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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022151830
(43)【公開日】2022-10-07
(54)【発明の名称】ブロック貯蔵システム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/04 20060101AFI20220929BHJP
   B65G 1/06 20060101ALI20220929BHJP
【FI】
B65G1/04 555Z
B65G1/06 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022048163
(22)【出願日】2022-03-24
(31)【優先権主張番号】21164920.7
(32)【優先日】2021-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】503314705
【氏名又は名称】ユングハインリヒ・アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ロールヴァ, フォルカー
(72)【発明者】
【氏名】カヴェリウス, イェルク
(72)【発明者】
【氏名】リープハーバー, マルクス
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022BB10
3F022EE02
3F022JJ11
3F022KK01
3F022KK16
3F022LL33
3F022MM05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ブロック貯蔵要素を扱いやすくするシステムを提案する。
【解決手段】ブロック貯蔵装置と、ブロック貯蔵要素と、車両2とを備えたブロック貯蔵システムを作動させる方法に関し、ブロック貯蔵要素は、キャリヤフレーム3と、荷重支持要素1とを有し、荷重支持要素1は、キャリヤフレーム3と取り外し可能に係合する。ブロック貯蔵要素を取り扱いやすくすることを目的とする。このために、車両2は、荷重支持要素1をキャリヤフレーム3から切り離し、及び/又は荷重支持要素1をキャリヤフレーム3と係合させる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブロック貯蔵装置、ブロック貯蔵要素及び車両(2)を備えたブロック貯蔵システムを作動させる方法であって、ブロック貯蔵要素はキャリヤフレーム(3)及び荷重支持要素(1)を有し、前記荷重支持要素(1)はキャリヤフレーム(3)と取り外し可能に係合する方法において、
車両(2)は、荷重支持要素(1)をキャリヤフレーム(3)から切り離し、
及び/又は、
車両(2)は、荷重支持要素(1)をキャリヤフレーム(3)に係合させることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記車両(2)は、荷重支持要素(1)をキャリヤフレーム(3)から切り離し、荷重支持要素(1)を搬送装置(4)に移送し、キャリヤフレーム(3)を車両(2)に残す、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
搬送装置(4)が、荷重支持要素(1)及び/又はキャリヤフレーム(3)を互いに独立して移動させ及び/又は清浄する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記キャリヤフレーム(3)は、上部のスタック構造(8)及び下部のスタック構造(8)を有し、第1のキャリヤフレーム(3)は、前記ブロック貯蔵装置内の第2のキャリヤフレーム(3)の上方に配置され、第2のキャリヤフレーム(3)の上部のスタック構造(8)は、前記第1のキャリヤフレーム(3)の下部のスタック構造(8)と取り外し可能に係合される、請求項1乃至3の何れかに記載の方法。
【請求項5】
ブロック貯蔵装置、ブロック貯蔵要素、及び車両(2)を備えたブロック貯蔵システムであって、前記ブロック貯蔵要素は、荷重支持要素(1)及びキャリヤフレーム(3)を有し、前記荷重支持要素(1)及び前記キャリヤフレーム(3)は、取り外し可能に係合するブロック貯蔵システムにおいて、
前記キャリヤフレーム(3)及び前記荷重支持要素(1)は、前記車両(2)により分離可能且つ結合可能であることを特徴とするブロック貯蔵システム。
【請求項6】
前記荷重支持要素(1)が植物受入領域を有する、請求項5に記載のブロック貯蔵システム。
【請求項7】
前記荷重支持要素(1)が液体及び/又は栄養素の供給装置を有する、請求項5又は6に記載のブロック貯蔵システム。
【請求項8】
前記キャリヤフレーム(3)が照明システムを有する、請求項5乃至7の何れかに記載のブロック貯蔵システム。
【請求項9】
前記キャリヤフレーム(3)は少なくとも1つの上部のスタック構造(8)と少なくとも1つの下部のスタック構造(8)を有し、且つブロック貯蔵装置における第1のブロック貯蔵要素が重力方向にて第2のブロック貯蔵要素の上方に配置され、
第1のブロック貯蔵要素のキャリヤフレーム(3)の下部のスタック構造(8)が、第2のブロック貯蔵要素の上部のスタック構造(8)と取り外し可能に係合する、請求項5乃至8の何れかに記載のブロック貯蔵システム。
【請求項10】
前記車両(2)は、荷重支持要素(1)とキャリヤフレーム(3)を分離し且つ結合する巻上装置を備えている、請求項5乃至9の何れかに記載のブロック貯蔵システム。
【請求項11】
巻上装置は第1の巻上装置であり、且つ車両(2)はキャリヤフレーム(3)と相互に作用する第2の巻上装置を有する、請求項5乃至10の何れかに記載のブロック貯蔵システム。
【請求項12】
前記荷重支持要素(1)及び/又はキャリヤフレーム(3)は、分離して配置された搬送装置(4)によって互いに独立して移動することができ、キャリヤフレーム(3)は荷重支持要素(1)から分離される、請求項5乃至11の何れかに記載のブロック貯蔵システム。
【請求項13】
搬送装置(4)が洗浄装置を有する、請求項5乃至12の何れかに記載のブロック貯蔵システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブロック貯蔵装置、ブロック貯蔵要素及び車両を備えたブロック貯蔵システムを作動させる方法に関し、ブロック貯蔵要素は、キャリヤフレーム及び荷重支持要素を有し、荷重支持要素は、キャリヤフレームと取り外し可能に係合する。
本発明は、さらに、ブロック貯蔵装置、ブロック貯蔵要素及び車両を備えたブロック貯蔵システムに関し、ブロック貯蔵要素は、荷重支持要素とキャリヤフレームとを有し、荷重支持要素と、キャリヤフレームとは、取り外し可能に係合される。
【背景技術】
【0002】
例えばヨーロッパ特許0012 733号から公知である既知のブロック貯蔵システムは、パレットが配置されるキャリヤフレームを記載する。キャリヤフレームは、パレットのある場合とない場合を問わず、ブロック貯蔵装置内に取り出し可能にストックされている。
【0003】
ブロック貯蔵は、少なくとも1つのブロック要素の受入室を備えた貯蔵システムを記載する。積層可能なブロック貯蔵要素はブロック貯蔵要素の受入室に貯蔵され、ブロック貯蔵要素から取り出される。この目的のために、少なくとも1つのブロック貯蔵要素は、装填室を通じてブロック貯蔵要素の受入室に貯蔵され、又はブロック貯蔵要素の受入室から取り出される。装填室は、重力方向にてブロック貯蔵要素の受入室の上下に配置することができ、そのため、貯蔵又は取り出しの方向が重力方向を向いているか又は重力方向と反対方向を向いている。装填室の配置により、貯蔵又は取り出し方向が確定する。装填室がブロック貯蔵要素の受入室の上方に配置されている場合は、ストック方向は重力方向を向き、取り出し方向は重力方向と反対方向を向く。装填室が重力方向にてブロック貯蔵要素の受入室の下方に配置されている場合、ストック方向は重力方向と反対方向を向き、取り出し方向は重力方向を向いている。ブロック貯蔵要素のいくつかがブロック貯蔵要素の受入室に保存されている場合、ブロック貯蔵要素の積層体が生じる。ブロック貯蔵装置の更なる指定は、積層体貯蔵装置又はコンテナ貯蔵装置である。なお、以下の説明では、重心方向でブロック貯蔵要素の受入室を装填室の上方に配置している。
【0004】
本発明の目的は、ブロック貯蔵要素を扱いやすくするシステムを提案することである。
【発明の概要】
【0005】
この目的は、請求項1の特徴によって達成される。
冒頭に述べた種類の方法では、車両は荷重支持手段をキャリヤフレームから取り外し、及び/又は車両は荷重支持要素をキャリヤフレームと係合させる。この構成の結果として、ブロック貯蔵要素を動かす車両は、キャリヤフレームから荷重支持要素を分離することも取り扱う。これにより、ブロック貯蔵要素が車両から別のデバイスに移送されることを防ぎ、良好な効率が達成される。
【0006】
この車両は、ブロック貯蔵要素とすでに相互に作用しており、その結果、車両はブロック貯蔵要素をブロック貯蔵装置内にストックするか、ブロック貯蔵装置から取り出す。車両が荷重支持要素とキャリヤフレームとを分離及び/又は接続する場合、車両は更なるタスクを引き継ぎ、それによって車両の利用率を高める。
【0007】
車両は、好ましくは、荷重支持要素をキャリヤフレームから取り外し、荷重支持要素を搬送装置に移送する。ここで、キャリヤフレームは車両上に残る。その結果、キャリヤフレームは、車両によって、バッファに又はブロック貯蔵装置内にストックされる。対照的に、荷重支持要素は、例えば、搬送装置によって物流内で処理することができる。従って、荷重支持要素を移送するための他のシステムは必要とされない。これにより、コストが削減され、良好な効率性に繋がる。
【0008】
搬送装置は、荷重支持要素及び/又はキャリヤフレームを互いに独立して移動及び/又は清浄するのが好ましい。このために、例えば、キャリヤフレームは搬送装置に移送される。荷重支持要素及び/又はキャリヤ要素は互いに独立して洗浄されるので、それぞれの要求に注意を払うことができる。例えば、キャリヤフレームは、電子デバイスを備えることができるが、これは、もはや液体との接触を許さない。これは、例えば、化学薬品やそれに対応する液体で洗浄しなければならない荷重支持要素とは対照的である。荷重支持要素の洗浄とキャリヤフレームの洗浄を分離することにより、荷重支持要素又はキャリヤフレームの洗浄によって引き起こされる故障を防止する。これにより、メンテナンス費用を低く抑えることができる。
【0009】
例えば、キャリヤフレームは、荷重支持要素とは独立に動くため、ブロック貯蔵システムの柔軟性がさらに高まる。このように、キャリヤフレームは、個々の荷重支持要素に拘束されるのではなく、むしろ、種々に構成された異なる荷重支持要素と相互に作用することができる。その結果、様々な貯蔵品をブロック貯蔵装置中に貯蔵し続けることができる。これは優れた柔軟性につながる。
【0010】
キャリヤフレームは、上部のスタック構造と下部のスタック構造とを有するのが好ましく、第1のキャリヤフレームは、ブロック貯蔵装置内で第2のキャリヤフレームの上方に配置され、第2のキャリヤフレームの上部のスタック構造は、第1のキャリヤフレームの下部のスタック構造と着脱自在に係合される。スタック構造は安定したブロック貯蔵要素の積層体を形成する。ブロック貯蔵要素の積層体は、少なくとも2つのキャリヤフレーム及び/又はブロック貯蔵要素を、一方を他方より上に配置する。
【0011】
さらに、ブロック貯蔵要素内で、スタック構造は荷重支持要素を互いに離れるように、間隔を開け、敏感な貯蔵品も貯蔵できる。
【0012】
また、上記目的は、請求項5の特徴によって達成される。
この目的のために、キャリヤフレームと荷重支持要素は、冒頭に述べた種類のブロック貯蔵システムにて分離し且つ結合させることができる。これにより、荷重支持要素とキャリヤフレームとを分離し且つ結合させるための例えばフォークリフトのような追加の取り扱いデバイスが不要になる。これにより、追加設備の使用を削減するだけでなく、コストを抑えることができる。
【0013】
荷重支持要素は、植物受入領域を有するのが好ましい。例えば種子、植物、キノコなどを植物受入領域に配置することができる。その結果、例えば、温室のように構成された荷重支持要素がブロック貯蔵装置に用いられる。さらに、植物受入部を備えた荷重支持要素により、植物が配達の準備ができたらすぐに植え替える必要がなくなる。例えば、荷重支持要素で育てられたサラダは、この荷重支持要素で市場に入ることができ、サラダは消費者には新鮮でサクサク感を与えることができる。これにより、植物の鮮度が良好になるだけでなく、取り扱い段階の経済化も図れる。
【0014】
荷重支持要素は、液体及び/又は栄養素の供給部を有するのが好ましい。液体及び/又は養分の供給部は、液体供給部とも呼ばれ、液体という用語もまた、栄養液を含む。液体供給部は、たとえば、植物が最適な成長環境に遭遇するように、植物に液体を供給するために用いることができる。例えば、荷重支持要素は、結果的に温室システムで使用することができる。これにより、荷重支持要素に対する幅広い用途が可能となる。
【0015】
キャリヤフレームは、照明システムを有することが好ましい。照明システムにより、例えば、照明システムの下に配置された荷重支持要素を照明することが可能になる。例えば、キャリヤフレームはこのように照明、暖房、加温などのための温室システム又は技術的貯蔵庫で使用することができる。これは、キャリヤフレームの良好な柔軟性につながる。
【0016】
キャリヤフレームは、少なくとも1つの上部のスタック構造と少なくとも1つの下部のスタック構造を有するのが好ましく、ここでは、ブロック貯蔵装置における第1のブロック貯蔵要素が、重力方向にて第2のブロック貯蔵要素の上方に配置され、第1のブロック貯蔵要素のキャリヤフレームの下部のスタック構造が、第2のブロック貯蔵要素のキャリヤフレームの上部のスタック構造と取り外し可能に係合される。ブロック貯蔵装置では、スタック構造は、従って、第2のブロック貯蔵要素の荷重支持要素から離して、第1のブロック貯蔵要素の荷重支持要素の間隔を開ける。その結果、圧力に敏感な貯蔵品もブロック貯蔵装置に貯蔵することができる。圧力に敏感な貯蔵品には、例えば、植物が含まれる。これによりブロック貯蔵装置の適用範囲と貯蔵能力が拡大され、ブロック貯蔵装置の優れた柔軟性がもたらされる。
【0017】
車両は、荷重支持要素とキャリヤフレームとを分離し且つ結合するための巻上装置を有するのが好ましい。例えば、荷重支持要素を有するキャリヤフレームが車両上に配置されれば、車両は、巻上装置によって荷重支持要素をキャリヤフレームから分離することができる。このために、車両は荷重支持要素をキャリヤフレームから離れるように間隔をあける。従って、キャリヤフレームから荷重支持要素を分離する他の周辺機器は不要である。その結果、コストを抑えることができる。
【0018】
巻上装置は、好ましくは、第1の巻上装置であり、車両は、キャリヤフレームと相互に作用する第2の巻上装置を有する。例えば、第2の巻上装置は、荷重支持要素を備え、又は備えていないキャリヤフレームをブロック貯蔵装置内にストックし、及び/又はブロック貯蔵装置から取り出すことを可能にする。その結果、車両に対して良好な適用範囲が達成される。
【0019】
荷重支持要素及び/又はキャリヤフレームは、好ましくは、分離して配置された搬送装置によって互いに独立して移動させることができ、この場合、キャリヤフレームは荷重支持要素から分離される。その結果、キャリヤフレームは、異なる荷重支持要素と係合することができる。荷重支持要素は、異なるキャリヤフレームと相互に作用することもできる。これは、荷重支持要素及びキャリヤフレームに対して良好な柔軟性をもたらす。
【0020】
この搬送装置は、洗浄装置を備えているのが好ましい。洗浄装置は、ここで荷重支持要素及び/又はキャリヤフレームの両方を洗浄することができる。その結果、ブロック貯蔵システムの良好な清浄度と衛生が達成される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本発明は、図面と併せて好ましい実施形態に基づき、以下に説明する。
図1A】車両から搬送装置への荷重支持要素の移送の概略図である。
図1B】車両から搬送装置への荷重支持要素の移送の概略図である。
図1C】車両から搬送装置への荷重支持要素の移送の概略図である。
図1D】車両から搬送装置への荷重支持要素の移送の概略図である。
図1E】車両から搬送装置への荷重支持要素の移送の概略図である。
図1F】車両から搬送装置への荷重支持要素の移送の概略図である。
図2】車両上のキャリヤフレームから分離された荷重支持要素の概略図である。
図3】キャリヤフレームを備えた車両の概略図である。
図4A】車両から搬送装置へのキャリヤフレームの移送の概略図である。
図4B】車両から搬送装置へのキャリヤフレームの移送の概略図である。
図4C】車両から搬送装置へのキャリヤフレームの移送の概略図である。
図4D】車両から搬送装置へのキャリヤフレームの移送の概略図である。
図4E】車両から搬送装置へのキャリヤフレームの移送の概略図である。
図4F】車両から搬送装置へのキャリヤフレームの移送の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1A乃至図1Fは、キャリヤフレーム3を有する車両2から進行する搬送装置4への荷重支持要素1の移送を示す。この目的から、キャリヤフレーム3と荷重支持要素1とからなるブロック貯蔵要素を備えた車両2は、搬送装置4に近づく。搬送装置4は、2本のアームを備えたクロスコンベヤ5を有し、クロスコンベヤ5が長尺コンベヤ6に導く。クロスコンベヤ5及び長尺コンベヤ6の両方は、共に搬送装置4の一部を構成している。
【0023】
図1Aでは、ブロック貯蔵要素を完備した車両2が搬送装置4に近づいている。キャリヤフレーム3から荷重支持要素1を搬送装置4に移送する第1の工程で、ブロック貯蔵要素を持ち上げる。
【0024】
図1Bに示すように、荷重支持要素1は、キャリヤフレーム3から分離されている。この目的から、荷重支持要素1は車両2上に位置する巻上装置によって吊り上げられて、キャリヤフレーム3から荷重支持要素1を分離する。
【0025】
図1Cに示すように、車両2は、荷重支持要素1をキャリヤフレーム3から分離した状態で走行した。クロスコンベヤ5は、ここで、荷重支持要素1とキャリヤフレーム3との間に位置する。
図1Dに示すように、車両2は、キャリヤフレーム3を下降させて、荷重支持要素1がクロスコンベヤ5の後方に残るようにする。
【0026】
次いで、キャリヤフレーム3を完備した車両2は、図1Eに示すように、クロスコンベヤ5の下側から駆動される。
クロスコンベヤ5は、荷重支持要素1を長尺コンベヤ6に移送し、搬送装置4によって移動させることができる。これを図1Fに示す。
この工程は、荷重支持要素1をキャリヤフレーム3上に位置決めするための逆の順序で行われる。
【0027】
図2は、キャリヤフレーム3から分離された荷重支持要素1の詳細図を示す。荷重支持要素1は、ここでは、第1の巻上装置7によってキャリヤフレーム3から分離されている。
図3は、キャリヤフレーム3を備えた車両2を示しており、第1の巻上装置7は空気圧又は油圧シリンダとして構成されており、電気駆動等も使用できる。
図4A乃至図4Fは、キャリヤフレーム3を車両2から搬送装置4に移送する工程を示す。
【0028】
この目的のために、図4Aに示されるように、車両2は搬送装置4に近づく。
図4Bは、キャリヤフレーム3が対応する位置まで車両によってどのように持ち上げられるかを示しており、その結果、クロスコンベヤ5は、キャリヤフレーム3の下方の空間を見出だす。
図4Cは、持ち上げられたキャリヤフレーム3を完備した車両2が長尺コンベヤ6に接近する様子を示しており、クロスコンベヤ5はキャリヤフレーム3と車両2との間に配置されている。
【0029】
次いで、車両2は、第2の巻上装置(図示せず)を降下させることによって、キャリヤフレーム3を解放する。ここで第2の巻上装置は、キャリヤフレーム3と相互作用する。
図4Eは、車両2がクロスコンベヤ5の下から前方にどのように駆動されるかを示しており、キャリヤフレーム3はクロスコンベヤ5の後方に残っている。
図4Fは、キャリヤフレーム3がクロスコンベヤ5から長尺コンベヤ6にどのように移送されるかを示している。
【0030】
さらに、図4B乃至図4Fには、スタック構造(geometry)8を有するキャリヤフレーム3が示されている。
以下に説明するのは、キャリヤフレーム3が、搬送装置4から進んで車両2に移されることである。このために、まずキャリヤフレーム3がクロスコンベヤ5に移送される。
車両2は、クロスコンベヤ5の下を走行し、第2の巻上装置を介して、キャリヤフレーム3をクロスコンベヤ5から持ち上げる。持ち上げられたキャリヤフレーム3を有する車両は、次いで、クロスコンベヤ5から離れて走行するので、キャリヤフレーム3は、第2の巻上装置によって下降させることができる。これで、キャリヤフレーム3が車両2上に配置される。
【0031】
車両2がキャリヤフレーム3を受け取った後、今度は荷重支持要素1を受け取る。このために、クロスコンベヤ5又は別のクロスコンベヤ上に荷重支持要素1が設けられている。車両2は、クロスコンベヤ5の下を走行するので、荷重支持要素1を受け入れるのに好適に配置される。次いで、第2の巻上装置は、キャリヤフレーム3を移動させて、キャリヤフレーム3はクロスコンベヤ5の下に配置され、第1の巻上装置7が荷重支持要素1と相互に作用することができる。続いて、第1の巻上装置7が作動されて、荷重支持要素1をクロスコンベヤ5から持ち上げる。荷重支持要素1がクロスコンベヤ5から持ち上げられると、車両2はクロスコンベヤ5から離れて移動し、その後、第1の巻上装置7を介して荷重支持要素1をキャリヤフレーム3上に下降させる。キャリヤフレーム3と荷重支持要素1は、今やブロック貯蔵要素を形成する。ブロック貯蔵要素は、その後さらに降下される。
【0032】
ブロック貯蔵要素は、ブロック貯蔵装置にストックされる(図示せず)。
ブロック貯蔵要素が再度取り出されるとすぐに、車両2によってブロック貯蔵要素がブロック貯蔵装置から撤去される。次いで、車両2は搬送装置4に移動し、ここで荷重支持要素1はキャリヤフレーム3から分離される。
【0033】
このために、車両2は、第2の巻上装置を介して、荷重支持要素1を完備したキャリヤフレーム3を吊り上げる。続いて、車両2は、第1の巻上装置7を介して荷重支持要素1をキャリヤフレーム3から分離する。これにより、キャリヤフレーム3と荷重支持要素1との間にギャップが生じ、該ギャップ内にクロスコンベヤ5が導入される。
【0034】
このために、キャリヤフレーム3と吊り上げられた荷重支持要素1を完備した車両2が走行し、クロスコンベヤ5が荷重支持要素1とキャリヤフレーム3との間に配置される。荷重支持要素1は、続いてクロスコンベヤ5上に下降される。キャリヤフレーム3は、車両2に残り、例えば、ブロック貯蔵装置又は記載されていないバッファにストックすることができる。これに代わるものとして、キャリヤフレーム3を搬送装置4に転送することができる。
【0035】
キャリヤフレーム3を取り出すためには、キャリヤフレーム3が車両2と第2の巻上装置によって持ち上げられ、重力方向にてキャリヤフレーム3がクロスコンベヤ5の上方に配置される。
【0036】
続いて、車両2は走行し、キャリヤフレーム3をクロスコンベヤ5上に下降させる。クロスコンベヤ5は、キャリヤフレーム3を長尺コンベヤ6に移送する。そこから、キャリヤフレーム3は、搬送装置4によってさらに移動される。
【0037】
キャリヤフレーム3及び荷重支持要素1の両方を、搬送装置4によって、記載していない洗浄装置に移送することができる。洗浄装置は、夫々のニーズに応じて、荷重支持要素1又はキャリヤフレーム3を洗浄することができる。
【0038】
荷重支持要素1は、植物受入領域をさらに有することができ、荷重支持要素1を温室システム内に配置することができる。この目的のために、荷重支持要素1はさらに、液体及び/又は栄養素の供給装置を有する。液体及び/又は栄養素の供給装置は、荷重支持要素1及びその中に位置する植物に液体を供給するために使用することができる。
【0039】
キャリヤフレーム3は、更に照明システムを有することができ、該照明システムは、キャリヤフレーム3がブロック貯蔵装置内にストックされたときに光を下方に放射する。隣接するキャリヤフレーム3及び/又はブロック貯蔵要素のスタック構造8は、ブロック貯蔵装置に取り外し可能に取り付けられ、ここでキャリヤフレーム3及び/又はブロック貯蔵要素は、コンテナ積層体を構成する。
【0040】
例えば、第1のキャリヤフレーム3が第2のキャリヤフレーム3の上方に配置されている場合、第1のキャリヤフレーム3の照明システムは第2のキャリヤフレーム3を照明する。荷重支持要素1が第2のキャリヤフレーム3上に配置されると、荷重支持要素1は、第1のキャリヤフレーム3の照明システムによって照射される。
【0041】
その結果、植物は、いかなる成長段階においてもブロック貯蔵システムの中で成長することができる。ここでの利点は、荷重支持要素1は、新しい苗又は種子をストックすることができ、荷重支持要素1は、同時に成長した植物の販売のための可能な輸送としても機能することである。従って、植物は現地で移植したり収穫したりする必要はなく、そのため植物はそれ以上のストレスにさらされることはなく、従って、最終消費者に到達するまで新鮮さを保つことができる。
【0042】
植物関連の用途では、キャリヤフレーム3は、荷重支持要素1とは独立して追加的に洗浄することができるので、植物のニーズと、特に電子機器に関するキャリヤフレーム3の要件との両方に注意を払うことができる。これにより、一方ではメンテナンスが容易になり、他方では荷重支持要素1及びキャリヤフレーム3の寿命が向上する。
【符号の説明】
【0043】
1 荷重支持要素
2 車両
3 キャリヤフレーム
4 搬送装置
5 クロスコンベヤ
6 長尺コンベヤ
7 第1の巻上装置
8 スタック構造
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
【外国語明細書】