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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022152110
(43)【公開日】2022-10-12
(54)【発明の名称】自動倉庫システム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/04 20060101AFI20221004BHJP
【FI】
B65G1/04 521
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021054758
(22)【出願日】2021-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】503002732
【氏名又は名称】住友重機械搬送システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(74)【代理人】
【識別番号】100116274
【弁理士】
【氏名又は名称】富所 輝観夫
(72)【発明者】
【氏名】日野 克美
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022CC03
3F022FF01
3F022JJ13
3F022JJ14
3F022JJ15
3F022JJ20
3F022MM13
3F022PP06
3F022QQ12
(57)【要約】
【課題】本発明は、サイクルタイムを短縮可能な自動倉庫システムを提供することを目的の一つとしている。
【解決手段】本開示のある態様の自動倉庫システム100は、荷12を保持して列方向に移動可能な第1搬送手段14と、荷12を保持した第1搬送手段14を搭載して行方向に移動可能な第2搬送手段16と、を備える。第2搬送手段16は、荷12を保持可能で保持している荷12を列方向に移動できるコンベア手段17を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷を保持して列方向に移動可能な第1搬送手段と、
前記荷を保持した前記第1搬送手段を搭載して行方向に移動可能な第2搬送手段と、
を備え、
前記第2搬送手段は、前記荷を保持可能で保持している荷を列方向に移動できるコンベア手段を有する
自動倉庫システム。
【請求項2】
前記第1搬送手段および前記荷を前記第2搬送手段に搭載した状態で、前記コンベア手段で前記荷を列方向に移動させて、前記荷の保持位置を変更する保持位置変更動作を実行する
請求項1に記載の自動倉庫システム。
【請求項3】
入庫または出庫のために荷を搬送する第3搬送手段を備え、
前記コンベア手段は、前記第3搬送手段が荷を受け取り可能であることを示す特定情報を受信したら、前記荷を前記第3搬送手段に移動させる
請求項1または2に記載の自動倉庫システム。
【請求項4】
前記コンベア手段は、前記特定情報を受信できないときは、前記荷を前記第3搬送手段に移動させない
請求項3に記載の自動倉庫システム。
【請求項5】
行方向および列方向に沿って配置された荷を保管するための複数の保管部を有する棚部を備え、
前記第1搬送手段は、前記棚部を移動可能であり、
前記第2搬送手段は、前記棚部の側を移動可能であり、
前記第1搬送手段は、前記保管部の荷を保持して前記第2搬送手段に進入し、当該荷を前記コンベア手段に載せたら前記第2搬送手段から退出し、
前記第2搬送手段は、前記コンベア手段に移載された前記荷を保持して所定位置に移動して、前記コンベア手段によって前記荷を列方向に移動させる単独搬送動作を実行する
請求項1から4のいずれか1項に記載の自動倉庫システム。
【請求項6】
前記第2搬送手段から退出した前記第1搬送手段は、前記第2搬送手段が前記単独搬送動作を実行している間に前記棚部を移動する
請求項5に記載の自動倉庫システム。
【請求項7】
前記第2搬送手段は、前記第1搬送手段を搭載するための搭載部を有し、
前記コンベア手段は、前記搭載部を行方向に挟む位置に設けられた2つの荷搬送機構を含む
請求項1から6のいずれか1項に記載の自動倉庫システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動倉庫システムに関する。
【背景技術】
【0002】
少ないスペースで多数の荷を効率的に入庫・出庫可能な自動倉庫システムが知られている。本出願人は、特許文献1によって複数の物品を収容可能な収容棚を備えた自動倉庫システムを開示している。この自動倉庫システムは、保管棚の間で列方向に移動可能な台車と行方向に移動可能な台車とを用いて物品を搬入・搬出するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-160040号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の自動倉庫システムは、荷を搬送しならが収容部間を移動する搬送台車と、この搬送台車を収容して走行可能な走行台車とを備える。このシステムでは、荷を入出庫するとき、搬送台車を載せた走行台車が入出庫コンベアの前に移動し、搭載する搬送台車が走行台車から降りて入出庫コンベアに荷を上げ下ろしする。このため、搬送台車が走行台車から降りてから戻るための移動時間と、荷を上げ下ろしする時間のタイムロスが出ていた。
【0005】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、サイクルタイムを短縮可能な自動倉庫システムを提供することを目的の一つとしている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の自動倉庫システムは、荷を保持して列方向に移動可能な第1搬送手段と、荷を保持した第1搬送手段を搭載して行方向に移動可能な第2搬送手段と、を備える。第2搬送手段は、荷を保持可能で保持している荷を列方向に移動できるコンベア手段を有する。
【0007】
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を方法、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、サイクルタイムを短縮可能な自動倉庫システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態に係る自動倉庫システムの一例を概略的に示す平面図である。
図2図1の自動倉庫システムを示す側面図である。
図3図1の第1搬送手段の一例を概略的に示す側面図である。
図4図1の第2搬送手段の一例を概略的に示す正面図である。
図5図1の第2搬送手段と第3搬送手段を概略的に示す平面図である。
図6図1の第2搬送手段と第3搬送手段との間で荷を移載する動作を説明する図である。
図7図1の自動倉庫システムの保持位置変更動作を説明する図である。
図8図1の自動倉庫システムの保持位置変更動作のフローチャートである。
図9図1の自動倉庫システムの同時移動動作を説明する図である。
図10図1の自動倉庫システムの同時移動動作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を好適な実施形態をもとに各図面を参照しながら説明する。実施形態および変形例では、同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
【0011】
また、第1、第2などの序数を含む用語は多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、この用語によって構成要素が限定されるものではない。
【0012】
[実施形態]
図1図2を参照して実施形態に係る自動倉庫システム100の全体構成を説明する。本開示の自動倉庫システムは、荷(パレットと一体的に扱われるものを含む)を保管可能な棚部を有する自動倉庫システムである。図1は、実施形態に係る自動倉庫システム100の一例を概略的に示す平面図である。図2は、自動倉庫システム100を示す側面図である。
【0013】
説明の便宜上、図示のように、水平なある方向をX軸方向、X軸方向に直交する水平な方向をY軸方向、両者に直交する方向すなわち鉛直方向をZ軸方向とするXYZ直交座標系を定める。X軸、Y軸、Z軸のそれぞれの正の方向は、各図における矢印の方向に規定され、負の方向は、矢印と逆向きの方向に規定される。なお、X軸方向を「行方向」といい、Y軸方向を「列方向」といい、Z軸方向を「上下方向」ということがある。後述する第1搬送手段の進行方向を「前方」、「前」といい、その逆を「後方」、「後」ということがある。このような方向の表記は自動倉庫システム100の構成を制限するものではなく、自動倉庫システム100は、用途に応じて任意の構成で使用されうる。
【0014】
図1に示すように、自動倉庫システム100は、棚部22と、移動手段14、16、18、20と、制御部50とを含む倉庫設備10を備える。棚部22は、行方向および列方向に沿って配置された荷12を保管可能な複数の保管部24を複数段有する保管棚である。荷12は、自動倉庫システム100において、入庫、保管、配替え、出庫される最小単位であってもよい。
【0015】
各保管部24は荷12を保管できる。移動手段14、16、18、20は、荷12を行方向、列方向および段方向のうち少なくとも一方向に移動させる。移動手段14、16、18、20は、第1搬送手段14と、第2搬送手段16と、第3搬送手段18と、昇降機構20と、入出庫部40とを含む。第1搬送手段14は、荷12を保持して棚部22を列方向に沿って移動可能な自走台車である。第2搬送手段16は、荷12を保持した第1搬送手段14を搭載して棚部22の側部を行方向に沿って移動可能な自走台車である。
【0016】
第3搬送手段18は、入庫または出庫のために荷12を搬送する機構である。この例の第3搬送手段18は、第2搬送手段16と昇降機構20の間で荷12を列方向に移送可能なコンベア装置である。昇降機構20は、荷12を上下に昇降可能なリフターであり、荷12を段方向に搬送する搬送手段として機能する。入出庫部40は、荷12を棚部22に搬入し、または荷12を棚部22から搬出する機構を含む。
【0017】
制御部50は、MPU(Micro Processing Unit)などを含んで構成される。制御部50は、オペレータからの操作結果に基づき、荷12を移送するために、第1搬送手段14、第2搬送手段16、第3搬送手段18および昇降機構20の動作を制御する。
【0018】
棚部22を説明する。棚部22の構成は、複数の荷12を保管可能であれば、特に限定されない。本実施形態の棚部22は、各保管部24に荷12を保管できる。
【0019】
本実施形態では、保管部24は列方向に複数連設されている。具体的には、保管部24は、列方向に延びる第1搬送路26のレール上に連続的に設けられており、第1搬送路26の荷12が保管される箇所を保管部24としている。列方向に複数連設された複数の保管部24を保管列23という。各保管列23の第2搬送手段16の第2搬送路28(走行路)に面する側には、第1搬送手段14が出入りするための出入口23aが設けられる。
【0020】
本実施形態では、上下に層状に配置されたN段(Nは、1以上の整数で、例えば3)の棚部22が設けられている。図1は、フロアFrに最も近い第1段の棚部22を示している。第2段以上において、第N段の棚部22は第N-1段の棚部22の上に配置される。各段の棚部22は、互いに同様の構成を備えてもよい。特に、各段の棚部22には、それぞれ1台以上の第1搬送手段14、第2搬送手段16および第3搬送手段18のセットが設けられている。各段の棚部22を「棚段」ということがある。
【0021】
棚部22には、第1搬送手段14の走行路としての第1搬送路26が設けられる。この例の第1搬送路26は、棚部22において列方向に延設されるレールである。第1搬送手段14は、各保管部24の下部を走行可能な搬送手段である。棚部22の側部には、第2搬送手段16の走行路としての第2搬送路28が設けられる。第2搬送路28は、棚部22および第3搬送手段18に隣接して行方向に延設される。昇降機構20は、第3搬送手段18の第2搬送路28とは反対側に配置される。
【0022】
図3を参照して、第1搬送手段14を説明する。図3は、第1搬送手段14の一例を概略的に示す側面図である。第1搬送手段14は、車体14bと、モータ(不図示)と、複数の車輪14fと、保持部14cと、リフト機構14dとを備える。第1搬送手段14は、モータによって複数の車輪14fを駆動し、保持部14cによって荷12を保持した状態で第1搬送路26を列方向に走行する。この例の保持部14cは、昇降台として機能する。第1搬送手段14は、リフト機構14dによって保持部14cおよび保持部14cに保持された荷12を昇降させる。図3において、上昇状態の保持部14cを破線で示し、降下状態の保持部14cを実線で示す。
【0023】
第1搬送手段14は、保管部24に進入できる。第1搬送手段14は、自走して第2搬送手段16および昇降機構20に進入・退出できる。第1搬送手段14は、荷12を保管部24および第2搬送手段16に降ろすことができる。第1搬送手段14は、荷12を保管部24および第2搬送手段16から持上げて保持できる。
【0024】
図4図5を参照して、第2搬送手段16を説明する。図4は、第2搬送手段16の一例を概略的に示す正面図であり、第1搬送手段14を搭載した状態を示している。図5は、第2搬送手段16と第3搬送手段18の周辺を概略的に示す平面図である。第2搬送手段16は、搭載部16cと、ガイド部16jと、モータ(不図示)と、複数の車輪16fとを備える。また、第2搬送手段16は、第1搬送手段14を搭載した状態で、第1搬送手段14が保持している荷12を列方向に移動できるコンベア手段17を有する。
【0025】
第2搬送手段16は、モータによって複数の車輪16fを駆動し、第2搬送路28を行方向に走行する。第2搬送手段16は、搭載部16cに第1搬送手段14を搭載できる。第2搬送手段16は、荷12を搭載した状態または空荷の第1搬送手段14を移送できる。第2搬送手段16は、第1搬送手段14が保持していた荷12をコンベア手段17で保持できる。第2搬送手段16は、第1搬送手段14を搭載していない状態で、コンベア手段17で保持している荷12を移送できる。
【0026】
搭載部16cには行方向に離れて配置される2つのガイド部16jが設けられる。2つのガイド部16jは、進入するときの第1搬送手段14をガイドするとともに、第1搬送手段14が走行するレールとして機能する。
【0027】
コンベア手段17は、チェーンコンベア等の荷搬送機構17a、17bを有する。搭載部16cの両側には行方向に離れて配置される2つの荷搬送機構17a、17bが設けられる。2つの荷搬送機構17a、17bは、搭載部16cを行方向に挟む位置に設けられる。第1搬送手段14は、2つの荷搬送機構17a、17bに荷12を降ろすことにより、荷12から分離され、荷12とは別に列方向に移動できる。2つの荷搬送機構17a、17bは、その間隔が荷12の行方向の幅よりも狭く、第1搬送手段14から分離された荷12を保持できる。2つの荷搬送機構17a、17bは、保持している荷12を列方向に移動できる。
【0028】
また、第2搬送手段16は、第1搬送手段14の位置と第1搬送手段14に保持された荷12の位置とを検知可能な検知センサ16sを備える。例えば、検知センサ16sは、X軸方向に離れて配置される投光器16hと受光器16kのセットからなる透過型の光センサである。検知センサ16sは、投光器16hから投光された光16nが遮光されたか否かを受光器16kで検知する。図5に示すように、第2搬送手段16には、第1搬送手段14および荷12と干渉しない位置であって、Y軸方向(第1搬送手段14の進行方向)に離れた位置に2セットの検知センサ16sが設けられる。検知センサ16sは、ガイド部16jよりも高位置に配置される。
【0029】
2セットの検知センサ16sは、荷12のはみ出し状態を検知し、且つ、第1搬送手段14のはみ出し状態も検知できる。第1搬送手段14および荷12が第2搬送手段16と所定の位置関係(例えば、互いが相手の中央に位置する関係)にあるときは、2セットの検知センサ16sは両方ともOFF状態(遮光状態)となる。第1搬送手段14と荷12のいずれかが所定の位置関係にないとき(例えば、中央からシフトしているとき)は、2セットの検知センサ16sの一方(はみ出し方向側のセンサ)がON状態(非遮光状態)になる。2セットの検知センサ16sのY軸方向離間距離は、荷12と第1搬送手段14が第2搬送手段16に対して所定の位置関係にあるか否かを判定可能な距離に設定される。
【0030】
また、第2搬送手段16は、第3搬送手段18と通信可能な通信部16gを有し、第3搬送手段18は、第2搬送手段16と通信可能な通信部18gを有する。通信部16g、18gの構成に限定はないが、この例の通信部16g、18gは、光によって相互に情報を伝達可能な光通信を採用している。無線にて搬送指示を行うと通信時間が長くかかるところ、ローカルの光通信だと通信時間が短いのでサイクルタイムが短くなる。通信部16g、18gは常時通信可能であってもよいが、この例では、第2搬送手段16が第3搬送手段18に対向し、通信部16gの光軸が通信部18gの光軸と一致したとき、通信部16g、18gは、相互通信可能になる。なお、「互いの光軸が一致する」とは、通信可能な程度に光軸が揃っている状態をいう。
【0031】
この図に示すように、第2搬送手段16の搭載部16cの行方向中心が第3搬送手段18の間口18aの行方向中心に一致するときに、通信部16g、18gは、相互通信可能になる。なお、「互いの行方向中心が一致する」とは、第2搬送手段16と第3搬送手段18との間で荷12を受け渡し可能な程度に、行方向中心が揃っている状態をいう。
【0032】
図1図2図5を参照して、第3搬送手段18を説明する。第3搬送手段18は、出庫する荷12を第2搬送手段16から受け取って運び出す。第3搬送手段18は、入庫する荷12を運び入れて第2搬送手段16に押し出す。この例の第3搬送手段18は、第2搬送路28上の第2搬送手段16と昇降機構20との間で荷12を運ぶ入出庫用コンベアである。第3搬送手段18は、一方の間口18aが第2搬送手段の第2搬送路28に面しており、他方の間口18bが昇降機構20に面している。
【0033】
(昇降機構)
図1図2図5を参照して、昇降機構20を説明する。昇降機構20は、荷12を各段の棚部22の間で昇降させる。この例の昇降機構20は、荷12を列方向に移動するコンベア部21を備え、荷12を載せてコンベア部21が昇降する。図2において、第3段に上昇したコンベア部21を実線で示し、第1段に降下したコンベア部21を破線で示す。昇降機構20の一方の間口20aは、第3搬送手段18に面しており、昇降機構20の他方の間口20bは入出庫部40に面している。
【0034】
入庫の際、昇降機構20では、コンベア部21は、入出庫部40のフォークリフトなどの外部搬送手段46によって運び入れられた荷12を間口20bから受け取り、昇降機構20の列方向中心に移動させる。荷12が列方向中心に移動したら、昇降機構20は、荷12を目的の段に昇降させる。目的の段に到着したら、コンベア部21は、荷12を間口20aから第3搬送手段18に押し出す。第3搬送手段18は、コンベア部21から荷12を受け取り、第2搬送手段16に運び入れる。
【0035】
出庫の際、昇降機構20では、コンベア部21は、第3搬送手段18から押し出された荷12を間口20aから受け取り、昇降機構20の列方向中心に移動させる。荷12が列方向中心に移動したら、昇降機構20は、荷12を出庫用の段(第1段)に昇降させる。出庫用の段に到着したら、コンベア部21は、荷12を間口20bから外部搬送手段46に引き渡す。外部搬送手段46は、昇降機構20から受け取った荷12を運び出す。
【0036】
この例の昇降機構20は、第1搬送手段14に保持されていない単独状態の荷12を昇降させる。昇降機構20は、荷12を第1搬送手段14に保持された状態で昇降可能な構造を有してもよい。
【0037】
本実施形態の入出庫部40では、外部搬送手段46は、入庫する荷12を昇降機構20に直接引き渡し、出庫する荷12を昇降機構20から直接受け取る。入出庫部40は、昇降機構20の間口20bにベルトコンベア等の運搬機構を設けてもよい。この場合、外部搬送手段46から引き渡された荷12を、運搬機構によって昇降機構20に引き渡し、昇降機構20から引き渡された荷12を、運搬機構によって外部搬送手段46に引き渡しできる。
【0038】
(入出庫動作)
図1図2を参照して自動倉庫システム100の入庫動作および出庫動作を説明する。これらの動作は、制御部50によって制御される。入庫動作では、外部搬送手段46は、入庫する荷12を昇降機構20に引き渡す。昇降機構20は、荷12を保管先の棚段に移送し、第3搬送手段18に引き渡す。第3搬送手段18は、荷12を第2搬送手段16のコンベア手段17に引き渡す。
【0039】
第2搬送手段16は、第3搬送手段18の前から目的の保管列23に移動する。第2搬送手段16が目的の保管列23に到着したら、第1搬送手段14は、荷12を保持して棚部22に移動して保管先の保管部24に降ろす。これらの動作により荷12の入庫が行われる。
【0040】
第3搬送手段18から荷12を受け取るとき、第2搬送手段16は、第1搬送手段14を搭載していてもよいし、第1搬送手段14を非搭載であってもよい。非搭載の場合、第2搬送手段16は、目的の保管列23で第1搬送手段14を搭載してもよいし、他の保管列23で第1搬送手段14を搭載してもよい。第1搬送手段14を搭載する動作は、コンベア手段17で荷12を保持した状態で実行されてもよい。
【0041】
出庫動作では、第1搬送手段14は、搬送元の保管部24で荷12を保持して第2搬送手段16に移動し、第2搬送手段16に進入し、荷12をコンベア手段17に載せる。第2搬送手段16は、コンベア手段17で荷12を保持して、第3搬送手段18の前まで移動し、コンベア手段17によって荷12を列方向に移動して第3搬送手段18に引き渡す。第3搬送手段18は、荷12を昇降機構20に引き渡す。昇降機構20は、荷12を第1段に搬送し、外部搬送手段46に引き渡す。外部搬送手段46は、荷12をトラック(不図示)などに積み入れする。これらの動作により荷12の出庫が行われる。
【0042】
上述の様に、荷12を保持しながら第3搬送手段18の前に移動するとき、第2搬送手段16は、第1搬送手段14を非搭載で移動してもよい。例えば、第1搬送手段14は、荷12をコンベア手段17に載せたら、第2搬送手段16から退出してもよい。このように、第2搬送手段16単独で荷12を搬送する動作を単独搬送動作と呼び、第1搬送手段14を搭載した状態で荷12を搬送する動作を共同搬送動作と呼ぶ。
【0043】
(移載動作)
次に、図5図6を参照して、第2搬送手段16と第3搬送手段18との間で荷12を移載する動作を説明する。図6は、第2搬送手段16と第3搬送手段18との間で荷12を移載する動作を説明する図である。この動作では、コンベア手段17と第3搬送手段18とで荷12を引き渡しする。例えば、互いの位置や動作のタイミングが合わない状態で、コンベア手段17と第3搬送手段18の一方から他方に荷12が押し出されると、荷12は受け渡しが失敗して落下する可能性がある。そこで、本実施形態のコンベア手段17と第3搬送手段18の一方から他方に荷12を移動させる場合に、一方は、他方が荷を受け取り可能であることを示す特定情報を受信したら、荷12を他方に移動させる。つまり、コンベア手段17と第3搬送手段18と、通信部16g、18gによって、互いの位置や動作のタイミングを確認してから、荷12を引き渡す移載動作を実行する。
【0044】
出庫する荷12をコンベア手段17から第3搬送手段18に移載する出庫時移載動作を説明する。
(1)第2搬送手段16は、第3搬送手段18の間口に到着したら、通信部16gから、荷12の受け取り要求情報を送信する。図6(A)に示すように、通信部16gの光軸が通信部18gの光軸と一致しない状態では、通信部18gは要求情報を受け取れないので、第3搬送手段18は受入動作を開始しない。
【0045】
(2)第2搬送手段16が、第3搬送手段18の前に移動し、図6(B)に示すように、互いの行方向中心が一致すると、互いの通信部の光軸が一致して、通信部18gは要求情報を受信する。
【0046】
(3)第3搬送手段18は、通信部18gが要求情報を受信したら受入動作を開始して荷12を受入可能な状態にする。第3搬送手段18は、荷12を受け取り可能になったら、通信部18gから承認情報を送信する。この承認情報は、荷12を受け取り可能であることを示す特定情報を例示する。
【0047】
(4)コンベア手段17は、通信部16gが承認情報を受信できないときは、荷12を第3搬送手段18に移動させない。
【0048】
(5)コンベア手段17は、通信部16gが承認情報を受信したら、図6(c)に示すように、荷12を第3搬送手段18に移動させ、第3搬送手段18は、その荷12を受け取る。
【0049】
(6)第3搬送手段18は、受け取った荷12を昇降機構20に搬送する。以上で、出庫時移載動作は終了する。
【0050】
次に、入庫する荷12を第3搬送手段18から第2搬送手段16のコンベア手段17に移載する入庫時移載動作を説明する。
(1)第3搬送手段18は、第2搬送手段16が所定の位置に到着したら、通信部18gから、荷12の受け取り要求情報を送信する。通信部18gの光軸が通信部16gの光軸とが一致するまでは、通信部16gは要求情報を受け取れないので、第2搬送手段16は受入動作を開始しない。
【0051】
(2)第2搬送手段16が、第3搬送手段18の前に移動し、互いの行方向中心が一致すると、互いの通信部の光軸が一致して、通信部16gは要求情報を受信する。
【0052】
(3)第2搬送手段16は、通信部16gが要求情報を受信したら受入動作を開始して荷12を受入可能な状態にする。第2搬送手段16は、荷12を受け取り可能になったら、通信部16gから承認情報を送信する。この承認情報は、荷12を受け取り可能であることを示す特定情報を例示する。
【0053】
(4)第3搬送手段18は、通信部18gが承認情報を受信できないときは、荷12を第2搬送手段16に移動させない。
【0054】
(5)第3搬送手段18は、通信部18gが承認情報を受信したら、荷12を第2搬送手段16のコンベア手段17に移動させ、第2搬送手段16は、その荷12を受け取る。
【0055】
(6)第2搬送手段16は、受け取った荷12を目的の列に搬送する。以上で、入庫時移載動作は終了する。
【0056】
(保持位置変更動作)
次に、図7図8を参照して、保持位置変更動作S110を説明する。保持位置変更動作S110は、第1搬送手段14および荷12を第2搬送手段16に搭載した状態で、コンベア手段17で荷12を列方向に移動させて、第1搬送手段14が荷12を保持する位置を変更する動作である。この動作は、入庫、出庫などの際に、第1搬送手段14と荷12とが第2搬送手段16に搭載されているときに実行されてもよい。また、この動作は、入庫、出庫などとは別に、保持位置の変更を目的として実行されてもよい。また、この動作は、第2搬送手段16が移動しているときまたは停止しているときに実行できる。なお、保持位置変更動作S110において、位置というときは列方向(第1搬送手段14の走行方向)の位置をいう。
【0057】
第1搬送手段14は、荷12を適切な所定位置(例えば、中央位置)に保持することが望ましい。これは、第1搬送手段14に保持された荷12の位置が所定の位置(例えば中心位置)にあることを前提とすれば、先に置かれた荷12に対してどの程度近接すれば、保持している荷12を降ろしたときに荷12同士の間隔が所定隙間になるかを把握できるからである。すなわち、第1搬送手段14の端部と保持している荷12の端部との距離がわかり、先に置かれた荷12と第1搬送手段14との距離がわかり、第1搬送手段14が停止した時点の荷12同士の離隔距離がわかるので、荷12同士隙間を所定の距離にコントロールできることになる。
【0058】
しかし、荷12を保持するときの当該荷12の位置の誤差と、第1搬送手段14の停止位置の誤差などの要因により、荷12の保持位置の誤差が増える。この例の保持位置変更動作S110は、第1搬送手段14と、第2搬送手段16のコンベア手段17とで協同して荷12の保持位置の誤差を小さくするための動作である。
【0059】
図7は、保持位置変更動作S110を説明する図である。図8は、保持位置変更動作S110のフローチャートである。図7は、第1搬送手段14が、荷12を保持して、第2搬送手段16に搭載された状態を示している。この図で、中心線C12、中心線C14および中心線C16は、荷12、第1搬送手段14および第2搬送手段16の中心位置を示す。
【0060】
図7(a)は、保持位置変更動作前の状態を示している。図7(a)に示すように、保持位置変更動作前は、中心線C12、中心線C14および中心線C16は、それぞれ離れている。つまり、荷12は第1搬送手段14の中央位置からシフトしている。
【0061】
保持位置変更動作S110では、まず、第1搬送手段14は、保持部14cを降下させ、荷12をコンベア手段17に降ろす(ステップS111)。なお、既に荷12がコンベア手段17上に在り、保持部14cが降下している場合は、このステップは省略される。
【0062】
次に、荷12および第1搬送手段14が第2搬送手段16に対して所定の位置関係にあるか否かを判定する(ステップS112)。このステップにおける所定の位置関係は、荷12および第1搬送手段14が第2搬送手段16の中央に位置する関係である。つまり、このステップでは、荷12および第1搬送手段14が第2搬送手段16の中央位置にあるか否かが判定される。このステップでは、第2搬送手段16から2セットの検知センサ16sの検知結果を取得し、両方の検知センサ16sがOFF状態(遮光状態)であるとき、所定の位置関係(中央位置)にあると判定する。
【0063】
所定の位置関係にある場合(ステップS112のY)、ステップS115に進む。
【0064】
所定の位置関係にない場合(ステップS112のN)、コンベア手段17は、荷12と第2搬送手段16とが所定の位置関係になる位置まで荷12を移動させる(ステップS113)。このステップにおける所定の位置関係は、荷12が第2搬送手段16の中央に位置する関係である。コンベア手段17は、2セットの検知センサ16sがOFF状態であるとき、所定の位置関係にあると判定する。図7(b)はステップS113が終了した状態を示している。この状態では、中心線C12および中心線C16は、略同位置で、中心線C14はこれらと離れている。
【0065】
ステップS113を実行したら、第1搬送手段14は、第2搬送手段16と所定の位置関係になるように第2搬送手段16上を移動する。(ステップS114)。このステップにおける所定の位置関係は、第1搬送手段14が第2搬送手段16の中央に位置する関係である。つまり、このステップでは、第1搬送手段14は第2搬送手段16の中央位置に移動する。このステップでは、第1搬送手段14と第2搬送手段16との位置関係を検出可能なセンサ(不図示)の検知結果に基づいて、所定の位置関係にあると判定する。図7(c)はステップS114が終了した状態を示している。この状態では、中心線C12、中心線C14および中心線C16は、略同位置になっている。
【0066】
ステップS114を実行したら、第1搬送手段14は、保持部14cを上昇させて、荷12を保持する(ステップS115)。
【0067】
ステップS115を実行したら、保持位置変更動作S110は終了する。上記のステップはあくまでも一例であり、各種の変形が可能である。この説明では、互いの中心が揃うように荷12を置き直す例を示したが、これに限定されず、この動作は、例えば、互いの中心を所定距離だけ離したり、互いの端部を揃えたり、互いの端部を所定距離だけ離したりする動作であってもよい。
【0068】
(同時移動動作)
次に、図1図9図10を参照して、同時移動動作S120を説明する。図9は、同時移動動作S120を説明する図である。図10は、同時移動動作S120のフローチャートである。同時移動動作S120は、第2搬送手段16が単独搬送動作を実行している間に、第2搬送手段16から退出した第1搬送手段が棚部22を移動する動作である。この動作は、入庫の際、同じ保管列または異なる保管列に複数の荷を連続的に保管する場合や、出庫の際、同じ保管列または異なる保管列から複数の荷を連続的に搬出する場合に実行されてもよい。この説明では、入出庫部40および昇降機構20によって、第3搬送手段18に連続的に搬送される複数の荷12を目的の保管列23-Aに奥から順に保管する例を示す。
【0069】
まず、図9(A)に示すように、第2搬送手段16は、第1搬送手段14(空荷)を搭載した状態で、第3搬送手段18の前に移動し、第3搬送手段18から荷12を受け取る(ステップS121)。
【0070】
ステップS121を実行したら、図9(B)に示すように、第2搬送手段16は、荷12と第1搬送手段14を搭載した状態で、目的の保管列23-Aに移動する(ステップS122)。
【0071】
第2搬送手段16が保管列23-Aに到着したら、図9(C)に示すように、第1搬送手段14は、荷12を保持した状態で、第2搬送手段16を退出して保管列23-Aの奥側の空の保管部24に移動し、その保管部24に荷12を降ろす(ステップS123)。
【0072】
第1搬送手段14が退出したら、図9(D)に示すように、第2搬送手段16は、第1搬送手段14を非搭載で、第3搬送手段18の前に移動し、第3搬送手段18から荷12を受け取り、荷12を搭載した状態で、保管列23-Aに移動する(ステップS124)。
【0073】
第2搬送手段16がステップS124を実行している間、図9(E)に示すように、第1搬送手段14は、その保管列23-Aの出入口23aまで移動して待機する(ステップS125)。つまり、ステップS125の少なくとも一部は、ステップS124と同時に実行される。
【0074】
第2搬送手段16が保管列23-Aに到着したら、図9(F)に示すように、第1搬送手段14は、第2搬送手段16に進入して荷12を保持し、その状態で、第2搬送手段16を退出して保管列23-Aの奥側の空の保管部24に移動し、その保管部24に荷12を降ろす(ステップS126)。
【0075】
ステップS126を実行した後、本プロセスは、入庫すべき荷があるかどうかを判定する(ステップS127)。入庫すべき荷がある場合(ステップS127のY)、プロセスはステップS124に戻り、ステップS124~S127が繰り返される。入庫すべき荷がない場合(ステップS127のN)、本プロセスは終了する。上記の各ステップはあくまでも一例であり、各種の変形が可能である。
【0076】
以上のように構成された本実施形態の自動倉庫システム100の特徴を説明する。本実施形態の自動倉庫システム100は、荷12を保持して列方向に移動可能な第1搬送手段14と、荷12を保持した第1搬送手段14を搭載して行方向に移動可能な第2搬送手段16と、を備える。第2搬送手段16は、荷12を保持可能で保持している荷12を列方向に移動できるコンベア手段17を有する。
【0077】
この構成によれば、第2搬送手段16は、第1搬送手段14を搭載していない状態でも、荷12を搭載でき、搭載している荷12を列方向に移動させることができる。このため、第1搬送手段14と第2搬送手段16とは、互いに独立してフレキシブルに動作できる。また、第1搬送手段14と第2搬送手段16とは、別々に動作してサイクルタイムを短縮できる。
【0078】
自動倉庫システム100は、第1搬送手段14および荷12を第2搬送手段16に搭載した状態で、コンベア手段17で荷12を列方向に移動させて、荷12の保持位置を変更する保持位置変更動作を実行する。この場合、第1搬送手段14で荷12を昇降させながら移動して保持位置を変更する場合に比べて、短時間で保持位置を変更できる。
【0079】
自動倉庫システム100は、入庫または出庫のために荷12を搬送する第3搬送手段18を備え、コンベア手段17は、第3搬送手段18が荷12を受け取り可能であることを示す特定情報を受信したら、荷12を第3搬送手段18に移動させる。この場合、受け渡しの際に荷が落下する可能性を低減できる。
【0080】
自動倉庫システム100では、コンベア手段17は、特定情報を受信できないときは、荷12を第3搬送手段18に移動させない。この場合、受け渡しの際に荷が落下する可能性を低減できる。
【0081】
自動倉庫システム100は、行方向および列方向に沿って配置された荷12を保管するための複数の保管部24を有する棚部22を備え、第1搬送手段14は、棚部22を移動可能であり、第2搬送手段16は、棚部22の側を移動可能であり、第1搬送手段14は、保管部24の荷12を保持して第2搬送手段16に進入し、当該荷12をコンベア手段17に載せたら第2搬送手段16から退出し、第2搬送手段16は、コンベア手段17に移載された荷12を保持して所定位置に移動して、コンベア手段17によって荷12を列方向に移動させる単独搬送動作を実行する。この場合、単独搬送動作の間、第1搬送手段14は、第2搬送手段16とは別に動作できる。
【0082】
自動倉庫システム100では、第2搬送手段16から退出した第1搬送手段14は、第2搬送手段16が単独搬送動作を実行している間に棚部22を移動する。この場合、第1搬送手段14と第2搬送手段16とは、同時に別の動作を行うためサイクルタイムを短縮できる。
【0083】
自動倉庫システム100では、第2搬送手段16は、第1搬送手段14を搭載するための搭載部16cを有し、コンベア手段17は、搭載部16cを行方向に挟む位置に設けられた2つの荷搬送機構17a、17bを含む。この場合、荷12を移動させる機構を簡易な構成で実現できる。このため、第2搬送手段16の大型化を抑制できる。
【0084】
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明した。前述した実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたっての具体例を示したものにすぎない。実施形態の内容は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、請求の範囲に規定された発明の思想を逸脱しない範囲において、構成要素の変更、追加、削除等の多くの設計変更が可能である。前述の実施形態では、このような設計変更が可能な内容に関して、「実施形態の」「実施形態では」等との表記を付して説明しているが、そのような表記のない内容に設計変更が許容されないわけではない。
【0085】
(変形例)
以下、変形例を説明する。変形例の図面および説明では、実施形態と同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付する。実施形態と重複する説明を適宜省略し、実施形態と相違する構成について重点的に説明する。
【0086】
実施形態の説明では、昇降機構20を備える例を示したが、これに限定されない。例えば、昇降機構20を備えず、外部搬送手段46は、第3搬送手段18に対して直接荷12を出し入れするようにしてもよい。
【0087】
実施形態の説明では、第3搬送手段18を備える例を示したが、これに限定されない。例えば、第3搬送手段18の代わりに入出庫台が設けられ、コンベア手段17は、入出庫台に荷12を押し出すようにしてもよい。
【0088】
実施形態の説明では、第2搬送手段16が昇降部を有しない例を示したが、これに限定されない。例えば、第2搬送手段16は、荷12または第1搬送手段14を昇降する昇降部を有してもよい。
【0089】
実施形態の説明では、第2搬送手段16の走行路に第2搬送路28が設けられる例を示したが、これに限定されない。例えば、第2搬送手段16は、レールのない走行路を走行するものであってもよい。
【0090】
これらの各変形例は、実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0091】
上述した各実施形態と変形例の任意の組み合わせもまた本発明の実施形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施形態は、組み合わされる実施形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。
【符号の説明】
【0092】
12 荷、 14 第1搬送手段、 16 第2搬送手段、 16c 搭載部、 16g 通信部、 17 コンベア手段、 18 第3搬送手段、 20 昇降機構、 21 コンベア部、 22 棚部、 23 保管列、 23a 出入口、 24 保管部、 28 搬送路、 46 外部搬送手段、 100 自動倉庫システム。
図1
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図10