3との通信結果に対応する前記利用者情報に基づいて利用者の属性を特定する。
【0052】
抽出処理部214は、ショッピングモールSM1内の複数の店舗の中から、特定処理部216が特定した利用者の属性に対応する店舗を抽出する。例えば、店舗R2の現在の前記混雑度が前記閾値以上になった場合において、特定処理部216が利用者の属性を「20代女性」と特定した場合に、抽出処理部214は、複数の店舗の中から、「20代女性」が店舗情報D1(
図4参照)の客層として登録されており、かつ店舗R2とは業種が異なる店舗(ここでは店舗R1,R3,R5,R8)を抽出する。具体的には、抽出処理部214は、関連店舗情報D2(
図5参照)を参照して、店舗R2に対応付けられている店舗R1,R3,R5,R8を抽出する。この場合、提示処理部215は、前記利用者に店舗R1,R3,R5,R8に関する特定情報を提示する。例えば、提示処理部215は、店舗R1,R3,R5,R8の混雑状況を表す混雑情報のデータを、前記利用者の利用者端末3に送信して、混雑情報に対応する混雑情報ページP1を表示させる。
図8には、前記利用者の利用者端末3に表示される混雑情報ページP1の一例を示している。
図8に示す混雑情報ページP1には、特定した利用者の属性(ここでは「20代女性」)の情報と、現在の前記混雑度が前記閾値以上である店舗R2の情報と、店舗R1,R3,R5,R8に関する情報(店舗名、業種、混雑度)とが表示される。
【0053】
また例えば、店舗R7(飲食店)の現在の前記混雑度が前記閾値以上になった場合において、特定処理部216が利用者の属性を「ファミリー」と特定した場合に、抽出処理部214は、複数の店舗の中から、「ファミリー」が店舗情報D1(
図4参照)の客層として登録されており、かつ店舗R7とは業種が異なる店舗(ここでは店舗R4(玩具))を抽出する。具体的には、抽出処理部214は、関連店舗情報D2(
図5参照)を参照して、店舗R7に対応付けられている店舗R4を抽出する。この場合、提示処理部215は、前記利用者に店舗R4に関する特定情報を提示する。
【0054】
これにより、利用者の属性に応じた店舗の混雑状況を提示することができ、また、特定の店舗の混雑度が閾値以上の場合に他の業種の店舗の情報を提示することができる。このため、ショッピングモールSM1内で利用者を分散させることができるとともに、各店舗における利用者の来店機会の損失を防ぐことができる。
【0055】
また、他の実施形態として、抽出処理部214は、ショッピングモールSM1内の複数の店舗の中から、利用者の現在位置に基づいて店舗を抽出してもよい。制御部21は、前記通信装置と利用者端末3との通信結果に基づいて利用者の現在位置を取得する。例えば、店舗R2の混雑度が閾値以上になった場合に、抽出処理部214は、特定処理部216が特定した利用者の属性(ここでは「20代女性」)に対応する店舗(ここでは店舗R1,R3,R5,R8)のうち、利用者の現在位置に近い店舗(店舗R1,R3,R5)を抽出する。ここでは、抽出処理部214は、利用者の現在位置のフロア(1階)と異なるフロア(2階)の店舗(店舗R8)を抽出対象から除外する。この場合、提示処理部215は、前記利用者に店舗R1,R3,R5に関する特定情報を提示する。例えば、提示処理部215は、店舗R1,R3,R5の混雑状況を表す混雑情報のデータを、前記利用者の利用者端末3に送信して、混雑情報に対応する混雑情報ページP1を表示させる。
【0056】
また、提示処理部215は、抽出した店舗の所在位置が利用者の現在位置に近い順に、各店舗のそれぞれに関する特定情報を利用者に提示してもよい。例えば、
図9に示すように、提示処理部215は、混雑情報ページP1において、抽出した店舗R1,R3,R5について、利用者の現在位置に最も近い店舗R3を順位第1位として表示させ、次に利用者の現在位置に近い店舗R5を順位第2位として表示させ、利用者の現在位置から最も遠い店舗R1を順位第3位として表示させる。また、提示処理部215は、混雑情報ページP1において、抽出した店舗R1,R3,R5と利用者の現在位置(
図9の“★”マーク)とを示す地図情報(フロアレイアウト)を表示させる。
【0057】
[利用者端末3]
図3に示されるように、利用者端末3は、制御部31、記憶部32、操作表示部33、及び通信I/F34などを備える。利用者端末3は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、又はパーソナルコンピューターのような情報処理装置である。
【0058】
通信I/F34は、利用者端末3を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して情報提示装置2、店舗端末4などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0059】
操作表示部33は、各種のウェブページなどの情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルのような操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0060】
記憶部32は、各種の情報を記憶するHDD、SSD又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部32には、ブラウザプログラム等の制御プログラムが記憶される。具体的に、前記ブラウザプログラムは、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)などの通信プロトコルに従って情報提示装置2、店舗端末4などの外部装置との間で通信処理を制御部31に実行させるための制御プログラムである。また、前記ブラウザプログラムは、情報提示装置2及び店舗端末4との間で予め定められた通信プロトコルに従って通信処理を実行するための専用アプリケーションであることも考えられる。
【0061】
制御部31は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部31は、前記ROM又は記憶部32に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより利用者端末3を制御する。
【0062】
具体的に、制御部31は、記憶部32に記憶されている前記ブラウザプログラムに従って各種の処理を実行することによりブラウザ処理部311として機能する。ブラウザ処理部311は、情報提示装置2から通信網N1を介して提供されるウェブページを操作表示部33に表示させ、操作表示部33に対する操作を情報提示装置2に入力するブラウザ処理を実行することが可能である。すなわち、利用者端末3は、制御部31によって前記ブラウザプログラムが実行されることにより、情報提示装置2の操作用端末として機能することが可能である。なお、制御部31に含まれる一部又は全部の処理部は電子回路で構成されていてもよい。
【0063】
具体的に、利用者端末3では、情報提示システム1で提供される情報提供サービスの前記情報提供サイトに対応する所定のURLへのアクセス要求を行うためのユーザー操作が行われた場合に、制御部31が、情報提示装置2から前記情報提供サイトのウェブページのデータを取得して、操作表示部33に前記情報提供サイトのウェブページを表示させる。なお、例えば前記所定のURLへのアクセス要求は、予め登録されたウェブサイトの一覧からの選択操作、又はテキスト入力操作などによって行われる。また、利用者端末3に情報提示装置2に対応する専用アプリケーションがインストールされている場合には、利用者端末3の利用者が当該専用アプリケーションを起動する操作を行うことにより操作表示部33に前記情報提供サイトのウェブページが表示される。例えば、制御部31は、混雑情報ページP1(
図7~
図9参照)を操作表示部33に表示させる。
【0064】
利用者は、利用者端末3を操作することにより、前記情報提供サイトのウェブページ(混雑情報ページP1)において、ショッピングモールSM1内の各店舗の混雑状況などの特定情報(混雑情報)を閲覧することができる。また、利用者は、混雑情報ページP1において、各店舗の詳細情報を閲覧したり、飲食店の予約を行ったりすることができる。
【0065】
[店舗端末4]
図3に示されるように、店舗端末4は、制御部41、記憶部42、操作表示部43、及び通信I/F44などを備える。店舗端末4は、例えば、タブレット端末又はパーソナルコンピューターのような情報処理装置である。なお、店舗端末4は、情報提示装置2と同一の機能をさらに備えてもよいし、情報提示装置2と一体の情報処理装置であってもよい。
【0066】
通信I/F44は、店舗端末4を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して情報提示装置2、利用者端末3などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0067】
操作表示部43は、各種のウェブページなどの情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルのような操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0068】
記憶部42は、各種の情報を記憶するHDD、SSD又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部42には、ブラウザプログラム等の制御プログラムが記憶される。具体的に、前記ブラウザプログラムは、HTTPなどの通信プロトコルに従って情報提示装置2などの外部装置との間で通信処理を制御部41に実行させるための制御プログラムである。また、前記ブラウザプログラムは、情報提示装置2との間で予め定められた通信プロトコルに従って通信処理を実行するための専用アプリケーションであることも考えられる。
【0069】
また、記憶部42には、店舗の顧客情報、販売情報、予約情報などを管理する店舗管理情報(不図示)が記憶される。情報提示装置2は、前記店舗管理情報を取得することが可能である。
【0070】
制御部41は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部41は、前記ROM又は記憶部42に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより店舗端末4を制御する。
【0071】
具体的に、制御部41は、記憶部42に記憶されている前記ブラウザプログラムに従って各種の処理を実行することによりブラウザ処理部411として機能する。ブラウザ処理部411は、情報提示装置2から通信網N1を介して提供されるウェブページを操作表示部43に表示させ、操作表示部43に対する操作を情報提示装置2に入力するブラウザ処理を実行することが可能である。すなわち、店舗端末4は、制御部41によって前記ブラウザプログラムが実行されることにより、情報提示装置2の操作用端末として機能することが可能である。なお、制御部41に含まれる一部又は全部の処理部は電子回路で構成されていてもよい。
【0072】
[表示端末5]
図示は省略するが、表示端末5は、制御部、記憶部、及び通信I/Fなどを備える。前記通信I/Fは、表示端末5を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して情報提示装置2などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0073】
前記記憶部は、各種の情報を記憶するHDD、SSD又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。例えば、前記記憶部には、ブラウザプログラム等の制御プログラムが記憶される。具体的に、前記ブラウザプログラムは、HTTPなどの通信プロトコルに従って情報提示装置2などの外部装置との間で通信処理を前記制御部に実行させるための制御プログラムである。また、前記ブラウザプログラムは、情報提示装置2との間で予め定められた通信プロトコルに従って通信処理を実行するための専用アプリケーションであることも考えられる。
【0074】
前記制御部は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、前記制御部は、前記ROM又は前記記憶部に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより表示端末5を制御する。
【0075】
具体的に、前記制御部は、前記記憶部に記憶されている前記ブラウザプログラムに従って各種の処理を実行することによりブラウザ処理部として機能する。前記ブラウザ処理部は、情報提示装置2から通信網N1を介して提供されるウェブページを表示端末5に表示させることが可能である。なお、前記制御部に含まれる一部又は全部の処理部は電子回路で構成されていてもよい。
【0076】
前記制御部は、情報提示装置2から前記情報提供サイトのウェブページのデータを取得して、前記情報提供サイトのウェブページを表示させる。例えば、前記制御部は、混雑情報ページP1(
図7~
図9参照)を表示端末5に表示させる。
【0077】
[情報提示処理]
以下、
図10を参照しつつ、情報提示システム1において実行される情報提示処理について説明する。具体的に、本実施形態では、情報提示装置2の制御部21によって前記情報提示処理が実行される。また、制御部21は、所定のタイミング(周期)が到来するごとに情報提示処理を実行する。
【0078】
なお、本発明は、前記情報提示処理に含まれる一又は複数のステップを実行する情報提示方法の発明として捉えることができる。また、ここで説明する前記情報提示処理に含まれる一又は複数のステップは適宜省略されてもよい。なお、前記情報提示処理における各ステップは同様の作用効果を生じる範囲で実行順序が異なってもよい。さらに、ここでは制御部21が前記情報提示処理における各ステップを実行する場合を例に挙げて説明するが、一又は複数のプロセッサーが当該情報提示処理における各ステップを分散して実行する情報提示方法も他の実施形態として考えられる。前記情報提示方法は、本発明の情報提示方法の一例であり、前記情報提示プログラムは、本発明の情報提示プログラムの一例である。
【0079】
先ず、ステップS11において、制御部21は、前記混雑判定情報を取得する。具体的には、制御部21は、ショッピングモールSM1内に設置されたカメラ51、各店舗内に設置されたカメラ52、店舗端末4、及び利用者端末3から、撮像画像データ、利用者情報、位置情報などを含む前記混雑判定情報を取得する。
【0080】
次にステップS12において、制御部21は、店舗ごとに前記混雑度を算出する。具体的には、制御部21は、カメラ52による前記撮像画像データ、利用者端末3の前記位置情報などに基づいて、店舗内にいる利用者の人数の合計を算出する。制御部21は、各店舗の人数を算出すると混雑状況情報D3に登録する(
図6参照)。また、制御部21は、店舗の人数を算出すると、当該店舗の前記混雑度を算出する。例えば、制御部21は、店舗の収容可能人数に対する前記人数の割合を前記混雑度として算出する。制御部21は、各店舗の混雑度を算出すると混雑状況情報D3に登録する(
図6参照)。ステップS12は、本発明の算出ステップの一例である。
【0081】
次にステップS13において、制御部21は、算出した前記混雑度が閾値以上であるか否かを判定する。例えば前記閾値が各店舗に共通の「80%」に設定されている場合には、制御部21は、ショッピングモールSM1内の複数の店舗のうち、混雑状況情報D3に登録された現在の前記混雑度が80%以上の店舗が存在するか否かを判定する。例えば、店舗R2の収容可能人数が18人である場合において現在店舗R2にいる利用者の人数が15人である場合には、前記混雑度が83%(
図6のK3=83%)になるため、制御部21は、店舗R2の前記混雑度が閾値以上であると判定する。前記混雑度が閾値以上であると判定した場合(S13:Yes)、処理はステップS14に移行する。一方、前記混雑度が閾値未満であると判定した場合(S13:No)、処理はステップS11に戻る。ステップS13は、本発明の判定ステップの一例である。
【0082】
ステップS14において、制御部21は、ショッピングモールSM1内の複数の店舗の中から、前記混雑度が前記閾値未満であって、かつ前記混雑度が前記閾値以上となった店舗(本発明の第1店舗の一例)とは業種(取り扱う商品の種別)が異なる店舗(本発明の第2店舗の一例)を抽出する。ここでは例えば、店舗R7(「飲食店」)の前記混雑度が前記閾値(80%)以上であり、他の店舗の前記混雑度はいずれも前記閾値未満であるものと仮定する。この場合、制御部21は、店舗R1~R10の中から、前記混雑度が前記閾値未満であって、かつ店舗R7(「飲食店」)とは業種(取り扱う商品の種別)が異なる店舗R1~R5を抽出する。すなわち、制御部21は、店舗R7(「飲食店」)と業種が同一の店舗R8~R10を抽出対象から除外する。ステップS14は、本発明の抽出ステップの一例である。
【0083】
次にステップS15において、制御部21は、抽出した店舗に関する特定情報を利用者に提示する。具体的には、制御部21は、抽出した各店舗の混雑状況を表す混雑情報のデータを、利用者端末3及び表示端末5の少なくともいずれかに送信して、混雑情報に対応する混雑情報ページP1を表示させる。例えば
図7に示すように、制御部21は、混雑情報ページP1において、前記混雑度が前記閾値以上となった店舗R7(「飲食店」)の情報と、抽出した店舗R1~R5に関する情報(店舗名、業種、混雑度)とを表示させる。
【0084】
他の実施形態として、制御部21は、前記特定情報として、利用者の属性に対応する店舗の情報を当該利用者に提示してもよい。例えば
図8に示すように、制御部21は、混雑情報ページP1において、特定した利用者の属性(ここでは「20代女性」)の情報と、現在の前記混雑度が前記閾値以上である店舗R2の情報と、店舗R2に対応付けられた店舗R1,R3,R5,R8(
図5参照)に関する情報(店舗名、業種、混雑度)とを表示させる。
【0085】
また他の実施形態として、制御部21は、前記特定情報として、利用者の現在位置に応じた店舗の情報を当該利用者に提示してもよい。例えば、制御部21は、店舗R2の混雑度が閾値以上になった場合に、特定した利用者の属性(例えば「20代女性」)に対応する店舗(店舗R1,R3,R5,R8)のうち、利用者の現在位置に近い店舗(店舗R1,R3,R5)を抽出する。そして、制御部21は、
図9に示すように、混雑情報ページP1において、抽出した店舗R1,R3,R5について、各店舗の所在位置が利用者の現在位置に近い順に、各店舗に関する情報(店舗名、業種、混雑度)を表示させる。ステップS15は、本発明の提示ステップの一例である。
【0086】
以上のようにして、制御部21は、前記情報提示処理を実行する。制御部21は、前記所定のタイミングが到来するごとに混雑状況情報D3(
図6参照)を更新して前記情報提示処理を実行する。
【0087】
以上説明したように、本実施形態に係る情報提示装置2は、同一施設(例えばショッピングモールSM1)に含まれる複数の店舗のそれぞれの混雑度を算出する。また情報提示装置2は、第1店舗の前記混雑度が前記閾値以上である場合に、複数の店舗の中から、前記混雑度が前記閾値未満であって、かつ当該第1店舗とは業種が異なる第2店舗を抽出し、抽出した前記第2店舗に関する特定情報を利用者に提示する。
【0088】
上記構成によれば、例えばショッピングモールSM1を訪れた利用者は、混雑情報ページP1(
図7~
図9参照)を参照することにより、ある店舗が混雑している場合に他の業種の空いている店舗を行先に決定することができる。例えば、利用者は、店舗R7(飲食店)で食事をする前に、店舗R1に行って婦人服を購入したり、店舗R4に行って玩具を購入したりすることができる(
図7参照)。これにより、複数の店舗を含む施設を訪問する利用者を分散させるとともに、各店舗における利用者の来店機会の損失を防ぐことが可能となる。
【0089】
また、例えば情報提示システム1は、店舗の混雑度が閾値以上となった場合に前記特定情報を提示する構成であるため、常に各店舗の混雑状況を表示させる構成と比較して処理負荷が軽減される。このため、情報提示システム1は、各種処理に関する通信トラフィックの低減、及びコンピュータリソースの有効利用が可能となる。
【0090】
本発明の情報提示システムは、上述の実施形態に限定されない。本発明の他の実施形態として、情報提示装置2は、複数の施設の混雑状況を管理してもよい。例えば、情報提示装置2は、ショッピングモールSM1,SM2のそれぞれにおける店舗情報D1、関連店舗情報D2、及び混雑状況情報D3を管理して、ショッピングモールSM1,SM2の各利用者に前記特定情報を提示してもよい。例えば、情報提示装置2は、ショッピングモールSM1に含まれる第1店舗の混雑度が閾値以上になった場合に、ショッピングモールSM1,SM2に含まれる複数の店舗の中から、前記混雑度が前記閾値未満であって、かつ当該第1店舗とは取り扱う商品の種別が異なる第2店舗を抽出し、抽出した前記第2店舗に関する特定情報を利用者に提示してもよい。前記第2店舗は、ショッピングモールSM1内の店舗であってもよいし、ショッピングモールSM2内の店舗であってもよい。これにより、ショッピングモールSM1,SM2を訪問する利用者を分散させるとともに、各店舗における利用者の来店機会の損失を防ぐことが可能となる。
【0091】
また、本発明の他の実施形態として、情報提示装置2(提示処理部215)は、ショッピングモールSM1に含まれる第1店舗の混雑度が閾値以上になった場合に、ショッピングモールSM1に含まれる複数の店舗の中から、前記混雑度が前記閾値未満であって、かつ当該第1店舗とは業種が異なる第2店舗を抽出し、抽出した前記第2店舗に関する特定情報を、ショッピングモールSM1外にいる利用者に提示してもよい。すなわち、本発明における前記特定情報の提示先である利用者には、当該特定情報に対応する店舗(本発明の第2店舗)が入居する施設(ショッピングモールなど)内にいる利用者、当該施設とは異なる場所(当該施設外)にいる利用者が含まれる。
【0092】
例えば、ショッピングモールSM1内の店舗R7(「飲食店」)の混雑度が閾値以上となった場合に、提示処理部215は、飲食店以外の店舗に関する情報(店舗名、業種、混雑度)を、ショッピングモールSM1外の利用者の利用者端末3に表示させる。
【0093】
また、提示処理部215は、ショッピングモールSM1外の利用者の位置情報(現在位置)に応じた前記特定情報を利用者に提示してもよい。例えば、利用者がショッピングモールSM1から所定距離以内にいる場合に、提示処理部215は、現時点の混雑度が前記閾値未満であって、かつ前記第1店舗とは業種が異なる第2店舗を利用者に提示する。
【0094】
一方、例えば、利用者がショッピングモールSM1から所定距離以上離れた場所にいる場合に、提示処理部215は、所定時間経過後の予想混雑度が前記閾値未満であって、かつ前記第1店舗とは業種が異なる第2店舗を利用者に提示する。例えば、利用者がショッピングモールSM1まで1時間かかる位置にいる場合に、提示処理部215は、前記第1店舗とは業種が異なる第2店舗のうち、1時間後の混雑度が前記閾値未満になることが予想される第2店舗を利用者に提示する。
【0095】
また、提示処理部215は、ショッピングモールSM1外にいる利用者に対して、利用者の属性(年齢、性別、ファミリーか否かなど)に対応する前記第2店舗を提示してもよい。
【0096】
本実施形態に係る情報提示システム1は、同一施設に含まれる複数の店舗のそれぞれの混雑度を算出する算出処理部212と、算出処理部212により算出される前記混雑度が閾値以上であるか否かを判定する判定処理部213と、算出処理部212により算出される第1店舗の前記混雑度が前記閾値以上である場合に、前記複数の店舗の中から、前記混雑度が前記閾値未満であって、かつ当該第1店舗とは取り扱う商品の種別が異なる第2店舗を抽出する抽出処理部214と、抽出処理部214により抽出される前記第2店舗に関する特定情報を利用者に提示する提示処理部215と、を備えるシステムとして構成されてもよい。
【0097】
また、本実施形態に係る情報提示方法は、一又は複数のプロセッサーが、同一施設に含まれる複数の店舗のそれぞれの混雑度を算出する算出ステップと、前記算出ステップにより算出される前記混雑度が閾値以上であるか否かを判定する判定ステップと、前記算出ステップにより算出される第1店舗の前記混雑度が前記閾値以上である場合に、前記複数の店舗の中から、前記混雑度が前記閾値未満であって、かつ当該第1店舗とは取り扱う商品の種別が異なる第2店舗を抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップにより抽出される前記第2店舗に関する特定情報を利用者に提示する提示ステップと、を実行する方法であってもよい。また、本実施形態に係る情報提示プログラムは、前記各ステップを一又は複数のプロセッサーに実行させるためのプログラムであってもよい。
【符号の説明】
【0098】
1 :情報提示システム
2 :情報提示装置
3 :利用者端末
4 :店舗端末
5 :表示端末
211 :取得処理部
212 :算出処理部
213 :判定処理部
214 :抽出処理部
215 :提示処理部
216 :特定処理部