(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022151897
(43)【公開日】2022-10-11
(54)【発明の名称】会員管理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20221003BHJP
【FI】
G06Q30/02 380
G06Q30/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021054454
(22)【出願日】2021-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】521129406
【氏名又は名称】株式会社バルコムテクノロジーズ
(74)【代理人】
【識別番号】100194478
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 文彦
(74)【代理人】
【識別番号】100187838
【弁理士】
【氏名又は名称】黒住 智彦
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 洋
(72)【発明者】
【氏名】山坂 哲郎
(72)【発明者】
【氏名】煙崎 久英
(72)【発明者】
【氏名】間野 晃典
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 礼正
(72)【発明者】
【氏名】杉田 博樹
(72)【発明者】
【氏名】越智 健剛
(72)【発明者】
【氏名】友村 晋
(72)【発明者】
【氏名】酒井 良太
(72)【発明者】
【氏名】山下 康明
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】会員カードやPOSレジスタを用いることなく、各店舗の会員を容易に管理することが可能な会員管理システムの提供。
【解決手段】デジタル会員管理システムは、会員端末2と店舗端末3と管理サーバ4とを有する。会員端末2は、会員用アプリケーションにログインしている会員を識別するための二次元コードを表示する(S1)。店舗端末3は、店舗用アプリケーションを実行することにより、会員端末2に表示された二次元コードを読み取って会員IDを取得し(S2)、店舗IDと共に管理サーバ4に送信する(S3)。管理サーバ4は、店舗端末3から受信した会員ID及び店舗IDに関連付けられた会員情報を会員データベースDB1から取得し(S4)、チェック処理(S5)を経た後、店舗端末3にチェック結果を送信する(S6)。店舗端末3は、管理サーバ4から受信した会員情報を表示する(S7)。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
会員用アプリケーションがインストールされた会員端末と、
店舗用アプリケーションがインストールされた店舗端末と、
会員サービスに登録されている各会員の会員IDと、前記各会員が会員登録している登録店舗の店舗IDと、前記各会員の会員情報とが関連付けられて記録された会員データベースにアクセス可能に構成されたサーバと、
を備え、
前記会員端末は、前記会員用アプリケーションを実行することにより、前記会員用アプリケーションにログインしている一の会員を識別するための識別用画像を表示し、
前記店舗端末は、前記店舗用アプリケーションを実行することにより、前記会員端末に表示された前記識別用画像を読み取って前記一の会員に対応する一の会員IDを取得し、取得した前記一の会員IDと共に前記店舗用アプリケーションにログインしている一の店舗に対応する一の店舗IDを前記サーバに送信し、
前記サーバは、前記店舗端末から受信した前記一の会員ID及び前記一の店舗IDに関連付けられた一の会員情報を前記会員データベースから取得して前記店舗端末に送信し、
前記店舗端末は、前記サーバから受信した前記一の会員情報を表示することを特徴とする会員管理システム。
【請求項2】
前記会員情報には、前記登録店舗における会員有効期限と、前記各店舗において契約中のサービスとが含まれ、
前記店舗端末は、前記サーバから受信した前記一の会員情報に基づいて、前記一の会員の会員有効期限を表示すると共に前記登録店舗における前記サービスを表示することを特徴とする請求項1に記載の会員管理システム。
【請求項3】
前記サーバは、広告配信に関する配信情報データベースにアクセス可能に構成され、
前記配信情報データベースには、前記会員サービスに登録されている各店舗の店舗IDと、配信日時及び配信内容を含む配信情報とが関連付けられて記録されており、
前記店舗端末は、前記店舗用アプリケーションを実行することにより、前記店舗ID及び最新の配信情報を前記サーバに送信し、
前記サーバは、
前記店舗端末から受信した前記店舗ID及び前記最新の配信情報に基づいて前記配信情報データベースを更新し、
前記配信情報データベースに記録されているレコードの中から前記配信日時が到来した対象レコードを特定し、当該対象レコードに記録された前記配信内容を前記会員端末に送信することを特徴とする請求項1又は2に記載の会員管理システム。
【請求項4】
前記サーバは、前記各会員に配布されるクーポンに関するクーポン情報データベースにアクセス可能に構成され、
前記クーポン情報データベースには、前記会員サービスに登録されている各店舗の店舗IDと、配布日時及びクーポンを含むクーポン情報とが関連付けられて記録されており、
前記店舗端末は、前記店舗用アプリケーションを実行することにより、前記店舗IDと最新のクーポン情報とを前記サーバに送信し、
前記サーバは、
前記店舗端末から受信した前記店舗ID及び前記最新のクーポン情報に基づいて前記クーポン情報データベースを更新し、
前記クーポン情報データベースに記録されているレコードの中から前記配布日時が到来した対象レコードを特定し、当該対象レコードに記録された前記クーポンを前記会員端末に送信することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の会員管理システム。
【請求項5】
前記サーバは、前記各会員に付与されるポイントに関するポイントデータベースにアクセス可能に構成されると共に、店舗の利用した会員の利用履歴に関する利用履歴データベースにアクセス可能に構成され、
前記ポイントデータベースには、前記会員サービスに登録されている各店舗の店舗IDと、付与日時及び付与ポイント数を含むポイント付与情報とが関連付けられて記録されており、
前記利用履歴データベースには、前記各店舗の店舗IDと、前記各店舗を利用した会員の会員IDと、合計利用回数又は合計利用金額の少なくとも一方を含む利用実績情報とが関連付けられて記録されており、
前記店舗端末は、前記店舗用アプリケーションを実行することにより、前記店舗IDと、最新のポイント付与情報とを前記サーバに送信し、
前記サーバは、
前記店舗端末から受信した前記店舗ID及び前記最新のポイント付与情報に基づいて前記ポイントデータベースを更新し、
前記ポイントデータベースに記録されているレコードの中から前記付与日時が到来した対象レコードを特定し、当該対象レコードに記録された前記付与条件と前記付与ポイント数とを取得し、
前記利用履歴データベースに記録されているレコードの中から前記付与条件を満たすレコードを特定し、当該レコードに記録されている会員IDに対応する前記会員端末に前記付与ポイント数を獲得ポイント数として通知することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の会員管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各店舗の会員を容易に管理することが可能な会員管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、POSシステムから取得される商品販売情報と、会員データベースとを連携させることによって会員個々の購入履歴情報を管理する会員管理システムが提案されている(例えば、特許文献1参照。)
【0003】
具体的には、特許文献1では、商品購入時、バーコードリーダ(11)が読み込んだ商品販売情報と、カードリーダ(12)が読み込んだ会員ID情報とがシステムセンタ(2)に送信される。システムセンタ(2)のサーバ(20)は、会員データベース(205)を備えている。POSレジスタ(10)から受信した販売情報は、会員IDをキーとして会員データベースに登録される。これにより会員ごとの購入履歴情報が蓄積される。サーバ(20)の分析手段(203)は、会員ごとの消費性向を分析し、会員のニーズにあった販売促進メールが会員の電子メールアドレス向けに送信される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述した特許文献1に記載の会員管理システムは、店舗にPOSレジスタが導入されていることを前提とした発明である。
【0006】
しかしながら、小規模店舗では金銭的な理由などからPOSレジスタを導入することができない場合も多い。
【0007】
また、上述した特許文献1に記載の会員管理システムは、店舗を利用する会員は、IDが書き込まれた磁気カードを店舗毎に持参しておく必要があり、煩雑である。
【0008】
そこで、本発明は、会員カードやPOSレジスタを用いることなく、各店舗の各会員を容易に管理することが可能な会員管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は、会員用アプリケーションがインストールされた会員端末と、店舗用アプリケーションがインストールされた店舗端末と、会員サービスに登録されている各会員の会員IDと、前記各会員が会員登録している登録店舗の店舗IDと、前記各会員の会員情報とが関連付けられて記録された会員データベースにアクセス可能に構成されたサーバと、を備え、前記会員端末は、前記会員用アプリケーションを実行することにより、前記会員用アプリケーションにログインしている一の会員を識別するための識別用画像を表示し、前記店舗端末は、前記店舗用アプリケーションを実行することにより、前記会員端末に表示された前記識別用画像を読み取って前記一の会員に対応する一の会員IDを取得し、取得した前記一の会員IDと共に前記店舗用アプリケーションにログインしている一の店舗に対応する一の店舗IDを前記サーバに送信し、前記サーバは、前記店舗端末から受信した前記一の会員ID及び前記一の店舗IDに関連付けられた一の会員情報を前記会員データベースから取得して前記店舗端末に送信し、前記店舗端末は、前記サーバから受信した前記一の会員情報を表示することを特徴とする会員管理システムを提供している。
【0010】
ここで、前記会員情報には、前記登録店舗における会員有効期限と、前記各店舗において契約中のサービスとが含まれ、前記店舗端末は、前記サーバから受信した前記一の会員情報に基づいて、前記一の会員の会員有効期限を表示すると共に前記登録店舗における前記サービスを表示するのが好ましい。
【0011】
また、前記サーバは、広告配信に関する配信情報データベースにアクセス可能に構成され、前記配信情報データベースには、前記会員サービスに登録されている各店舗の店舗IDと、配信日時及び配信内容を含む配信情報とが関連付けられて記録されており、前記店舗端末は、前記店舗用アプリケーションを実行することにより、前記店舗ID及び最新の配信情報を前記サーバに送信し、前記サーバは、前記店舗端末から受信した前記店舗ID及び前記最新の配信情報に基づいて前記配信情報データベースを更新し、前記配信情報データベースに記録されているレコードの中から前記配信日時が到来した対象レコードを特定し、当該対象レコードに記録された前記配信内容を前記会員端末に送信するのが好ましい。
【0012】
また、前記サーバは、前記各会員に配布されるクーポンに関するクーポン情報データベースにアクセス可能に構成され、前記クーポン情報データベースには、前記会員サービスに登録されている各店舗の店舗IDと、配布日時及びクーポンを含むクーポン情報とが関連付けられて記録されており、前記店舗端末は、前記店舗用アプリケーションを実行することにより、前記店舗IDと最新のクーポン情報とを前記サーバに送信し、前記サーバは、前記店舗端末から受信した前記店舗ID及び前記最新のクーポン情報に基づいて前記クーポン情報データベースを更新し、前記クーポン情報データベースに記録されているレコードの中から前記配布日時が到来した対象レコードを特定し、当該対象レコードに記録された前記クーポンを前記会員端末に送信するのが好ましい。
【0013】
更に、前記サーバは、前記各会員に付与されるポイントに関するポイントデータベースにアクセス可能に構成されると共に、店舗の利用した会員の利用履歴に関する利用履歴データベースにアクセス可能に構成され、前記ポイントデータベースには、前記会員サービスに登録されている各店舗の店舗IDと、付与日時及び付与ポイント数を含むポイント付与情報とが関連付けられて記録されており、前記利用履歴データベースには、前記各店舗の店舗IDと、前記各店舗を利用した会員の会員IDと、合計利用回数又は合計利用金額の少なくとも一方を含む利用実績情報とが関連付けられて記録されており、前記店舗端末は、前記店舗用アプリケーションを実行することにより、前記店舗IDと、最新のポイント付与情報とを前記サーバに送信し、前記サーバは、前記店舗端末から受信した前記店舗ID及び前記最新のポイント付与情報に基づいて前記ポイントデータベースを更新し、前記ポイントデータベースに記録されているレコードの中から前記付与日時が到来した対象レコードを特定し、当該対象レコードに記録された前記付与条件と前記付与ポイント数とを取得し、前記利用履歴データベースに記録されているレコードの中から前記付与条件を満たすレコードを特定し、当該レコードに記録されている会員IDに対応する前記会員端末に前記付与ポイント数を獲得ポイント数として通知することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の会員管理システムのが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、会員用アプリケーションがインストールされた会員端末と、店舗用アプリケーションがインストールされた店舗端末と、会員データベースにアクセス可能に構成されたサーバとにより各店舗の各会員を管理することができる。そのため、会員カードやPOSレジスタを用いることなく、各店舗の各会員を容易に管理することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施形態によるデジタル会員管理システムを示すシステム構成図。
【
図2】デジタル会員管理システムによる来店時会員確認フローを示すシーケンス図。
【
図3】各会員の会員情報が記録された会員データベースを示す図。
【
図4】デジタル会員管理システムによるお知らせ配信フローを示すシーケンス図。
【
図5】各店舗のお知らせ情報が記録されたお知らせデータベースを示す図。
【
図6】デジタル会員管理システムによるクーポン配布フローを示すシーケンス図。
【
図7】各店舗のクーポン情報が記録されたクーポンデータベースを示す図。
【
図8】デジタル会員管理システムによるポイント付与フローを示すシーケンス図。
【
図9】各店舗のポイント付与情報が記録されたポイントデータベースを示す図。
【
図10】各店舗における各会員の利用実績情報が記録された利用履歴データベースを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<1.実施形態>
本発明の実施形態による会員管理システムについて
図1から
図10に基づき説明する。以下では、本発明による会員管理システムの一例として、
図1に示すデジタル会員管理システム1を例示する。
【0017】
図1に示すように、デジタル会員管理システム1は、会員端末2と、店舗端末3と、管理サーバ4と、後述する各種データベースDBとを備えて構成される。
【0018】
会員端末2は、デジタル会員サービスに登録されている各会員によって使用される端末であり、スマートフォンやタブレット端末などによって構成される。会員端末2には、デジタル会員サービスによって提供される会員用アプリケーションAP2がインストールされている。会員用アプリケーションAP2によって実行される処理については後に詳述する。
【0019】
会員端末2は、一般的なスマートフォンと同様に、表示機能及び操作入力機能を備えたタッチパネルディスプレイや撮影機能を備えたカメラなどを備えている。また、会員端末2は、携帯電話ネットワークやWiFiを介してインターネットに接続する通信機能も備えている。
【0020】
店舗端末3は、デジタル会員サービスに登録されている各店舗によって使用される端末であり、会員端末2と同様にスマートフォンやタブレット端末などによって構成される。店舗端末3には、デジタル会員サービスによって提供される店舗用アプリケーションAP3がインストールされている。店舗用アプリケーションAP3によって実行される処理については後に詳述する。
【0021】
店舗端末3は、一般的なスマートフォンと同様に、表示機能及び操作入力機能を備えたタッチパネルディスプレイや撮影機能を備えたカメラなどを備えている。また、店舗端末3は、携帯電話ネットワークやWiFiを介してインターネットに接続する通信機能も備えている。
【0022】
管理サーバ4は、利用者(会員や店舗)のリクエストに応じてデジタル会員サービスを提供するソフトウェアを実行するサーバコンピュータであり、デジタル会員サービスの提供者(運営者)によって管理されている。
【0023】
具体的には、管理サーバ4は、会員端末2や店舗端末3との間でインターネットを介して各種の通信を行う通信機能を備えている。また、管理サーバ4は、デジタル会員サービスに関連する各種データベースDBにアクセス可能に構成されている。
【0024】
各種データベースDBとしては、後に詳述するように、会員データベースDB1(
図3)、お知らせデータベースDB2(
図5)、クーポンデータベースDB3(
図7)、ポイントデータベースDB4(
図9)、利用履歴データベースDB5(
図10)などが存在する。
【0025】
各種データベースDBは、管理サーバ4の内部の記憶装置(SSDなどの不揮発性メモリ)に記憶されるようにしてもよく、あるいは、管理サーバ4の外部の記憶装置(外付けSSDやクラウド型Webデータベース)に記憶されるようにしてもよい。
【0026】
続いて、
図2のシーケンス図を参照しながら、会員が店舗に来店した際に行われる来店時会員確認フローについて説明する。
【0027】
会員(説明の都合上「会員A」とする)は、店舗に来店すると、会員端末2を操作し、会員用アプリケーションAP2の識別画像表示機能を実行する。これに伴い、会員端末2のタッチパネルディスプレイには、会員Aを識別するための会員IDを含む二次元コード(詳細にはQRコード(登録商標))が表示される(ステップS1)。なお、以下では、会員Aの会員IDが「M0001」であるものとして説明を行う。二次元コードが表示されると、会員Aは、会員端末2のタッチパネルディスプレイに表示された二次元コードを店舗の担当者に提示する。
【0028】
これに対して、店舗の担当者は、店舗端末3を操作し、店舗用アプリケーションAP2の識別画像読取機能を実行する。これに伴い、店舗端末3のカメラが起動し、二次元コードを読取り可能な状態となる。その際、店舗端末3のタッチパネルディスプレイには、読み取り対象となる二次元コードの四つ角に合わせるための枠がカメラの撮影画像に重畳した状態で表示される。この枠が会員端末2に表示されている二次元コードに合致すると、店舗端末3は、当該二次元コードを読み取る(ステップS2)。なお、二次元コードには、上述した会員IDに加え、管理サーバ4にリクエストを送るためのURLも含まれている。
【0029】
店舗端末3は、二次元コードに含まれるURLに基づいて、会員Aの会員ID(M0001)と共に店舗IDを管理サーバ4に送信する(ステップS3)。なお、以下では、店舗IDが「S001」であるものとして説明を行う。
【0030】
管理サーバ4は、店舗端末3から受信した会員ID(M0001)及び店舗ID(S001)に関連付けられた会員情報を会員データベースDB1から取得する(ステップS4)。
【0031】
図3に示すように、会員データベースDB1には、デジタル会員サービスに登録されている各会員の会員IDと、各会員が登録している店舗の店舗IDと、会員情報(会員期限及び契約サービス)とが関連付けられて記録されている。例えば、会員データベースDB1において、会員ID(M0001)の会員は、店舗ID(S001)及び店舗ID(S002)の各店舗に登録していることがわかる。また、店舗ID(S001)に関しては、会員期限が「2021.3.31」であり、契約サービスが「低額ヘアカット」であることがわかる。更に、店舗ID(S002)に関しては、会員期限が「2021.6.30」であり、契約サービスが「ドリンク半額」であることがわかる。
【0032】
ここでは、管理サーバ4は、ステップS4において、会員ID(M0001)及び店舗ID(S001)に関連付けられた会員期限(2021.3.31)及び契約サービス(定額ヘアカット)を会員情報として取得する。
【0033】
なお、契約サービスの「定額ヘアカット」は、美容室や理髪店において毎月一定額(例えば3000円)の課金を行うことにより、通常のカット料金(4000円)よりも低額にサービスを受けることが可能なサブスクリプションサービスである。
【0034】
また、管理サーバ4は、有効期間内の契約サービスであるか否かを確認するチェック処理を実行する(ステップS5)。管理サーバ4は、ステップS5のチェック結果を店舗端末3に送信する。
【0035】
店舗端末3は、管理サーバ4から受信したチェック結果(期限の有効又は無効と契約サービスの内容)を会員情報として表示する。
【0036】
上述した来店時会員確認フロー(
図2のシーケンス図)によれば、会員端末2に会員用アプリケーションAP2がインストールされ、且つ、店舗端末3に店舗用アプリケーションAP3がインストールされていれば、会員カードやPOSレジスタを用いることなく、デジタル会員サービスの各会員を容易に管理することが可能である。
【0037】
特に、会員用アプリケーションAP2がインストールされたスマートフォンやタブレット端末を携帯しておけば、店舗毎に発行される会員カードを携帯する必要がなくなるため、会員にとって煩わしくない。
【0038】
また、店舗用アプリケーションAP3がインストールされたスマートフォンやタブレット端末を用意すれば、大がかりなPOSレジスタを導入せずに済み、店舗は初期コストを大幅に低減することが可能になる。
【0039】
次に、
図4のシーケンス図を参照しながら、お知らせ広告を会員に配信するお知らせ配信フローについて説明する。
【0040】
店舗の担当者は、店舗端末3を操作し、店舗用アプリケーションAP3のお知らせ編集機能を実行する。これに伴い、お知らせ編集画面(図示せず)が店舗端末3に表示され、お知らせ情報を編集可能な状態になる。お知らせ編集画面におけるお知らせ情報の編集が完了すると(ステップS11)、店舗端末3は、編集されたお知らせ情報を最新のお知らせ情報として店舗ID(説明の都合上「S021」とする)と共に管理サーバ4に送信する(ステップS12)。
【0041】
なお、お知らせ情報には、配信日時(例えば、2021.2.28)、お知らせのタイトル(例えば、SPRING SALE)及びお知らせ内容(例えば、3月からSPRING SALEを開始)が含まれる。
【0042】
管理サーバ4は、店舗端末3から受信した店舗ID(S021)及び最新のお知らせ情報に基づいてお知らせデータベースDB2を更新する(ステップS13)。
【0043】
図5に示すように、お知らせデータベースDB2には、店舗IDと、配信日時と、タイトルと、お知らせ内容とが関連付けられて記録されている。
【0044】
ここでは、管理サーバ4は、店舗ID(S021)に対応するお知らせ情報(配信日時、タイトル、お知らせ内容)を最新のお知らせ情報に更新する。なお、お知らせデータベースDB2において、店舗ID「S021」に対応するお知らせ情報が登録されていない場合には新規レコードとして登録されるものとする。
【0045】
上述のステップS11~S13の処理は、店舗端末3で店舗用アプリケーションAP3のお知らせ編集機能が実行される度に繰り返し実行される処理である。
【0046】
管理サーバ4は、お知らせデータベースDB2の各レコードの配信日時を所定間隔で参照し、配信日時が到来したか否かを判定する(ステップS14)。
【0047】
管理サーバ4は、配信日時が到来したと判定すると、当該配信日時を含むレコードを特定し、当該レコードに記録されたタイトル及びお知らせ内容をお知らせ広告として取得する。そして、管理サーバ4は、お知らせ広告(タイトル及びお知らせ内容)を会員端末2に送信する(ステップS15)。
【0048】
なお、お知らせ広告の配信先は、お知らせ広告を配信する店舗に登録中の会員端末2に限定してもよく、あるいは、特定地域(例えば広島県)の会員端末2に限定してもよい。
【0049】
会員端末2は、管理サーバ4から受信したお知らせ広告(タイトル及びお知らせ内容)を表示する(ステップS16)。
【0050】
上述したお知らせ配信フロー(
図4のシーケンス図)によれば、店舗端末3で編集したお知らせ広告を所望の会員に容易に配信することが可能である。
【0051】
続いて、
図6のシーケンス図を参照しながら、クーポンを会員に配布するクーポン配布フローについて説明する。
【0052】
店舗の担当者は、店舗端末3を操作し、店舗用アプリケーションAP3のクーポン編集機能を実行する。これに伴い、クーポン編集画面(図示せず)が店舗端末3に表示され、クーポン情報を編集可能な状態になる。クーポン編集画面におけるクーポン情報の編集が完了すると(ステップS31)、店舗端末3は、編集されたクーポン情報を最新のクーポン情報として店舗ID(説明の都合上「S075」とする)と共に管理サーバ4に送信する(ステップS32)。
【0053】
なお、クーポン情報には、配布日時(例えば、2021.3.20)及びクーポン(例えば、30%OFF)が含まれる。
【0054】
管理サーバ4は、店舗端末3から受信した店舗ID(S075)及び最新のクーポン情報に基づいてクーポンデータベースDB3を更新する(ステップS33)。
【0055】
図7に示すように、クーポンデータベースDB3には、店舗IDと、配布日時と、利用終了日時と、クーポンとが関連付けられて記録されている。
【0056】
ここでは、管理サーバ4は、店舗ID「S075」に対応するクーポン情報(配布日時及びクーポン)を最新のお知らせ情報に更新する。なお、クーポンデータベースDB3において、店舗ID「S075」に対応するお知らせ情報が登録されていない場合には新規レコードとして登録される。
【0057】
上述のステップS31~S33の処理は、店舗端末3で店舗用アプリケーションAP3のクーポン編集機能が実行される度に繰り返し実行される処理である。
【0058】
管理サーバ4は、クーポンデータベースDB3の各レコードの配布日時を所定間隔で参照し、配布日時が到来したか否かを判定する(ステップS34)。
【0059】
管理サーバ4は、配布日時が到来したと判定すると、当該配布日時を含むレコードを特定し、当該レコードに記録されたクーポンを取得する。そして、管理サーバ4は、クーポンを会員端末2に送信する(ステップS35)。
【0060】
なお、クーポンの配信先は、クーポンを配布する店舗に登録中の会員端末2に限定してもよく、あるいは、特定地域(例えば広島県)の会員端末2に限定してもよい。
【0061】
会員端末2は、管理サーバ4から受信したクーポンを表示(詳細にはクーポンが配布されたことを通知)する(ステップS36)。なお、会員端末2は、クーポンと共に当該クーポンの有効期限(利用終了日時)を併せて表示するようにしてもよい。その場合、管理サーバ4は、上述したステップS35においてクーポンと共に利用終了日時を送信するようにすればよい。
【0062】
上述したクーポン配布フロー(
図6のシーケンス図)によれば、店舗端末3で編集したクーポンを所望の会員に容易に配信することが可能である。
【0063】
最後に、
図8のシーケンス図を参照しながら、ポイントを会員に付与するポイント付与フローについて説明する。
【0064】
店舗の担当者は、店舗端末3を操作し、店舗用アプリケーションAP3の付与ポイント編集機能を実行する。これに伴い、付与ポイント編集画面(図示せず)が店舗端末3に表示され、付与ポイント情報を編集可能な状態になる。付与ポイント編集画面における付与ポイント情報の編集が完了すると(ステップS51)、店舗端末3は、編集された付与ポイント情報を最新の付与ポイント情報として店舗ID(説明の都合上「S081」とする)と共に管理サーバ4に送信する(ステップS52)。
【0065】
なお、付与ポイン情報には、付与日時(例えば、2021.3.20)、付与条件(例えば、合計利用回数が5回以上又は合計利用金額が1万円以上)及び付与ポイント(例えば、1000pt)が含まれる。
【0066】
管理サーバ4は、店舗端末3から受信した店舗ID(S081)及び最新の付与ポイント情報に基づいてポイントデータベースDB4を更新する(ステップS53)。
【0067】
図9に示すように、ポイントデータベースDB4には、店舗IDと、付与日時と、付与条件と、付与ポイントと、ポイント有効期限とが関連付けられて記録されている。
【0068】
ここでは、管理サーバ4は、店舗ID「S081」に対応する付与ポイント情報(付与日時、付与条件、付与ポイント)を最新の付与ポイント情報に更新する。なお、ポイントデータベースDB4において、店舗ID「S081」に対応する付与ポイント情報が登録されていない場合には新規レコードとして登録される。
【0069】
上述のステップS51~S53の処理は、店舗端末3で店舗用アプリケーションAP3の付与ポイント編集機能が実行される度に繰り返し実行される処理である。
【0070】
管理サーバ4は、ポイントデータベースDB4の各レコードの付与日時を所定間隔で参照し、付与日時が到来したか否かを判定する(ステップS54)。
【0071】
管理サーバ4は、付与日時が到来したと判定すると、当該付与日時を含むレコードを特定し、当該レコードに記録された付与条件及び付与ポイントを取得する。
【0072】
次に、管理サーバ4は、
図10に示す利用履歴データベースDB5を参照し、付与条件を満たす会員IDを特定する(ステップS55)。例えば、付与条件が「合計利用回数が5回以上又は合計利用金額が1万円以上」である場合、管理サーバ4は、当該付与条件を満たす会員ID(M0036)と会員ID(M0038)を特定する。
【0073】
そして、管理サーバ4は、会員ID(M0036)でログインしている会員用アプリケーションAP2がインストールされた会員端末2と、会員ID(M0038)でログインしている会員用アプリケーションAP2がインストールされた会員端末2とにポイント獲得通知を送信する(ステップS56)。
【0074】
会員端末2は、管理サーバ4から受信したポイント獲得通知(何ポイント付与されたかを示す通知)を表示する(ステップS57)。なお、会員端末2は、獲得したポイントと共に当該ポイントの有効期限を併せて表示するようにしてもよい。その場合、管理サーバ4は、上述したステップS56においてポイント獲得通知と共にポイント有効期限を送信するようにすればよい。
【0075】
上述したお知らせ配信フロー(
図8のシーケンス図)によれば、店舗端末3で編集した付与ポイント情報に基づき付与条件を満たした会員にのみポイント獲得通知を容易に送信することが可能である。
【0076】
<2.変形例>
本発明による会員管理システムは上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。
【0077】
例えば、上述した実施形態では、
図4のお知らせ配信フローによってお知らせ広告を所望の会員に容易に配信する場合を例示したが、これに限定されず、同様のフローに沿ってPUSH通知を行うようにしてもよい。
【0078】
また、上述した実施形態では、ポイントの付与条件に合計利用回数及び合計利用金額の双方を用いる場合を例示したが、これに限定されず、いずれか一方のみを用いてポイントの付与条件を設定してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0079】
以上のように本発明による会員管理システムは、会員カードやPOSレジスタを用いることなく会員を管理するのに適している。
【符号の説明】
【0080】
1 デジタル会員管理システム
2 会員端末
3 店舗端末
4 管理サーバ
AP2 会員用アプリケーション
AP3 店舗用アプリケーション
DB1 会員データベース
DB2 お知らせデータベース
DB3 クーポンデータベース
DB4 ポイントデータベース
DB5 利用履歴データベース