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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022151861
(43)【公開日】2022-10-07
(54)【発明の名称】イメージセンサー
(51)【国際特許分類】
   H01L 27/146 20060101AFI20220929BHJP
【FI】
H01L27/146 D
H01L27/146 F
H01L27/146 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022050432
(22)【出願日】2022-03-25
(31)【優先権主張番号】10-2021-0039457
(32)【優先日】2021-03-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】金 局泰
(72)【発明者】
【氏名】朴 美善
(72)【発明者】
【氏名】許 在成
【テーマコード(参考)】
4M118
【Fターム(参考)】
4M118AA05
4M118AB01
4M118BA14
4M118BA19
4M118CA03
4M118CA33
4M118CA34
4M118CA35
4M118DD04
4M118DD12
4M118EA01
4M118EA14
4M118EA16
4M118EA18
4M118FA06
4M118FA26
4M118FA27
4M118FA28
4M118FA29
4M118FA33
4M118GA02
4M118GB07
4M118GB09
4M118GB11
4M118GB13
4M118GB15
4M118GB17
4M118GC08
4M118GC11
4M118GD04
4M118GD07
4M118HA22
4M118HA30
4M118HA33
(57)【要約】
【課題】電気的及び光学的特性が向上されたイメージセンサーを提供する。
【解決手段】イメージセンサーが提供される。イメージセンサーは、互いに対向する第1面及び第2面を有する半導体基板と、半導体基板の前記第1面から垂直に延長され、複数のピクセル領域を定義する第1トレンチ内に提供される第1ピクセル分離構造体と、半導体基板の第2面から垂直に延長される第2トレンチ内に提供され、第1ピクセル分離構造体と重畳される第2ピクセル分離構造体と、を含み、第1ピクセル分離構造体は、第1トレンチ内にギャップ領域を定義するライナー半導体パターンであって、側壁部及び側壁部を連結する底部を含む前記ライナー半導体パターンと、ライナー半導体パターンと半導体基板との間に配置されたライナー絶縁パターン、及びライナー半導体パターンのギャップ領域内に提供されたキャッピング絶縁パターンを含むことができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに対向する第1面及び第2面を有する半導体基板と、
前記半導体基板の前記第1面から垂直に延長され、複数のピクセル領域を定義する第1トレンチ内に提供される第1ピクセル分離構造体と、
前記半導体基板の前記第2面から垂直に延長される第2トレンチ内に提供され、前記第1ピクセル分離構造体と重畳される第2ピクセル分離構造体と、を含み、
前記第1ピクセル分離構造体は、
前記第1トレンチ内にギャップ領域を定義するライナー半導体パターンであって、側壁部及び前記側壁部を連結する底部を含む前記ライナー半導体パターンと、
前記ライナー半導体パターンと前記半導体基板との間に配置されたライナー絶縁パターンと、
前記ライナー半導体パターンの前記ギャップ領域内に提供されたキャッピング絶縁パターンと、を含むイメージセンサー。
【請求項2】
前記第1ピクセル分離構造体は、前記キャッピング絶縁パターンによって前記ギャップ領域内に定義されるエアギャップをさらに含む請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項3】
前記第1ピクセル分離構造体は、第1方向に沿って延長される複数の第1部分及び前記第1部分と交差し、第2方向に沿って延長される複数の第2部分を含み、
前記ライナー半導体パターンは、前記第1方向及び前記第2方向に沿って連続的に延長される請求項1又は2に記載のイメージセンサー。
【請求項4】
前記ライナー半導体パターンの前記底部の厚さは、前記側壁部の厚さと実質的に同一であるか、或いは大きい請求項1乃至3のいずれか一項に記載のイメージセンサー。
【請求項5】
前記ライナー半導体パターンの前記底部は、前記第2ピクセル分離構造体と隣接し、
前記ライナー半導体パターンの前記側壁部の上部部分は、前記第1面に隣接するほど、減少する厚さを有する請求項1乃至4のいずれか一項に記載のイメージセンサー。
【請求項6】
前記ピクセル領域の各々で前記半導体基板の前記第1面に隣接する素子分離膜をさらに含み、
前記ライナー半導体パターンの前記側壁部の上面は、前記素子分離膜の底面と前記第2ピクセル分離構造体との間のレベルに位置する請求項1乃至5のいずれか一項に記載のイメージセンサー。
【請求項7】
前記ピクセル領域の各々で前記半導体基板の前記第1面に隣接する素子分離膜をさらに含み、
前記ライナー半導体パターンの前記側壁部の上面は、前記素子分離膜の底面と前記半導体基板の前記第1面との間のレベルに位置する請求項1乃至5のいずれか一項に記載のイメージセンサー。
【請求項8】
前記ライナー半導体パターンは、前記半導体基板と同一な第1導電型の不純物を含む請求項1乃至7のいずれか一項に記載のイメージセンサー。
【請求項9】
前記ピクセル領域の各々に提供され、第2導電型の不純物を含む光電変換領域をさらに含み、
前記ライナー半導体パターンの前記側壁部は、平面視において前記光電変換領域の各々を囲む請求項1乃至8のいずれか一項に記載のイメージセンサー。
【請求項10】
前記ライナー半導体パターンの前記底部は、前記第2ピクセル分離構造体と隣接し、
前記第2ピクセル分離構造体の一部を貫通して前記ライナー半導体パターンと連結される背面コンタクトプラグをさらに含む請求項1乃至9のいずれか一項に記載のイメージセンサー。
【請求項11】
前記ライナー絶縁パターンの一部は、前記第2ピクセル分離構造体と前記ライナー半導体パターンの前記底部との間に配置される請求項1乃至10のいずれか一項に記載のイメージセンサー。
【請求項12】
前記第1ピクセル分離構造体は、前記半導体基板の前記第1面で最大幅を有し、
前記第2ピクセル分離構造体は、前記半導体基板の前記第2面で最大幅を有する請求項1乃至11のいずれか一項に記載のイメージセンサー。
【請求項13】
前記第1ピクセル分離構造体の第1垂直長さは前記第2ピクセル分離構造体の第2垂直長さより大きいか、或いは実質的に同一である請求項1乃至12のいずれか一項に記載のイメージセンサー。
【請求項14】
互いに対向する第1面及び第2面を有する半導体基板と、
前記半導体基板の前記第1面から垂直に延長されてピクセル領域の各々を囲む第1ピクセル分離構造体であって、側壁部及び前記側壁部を連結する底部を含むライナー半導体パターンを含む前記第1ピクセル分離構造体と、
前記半導体基板の前記第2面から垂直に延長され、前記第1ピクセル分離構造体と重畳される第2ピクセル分離構造体と、
前記第2ピクセル分離構造体の一部を貫通して前記第1ピクセル分離構造体の前記ライナー半導体パターンと連結される背面コンタクトプラグと、を含むイメージセンサー。
【請求項15】
前記背面コンタクトプラグは、前記ライナー半導体パターンの前記側壁部と接触する請求項14に記載のイメージセンサー。
【請求項16】
前記コンタクトプラグは、前記第2ピクセル分離構造体の最大幅より大きい幅を有する請求項14又は15に記載のイメージセンサー。
【請求項17】
前記第1ピクセル分離構造体は、前記ライナー半導体パターンと前記半導体基板との間に提供されるライナー絶縁パターン及び前記ライナー半導体パターンの前記底部及び前記側壁部によって定義されるギャップ領域を満たすキャッピング絶縁パターンをさらに含み、
前記ライナー絶縁パターンの一部は、前記第2ピクセル分離構造体と前記ライナー半導体パターンの前記底部との間に配置される請求項14乃至16のいずれか一項に記載のイメージセンサー。
【請求項18】
前記ピクセル領域の各々で前記半導体基板の前記第1面に隣接する素子分離膜をさらに含み、
前記ライナー半導体パターンの前記側壁部の上面は、前記素子分離膜の底面と垂直に離隔される請求項14乃至17のいずれか一項に記載のイメージセンサー。
【請求項19】
前記第1ピクセル分離構造体は、第1方向に沿って延長される複数の第1部分及び前記第1部分と交差し、第2方向に沿って延長される複数の第2部分を含み、
前記ライナー半導体パターンは、前記第1方向及び前記第2方向に沿って連続的に延長される請求項14乃至18のいずれか一項に記載のイメージセンサー。
【請求項20】
互いに対向する第1面及び第2面を有する第1導電型の半導体基板と、
前記半導体基板の前記第1面から垂直に延長されてピクセル領域の各々を囲む第1ピクセル分離構造体であって、側壁部及び前記側壁部を連結する底部を含むライナー半導体パターン、前記半導体基板と前記ライナー半導体パターンとの間のライナー絶縁パターン、及び前記ライナー半導体パターン上のキャッピング絶縁パターンを含む前記第1ピクセル分離構造体と、
前記半導体基板の前記第2面から垂直に延長され、前記第1ピクセル分離構造体と重畳される第2ピクセル分離構造体と、
前記ピクセル領域の各々の前記半導体基板内に提供され、第2導電型の不純物を含む光電変換領域と、
前記ピクセル領域の各々で前記半導体基板の前記第1面に活性部を定義し、前記半導体基板の前記第1面に隣接する素子分離膜と、
前記ピクセル領域の各々の前記活性部に配置されたトランスファーゲート電極と、
前記第2ピクセル分離構造体の一部を貫通して前記第1ピクセル分離構造体の前記ライナー半導体パターンと連結される背面コンタクトプラグと、
前記半導体基板の前記第2面上で前記ピクセル領域に対応されるカラーフィルターと、
前記カラーフィルターの間に配置され、前記第2ピクセル分離構造体と重畳される格子構造体と、
前記カラーフィルター上のマイクロレンズと、を含むイメージセンサー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はイメージセンサーに関し、より詳細には電気的及び光学的特性がより向上されたイメージセンサーに関する。
【背景技術】
【0002】
イメージセンサーは光学映像を電気信号に変換させる。最近になって、コンピュータ産業と通信産業の発達につれてデジタルカメラ、ビデオカメラ、PCS(Personal Communication System)、ゲーム機器、警備用カメラ、医療用マイクロカメラ等の様々な分野で性能が向上されたイメージセンサーの需要が増大している。
【0003】
イメージセンサーとしては電荷結合素子(CCD:Charge Coupled Device)及びCMOSイメージセンサーがある。この中で、CMOSイメージセンサーは駆動方式が簡単であり、信号処理回路を単一チップに集積することができるので、製品の小型化が可能である。CMOSイメージセンサーは電力消耗もまた非常に低いので、バッテリー容量が制限的である製品に適用が容易である。また、CMOSイメージセンサーはCMOS工程技術を互換して使用することができるので、製造単価を下げることができる。したがって、CMOSイメージセンサーは技術開発と共に高解像度が具現化可能にされるにつれ、その使用が急激に増えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第10,079,259号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願発明が解決しようとする課題はより電気的及び光学的特性が向上されたイメージセンサーを提供することにある。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は以上で言及した課題に制限されなく、言及されないその他の課題は下の記載から当業者に明確に理解されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記解決しようとする課題を達成するために本発明の一実施形態によるイメージセンサーは互いに対向する第1面及び第2面を有する半導体基板と、前記半導体基板の前記第1面から垂直に延長され、複数のピクセル領域を定義する第1トレンチ内に提供される第1ピクセル分離構造体と、前記半導体基板の前記第2面から垂直に延長される第2トレンチ内に提供され、前記第1ピクセル分離構造体と重畳される第2ピクセル分離構造体と、を含み、前記第1ピクセル分離構造体は、前記第1トレンチ内にギャップ領域を定義するライナー半導体パターンであって、側壁部及び前記側壁部を連結する底部を含む前記ライナー半導体パターン、前記ライナー半導体パターンと前記半導体基板との間に配置されたライナー絶縁パターン、及び前記ライナー半導体パターンの前記ギャップ領域内に提供されたキャッピング絶縁パターンを含むことができる。
【0008】
前記解決しようとする課題を達成するために本発明の一実施形態によるイメージセンサーは互いに対向する第1面及び第2面を有する半導体基板と、前記半導体基板の前記第1面から垂直に延長されてピクセル領域の各々を囲む第1ピクセル分離構造体であって、側壁部及び前記側壁部を連結する底部を含むライナー半導体パターンを含む前記第1ピクセル分離構造体と、前記半導体基板の前記第2面から垂直に延長され、前記第1ピクセル分離構造体と重畳される第2ピクセル分離構造体と、前記第2ピクセル分離構造体の一部を貫通して前記第1ピクセル分離構造体の前記ライナー半導体パターンと連結される背面コンタクトプラグとを含むことができる。
【0009】
前記解決しようとする課題を達成するために本発明の一実施形態によるイメージセンサーは互いに対向する第1面及び第2面を有する第1導電型の半導体基板と、前記半導体基板の前記第1面から垂直に延長されてピクセル領域の各々を囲む第1ピクセル分離構造体であって、側壁部及び前記側壁部を連結する底部を含むライナー半導体パターン、前記半導体基板と前記ライナー半導体パターンとの間のライナー絶縁パターン、及び前記ライナー半導体パターン上のキャッピング絶縁パターンを含む前記第1ピクセル分離構造体と、前記半導体基板の前記第2面から垂直に延長され、前記第1ピクセル分離構造体と重畳される第2ピクセル分離構造体と、前記ピクセル領域の各々の前記半導体基板内に提供され、第2導電型の不純物を含む光電変換領域と、前記ピクセル領域の各々で前記半導体基板の前記第1面に活性部を定義し、前記半導体基板の前記第1面に隣接する素子分離膜と、前記ピクセル領域の各々の前記活性部に配置されたトランスファーゲート電極と、前記第2ピクセル分離構造体の一部を貫通して前記第1ピクセル分離構造体の前記ライナー半導体パターンと連結される背面コンタクトプラグと、前記半導体基板の前記第2面上で前記ピクセル領域に対応されるカラーフィルターと、前記カラーフィルターの間に配置され、前記第2ピクセル分離構造体と重畳される格子構造体と、前記カラーフィルター上のマイクロレンズと、を含むことができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の実施形態によれば、ピクセル分離構造体で光吸収率が高い導電性半導体物質の量を最小化することができる。したがって、ピクセル分離構造体の半導体物質に入射光が吸収されることを低下させることができ、ピクセル分離構造体の半導体物質に陰(負)の電圧を印加して半導体基板とピクセル分離構造体との間の界面での欠陥による暗電流を低下させることができる。したがって、イメージセンサーの電気的及び光学的特性を同時に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態によるイメージセンサーの一部を示す平面図である。
図2】本発明の実施形態によるイメージセンサーの断面図であって、図1のI-I’線に沿って切断した断面を示す。
図3A】本発明の様々な実施形態によるイメージセンサーの一部を拡大した図面であって、図2のP1部分を拡大した図面である。
図3B】本発明の様々な実施形態によるイメージセンサーの一部を拡大した図面であって、図2のP1部分を拡大した図面である。
図3C】本発明の様々な実施形態によるイメージセンサーの一部を拡大した図面であって、図2のP1部分を拡大した図面である。
図3D】本発明の様々な実施形態によるイメージセンサーの一部を拡大した図面であって、図2のP1部分を拡大した図面である。
図3E】本発明の様々な実施形態によるイメージセンサーの一部を拡大した図面であって、図2のP1部分を拡大した図面である。
図3F】本発明の様々な実施形態によるイメージセンサーの一部を拡大した図面であって、図2のP1部分を拡大した図面である。
図3G】本発明の様々な実施形態によるイメージセンサーの一部を拡大した図面であって、図2のP1部分を拡大した図面である。
図3H】本発明の様々な実施形態によるイメージセンサーの一部を拡大した図面であって、図2のP1部分を拡大した図面である。
図3I】本発明の様々な実施形態によるイメージセンサーの一部を拡大した図面であって、図2のP1部分を拡大した図面である。
図4】本発明の様々な実施形態によるイメージセンサーの一部を拡大した図面であって、図2のP2部分を拡大した図面である。
図5】本発明の実施形態によるイメージセンサーの製造方法を説明するための図面であって、図1のI-I’線に沿って切断した断面を示す。
図6】本発明の実施形態によるイメージセンサーの製造方法を説明するための図面であって、図1のI-I’線に沿って切断した断面を示す。
図7】本発明の実施形態によるイメージセンサーの製造方法を説明するための図面であって、図1のI-I’線に沿って切断した断面を示す。
図8】本発明の実施形態によるイメージセンサーの製造方法を説明するための図面であって、図1のI-I’線に沿って切断した断面を示す。
図9】本発明の実施形態によるイメージセンサーの製造方法を説明するための図面であって、図1のI-I’線に沿って切断した断面を示す。
図10】本発明の実施形態によるイメージセンサーの製造方法を説明するための図面であって、図1のI-I’線に沿って切断した断面を示す。
図11】本発明の実施形態によるイメージセンサーの製造方法を説明するための図面であって、図1のI-I’線に沿って切断した断面を示す。
図12】本発明の実施形態によるイメージセンサーの製造方法を説明するための図面であって、図1のI-I’線に沿って切断した断面を示す。
図13】本発明の実施形態によるイメージセンサーの製造方法を説明するための図面であって、図1のI-I’線に沿って切断した断面を示す。
図14】本発明の実施形態によるイメージセンサーの製造方法を説明するための図面であって、図1のI-I’線に沿って切断した断面を示す。
図15】本発明の実施形態による半導体装置を含むイメージセンサーの概略的な平面図である。
図16】本発明の実施形態によるイメージセンサーの断面図であって、図15の線に沿って切断した断面を示す。
図17】本発明の実施形態によるイメージセンサーの断面図であって、図15の線に沿って切断した断面を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施形態によるイメージセンサー及びその製造方法に関して詳細に説明する。
【0013】
図1は本発明の実施形態によるイメージセンサーの一部を示す平面図である。図2は本発明の実施形態によるイメージセンサーの断面図であって、図1のI-I’線に沿って切断した断面を示す。図3A乃至図3Iは本発明の様々な実施形態によるイメージセンサーの一部を拡大した図面であって、図2のP1部分を拡大した図面である。図4は本発明の様々な実施形態によるイメージセンサーの一部を拡大した図面であって、図2のP2部分を拡大した図面である。
【0014】
図1及び図2を参照すれば、本発明の実施形態によるイメージセンサーは、垂直方向の観点から、光電変換層10、読出し回路層20、及び光透過層30を含むことができる。
【0015】
光電変換層10は、垂直方向の観点から、読出し回路層20と光透過層30との間に配置されることができる。外部から入射された光は光電変換領域PDで電気的信号に変換されることができる。光電変換層10は半導体基板101、第1及び第2ピクセル分離構造体PIS1、PIS2、及び光電変換領域PDを含むことができる。
【0016】
詳細には、半導体基板101は互いに対向する第1面100a(又は前面)及び第2面100b(又は背面)を有することができる。半導体基板101は第1導電型(例えば、p型)バルク(bulk)シリコン基板上に第1導電型エピタキシャル層が形成された基板であり、イメージセンサーの製造工程上、バルクシリコン基板が除去されてp型エピタキシャル層のみが残留する基板であり得る。これとは異なり、半導体基板101は第1導電型のウェル(well)を含むバルク半導体基板101であってもよい。
【0017】
半導体基板101は中心領域CR及び中心領域CRの周辺のエッジ領域ERを含むことができる。中心領域は第1及び第2ピクセル分離構造体PIS1、PIS2によって定義される複数のピクセル領域PRを含むことができ、エッジ領域は第1及び第2ピクセル分離構造体PIS1、PIS2によって定義される複数のダミーピクセル領域DPRを含むことができる。
【0018】
素子分離膜105がピクセル領域PRの各々で半導体基板101の第1面100aに隣接するように配置されることができる。素子分離膜105は半導体基板101の第1面100aをリセスして形成された第1トレンチT1内に提供されることができる。素子分離膜105は絶縁物質で構成されることができる。一例として、素子分離膜105は第1トレンチT1の表面をコンフォーマル(conformal)に覆うライナー酸化膜及びライナー窒化膜と、ライナー酸化膜及びライナー窒化膜が形成された第1トレンチT1を満たす埋め込み酸化膜を含むことができる。素子分離膜105は半導体基板101の第1面100aに活性部を定義することができる。
【0019】
第1ピクセル分離構造体PIS1が半導体基板101の第1面100a対して垂直方向(即ち、第3方向D3)に延長されて半導体基板101内に提供されることができる。第1ピクセル分離構造体PIS1は半導体基板101の第1面100aからリセスされる第2トレンチT2内に提供されることができる。
【0020】
第1ピクセル分離構造体PIS1は素子分離膜105の一部を貫通することができる。第1ピクセル分離構造体PIS1は中心領域CRで複数のピクセル領域PRを定義することができ、エッジ領域ERで複数のダミーピクセル領域DPRを定義することができる。ここで、第1ピクセル分離構造体PIS1は第1方向D1に沿って互いに並んで延長される第1部分及び第1部分を横切って第2方向D2に沿って互いに並んで延長される第2部分を含むことができる。第1ピクセル分離構造体PIS1は中心領域CRからエッジ領域ERに第1方向及び第2方向に沿って連続的に延長されることができる。
【0021】
第1ピクセル分離構造体PIS1は、平面視において、ピクセル領域PRの各々及びダミーピクセル領域DPRの各々を囲むことができる。ピクセル領域PRは中心領域CRで第1及び第2ピクセル分離構造体PIS1、PIS2によって第1方向D1及び第2方向D2に互いに分離されることができる。ダミーピクセル領域DPRはエッジ領域ERで第1及び第2ピクセル分離構造体PIS1、PIS2によって第1方向D1及び第2方向D2に互いに分離されることができる。即ち、ピクセル領域PR及びダミーピクセル領域DPRは第1方向D1及び第2方向D2に沿って2次元的に配列されることができる。
【0022】
第1ピクセル分離構造体PIS1の上面は半導体基板101の第1面100aと実質的に共面(coplanar)をなすことができる。第1ピクセル分離構造体PIS1の上面は素子分離膜105の上面と実質的に共面をなすことができる。
【0023】
第1ピクセル分離構造体PIS1は半導体基板101の第1面100aと第2面100bとの間で底面を有することができる。第1ピクセル分離構造体PIS1は半導体基板101の第2面100bと離隔されることができる。第1ピクセル分離構造体PIS1は半導体基板101の第1面100aで第1上部幅を有することができ、その底面で第1下部幅を有することができる。第1下部幅は第1上部幅より小さいか、或いは実質的に同一であることができる。一例として、第1ピクセル分離構造体PIS1の幅は半導体基板101の第1面100aから第2面100bに行くほど、だんだん減少することができる。第1ピクセル分離構造体PIS1は半導体基板101の表面に対して垂直になる方向(即ち、第3方向D3)に第1長さを有することができる。
【0024】
実施形態によれば、第1ピクセル分離構造体PIS1はライナー絶縁パターン111、ライナー半導体パターン113、及びキャッピング絶縁パターン115を含むことができる。
【0025】
詳細に、図3Aを参照すれば、ライナー絶縁パターン111は半導体基板101の第1面100aからリセスされる第2トレンチT2の内壁をコンフォーマルに覆うことができる。ライナー絶縁パターン111はライナー半導体パターン113と半導体基板101との間に提供されることができる。ライナー絶縁パターン111は半導体基板101と直接接触することができる。ライナー絶縁パターン111の底面は第2ピクセル分離構造体PIS2と接触することができる。ライナー絶縁パターン111の底面は第2ピクセル分離構造体PIS2の一部と接触してもよい。
【0026】
ライナー絶縁パターン111は半導体基板101より低い屈折率を有する物質を含むことができる。ライナー絶縁パターン111は、例えばシリコン系絶縁物質(例えば、シリコン窒化物、シリコン酸化物、及び/又はシリコン酸化窒化物)及び/又は高誘電物質(例えば、ハフニウム酸化物及び/又はアルミニウム酸化物)を含むことができる。他の例として、ライナー絶縁パターン111は複数の層を含み、前記層は互いに他の物質を含むことができる。
【0027】
ライナー半導体パターン113はライナー絶縁パターン111が提供された第2トレンチT2の一部を満たすことができる。ライナー半導体パターン113はライナー絶縁パターン111の一部をコンフォーマルに覆うことができる。即ち、ライナー半導体パターン113はライナー絶縁パターン111の上部側壁上に提供されなくともよい。
【0028】
ライナー半導体パターン113は側壁部及び側壁部を連結する底部を含むことができ、側壁部及び底部によって第2トレンチT2内にギャップ領域が定義されることができる。ライナー半導体パターン113の底部は半導体基板101の第2面100bに隣接することができる。ライナー半導体パターン113の側壁部の上面は半導体基板101の第1面100aと垂直に離隔されることができる。一例として、図3Aに図示されたように、半導体基板101の第1面100aを基準に、ライナー半導体パターン113の側壁部の上面が素子分離膜105の底面より低いレベルに位置することができる。他の例として、図3H及び図3Iに図示されたように、半導体基板101の第1面100aを基準に、ライナー半導体パターン113の側壁部の上面が素子分離膜105の底面より高いレベルに位置することができる。
【0029】
実施形態によれば、ライナー半導体パターン113の側壁部はライナー絶縁パターン111上で第1厚さD1を有することができる。さらに、ライナー半導体パターン113の側壁部の上部部分は半導体基板101の第1面100aに行くほど、減少する厚さを有することができる。即ち、ライナー半導体パターン113の側壁部の上部は鋭いスペーサー形状を有することができる。
【0030】
ライナー半導体パターン113の底部はライナー絶縁パターン111上で第2厚さD2を有することができる。ここで、第2厚さD2は第1厚さD1と実質的に同一であるか、或いは小さくすることができる。一方、図3Bに図示された実施形態によれば、ライナー半導体パターン113の底部は側壁部の第1厚さD1より大きい第2厚さD2を有することができる。
【0031】
ライナー半導体パターン113の底部はライナー絶縁パターン111と接触することができる。即ち、ライナー絶縁パターン111の一部はライナー半導体パターン113の底部と第2ピクセル分離構造体PIS2との間に配置されることができる。これとは異なり、図3Cを参照すれば、ライナー半導体パターン113の底部は第2ピクセル分離構造体PIS2と接触してもよい。
【0032】
その他の例として、図3Eに図示された実施形態によれば、第1ピクセル分離構造体PIS1は第2ピクセル分離構造体PIS2と垂直に離隔されることができる。したがって、ライナー絶縁パターン111の底部分は半導体基板101と接触することができる。即ち、ライナー絶縁パターン111の底面と第2ピクセル分離構造体PIS2との間に半導体基板101の一部が存在することができる。
【0033】
ライナー半導体パターン113はアンドープされたポリシリコン膜又は不純物がドープされたポリシリコン膜を含むことができる。ライナー半導体パターン113内の不純物は半導体基板101の導電型と同一な導電型を有することができる。ライナー半導体パターン113内の不純物は、例えばボロン(B)、リンP、ヒ素(As)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、アンチモン(Sb)、及びアルミニウム(Al)の中で少なくとも1つを含むことができる。
【0034】
ライナー半導体パターン113はライナー絶縁パターン111によって半導体基板101と離隔されることができる。したがって、イメージセンサーが動作する時、ライナー半導体パターン113が半導体基板101と電気的に分離されることができる。
【0035】
ライナー半導体パターン113はピクセルアレイ領域の全体に提供される1つのボディー(single body:単一ボディ)を有することができる。即ち、ライナー半導体パターン113は中心領域及びエッジ領域に共通に提供される1つのボディー(single body)を有することができる。
【0036】
ライナー半導体パターン113はエッジ領域ERで、背面コンタクトプラグPLGと連結されることができる。コンタクトパターンCT及び背面コンタクトプラグPLGを通じてライナー半導体パターン113にネガティブ(negative)バイアスが印加されることができる。したがって、第1ピクセル分離構造体PIS1と半導体基板101の境界で発生する暗電流を低下させることができる。
【0037】
キャッピング絶縁パターン115はライナー半導体パターン113によって定義されるギャップ領域内に配置されることができる。キャッピング絶縁パターン115はライナー半導体パターン113を覆うことができ、ライナー絶縁パターン111の上部側壁を覆うことができる。キャッピング絶縁パターン115は素子分離膜105の上面と実質的に同一なレベルに上面を有することができる。キャッピング絶縁パターン115はシリコン酸化膜、シリコン酸化窒化膜、及びシリコン窒化膜の中で少なくとも1つを含むことができる。
【0038】
これに加えて、第2導電型の不純物を含むポテンシャルバリアー領域PBRが第1ピクセル分離構造体PIS1の側壁と隣接する半導体基板101内に提供されることができる。ポテンシャルバリアー領域PBRは半導体基板101と同一な導電型(例えば、p型)の不純物を含むことができる。ポテンシャルバリアー領域PBRにドーピングされた不純物の濃度は半導体基板101で不純物の濃度より高くすることができる。ポテンシャルバリアー領域PBRは第2トレンチT2を形成する時、第2トレンチT2の表面欠陥によって生成された電子-正孔対(EHP:Electron-Hole Pair)によって暗電流が発生することを低下させることができる。
【0039】
図3F図3G、及び図3Iに図示された実施形態によれば、第1ピクセル分離構造体PIS1はライナー半導体パターン113のギャップ領域内に定義されるエア(air)ギャップAG又はボイド(void)をさらに含むことができる。
【0040】
詳細に、図3Fを参照すれば、キャッピング絶縁パターン115の底面がライナー半導体パターン113の底部と垂直に離隔されてライナー半導体パターン113のギャップ領域内にエアギャップAGを定義することができる。即ち、ライナー半導体パターン113の側壁部の一部及び底部がエアギャップAGを定義することができる。キャッピング絶縁パターン115の底面は、半導体基板101の第1面100aを基準に、ライナー半導体パターン113の側壁部の上面より低いレベルに位置するか、又は高いレベルに位置することができる。また、キャッピング絶縁パターン115の底面はラウンドになる(round:丸みを帯びる)ことができる。
【0041】
図3Gを参照すれば、キャッピング絶縁パターン115が不均一な厚さでライナー半導体パターン113を覆うことができ、ライナー半導体パターン113のギャップ領域内にキャッピング絶縁パターン115によって囲まれたエアギャップAGが定義されることができる。
【0042】
再び、図1及び図2を参照すれば、第2ピクセル分離構造体PIS2が半導体基板101の第2面100bから垂直方向D3に延長されて半導体基板101内に提供されることができる。第2ピクセル分離構造体PIS2は半導体基板101の第2面100bからリセスされる第3トレンチT3内に提供されることができる。
【0043】
第2ピクセル分離構造体PIS2は半導体基板101の第1面100aと第2面100bとの間で底面を有することができる。即ち、第2ピクセル分離構造体PIS2は半導体基板101の第1面100aと離隔されることができる。第2ピクセル分離構造体PIS2は第1ピクセル分離構造体PIS1と接触することができる。
【0044】
第2ピクセル分離構造体PIS2は半導体基板101の第2面100bで第2上部幅を有することができ、その底面で第2下部幅を有することができる。第2下部幅は第2上部幅より小さいか、或いは実質的に同一であることができる。第2ピクセル分離構造体PIS2の幅は半導体基板101の第2面100bから第1面100aに行くほど、だんだん減少することができる。
【0045】
第2ピクセル分離構造体PIS2は第1ピクセル分離構造体PIS1と実質的に同一な平面構造を有することができる。第2ピクセル分離構造体PIS2は、平面視において第1ピクセル分離構造体PIS1と重畳されることができる。即ち、第2ピクセル分離構造体PIS2は第1方向D1に延長される第1部分及び第1部分と交差し、第2方向D2に沿って延長される第2部分を含むことができる。
【0046】
第2ピクセル分離構造体PIS2は垂直方向D3に第2長さを有することができ、第2長さは第1ピクセル分離構造体PIS1の第1長さと異なることができる。一例では、第2ピクセル分離構造体PIS2の第2長さは第1長さより小さいか、或いは実質的に同一であることができる。
【0047】
第2ピクセル分離構造体PIS2はシリコン酸化膜より高い誘電常数を有する少なくとも1つ以上の高誘電膜で構成されることができる。一例として、第2ピクセル分離構造体PIS2は表面誘電膜121及びギャップフィル誘電膜123を含むことができる。
【0048】
表面誘電膜121は第3トレンチT3の内壁及び半導体基板101の第2面100bを均一な厚さに覆うことができる。ギャップフィル絶縁膜123は表面誘電膜121が形成された第3トレンチT3を満たすことができ、半導体基板101の第2面上で実質的に平坦な上面を有することができる。表面及びギャップフィル誘電膜121、123はハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、アルミニウム(Al)、タンタル(Ta)、チタニウム(Ti)、イットリウム(Y)、及びランタノイド(La)で構成されたグループから選択される少なくとも1つの金属を含む金属酸化物(metal oxide)又は金属フッ化物(metal fluoride)を含むことができる。例えば、表面誘電膜121はアルミニウム酸化膜を含むことができ、ギャップフィル誘電膜123はハフニウム酸化膜を含むことができる。
【0049】
図3A及び図3Bを参照すれば、第2ピクセル分離構造体PIS2の表面誘電膜121は第1ピクセル分離構造体PIS1のライナー絶縁パターン111と接触することができる。
【0050】
図3Cを参照すれば、第2ピクセル分離構造体PIS2の表面誘電膜121は第1ピクセル分離構造体PIS1のライナー半導体パターン113の底部と接触してもよい。
【0051】
図3Dを参照すれば、第2ピクセル分離構造体PIS2は第1ピクセル分離構造体PIS1とずれて配置されることができる。このような場合、第2ピクセル分離構造体PIS2が第1ピクセル分離構造体PIS1の底面一部と接触することができる。
【0052】
図3Eを参照すれば、第2ピクセル分離構造体PIS2は第1ピクセル分離構造体PIS1と重畳され、垂直に離隔されることができる。即ち、第1ピクセル分離構造体PIS1と第2ピクセル分離構造体PIS2との間に半導体基板101の一部が存在することができる。
【0053】
再び、図1及び図2を参照すれば、光電変換領域PDが各々のピクセル領域PRの半導体基板101内に提供されることができる。光電変換領域PDは入射光の強さに比例して光電荷を生成する。光電変換領域PDは半導体基板101と反対の第2導電型を有する不純物を半導体基板101内にイオン注入して形成されることができる。第1導電型の半導体基板101と第2導電型の光電変換領域の接合(junction)によってフォトダイオードが形成されることができる。
【0054】
一部の実施形態によれば、光電変換領域PDは半導体基板101の第1面100aと第2面100bとの間にポテンシャル勾配を有するように、第1面100aに隣接する領域と第2面100bに隣接する領域との間に不純物濃度差を有してもよい。例えば、光電変換領域PDは垂直に積層された複数の不純物領域を含んでもよい。
【0055】
各々のピクセル領域PR及びダミーピクセル領域DPRで、半導体基板101の第1面100a上にトランスファーゲート電極TGが配置されることができる。トランスファーゲート電極TGは、平面視において各ピクセル領域PRの中心部分に位置することができる。トランスファーゲート電極TGの一部は半導体基板101内に配置されることができ、トランスファーゲート電極TGと半導体基板101との間にはゲート絶縁膜GILが介在されることができる。
【0056】
フローティング拡散領域FDがトランスファーゲート電極TGの一側の半導体基板101内に提供されることができる。フローティング拡散領域FDは半導体基板101と反対の不純物をイオン注入して形成されることができる。例えば、フローティング拡散領域FDはn型不純物領域であり得る。
【0057】
読出し回路層20が半導体基板101の第1面100a上に配置されることができる。読出し回路層20は光電変換層10と連結される読出し回路を含むことができる。光電変換層10で変換された電気的信号は読出し回路層20で信号処理されることができる。
【0058】
詳細には、読出し回路層20はMOSトランジスタ(例えば、リセットトランジスタ、ソースフォロワートランジスタ、及び選択トランジスタ)を含むことができる。
【0059】
層間絶縁膜210が半導体基板101の第1面100a上に積層されることができ、層間絶縁膜210は読出し回路を構成するMOSトランジスタ及びトランスファーゲート電極TGを覆うことができる。層間絶縁膜210は、例えばシリコン酸化物、シリコン窒化物、及び/又はシリコン酸窒化物を含むことができる。
【0060】
層間絶縁膜210内に読出し回路と連結される配線構造体221、222が配置されることができる。配線構造体221、222は金属配線222及びこれらを連結するコンタクトプラグ221を含むことができる。
【0061】
光透過層30が半導体基板101の第2面100b上に配置されることができる。光透過層30は中心領域CRで格子構造体310、保護膜320、カラーフィルター330、マイクロレンズ340、及びパッシベーション膜350を含むことができる。光透過層30はエッジ領域ERで遮光パターンOBP、背面コンタクトプラグPLG、及びコンタクトパターンCT、有機膜345、及びパッシベーション膜350を含むことができる。
【0062】
詳細には、中心領域CRで、格子構造体310がギャップフィル絶縁膜123の上面上に配置されることができる。格子構造体310は第1及び第2ピクセル分離構造体PIS1、PIS2と同様に、平面視において格子形状を有することができる。格子構造体310は、平面視において第1及び第2ピクセル分離構造体PIS1、PIS2と重畳されることができる。即ち、格子構造体310は第1方向D1に延長される第1部分及び第1部分を横切って第2方向D2に延長される第2部分を含むことができる。格子構造体310の幅は第1及び第2ピクセル分離構造体PIS1、PIS2の最小幅と実質的に同一であるか、或いは小さくすることができる。
【0063】
格子構造体310は導電パターン及び/又は低屈折パターンを含むことができる。導電パターンは、例えばチタニウム、タンタル、又はタングステンのような金属物質を含むことができる。低屈折パターンは導電パターンより低い屈折率を有する物質で構成されることができる。低屈折パターンは有機物質で構成されることができ、約1.1乃至1.3の屈折率を有することができる。例えば、格子構造体はシリカナノパーティクルが含まれたポリマー層であり得る。
【0064】
中心領域CRで、保護膜320がギャップフィル絶縁膜123の上面上で格子構造体320の表面を実質的に均一な厚さに覆うことができる。保護膜320は、例えばアルミニウム酸化膜とシリコン炭化酸化膜の中で少なくとも1つの単一膜又は多重膜を含むことができる。
【0065】
中心領域CRでカラーフィルター330は保護膜320上にピクセル領域PRの各々に対応して提供されることができる。カラーフィルター330は青色、赤色、及び緑色カラーフィルターを含むことができる。他の例として、カラーフィルター330はマゼンタ、シアン、及びイエローカラーフィルターを含んでもよい。その他の、例として、カラーフィルター330の中で一部はホワイトカラーフィルター又は赤外線フィルターを含んでもよい。
【0066】
マイクロレンズ340がピクセル領域PRの各々に対応してカラーフィルター330上に配置されることができる。他の例として、マイクロレンズ340の中で少なくとも1つは少なくとも2つのカラーフィルター上に配置されることができる。
【0067】
マイクロレンズ340は互いに交差する第1及び第2方向D1、D2に沿って2次元的に配列されることができる。マイクロレンズ340は上に膨らんでいる形状を有し、所定の曲率半径を有することができる。マイクロレンズ340はイメージセンサーに入射する光の経路を変更させて光を集光させることができる。マイクロレンズ340は光透過性樹脂で形成されることができる。
【0068】
パッシベーション膜350がマイクロレンズ340の上面をコンフォーマルに覆うことができる。パッシベーション膜350は、例えば無機酸化物で形成されることができる。
【0069】
エッジ領域ERで、背面コンタクトプラグPLGが第2ピクセル分離構造体PIS2の一部及び半導体基板101の一部を貫通して第1ピクセル分離構造体PIS1のライナー半導体パターン113と連結されることができる。イメージセンサーが動作する時、背面コンタクトプラグPLGに陰のバイアス電圧が印加されることができる。
【0070】
背面コンタクトプラグPLGは第2ピクセル分離構造体PIS2の幅より大きい幅を有することができる。背面コンタクトプラグPLGは第2ピクセル分離構造体PIS2の互いに交差する第1部分の一部及び第2部分の一部を貫通することができる。背面コンタクトプラグPLGの底面は半導体基板101の第2面100bから第2ピクセル分離構造体PIS2の底面より遠く離隔されることができる。即ち、半導体基板101の第2面100bを基準に、背面コンタクトプラグPLGの底面は第2ピクセル分離構造体PIS2の底面より低いレベルに位置することができる。
【0071】
背面コンタクトプラグPLGは金属及び/又は金属窒化物を含むことができる。例えば、背面コンタクトプラグはチタニウム及び/又はチタニウム窒化物を含むことができる。
【0072】
より詳細には、図4を参照すれば、背面コンタクトプラグPLGは半導体基板101の第2面100bをリセスして形成されたコンタクトホールの内壁をコンフォーマルに覆うことができる。背面コンタクトプラグPLGはライナー半導体パターン113の側壁部と接触することができる。また、第1ピクセル分離構造体PIS1がエアギャップAGを含む場合、背面コンタクトプラグPLGの一部がライナー半導体パターンのギャップ領域の一部に挿入されることができる。したがって、ライナー半導体パターン113の側壁部の内壁の一部と接触することができる。
【0073】
コンタクトパターンCTは背面コンタクトプラグPLGが形成されたコンタクトホール内に埋め込まれることができる。コンタクトパターンCTは背面コンタクトプラグPLGと異なる物質を含むことができる。例えば、コンタクトパターンCTはアルミニウム(Al)を含むことができる。
【0074】
コンタクトパターンCTは第1ピクセル分離構造体PIS1のライナー半導体パターン113と電気的に連結されることができる。コンタクトパターンCTを通じて第1ピクセル分離構造体PIS1の半導体パターンにネガティブ(negative)バイアスが印加されることができ、ネガティブバイアスがエッジ領域ERで中心領域CRに伝達されることができる。
【0075】
エッジ領域ERで、遮光パターンOBPが背面コンタクトプラグPLGから連続的に延長されて第2ピクセル分離構造体PIS2のギャップフィル絶縁膜123の上面に配置されることができる。即ち、遮光パターンOBPは背面コンタクトプラグPLGと同一な物質を含むことができる。遮光パターンOBPは金属及び/又は金属窒化物を含むことができる。例えば、遮光パターンOBPはチタニウム及び/又はチタニウム窒化物を含むことができる。遮光パターンOBPはピクセルアレイの中心領域ERに延長されなくともよい。
【0076】
保護膜320が遮光パターンOBPの上面及びコンタクトパターンCTの上面を覆うことができる。
【0077】
有機膜345及びパッシベーション膜がエッジ領域ERで保護膜320上に提供されることができる。有機膜345はマイクロレンズ340と同一な物質を含むことができる。
【0078】
図5乃至図14は本発明の実施形態によるイメージセンサーの製造方法を説明するための図面であって、図1のI-I’線に沿って切断した断面を示す。
【0079】
図1及び図5を参照すれば、第1導電型(例えば、p型)の半導体基板101が提供されることができる。半導体基板101は互いに対向する第1面100a及び第2面100bを有することができる。半導体基板101は第1導電型バルク(bulk)シリコン基板100上に形成された第1導電型エピタキシャル層を含むことができる。これとは異なり、半導体基板101は第1導電型のウェルを含むバルク半導体基板であり得る。他の例として、半導体基板101はシリコン-オン-インシュレータ(silicon on insulator:SOI)基板、ゲルマニウム基板、ゲルマニウム-オン-インシュレータ(germaniumon insulator:GOI)基板、又はシリコン-ゲルマニウム基板であってもよい。
【0080】
半導体基板101、即ちエピタキシャル層はバルクシリコン基板100をシードとして利用する選択的エピタキシャル成長(selective epitaxial growth:SEG)を遂行して形成されることができ、エピタキシャル成長工程の間に第1導電型の不純物がドーピングされることができる。例えば、エピタキシャル層はp型不純物を含むことができる。
【0081】
半導体基板101の第1面100aをパターニングして第1トレンチT1が形成されることができる。第1トレンチT1は各々のピクセル領域PR及びダミーピクセル領域DPRに活性部を定義することができる。
【0082】
第1トレンチT1は半導体基板101の第1面100a上にバッファ膜BFL及び第1マスクパターンMP1を形成し、第1マスクパターンMP1を蝕刻マスクとして利用して半導体基板101を異方性蝕刻して形成されることができる。
【0083】
バッファ膜BFLは半導体基板101の第1面100aに蒸着工程又は熱酸化工程を遂行して形成されることができる。バッファ膜BFLはシリコン酸化膜を含むことができる。第1マスクパターンMP1はシリコン窒化膜又はシリコン酸窒化膜を含むことができる。第1トレンチT1の底面は第1不純物領域110aから離隔されることができる。
【0084】
続いて、第1トレンチT1を満たす埋め込み絶縁膜103が形成されることができる。埋め込み絶縁膜103は第1トレンチT1が形成された半導体基板101上に絶縁材料を厚く蒸着して形成されることができる。埋め込み絶縁膜103は第1トレンチT1を満たし第1マスクパターンMP1を覆うことができる。
【0085】
図1及び図6を参照すれば、ピクセル領域PR及びダミーピクセル領域DPRを定義する第2トレンチT2が形成されることができる。第2トレンチT2は埋め込み絶縁膜103及び半導体基板101の第1面100aをパターニングして形成されることができる。
【0086】
詳細には、埋め込み絶縁膜103上に第2マスクパターンMP2を形成し、第2マスクパターンMP2を蝕刻マスクとして利用して半導体基板101を異方性蝕刻することによって、第2トレンチT2が形成されることができる。
【0087】
第2トレンチT2は半導体基板101の第1面100aで第2面100bに垂直に延長されてエピタキシャル層の側壁を露出させることができる。第2トレンチT2は第1トレンチT1より深く形成されることができ、第1トレンチT1の一部を貫通することができる。
【0088】
第2トレンチT2は、平面視において第1方向D1に延長され、均一な幅を有する複数の第1領域及び第1方向D1と交差する第2方向D2に延長され、均一な幅を有する複数の第2領域を含むことができる。
【0089】
異方性蝕刻工程を遂行して第2トレンチT2を形成することによって、第2トレンチT2の幅は半導体基板101の第1面100aで第2面100bに行くほど、だんだん減少することができる。即ち、第2トレンチT2は傾いた側壁を有することができる。第2トレンチT2の底面は半導体基板101の第2面100bから離隔されることができる。
【0090】
第2トレンチT2を形成した後に、第2マスクパターンMP2は除去されることができる。これに加えて、第2トレンチT2を形成した後、第2トレンチT2の内壁に沿って第1導電型の不純物を含むポテンシャルバリアー領域(図3AのPBR参照)が形成されることができる。一例として、ポテンシャルバリアー領域はp型不純物を含むことができる。
【0091】
図1及び図7を参照すれば、第2トレンチT2の内壁をコンフォーマルに覆うライナー絶縁膜110が形成されることができる。ライナー絶縁膜110は埋め込み絶縁膜103の上面をコンフォーマルに覆うことができる。ライナー絶縁膜110はステップカバレッジ特性が優れた蒸着方法を利用して蒸着されることができる。ライナー絶縁膜110は、例えばシリコン酸化物、シリコン窒化物、及び/又はシリコン酸窒化物を含むことができる。
【0092】
図1及び図8を参照すれば、ライナー絶縁膜110上にライナー半導体パターン113が形成されることができる。ライナー半導体パターン113を形成することはライナー半導体膜の蒸着工程及びライナー半導体膜の蝕刻工程をインシッツ(in-situ)に進行することを含むことができる。
【0093】
ライナー半導体膜は低圧化学気相蒸着(LP-CVD)、プラズマ強化化学気相蒸着(PE-CVD)又は原子層蒸着(ALD)技術の中で少なくとも1つを利用して形成されることができる。
【0094】
実施形態によれば、ライナー半導体膜の蒸着工程の時、第1導電型の不純物を含むソースガスが利用されることができる。ソースガスはシラン(silane)系化合物を含む第1ガス及び前記不純物、例えば、ボロン(B)を含む化合物を含む第2ガスを含むことができる。第1ガス及び第2ガスが化学的に反応して、ライナー半導体膜が形成されることができる。このように形成されたライナー半導体膜は位置に関わらず、均一な不純物濃度を有することができる。ライナー半導体膜は第1導電型の不純物を含む多結晶シリコン又は非晶質シリコンを含むことができる。
【0095】
一例として、ライナー半導体膜の蒸着工程の時、SiH(又はSi)及びBCl(又はB)が使用されることができ、約300~530℃の低温で蒸着工程が遂行されることができる。
【0096】
ライナー半導体膜の蝕刻工程の時、塩素を含むエッチャントガスが利用されることができる。ライナー半導体膜の蝕刻工程の時、蝕刻速度は第2トレンチT2の内壁でより半導体基板101の第1面100a上で速くすることができる。したがって、半導体基板101の第1面100a上でライナー半導体膜が蝕刻されてライナー絶縁膜110が露出されることができ、第2トレンチT2内にライナー半導体膜が残留することができる。
【0097】
ライナー半導体膜の蒸着及び蝕刻工程はライナー半導体パターン113の上面が第1トレンチT1の底面より低いレベルに上面が位置する時まで反復遂行されることができる。これとは異なり、ライナー半導体膜の蒸着及び蝕刻工程はライナー半導体パターン113の上面が半導体基板101の第1面100aより低く、第1トレンチT1の底面より高いレベルに位置するように反復遂行されることができる。
【0098】
このように形成されたライナー半導体パターン113は第2トレンチT2の内側壁上の側壁部及び第2トレンチT2の底面上の底部を含むことができる。また、ライナー半導体パターン113の側壁部は半導体基板101の第1面100aに行くほど、鋭いスペーサー形状を有することができる。
【0099】
図1及び図9を参照すれば、ライナー半導体パターン113が形成された第2トレンチT2を満たすキャッピング絶縁膜114が形成されることができる。
【0100】
キャッピング絶縁膜114は半導体基板101の第1面100a上でライナー絶縁膜110を覆うことができる。キャッピング絶縁膜114は、例えばシリコン酸化物、シリコン窒化物、及び/又はシリコン酸窒化物を含むことができる。
【0101】
キャッピング絶縁膜114は化学気相蒸着(CVD)又は原子層蒸着(ALD)等のような段差塗布性(aproperty of step coverage)が優れた膜-形成技術を使用して形成されることができる。このような場合、キャッピング絶縁膜114は第2トレンチT2内でライナー半導体パターン113の側壁部及び底部を覆うことができる。
【0102】
これとは異なり、段差塗布性が乏しい(poor)蒸着方法を利用して形成されることができる。例えば、キャッピング絶縁膜114は物理学気相蒸着(physical vapor deposition)方法を利用して形成されることができる。このような場合、キャッピング絶縁膜114は図3F及び図3Gに図示されたように、第2トレンチT2内でライナー半導体パターン113の底部と離隔されて第2トレンチT2内にエアギャップを形成してもよい。段差塗布性が乏しい蒸着工程を利用することによって、図3Fに図示されたように、エアギャップにライナー半導体パターン113の底部及び側壁部の一部が露出されることができる。
【0103】
続いて、第1マスクパターンMP1の上面が露出されるようにライナー絶縁膜110及びキャッピング絶縁膜114を平坦化して、図10に図示されたように、第2トレンチT2内にライナー絶縁パターン111、ライナー半導体パターン113、及びキャッピング絶縁パターン115が形成されることができる。したがって、第2トレンチT2内に第1ピクセル分離構造体PIS1が形成されることができる。
【0104】
第1ピクセル分離構造体PIS1を形成した後、第1マスクパターンMP1が除去されることができ、半導体基板101の第1面100aが露出されるように埋め込み絶縁膜103を平坦化することによって、第1トレンチT1内に素子分離膜105が形成されることができる。半導体基板101の第1面100aを露出させる平坦化工程によって第1ピクセル分離構造体PIS1の上面と素子分離膜105の上面は実質的に共面をなすことができる。
【0105】
続いて、図10を参照すれば、半導体基板101の第1面100a上に読出し回路を構成するMOSトランジスタが形成されることができる。
【0106】
詳細に、トランスファーゲート電極TGがピクセル領域PR及びダミーピクセル領域DPRに各々形成されることができる。トランスファーゲート電極TGを形成することは、半導体基板101をパターニングしてピクセル領域PR及びダミーピクセル領域DPRの各々にゲートリセス領域を形成すること、ゲートリセス領域内壁をコンフォーマルに覆うゲート絶縁膜を形成すること、及びゲートリセス領域を満たすゲート導電膜を形成すること、及びゲート導電膜をパターニングすることを含む。
【0107】
さらに、ゲート導電膜をパターニングしてトランスファーゲート電極TGを形成する時、ピクセル領域PRの各々に読出しトランジスタのゲート電極が共に形成されることができる。
【0108】
トランスファーゲート電極TGを形成した後、トランスファーゲート電極TG一側の半導体基板101内にフローティング拡散領域FDが形成されることができる。フローティング拡散領域FDは第2導電型の不純物をイオン注入して形成されることができる。さらに、フローティング拡散領域FDを形成する時、読出しトランジスタのソース/ドレーン不純物領域が形成されることができる。
【0109】
半導体基板101の第1面100a上に層間絶縁膜210、コンタクトプラグ221、及び連結配線223が形成されることができる。
【0110】
層間絶縁膜210はトランスファーゲート電極TG及び半導体基板101の第1面100aを覆うことができる。層間絶縁膜210はギャップフィル(gap fill)特性が優れた物質で形成され、上部が平坦化されるように形成される。例えば、層間絶縁膜210はHDP(High Density Plasma)、TOSZ(Tonen SilaZene)、SOG(Spin On Glass)、USG(Undoped Silica Glass)等が使用されることができる。
【0111】
層間絶縁膜210内にフローティング拡散領域FD又は読出しトランジスタと連結されるコンタクトプラグ221が形成されることができる。層間絶縁膜210同士の間に連結配線223が形成されることができる。読出しトランジスタの電気的連結のための配線は、位置の制約なしで、配置されることができる。コンタクトプラグ221及び連結配線223は、例えば銅(Cu)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、チタニウム(Ti)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)チタニウム窒化膜(TiN)、タンタル窒化膜(TaN)、ジルコニウム窒化膜(ZrN)、タングステン窒化膜(WN)、及びこれらの組み合わせで構成された合金等に形成されることができる。
【0112】
図1及び図11を参照すれば、半導体基板101の一部を除去する薄膜化工程を遂行して、半導体基板101の垂直方向の厚さを減少させることができる。薄膜化工程は半導体基板101の第2面100bをグラインディング(grinding)又は研磨(polishing)すること及び異方性及び等方性蝕刻することを含む。半導体基板101を薄膜化するために半導体基板101の上下が反転されることができる。グラインディング(grinding)又は研磨(polishing)工程によって半導体基板101の一部が除去されることができ、続いて、異方性又は等方性蝕刻工程を遂行して残留する半導体基板101の表面欠陥が除去されることができる。
【0113】
一例として、半導体基板101に対する薄膜化工程を遂行することによって、バルクシリコン基板100が除去され、p型エピタキシャル層が残留することができる。実施形態で、薄膜化工程によって残留する半導体基板101の厚さは約8μm乃至15μmであり得る。
【0114】
続いて、半導体基板101の第2面100bをパターニングして第3トレンチT3が形成されることができる。
【0115】
第3トレンチT3は半導体基板101の第2面100b上にバッファ膜BFL及び第3マスクパターンMP3を形成し、第3マスクパターンMP3を蝕刻マスクとして利用して半導体基板101を異方性蝕刻して形成されることができる。
【0116】
バッファ膜BFLは半導体基板101の第3面300aに蒸着工程又は熱酸化工程を遂行して形成されることができる。バッファ膜BFLはシリコン酸化膜を含むことができる。第3マスクパターンMP3はシリコン窒化膜又はシリコン酸窒化膜を含むことができる。
【0117】
第3トレンチT3は第1ピクセル分離構造体PIS1を露出させることができる。第3トレンチT3は第1ピクセル分離構造体PIS1のライナー絶縁膜110又はライナー半導体パターン113を露出させることができる。
【0118】
図1及び図12を参照すれば、第3トレンチT3内に表面誘電膜121及びギャップフィル誘電膜123が順に積層されることができる。表面誘電膜121及びギャップフィル誘電膜123を形成することによって、第3トレンチT3内に第2ピクセル分離構造体PIS2が形成されることができる。
【0119】
表面誘電膜121は第3トレンチT3の表面及び半導体基板101の第2面100b上にコンフォーマルに蒸着されることができる。表面誘電膜及びギャップフィル誘電膜121、123は原子層蒸着(ALD)工程を遂行して形成されることができる。ギャップフィル誘電膜123は表面誘電膜121が形成された第3トレンチT3を満たすことができ、半導体基板101の第2面100b上で実質的に平坦な上面を有することができる。表面及びギャップフィル誘電膜121、123はアルミニウム酸化物及び/又はハフニウム酸化物のような金属酸化物を含むことができる。さらに、パッド領域R2で、表面及びギャップフィル誘電膜121、123はパッドトレンチPTの内壁をコンフォーマルに覆うことができる。
【0120】
図1及び図13を参照すれば、エッジ領域ERで、半導体基板101の一部及び第2ピクセル分離構造体の一部を貫通して第1ピクセル分離構造体PIS1の半導体パターンの一部を露出させるコンタクトホールが形成されることができる。
【0121】
コンタクトホールの内壁及びギャップフィル誘電膜123の上面上に導電膜が蒸着されることができる。導電膜を蒸着した後、導電膜に対するパターニング工程を遂行して中心領域CRで導電膜が除去されることができる。したがって、エッジ領域ERに遮光パターンOBP及び背面コンタクトプラグPLGが形成されることができる。導電膜は、例えば銅、タングステン、アルミニウム、チタニウム、タンタル、又はこれらの合金のような金属を含むことができる。
【0122】
続いて、背面コンタクトプラグPLGが形成されたコンタクトホール内にコンタクトパターンCTが満たされることができる。コンタクトパターンCTは背面コンタクトプラグPLGと異なる導電物質を含むことができる。例えば、コンタクトパターンCTはアルミニウムを含むことができる。
【0123】
図1及び図14を参照すれば、ギャップフィル誘電膜123の上面上に格子構造体310が形成されることができる。格子構造体310は第1方向D1及び第2方向D2に延長され、格子形状を有することができる。格子構造体310は導電膜及び低屈折膜を順に蒸着し、パターニングして形成されることができる。格子構造体310は導電パターン及び/又は低屈折パターンを含むことができる。導電パターンは、例えばチタニウム、タンタル、又はタングステンのような金属物質を含むことができる。低屈折パターンは導電パターンより低い屈折率を有する物質で構成されることができる。
【0124】
保護膜320がギャップフィル誘電膜123の上面上で格子構造体310の表面を実質的に均一な厚さに覆うように形成されることができる。保護膜320は中心領域CRからエッジ領域ERに延長されることができ、エッジ領域ERで遮光パターンOBPの上面及びコンタクトパターンCTの上面を覆うことができる。保護膜320は、例えばアルミニウム酸化膜とシリコン炭化酸化膜の中で少なくとも1つの単一膜又は多重膜を含むことができる。
【0125】
保護膜320を形成した後、ピクセル領域PRの各々に対応してカラーフィルター340が形成されることができる。カラーフィルター340は青色、赤色、及び緑色カラーフィルターを含むことができる。
【0126】
続いて、再び図2を参照すれば、カラーフィルター330上にマイクロレンズ340が各々形成されることができる。マイクロレンズ340は膨らんでいる形状を有し、所定の曲率半径を有することができる。マイクロレンズ340は光透過性樹脂で形成されることができる。
【0127】
マイクロレンズ340を形成した後、マイクロレンズ340の上面をコンフォーマルに覆うパッシベーション膜350が形成されることができる。パッシベーション膜350は、例えば無機酸化物で形成されることができる。
【0128】
図15は本発明の実施形態による半導体装置を含むイメージセンサーの概略的な平面図である。図16及び図17は本発明の実施形態によるイメージセンサーの断面図であって、図15の線に沿って切断した断面を示す。
【0129】
図15及び図16を参照すれば、イメージセンサーはセンサーチップ1及びロジックチップ2を含むことができる。センサーチップ1はピクセルアレイ領域R1及びパッド領域R2を含むことができる。
【0130】
ピクセルアレイ領域R1は互いに交差する第1方向D1及び第2方向D2に沿って2次元的に配列された複数の単位ピクセルPを含むことができる。単位ピクセルPの各々は光電変換素子及び読出し素子を含むことができる。ピクセルアレイ領域R1の単位ピクセルPの各々で入射光(incident light)によって発生された電気的信号が出力されることができる。
【0131】
ピクセルアレイ領域R1は受光領域AR及び遮光領域OBを含むことができる。遮光領域OBは、平面視において受光領域ARを囲むことができる。言い換えれば、遮光領域OBが、平面視において受光領域ARの上下及び左右に配置されることができる。遮光領域OBには光が入射されない基準ピクセルが提供され、基準ピクセルPで発生する基準電荷量を基準に受光領域ARの単位ピクセルPでセンシングされる電荷量を比較することによって、単位ピクセルPで感知される電気的信号サイズを算出することができる。
【0132】
パッド領域R2に制御信号及び光電信号等を入出力するのに利用される複数の導電パッドCPが配置されることができる。パッド領域R2は外部素子との電気的接続が容易になるように、平面視においてピクセルアレイ領域R1を囲むことができる。導電パッドCPは単位ピクセルPで発生した電気的信号を外部装置に入出力することができる。
【0133】
センサーチップ1は、先に説明したように、垂直方向に、読出し回路層20と光透過層30との間の光電変換層10を含むことができる。
【0134】
センサーチップ1の光電変換層10は、先に説明したように、半導体基板101、ピクセル領域を定義する第1及び第2ピクセル分離構造体PIS1、PIS2、及びピクセル領域内に提供された光電変換領域PDを含むことができる。ここで、半導体基板101は先に説明した実施形態のエピタキシャル層に該当することができる。
【0135】
受光領域ARでセンサーチップ1は先に説明されたイメージセンサーと同一な技術的特徴を含むことができる。
【0136】
第1及び第2ピクセル分離構造体PIS1、PIS2が遮光領域OBの半導体基板101内に配置されることができる。第1ピクセル分離構造体PIS1の中で一部は遮光領域OBでコンタクトプラグPLGと連結されることができる。
【0137】
ギャップフィル誘電膜123は受光領域ARで遮光領域OB及びパッド領域R2に延長されることができる。
【0138】
遮光領域OBで、遮光パターンOBPがギャップフィル誘電膜123上に配置されることができる。遮光パターンOBPは遮光領域OBに提供された光電変換領域PDに光が入射されることを遮断することができる。遮光領域OBの基準ピクセル領域で光電変換領域PDは光電信号を出力せず、ノイズ信号を出力することができる。前記ノイズ信号は熱発生又は暗電流等によって生成される電子によって発生することができる。遮光パターンOBPは、例えばタングステン、銅、アルミニウム、又はこれらの合金のような金属を含むことができる。
【0139】
保護膜320はアクティブピクセルセンサーアレイ領域R1でパッド領域R2に延長されることができる。保護膜320は遮光パターンOBPの上面を覆うことができる。
【0140】
フィルタリング膜FLが遮光領域OBで保護膜320を覆うことができる。フィルタリング膜FLはカラーフィルター330と異なる波長の光を遮断することができる。例えば、フィルタリング膜FLは赤外線を遮断することができる。フィルタリング膜FLはブルーカラーフィルターを含むことができるが、これに制約されない。
【0141】
遮光領域OBで、第1貫通導電パターン510が半導体基板101を貫通して読出し回路層20の金属配線221及びロジックチップ2の配線構造体1111と電気的に連結されることができる。第1貫通導電パターン510は互いに異なるレベルに位置する第1底面及び第2底面を有することができる。第1埋め込みパターン511が第1貫通導電パターン510の内部に提供されることができる。第1埋め込みパターン511は低屈折物質を含み、絶縁特性を有することができる。
【0142】
パッド領域R2で、半導体基板101の第2面100bに導電パッドCPが提供されることができる。導電パッドCPは半導体基板101の第2面100b内に埋め込まれることができる。一例として、導電パッドCPはパッド領域R2で半導体基板101の第2面100bに形成されたパッドトレンチ内に提供されることができる。導電パッドCPはアルミニウム、銅、タングステン、チタニウム、タンタル、又はこれらの合金のような金属を含むことができる。イメージセンサーの実装工程で、ボンディングワイヤが導電パッドCPにボンディングされることができる。導電パッドCPはボンディングワイヤを通じて外部装置と電気的に連結されることができる。
【0143】
パッド領域R2で、第2貫通導電パターン520が半導体基板101を貫通してロジックチップ2の配線構造体1111と電気的に連結されることができる。第2貫通導電パターン520は半導体基板101の第2面100b上に延長されて導電パッドCPと電気的に連結されることができる。第2貫通導電パターン520の一部が導電パッドCPの底面及び側壁を覆うことができる。第2埋め込みパターン521が第2貫通導電パターン520の内部に提供されることができる。第2埋め込みパターン521は低屈折物質を含み、絶縁特性を有することができる。パッド領域R2で、第1及び第2ピクセル分離構造体PIS1、PIS2が第2貫通導電パターン520の周囲に提供されることができる。
【0144】
ロジックチップ2はロジック半導体基板1000、ロジック回路TR、ロジック回路と連結される配線構造体1111、及びロジック層間絶縁膜1100を含むことができる。ロジック層間絶縁膜1100の中で最上層膜はセンサーチップ1の読出し回路層20と接合されることができる。ロジックチップ2は第1貫通導電パターン510及び第2貫通導電パターン520を通じてセンサーチップ1と電気的に連結されることができる。
【0145】
一例では、センサーチップ1とロジックチップ2は第1及び第2貫通導電パターンを通じて互いに電気的に連結されることと説明したが、本発明はこれに制限されない。
【0146】
図17に図示された実施形態によれば、図16に図示された第1及び第2貫通導電パターンは省略されることができ、センサーチップとロジックチップの最上部メタル層に提供されるボンディングパッドを互いに直接接合させることによって、センサーチップとロジックチップが電気的に連結されてもよい。
【0147】
詳細に、イメージセンサーのセンサーチップ1は読出し回路層20の最上部メタル層に提供された第1ボンディングパッドBP1を含むことができ、ロジックチップ2は配線構造体111の最上層メタル層に提供された第2ボンディングパッドBP2を含むことができる。第1及び第2ボンディングパッドBP1、BP2は、例えばタングステン(W)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、タングステン窒化物(WN)、タンタル窒化物(TaN)、及びチタニウム窒化物(TiN)の中で少なくとも1つを含むことができる。
【0148】
センサーチップ1の第1ボンディングパッドBP1とロジックチップ2の第2ボンディングパッドBP2はハイブリッドボンディング(hybrid bonding)方式に互いに直接電気的に連結されることができる。ハイブリッドボンディングとは同種物質を含む2つの構成物がそれらの界面で融合するボンディングを意味する。例えば、第1及び第2ボンディングパッドBP1、BP2が銅(Cu)で構成された場合、銅(Cu)-銅(Cu)ボンディングによって物理学及び電気的に連結されることができる。また、センサーチップ1の絶縁膜表面とロジックチップ2の絶縁膜表面が誘電体-誘電体ボンディングによって接合されることができる。
【0149】
以上、添付された図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更しなくとも他の具体的な形態に実施されることができることを理解することができる。したがって、以上で記述した実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的ではないことと理解しなければならない。
【符号の説明】
【0150】
10 光電変換層
20 読出し回路層
30 光透過層
101 半導体基板
105 素子分離膜
310 格子構造体
320 保護膜
330 カラーフィルター
340 マイクロレンズ
350 パッシベーション膜350
AG エアギャップ
CR 中心領域
DPR ダミーピクセル領域
ER エッジ領域
FD フローティング拡散領域
GIL ゲート絶縁膜
PD 光電変換領域
PIS1、PIS2 ピクセル分離構造体
PR ピクセル領域
TG トランスファーゲート電極
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図3H
図3I
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17