(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022151901
(43)【公開日】2022-10-11
(54)【発明の名称】がん治療装置
(51)【国際特許分類】
A61F 7/00 20060101AFI20221003BHJP
A41D 13/11 20060101ALI20221003BHJP
【FI】
A61F7/00 320B
A41D13/11 A
A41D13/11 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022063658
(22)【出願日】2022-03-22
(31)【優先権主張番号】P 2021054452
(32)【優先日】2021-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】521132657
【氏名又は名称】坂本 義明
(72)【発明者】
【氏名】坂本 義明
【テーマコード(参考)】
4C099
【Fターム(参考)】
4C099AA01
4C099CA14
4C099EA01
4C099NA10
4C099NA20
(57)【要約】
【課題】熱風がん治療装置と口腔の間に、口周りに熱風が届かない構造を提供する。
【解決手段】加熱空気により口腔内又は咽頭又は喉頭のがん組織を含む領域を加温するがん治療装置であって、送風口を有し、開口した患者の口に向かって前記送風口を通じて加熱空気を前記領域に送風する加熱送風部と、その熱風を口周りに漏れない構造を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱空気により口腔内又は咽頭又は喉頭又は肺又は食道又は胃のがん組織を含む領域を、加温するがん治療装置であって、送風口と開口した口との間に、穴の開いた長方形のマスクを装着し、前記加熱空気は口腔内には入るが、口周りの皮膚には当たらない事を特徴とする不快感の無いがん治療装置。
【請求項2】
請求項1記載の穴の開いた長方形のマスクは、穴形状が概略円形で直径20~60mmで左右の耳に掛ける紐で位置決めされ、丸穴中心位置はマスク中央であることを特徴とする不快感の無いがん治療装置。
【請求項3】
加熱空気により口腔内又は咽頭又は喉頭又は肺又は食道又は胃のがん組織を含む領域を、加温するがん治療装置であって、送風口と開口した口との間にじょうごを手持ちし、前記加熱空気は口腔内には入るが、口周りの皮膚には当たらない事を特徴とする不快感の無いがん治療装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、口腔内又は咽頭又は喉頭のがん組織を含む領域を加熱空気により加温する時、不快の無いがん治療装置に関する。
【背景技術】
【0002】
がん細胞は、正常細胞に比べて低い温度、例えば摂氏42.5度に温度を保持することで消失すること、あるいは増殖が抑制されること、が知られている。また周囲の正常細胞はがん細胞より高い温度、例えば45.5度程度でも生き残ると考えられる。この様な相違点を応用したがん治療装置が開発されている。但し、この方式は熱風を口腔内に送る為、唇や口周りの皮膚にも熱風が漏れる。その為治療者は熱さを感じ不快感を抱く。
【0003】
特許文献1には、がん組織を含む領域を加温する加温装置と、加温される組織の温度を検出する温度検出装置と、検出された温度と予め設定した温度と時間の条件により加温装置をコントロールする制御装置と、を有するがん治療装置が提案されている。そして、特許文献1の段落0011には、肺、気管、咽頭等のがんの治療を行う形態として、気体を加温して噴出させる加温装置の記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されたがん治療装置は、がん組織と正常組織を含む狭い範囲の領域を加温装置で加熱するものであるから、正常組織の過剰な温度上昇を防ぐために、加温される組織の温度検出装置を用いて精密な温度制御をする必要がある。
【0006】
本発明は、加温される組織の温度検出装置を用いた精密な温度制御に頼らなくても喉頭蓋や喉頭の熱さ感覚で熱風源を近づけたり遠ざけたりして、がん治療をしながら口周りに熱風が当たる不快感を無くす事を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の請求項1のがん治療装置は、加熱空気により口腔内に熱風を送る為口周りの皮膚にもその熱が回り熱く感じる。その熱を防ぐ為に、穴の開いたマスクを使用する。
【0008】
請求項2のがん治療装置は、マスクの中心付近に30mm程度の丸い穴を開ける。口周辺の皮膚は不快にはならない。
【0009】
請求項3のがん治療装置は、加熱空気により口腔内に熱風を送る為、口周りの皮膚にもその熱が回り熱く感じる。その熱を防ぐ為に、口腔の直前にじょうごを配置する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の請求項1のがん治療装置は、加熱空気により口腔内に熱風を送る為、口周りの皮膚にもその熱が回り熱く感じる。穴の開いたマスクを付けると、口腔内には通常通り熱風が送られるが、口周りの皮膚には熱風が遮断され、不快な治療感は回避できる。
【0011】
請求項2のがん治療装置によれば、穴の直径が30mm有れば熱風は十分入る。しかし、口周りの皮膚には回らない。
【0012】
請求項3のがん治療装置によれば、口腔にじょうごを通して熱風が入るので口周りの皮膚には熱風は当たらない。その為不快感は無くなる。
【符号の説明】
【0013】
穴の開いたマスク
ドライヤー
スタンド
じょうご
開口部
手持ち部
【手続補正書】
【提出日】2022-07-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、口腔内又は咽頭又は喉頭のがん組織を含む領域を加熱空気により加温する時、不快の無いがん治療装置に関する。
【背景技術】
【0002】
がん細胞は、正常細胞に比べて低い温度、例えば摂氏42.5度に温度を保持することで消失すること、あるいは増殖が抑制されること、が知られている。また周囲の正常細胞はがん細胞より高い温度、例えば45.5度程度でも生き残ると考えられる。この様な相違点を応用したがん治療装置が開発されている。但し、この方式は熱風を口腔内に送る為、唇や口周りの皮膚にも熱風が漏れる。その為治療者は熱さを感じ不快感を抱く。
【0003】
特許文献1には、がん組織を含む領域を加温する加温装置と、加温される組織の温度を検出する温度検出装置と、検出された温度と予め設定した温度と時間の条件により加温装置をコントロールする制御装置と、を有するがん治療装置が提案されている。そして、特許文献1の段落0011には、肺、気管、咽頭等のがんの治療を行う形態として、気体を加温して噴出させる加温装置の記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されたがん治療装置は、がん組織と正常組織を含む狭い範囲の領域を加温装置で加熱するものであるから、正常組織の過剰な温度上昇を防ぐために、加温される組織の温度検出装置を用いて精密な温度制御をする必要がある。
【0006】
本発明は、加温される組織の温度検出装置を用いた精密な温度制御に頼らなくても喉頭蓋や喉頭の熱さ感覚で熱風源を近づけたり遠ざけたりして、がん治療をしながら口周りに熱風が当たる不快感を無くす事を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の請求項1のがん治療装置は、加熱空気により口腔内に熱風を送る為口周りの皮膚にもその熱が回り熱く感じる。その熱を防ぐ為に、穴の開いたマスクを使用する。
【0008】
請求項2のがん治療装置は、マスクの中心付近に30mm程度の丸い穴を開ける。口周辺の皮膚は不快にはならない。
【0009】
請求項3のがん治療装置は、加熱空気により口腔内に熱風を送る為、口周りの皮膚にもその熱が回り熱く感じる。その熱を防ぐ為に、口腔の直前にじょうごを配置する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の請求項1のがん治療装置は、加熱空気により口腔内に熱風を送る為、口周りの皮膚にもその熱が回り熱く感じる。穴の開いたマスクを付けると、口腔内には通常通り熱風が送られるが、口周りの皮膚には熱風が遮断され、不快な治療感は回避できる。
【0011】
請求項2のがん治療装置によれば、穴の直径が30mm有れば熱風は十分入る。しかし、口周りの皮膚には回らない。
【0012】
請求項3のがん治療装置によれば、口腔にじょうごを通して熱風が入るので口周りの皮膚には熱風は当たらない。その為不快感は無くなる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
穴の開いたマスクを通したがん治療装置の使用状態と、穴の開いたマスクの説明図である。
【
図2】
じょうごを通したがん治療の使用状態と、じょうごの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1に示すように、がん治療装置から熱風を口腔外に送ると口回りが熱さを感じる為、本発明にかかるがん治療装置では、穴の開いたマスク01を使用した。
【0015】
図2に示すように、がん治療装置から熱風を口腔外に送ると口回りが熱さを感じる為、本発明にかかるがん治療装置では、手持ち部07を有するじょうご06を使用した。
【符号の説明】
【0016】
01 穴の開いたマスク
02 ドライヤー
03 スタンド
04 開口部
05 穴の開いたマスク平面図
06 じょうご
07 手持ち部
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】