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特開2022-152610無線通信機能を有する非常灯システム
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  • 特開-無線通信機能を有する非常灯システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022152610
(43)【公開日】2022-10-12
(54)【発明の名称】無線通信機能を有する非常灯システム
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/20 20200101AFI20221004BHJP
   H05B 47/19 20200101ALI20221004BHJP
   H05B 47/11 20200101ALI20221004BHJP
   H05B 47/165 20200101ALI20221004BHJP
   H05B 45/10 20200101ALI20221004BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20221004BHJP
   F21S 9/02 20060101ALI20221004BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20221004BHJP
【FI】
H05B47/20
H05B47/19
H05B47/11
H05B47/165
H05B45/10
F21V23/00 113
F21S9/02 200
F21V23/00 110
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021055445
(22)【出願日】2021-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000100908
【氏名又は名称】アイホン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100136630
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 祐啓
(74)【代理人】
【識別番号】100201514
【弁理士】
【氏名又は名称】玉井 悦
(72)【発明者】
【氏名】河田 敏雄
(72)【発明者】
【氏名】盛岡 健一
【テーマコード(参考)】
3K014
3K273
【Fターム(参考)】
3K014AA01
3K273PA01
3K273PA07
3K273PA08
3K273QA31
3K273QA36
3K273QA37
3K273RA02
3K273SA04
3K273SA08
3K273SA32
3K273SA38
3K273SA46
3K273SA48
3K273TA03
3K273TA15
3K273TA17
3K273TA28
3K273TA40
3K273TA41
3K273TA47
3K273UA02
3K273UA13
3K273UA15
3K273UA22
3K273UA27
3K273UA29
(57)【要約】
【課題】電源から離れた場所であっても停電を知ることができると共に身近な場所で非常灯を確保することができる非常灯システムを提供する。
【解決手段】無線信号Sを送信する送信機2と、無線信号Sを受信する受信機3と、を備える。送信機2は、停電の発生を検知する停電センサ23で停電を検知した場合、CPU25により送信機2のLED22を非常灯として点灯するとともに、受信機3に対して、無線インターフェース24を介して信号Sを発する制御をおこなう。受信機3のCPU35は無線インターフェース34を介して信号Sを受信すると非常灯としてLED32を点灯させる。コンセント41に接続された送信機2から離れた場所であっても受信機3を介して停電を知らせることができると共に、受信機3を非常灯として機能させることができる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
停電の発生を無線信号により送信する送信機と、前記無線信号を受信する受信機と、を備え、
前記受信機が、該受信機の周辺を照明する受信機用照明手段と、前記無線信号に基づいて前記受信機用照明手段を点灯させる受信機用制御手段と、を含むことを特徴とする非常灯システム。
【請求項2】
前記送信機が、停電の発生を検知する停電センサと、前記送信機の周辺を照明する送信機用照明手段と、を含み、
前記送信機用制御手段は、前記停電センサの検知結果に基づいて前記送信機用照明手段を点灯させる請求項1に記載の非常灯システム。
【請求項3】
前記送信機が、前記送信機の周辺の明るさを検知する照度センサを含み、
前記送信機用制御手段は、前記照度センサの検知結果に基づいて前記送信機用照明手段を点灯させる請求項2に記載の非常灯システム。
【請求項4】
前記送信機用制御手段は、前記照度センサの検知結果に基づいて前記送信機用照明手段を第一の点灯状態で点灯させ、前記停電センサの検知結果に基づいて前記第一の点灯状態と異なる第二の点灯状態で点灯させる請求項3に記載の非常灯システム。
【請求項5】
複数の前記受信機を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の非常灯システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信機能を有する非常灯システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、AC電源のコンセントにプラグを差して通電時は常夜灯として機能し、停電時には搭載した蓄電池を電源にして非常灯として点灯する非常灯が知られている。特許文献1では、外形が直方体状の本体ケースと非常灯と電源接続部であるプラグ部と中継電源供給部であるコンセント部が設けてある非常灯であり、本体ケース内には、商用電源の停電及び復電を自動的に検知し、停電時には非常灯を点灯させ、復電時には非常灯を消灯させる電源制御手段と、非常灯の電源となる蓄電池が設けてあるものが紹介されている。
【0003】
しかし、特許文献1で紹介されているような非常灯では、停電になった際にコンセント付近の一定領域のみが照らされ明るくなるのみであり、その非常灯から離れた場所で急な停電に遭遇した場合、停電を認識することも、手元を明るくすることも困難となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平08-330034号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明の目的は、電源から離れた場所であっても停電を知ることができると共に身近な場所で非常灯を確保することができる非常灯システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、次のような非常灯システムを提供する。
(1)停電の発生を無線信号により送信する送信機と、無線信号を受信する受信機と、を備え、受信機が、該受信機の周辺を照明する受信機用照明手段と、無線信号に基づいて受信機用照明手段を点灯させる受信機用制御手段と、を含むことを特徴とする非常灯システム。
(2)送信機が、停電の発生を検知する停電センサと、送信機の周辺を照明する送信機用照明手段と、を含み、送信機用制御手段は、停電センサの検知結果に基づいて送信機用照明手段を点灯させる(1)に記載の非常灯システム。
(3)送信機が、送信機の周辺の明るさを検知する照度センサを含み、送信機用制御手段は、照度センサの検知結果に基づいて送信機用照明手段を点灯させる(2)に記載の非常灯システム。
(4)送信機用制御手段は、照度センサの検知結果に基づいて送信機用照明手段を第一の点灯状態で点灯させ、停電センサの検知結果に基づいて第一の点灯状態と異なる第二の点灯状態で点灯させる(3)に記載の非常灯システム。
(5)複数の受信機を含む、(1)~(4)のいずれかに記載の非常灯システム。
【発明の効果】
【0007】
本発明の非常灯システムによれば、停電の発生を無線信号により送信する送信機とその無線信号を受信する受信機とから構成し、停電時に送信機からの無線信号に基づいて送信機から離れた場所にある受信機を非常灯として点灯させることで、AC電源のコンセントに接続された送信機から離れた場所であっても受信機を介して停電を知らせることができると共に、受信機を非常灯として機能させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は本発明の一実施形態に係る非常灯システムの送信器を示す斜視図である。
図2図2は本発明の一実施形態に係る非常灯システムの受信器を示す正面図である。
図3図3は非常灯システムの構成を示すブロック図である。
図4図4は非常灯システムの停電時の稼働状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2に示すようにこの非常灯システム1は、送信機2と、受信機3から構成されている。
【0010】
図1(a)に示すように、送信機2は直方体形状の筐体に、AC電源4のコンセント41から電気を供給するプラグ21、送信機用照明手段であるLED22が設けられており、図1(b)に示すように、AC電源4のコンセント41にプラグ21を差した状態で保持され使用される。
【0011】
図2に示すように、受信機3は、手で持てる程度の大きさを有した筐体に、灯具であるLED32が設けられており、壁などにホルダを介して着脱自在に取り付けられる。
【0012】
図3に示すように、送信機2は、送信機用照明手段であるLED22、AC電源4からの給電状態を監視する停電センサ23、受信機3に信号Sを送信する無線インターフェース24、AC電源4からの給電中に電気を充電するための充電回路26及び充電池27、周囲の輝度を確認する照度センサ28、これらの送信機2の各機能を制御するCPU25から構成されている。
【0013】
一方、受信機3は、受信機用照明手段であるLED32、送信機2からの信号Sを受信する無線インターフェース34、電源である電池37、受信した信号Sに従いLED32を制御するCPU35から構成されている。
【0014】
AC電源4の通電時の非常灯システム1の動作について説明する。送信機2の停電センサ23は、AC電源4からの給電の有無を監視している。停電センサ23による給電の監視は、例えば、AC電源からの電気の電圧を監視することによりおこなわれる。AC電源4からの給電が確認されている通電時は、CPU25の制御により給電された電気により充電回路26を通じて充電池27へ充電がおこなわれる。また、照度センサ28により確認される送信機2周辺の所定の明るさに応じて、CPU25がLED22の点消灯を制御し、送信機2周辺を照らす常夜灯(ナイトライト)として機能する。
【0015】
次に、AC電源4の停電時の非常灯システム1の動作について説明する。図4に示すように、停電センサ23がAC電源4からの給電が停止したことを検知すると、CPU25は停電を判断し、送信機2の電源をAC電源4から充電池27に切り替えるとともに、送信機2のLED22を非常灯として点灯させる制御をおこなう。LED22の非常灯としての点灯は、既に常夜灯として点灯している通電時とは異なる点灯状態、例えば、より照度を高め明るくした点灯にしたり、点滅点灯にしたりするなどにより、周囲に停電の発生を確実に知らせることができる。特に、より明るい点灯とすることは送信機2周辺の安全確保の観点からも好ましい。
【0016】
CPU25は、LED22の非常灯としての点灯制御と同時に、無線インターフェース24から受信機3に非常点灯を指示する信号Sを送信する。無線インターフェース34で送信機2からの信号Sを受信した受信機3は、CPU35の制御によりLED32を非常灯として点灯させる。点灯により受信機3は周囲に停電の発生を知らせることができる。また、受信機3が点灯することで停電発生後の暗闇でも容易に受信機3を発見することができると共に、取り外して持ち運ぶことも可能な受信機3を懐中電灯のような携帯照明として使用することもできる。
【0017】
なお、受信機3は、送信機2からの信号Sが到達できる範囲内であれば複数台配置することができるので、受信機3の設置数を増加させることで停電した際に非常灯をより身近な場所に確保することができる。
【0018】
その他、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、各部の構成を任意に変更して実施することも可能である。例えば、以下のような変更が考えられる。
(1) AC電源コンセント4からの給電が回復した場合、送信機2のCPU25が非常灯としてのLED22の点灯を消灯すると共に、受信機3に対して消灯信号を送信し、受信機3の非常灯としてのLED32の点灯を消灯するように制御すること。
(2) 停電時にLED22・32の点灯に加えて、又は、代えて、スピーカーを使用し音による停電通知をおこなう機構を設けること。
(3) 中継器を用いて信号Sを増幅させ、信号Sを受信できる範囲を拡張すること。
(4) 受信機3の電池37を充電池とし、着脱自在な充電ドッグにより給電させること。
【符号の説明】
【0019】
1 非常灯システム
2 送信機
3 受信機
4 AC電源
21 プラグ
22,32 LED
23 停電センサ
24,34 無線インターフェース
25,35 CPU
26 充電回路
27 充電池
28 照度センサ
37 電池
41 コンセント
S 信号
図1
図2
図3
図4