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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022152641
(43)【公開日】2022-10-12
(54)【発明の名称】電磁継電器
(51)【国際特許分類】
   H01H 50/44 20060101AFI20221004BHJP
   H01H 45/12 20060101ALI20221004BHJP
【FI】
H01H50/44 C
H01H45/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021055487
(22)【出願日】2021-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】390001812
【氏名又は名称】株式会社デンソーエレクトロニクス
(74)【代理人】
【識別番号】110001128
【氏名又は名称】弁理士法人ゆうあい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】加藤 朋弥
(72)【発明者】
【氏名】岡 滉将
(57)【要約】
【課題】構成部品点数の増加を抑えつつコイル巻線からの放熱を促進することが可能な電磁継電器を提供する。
【解決手段】第1コイル端子46の端子側固定部461は、第1スプール側固定部241に接触する接触領域を有している。そして、その接触領域は、第1コイル端子46の端子部463に対して拡がるように形成されている。従って、第1コイル端子46は、コイル巻線26が通電に伴い発する熱を、第1スプール側固定部241を介して端子側固定部461の接触領域で多く受け取ることができる。そのため、コイル巻線26が発する熱を第1コイル端子46を介して電磁継電器の外部へ放散し、コイル巻線26からの放熱を促進することが可能である。そして、コイル巻線26からの放熱を促進させるという機能を第1コイル端子46に兼ね備えさせることで、電磁継電器の構成部品点数の増加を抑えることができる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スプール側固定部(241、242)を有するスプール(21)と、
前記スプールに巻かれており、通電状態に応じて可動接点(31)を固定接点(32)に対し離接動作させるコイル巻線(26)と、
前記スプール側固定部に固定された端子側固定部(461)と該端子側固定部から延伸し外部の電気部品(11)に電気的に接続される端子部(463)とを有し、前記コイル巻線に対し電気的に接続されたコイル端子(46、47)とを備え、
前記端子側固定部は、前記スプール側固定部に接触する接触領域(464c)を有し、
前記接触領域は、前記端子部に対して拡がるように形成されている、電磁継電器。
【請求項2】
前記端子側固定部は、前記スプール側固定部に圧入された状態で固定され、該スプール側固定部に対する圧入により前記接触領域では前記スプール側固定部に押圧されながら接触している、請求項1に記載の電磁継電器。
【請求項3】
前記コイル巻線は、前記端子側固定部に対して前記コイル巻線の軸方向(Da)の一方側に配置され、
前記接触領域は、前記軸方向に交差する面状に拡がっている、請求項1または2に記載の電磁継電器。
【請求項4】
前記コイル巻線は、前記端子側固定部に対して前記コイル巻線の軸方向(Da)の一方側に配置され、
前記端子側固定部は、前記軸方向に交差するように拡がる板形状を成す板部(464)を有し、
前記板部は、前記軸方向の前記一方側に設けられた一面(464a)と、該一面とは反対側に設けられた他面(464b)とを有し、
前記接触領域は前記一面に設けられ、
前記一面は、全面的に前記スプール側固定部に押圧されながら接触し、
前記他面は、部分的に前記スプール側固定部に押圧されながら接触する、請求項2に記載の電磁継電器。
【請求項5】
前記コイル巻線は、前記端子側固定部に対して前記コイル巻線の軸方向(Da)の一方側に配置され、
前記端子側固定部は、前記軸方向に交差するように拡がる板形状を成す板部(464)を有し、
前記板部は、前記軸方向の前記一方側に設けられた一面(464a)と、該一面とは反対側に設けられた他面(464b)とを有し、
前記接触領域は前記一面と前記他面とのそれぞれに設けられ、
前記一面と前記他面はそれぞれ、全面的に前記スプール側固定部に押圧されながら接触する、請求項2に記載の電磁継電器。
【請求項6】
前記スプールは、前記コイル巻線が巻かれたスプール軸部(22)と、前記コイル巻線および前記スプール軸部に対し前記軸方向の前記一方側とは反対側の他方側に設けられ前記スプール軸部から前記コイル巻線の径方向(Dr)の外側へ拡がるように形成され前記コイル巻線に接触するスプール基部(24)とを有し、
前記スプール基部は前記スプール側固定部を含み、
前記板部は、前記スプール基部が前記軸方向に有する幅(Wa)のうち前記軸方向の前記一方側に偏った位置に配置されている、請求項4または5に記載の電磁継電器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気回路の開閉を行う電磁継電器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の電磁継電器として、例えば特許文献1に記載された電磁継電器が従来から知られている。この特許文献1に記載された電磁継電器は、電磁石を構成するコイルの外周表面に接する放熱部材を有している。また、その放熱部材の下端は、電磁継電器の外部に突出する外部端子となっており、その外部端子は基板に対し例えばハンダ付けされている。
【0003】
このような構成により、特許文献1の電磁継電器は、コイルで発生する熱を放熱部材を介して基板へと放散する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012-69287号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電磁継電器では、その電磁継電器がオンオフする負荷電流やコイル巻線に流れるコイル電流に起因して、電磁継電器の温度が上昇する。そのようにして電磁継電器の温度が上昇すると、それに伴い、外部に接続され負荷電流を流す負荷端子の温度も上昇する。そして、その負荷端子の温度が或る程度以上に高くなると、例えば、防湿材の融解や、負荷端子を基板に接合するためのハンダの融解などを生じる可能性がある。
【0006】
これに対し、特許文献1の電磁継電器では、コイル巻線(別言すれば、コイル)に接する放熱部材が設けられ、この放熱部材によってコイル巻線からの放熱が図られている。
【0007】
しかしながら、この特許文献1の電磁継電器のように放熱部材を設けることは、電気回路の開閉に直接には関係しない別部品を増やすことである。すなわち、特許文献1の電磁継電器において、放熱部材は、電磁継電器を組み立てる際の工数を増やし電磁継電器の構成部品点数を増やす一因になっている。発明者らの詳細な検討の結果、以上のようなことが見出された。
【0008】
本発明は上記点に鑑みて、構成部品点数の増加を抑えつつコイル巻線からの放熱を促進することが可能な電磁継電器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の電磁継電器は、
スプール側固定部(241、242)を有するスプール(21)と、
スプールに巻かれており、通電状態に応じて可動接点(31)を固定接点(32)に対し離接動作させるコイル巻線(26)と、
スプール側固定部に固定された端子側固定部(461)とその端子側固定部から延伸し外部の電気部品(11)に電気的に接続される端子部(463)とを有し、コイル巻線に対し電気的に接続されたコイル端子(46、47)とを備え、
端子側固定部は、スプール側固定部に接触する接触領域(464c)を有し、
接触領域は、端子部に対して拡がるように形成されている。
【0010】
このようにすれば、コイル端子は、コイル巻線が通電に伴い発する熱を端子側固定部の接触領域で多く受け取ることができる。そのため、コイル巻線が発する熱をコイル端子を介して電磁継電器の外部へ放散し、コイル巻線からの放熱を促進することが可能である。
【0011】
そして、コイル端子は、コイル巻線に通電するために必要な部品であって、コイル巻線からの放熱を促進させるという機能を兼ね備えるので、電磁継電器を構成する部品点数の増加を抑えることができる。
【0012】
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】第1実施形態の電磁継電器の概略構成を示した斜視図であって、電磁継電器が有する固定接点、ストッパ、第2負荷端子、ケース、およびベースの図示を省略して示した図である。
図2】第1実施形態において、コイル軸心を含む断面で電磁継電器を示した断面図である。
図3】第1実施形態において、図1のIII部分を拡大して示した部分拡大図である。
図4図3のIV-IV断面を示した断面図である。
図5】第1実施形態において、電磁継電器が有する第1コイル端子を部品単体で示した斜視図である。
図6図5におけるVI方向の矢視図であって、第1コイル端子の上面図である。
図7図5におけるVII方向の矢視図であって、第1コイル端子の側面図である。
図8図7のVIII-VIII断面を示した断面図であって、第1コイル端子が有する端子部の横断面図である。
図9】第2実施形態において、図3のIV-IV断面に相当する断面を示した断面図であって、図4に相当する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら、各実施形態を説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
【0015】
(第1実施形態)
本実施形態の電磁継電器10は、例えば車両に搭載され、車載部品への電流供給のオン、オフを行う装置である。この電磁継電器10は、リレー装置とも称される。
【0016】
図1図2に示されるように、電磁継電器10は、スプール21、コイル巻線26、コア27、ヨーク28、アーマチャプレート29、板バネ30、可動接点31、固定接点32、ストッパ33、第1負荷端子41、第2負荷端子42、第1コイル端子46、第2コイル端子47、ケース50、およびベース51などを備えている。
【0017】
電磁継電器10のケース50とベース51は電磁継電器10の外殻を成すものである。ケース50とベース51は樹脂で構成されている。ケース50内には、スプール21、コイル巻線26、コア27、ヨーク28、アーマチャプレート29、板バネ30、可動接点31、固定接点32、およびストッパ33が収容されている。そして、ベース51は、そのスプール21等が収容された収容空間を、端子41、42、46、47が設けられた側から塞いでおり、ケース50に固定されている。例えば、ケース50内に収容されたスプール21やヨーク28などはベース51に対して固定されている。また、電磁継電器10が有する各端子41、42、46、47はそれぞれ、ベース51から外側へ突き出ている。
【0018】
電磁継電器10は、その電磁継電器10に対する外部の電気部品である電気基板11に実装され、電磁継電器10が有する各端子41、42、46、47はその電気基板11にハンダ付けされる。なお、図1では、固定接点32、ストッパ33、第2負荷端子42、ケース50、およびベース51の図示が省略されている。また、図2において、電気基板11は二点鎖線で図示されている。
【0019】
スプール21は電気絶縁性を備えており、例えば樹脂製である。スプール21は、スプール軸部22と一方側スプール基部23と他方側スプール基部24とを有している。スプール軸部22と一方側スプール基部23と他方側スプール基部24は一体化されており、例えば、スプール21は、そのスプール軸部22と一方側スプール基部23と他方側スプール基部24とを含む一部品として構成されている。
【0020】
スプール軸部22は、スプール21のうちコイル巻線26が巻かれたボビン部であり、コイル巻線26の軸方向Daに延びた円筒形状を成している。コイル巻線26とスプール軸部22は何れも共通の軸心CL(以下、コイル軸心CLとも称する)を中心とした円筒状であるので、コイル巻線26の軸方向Daはスプール軸部22の軸方向でもあり、コイル巻線26の径方向Drはスプール軸部22の径方向でもある。なお、本実施形態の説明では、コイル巻線26の軸方向Daをコイル軸方向Daとも称し、コイル巻線26の径方向Drをコイル径方向Drとも称する。
【0021】
一方側スプール基部23は、コイル巻線26およびスプール軸部22に対しコイル軸方向Daの一方側に設けられ、一方側スプール基部23にはスプール軸部22の一端が連結している。一方側スプール基部23は、スプール軸部22から第1交差方向D1とその第1交差方向D1に交差する第2交差方向D2とのそれぞれへ拡がるように形成されている。その第1交差方向D1と第2交差方向D2はコイル軸方向Daに交差する方向であり、厳密に言えば、第1交差方向D1と第2交差方向D2とコイル軸方向Daは互いに垂直な方向である。従って、一方側スプール基部23は、スプール軸部22からコイル径方向Drへ拡がるように形成されているとも言える。例えば、一方側スプール基部23は、コイル巻線26よりもコイル径方向Drの外側へ拡がるように形成されている。
【0022】
また、一方側スプール基部23は、コイル軸方向Daを厚み方向とした板状に形成されている。一方側スプール基部23は、コイル巻線26に対しコイル軸方向Daに当接している。要するに、一方側スプール基部23はコイル巻線26に接触している。
【0023】
他方側スプール基部24は本開示のスプール基部に対応する。他方側スプール基部24は、コイル巻線26およびスプール軸部22に対しコイル軸方向Daの一方側とは反対側の他方側に設けられ、他方側スプール基部24にはスプール軸部22の他端が連結している。他方側スプール基部24は、スプール軸部22から第1交差方向D1と第2交差方向D2とのそれぞれへ拡がるように形成されている。従って、他方側スプール基部24は、スプール軸部22からコイル径方向Drへ拡がるように形成されているとも言える。例えば、他方側スプール基部24は、コイル巻線26よりもコイル径方向Drの外側へ拡がるように形成されている。
【0024】
また、他方側スプール基部24は、コイル軸方向Daを厚み方向とした板状に形成されている。他方側スプール基部24は、コイル巻線26に対しコイル軸方向Daに当接している。要するに、他方側スプール基部24はコイル巻線26に接触している。
【0025】
また、スプール21には、スプール軸部22の内側を通って一方側スプール基部23と他方側スプール基部24とを貫通するスプール貫通孔21aが形成されている。このスプール貫通孔21aはコイル軸心CLを中心としてコイル軸方向Daに延びている。
【0026】
コイル巻線26は、通電されることで磁力を発生する電磁コイルである。コイル巻線26は、スプール軸部22の外周壁面に沿って線材が巻回れることで構成されている。コイル巻線26は、コイル軸方向Daの一方側に設けられたコイル一端面261と、コイル軸方向Daの他方側に設けられたコイル他端面262とを有している。そのコイル一端面261は一方側スプール基部23に対し全面的に接触し、コイル他端面262は他方側スプール基部24に対し全面的に接触している。
【0027】
なお、ここで言うコイル一端面261が一方側スプール基部23に対し全面的に接触していることとは、コイル一端面261のおおよそ全体が一方側スプール基部23に接触していることを意味し、コイル一端面261のうちの僅かな部位が一方側スプール基部23に対し非接触であることを除くものではない。このことは、他方側スプール基部24に対するコイル他端面262の接触に関しても同様である。従って、例えば、コイル一端面261はその全面または略全面にわたって一方側スプール基部23に接触し、コイル他端面262はその全面または略全面にわたって他方側スプール基部24に接触している。
【0028】
コア27は、磁路を形成するものであって磁性体金属材料で構成され、コイル軸心CLを中心とした略円柱状に形成されている。コア27は、スプール貫通孔21aに挿入されている。これにより、コイル巻線26が通電されると、コイル巻線26が磁界を形成してコア27が磁気吸引力を発生する。
【0029】
ヨーク28は、磁路を形成するものであって磁性体金属材料の板状部材で構成され、略L字状とされている。具体的に、ヨーク28は、第1ヨーク板部281と第2ヨーク板部282とを有している。その第1ヨーク板部281は、第2交差方向D2を厚み方向とした板状であり、コイル軸方向Daに延びるように形成されている。第1ヨーク板部281は、コイル巻線26に対し第2交差方向D2の一方側にコイル巻線26から離れて配置されている。
【0030】
第2ヨーク板部282は、コイル軸方向Daを厚み方向とした板状であり、第1ヨーク板部281におけるコイル軸方向Daの他方側の端部から第2交差方向D2の他方側へ延びるように形成されている。そして、第2ヨーク板部282は、コイル巻線26との間に他方側スプール基部24を挟んでコイル巻線26に対しコイル軸方向Daの他方側に配置されている。そして、第2ヨーク板部282には、コア27におけるコイル軸方向Daの他方側の端部がカシメ固定されている。
【0031】
アーマチャプレート29は、磁路を形成するものであり、磁性体金属材料で構成されて板状とされている。アーマチャプレート29は、第2交差方向D2の一方側に設けられた一端部291を有し、その一端部291は、第1ヨーク板部281におけるコイル軸方向Daの一方側の端部に保持されている。そして、アーマチャプレート29は、その一端部291を支点として揺動可能になっている。また、アーマチャプレート29は、一端部291よりも第2交差方向D2の他方側に配置された対向面29aを有している。この対向面29aは、コア27におけるコイル軸方向Daの一方側の一端面27aに対向している。
【0032】
このような構成からアーマチャプレート29は、コイル巻線26が通電されると、コア27の磁気吸引力により、一端部291を支点として揺動し対向面29aがコア27に近づくように吸引される。
【0033】
板バネ30は、弾力性を有する板状部材で構成されており、アーマチャプレート29と第1ヨーク板部281とに沿って略L字状に形成されている。そして、板バネ30は、アーマチャプレート29に沿った部位にてアーマチャプレート29にカシメ固定され、第1ヨーク板部281に沿った部位にて第1ヨーク板部281にカシメ固定されている。板バネ30は、アーマチャプレート29の対向面29aをコア27の一端面27aから離す向きにアーマチャプレート29を付勢している。
【0034】
また、板バネ30は、第2交差方向D2の他方側に設けられた自由端部を有し、その自由端部には可動接点31が固定されている。この可動接点31は、板バネ30を介して第1負荷端子41に電気的に接続されている。一方、固定接点32は第2負荷端子42に固定され、その第2負荷端子42に電気的に接続されている。そして、その第2負荷端子42は他方側スプール基部24に固定されている。
【0035】
可動接点31に対するコイル軸方向Daの他方側には固定接点32が配置され、可動接点31に対するコイル軸方向Daの一方側にはストッパ33が配置されている。すなわち、ストッパ33と可動接点31と固定接点32は、コイル軸方向Daの一方側から、ストッパ33、可動接点31、固定接点32の順番でコイル軸方向Daに並んで配置されている。そして、ストッパ33と可動接点31と固定接点32はアーマチャプレート29よりも第2交差方向D2の他方側に配置され、可動接点31と固定接点32はコイル軸方向Daに対向している。
【0036】
従って、コイル巻線26への通電が行われた場合には、そのコイル巻線26への通電によりアーマチャプレート29がコア27に吸引され、それに伴って、可動接点31はコイル軸方向Daの他方側へ移動し、固定接点32に当接する。これにより、第1負荷端子41と第2負荷端子42とが電気的に接続される。
【0037】
逆に、コイル巻線26への通電が遮断された場合、すなわち、コイル巻線26が非通電状態とされた場合には、板バネ30の付勢力により、アーマチャプレート29がコア27から離れた状態になる。そのため、可動接点31は、固定接点32からコイル軸方向Daの一方側へ離れると共にストッパ33に対し当接した状態になる。これにより、第1負荷端子41と第2負荷端子42との間の電気的な接続が遮断される。
【0038】
このように、コイル巻線26は、そのコイル巻線26の通電状態に応じて、可動接点31を固定接点32に対し離接動作させる。なお、アーマチャプレート29と可動接点31は、アーマチャプレート29がコア27に吸引されることによって変位するが、固定接点32とストッパ33は変位しない。また、図2は、コイル巻線26は通電されておらず可動接点31が固定接点32から離れストッパ33に当接した状態を示している。
【0039】
ストッパ33は、板バネ30の自由端部に固定された可動接点31がコイル軸方向Daの一方側へ移動する範囲を規定する。すなわち、ストッパ33は、コイル巻線26が通電されていないときの板バネ30の自由端部および可動接点31の移動範囲を規定する。具体的には、コイル巻線26が通電されていないときには、板バネ30の自由端部または可動接点31が、板バネ30の付勢力により、ストッパ33に対しコイル軸方向Daの他方側から当接する。なお、ストッパ33は、黄銅等の金属材料をプレス成形して構成され、圧入または接着等にて他方側スプール基部24に固定されている。
【0040】
図1図2に示されるように、第1負荷端子41、第2負荷端子42、第1コイル端子46、および第2コイル端子47はそれぞれ、ベース51からコイル軸方向Daの他方側へ突き出ている。そして、それらの端子41、42、46、47はそれぞれ、ハンダ付けにより、例えば電気基板11が有する配線パターンに電気的に接続される。また、それらの端子41、42、46、47は、本実施形態では他方側スプール基部24に固定されている。
【0041】
図1図2に示されるように、第1コイル端子46と第2コイル端子47は、コイル巻線26を電気基板11に電気的に接続するための端子である。そのため、コイル巻線26から延びた一対のリード線の一方は第1コイル端子46に電気的に接続され、その一対のリード線の他方は第2コイル端子47に電気的に接続されている。要するに、第1コイル端子46と第2コイル端子47はそれぞれ、コイル巻線26に対し電気的に接続されている。第1コイル端子46と第2コイル端子47は、例えば導電性が高い銅合金などの金属材料で構成されている。
【0042】
また、第1コイル端子46と第2コイル端子47は、上記したようにスプール21のうち他方側スプール基部24に固定されている。すなわち、他方側スプール基部24は、第1コイル端子46が固定された第1スプール側固定部241と、第2コイル端子47が固定された第2スプール側固定部242とを含んでいる。
【0043】
第1コイル端子46と第2コイル端子47は第1交差方向D1に並んでいる。すなわち、第1交差方向D1はコイル端子46、47の並び方向である。詳細には、第1コイル端子46はコイル軸心CLに対し第1交差方向D1の一方側に配置され、第2コイル端子47はコイル軸心CLに対し第1交差方向D1の他方側に配置されている。
【0044】
具体的に、図3図7に示されるように、第1コイル端子46は、端子側固定部461とリード線接続部462と端子部463とを有している。端子側固定部461とリード線接続部462と端子部463は一体化されており、例えば、第1コイル端子46は、その端子側固定部461とリード線接続部462と端子部463とを含む一部品として構成されている。例えば、本実施形態の第1コイル端子46は、平板状の金属材料を基に外形抜き加工や曲げ加工等を施すことよって成形されている。
【0045】
第1コイル端子46の端子側固定部461は、他方側スプール基部24のうち第1スプール側固定部241に固定されている。従って、その端子側固定部461は、コイル巻線26に対してコイル軸方向Daの他方側に配置されている。例えば、他方側スプール基部24のうち端子側固定部461周りの部分が、第1スプール側固定部241に該当する。
【0046】
詳細には、第1コイル端子46の端子側固定部461は、第1スプール側固定部241に圧入された状態で固定されており、L字状に形成されている。すなわち、端子側固定部461は、コイル軸方向Daを厚み方向として平板状に拡がる第1圧入部464と、第1交差方向D1を厚み方向として平板状に拡がる第2圧入部465と、その第1圧入部464と第2圧入部465とをつなぐ中間部466とを有している。その中間部466は、第1圧入部464と第2圧入部465と間に設けられたコーナーR部分である。従って、第2圧入部465は、第1圧入部464における第1交差方向D1の一方側の端部に対し中間部466を介して連結し、その中間部466からコイル軸方向Daの他方側へ延設されている。
【0047】
第1圧入部464は本開示の板部に対応し、コイル軸方向Daに交差するように拡がる板形状、厳密に言えばコイル軸方向Daに直交するように拡がる板形状を成している。その一方で、第2圧入部465は、コイル軸方向Daに沿うように拡がる板形状を成している。
【0048】
また、第1圧入部464は、他方側スプール基部24がコイル軸方向Daに有する幅である軸方向幅Wa(図4参照)のうちコイル軸方向Daの一方側に偏った位置に配置されている。その軸方向幅Waとは、詳細に言えば、他方側スプール基部24のうち第1コイル端子46の端子側固定部461が圧入される部位において他方側スプール基部24がコイル軸方向Daに有する幅である。
【0049】
第1スプール側固定部241には、第1コイル端子46の端子側固定部461が圧入される互いにつながった第1、第2圧入溝241a、241bが形成されており、この第1、第2圧入溝241a、241bも全体としてL字状に形成されている。すなわち、第1圧入溝241aにおける第1交差方向D1の一方側の端部と第2圧入溝241bにおけるコイル軸方向Daの一方側の端部とが互いに連結している。そして、この第1、第2圧入溝241a、241bのうち第1圧入溝241aには第1圧入部464が圧入され、第2圧入溝241bには第2圧入部465が圧入されている。例えば、第2圧入溝241bに対する第2圧入部465の圧入強さは、第1圧入溝241aに対する第1圧入部464の圧入強さと比較して弱く設定されている。
【0050】
また、第1圧入溝241aは第2交差方向D2の他方側に開口した溝であり、第2圧入溝241bは第2交差方向D2の他方側とコイル軸方向Daの他方側との両方に開口した溝となっている。従って、圧入溝241a、241bの底面は、圧入溝241a、241bに対する第2交差方向D2の一方側に形成されている。そして、第1コイル端子46の端子側固定部461は、第1スプール側固定部241の圧入溝241a、241bに対し矢印A1(図3参照)のように第2交差方向D2の他方側から挿入されるようにして圧入されている。
【0051】
第1コイル端子46の第1圧入部464は、コイル軸方向Daの一方側に設けられた一面464aと、その一面464aとは反対側(すなわち、コイル軸方向Daの他方側)に設けられた他面464bとを有している。これに対し、第1スプール側固定部241は、第1圧入溝241aに対してコイル軸方向Daの一方側に設けられ第1圧入溝241aに面する一方側溝側面241cと、第1圧入溝241aに対してコイル軸方向Daの他方側に設けられ第1圧入溝241aに面する他方側溝側面241dとを有している。
【0052】
そして、第1圧入部464の一面464aと他面464bは、第1スプール側固定部241に対する端子側固定部461の圧入により、第1スプール側固定部241に押圧されながら接触している。この一面464aと他面464bはそれぞれ、コイル軸方向Daに交差するように拡がっている。具体的に、その一面464aと他面464bはそれぞれ、第1交差方向D1と第2交差方向D2とへ拡がるように形成されている。
【0053】
詳細には、第1圧入部464の一面464aは、第1スプール側固定部241の一方側溝側面241cに対向すると共に、その一方側溝側面241cに全面的に押圧されながら接触している。ここで言う一面464aが一方側溝側面241cに全面的に押圧されながら接触していることとは、その一面464aのおおよそ全体が一方側溝側面241cに押圧されながら接触していることを意味し、一面464aのうち例えば周縁部分など僅かな部位が一方側溝側面241cに対し非接触であることを除くものではない。従って、例えば、第1圧入部464の一面464aは、その全面または略全面にわたって一方側溝側面241cに押圧されながら接触している。
【0054】
また、一方側溝側面241cには凹凸は無く一方側溝側面241cは平面状であるが、他方側溝側面241dには部分的な窪み241eが複数形成されている。そして、その複数の窪み241eはそれぞれ直線状に第2交差方向D2へ延びるように形成され、第1交差方向D1へ相互間隔をあけて並んでいる。そのため、第1圧入部464の他面464bは、部分的に第1スプール側固定部241の他方側溝側面241dに押圧されながら接触している。
【0055】
第1コイル端子46のリード線接続部462は、第1圧入部464から第2交差方向D2の他方側へ延びており、第1スプール側固定部241から第2交差方向D2の他方側へ突き出るように設けられている。そして、リード線接続部462のうち第2交差方向D2の他方側に設けられた先端部462aは例えば球状に形成されており、その先端部462aにはコイル巻線26のリード線が電気的に接続されている。
【0056】
第1コイル端子46の端子部463は、第1コイル端子46のうち、電気基板11の孔に差し込まれ電気基板11にハンダ付けされる部分である。すなわち、端子部463は、そのハンダ付けにより電気基板11に電気的に接続される。端子部463は、端子側固定部461のうちの第2圧入部465からコイル軸方向Daの他方側へ延伸している。
【0057】
ここで、端子部463との比較で第1圧入部464の一面464aの大きさについて言及すると、図4図7に示されるように、第1圧入部464の一面464aは、端子部463に対して拡がるように形成されている。そして、上記したように、第1圧入部464の一面464aは、第1スプール側固定部241の一方側溝側面241cに全面的に押圧されながら接触している。
【0058】
従って、第1圧入部464の一面464aは、第1スプール側固定部241に接触する接触領域464cを有し、その一面464aの殆どが接触領域464cとなっている。すなわち、その一面464aの接触領域464cは、一面464aと同様に、端子部463に対して拡がるように形成されている。そして、その接触領域464cは、コイル軸方向Daに交差する面状、詳細にはコイル軸方向Daに直交する面状に拡がっている。言い換えると、第1圧入部464の一面464aと接触領域464cは、コイル他端面262に対し相対向する向きを向いて拡がっている。なお、接触領域464cは、図6においてドット状のハッチングが付されて表されている。
【0059】
例えば図6図8に示されるように、本実施形態では、互いに直交する任意の二方向それぞれに接触領域464cが有する第1幅W1と第2幅W2との何れもが、端子部463が延伸する方向に垂直な横断面における端子部463の長手方向の幅WLに比して大きい。従って、上記のように接触領域464cは、端子部463に対して拡がるように形成されていると言える。なお、本実施形態において、上記した端子部463が延伸する方向とはコイル軸方向Daであり、端子部463の横断面とは、図8に示される断面である。
【0060】
また、図4図7に示されるように、第1圧入部464を有する端子側固定部461は、第1スプール側固定部241に対する圧入により、接触領域464cでは第1スプール側固定部241の一方側溝側面241cに押圧されながら接触している。
【0061】
また、第1圧入部464の他面464bは一面464aに対する反対面であるので、その他面464bの大きさは一面464aと同程度である。従って、第1圧入部464の他面464bも一面464aと同様に、端子部463に対して拡がるように形成されている。
【0062】
図1に示されるように、第2コイル端子47は、他方側スプール基部24のうち第2スプール側固定部242に圧入された状態で固定されている。
【0063】
この第2コイル端子47は、第1コイル端子46に対しコイル軸心CLを中心として第1交差方向D1に対称となる位置に設けられ、第1コイル端子46に対して第1交差方向D1に線対称となる形状を備えている。要するに、第1コイル端子46と第2コイル端子47は、コイル軸心CLを挟んで第1交差方向D1に対称の配置および対称の形状になるように設けられている。
【0064】
従って、第2コイル端子47は、第1コイル端子46に対し対称であることを除き第1コイル端子46と実質的に同様の構成になっている。そして、第2スプール側固定部242は、第1スプール側固定部241に対し対称であることを除き第1スプール側固定部241と実質的に同様の構成になっている。そのため、第2コイル端子47および第2スプール側固定部242の詳細な説明を省略する。
【0065】
上述したように、本実施形態によれば、図3図6に示されるように、第1コイル端子46の端子側固定部461は、第1スプール側固定部241に接触する接触領域464cを有している。そして、その接触領域464cは、第1コイル端子46の端子部463に対して拡がるように形成されている。
【0066】
従って、第1コイル端子46は、コイル巻線26が通電に伴い発する熱を、矢印H1(図5参照)で示されるように、第1スプール側固定部241を介して端子側固定部461の接触領域464cで多く受け取ることができる。そのため、矢印H1~矢印H4(図5参照)で示されるように、コイル巻線26が発する熱を第1コイル端子46を介して、電気基板11など電磁継電器10の外部の電気部品へ放散し、コイル巻線26からの放熱を促進することが可能である。このことは、第2コイル端子47に関しても同様である。
【0067】
その結果、例えばコイル端子46、47がコイル巻線26からの放熱を促進する機能を備えていない場合と比較して、図2の可動接点31と固定接点32とが接触している電磁継電器10の作動時において電磁継電器10の温度を下げることが可能である。そして、電磁継電器10の温度低下により、可動接点31と固定接点32とを介した第1負荷端子41と第2負荷端子42との間の電気経路に通電可能な通電可能負荷電流を大きくすることができる。
【0068】
そして、第1コイル端子46と第2コイル端子47は、コイル巻線26に通電するために必要な部品であって、コイル巻線26からの放熱を促進させるという機能を兼ね備えるので、電磁継電器10を構成する部品点数の増加を抑えることができる。このことは、延いては電磁継電器10の低コスト化にもつながる。
【0069】
また、本実施形態によれば、第1コイル端子46の端子側固定部461は、第1スプール側固定部241に圧入された状態で固定されている。そして、端子側固定部461は、第1スプール側固定部241に対する圧入により、接触領域464c(図6参照)では第1スプール側固定部241に押圧されながら接触している。従って、第1コイル端子46を第1スプール側固定部241に固定することと同時に、端子側固定部461と第1スプール側固定部241との接触が押圧を伴わない場合に比して、コイル巻線26からの熱を第1スプール側固定部241から第1コイル端子46へ伝えやすくすることが可能である。このことは、第2コイル端子47に関しても同様である。
【0070】
また、本実施形態によれば、コイル巻線26は、第1コイル端子46の端子側固定部461に対してコイル軸方向Daの一方側に配置されている。そして、端子側固定部461が有する接触領域464cは、コイル軸方向Daに交差する面状に拡がっている。具体的に、その接触領域464cは第1交差方向D1と第2交差方向D2とへ拡がっている。従って、接触領域464cをその全体にわたってコイル巻線26に近づけて配置しやすくなり、コイル巻線26からの熱を接触領域464cの全体で受けやすくなる。このことは、第2コイル端子47に関しても同様である。
【0071】
また、本実施形態によれば、図4図6に示されるように、第1圧入部464の一面464aは第1スプール側固定部241に全面的に押圧されながら接触し、第1圧入部464の他面464bは、部分的に第1スプール側固定部241に押圧されながら接触している。そして、接触領域464cは第1圧入部464の一面464aに設けられている。
【0072】
従って、第1圧入部464の一面464aと他面464bとの片方しか第1スプール側固定部241に対し全面的に接触させられない場合に、一面464aと他面464bとのうちコイル巻線26に近い方の面で、接触領域464cの面積拡大を図ることができる。このことは、第2コイル端子47に関しても同様である。なお、一面464aと他面464bとの片方しか第1スプール側固定部241に対し全面的に接触させられない場合としては、例えば、第1圧入溝241aの溝幅または第1圧入部464の厚みのバラツキを吸収して圧入の強さのバラツキを抑える場合などが想定される。
【0073】
また、本実施形態によれば、図4図6に示されるように、第1圧入部464は、他方側スプール基部24がコイル軸方向Daに有する軸方向幅Waのうちコイル軸方向Daの一方側に偏った位置に配置されている。従って、第1コイル端子46を他方側スプール基部24に圧入によって固定することを実現しつつ、第1圧入部464の接触領域464cをコイル巻線26に近づけて配置することで、コイル巻線26からの熱を接触領域464cで受けやすくすることができる。このことは、第2コイル端子47に関しても同様である。
【0074】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。また、前述の実施形態と同一または均等な部分については省略または簡略化して説明する。このことは後述の実施形態の説明においても同様である。
【0075】
図9に示されるように、本実施形態でも第1実施形態と同様に、第1圧入部464の一面464aは、第1スプール側固定部241の一方側溝側面241cに全面的に押圧されながら接触している。
【0076】
但し、本実施形態では第1実施形態と異なり、第1スプール側固定部241の他方側溝側面241dに部分的な窪み241e(図4参照)は設けられていない。従って、第1圧入部464の他面464bは、第1スプール側固定部241の他方側溝側面241dに全面的に押圧されながら接触している。
【0077】
従って、第1圧入部464の他面464bは、一面464aと同様に、第1スプール側固定部241に接触する接触領域464c(図6参照)を有し、その他面464bの殆どが接触領域464cとなっている。すなわち、その他面464bの接触領域464cは、他面464bの形状と同様に、端子部463に対して拡がるように形成され、コイル軸方向Daに交差する面状に拡がっている。このように、本実施形態の端子側固定部461は、端子部463に対して拡がるように形成された接触領域464cを第1圧入部464の一面464aに1つ有し、他面464bにも1つ有している。
【0078】
上述したように、本実施形態によれば、第1圧入部464の一面464aと他面464bはそれぞれ、全面的に第1スプール側固定部241に押圧されながら接触している。そして、接触領域464cは第1圧入部464の一面464aと他面464bとのそれぞれに設けられている。従って、例えば第1圧入部464の一面464aと他面464bとの片方だけが第1スプール側固定部241に全面的に接触する場合と比較して、コイル巻線26からの熱を第1コイル端子46の端子側固定部461でより多く受けることができる。このことは、第2コイル端子47に関しても同様である。
【0079】
以上説明したことを除き、本実施形態は第1実施形態と同様である。そして、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
【0080】
(他の実施形態)
(1)上述の各実施形態では、図5に示されるように、第1コイル端子46のリード線接続部462は、第1圧入部464から第2交差方向D2の他方側へ延びているが、そのリード線接続部462の形状、大きさは種々想定できる。端子部463についても同様であり、その端子部463の形状、大きさも種々想定できる。
【0081】
(2)上述の各実施形態では、図5に示されるように、第1コイル端子46の端子側固定部461は第1圧入部464と第2圧入部465と中間部466とを有しているが、これは一例である。例えば、端子側固定部461はL字状に形成されていなくてもよく、第2圧入部465と中間部466が設けられていないことも想定できる。また、第1圧入部464と第2圧入部465はそれぞれ板形状を成している必要もなく、第2圧入部465は圧入されていなくても差し支えない。
【0082】
(3)上述の各実施形態では、図2に示されるように、電磁継電器10が接続される外部の電気部品は電気基板11であるが、これは一例である。その外部の電気部品は電気基板11ではなく、バスバーなどであっても差し支えない。
【0083】
(4)なお、本発明は、上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
【0084】
また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0085】
11 電気基板(外部の電気部品)
21 スプール
26 コイル巻線
31 可動接点
32 固定接点
46 第1コイル端子(コイル端子)
241 第1スプール側固定部(スプール側固定部)
461 端子側固定部
463 端子部
464c 接触領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9