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特開2022-151824モノブロックセンサ本体およびその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022151824
(43)【公開日】2022-10-07
(54)【発明の名称】モノブロックセンサ本体およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   G01G 3/12 20060101AFI20220929BHJP
【FI】
G01G3/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022047733
(22)【出願日】2022-03-24
(31)【優先権主張番号】21164802
(32)【優先日】2021-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】599082218
【氏名又は名称】メトラー-トレド ゲーエムベーハー
【住所又は居所原語表記】Im Langacher, 8606 Greifensee, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100092967
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 修
(74)【代理人】
【識別番号】100220065
【弁理士】
【氏名又は名称】高梨 幸輝
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル・レバー
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ・ラング
(57)【要約】      (修正有)
【課題】高精度および高性能なロードセルのための改良されたモノブロックセンサ本体を提供する。
【解決手段】電磁力補償機構に基づくロードセルのモノブロックセンサ本体(100)であって、前記センサ本体は、ロバーバル機構と、レバー構成体(60)と、取付部(11、12、21、22)とを備える。モノブロックセンサ本体(100)において、少なくとも1つの取付部が、雌ねじから、最も近い撓み点部、結合部、および特に最も近い支点のうちの1つまたは複数まで延びる直線伝搬経路の利用可能な立体角を小さくする空洞(15、16;25、26)を備え、一方、本体(100)の材料境界(17;27)が、最も近い撓み点部(31、32;41、42)に対応する本体の高さ方向側端部(101;102)に対して少なくとも架橋幅にわたって空洞(15、16;25、26)を閉鎖する、モノブロックセンサ本体(100)。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁力補償機構(200)に基づくロードセルのモノブロックセンサ本体(100)であって、前記センサ本体は、
ロバーバル機構と、
一方の側で、前記ロバーバル機構の可動柱(10)への結合部によって結合され、他方の側で、前記電磁力補償機構に接続可能であり、それぞれの支点(64)を有する1つまたは複数のレバー(61、62、63)を有するレバー構成体(60)と、
計量モジュールのハウジング側部(300)に前記ロバーバル機構の固定柱(20)を直接的または中間構成体を介して間接的に取り付けるための、および/または、前記可動柱(10)に荷重受け部材(310)を直接的に、もしくは中間構成体を介して取り付けるための取付部(11、12、21、22)であって、そのうちの少なくとも1つの取付部が、
好ましくは、荷重方向(H)に少なくとも主として直交し、特に、第1の撓み点部(31、41)および第2の撓み点部(32、42)を介して固定柱および可動柱とそれぞれ接続された前記ロバーバル機構の平行な上部梁(30)および下部梁(40)の長さ方向(L)に沿って延在する少なくとも1つの取付孔(13、23)であって、軸方向のねじ端部まで前記取付孔に取り付けられる状態にねじ込まれる固定ねじ(81、82、91、92)の雄ねじを前記取付孔にねじ込むことができるように相手側の雌ねじ(14、24)を備え、相対的に最も近い撓み点部として、前記第1の上部撓み点部(31)、前記第2の上部撓み点部(32)、前記第1の下部撓み点部(41)、および前記第2の下部撓み点部(42)のうちの1つを有する取付孔
を備える取付部(11、12、21、22)と
を備える、モノブロックセンサ本体において、
少なくとも1つの取付部が、前記雌ねじから、最も近い撓み点部、結合部、および特に最も近い支点のうちの1つまたは複数まで延びる直線伝搬経路の利用可能な立体角を小さくする空洞(15、16;25、26)を備え、一方、前記本体(100)の材料境界(17;27)が、前記最も近い撓み点部(31、32;41、42)に対応する前記本体の高さ方向側端部(101;102)に対して少なくとも架橋幅(wb)にわたって前記空洞(15、16;25、26)を閉鎖することを特徴とする、モノブロックセンサ本体(100)。
【請求項2】
請求項1に記載のモノブロックセンサ本体であって、
前記閉鎖材料境界(17;27)が、その幅位置で前記取付孔と少なくとも部分的に重なる、モノブロックセンサ本体。
【請求項3】
請求項1または2に記載のモノブロックセンサ本体であって、
前記空洞が、前記モノブロックセンサ本体の横方向側面(105)まで延在する、モノブロックセンサ本体。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載のモノブロックセンサ本体であって、
高さ方向の前記空洞および/または側面開口の延在部が、高さ-長さ平面に投影して見たときに、36°より大きい、好ましくは42°より大きい、特に48°より大きい立体角をカバーする、モノブロックセンサ本体。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載のモノブロックセンサ本体であって、
前記側面開口および/または空洞が、高さ-長さ平面に投影して見て、特に、2mmより小さい、好ましくは1.2mmより小さい、特に0.8mmより小さい、スリット延在部に直交する隙間寸法を有する細長いスリット部(16;26)を備え、前記スリット部が、特に、ワイヤ放電機構によって製造される、モノブロックセンサ本体。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載のモノブロックセンサ本体であって、
前記側面開口および/または前記空洞が、高さ-長さ平面に投影して見て、前記スリットよりも大きな隙間直径の、特に円形穴の基本形態の拡大部(15;25)備える、モノブロックセンサ本体。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載のモノブロックセンサ本体であって、
前記可動柱に第1の前記取付部(11;12)を有し、その割り当てられた空洞(15、16)が、その最も近い撓み点部(31;41)および前記結合部の少なくとも一部(51)の両方をカバーする、モノブロックセンサ本体。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載のモノブロックセンサ本体であって、
平行な前記上部梁および前記下部梁の長さが、前記本体(100)の全長の少なくとも30%、好ましくは少なくとも36%、特に少なくとも42%である、モノブロックセンサ本体。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載のモノブロックセンサ本体であって、
前記空洞が、その割り当てられた取付孔と接続しており、前記空洞と前記取付孔との接合部が、特に、前記軸方向のねじ端部に対して、特に前記雌ねじの軸方向端部に対して、前記本体の内部の方に離れている、モノブロックセンサ本体。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載のモノブロックセンサ本体であって、
前記モノブロックセンサ本体が、前記可動柱(10)および前記固定柱のそれぞれに2つの異なる高さ位置で取付孔(13;23)、特に、それぞれの側面および高さ位置に2つの取付孔(13、13;23、23)を有し、前記取付孔(13;23)と関係する複数の取付部、特にすべての取付部(11、12;21、22)が、前記空洞を有する、モノブロックセンサ本体。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載のモノブロックセンサ本体であって、
同じ最も近い撓み点部を有する少なくとも2つの取付孔の前記空洞が、幅方向に接続され、それによって、特に、前記本体の一方の横方向端部側面(105)から他方の横方向端部側面に達する空洞(15、16;25、26)を形成する、モノブロックセンサ本体。
【請求項12】
ロードセル(100、200)であって、
請求項1から11のいずれか一項にしたがって構成されたモノブロックセンサ本体(100)と、前記センサ本体(100)の前記レバー構成体(60)に接続された電磁力補償機構(200)とを備えるロードセル(100、200)。
【請求項13】
請求項12にしたがって構成された1つまたは複数のロードセルを備える計量装置であって、前記ロードセルの前記モノブロックセンサ本体(100)の前記可動柱(10)に直接的または間接的に固定するように取り付けられた荷重受け部材(310)を有する計量装置。
【請求項14】
請求項1から11のいずれか一項にしたがって構成されたモノブロックセンサ本体を製造する方法であって、
前記本体の前記閉鎖材料境界を残しながら、材料除去によって前記空洞を生成するステップを含む方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法であって、
前記モノブロックセンサ本体に、材料除去によって、特に、生成する前記ステップと同じ材料除去技法を用いて、前記ロバーバル機構および/またはレバー機構を画定するステップを備え、
生成する前記ステップおよび/または画定する前記ステップの前記材料除去が、好ましくは、
ワイヤ放電機構のワイヤが入るように、第1の空洞(15;25)を切削し、特に穿孔し、次いで、ワイヤ放電機構を用いた浸食によって、一方または両方の側に1つまたは複数のスリット部(16;26)を高さ方向(H)に生成することによって前記空洞を延ばす、第1のステップを備える、または、
ウォータージェット切削を用いて前記空洞(15、16;25、26)を切削するステップを備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、荷重検出の分野にある。特に、本発明は、ロバーバル機構が、その可動柱で荷重を受けるために関与し、ロバーバル機構の可動柱に結合されたレバー構成体が設けられ、荷重測定原理が電磁力補償であり、対応する機構がレバー構成体に接続されるような種類の荷重検出に関する。さらに詳細には、本発明は、ロバーバル機構およびレバー機構が、1つの単一の材料ブロック内、すなわちモノブロックセンサ本体内に画定されるようなタイプのロードセルに関する。
【0002】
「0002」さらに詳細には、本発明は、電磁力補償機構に基づくロードセルのモノブロックセンサ本体に関する。本モノブロックセンサ本体は、ロバーバル機構と、一方の側で、ロバーバル機構の可動柱への結合部によって結合され、他方の側で、電磁力補償機構に接続可能であり、それぞれの支点を有する1つまたは複数のレバーとを有するレバー構成体と、計量モジュールのハウジング側部に中間構成体を介してロバーバル機構の固定柱を直接的または間接的に取り付けるための、および/または、可動柱に荷重受け部材を直接的に、もしくは中間構成体を介して取り付けるための取付部であって、そのうちの少なくとも1つの取付孔が、好ましくは、荷重方向に少なくとも主として直交し、特に、第1の撓み点部および第2の撓み点部を介して固定柱および可動柱とそれぞれ接続されたロバーバル機構の平行な上部梁および下部梁の長さ方向に沿って延在する少なくとも1つの取付孔であって、軸方向のねじ端部まで取付孔に取り付けられる状態にねじ込まれる固定ねじの雄ねじを取付孔にねじ込むことができるように相手側の雌ねじを備え、相対的に最も近い撓み点部として、第1の上部撓み点部、第2の上部撓み点部、第1の下部撓み点部、および第2の下部撓み点部のうちの1つを有する取付孔を備える取付部とを備える。さらに、本発明は、このようなモノブロックセンサ本体を有するロードセル、このようなロードセルの1つまたは複数を有する電子天秤としての計量装置、およびこのようなモノブロックセンサ本体を製造する方法にも関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]このようなモノブロックセンサ本体は、本技術分野において、よく知られている。例えば、EP2397824B1(例えば、この文献の図8参照)は、そのような典型的なモノブロックセンサ本体と、力コイル、電磁力発生装置、および変位センサを有する電磁力補償機構と、単一ブロック型センサ機構本体のレバー構成体に接続するための支持部材とを示している。内部(校正)錘に結合するために、サブロバーバル機構をモノブロックセンサ本体に一体化することが提案されている。モノブロックセンサ本体は、取付部材7をモノブロックセンサ本体の固定柱に取り付ける、モノブロックの横方向(幅方向)に延在するねじによって、取付部材7を通じて図示されていない電子天秤ケースに固定される。
【0004】
[0004]DE19605087A1にも、このようなモノブロックセンサ本体が開示されている。ここでは、取付孔は、モノブロックの角領域に設けられ、モノブロックの長さ方向に延在する。
【0005】
[0005]また、EP1643223A1は、モノブロックセンサ本体を開示している。そこでは、レバー機構を可動柱に結合するための結合要素が、長さ方向に薄い部分と、幅(横)方向に薄い部分とを備えている。
【0006】
[0006]特に、高分解能を有するロードセルに対して、これらのモノブロックセンサ本体は、高精度および高性能のために特に適している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】EP2397824B1
【特許文献2】DE19605087A1
【特許文献3】EP1643223A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、良好な精度および性能の観点で、このようなモノブロックセンサ本体をさらに改良することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
[0007]この目的に対処するために、本発明は、少なくとも1つの取付部が、雌ねじから、最も近い撓み点部、結合部、および特に最も近い支点のうちの1つまたは複数まで延びる直線伝搬経路の利用可能な立体角を小さくする空洞を備え、一方、本体の材料境界が、最も近い撓み点部に対応する本体の高さ方向側端部に対して少なくとも架橋幅にわたって空洞を閉鎖することを本質的に特徴とする、当初紹介したようなモノブロックセンサ本体を提供する。
【0010】
[0008]提供されたセンサ本体によって、特に直線伝播経路を介して達する、例えば、取付ねじを締め付けるときに発生する機械的応力から生じ、感知可能な要素の最初の位置(例えば、ロバーバル機構のレバーシステムのレバーまたは平行梁のような部品の枢動点および枢動軸線)の変形を生じさせ、次いでロードセルの性能限界の原因となる応力に対して、感知可能なセンサ本体部品が保護されるにもかかわらず、モノブロックセンサ本体の閉鎖材料境界によって与えられるセンサ本体の依然として満足な剛性を有することによって、所与のセンサ本体形状に対して測定精度を高めることができる。
【0011】
[0009]例えば、DE19605087A1に示されたその構造は、上側および下側(高さ方向)からそれぞれモノブロック本体に切り込まれたスロットにより、剛性および安定性に問題があることが確認されている。
【0012】
[0010]閉鎖材料境界は、高さ方向端部側面に対する方向で閉鎖するが、例えば、本体の頂部または底部の本質的に平面の表面の高さに必ずしも完全に達しないことが理解されよう。
【0013】
[0011]好ましい実施形態では、閉鎖材料境界は、その幅方向位置で取付孔と少なくとも部分的に重なる。これに加わる、またはこれに代わる特徴では、閉鎖材料境界は、モノブロック本体の一方または両方の横方向側面に存在する。それによって、材料経路は、雌ねじから、長さ方向に空洞よりも本体内部の方に離れた、本体の対応する高さ方向側端部(上側または下側)の部分まで延びて、空洞を通って上記高さ方向側端部まで生成され、このような経路は幅方向に薄い構成要素しか有しないか、または全く有しないことさえある。これによって、本体の剛性および安定性がさらに高くなる。
【0014】
[0012]さらなる好ましい実施形態では、取付部は、本体の幅と等しいかそれより薄い幅を有し、少なくとも取付孔と幅が重ならない領域において、少なくとも大きな1つの「2次元」ハンドル体の形態を有する円板状の副部分を備え、これは、幅方向に直交するこのような断面のゼロでない幅への同一の延在部が、少なくとも大きな1つの(3次元)ハンドル体の形態を有するという意味である。
【0015】
[0013]さらに好ましい実施形態では、空洞は、モノブロックセンサ本体の一方または両方の横方向側面まで延在する。空洞は、それぞれの側面への開口である。本体の横方向側面は、幅方向に関する端部側面の1つである。すなわち、空洞は、横方向側面に、特に両方の横方向側面にも開口しており、それによって、モノブロックセンサ本体を幅方向に貫通する。これによって、長さ方向に直交する保護で見たときの立体角が大きくなり、また、本体を貫通する空洞の少なくとも一部を切削するための切削要素が入ることができる。
【0016】
[0014]さらに好ましい実施形態では、高さ方向の空洞および/または側面開口の延在部は、高さ-長さ平面に投影して見たときに、36°より大きい、好ましくは42°より大きい、特に48°より大きい立体角をカバーする。これによって、特に可動柱側の取付部に対しては、取付孔を本体の角部の近くに配置せず、軸方向(高さ方向)内向きにずらして配置した場合でも、よりよくカバーすることができる。上記立体角の中心に対して、取付孔軸線の軸方向位置の軸方向ねじ端部が考えられる。しかしながら、少なくとも1つまたはいくつかの取付部に対しては、このような値は、取付孔の開口における中心に対して好ましい。
【0017】
[0015]これに関連して、好ましい一実施形態によれば、上部取付部と下部取付部の取付孔間の高さ方向の距離は、モノブロック本体の全高範囲の90%より短く、好ましくは80%より短く、特に70%より短いことも規定される。上記取付孔の間の上記距離は、60%より短く、または55%より短く、さらに50%より短くすることさえできる。
【0018】
[0016]これは、特に、可動柱と荷重受け部材および/または荷重受け部材に結合するための中間部品または構成体との間に保護要素が設けられている構造において、モノブロックセンサが、搬送経路に沿った製品の搬送中に製品の重量を測定することができる重量選別機に一体化されたロードセル内で使用される場合に特に適用される。
【0019】
[0017]さらに好ましい実施形態では、空洞(特にその横方向側端部、すなわちその開口においても)は、高さ-長さ平面に投影して見て、特に2mmより狭い、好ましくは1.2mmより狭い、特に0.8mmより狭いスリット延在部に直交する隙間寸法を有する細長いスリット部を有しており、上記スリット部は特にワイヤ放電機構によって製造される。上記隙間が0.7mmより狭い、好ましくは0.6mmより狭い、特に0.5mmより狭いことがさらに好ましい。しかしながら、隙間は、センサ本体を有するロードセルの使用における通常の荷重および応力条件下で、間隔を空けて配置された2つの側面の間の接触を安全に避ける隙間寸法を有するものと理解される。
【0020】
[0018]さらなる好ましい実施形態では、空洞は(特にその横側面も)、高さ-長さ平面に投影して見て、スリットよりも大きな隙間直径を有する拡大部(特に円形穴の基本形態)を備える。これによって、拡大部を通してワイヤを導入することによってワイヤ浸食の形態の好ましい製造機構、すなわちワイヤ放電機構を適用することができる。
【0021】
[0019]さらなる好ましい実施形態では、モノブロックセンサ本体は、可動柱に第1のそのような取付部を有し、その割り当てられた空洞は、その最も近い撓み点部および結合部の少なくとも一部の両方をカバーする。特に、直線伝搬経路からの保護が、可動柱とレバー構成体の第1のレバーとの間の結合のための下部結合マウントを保護することが規定される(レバー構成体は、1つまたは複数のレバーを備えることができ、その結果、上記第1のレバーがレバーシステムの唯一のレバーの場合もあるが、さらなるレバーが存在し得る)。
【0022】
[0020]さらなる好ましい実施形態では、モノブロックセンサ本体は、本体の全長の少なくとも30%、好ましくは少なくとも36%、特に少なくとも42%の長さの平行な上部梁および/または下部梁を有する。本体の全長としては、概して、本体が平行6面体、特に一般的な形状の立方体である場合、長さ方向の端部側面間の長さ方向の距離を採ることができる。しかしながら、例えば電磁力補償機構の他の部品を取り付けるための突出部、または取付孔の周囲の(座)面の位置合わせ突出部などのさらなる幾何形状があり得る場合、本体100の全長は、両方の取付孔が長さ方向に設けられるときには、可動柱と固定柱の取付孔のシーキング(seeking)面の長さ方向の平均位置間の距離として定められ、それ以外では、全長方向は、モノブロックセンサの本体の高さと幅に沿って長さ方向の平均距離として定められるものとする。この点については、取付孔は、特に、可動柱と固定柱の両方に対しては、長さ方向に延在していることが好ましい。しかしながら、本発明は、一般に、上記延在方向に限定されるものではなく、他のねじ締め方向も考慮することができる。
【0023】
[0021]さらなる好ましい実施形態では、空洞は、その割り当てられた取付孔(複数可)と接続しており、空洞と取付孔との接合部は、軸方向ねじ端部に対して、特に雌ねじの軸方向端部(取付のために設けられるねじが、完全にねじ込まれたときに雌ねじの軸方向端部にその長さが合うように設計されている場合、軸方向ねじ端部をわずかに超えるが、ほぼ軸方向ねじ端部に達する)に対して本体の内部の方に離れている。この点については、本発明は、先に論じた1つまたは複数の特徴を有するモノブロックセンサ本体と、ねじを備え、それぞれのねじの遠位ねじ端部の軸方向ねじ結合によって各取付孔の軸方向ねじ端部を画定する取付アセンブリの配置についても規定する。ねじは、空洞を越えて延在すべきではない。特に、空洞のより大きな直径部が取付孔に接続して配置されるとき、表面コーティングがある場合には、コーティング後の洗浄工程はより容易に行われる。
【0024】
[0022]さらに好ましい実施形態では、モノブロックセンサ本体は、可動柱および固定柱のそれぞれに2つの異なる高さ位置で取付孔、特に、それぞれの側面および高さ位置に2つの取付孔を有し、複数の取付部、特にすべての取付部が、このような空洞を有する上記取付孔とねじ結合される。これによって、さらに剛性が高くなり、いくつかの取付部での応力伝播、さらにセンサ本体のより敏感な部分に対してさえ、応力伝搬が低減される。
【0025】
[0023]さらに好ましい実施形態では、同じ最も近い撓み点部を有する少なくとも2つの取付孔の空洞は、幅方向に接続され、それによって、特に、本体の一方の横方向端部側面からその他方の横方向端部側面までの空洞領域を形成する。これは、製造工程にとって有利であり、かつモノブロックセンサの剛性および安定性に大きな影響を与えない。
【0026】
[0024]この点については、既に上に示したように、好ましくはモノブロックセンサ本体の全幅にわたる閉鎖材料境界の架橋幅もより狭くすることが可能である。しかしながら、好ましくは、架橋幅は、全幅の少なくとも10%、好ましくは少なくとも20%、特に少なくとも40%であり、かつ/または、それぞれ、ロバーバル機構の撓み点部の厚みと同じの少なくとも材料厚さの架橋幅の少なくとも2つの架橋部、および/または上記%値の架橋部を備える。
【0027】
[0025]取付孔の高さ位置およびロードセルの全体設計の他の態様に応じて、高さ方向の閉鎖材料境界の材料厚さは適切に設定される。しかしながら、撓み点部の厚さは、少なくとも1mm、または、特に少なくとも2mmにするべきである。すなわち、高さ方向の厚さ(もちろん、それ自体十分な剛性の)よりも、閉鎖材料境界が存在することの方が安定性を生じる。高さ方向の閉鎖材料境界の配置は、本体の全体的な外形形状の高さ方向側端部まで達することができ、かつ、好ましくは達するべきであると理解されるが、本体の全高さ範囲の25%よりも低く、および/または、高さ方向の梁の厚さの2倍よりも低い、好ましくは、上記全範囲の15%より低く、および/または平行梁の厚さの1.5倍より低く、特に全高さ寸法の10%または5%より低く、および/または梁厚さの0.75倍、さらには0.5倍の、本体の全体的な外形形状のそれぞれの高さ側端部から高さ方向の軸方向の距離を有する高さ位置に達するべきである。
【0028】
[0026]さらに、本発明は、このようなモノブロックセンサ本体と、このセンサ本体に接続された電磁力補償機構とを有するロードセルを提供する。このようなロードセルは、例えば、機構/システムの位置センサによって示されるレバーの位置に相関して力補償のための磁場を生成するためのコイルの電流を表示し制御することができる電磁力補償機構の制御器も有するものと理解されよう。
【0029】
[0027]本発明はまた、そのようなロードセルを1つまたは複数有する計量装置を提供する。本計量装置は、組み込まれたロードセルが複数ある場合、それぞれロードセルの電磁力補償機構を制御する1つの共通の制御器を有してもよいことが理解される。
【0030】
[0028]さらに、本発明は、既に論じた製造技法、特に穿孔およびワイヤ放電機構にしたがって、そのようなモノブロックセンサ本体を製造する方法を提供する。空洞を生成するために、ならびにロバーバル機構およびレバー機構としてのその機能部分に関するモノブロックセンサ本体の構造を画定するために、同じ製造技法、少なくとも部分的に同じ製造機構を使用することができることが好ましい。
【0031】
[0029]本発明のさらなる特徴、詳細、および利点は、添付の図を参照して以下の説明から得られる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】モノブロックセンサ本体の側面図である。
図2】モノブロックセンサ本体および電磁力補償機構の一部の斜視図である。
図3】モノブロックセンサ本体のフレームへの取付けを示す分解図であり、それぞれモノブロックセンサ本体への取付部を示す。
図4】センサ本体のレバー機構と電磁力補償機構との間の接続を示す断面図であり、別の実施形態での、図1と同様の図である。
図5】さらに別の実施形態の、図1と同様の図である。
図6】さらに別の実施形態の、図1と同様の図である。
図7】さらに別の実施形態の、図1と同様の図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
[0030]図1では、モノブロックセンサ本体100が、取付孔が示され、見ている方向が幅方向Wに相当し、図1の紙面が高さ-長さ平面に相当する側面図で示されている。センサ本体100は、当業者であれば容易に認識可能なように、固定柱20と、平行な上部梁30および下部梁40によって固定柱20に接続された可動柱10とを有するロバーバル機構を備える。この平行構造の曲がり部は、可動柱10と上部梁30との間の撓み点部31(左上の撓み点部)、上部梁30と固定柱20との間の(右上の)撓み点部32、可動柱10と下部梁40との間の(左下の)撓み点部41、下部梁40と固定柱20との間の(右下の)撓み点部42によって示される。
【0034】
[0031]下部結合マウント51との結合部によって可動柱10に結合されるのは、図示の実施形態では、3つのレバー、すなわち、第1のレバー61、それに結合された第2のレバー62、および第2のレバー62に結合された第3のレバー63を有するレバー構成体60である。しかしながら、3つのレバーを有するこのような実施形態は、レバー構成体60のためのいくつかの可能な実施形態の1つに過ぎず、1つのレバーのみ、2つのレバー、あるいは3つより多いレバーを有するレバー構成体からでさえ、構成されることが理解されよう。
【0035】
[0032]第3のレバー63は、当業者には知られた方法で、被測定物の荷重による本体の可動柱の変位を打ち消す電磁力を発生する電磁力発生装置を備える電磁力補償機構200(図2参照)に接続要素を介して接続可能である。被測定物の荷重は、測位センサおよびそれぞれの制御器(図示せず)と組み合わせて、例えば、荷重の重量を示す反力を生成するのに必要な電流によって測定される。電磁力補償についての話は、当業者にはよく知られており、ここではこれ以上の説明は行わない。むしろ、電磁力補償機構の作動原理に関するより多くの説明に関しては、EP2397824B1、およびDE19605087A1の開示が、参照により組み込まれる。
【0036】
[0033]レバー機構60の第3の(最後の)レバー63の結合は、図4でよりよくわかる。ここで、接続要素は参照数字260で示される。接続要素260は、固定柱20の開口を通って導かれ、レバー63に荷重方向にねじ込まれたねじによって取り付けられていることが認識される。しかしながら、例えば、(最後の)レバーに横方向に取り付けられ、本体100の横方向に延びる横方向延長アームなど、他の種類の接続継手も本発明に包含されると考えられることが理解されよう。
【0037】
[0034]図1に示す実施形態では、本体は、電磁力補償機構200を支持するために突出部70を備える。もちろん、電磁力補償機構は、その他、固定柱20が取り付けられた、例えば外部ハウジングによって支持することができることは理解されよう。主題の実施形態では、モノブロックセンサ本体100を有する計量モジュールのフレーム300に固定柱20をそれぞれ取り付けて固定すること(図3)は、固定柱20の右上取付部21、右下取付部22にそれぞれ配置された取付孔23、23にねじ91、92を挿入することによって行われる。取付孔23、23は、平行梁30、40の延在方向である長さ方向Lに延在する。取付孔23、23には、ねじ91、92(図3)の図示されていない雄ねじと合うように雌ねじ24、24が設けられる。図3からも理解されるように、主題の実施形態では、それぞれ右上取付部21および右下取付部22には、高さ方向Hの同じ高さで幅方向Wに互いに隣接して2つの取付孔が設けられる。
【0038】
[0035]取付部21は、本体100の上端部101の(高さ方向Hの)すぐ近くに、本実施形態では、本体の全高範囲の10%以内に取付孔23を有する。右下の取付部22の取付孔23は、高さ方向Hに関して本体100の底側面102の近くに配置され、これもまた、下端部102に最も近い、高さ範囲の10%以内に配置される。他の高さでの配置も可能であるが、全高の範囲を基準にして25%を超えないことが好ましく、20%を超えないことが好ましい。
【0039】
[0036]可動柱10側面には、高さ方向Hの上半分に左上取付部11が設けられ、下半分に左下取付部12が設けられる。もちろん、例えば、L字型の接続部品のように、取り付けられるものに応じて、取付孔の高さ位置が異なることがある。特に、両方の取付孔は、むしろ互いに接近して、同じ上半分または下半分内に配置することもできる。また、この側面では、図2および図3からよりよく見ることができるように、左上/左下取付部11、12の高さにおいて、2つの取付孔13は、固定ねじ81、82の雄ねじと合うようにそれぞれの雌ねじ14を備える。取付孔13は、ブロック100の(長さ方向)側端部103からわずかに突出した周囲の座面19を有する。
【0040】
[0037]これらの固定ネジ81、82は、荷重受け部材310を可動柱10に固定することができ、荷重受け部材310と可動柱10との間には、スペーサの形態となり得る接続部品410が挿入される。荷重受け部材310の配置は、製品が輸送中に計量される場合の計量システム内での、センサ本体100を有する計量モジュールの例示的な配置に対して、図4の断面図に最もよく示されている。しかしながら、主題の発明は、これらの用途に限定されるものではなく、例えば、荷重受け部材が、静止状態で計量対象物を受けるための荷重板である場合を含むいかなる種類の計量システムにも使用できることが理解されよう。この点について、本発明は限定されず、モノブロックセンサ本体100は、いかなる種類の荷重測定システム、電子秤、特に高分解能の計量モジュールにも使用することができる。
【0041】
[0038]ロードセルは、分解可能な増分と最大荷重の比が1/1000より良い、好ましくは、1/5000よりよい、さらに1/10000よりよい、または1/50000よりよい高い分解能に対応することが好ましい。
【0042】
[0039]図2で最もよく見ることができるように、固定柱20の長さ方向延在部の上端部101は、可動柱10の長さ方向延在部と同様、この例示的な実施形態では、へこみ、スロット、または穴がなく、それは、図2で見えなくとも、下端部側面102も同様である。むしろ、中実(架橋)部分17、27は、ブロック本体100と一体的に存在する。これによって、本体の全高さにわたって完全に保持する支持が与えられ、それによって、モノブロックセンサ本体の良好な安定性が提供されることが可能になる。しかしながら、上側面101、底側面102においてそれぞれ完全に材料でカバーすることは好ましい選択肢であり、部分的なスロット、へこみ、または材料を除去した軽量化部分は、剛性という点で本体の構造的完全性を本質的に変えることなく設けることができる。
【0043】
[0040]この有利な安定性にもかかわらず、撓み点部31、32、41、および42は、下部結合マウント51と同様に、また第1のレバーと第2のレバーとの間の結合部ならびに第2レバーの支点は、固定ネジ81、82、91、および92が取付孔13、23にねじ込まれたとき、特に締め付けられたときに生じる得る機械的応力から依然として保護される。これは、各取付部が、取付孔13、23に近い空洞15、16、25、26をそれぞれ備え、例示的な実施形態では、上記取付孔13、23に交差さえするからである。
【0044】
[0041]図示の例示的な実施形態では、空洞15、16、25、26のそれぞれの高さ方向延在部の主要部分は、スリットまたはスロットによって形成される。この例示的な実施形態では、これらのスロットは、ワイヤ放電加工、すなわち浸食プロセスによって形成される。このため、センサ本体100の全幅を完全に貫通して幅方向Wに延在する第1の穴15、25が設けられ、それによってスリット16、26をそれぞれ生成するためのワイヤを挿入することができる。スリット16、26、また、梁30、40およびレバー構成体60のレバーの部分構造体を画定するセンサ本体100の材料のこれらのスロットの描写方法からわかるように、センサ本体の上記部分構造体の形状を画定するために同じ製造技法を使用することができる。
【0045】
[0042]しかしながら、そのようなスロットは、回転切削ディスクのような適切な切削工具によって、あるいは他のチッピング材料または任意の他の種類の金属切削技術、例えばフライス加工によっても加工することができることは理解されよう。また、ウォータージェット切削またはレーザー切削を使用してもよい。
【0046】
[0043]高さ-長さ平面(図1の紙面)で見たとき、空洞15、16によって結び付けられた立体角のそれぞれの投影は、立体角の測定の中心を本体100の長さ方向端部103の取付孔入口に設定したときにはおおよそ80°であり、上記中心をセンサ本体100の長さ方向左端部103から長さ方向に軸方向距離Δlにある軸方向ねじ端部に設定したときには120°近くである。これによって、ねじ部、特にねじ端部か始まる直線伝播経路に関して、例えば、左下撓み点部41および下部結合マウント51に対する伝播は、取付部12の空洞の空洞部16によって止められ、同様に他の撓み点部は他の取付部の空洞部によって保護される。
【0047】
[0044]空洞の形状は、図1に示されたものに限定されるものではないことは理解されよう。例えば、スロット部は、同様の立体角に対して効果的に保護するために、湾曲されてもよいし、図1に示す状態に対して長さ方向に軸方向変位されてもよい。しかしながら、取付孔13、23をそれぞれの空洞15、16、25、26にそれぞれ接続することが好ましい。さらに、撓み点部およびセンサ本体の他の感知可能な部分を保護する空洞は、好ましい製造技法の観点からも、例示的に示した実施形態の場合のように、幅方向に接続される必要はない。取付部の空洞はまた、互いに接続されていない2つ以上の単一の空洞で構成することができるが、それでも、それによって遮断された敏感な要素を直接の伝播経路の応力伝達から保護することができる。空洞のいくつかの他の例が、図5図6、および図7に示されている。
【0048】
[0045]固定柱20の取付部の空洞25、26については、ねじ端部と空洞の位置とが長さ方向の位置において実質的に一致しており、その結果、高さ-長さ平面への投影において、約180°のカバー角がある。さらに、取付孔23は、例示された実施形態では、可動柱10側の配置と比較して、端部側面101、102にそれぞれずっと近いが、取付孔から始まる保持力経路が、上部側面101まで右上取付部21の空洞25、26を迂回することによって上部側面101まで通ることを可能にし、右下取付部の取付孔23から、その割り当てられた空洞25、26を下方で迂回することによって、下側端部102に達することを可能にする高さ方向の厚さΔh1、Δh2の材料がそれぞれまだ存在する。
【0049】
[0046]本発明による、力を保持するために利用可能なこれらの経路は、センサ本体の感知可能な部分のための空洞の存在および保護効果にもかかわらず、少なくとも空洞の幅方向延在部の架橋幅wbにわたって与えられる。図示の実施形態では、架橋幅wbは全幅wtに等しいが、より狭くすることも可能である(上記参照)。
【0050】
[0047]図2の斜視図では、突出部70によって支持されている電磁力補償機構200もまた示されている。さらに、直線伝搬経路P1およびP2は、これらの直線伝搬経路が空洞部16によって遮断されない最も近い経路であるとして示されている。これらの経路のうちの上側の経路P1は、長さ方向に見ると、左上の撓み点部31の構成部の前に上端部側面101に達し、したがって保護されることが認識される。また、可動柱10を第1のレバー61に結合する下部結合マウント51も保護されており、空洞部16を下方で迂回する第1の直線伝搬経路P2は上記マウント51に達するが、代替の実施形態では、取付部11のスリット16がさらに下方に延在するか、または湾曲することによって遮断することもできる(例えば、図5参照)。上端部側面101に対して、左下取付部12のねじ端部から始まる、図示されていない伝搬経路も同様であり、そこから始まる、下端部側面102に対する直線伝搬経路も同じく左下の撓み点部41に達しない。
【0051】
[0048]空洞の延在部は、取付孔13、23の高さ位置とともに変わる可能性があり、かつ/または、取付孔13の高さ位置に対する空洞の中心の高さ方向の高さ位置は、取付部11、21に対する上端部側面101、および下側の取付部12、22に対する下端部側面102に対する取付孔13の絶対高さ位置に応じて変わる可能性があることは理解される。
【0052】
[0049]図1と類似の図である図5では、本発明のさらなる実施形態が示されている。ほとんどの部分は、図1の実施形態と同一であり、再び説明することはしない。図5の実施形態は、空洞15、25のスリット部16、26の形状/延在部、および穴部25の位置が図1と異なっている。ここでは、スロット部分16に対して湾曲した構成体が提供され、それでも、図1の実施形態とほぼ同じ立体角をカバーする。
【0053】
[0050]図6および図7の実施形態については、可動柱10の側に、切れ切れの部分空洞を有する空洞構成体が認識される。したがって、図1、5、6、および7の実施形態から認識することができるように、閉鎖材料境界部分17、27によって提供される満足な剛性および安定性を保ちながら、それでも、モノブロック本体100の敏感な要素をカバーする空洞のいくつかの位置および形状の変更を行うことができる。
【0054】
[0051]さらに、例示された実施形態の詳細な特徴は、主題の発明の範囲を限定しないことが理解される。むしろ、前述の説明の特徴、および後述の特許請求の範囲の特徴は、その様々な実施形態において、単独で、または組み合わされて、本発明に対して不可欠な場合がある。
【符号の説明】
【0055】
10 可動柱
11、12 取付部
13 取付孔
14 雌ねじ
15 空洞部
16 空洞部
17 閉鎖材料境界部
19 座
20 固定柱
21、22 取付部
23 取付孔
24 雌ねじ
25 空洞部
26 空洞部
27 閉鎖材料境界部
30 上部平行梁
31、32 上部撓み点部
40 下部平行梁
41、42 下部撓み点部
51 下部結合マウント
60 レバー構成体
61 第1のレバー
62 第2のレバー
63 第3のレバー
64 第2のレバーの支点
70 突出部
81、82 ねじ
91、92 ねじ
100 モノブロックセンサ本体
101 上部側面
102 下部側面
103 (可動柱の)長さ方向側面
105 横方向側面
200 電磁力補償機構
260 接続要素
300 ハウジングのフレーム
310 荷重受け部材
410 接続部品
H 高さ方向/荷重方向
W 幅方向/横方向
L 長さ方向
Δl 長さ寸法
Δh1、Δh2 高さ寸法
wb 幅寸法
wt 全幅寸法
P1、P2 伝播経路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【外国語明細書】